衆議院

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第一八六回

閣第四三号

   森林国営保険法等の一部を改正する法律案

 (森林国営保険法の一部改正)

第一条 森林国営保険法(昭和十二年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    森林保険法

  題名の次に次の目次及び章名を付する。

 目次

  第一章 総則(第一条・第二条)

  第二章 森林保険(第三条−第十七条)

  第三章 雑則(第十八条・第十九条)

  附則

    第一章 総則

  第一条及び第二条を次のように改める。

  (目的)

 第一条 この法律は、森林保険の制度を確立することにより、災害によって林業の再生産が阻害されることを防止するとともに、林業経営の安定を図ることを目的とする。

  (定義)

 第二条 この法律において「森林保険」とは、森林につき、火災、気象上の原因による災害(風害、水害、雪害、干害、凍害及び潮害に限る。)及び噴火による災害(以下「保険事故」という。)によって生ずることのある損害を填補する保険であって、この法律により行うものをいう。

 2 この法律において「森林保険契約」とは、独立行政法人森林総合研究所(以下「研究所」という。)が森林につき保険事故によって生ずることのある損害を填補することを約し、保険契約者がこれに対して保険料を支払うことを約する契約をいう。

  第二条の次に次の章名を付する。

    第二章 森林保険

  第三条から第十一条までを次のように改める。

  (保険の目的)

 第三条 森林保険の保険の目的たるべき森林は、人工的に生立させた樹木の集団とする。

  (被保険者たる資格)

 第四条 森林保険の被保険者たる資格を有する者は、森林保険の保険の目的たる森林の所有者とする。

  (引受条件)

 第五条 研究所は、この法律に特別の定めがあるもののほか、森林保険の保険金額の標準、保険料率その他の引受けに関する条件(以下この条において「引受条件」という。)を定め、農林水産省令で定めるところにより、農林水産大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

 2 農林水産大臣は、前項の規定による届出に係る引受条件が次の各号のいずれかに該当しないと認めるときは、研究所に対し、期限を定めてその引受条件を変更すべきことを命ずることができる。

  一 前項の保険金額の標準又は保険料率が保険契約者の負担の観点から著しく不適切なものでないこと。

  二 特定の者に対して不当な差別的取扱いをするものでないこと。

  三 保険事故によって林業の再生産が阻害されることを防止するとともに、林業経営の安定を図る上で支障がないこと。

 3 研究所は、第一項の規定による届出をした引受条件以外の引受条件により、森林保険を引き受けてはならない。

  (保険料の払込み)

 第六条 森林保険契約を締結しようとする者は、当該森林保険契約の申込みと同時に、研究所に保険料の全額(次項の規定により保険料を分割して払い込む場合にあっては、その第一回の払込金額)を払い込まなければならない。

 2 保険料は、農林水産省令で定める事由がある場合には、分割して払い込むことができる。

 3 保険契約者は、前項の規定により保険料を分割して払い込む場合には、払込期限までに、研究所にその第二回以降の払込金額を払い込まなければならない。

 4 前項の規定による保険料の払込みをその払込期限までにしないときは、当該森林保険契約は、その効力を失う。

 5 前二項に規定するもののほか、第二項の規定による保険料の払込みに関し必要な事項は、農林水産省令で定める。

  (保険証書)

 第七条 研究所は、森林保険契約の申込みを承諾したときは、保険証書(農林水産省令で定める事項を記載した書面をいう。次条及び第十一条において同じ。)を作成し、保険契約者に交付する。

  (保険責任の開始日)

 第八条 森林保険契約に係る研究所の保険責任は、特約がある場合を除いては、保険証書が作成された日の翌日から始まる。

  (重複保険の通知)

 第九条 森林保険の保険の目的たる森林の全部又は一部につき、次に掲げる場合には、保険契約者又は被保険者(森林保険契約の締結前にあっては、保険契約者又は被保険者になる者。次項において同じ。)は、遅滞なく、その旨を研究所に通知しなければならない。

