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答弁本文情報

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昭和六十三年六月二十一日受領
答弁第三三号

  内閣衆質一一二第三三号
    昭和六十三年六月二十一日
内閣総理大臣臨時代理
 国務大臣 小渕恵三

         衆議院議長 原 健三郎 殿

衆議院議員藤原房雄君提出豪雪地帯の防災対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員藤原房雄君提出豪雪地帯の防災対策に関する質問に対する答弁書



一について

 今後とも第四次全国総合開発計画(昭和六十二年六月三十日閣議決定)及び豪雪地帯対策基本計画(昭和六十三年四月五日総理府告示第十号)に基づいて克雪対策の充実を図るとともに、雪国の特性に応じた定住及び交流のための条件整備を進めてまいりたい。また、その推進に当たつては、必要な資金の確保に努めてまいりたい。

二について

 克雪用水の安定的な確保のため、雪対策ダム事業等を推進しているところである。また、雪寒事業等の中で流雪溝等の整備を推進しているところである。
 地方公共団体の積雪による増加経費については、地方交付税による措置が講じられているほか、特別豪雪地帯の市町村に対しては、一般単独事業債のうちに、特別豪雪対策分として特別の枠を設け、防雪施設等の整備に対する財政措置を講じているところである。

三について

 特別豪雪地帯は、豪雪地帯のうち、積雪の度が特に高く、かつ、積雪により長期間自動車の交通が途絶する等により住民の生活に著しい支障を生ずる地域について指定されており、重点的に対策を実施しているところであるが、他の地域とは依然として相当の格差が存在しているのが現状である。したがつて、引き続き現行の指定地域について対策を推進していくことが必要であると考えており、当面は現行の指定基準で対処してまいりたい。

四の1について

 地吹雪の発生する地域においては、防雪柵等の設置を促進し、地吹雪の発生の防止を推進している。また、交通安全教室、講習会等における安全教育を通じて、自動車運転者等に対して地吹雪発生時の対応についての指導・教育を推進するとともに、地吹雪に対する安全対策を盛り込んだ各種の広報紙誌を配布する等交通事故の防止のための広報啓発活動を積極的に推進している。
 地吹雪が発生し、交通の危険又は障害が生じた場合は、道路交通情報の提供による注意の喚起、危険な道路区間の交通規制、警察車両等による広報・警戒活動等を積極的に推進し、交通事故の防止に努めている。
 地吹雪の調査・研究については、地吹雪の発生機構の解明と地吹雪による災害防止技術の開発に関する研究を行つている。

四の2について

 道路の地吹雪対策としての防雪柵等の整備については、安全で円滑な冬季の道路交通の確保のための重要な課題と考えており、現地の自然条件、社会条件等に配慮しつつ、今後とも積極的に推進してまいりたい。

五の1について

 気象庁は、各気象官署における観測を始め、所要の地点における地域気象観測システム(アメダス)、気象レーダー、静止気象衛星等の総合的な利用により、地域的にもきめ細かな気象観測を実施しており、さらに、これらの観測に加え鉄道会社、電力会社等気象庁以外の者により実施される気象観測の成果の収集にも努めているところである。
 なお、降水(雪を含む。)に関しては、よりきめ細かな地域的予測を行うため、各気象官署等の観測成果の高度活用を可能とする高性能電子計算機システムである気象資料総合処理システムの充実に努めているところである。

五の2について

 気象庁は、各気象官署において、常時地吹雪を観測し、地吹雪に伴う吹きだまり、視程障害等による災害のおそれが予想される場合は、風雪注意報又は暴風雪警報を発表するほか、必要な情報を発表して、注意又は警戒を呼び掛けているところである。

五の3について

 トンネル内のラジオ再放送設備は、トンネル内の火災その他の事故の発生等の緊急時に、道路管理者から運転者に対し必要な情報を伝達するための施設であり、道路トンネル非常用施設設置基準(昭和五十六年四月二十一日付け建設省都市局長・道路局長通達)では、トンネル延長と交通量を勘案してラジオ再放送設備を設置することとしているところである。
 今後ともこの基準に基づきラジオ再放送設備の整備に努めてまいりたい。

六について

 雪氷害の防止技術に係る調査・研究の重要性にかんがみ、従来から防災に関する研究開発基本計画(昭和五十六年七月二十二日内閣総理大臣決定)の方針に沿い、国立防災科学技術センター等の関係機関の密接な連携の下に、その推進を図つてきたところである。今後とも、豪雪地帯対策基本計画をも踏まえつつ、産・学・官の連携を図り、克雪・利雪対策等に係る調査・研究の一層効果的な推進に努めてまいりたい。





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