衆議院

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第7号 平成31年1月24日(木曜日)

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平成三十一年一月二十四日(木曜日)

    午前八時三十分開議

 出席委員

   委員長 冨岡  勉君

   理事 大串 正樹君 理事 小泉進次郎君

   理事 後藤 茂之君 理事 田畑 裕明君

   理事 橋本  岳君 理事 西村智奈美君

   理事 大西 健介君 理事 高木美智代君

      安藤 高夫君    石崎  徹君

      上野 宏史君    大隈 和英君

      鬼木  誠君    神田 憲次君

      木村 哲也君    木村 弥生君

      国光あやの君    小寺 裕雄君

      小林 鷹之君    後藤田正純君

      國場幸之助君    佐藤 明男君

      繁本  護君    新谷 正義君

      田村 憲久君    高木  啓君

      高橋ひなこ君    谷川 とむ君

      中曽根康隆君    丹羽 秀樹君

      西田 昭二君    船橋 利実君

      細田 健一君    本田 太郎君

      三谷 英弘君    三ッ林裕巳君

      宮内 秀樹君    村井 英樹君

      山田 美樹君    渡辺 孝一君

      阿部 知子君    池田 真紀君

      尾辻かな子君    大串 博志君

      初鹿 明博君    吉田 統彦君

      稲富 修二君    岡本 充功君

      白石 洋一君    山井 和則君

      桝屋 敬悟君    鰐淵 洋子君

      高橋千鶴子君    串田 誠一君

      柿沢 未途君

    …………………………………

   厚生労働大臣       根本  匠君

   総務副大臣        鈴木 淳司君

   財務副大臣       うえの賢一郎君

   厚生労働副大臣      高階恵美子君

   内閣府大臣政務官     長尾  敬君

   厚生労働大臣政務官    上野 宏史君

   厚生労働大臣政務官    新谷 正義君

   政府参考人

   (総務省大臣官房審議官) 横山  均君

   政府参考人

   (財務省主計局次長)   宇波 弘貴君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房長) 定塚由美子君

   政府参考人

   (厚生労働省大臣官房総括審議官)         土生 栄二君

   政府参考人

   (厚生労働省労働基準局長)            坂口  卓君

   政府参考人

   (厚生労働省職業安定局長)            土屋 喜久君

   政府参考人

   (厚生労働省保険局長)  樽見 英樹君

   政府参考人

   (厚生労働省政策統括官) 大西 康之君

   参考人

   (日本銀行調査統計局長) 関根 敏隆君

   厚生労働委員会専門員   吉川美由紀君

    ―――――――――――――

委員の異動

一月二十四日

 辞任         補欠選任

  大岡 敏孝君     小寺 裕雄君

  小林 鷹之君     中曽根康隆君

  塩崎 恭久君     細田 健一君

  高橋ひなこ君     西田 昭二君

  丹羽 秀樹君     村井 英樹君

  堀内 詔子君     國場幸之助君

  池田 真紀君     大串 博志君

同日

 辞任         補欠選任

  小寺 裕雄君     鬼木  誠君

  國場幸之助君     堀内 詔子君

  中曽根康隆君     石崎  徹君

  西田 昭二君     高木  啓君

  細田 健一君     三谷 英弘君

  村井 英樹君     丹羽 秀樹君

  大串 博志君     池田 真紀君

同日

 辞任         補欠選任

  石崎  徹君     小林 鷹之君

  鬼木  誠君     大岡 敏孝君

  高木  啓君     高橋ひなこ君

  三谷 英弘君     宮内 秀樹君

同日

 辞任         補欠選任

  宮内 秀樹君     神田 憲次君

同日

 辞任         補欠選任

  神田 憲次君     本田 太郎君

同日

 辞任         補欠選任

  本田 太郎君     塩崎 恭久君

    ―――――――――――――

平成三十年十二月十日

 一、介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案(吉田統彦君外九名提出、第百九十六回国会衆法第三八号)

 二、保育等従業者の人材確保のための処遇の改善等に関する特別措置法案(西村智奈美君外九名提出、第百九十六回国会衆法第三九号)

 三、産後ケアセンターの設置の推進のための児童福祉法及び社会福祉法の一部を改正する法律案(阿部知子君外九名提出、第百九十六回国会衆法第四〇号)

 四、児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律の一部を改正する法律案(岡本充功君外十名提出、第百九十六回国会衆法第四一号)

 五、厚生労働関係の基本施策に関する件

 六、社会保障制度、医療、公衆衛生、社会福祉及び人口問題に関する件

 七、労使関係、労働基準及び雇用・失業対策に関する件

の閉会中審査を本委員会に付託された。

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 政府参考人出頭要求に関する件

 厚生労働関係の基本施策に関する件(毎月勤労統計調査について)


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     ――――◇―――――

冨岡委員長 これより会議を開きます。

 厚生労働関係の基本施策に関する件、特に毎月勤労統計調査について調査を進めます。

 この際、政府から説明を聴取いたします。根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 毎月勤労統計調査における不適切な取扱いをめぐる事案について発言させていただきます。

 毎月勤労統計調査において、全数調査するとしていたところを、平成十六年から一部抽出調査で行っていたこと、その結果、平成十六年から二十九年までの「きまって支給する給与」等の金額が低目になっているという影響があったことが判明いたしました。

 政策立案や学術研究、経営判断等の礎として、常に正確性が求められる政府統計について、こうした事態を引き起こしたことは極めて遺憾であり、国民の皆様に御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。

 また、毎月勤労統計調査の平均給与額の変動を基礎としてスライド率等を算定している雇用保険、労災保険、船員保険における給付額に影響が生じており、平成十六年以降にこれらの制度の給付を受給した方の一部及び助成金を受けた事業主の一部に対し、追加給付が必要となりました。