  一 森林保険契約の申込みの際他の保険契約が存するとき。

  二 森林保険契約の申込み後に他の保険契約を締結し、又は変更したとき。

  三 第三者が締結した保険契約が存すること又は当該保険契約に変更があったことを知ったとき。

 2 研究所は、保険契約者又は被保険者が故意又は重大な過失により遅滞なく前項の規定による通知をしなかったときは、当該森林保険契約を解除することができる。

 3 前項の規定による解除権は、研究所が同項の規定による解除の原因があることを知った時から一月間行使しないときは、消滅する。森林保険の保険の目的たる森林の全部又は一部につき、次の各号に掲げる場合において、当該各号に定める時から五年を経過したときも、同様とする。

  一 第一項第一号に掲げる場合 当該申込みに係る森林保険契約が締結された時

  二 第一項第二号に掲げる場合 当該保険契約が締結され、又は変更された時

  三 第一項第三号に掲げる場合 当該保険契約が存すること又は当該保険契約に変更があったことを保険契約者又は被保険者が知った時

  (保険金額)

 第十条 森林保険の保険金額は、第五条第一項の規定による届出に係る保険金額の標準により算出した金額(次項において「標準金額」という。)を超えてはならない。

 2 森林保険契約は、当該森林保険契約の締結の時において保険金額が標準金額を超えていたときは、その超過部分について、無効とする。

  (保険金額の減額)

 第十一条 保険証書に記載されている事項と異なる事実があるため、払い込まれた保険料が正当に払い込むべき保険料に達しないときは、その不足する部分の割合に応じて保険金額を減額する。

  第十一条ノ二を削る。

  第十二条から第十七条までを次のように改める。

  (免責事由)

 第十二条 次に掲げる場合には、研究所は、損害を填補する責任を負わない。

  一 損害が保険契約者又は被保険者の故意又は重大な過失によって生じたとき。

  二 保険契約者又は被保険者が、損害が生じたことを知りながら、その旨を研究所に通知しなかったとき。

  三 損害が戦争その他の変乱又は地震によって生じたとき。

  四 填補すべき額が少額であると認められる場合として農林水産省令で定める場合

  (損害の発生及び拡大の防止)

 第十三条 被保険者は、その負担において、損害の発生及び拡大の防止に努めなければならない。

  (他人のためにする森林保険契約)

 第十四条 森林保険契約は、他人のためにも締結することができる。この場合において、被保険者は、当然に当該森林保険契約の利益を享受する。

  (森林保険契約に係る権利義務の承継)

 第十五条 森林保険の保険の目的たる森林を取得した者は、当該森林についての森林保険契約に係る権利及び義務を承継する。

  (危険増加による解除)

 第十六条 研究所は、保険期間中に危険(森林保険契約により填補することとされる損害の発生の可能性をいう。以下この条において同じ。)が著しく増加したときは、農林水産省令で定めるところにより、森林保険契約を解除することができる。

 2 保険契約者又は被保険者は、保険期間中に危険が著しく増加したときは、農林水産省令で定めるところにより、遅滞なく、これを研究所に通知しなければならない。

 3 保険契約者又は被保険者が故意又は重大な過失により遅滞なく前項の規定による通知をしなかった場合において、研究所が第一項の規定による解除をしたときは、研究所は、当該解除に係る危険が著しく増加した時から当該解除がされた時までに発生した保険事故による損害を填補する責任を負わない。ただし、当該解除に係る危険の著しい増加をもたらした事由に基づかずに発生した保険事故による損害については、この限りでない。

 4 第一項の規定による解除権は、研究所が同項の規定による解除の原因があることを知った時から一月間行使しないときは、消滅する。当該解除に係る危険が著しく増加した時から五年を経過したときも、同様とする。

  (保険法の準用)

 第十七条 保険法(平成二十年法律第五十六号)第四条、第十条、第十四条から第十六条まで、第十八条から第二十一条まで、第二十三条第一項(第一号に係る部分に限る。)、第二十五条、第二十七条、第二十八条、第三十条、第三十一条第一項及び第二項(第二号を除く。)、第三十二条(第一号に係る部分に限る。)並びに第九十五条の規定は、森林保険について準用する。

  第十七条の次に次の章名を付する。

    第三章 雑則

  第十八条及び第十九条を次のように改める。

  (印紙税の非課税)

 第十八条 森林保険に関する書類には、印紙税を課さない。

  (過料)

 第十九条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした研究所の役員は、二十万円以下の過料に処する。

  一 第五条第二項の規定による命令に違反したとき。

  二 第五条第三項の規定に違反して森林保険を引き受けたとき。

  第二十条から第二十五条までを削る。

  附則第二項を削る。

 (独立行政法人森林総合研究所法の一部改正)

