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   半島振興法の一部を改正する法律案要綱


一 目的規定の改正                                (第一条関係)
  国土の保全、多様な文化の継承、自然との触れ合いの場及び機会の提供、食料の安定的な供給等我が国及び国民の利益の保護及び増進に重要な役割を担うとともに、国土の多様性の重要な構成要素である半島地域が、国土資源の利用の面における制約から産業基盤及び生活環境の整備等について他の地域に比較して低位にあることに鑑み、多様な主体の連携及び協力を促進しつつ、広域的かつ総合的な対策を実施するために必要な特別の措置を講ずることにより、これらの地域の振興を図り、もって半島地域の自立的発展、地域住民の生活の向上及び半島地域における定住の促進を図り、あわせて国土の均衡ある発展に資することを目的とすること。
二 半島振興計画の変更の提案等                  (第三条第六項及び第七項関係)
 1 半島振興対策実施地域をその区域に含む市町村(以下「半島地域市町村」という。)は、単独で又は共同して、関係都道府県に対し、半島振興計画の変更をすることを提案することができること。この場合においては、当該提案に係る半島振興計画の素案を作成して、これを提示しなければならないこと。
2 1による提案を受けた都道府県は、当該提案に基づき半島振興計画を変更するか否かについて、遅滞なく、当該提案をした半島地域市町村に通知しなければならないこと。この場合において、半島振興計画を変更しないこととするときは、その理由を明らかにしなければならないこと。
三 半島振興計画の内容                           (第四条第一項関係)
  半島振興計画に定める事項として、次に掲げる事項を追加すること。
 (1) 半島振興対策実施地域と国内の地域との間及び当該半島振興対策実施地域内の交通通信の確保に関する事項
 (2) 雇用機会の拡充、職業能力の開発その他の就業の促進に関する事項
 (3) 医療の確保等に関する事項
 (4) 防災体制の強化に関する事項
四 国の施策                                (第六条第二項関係)
  国は、多様な主体の連携及び協力が半島振興対策実施地域の広域的かつ総合的な振興において重要であることに鑑み、半島振興計画に基づく事業のうち多様な主体の連携及び協力により実施されるものについて、その事業を実施する地方公共団体その他の者に対する助成その他の必要な措置を講ずるものとすること。
五 産業振興促進計画の認定                          (第九条の二関係)
 1 半島地域市町村は、単独で又は共同して、当該半島地域市町村に係る半島振興対策実施地域に係る半島振興計画(以下「関係半島振興計画」という。)に即して、主務省令で定めるところにより、当該半島地域市町村の区域の特性に応じた農林水産業の振興、商工業の振興、情報通信業の振興、観光の振興その他の産業の振興を促進するための計画(以下「産業振興促進計画」という。)を作成し、主務大臣の認定を申請することができること。
2 産業振興促進計画には、次に掲げる事項を記載するものとすること。
  (1) 産業振興促進計画の区域(以下「計画区域」という。)
  (2) 当該計画区域において振興すべき業種
  (3) (2)の業種の振興を促進するために行う事業の内容及び実施主体に関する事項
  (4) 計画期間
 3 2(1)から(4)までに掲げるもののほか、産業振興促進計画を定める場合には、次に掲げる事項を記載するよう努めるものとすること。
  (1) 産業振興促進計画の目標
  (2) その他主務省令で定める事項
 4 2(3)に掲げる事項には、半島地域市町村における産業の振興を促進するために特に重要と認められるものとして、次に掲げる事項を記載することができること。
  (1) 当該半島地域市町村の区域において生産された農林水産物の販売、当該農林水産物の利用の促進その他の当該半島地域市町村における農林水産業の振興に資する事業に関する事項
  (2) 当該半島地域市町村の区域における企業の立地の促進、工業生産設備の新増設、商品の販売又は役務の提供の促進、高度な知識又は技術を有する人材の育成その他の当該半島地域市町村における商工業の振興に資する事業に関する事項
  (3) 情報通信技術の活用による役務の提供の促進その他の情報通信業の振興に資する事業に関する事項
  (4) 当該半島地域市町村の区域の観光資源を活用した観光旅客の来訪及び滞在の促進その他の当該半島地域市町村における観光の振興に資する事業に関する事項
 5 4に定めるもののほか、2(3)に掲げる事項には、補助金等交付財産活用事業(補助金等交付財産を当該補助金等交付財産に充てられた補助金等の交付の目的以外の目的に使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供することにより行う事業をいう。以下同じ。)に関する事項を記載することができること。
 6 半島地域市町村は、産業振興促進計画に2(3)に掲げる事項を記載しようとするときは、あらかじめ、2(3)の実施主体として定めようとする者の同意を得なければならないこと。
 7 次に掲げる者は、半島地域市町村に対して、産業振興促進計画を作成することを提案することができること。この場合においては、関係半島振興計画に即して、当該提案に係る産業振興促進計画の素案を作成して、これを提示しなければならないこと。
  (1) 当該提案に係る産業振興促進計画に記載しようとする2(3)に規定する事業を実施しようとする者
  (2) (1)に掲げる者のほか、(1)の産業振興促進計画に関し密接な関係を有する者
 8 7による提案を受けた半島地域市町村は、当該提案に基づき産業振興促進計画を作成するか否かについて、遅滞なく、当該提案をした者に通知しなければならないこと。この場合において、産業振興促進計画を作成しないこととするときは、その理由を明らかにしなければならないこと。