 このため、今月十八日、平成三十一年度予算の概算の変更を行っていただき、追加給付に必要な給付費等として所要の予算を計上させていただきました。

 厚生労働省としては、平成十六年以降追加給付が必要となる時期にさかのぼって追加給付を実施いたします。

 正確な支給のための最低限の準備を経て、対象者の特定、給付額の計算が可能なケースから、できる限り速やかに順次追加給付を開始することを予定しております。

 具体的には、雇用保険、労災保険及び船員保険の追加給付に関し、まず、現に受給中の方については、今後新たに支給が行われる分について、三月から順次六月までに再計算した金額での支給を開始する予定です。

 なお、過去に受給したことがあり、現在は受給が終わっている方の分を含めて、既に支給が行われた分については、現住所の把握や他の給付との併給調整の精査等の追加作業が必要なことから、作業スケジュールの検討にいましばらく時間をいただきたいと思います。

 また、追加給付等については問合せ専用ダイヤルを開設しており、国民の皆様からの御照会、御相談にきめ細かく対応してまいります。

 さらに、今般の事案に係る事実関係及び責任の所在等を解明するため、統計の専門家を含む外部有識者及び弁護士をメンバーとする毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会を設置し、今月二十二日に報告書をいただきました。これを踏まえて関係職員の処分を行うとともに、私は大臣就任以来の給与及び賞与の自主返納をいたします。また、副大臣、大臣政務官四名も同様に給与等の自主返納をいたします。

 厚生労働省として、統計に関する姿勢を正し、再発防止に向けた今後の監察委員会の議論を十分踏まえ、組織を挙げて再発防止に取り組んでいくとともに、国民の皆様に対して必要な追加給付を行うなど、しっかりと取り組んでいく決意であります。

 委員長、理事を始め委員の皆様方には、御指導を賜りますようお願いいたします。

冨岡委員長 以上で説明は終わりました。

    ―――――――――――――

冨岡委員長 この際、お諮りいたします。

 本件調査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官横山均君、財務省主計局次長宇波弘貴君、厚生労働省大臣官房長定塚由美子君、大臣官房総括審議官土生栄二君、労働基準局長坂口卓君、職業安定局長土屋喜久君、保険局長樽見英樹君、政策統括官大西康之君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

冨岡委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。

    ―――――――――――――

冨岡委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。橋本岳君。

橋本委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の橋本岳でございます。

 今回の件、私も、以前、大臣政務官や副大臣として厚労省にいた時分のことも入っておりますので、自分にも責任がかかるということは認識をしておりますが、きょうは、一人の議員としてただすことで、まずはその責任を果たしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

 先日二十二日に報告書が公表されました。迅速な対応をいただいたことに感謝を申し上げたいと思います。ただ、全てが納得できたわけではございません。そのことについて幾つかただしてまいりたいと思います。

 まず、資料をお配りをしておりますので、委員の方はごらんをいただきたいと思いますが、一枚目、報告書の二十八ページから抜粋をした一節がございます。「統計がどのような形で利用されているのかということについて、想像力が著しく欠如していたと言わざるを得ない。」こういう指摘があるわけでございます。

 統計担当者個人のレベルではこんな指摘もあり得るのかなと思わなくはないですが、資料の二枚目、一枚めくっていただきますと、厚生労働省のウエブサイトに出ている資料、この「毎月勤労統計調査結果の主な利用状況」というのがウエブサイトに出ておりまして、失業給付の額の算定とか、労働災害の休業補償とか、労災保険の保険給付とか書いてあるんですよね。何で、厚生労働省の人が、厚生労働省が公表している厚生労働省の事務を把握するのに想像力が要るんですか。そんな話ではないですよね。

 今回、厚生労働省が、姿というのは、厚生労働省が当たり前に把握していなきゃいけないことを、全く認識しないでいいかげんな統計をつくって、結果、こうした給付を過少にして国民に大迷惑をかけた、そういう姿じゃないですか。何で想像力の話になるんですか、これが。到底納得できるものではない。この国民に大きな迷惑をかけた責任は重いと思います。大臣、どうお考えでしょうか。

根本国務大臣 委員の御指摘は、私ももっともだと思います。

 毎勤統計というのは、月々の賃金、労働時間、雇用の変化を迅速に把握することを目的とする調査であって、今委員の御指摘のように、統計法で基幹統計とされておって、雇用保険の失業給付の算定や労災給付などに用いられている重要な統計であります。

 このような政策立案、保険給付や学術研究等の基盤として、常に正確性が求められる毎勤統計において、予算の組み替えも含めて、このような事案を起こしたこと、これは私もまことに遺憾であって、起こしてはならないことであります。

 報告書においても、想像力が著しく欠如したという御指摘もありました。そして、その前段に、国民生活に大きな影響を及ぼす公的統計において不適切な取扱いが長年にわたり継続したことは信じがたい行為であり言語道断と、厳しく指摘をされております。私も、返す言葉もありません。

 この想像力が著しく欠如という指摘をされた今回の事案の背景には、厚生労働省として、統計の正確性というものに対する余りにも軽い認識や組織としてのガバナンスが欠如している、これは監察委員会でも指摘をされております。これは私も真摯に受けとめなければならないと考えております。

 今回の事案、真摯に反省して、そして国民の皆様の信頼回復に全力を挙げて努めていきたいと思います。

橋本委員 続けてお尋ねをしていきたいと思いますが、資料の3というやつ、報告書の二十五ページから二十六ページの抜粋でございます。

 これは、大臣がいつ御存じになったのかというときの話でございますけれども、引用しているところによりますと、このときは政策統括官Jさんと雇用・賃金福祉統計室長Iさん、こういう登場人物ということになっておりますのでそう申し上げますが、この二人は十二月二十日に厚生労働大臣に一報されたということになっております。

