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   森内閣不信任決議案(第一五一回国会、決議第二号)


 本院は、森内閣を信任せず。
  右決議する。

     理 由
 自民党の前参議院議員会長であり、密室で森首相づくりを行った五人組の一人である村上正邦前参議院議員が、「KSD汚職」に関連して「受託収賄罪」の容疑で逮捕された。「KSD汚職」をめぐる政治家の逮捕は、同じく自民党に所属していた小山孝雄前参議院議員に次いで二人目である。「KSD汚職」関係者の逮捕・起訴が相次ぐ中で、株価の下落がつづき、わが国の政治的・経済的混迷は一段と深まっている。
 その全ての原因は自公保連立政権・森内閣にある。森内閣の存在そのものが不信と不安、混迷の元凶であると言っても過言ではない。森内閣は政権発足以来スキャンダルが相次ぎ、三人の閣僚が辞任し、一貫して低支持率にあえいでいるが、今日、森内閣に対する国民の批判は極限に達している。
 衆議院で与党により強行可決された平成十三年度政府予算は財政再建にも、構造改革にも真っ向から対立する相も変わらぬバラまき予算であり、わが国の財政危機はなお一層深刻になっている。過去最悪の失業率、下落し低迷する株価、景気は停滞。森内閣の存在が国民生活に多大な影響をもたらしている。森内閣の責任は極めて重大である。
 また、「KSD汚職」「機密費疑惑」など、相次ぐ疑惑の解明に対する森内閣の消極姿勢と無責任さは際立ち、さらには、「米海軍原子力潜水艦による宇和島水産高校実習船衝突・沈没事故」に際しての森首相、森内閣の対応は、国民の命と安全に対する責任感がいかに希薄であるかを如実に示すものである。
 最早、このような自公保連立・森内閣の下で、わが国が国家的危機とも言える今日の事態から抜け出すことは到底不可能である。
 よって、本院は、わが国が一刻も早く危機的状況から脱却し、国民の政治への信頼を回復するための不可欠の前提として、森内閣を不信任する。

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