第二条 独立行政法人森林総合研究所法(平成十一年法律第百九十八号)の一部を次のように改正する。

  目次中「・第十二条」を「−第十八条」に、「第十三条・第十四条」を「第十九条−第二十一条」に、「第十五条・第十六条」を「第二十二条・第二十三条」に改める。

  第三条に次の一項を加える。

 2 研究所は、前項に規定するもののほか、森林保険(森林保険法(昭和十二年法律第二十五号)第二条第一項に規定する森林保険をいう。第十一条第二項第一号において同じ。)を効率的かつ効果的に行うことを目的とする。

  第十一条中「第三条」を「第三条第一項」に、「次の」を「次に掲げる」に改め、同条第四号中「前三号の」を「前三号に掲げる」に改め、同条に次の一項を加える。

 2 研究所は、第三条第二項の目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。

  一 森林保険を行うこと。

  二 前号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

  第十六条中第二号を削り、第一号を第二号とし、同号の前に次の一号を加える。

  一 この法律の規定により農林水産大臣の認可又は承認を受けなければならない場合において、その認可又は承認を受けなかったとき。

  第十六条を第二十三条とし、第十五条を第二十二条とし、第四章中第十四条を第二十一条とする。

  第十三条第一項中「第十一条第一号」を「第十一条第一項第一号」に改め、同条を第十九条とし、同条の次に次の一条を加える。

  (財務大臣との協議)

 第二十条 農林水産大臣は、次に掲げる場合には、財務大臣に協議しなければならない。

  一 第十四条第一項の承認をしようとするとき。

  二 第十五条第一項、第二項若しくは第六項又は第十七条第一項の認可をしようとするとき。

  第十二条の見出しを「(利益及び損失の処理の特例等)」に改め、同条第一項中「研究所は」の下に「、森林保険勘定以外の勘定において」を、「この項」の下に「及び第五項」を加え、「前条」を「第十一条第一項」に改め、同条第二項中「規定による」を削り、「聴くとともに、財務大臣に協議しなければ」を「聴かなければ」に改め、同条第三項中「規定による」を削り、同条第四項中「前三項」を「前各項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。

 4 森林保険勘定については、通則法第四十四条第一項ただし書、第三項及び第四項の規定は、適用しない。

 5 研究所は、森林保険勘定において、中期目標の期間の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項本文又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額を当該中期目標の期間の次の中期目標の期間における積立金として整理しなければならない。

  第三章中第十二条を第十四条とし、同条の次に次の四条を加える。

  (長期借入金及び森林総合研究所債券)

 第十五条 研究所は、第十一条第二項に規定する業務に要する費用に充てるため、農林水産大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は森林総合研究所債券(以下「債券」という。)を発行することができる。

 2 前項に規定するもののほか、研究所は、長期借入金又は債券で政令で定めるものの償還に充てるため、農林水産大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は債券を発行することができる。ただし、その償還期間が政令で定める期間のものに限る。

 3 農林水産大臣は、前二項の認可をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。

 4 第一項又は第二項の規定による債券の債権者は、研究所の財産について他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

 5 前項の先取特権の順位は、民法(明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

 6 研究所は、農林水産大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部又は一部を銀行又は信託会社に委託することができる。

 7 会社法(平成十七年法律第八十六号)第七百五条第一項及び第二項並びに第七百九条の規定は、前項の規定による委託を受けた銀行又は信託会社について準用する。

 8 前各項に定めるもののほか、第一項又は第二項の規定による長期借入金又は債券に関し必要な事項は、政令で定める。

  (債務保証)

 第十六条 政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、前条第一項又は第二項の規定による研究所の長期借入金又は債券に係る債務(国際復興開発銀行等からの外資の受入に関する特別措置に関する法律(昭和二十八年法律第五十一号)第二条の規定に基づき政府が保証契約をすることができる債務を除く。)について保証することができる。

  (償還計画)

 第十七条 研究所は、毎事業年度、長期借入金及び債券の償還計画を立てて、農林水産大臣の認可を受けなければならない。

 2 農林水産大臣は、前項の認可をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省の独立行政法人評価委員会の意見を聴かなければならない。

  (財政上の措置)