 ただ、翌日、二十一日にこの毎勤統計の十月分の確報の公表をしているわけでございますけれども、ここの一節では、その内容を説明しなかったということになっておりますし、なぜしなかったのかというと、思いが至らなかったから、こういうことになっているわけですね。

 じゃ、その十月分の確報ということでどんな公表をしているか。その一枚が、資料の四枚目についております、4と書いてあるやつ。これは、前年比とか前年差の表でございます。

 二〇一八年一月から補正をしていたわけですから、その年の平均値というものは確かに正しかったと言えるかもしれません。しかしながら、二〇一七年十二月までの数字というのは、補正をしていなかったというのをこの時点では把握しているわけですから、補正をしなかった数字と補正をした数字の比較をしたり差をとったりするのはおかしいですよね、不適切ですよね。そのことに思いが至らなかったというのはどういうことですか。

 あるいは、大臣は、この報告書を信じれば御存じではなかったということなのかもしれませんけれども、それならばそれで、不適切な統計を発表して、管理不行き届きじゃないですか。どう考えられるんですか。

根本国務大臣 本件事案については、十二月二十日に事実関係の一報を事務方より受けました。

 私がその時点で聞いたのは、具体的には、五百人以上規模の事業所において全数調査とすべきところ、東京都において抽出調査を行っていたということ、抽出調査の結果を必要な統計的処理、要は抽出率を考慮して復元するということ、これを行わずに集計していたということが判明して、その報告を受けました。

 ですから、私も、その報告を受けたときに、経緯など、あるいは原因、いろいろな状況、これは速やかに徹底的な調査を行うよう指示をいたしました。そして、結果的には、二十一日に十月分の確報値をそのまま公表しておりました。

 私も、実はその後、事務方にこれを確認いたしました。その時点では、私も次の日に確報値を公表するということまでは把握しておりませんでした、その時点では。ですから、その後、事務方に確認いたしました。確認しましたところ、今回の事案について具体的な経緯等が明らかでなかった状況の中で、毎月定例の業務として、今回の事案と関連づけることなく事務的に公表したものであって、事務方の責任者が、確報まで思いが至らなかった、問われてそういう話をしたということを聞いております。

 私も唖然とする思いではありますが、国民の皆様、統計にかかわる皆様に御迷惑をおかけしておりまして、今後、正確性、継続性に留意しながら、毎勤統計、早急な、取扱いとなるようにしていきたいと思います。

 そして、この不適切な取扱い、統計の信頼性だけではなくて、組織としてのガバナンスが問われておりますから、厚生労働省という組織に対する信頼回復に全力を挙げるべく、私も先頭に立って取り組んでいきたいと思います。

橋本委員 総務省に指摘されたのは十三日ですよね。二十日に大臣のところにお話が行かれましたよね。その一週間、何をやっていたんですかね。それで思いが至らなかったで済むんだったら、ぼうっとして生きていたら、五歳児じゃなくたって怒りますよ。信じられるわけないじゃないですか、そんな話。

 続けます。

 今回、東京都について、抽出率は公表しないで勝手に変更されていたということでございますけれども、そのことで、意図的あるいは作為的に抽出がなされたのではないか、統計に何らかの、上にしたいのか下にしたいのか、意図を持って抽出したのではないかという疑いがかけられております。

 資料5として、厚生労働省が統計委員会に出した資料で抽出の方法が書いてありますのをつけておりますが、このとおりしてあれば妥当ということだとは思いますが、厚生労働省の資料が信用できるんだったらこんな話になっていないんですよ。このとおりにやった証明はないんです。報告書にもありません。何で報告書で触れていないんですか。

大西政府参考人 抽出の方法、あるいは今御指摘ありました実態等について、今般の特別監察委員会の報告書で触れられていないということにつきましては、特別監察委員会では、今般の毎月勤労統計調査に関して発表された一連の不適切事案等について検証の対象としておるところでございまして、この取りまとめ時点において抽出の方法につきまして問題点として把握されていなかった、そういう経緯であるかと存じます。

橋本委員 公表されずに抽出をしていましたと言っていたわけじゃないですか。それが事案に含まれないという意味がわからないんですけれども。今の答弁で何で通じるのか僕にはさっぱりわからないんですが、まあ続けます、しようがないので。

 抽出が変だったんじゃないかという疑いを晴らす方法があるんです。

 というのは、本当に過去のことについて言えばわからないかもしれませんけれども、昨年六月に神奈川県、愛知県、大阪府に抽出でやるという通知を出して、実際に名簿がつくられました、後で撤回されましたけれども。そのときにどんな抽出をしていたのかということを、この監察委員会なりあるいは総務省や統計委員会などに、第三者の目で、ちゃんと抽出していたのかどうかチェックしてもらえれば、それが正しく抽出していたのかどうかということは人に認めてもらうことはできるはずです。

 ぜひその調査をしていただきたいと思いますが、いかがですか。

大西政府参考人 毎月勤労統計調査におきましては、無作為抽出という手法でございまして、基本的には、事業所・企業母集団データベースから事業所データを入手し、産業、事業所の規模区分あるいは番号順に並べた上で、抽出率逆数に従って、等間隔に調査対象となる事業所を選出しておる、こういう手続をとっておるわけでございます。委員からお示しいただきました資料におきまして、統計委員会でも御審議をいただいているところでございます。

 私どもといたしましては、ただいまの委員の御指摘も踏まえまして、引き続きこの統計委員会でしっかりとした御審議を、専門家の目でチェックしていただく、そういうことをしていただけるようにしてまいりたいと考えております。

橋本委員 繰り返して言いますけれども、統計委員会で抽出率だとかそういうもののうそをついていたのはあなたたちですよね。だから、統計委員会でこんな資料で説明しているからいいんだなんて話にならないからこんなことになっているんですよ。プログラムだとか実際に抽出されたリストとかを見てもらえればそこはわかるかもしれません。ぜひ御検討いただきたいと思います。

