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第一四五回

参第八号

   廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案

 廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)の一部を次のように改正する。

 第二条第三項中「うち、」の下に「この法律によりその設置につき許可又は届出を要する廃棄物焼却施設における廃棄物の焼却に伴つて生じたばいじん及び焼却灰その他の」を加え、同条第四項第一号中「廃プラスチック類」の下に「、廃棄物の焼却に伴つて生じたばいじん」を加え、同条第五項中「うち、」の下に「廃棄物の焼却に伴つて生じたばいじん及び燃え殻その他の」を加える。

 第六条の二中第六項を第七項とし、第五項を第六項とし、第四項を第五項とし、第三項の次に次の一項を加える。

4 一般廃棄物処理基準及び特別管理一般廃棄物処理基準は、廃棄物焼却施設において一般廃棄物を焼却する場合に関しては、その焼却に用いる廃棄物焼却施設の排ガス(廃棄物焼却施設の煙突から排出されるガスをいう。以下同じ。)中のポリ塩化ジベンゾフラン、ポリ塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシン及びコプラナーポリ塩化ビフェニル(以下「ダイオキシン類」という。)の濃度(温度が零度であつて圧力が一気圧の状態に換算した一定体積の排ガス中のダイオキシン類の量(厚生大臣が定める方法により測定された量をその毒性に応じて厚生大臣が定める方法により二・三・七・八―四塩化ジベンゾ―パラ―ジオキシンの毒性に換算した量をいう。)をいう。以下同じ。)が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第七条第八項中「第六条の二第六項」を「第六条の二第七項」に改める。

 第八条第一項中「ごみ処理施設で」を「一般廃棄物焼却施設(事業の用に供しない一般廃棄物焼却施設で政令で定めるものを除く。以下同じ。)及びごみ処理施設(一般廃棄物焼却施設を除く。)で」に、「及び一般廃棄物」を「並びに一般廃棄物」に改める。

 第八条の二第四項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項第二号」を「第一項第二号」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 前項第一号の技術上の基準は、一般廃棄物焼却施設に関しては、一般廃棄物焼却施設において一般廃棄物を焼却した場合におけるその排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第八条の三に次の一項を加える。

2 前項の技術上の基準は、一般廃棄物焼却施設に関しては、その排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第九条第二項中「第三項まで」を「第四項まで」に、「同条第四項」を「同条第五項」に改める。

 第九条の二中「第八条の三」を「第八条の三第一項」に、「第八条の二第三項」を「第八条の二第四項」に改め、同条に次の三項を加える。

2 都道府県知事は、第十九条第一項の検査の結果、第八条第一項の許可に係る一般廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり十ナノグラム以下で政令で定める量を超えるものであるときは、当該一般廃棄物焼却施設の設置者に対し、当該一般廃棄物焼却施設の使用の停止を命ずるとともに、期限を定めて当該一般廃棄物焼却施設につき必要な改善を命じ又は当該一般廃棄物焼却施設に係る同項の許可を取り消さなければならない。

3 都道府県知事は、前項の改善命令に係る一般廃棄物焼却施設について検査を行い、第八条の二第一項第一号及び第八条の三第一項の技術上の基準(ダイオキシン類に係るものに限る。)に適合していると認める場合に限り、前項の停止命令を解除することができる。

4 都道府県知事は、第二項の規定により改善命令を受けた者が期限までに当該命令に係る一般廃棄物焼却施設につき当該命令に係る改善措置をとらないときは、当該一般廃棄物焼却施設に係る第八条第一項の許可を取り消さなければならない。

 第九条の三第五項中「第八条の三」を「第八条の三第一項」に、「同項」を「第一項」に改め、同条第十項を同条第十二項とし、同条第九項中「第八条の三」を「第八条の三第一項」に改め、同項の次に次の二項を加える。

10 都道府県知事は、第一項の規定による届出に係る一般廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の濃度を計測した結果が一立方メ―トル当たり十ナノグラム以下で政令で定める量を超えるものであるときは、その設置者又は管理者に対し、当該一般廃棄物焼却施設の使用の停止を命ずるとともに、期限を定めて当該一般廃棄物焼却施設につき必要な改善を命じなければならない。

11 都道府県知事は、前項の改善命令に係る一般廃棄物焼却施設について検査を行い、第八条の二第一項第一号及び第八条の三第一項の技術上の基準(ダイオキシン類に係るものに限る。)に適合していると認める場合に限り、前項の停止命令を解除することができる。