 第十八条 政府は、研究所が、第十五条第一項又は第二項の規定により、長期借入金をし、又は債券を発行することによっても、なお第十一条第二項に規定する業務に要する費用又は第十五条第二項の償還に充てるための資金の調達をすることが困難であると認められるときは、予算で定める額の範囲内において、必要な財政上の措置を講ずるものとする。

  第十一条の次に次の二条を加える。

  (業務の委託)

 第十二条 研究所は、業務方法書で定めるところにより、次に掲げる者に対し、前条第二項に規定する業務(森林保険契約(森林保険法第二条第二項に規定する森林保険契約をいう。)の締結及び保険金の支払の決定を除く。)の一部を委託することができる。

  一 森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)第九条第二項第一号又は第百一条第一項第三号に掲げる事業を行う森林組合又は森林組合連合会

  二 地方公共団体その他農林水産大臣の指定する者

 2 前項各号に掲げる者は、他の法律の規定にかかわらず、同項の規定による委託を受けて、当該委託を受けた業務を行うことができる。

 3 第一項の規定により業務の委託を受けた同項各号に掲げる者(地方公共団体を除く。)の役員又は職員であって同項の規定による委託を受けた業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

  (区分経理)

 第十三条 研究所は、第十一条第二項に規定する業務に係る経理については、その他の経理と区分し、特別の勘定(次条において「森林保険勘定」という。)を設けて整理しなければならない。

  附則第六条第二項中「第十二条第一項」を「第十四条第一項」に、「前条」を「第十一条第一項」に、「第十六条第一号」を「第二十三条第二号」に改める。

  附則第七条第二項中「第十六条第一号」を「第二十三条第二号」に改める。

  附則第八条第二項中「第十二条第一項」を「第十四条第一項」に、「前条」を「第十一条第一項」に、「第十六条第一号」を「第十五条第一項中「第十一条第二項」とあるのは「第十一条第二項及び附則第八条第一項」と、第二十三条第二号」に、「とする」を「とし、当該業務に係る同項又は第十五条第二項の規定による研究所の長期借入金又は債券に係る債務については第十六条の規定は、その償還については第十八条の規定は、それぞれ適用しない」に改める。

  附則第九条第二項中「第十二条第一項」を「第十四条第一項」に、「前条」を「第十一条第一項」に、「第十六条第一号」を「第十五条第一項中「第十一条第二項」とあるのは「第十一条第二項及び附則第九条第一項」と、第二十三条第二号」に、「とする」を「とし、当該業務に係る同項又は第十五条第二項の規定による研究所の長期借入金又は債券に係る債務については第十六条の規定は、その償還については第十八条の規定は、それぞれ適用しない」に改める。

  附則第十条第二項中「第十六条第一号」を「第二十三条第二号」に改める。

  附則第十一条第二項中「第十二条第一項」を「第十四条第一項」に、「前条」を「第十一条第一項」に、「第十六条第一号」を「第十五条第一項中「第十一条第二項」とあるのは「第十一条第二項及び附則第十一条第一項」と、第二十三条第二号」に、「とする」を「とし、当該業務に係る同項又は第十五条第二項の規定による研究所の長期借入金又は債券に係る債務については第十六条の規定は、その償還については第十八条の規定は、それぞれ適用しない」に改める。

  附則第十二条第二項中「第十六条第一号」を「第二十三条第二号」に改める。

  附則第十六条から第十八条までを削り、附則第十九条を附則第十六条とする。

  附則第二十条第三号を削り、同条を附則第十七条とし、附則第二十一条を附則第十八条とする。

 (特別会計に関する法律の一部改正)

第三条 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。

  目次中

第十節 削除

 

 

第十一節 森林保険特別会計(第百五十条−第百五十七条)

 

 

第十二節及び第十三節 削除

 を「第十節から第十三節まで削除」に改める。

  第二条第一項第十号から第十三号までを次のように改める。

  十から十三まで 削除

  第二章第十節から第十三節までを次のように改める。

     第十節から第十三節まで 削除

 第百三十八条から第百八十一条まで 削除

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成二十七年四月一日から施行する。ただし、附則第八条第三項及び第四項並びに第十九条の規定は、公布の日から施行する。

 (旧森林保険契約に関する経過措置)