 続きまして、資料の六枚目を見ていただきたいと思いますが、来年度予算、これから審議されるであろう来年度予算の概算要求書でございますが、ここでも調査対象の数が、全国調査、三十人以上が一万六千六百七十五事業所、五人から二十九人のところが一万六千五百事業所、合計すると三万三千百七十事業所ということになりますが、枠で囲ってあるところです、そう書いてございます。でも、実際、これもうそだったんですよね。三万件か三万件弱ぐらいしか調査していなかった。

 これは来年度予算の概算要求書ですけれども、毎年こういう要求をしていたんじゃないですか。財務省にうそをついて予算要求をしていたんですよね。何でそのことが報告書に触れられていないんですか。

土生政府参考人 監察委員会の事務局の立場から御答弁させていただきます。

 先生御指摘のように、毎月勤労統計調査、全国調査でございますけれども、規模三十人以上の第一種事業所の数、規模五人以上二十九人以下の第二種事業所の数の合計を、調査対象事業所数ということになっているわけでございます。

 この点につきましては、報告書におきましても、全体として公表していました事業所数と実際の調査対象数の違いの問題という中で、全国調査は今申し上げましたような小規模の事業所あるいは三十人以上の事業所の二つの調査に分かれておりまして、全国調査はその数の合計であるということも記載されていることでございますので、そうした点も踏まえまして、全体的な事案の事実関係の究明、責任の所在の評価がなされたものと承知いたしております。

橋本委員 意味がよくわからなかったんですけれども、正直言って。

 財務省にお尋ねをします。来ていますよね。

 概算要求でこうした形で実際と違う数字で要求をされていたということが明らかになっているわけですが、仮に、一般的に、ある年まで三万三千件の調査をやると言っていた、次の年から概算要求が、例えば、誰かが正しく公表しようということになって、三万件の要求ということで直ったとします。予算額への影響はありますよね、一般論として。

宇波政府参考人 お答え申し上げます。

 基幹統計でございます毎月勤労統計調査、この調査に要する経費につきましては、予算上は義務的経費というふうにされております。

 予算計上に当たって、本統計調査の対象事業者数の考え方につきましては、厚生労働省から要求いただくに当たって、総務大臣に承認を受けた調査計画、ここに計上されている対象事業者数が載った形で予算要求をいただいておりまして、予算上は、この本計画に示された事業所数に応じまして、もちろんそのほかに物価だとか人件費だとかその他の要素はございますけれども、そういった要素も勘案しながら所要額を計上してきたところでございます。

 したがいまして、この調査計画に示された対象事業者数が仮にふえたり減ったりして、これに伴って概算要求の内容が変わった場合には、その増減を踏まえまして所要額を計上することになるというふうに考えてございます。

橋本委員 当然のことだと思うわけです。

 今回の報告書、何で全数が違ったのかを公表しなかったのかということも調査の対象だったと思いますが、予算が減るからじゃないんですか。何でそのことを報告書で触れていないのかがやはりわからないんですよ。役所の人だったら誰でも思いつきますよね、きっと。まあ、来年度の予算が適切であることを願いますけれども。

 さて、いろいろ思うところをただしてまいりましたけれども、きょうもこれからも指摘はたくさんあるでしょう。それについて、補足をした調査なりなんなりというのはぜひやっていただきたいと思いますが、そのおつもりがあるか。

 それから、再発防止策は今後の検討ということになっておりますが、そのめどというものがあれば、ぜひ早くしていただきたいと思いますが、お願いをしたい。

 時間がないので全部まとめて聞いてしまいますが、厚労大臣の冒頭発言で、三月から追加の給付をしたいというような御発言がございましたが、雇用保険、労災保険、船員保険、それぞれありまして、事情も違うと思います。それぞれの取扱いについて教えてください。

土生政府参考人 御質問の二点につきまして、私の方から御説明をさせていただきたいと思います。

 今回の特別監察委員会報告書は、一月二十二日に取りまとめをいただきまして、大臣に手交されたものでございます。それを踏まえまして、厳正な処分等がなされたということでございます。本委員会の今後の活動につきましては、再発防止策を検討するということになっているわけでございます。

 御指摘の点につきましては、二十二日の記者会見におきまして、樋口委員長からは、事実関係及びその評価については、持っている全てのものについてもう既に検証したというふうに考えているとおっしゃっている一方で、もしほかから何か出てくるようなことがあれば、私はないというふうに思うが、もしあるとしたら、それについては当然検証するということになるのではないかというふうに御発言されているということでございまして、事務局としましてはその判断に従うべきものと考えております。

 また、再発防止策につきましては、引き続き御議論いただくこととなっておりまして、できる限り早く取りまとめていただけるようお願いをしておりますし、事務局としても全力を挙げていきたいと考えております。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 追加給付につきまして、そのめどを可能な限り早期に国民の皆様方にお示しをしていくことは大変重要であるというふうに考えております。

 雇用保険につきましては、まず、現に受給中の方々について、再計算をした金額での支給ができますよう、システム改修や法令の整備などを急ぎまして、三月中に、切りかえの日以後失業していた日について再計算した額での支給を開始をしたい、開始する予定であるというふうにしておるところでございます。

 一方、既に支給が行われた分につきましては、過去に受給したことがあり、現在は受給が終わっている方の分も含めまして、現住所の把握などの追加の作業が必要であることから、作業スケジュールの検討にいましばらくお時間をいただきたいというふうに考えております。できるだけ速やかにスケジュールをお示しできるよう努力してまいります。