 9 主務大臣は、1による認定の申請があった場合において、産業振興促進計画のうち2(1)から(4)までに掲げる事項に係る部分が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとすること。
  (1) 関係半島振興計画に適合するものであること。
  (2) 当該産業振興促進計画の実施が計画区域における産業の振興及び雇用機会の拡充に相当程度寄与するものであると認められること。
  (3) 円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
 10 主務大臣は、産業振興促進計画に補助金等交付財産活用事業に関する事項が記載されている場合において、9の認定をしようとするときは、当該事項に係る関係行政機関の長(以下単に「関係行政機関の長」という。)の同意を得なければならないこと。
 11 主務大臣は、9の認定をしたときは、遅滞なく、その旨を公示しなければならないこと。
六 認定に関する処理期間                           (第九条の三関係)
 1 主務大臣は、五1による認定の申請を受理した日から三月以内において速やかに、五9の認定に関する処分を行わなければならないこと。
 2 関係行政機関の長は、主務大臣が1の処理期間中に五9の認定に関する処分を行うことができるよう、速やかに、10の同意について同意又は不同意の旨を通知しなければならないこと。
七 認定産業振興促進計画の変更                        (第九条の四関係)
  半島地域市町村は、五9の認定を受けた産業振興促進計画(以下「認定産業振興促進計画」という。)の変更をしようとするときは、主務大臣の認定を受けなければならないこと。
八 報告の徴収                                (第九条の五関係)
 1 主務大臣は、五9の認定を受けた半島地域市町村(以下「認定半島地域市町村」という。)に対し、認定産業振興促進計画の実施の状況について報告を求めることができること。
 2 関係行政機関の長は、認定産業振興促進計画に補助金等交付財産活用事業に関する事項が記載されている場合には、認定半島地域市町村に対し、当該補助金等交付財産活用事業の実施の状況について報告を求めることができること。
九 措置の要求                                (第九条の六関係)
  主務大臣又は関係行政機関の長は、認定産業振興促進計画に補助金等交付財産活用事業に関する事項が記載されている場合において、当該補助金等交付財産活用事業の適正な実施のため必要があると認めるときは、認定半島地域市町村に対し、当該補助金等交付財産活用事業の実施に関し必要な措置を講ずることを求めることができること。
十 認定の取消し                               (第九条の七関係)
 1 主務大臣は、認定産業振興促進計画が五9(1)から(3)までのいずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すことができること。この場合において、当該認定産業振興促進計画に補助金等交付財産活用事業に関する事項が記載されているときは、主務大臣は、あらかじめ、関係行政機関の長にその旨を通知しなければならないこと。
 2 1の通知を受けた関係行政機関の長は、1による認定の取消しに関し、主務大臣に意見を述べることができること。
 3 2の場合のほか、関係行政機関の長は、認定産業振興促進計画に補助金等交付財産活用事業に関する事項が記載されている場合には、1による認定の取消しに関し、主務大臣に意見を述べることができること。
十一 補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の特例           (第九条の八関係)
  半島地域市町村が、五2(3)に掲げる事項に補助金等交付財産活用事業に関する事項を記載した産業振興促進計画について、主務大臣の認定を申請し、その認定を受けたときは、当該認定の日において、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律第二十二条に規定する各省各庁の長の承認を受けたものとみなすこと。
十二 農地法等による処分についての配慮                    (第九条の九関係)
  国の行政機関の長又は都道府県知事は、認定産業振興促進計画に記載された計画区域内の土地を認定産業振興促進計画に記載された事業の用に供するため農地法その他の法律の規定による許可その他の処分を求められたときは、当該計画区域における産業の振興に資するため、当該処分が迅速に行われるよう適切な配慮をするものとすること。
十三 中小企業者に対する配慮                         (第九条の十関係)
  国及び地方公共団体は、認定産業振興促進計画に記載された計画区域において、中小企業者が認定産業振興促進計画に基づいて事業活動を行う場合には、当該中小企業者に対して必要な情報の提供その他の必要な措置を講ずるよう適切な配慮をするものとすること。
十四 必要な援助                              (第九条の十一関係)
  主務大臣は、五4(1)から(4)までに掲げる事項が記載された産業振興促進計画について認定をしたときは、認定半島地域市町村に対し、当該事項の実施に必要な情報の提供、助言その他の援助を行うものとすること。
十五 地域公共交通の活性化及び再生                     (第十二条の二関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域における住民の自立した日常生活及び社会生活の確保並びに利便性の向上、半島振興対策実施地域内の交流及び半島振興対策実施地域と国内の地域との交流の促進等を図るため、地域公共交通の活性化及び再生について適切な配慮をするものとすること。