第二条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に申込みがされた森林保険の保険契約(次項において「旧森林保険契約」という。)については、第一条の規定による改正前の森林国営保険法(以下「旧森林国営保険法」という。)第二十二条、第二十三条ノ二及び第二十四条に係る部分を除き、なお従前の例による。この場合において、なお従前の例によることとされる旧森林国営保険法の規定中「政府」とあるのは、「独立行政法人森林総合研究所」とする。

2 前項の規定にかかわらず、第一条の規定による改正後の森林保険法第九条及び第十六条並びに第十七条において準用する保険法(平成二十年法律第五十六号)第二十条の規定は、旧森林保険契約についても、適用する。

3 施行日前に旧森林国営保険法の規定により農林漁業保険審査会が受理した審査の申立てについては、旧森林国営保険法第二十二条第二項の規定は、なおその効力を有する。この場合において、当該審査の申立てであって、施行日前に審査の決定が行われていないものについては、なお従前の例により農漁業保険審査会が審査の決定を行うものとする。

 (職員の引継ぎ等)

第三条 施行日の前日において現に農林水産省の部局又は機関で政令で定めるものの職員である者は、農林水産大臣が指名する者を除き、別に辞令を発せられない限り、施行日において、独立行政法人森林総合研究所(以下「研究所」という。)の職員となるものとする。

第四条 前条の規定により研究所の職員となった者に対する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第八十二条第二項の規定の適用については、研究所の職員を同項に規定する特別職国家公務員等と、前条の規定により国家公務員としての身分を失ったことを任命権者の要請に応じ同項に規定する特別職国家公務員等となるため退職したこととみなす。

第五条 附則第三条の規定により農林水産省の職員が研究所の職員となる場合には、その者に対しては、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)に基づく退職手当は、支給しない。

2 研究所は、前項の規定の適用を受けた研究所の職員の退職に際し、退職手当を支給しようとするときは、その者の国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員(同条第二項の規定により職員とみなされる者を含む。)としての引き続いた在職期間を研究所の職員としての在職期間とみなして取り扱うべきものとする。

3 施行日の前日に農林水産省の職員として在職する者が、附則第三条の規定により引き続いて研究所の職員となり、かつ、引き続き研究所の職員として在職した後引き続いて国家公務員退職手当法第二条第一項に規定する職員となった場合におけるその者の同法に基づいて支給する退職手当の算定の基礎となる勤続期間の計算については、その者の研究所の職員としての在職期間を同項に規定する職員としての引き続いた在職期間とみなす。ただし、その者が研究所を退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けているときは、この限りでない。

4 研究所は、施行日の前日に農林水産省の職員として在職し、附則第三条の規定により引き続いて研究所の職員となった者のうち施行日から雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)による失業等給付の受給資格を取得するまでの間に研究所を退職したものであって、その退職した日まで農林水産省の職員として在職したものとしたならば国家公務員退職手当法第十条の規定による退職手当の支給を受けることができるものに対しては、同条の規定の例により算定した退職手当の額に相当する額を退職手当として支給するものとする。

第六条 附則第三条の規定により研究所の職員となった者であって、施行日の前日において農林水産大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第二条第三項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、施行日において児童手当又は同法附則第二条第一項の給付(以下この条において「特例給付」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付の支給に関しては、施行日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付の支給は、同法第八条第二項(同法附則第二条第三項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、施行日の前日の属する月の翌月から始める。

 (研究所の職員となる者の職員団体についての経過措置)

第七条 この法律の施行の際現に存する国家公務員法第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が附則第三条の規定により研究所に引き継がれる者であるものは、この法律の施行の際労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。

2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、施行日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。

3 第一項の規定により労働組合となったものについては、施行日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

 (権利義務の承継等)

第八条 この法律の施行の際、旧森林国営保険法第一条の規定により政府が行う森林保険に係る事業に関し、現に国が有する権利及び義務は、次に掲げるものを除き、この法律の施行の時において研究所が承継する。

 一 第三条の規定による改正前の特別会計に関する法律第二条第一項第十一号の規定により設置された森林保険特別会計(附則第十一条において「旧森林保険特別会計」という。)に所属する権利及び義務のうち、平成二十六年度以前の年度の国庫債務負担行為に基づき平成二十七年度以降の年度に支出すべきものとされた国の負担に係る債務