坂口政府参考人 お答え申し上げます。

 労災保険の関係でございますけれども、今の雇用保険と同じような考え方に立ちまして、労災年金につきましては、今後新たに支給が行われる分に関しまして、四月、五月分から再計算した金額で支給を開始する予定とさせていただきたいと思っております。

 また、休業(補償)給付につきましても、今後新たに支給が行われる分に関しまして、四月分の休業であって請求があったものから、順次、再計算した金額での支給を開始する予定でございます。

 一方で、既に支給が行われたものにつきましては、他の給付との併給調整の精査あるいは現住所の把握等の追加作業が必要なことから、いましばらくお時間をいただきたいと考えておりますが、できるだけ速やかにスケジュールをお示しできるように努力してまいりたいと考えております。

樽見政府参考人 船員保険の関係でございます。

 船員保険につきましては、障害年金や遺族年金に係ります追加給付の対象となり得る方、約一万人と推計しておりますけれども、その住所情報がオンラインデータで保管をされてございます。

 それから、追加給付に伴う特段のシステム改修も不要でございますので、対象者の特定や給付額の確定作業を急いで進めたいと考えておりまして、今後、速やかに対象者の特定作業を進めるとともに、まず、現在受給中の方について、給付額を改定する通知を送付した上で、ことしの四月中旬に、現在利用中の口座に追加給付を行いたいというふうに考えております。

橋本委員 終わります。

冨岡委員長 次に、桝屋敬悟君。

桝屋委員 公明党の桝屋敬悟でございます。

 今回の毎月勤労統計の不適切な調査の問題に対しまして、私自身もこれまでに二度、厚労副大臣を仰せつかっておりまして、自身、管理監督責任を全うできなかったということの不明を恥じております。国民の皆様に謝罪をしなければならないと考えている次第でございます。その上で、改めて原因の追及と再発防止に全力を挙げて取り組み、責任を果たしたい、こんな思いでこの席に立たせていただいております。

 冒頭、大臣から発言がございましたが、大臣に改めて確認をしたいと思います。

 事実確認は今、冒頭発言でおっしゃったわけでありますが、今回の事案に係る問題の本質について大臣はどう認識しておられるのか、その認識も一緒にお答えいただきたいのであります。その認識に対してどういうふうに厚労省として責任をとろうとしておられるのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。

根本国務大臣 今回の事案についての本質というお話がありました。

 今回の事案については、特別監察委員会からも、統計に携わる職員の統計の正確性に対する認識の甘さ、統計部門における組織のガバナンスの欠如などが指摘されています。私は、これを統計部門だけの問題として捉えてはならないと考えております。全省庁的な問題として捉えなければいけないと考えています。

 私が、関係職員の厳正な処分を行うとともに、みずからの給与及び賞与の自主返納などを発表した日に幹部職員を集めて訓示したのは、統計に対する信頼だけではなく、厚生労働省という組織に対する信頼を回復していくために全力を挙げてほしいということであります。

 私も、みずから先頭に立って取り組んでいきたいと思います。

桝屋委員 問題の本質はこれから更に調査が進むのではないか、進めなきゃならぬと私は思っておりますが、大臣も今おっしゃったんだけれども、少し認識が甘いのではないか。

 私の言葉で言わせますと、今回の問題の本質は、基幹統計でありながら、統計法の規定も無視して、厚労省だけで内々に調査手法を変更して公表もせず、なおかつ統計上の復元作業も怠った。厚労省は、こうした法律無視の厚労省だけの独善的な行政措置を放置して、結果、雇用保険などで多くの国民に経済的な損失を与えたということが私は本質論だろうと思っております。

 更に言うと、今大臣がおっしゃったように、厚生労働行政あるいは統計行政に対する国民の信頼を失墜せしめたということは極めて大きな問題であろう、このように思っているわけであります。

 厳正な処分と大臣はおっしゃったけれども、処分も、あるいはこれから検討される再発防止策も不正の全容解明が大前提でありまして、これがきちっとなされているかどうかということが私は大事だろうと思っております。

 公明党の強い主張によりまして、毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会が設置されました。これが、一月の十七日以降、精力的に調査や関係者へのヒアリングが行われて、二十二日には報告書が発表されている。そして、昨日には処分も発表された。きょうを迎えるために大変な御努力をされたことは一定の評価をしたいと思いますけれども、ただし、わずか一週間であります。いかにも拙速な調査ではないのかという感じを私は拭い切れません。

 ぜひこれは、必要な、この委員会等で新たな指摘が出た場合は、しっかりと調査を、原因究明の、不正の全容解明に対する追及ということは引き続きやっていただきたい。うみを出し切るということがなければ、再発防止策は出てこないというふうに私は感じております。

 そこで、きょう全部配られておりますが、私もこの報告書を読みました。一読して、橋本理事のように一つ一つ挙げませんが、私の感想を申し上げますと、厚労省内部の言いわけはしっかり書いてある。言いわけばかりが並んでおりまして、結局は厚労省内部の担当者の責任を曖昧にしているんじゃないかという感じを拭い去れません。

 二つ指摘したいと思います。

 一つは、東京都の抽出調査が始まった経緯について、事業所からの苦情とかあるいは都道府県担当者からの要望などの背景が示されております。そういう要望があったんだ、ニーズがあったんだというようなことが書いてある、背景として。

 何ゆえ統計調査の変更等の適切な手続や公表がなされなかったのか。ここは文書を皆さんも見ていただきたいのでありますが、十五ページの最初のパラグラフとそれから四つ目のパラグラフ、どうしてそんなことをしたのかというような理由や背景はたらたらたらたら書いてあります。書いてあるんだけれども、一番肝心の、例えば二パラの下から三行目、「一方で、東京都の規模五百人以上の事業所について抽出調査にすることについて、調査計画の変更等の適切な手続を踏むことなく、担当課のみの判断として調査方法を変更したことは、不適切な対応であったと言わざるを得ない。」何でこうなったかということは全然言及がない。その前の理由はたらたらたらたら書いてある。

