答弁本文情報
平成八年一月三十日受領答弁第二二号
内閣衆質一三四第二二号
平成八年一月三十日
衆議院議長 土井たか子 殿
衆議院議員今村修君提出海外再処理契約の許可の審査に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員今村修君提出海外再処理契約の許可の審査に関する質問に対する答弁書
一の1及び2について
我が国の電気事業者(電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第二条に規定するものをいう。以下同じ。)が昭和五十二年九月三十日にフランス核燃料会社(以下「COGEMA」という。)に使用済燃料の再処理を委託した契約及び昭和五十三年五月二十四日に英国核燃料会社(以下「BNFL」という。)に使用済燃料の再処理を委託した契約においては、契約の終了期日についての規定はない。当該契約は、当事者間において終了が合意されない限り存続するものと承知している。
通商産業大臣は、当該契約について当時の輸出貿易管理令(昭和二十四年政令第三百七十八号)第二条第一項に基づき提出された逆委託加工貿易契約許可申請(以下「許可申請」という。)に係る審査の際に、許可申請に係る申請書の記載により、輸出価額に加工賃が加算された額と輸入価格の合計額が一致すること及び申請時点で確定していない事項について、当該事項が確定した後に再度申請が行われることを確認していた。なお、その申請については、昭和三十一年十二月十日付けの契約許可事務取扱要領(三十一通局第五千七百六十六号通商局長通知)に規定する審査基準に従って審査が行われるものである。
許可申請に係る審査の際に、当該契約の内容に照らして輸入の履行期限が不当に長期ではないことを確認した。
許可申請に係る申請書においては、加工賃のうち御指摘の廃棄物の加工に係る残滓役務料金について、申請時点において当該料金が確定し得ないため、当該料金が確定した後に再度申請を行う旨が記載されていたところである。
許可申請に係る申請書において、廃棄物の型および等級の欄、単位の欄及び数量の欄には、「unknown」と記載され、併せて、廃棄物の形態、数量及び価額については、申請時点において確定し得ないため、確定した後に再度申請を行う旨が記載されていたところである。
平成七年四月二十六日にCOGEMAから返還された二十八本のガラス固化体の輸入に係る逆委託加工貿易契約許可は、当該輸入を実施する電気事業者から平成七年二月二十八日に輸出貿易管理令及び輸入貿易管理令の一部を改正する政令(昭和五十五年政令第二百六十四号)附則第二条第二項に基づき、昭和六十二年十一月六日付けの輸出貿易管理令の運用について(六十二貿局第三百二十二号貿易局長通達)に定ある輸出内容等訂正(変更)願の様式により申請が行われた。当該申請に係る通商産業大臣の許可日は平成七年三月二十三日である。
当該申請に係る申請書において、電気事業者がそれぞれ申請している当該廃棄物の数量は十四万九千百七・〇キログラム、十一万八千六百九十・六キログラム、四万三千八百六十三・四キログラム及び二万七千三百四十六・二キログラムである。なお、廃棄物の価額については、私企業の個別の営業活動に触れるものであり、商取引に影響を及ぼすおそれがあるため、政府からのお答えは差し控えさせていただきたい。
当該申請に係る審査の際に、当該申請の内容が昭和三十一年十二月十日付けの契約許可事務取扱要領に規定する審査基準に適合することを確認していた。
当該廃棄物の輸入に関して、当該申請に係る申請書における輸入価額、関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)第四条に規定する輸入貨物の課税標準となる価格及び電気事業者の企業会計上の資産価額は、それぞれ異なる考え方に基づき算定されており、必ずしも一致する必要はない。
COGEMAに使用済燃料の再処理を委託した我が国の電気事業者から昭和五十二年九月三十日に当時の輸出貿易管理令第二条第一項に基づき提出された逆委託加工貿易契約許可申請に関し、当該申請に係る通商産業大臣の許可に基づいて、現在まで二酸化プルトニウム及びウラニウム化合物が輸入された実績はないと承知している。
BNFLに使用済燃料の再処理を委託した我が国の電気事業者から昭和五十三年五月二十四日に当時の輸出貿易管理令第二条第一項に基づき提出された逆委託加工貿易契約許可申請に関し、当該申請に基づく通商産業大臣の許可に係る二酸化プルトニウム及びウラニウム化合物の輸入は現在まで行われていないと承知している。
許可申請に係る許可以外の使用済燃料の再処理を委託する契約に係る昭和五十五年十二月前の輸出貿易管理令第二条第一項又は輸出貿易管理令及び輸入貿易管理令の一部を改正する政令附則第二条第二項に基づく逆委託加工貿易契約許可に関し、当該許可に係る二酸化プルトニウム及びウラニウム化合物の輸入年月日、輸入量、委託先、契約年月日及び契約量はそれぞれ別表第一及び別表第二のとおりであると承知している。
別表第一(二酸化プルトニウム)

(注)輸入量の単位は、キログラム、契約量の単位はトン・ウランである。
別表第二(ウラニウム化合物)

(注)輸入量及び契約量の単位は、トン・ウランである。