 二 その他政令で定める権利及び義務

2 前項の規定により研究所が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府から研究所に対し出資されたものとする。この場合において、研究所は、その額により資本金を増加するものとする。

3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、施行日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。

4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。

 (余裕金の運用に関する経過措置)

第九条 研究所は、前条第一項の規定により国が有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際現に財政融資資金預託金として預託しているものについては、独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第四十七条の規定にかかわらず、当該財政融資資金預託金の契約上の預託期間が満了するまでの間は、引き続き業務上の余裕金として財政融資資金に預託することができる。

 (研究所の業務等に関する経過措置)

第十条 第二条の規定による改正後の独立行政法人森林総合研究所法(以下この条において「新研究所法」という。)の規定の適用については、当分の間、新研究所法第三条第二項中「森林保険を」とあるのは、「森林保険(森林国営保険法等の一部を改正する法律(平成二十六年法律第▼▼▼号)附則第二条第一項の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるものを含む。)を」とする。

 (森林保険特別会計の廃止に伴う経過措置)

第十一条 旧森林保険特別会計の平成二十六年度の収入及び支出並びに同年度以前の年度の決算に関しては、なお従前の例による。

2 この法律の施行の際、旧森林保険特別会計に所属する権利及び義務のうち、附則第八条第一項各号に掲げるものは、一般会計に帰属するものとする。

 (農業災害補償法の一部改正)

第十二条 農業災害補償法(昭和二十二年法律第百八十五号)の一部を次のように改正する。

  第百四十一条第一項中「農林漁業保険審査会」を「農漁業保険審査会」に改める。

  第百四十三条の二第二項中「属させた」を「属させられた」に改める。

  第百四十四条第一項中「農林漁業保険審査会」を「農漁業保険審査会」に改め、同条第二項中「農林漁業保険審査会」を「農漁業保険審査会」に改め、「、森林国営保険法(昭和十二年法律第二十五号)第二十二条第一項」を削り、「属させた」を「属させられた」に改め、同条第三項中「農林漁業保険審査会」を「農漁業保険審査会」に改める。

 (農業災害補償法の一部改正に伴う経過措置)

第十三条 農漁業保険審査会は、前条の規定による改正後の農業災害補償法第百四十四条第二項に規定するもののほか、附則第二条第三項の規定によりその権限に属させられた事項を処理する。

 (退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律の一部改正)

第十四条 退職職員に支給する退職手当支給の財源に充てるための特別会計からする一般会計への繰入れに関する法律(昭和二十五年法律第六十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「、森林保険特別会計」を削る。

 (漁船損害等補償法等の一部改正)

第十五条 次に掲げる法律の規定中「農林漁業保険審査会」を「農漁業保険審査会」に改める。

 一 漁船損害等補償法(昭和二十七年法律第二十八号)第百三十八条の二十二第一項

 二 漁業災害補償法(昭和三十九年法律第百五十八号)第百四十七条の十三第二項

 三 農林水産省設置法(平成十一年法律第九十八号)第六条第二項の表農林漁業保険審査会の項

 (森林組合法の一部改正)

第十六条 森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)の一部を次のように改正する。

  第九条第六項中「森林国営保険法(昭和十二年法律第二十五号)の定めるところにより森林保険に関する事務を取り扱い、若しくは」を削る。

  第百一条第五項中「森林国営保険法の定めるところにより森林保険に関する事務を取り扱い、若しくは」を削る。

 (独立行政法人緑資源機構法を廃止する法律の一部改正)

第十七条 独立行政法人緑資源機構法を廃止する法律(平成二十年法律第八号)の一部を次のように改正する。

  附則第七条中「附則第十一条の規定による改正後の」を削り、「。以下「新研究所法」という。)附則第十六条第二項」を「)第十五条第二項」に改める。

  附則第八条中「新研究所法」を「附則第十一条の規定による改正後の独立行政法人森林総合研究所法(以下「新研究所法」という。)」に改める。

 (罰則に関する経過措置)

第十八条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第十九条 附則第二条から第十一条まで及び第十三条並びに前条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。


     理 由

 特別会計の改革を推進するため、政府が行う森林保険に係る事業を独立行政法人森林総合研究所に移管することとし、森林国営保険法の規定の整備を行い、同研究所の目的、業務の範囲等を改め、森林保険特別会計を廃止する等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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