 私は、こここそ、このホワイの部分をもっともっと調査しなきゃいかぬのではないか、肝心の部分は極めて調査が不十分だというふうに感じております。

 次の右側のページに、うその上塗りとか、何とかの改正にあわせてやろうと思ったというような認識も書いてありますが、こんな表現は、政府統計に対する、行政組織としてこの認識の欠如は信じがたいものがある。言語道断という評価はまさにそのとおりでありまして、ここは、厚労省内部の調査だけでなくて、統計委員会あるいは総務省に対する調査も行い、協議相手、第三者の認識を確認すべきじゃないか。もっと言うならば、あわせて東京都や神奈川などの自治体の状況も、これはどういうふうに感じておられたのか、これも特別監察委員会で私は調査すべきだと思うんですが、特別監察委員会というのは厚労省の内部しか調査できないんですか。ここを確認させてください。

土生政府参考人 御説明させていただきます。

 特別監察委員会でございますけれども、厚生労働省におけます、大臣をトップといたします監察本部にあわせて設置をされたということでございます。

 職員の聴取あるいは調査、ヒアリングでございますけれども、そのやり方につきましては委員の参画も得てお決めをいただいたところでございまして、具体的には、職員、元職員に対する延べ六十九名のヒアリングを精力的に委員も参画していただいて実施していただいたということでございます。

 委員御指摘のように、更にさまざまな外部の方に対しても御意見を伺うということも一つの考え方であろうかと思いますけれども、記者会見で樋口委員長からも御発言がございましたとおり、問題の重要性を考えると、わかっているところから確定したところで公表する、こういう考え方のもとに一月二十二日に公表されたということでございます。

 また、あわせて、先ほども御答弁申し上げましたとおり、委員長としても、全てのものについて検証したということではございますけれども、他方で、もしほかに何か出てくるというようなことがあれば、委員長自身はないと思うけれども、もしあるとしたら、それについては当然検証ということになるという御発言もあったところでございまして、事務局としましては、そうした委員長の御判断に従って対応してまいりたいと考えております。

桝屋委員 土生総括審議官に確認いたしますけれども、この特別監察委員会の活動は、例えば私が今例として申し上げた東京都、あるいは、その後、大阪や愛知とかそうしたところへも抽出調査を広げよう、こういうこともあるわけで、そうした外部の調査、あるいは統計委員会。統計委員会は、二十二日に皆さんがこの報告書を出されて、二十三日には西村さんが、まだ決してこの経緯は十分明かされていないというふうにおっしゃっているわけで、そうした外部への調査というのはできるんですか、できないんですか。やろうと思えばできるの。

土生政府参考人 お答えいたします。

 先ほども申し上げましたとおり、どういう調査を行うかということ自体、委員会でお決めいただくことでございまして……(桝屋委員「いや、できるかできないか」と呼ぶ)はい。そこでお決めいただければできるというふうに考えております。

桝屋委員 やはり、先ほど六十九名とおっしゃったけれども、結局は、厚労省の元職員あるいは厚労省の職員、そこに対して調査をされたわけで、しかも、特別監察委員会は大臣のもとに置かれているわけであります。

 国民は、本当に客観的な目で、今回の不正の経緯ということがどこまで明らかになるのかということを固唾をのんで見ておられるわけでありますから、必要に応じて、指摘があれば、もう一回確認しますけれども、統計委員会の西村委員長はきのう、不適切な対応がなぜ起きたのかまだ解明されていない、このように発言をされているわけでありまして、私はこの報告書で全て解明されたとは思っていない、必要であればという話でありましたが、ぜひお願いしたいと思います。第三者から見た事実確認がなければ国民は信頼できない、お手盛りの評価だと言われてしまうわけであります。外から見た厚労省の責任について、しっかりと調査を続けてもらいたい。

 私どもは、一月の三十日に統計委員会のまた審議があるようでありますから、その流れもしっかり注視をし、そこでどういう報告がなされるのか、どういうやりとりがあるのかということもよく確認をして、場合によっては、こういう委員会でまたその辺の問題をただしてまいりたいというふうに思っている次第であります。

 それから、多くの国民は今回の問題をどう感じておられるか。やはり一番の問題は、今申し上げた不適切な対応がなぜ起きたのか。本当にホワイの部分に一番関心があるわけで、もっと言いますと、組織的な関与、組織的な隠蔽があったのではないかということが一番大きな疑問ではないかと私は思っております。

 そういう意味では、平成二十三年八月、総務大臣への申請を行うに当たって、不適切な抽出調査が行われていることを認識していたにもかかわらず、上司や総務省に報告しなかった、従前のままの調査計画を記載した当時の雇用統計課長、平成二十七年度に事務取扱要領で抽出調査部分を削除した雇用統計課長は上司への決裁もない、平成二十九年の全数調査を行っていない説明を受けていた政策統括官、こうした事態は組織的隠蔽ということになるんじゃないか。だって、そうでしょう。統計情報部長、政策統括官、雇用統計課長、参事官、管理官、今回処分された方々をずっと見ておりますと、こういうのを組織的隠蔽というんですよ。

 組織的関与というんじゃないか、私は、国民はそう感じているだろうと思うんですが、この点はいかがでしょうか。今回の報告書の中でもそうした項目を立てて、組織的隠蔽、組織的関与についてというぐらいの項目を立てて説明をする責任が私はあるんじゃないかと思いますが、どうでしょうか。

高階副大臣 先ほど、第三者によるしっかりとした評価の継続、そしてさらに、各職員それぞれがどんな仕事をしていたのか、それぞれの時点での評価が必要であるという御指摘だと存じます。