十六 情報の流通の円滑化及び通信体系の充実                   (第十三条関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域と他の地域との間の情報通信技術の利用の機会に係る格差の是正を図るため、情報の流通の円滑化及び通信体系の充実について適切な配慮をするものとすること。
十七 農林水産業その他の産業の振興                     (第十三条の二関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域の特性に即した産業の振興を図るため、生産性の向上、産業の振興に寄与する人材の育成及び確保、起業を志望する者に対する支援、先端的な技術の導入並びに産業間の連携の推進について適切な配慮をするものとすること。
十八 就業の促進                              (第十三条の三関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域の住民及び半島振興対策実施地域へ移住しようとする者の半島振興対策実施地域における就業の促進を図るため、良好な雇用機会の拡充並びに実践的な職業能力の開発及び向上のための施策の充実について適切な配慮をするものとすること。
十九 生活環境の整備                            (第十三条の四関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域における定住の促進に資するため、住宅及び水の確保、汚水、廃棄物及び海岸漂着物の処理その他の快適な生活環境の確保を図るための施策の充実について適切な配慮をするものとすること。
二十 医療の確保                              (第十三条の五関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域における医療を確保するため、無医地区に関し、診療所の設置、定期的な巡回診療、保健師の配置、医療機関の協力体制(救急医療用の機器を装備したヘリコプター等により患者を輸送し、かつ、患者の輸送中に医療を行う体制を含む。)の整備等について適切な配慮をするものとすること。
二十一 介護サービスの確保等                        (第十三条の六関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域における介護サービスの確保及び充実を図るため、老人福祉法第五条の二第一項に規定する老人居宅生活支援事業に係る介護サービスの提供、介護サービスに従事する者の確保、介護施設の整備、提供される介護サービスの内容の充実等について適切な配慮をするものとすること。
二十二 観光の振興及び交流の促進                      (第十五条の二関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域の活性化に資するため、半島振興対策実施地域における観光の振興並びに半島振興対策実施地域内の交流の促進について適切な配慮をするものとすること。
二十三 多様な人材の育成のための教育の充実                 (第十五条の三関係)
  国及び地方公共団体は、半島振興対策実施地域の振興に資する多様な人材を育成するため、必要な教育に関する施策の充実について適切な配慮をするものとすること。
二十四 防災対策の推進                           (第十五条の四関係)
  国及び地方公共団体は、半島地域が三方を海に囲まれている等厳しい自然条件の下にあることを踏まえ、災害を防除し、及び災害が発生した場合において住民が孤立することを防止するため、半島振興対策実施地域において、国土保全施設、避難施設、備蓄倉庫、防災行政無線設備、人工衛星を利用した通信設備その他の施設及び設備の整備、防災のための住居の集団的移転の促進、防災上必要な教育及び訓練の実施、被災者の救難、救助その他の保護を迅速かつ的確に実施するための体制の整備及び関係行政機関の連携の強化その他の防災対策の推進について適切な配慮をするものとすること。
二十五 地方税の不均一課税に伴う措置                      (第十七条関係)
  地方税の不均一課税に伴う措置の対象事業として、次に掲げる事業を追加すること。
  (1) 有線放送業、ソフトウェア業、情報処理・提供サービス業又はインターネット付随サービス業(インターネットを利用した通信又は情報の処理若しくは提供に関する事業活動であって総務省令で定めるものを行う業種をいう。)に属する事業
  (2) (1)の業種以外の業種に属する事業者が情報通信の技術を利用する方法により行う商品又は役務に関する情報の提供に関する事業その他の総務省令で定める事業
  (3) 当該半島振興対策実施地域において生産された農林水産物又は当該農林水産物を原料若しくは材料として製造、加工若しくは調理したものを店舗において主に当該半島振興対策実施地域以外の地域の者に販売することを目的とする事業
二十六 主務大臣                                (第十九条関係)
 1 産業振興促進計画等に係る主務大臣は、国土交通大臣、総務大臣及び農林水産大臣とすること。
 2 半島振興計画に係る主務大臣は、国土交通大臣、総務大臣、農林水産大臣、文部科学大臣、厚生労働大臣、経済産業大臣及び環境大臣とすること。
二十七 期限の延長                              (附則第二項関係)
  半島振興法の有効期限を平成三十七年三月三十一日まで十年延長すること。
二十八 施行期日等
 1 この法律は、平成二十七年四月一日から施行すること。ただし、二十七及びこれに伴う規定の整備については、公布の日から施行すること。
 2 その他所要の規定を整備すること。

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