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答弁本文情報

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昭和六十二年九月十六日受領
答弁第二四号

  内閣衆質一〇九第二四号
    昭和六十二年九月十六日
内閣総理大臣 中曽根康弘

         衆議院議長 原 健三郎 殿

衆議院議員草川昭三君提出いわゆる韓半島出身戦没者の遺骨収集に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員草川昭三君提出いわゆる韓半島出身戦没者の遺骨収集に関する質問に対する答弁書



一について

 終戦当時国家総動員法(昭和十三年法律第五十五号)に基づく徴用に関する事務を所管していたのは厚生省勤労局であり、同局は組織的には昭和二十二年四月に厚生省職業安定局となり、同年九月労働省の設置に伴い同省職業安定局となつたものであるが、国家総動員法は昭和二十一年に効力を失つており、それに関する資料は現存していない。

二について

1 昭和三十三年に厚生省引揚援護局に移管された朝鮮半島出身の旧陸海軍関係の戦没者の遺骨は二千三百二十八柱である。

2 このうち、韓国政府を通じて韓国在住の遺族又は縁故者に引き渡した遺骨は千百八十八柱であり、これらを本籍地により区分すると、本籍地が現在の韓国内にある者の遺骨は千百二十三柱であり、本籍地が現在の北朝鮮内にある者の遺骨は六十五柱である。
  また、現在保管している遺骨は千百四十柱であり、これらを本籍地により区分すると、本籍地が現在の韓国内にある者の遺骨は七百八柱であり、本籍地が現在の北朝鮮内にある者の遺骨は四百三十二柱である。

3 これらの遺骨の保管状況は次のとおりである。

 ア 昭和三十三年から昭和四十六年までは、厚生省引揚援護局(昭和三十六年以降は、援護局と改称)の霊安室に安置していた。

 イ 昭和四十六年以降は、東京都目黒区にある祐天寺の納骨室に丁重に安置していただいており、祐天寺側の好意で毎朝供養が行われているほか、厚生大臣及び厚生省援護局長が花を供え、毎年八月には厚生省が拝礼を行つている。

三について

 朝鮮半島出身徴用労働者の遺骨に関する今後の対応については、西本願寺派広島分院及び長崎県芦辺町にある納骨堂に現在安置されている遺骨について、早期に送還できるよう努力してまいりたい。
 また、朝鮮半島出身の旧陸海軍関係の戦没者の遺骨については、昭和四十四年八月の第三回日韓定期閣僚会議以後、当該会議における了解に基づき、韓国政府を通じて昭和四十五年一柱、昭和四十六年二百四十七柱、昭和四十九年九百十一柱、昭和五十一年二十二柱、昭和五十三年一柱、昭和五十七年五柱及び昭和五十九年一柱計千百八十八柱を遺族又は縁故者に引き渡したところである。

 右答弁する。




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