 例えば、報告書を参考にしてまいりますと、平成三十年一月から実施予定である調査計画、この承認申請を行いました平成二十八年十月時点の担当課長だった者は、計画書に五百人以上規模の事業所は全数と実際に書いているわけです、その一方で、調査は抽出によって行われているという事実を既に把握している。こういった点での是正がなぜ図られなかったのかという点がございます。

 一方で、決裁を行いました部長級ということになりますけれども、ここは、決裁をしたけれども調査の実態が報告されていない、把握していない、こういう状況になっているわけでございまして、調査が適正に行われたのかどうかということの確認が怠られているというふうなことになって、ばらばらだという状況であります。

 こういう状況でありますので、実際に申請し、承認されている計画がそのとおりになされているのかどうかといったフォローアップまでを含めた事実の確認というところが怠られているという点では、まさしくそれぞれの役割が果たされていないということが言えると思います。

 今回の報告書を踏まえまして一月二十二日に関係職員の厳正な処分が行われたというところでございますが、事態を招いたことを深く反省するとともに、今後、しっかりとした原因究明、そして再発防止に向けた取組を省庁挙げて取り組んでいくということ、そして、特別監察委員会の提言を真摯に受けとめつつ、さらなる解明をしていくという所存でございますので、引き続き御支援賜りますようにお願い申し上げたいと思います。

桝屋委員 今、副大臣から組織的な関与あるいは組織的な隠蔽ということについて明確な御説明がなかった、私はこう思うんです。副大臣がおっしゃったように、恐らく今回は、それぞれのポストの人が連携を持たずに、事実は知っていたにもかかわらず、それが組織に共有されなかった。それこそが組織的関与でありまして、一人一人の責任ということについては、組織的な関与はなかった、組織的な隠蔽はなかった、こういうふうにいち早く結論づけられておりますけれども、そんな話をするんだったら、厚労省って一体どういう役所なの、もうそんなのは本当に組織でないという私は気がいたします。解散的な出直しが必要ではないか、こう思うんです。

 もう一点だけ。

 ちょっとさっき忘れたんだけれども、今の副大臣の答弁を聞いて思ったわけでありますが、特別監察委員会の調査でありますけれども、平成二十九年、二〇一七年ですが、繊維統計、これも大きな問題が起きまして、統計委員会から各省庁に一斉点検の要請がありました。

 ちょうどこのころは、復元作業をそろそろ開始しなきゃならぬなと厚労省も動き出したときでありますが、そのときに厚労省が恐らく、問題はありませんというような回答をしたんじゃないかと思いますが、そうした事実もこの特別監察委員会で、この報告書には入っていないのでありますが、そうしたことも私は改めて確認をしてもらいたい、しっかりと時系列的に整理をしなきゃいかぬと思っているんですが、副大臣。じゃ、土生さん。

土生政府参考人 報告書の内容でございますので、私の方から御説明させていただきます。

 報告書の十一ページの一番下のところでございますけれども、統計法を所管する総務省から、経産省所管の繊維流通統計関係の事案を契機としまして点検の要請が行われたということでございますけれども、それに対しまして厚労省の担当係から特段問題なしという回答が行われたということで、報告書の中で事実関係として記述をした上で、評価といたしましては、一連の対応につきまして極めて不適切といった評価をいただいているということでございます。

桝屋委員 触れてはいるということでありますが、私もこれからしっかり調査をしてまいりますが、一つ一つの事実関係がこうした委員会で明らかになった場合は、この報告書で特別監察委員会の事実解明の作業は終わりというふうにしていただきたくない。必要であれば、ぜひ続けてもらいたい。

 何度も言いますけれども、この解明なくして真の再発防止策、あるいは、今回大臣が決意された、決断された処分が、厳正な処分とおっしゃったけれども、これは軽過ぎるんじゃないか、あるいは重た過ぎるんじゃないか、私は、処分というのはやはりきちっとした原因究明がなされて行われるべきだろうと思っておりますので、そうした観点で引き続き議論をお願いしたいというふうに思います。

 話は戻りますが、今回の一連の整理を私なりにしてみましたけれども、何度も何度も是正する機会はあった。何度もあった。だけれども、結局のところ、是正することができなかった。これを総括的に、事実を知りながら漫然と従前の取扱いを踏襲した、こういう評価になっているわけでありますが、政府統計の重要性を本当にどのように考えておられるのか。厳正な調査はまだ続けなきゃならぬ。私は、うみを出し切るまでやっていただきたいというふうに思っております。

 もう一点確認ですが、平成十六年から二十三年の資料の存在が確認されない問題につきまして、これも厚労省でよくある話であります、ないないと言っていた資料が出てくるということは私も何度も経験しましたけれども、そういうことはないでしょうね。

大西政府参考人 今委員から御指摘いただきました資料の点につきましても、この特別監察委員会の報告書で触れられているところでございます。

 それで、委員御関心の点につきましては、この報告書の中で、再集計を行うために必要なデータ等の一部は、いずれにしても、引き続き、それを確認するための努力が継続されるべき、ただ、その存在が確認できない現時点では、当該期間については再集計ができない、こういう事実もあるということで、その存在が現時点では確認できない、そういう評価をいただいているところでございます。

桝屋委員 しっかりとここは調査をしていただきたい。私も経験しましたが、倉庫から出てきたというようなことも、これまでもありました。必要な統計、統計の連続性という観点からもどうしても必要なものでありますから、努力は続けていただきたいというふうに思います。

 時間がありません。最後に一点確認ですが、参議院の方においては追加給付の具体的な事務について確認をさせていただきたいと思っておりますが、大臣から今、冒頭御報告があったので、あらあら内容はわかりました。一点だけ確認をさせていただきたいと思います。