 第九条の五の二第六項を同条第七項とし、同条第三項から同条第五項までを一項ずつ繰り下げ、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 前項第一号及び第三号の基準は、その再生に伴つて排ガスを生ずる一般廃棄物の再生利用に関しては、その排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十二条中第六項を第七項とし、第二項から第五項までを一項ずつ繰り下げ、第一項の次に次の一項を加える。

2 産業廃棄物処理基準は、産業廃棄物を焼却する場合に関しては、その焼却に用いる廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十二条の二中第七項を第八項とし、第二項から第六項までを一項ずつ繰り下げ、第一項の次に次の一項を加える。

2 特別管理産業廃棄物処理基準は、特別管理産業廃棄物を焼却する場合に関しては、その焼却に用いる廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十五条第一項中「廃プラスチック類処理施設」を「産業廃棄物焼却施設及び廃プラスチック類処理施設」に、「処理施設で」を「処理施設(産業廃棄物焼却施設を除く。)で」に改める。

 第十五条の二第四項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項第二号」を「第一項第二号」に改め、同項を同条第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

2 前項第一号の技術上の基準は、産業廃棄物焼却施設に関しては、産業廃棄物焼却施設において産業廃棄物を焼却した場合におけるその排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十五条の二の二に次の一項を加える。

2 前項の技術上の基準は、産業廃棄物焼却施設に関しては、その排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十五条の二の四第二項中「第三項まで」を「第四項まで」に、「同条第四項」を「同条第五項」に改める。

 第十五条の三中「第十五条の二の二」を「第十五条の二の二第一項」に、「第十五条の二第三項」を「第十五条の二第四項」に改め、同条に次の三項を加える。

2 都道府県知事は、第十九条第一項の検査の結果、第十五条第一項の許可に係る産業廃棄物焼却施設の排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり十ナノグラム以下で政令で定める量を超えるものであるときは、当該産業廃棄物焼却施設の設置者に対し、当該産業廃棄物焼却施設の使用の停止を命ずるとともに、期限を定めて当該産業廃棄物焼却施設につき必要な改善を命じ又は当該産業廃棄物焼却施設に係る同項の許可を取り消さなければならない。

3 都道府県知事は、前項の改善命令に係る産業廃棄物焼却施設について検査を行い、第十五条の二第一項第一号及び第十五条の二の二第一項の技術上の基準(ダイオキシン類に係るものに限る。)に適合していると認める場合に限り、前項の停止命令を解除することができる。

4 都道府県知事は、第二項の規定により改善命令を受けた者が期限までに当該命令に係る産業廃棄物焼却施設につき当該命令に係る改善措置をとらないときは、当該産業廃棄物焼却施設に係る第十五条第一項の許可を取り消さなければならない。

 第十五条の四の二第二項中「第九条の五の二第二項」を「第九条の五の二第三項」に、「前項」を「第一項」に、「同条第三項及び第四項」を「同条第四項及び第五項」に、「同条第五項及び第六項」を「同条第六項及び第七項」に、「同条第三項」を「同条第四項」に、「同条第四項」を「同条第五項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 前項第一号及び第三号の基準は、その再生に伴つて排ガスを生ずる産業廃棄物の再生利用に関しては、その排ガス中のダイオキシン類の濃度が一立方メ―トル当たり〇・一ナノグラム以下となるように定めなければならない。

 第十五条の四の四中「第三項まで」を「第四項まで」に改める。

 第十六条の次に次の一条を加える。

 (廃棄物焼却施設によらない焼却の禁止)

第十六条の二 事業者は、廃棄物を処分するため、廃棄物焼却施設によらないで、みだりに廃棄物を焼却してはならない。

 第十九条の四第一項中「第十二条第三項、第十二条の二第三項」を「第十二条第四項、第十二条の二第四項」に改める。

 第十九条の六の次に次の一条を加える。

 (措置の要請)

第十九条の六の二 市町村の長は、その市町村又はその市町村に隣接する市町村の区域内においてこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した廃棄物の処分が行われ、又は行われている疑いがある場合において、その住民に係る生活環境の保全上支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められるときは、必要な措置をとるべきことを、その権限を有する者に対し要請することができる。

 第二十一条第二項中「第八条の三又は第十五条の二の二」を「第八条の三第一項又は第十五条の二の二第一項」に改める。

 第二十三条の三中「並びに第十四条の三」を「、第十四条の三」に改め、「第十四条の五第三項」の下に「並びに第十九条の六の二」を加える。

 第二十六条第一号中「第十二条第三項、第十二条の二第三項」を「第十二条第四項、第十二条の二第四項」に改め、第二号中「第九条の二、第十五条の三又は」を「第九条の二第一項、第十五条の三第一項若しくは」に改め、「命令に」の下に「違反し、又は第九条の二第二項若しくは第十五条の三第二項の規定による停止命令に」を加え、同条に次の一号を加える。

