答弁本文情報
平成十二年四月十八日受領答弁第一九号
内閣衆質一四七第一九号
平成十二年四月十八日
衆議院議長 伊※(注)宗一郎 殿
衆議院議員川端達夫君提出国の危機管理と国民の知る権利、情報公開に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員川端達夫君提出国の危機管理と国民の知る権利、情報公開に関する質問に対する答弁書
一について
小渕内閣総理大臣の病状を正式に見極めてから発表すべきものと判断したからである。
青木内閣官房長官によれば、小渕内閣総理大臣が昏睡状態に陥ったことは、四月二日午後十一時半の記者会見後、「総理が十一時三十分ごろ昏睡状態になられた」旨の連絡により判明したが、同長官は、同日午後七時ごろに小渕内閣総理大臣と面会した際「有珠山噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼む」と指示を受けていたとのことであり、災害等の緊急事態が発生した場合には、その時点で直ちに内閣総理大臣臨時代理としての職務を開始できる態勢にあったところである。
内閣としては、御指摘のような「政治の空白」があったとは考えていない。
青木内閣官房長官によれば、小渕内閣総理大臣から同長官に対し「有珠山噴火の心配もあり、何かあれば万事よろしく頼む」と指示があったとのことであり、衆議院本会議での答弁は、より正確に指示の内容を述べたものである。
青木内閣官房長官が、四月十日の記者会見で、四月二日に病院を往訪した際に見せられた脳の断面写真について言及したのは事実であるが、小渕内閣総理大臣がその時点において危険な状態であったことを明らかにしたとの指摘は当たらない。
なお、病状等については、小渕内閣総理大臣が入院した翌日以降、同長官が記者会見において随時明らかにしてきたところである。
小渕前内閣総理大臣の御家族の御意向を踏まえて判断すべき問題であり、現時点で医師団からの発表を求める考えはない。
今回の経験を踏まえ、去る四月十四日に、森内閣総理大臣は、内閣総理大臣に事故のあるとき又は内閣総理大臣が欠けたときに対応できるよう、内閣法(昭和二十二年法律第五号)第九条に基づき内閣総理大臣臨時代理を第一順位から第五順位まであらかじめ指定したところである。