 六 第十六条の二の規定に違反して、廃棄物を焼却した者

 第二十七条中「第八条の二第四項」を「第八条の二第五項」に、「第十五条の二第四項」を「第十五条の二第五項」に改める。

 第二十九条第一号中「第十二条第六項、第十二条の二第七項」を「第十二条第七項、第十二条の二第八項」に改め、同条第三号中「第十二条第四項又は第十二条の二第四項」を「第十二条第五項又は第十二条の二第五項」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第十九条の六の次に一条を加える改正規定及び第二十三条の三の改正規定は公布の日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正後の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「新廃棄物処理法」という。)第八条第一項に規定するごみ処理施設(この法律による改正前の廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「旧廃棄物処理法」という。)第八条第一項に規定するごみ処理施設を除く。以下「特定ごみ処理施設」という。)を設置している者(旧廃棄物処理法第六条の二第一項の規定により一般廃棄物を処理するために特定ごみ処理施設を設置している市町村を除く。)は、当該特定ごみ処理施設について新廃棄物処理法第八条第一項の許可を受けたものとみなす。

2 この法律の施行の際現に産業廃棄物処理施設(旧廃棄物処理法第十五条第一項に規定する産業廃棄物処理施設を除く。)を設置している者は、当該産業廃棄物焼却施設について新廃棄物処理法第十五条第一項の許可を受けたものとみなす。

3 前二項の規定により新廃棄物処理法第八条第一項又は第十五条第一項の許可を受けたものとみなされた者は、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)から三月以内に、厚生省令で定めるところにより、都道府県知事(当該許可に係る廃棄物処理施設が設置されている地が保健所を設置する市である場合にあっては、市長)に届け出なければならない。

4 この法律の施行の際現に旧廃棄物処理法第六条の二第一項の規定により一般廃棄物を処分するために特定ごみ処理施設を設置している市町村は、施行日から三月以内に、厚生省令で定めるところにより、都道府県知事(当該特定ごみ処理施設を設置する地が保健所を設置する市である場合にあっては、市長)に届け出なければならない。

5 前項の規定による届出は、新廃棄物処理法第九条の三第一項の規定による届出とみなす。

6 第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

7 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。

第三条 新廃棄物処理法第六条の二第四項、第八条の二第二項、第八条の三第二項、第十二条第二項、第十二条の二第二項、第十五条の二第二項及び第十五条の二の二第二項については、この法律の施行後十年間は、第六条の二第四項中「以下」とあるのは「以下(廃棄物焼却施設の設置につき廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律(平成十一年法律第▼▼▼号)の施行の際現に許可を受けている者若しくは許可を申請している者又は同法附則第二条第一項若しくは第二項の規定により許可を受けたものとみなされた者に係る当該廃棄物焼却施設(政令で定める廃棄物焼却施設を除く。以下「暫定基準適用焼却施設」という。)を用いて焼却する場合に関しては、一ナノグラム以下で政令で定める量以下)」と、第十二条第二項及び第十二条の二第二項中「以下」とあるのは「以下(暫定基準適用焼却施設である廃棄物焼却施設を用いて焼却する場合に関しては、一ナノグラム以下で政令で定める量以下)」と、第八条の二第二項、第八条の三第二項、第十五条の二第二項及び第十五条の二の二第二項中「以下」とあるのは「以下(暫定基準適用焼却施設である廃棄物焼却施設に関しては、一ナノグラム以下で政令で定める量以下)」とする。

第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は政令で定める。

 (産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部改正)

第六条 産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律(平成四年法律第六十二号)の一部を次のように改正する。

  第十五条第一項中「第十二条第四項」を「第十二条第五項」に改め、同条第二項中「第十二条の二第四項」を「第十二条の二第五項」に改める。

 (廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律の一部改正)

第七条 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律(平成九年法律第八十五号)の一部を次のように改正する。

  附則第三条第四項中「第八条の三」を「第八条の三第一項」に、「第九条の二」を「第九条の二第一項」に、「第八条の二第三項」を「第八条の二第四項」に改め、同条第七項中「同項」を「第一項」に改める。

  附則第五条第三項中「第十五条の二第四項」を「第十五条の二第五項」に、同条第四項中「第十五条の二の二」を「第十五条の二の二第一項」に、「第十五条の三」を「第十五条の三第一項」に、「第十五条の二第三項」を「第十五条の二第四項」に改める。

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