 今回、二百億近い事務費が必要になります。厚労省の不手際で、特別会計から支出をすることになるわけであります。もちろん、今までの経費を削減しながら、あるいは予備費を使うということも伺っておりますけれども、よもやこれで保険料にはね返るということはあってはならぬと思うわけでありますが、この点だけ最後に確認をさせていただきたいと思います。

土屋政府参考人 お答え申し上げます。

 今回の追加給付につきましては、毎月勤労統計の再集計値及び給付のための推計値によりまして給付額の上限、下限等を法令上規定し直すことによって各種の給付額の再計算を行いまして、その差額を保険給付として支給させていただくものでございます。

 例えば、雇用保険の基本手当、いわゆる失業手当に関する追加給付につきましては、基本手当としてお支払いするというものでありますことから、その事務費につきましても、通常の保険給付に関する事務費と同じように保険料財源の中で措置をさせていただくというふうにしているところでございます。

 今お話がございました保険料率への影響ということでございますけれども、現在の雇用保険などの財政規模あるいは財政状況に鑑みますと、今回の追加給付に要する事務費を予算計上することによりまして保険料率が上昇することにはならないというふうに考えておりますけれども、いずれにせよ、複数年度をかけて、引き続き、既定の事務費の節減などを行うことによりまして所要の財源を確保しつつ、労使の皆様方にも御理解を得られるように、丁寧な説明に努めてまいりたいというふうに考えております。

桝屋委員 これで終わりますが、労使の皆さん方も大きな関心を持ってこの問題を見ているわけでありますので、しっかりとその辺は確認をさせていただいたわけであります。

 以上できょうは終わりたいと思います。ありがとうございました。

冨岡委員長 次に、西村智奈美君。

西村(智)委員 立憲民主党・無所属フォーラム、西村智奈美です。

 まず、今回の問題、私は言語道断のことだと冒頭申し上げたい。そして、そのことを厚生労働省が隠蔽し、今なお、そのアリバイ的な調査をやったということで早期に幕引きを図ろうとしている、このことについても強く抗議をしたいと思っています。

 事は、政府の基幹統計がゆがめられ、それによって国民の皆さんに大変迷惑をかけたということ、そして、その原因について、全く今回の報告書によっても明らかになっていないということ、私はこれだというふうに思っております。

 きょうは、限られた時間でありますので、ポイントを幾つかに絞って質問していきたいと思っていますが、今回の件、私、やはりどうしても、昨年一月の裁量労働制のデータ問題と重ね合わせて見てしまうんですね。

 このときに、政府はそれまで、裁量労働制のデータが誤っているということを、かなりの期間認めようとはしませんでした。しかし、国会で審議が行われるや、もうこれはだめだということでデータを撤回し、そして法案から裁量労働制の拡大の部分を削除した。このときに、厚生労働省内にある監察チームというものが立ち上がってといいますか、そこにこのデータの作成プロセスの検証が任されて、たしか六月ごろだったと思いますけれども、動き始めた。監察チームの報告が出たのが、私の記憶だと、多分二カ月近くかかっているんですよね。

 厚生労働省の中の問題であって、そして常設されている監察チームの検証ですら二カ月近くかかっているにもかかわらず、今回、第三者性を高めたと言われる特別監察委員会で、なぜ七日間の審議で、協議でこのような報告書が出てくるのか。アリバイ的な報告書だという疑いを持たざるを得ません。最初からこういったスケジュールがありきで、十七日に一回目をやって、二十二日に報告書を出して、きょうの閉会中審査で一定のけりをつけて、通常国会が始まったら予算委員会は無難にスタートしよう、こういう意図があったんじゃないか、こういうふうに疑わざるを得ません。

 このことについて一つ一つ伺っていきたいと思っておりますが、まず一つ最初に伺いたいのは、やはり給付の問題です。今回のこと、大変多くの国民の方に影響が出ております。この給付、本当に全員に行き渡ることになるのかどうか、私は疑問です。

 まず一点伺いたいのは、相談ダイヤルですね。今設置をされているということなんですけれども、どういうふうな内容で、何件ぐらい今かかってきているのか、そして、この費用については、年内の予備費とかほかの事務費からの工面ということで執行されているんでしょうか。

根本国務大臣 まず、相談ダイヤルについては、一月十一日から開設をしました。

 追加給付に関するお問合せ、これについては、専用ダイヤルはおおむね百回線以上設置し、最大百八十四回線を確保して対応しています。そして、フリーダイヤルで、平日は、日中働いておられる方々を想定して、八時半から二十時まで問合せを受け付けております。また、土曜日、日曜日、祝日は、平日にはお電話ができないような方々を想定して、八時半から五時十五分までの間、お問合せを受け付けしております。その実績については、一月十一日からきのうまでに四万二千七十三件であります。

 そして、主な相談の内容ですが、いつ支給されたか、どの給付が対象となるのか、自分が追加給付の対象かどうかを調べる方法はないのか、これが主な相談内容であります。

 相談ダイヤルに関する経費については、平成三十年度の既定予算を活用しているところであります。

西村(智)委員 来年度予算は、今度は百九十五億円の事務費が予定されているということであります。

 ちょっとこれは資料できょうお配りをしておりますが、一枚目が毎月勤労統計の再集計等に伴う厚生労働関係事業の見直しの影響ということで、事務費合計百九十五億円というふうに書かれております。うち、平成三十一年が約九十六億円ということなんですけれども、これについてはどういった財源で捻出することになるのでしょうか。

根本国務大臣 追加給付に要する百九十五億円の事務費については、各制度の保険料を財源としております。

 また、住所データがない等の理由によって追加給付の連絡ができない場合には、国民の皆様にお申出を呼びかけ、申出に基づき追加給付を行うこととしております。こういうことから、結果として、平成三十一年度中に全ての追加給付が終了するとは限らないものと考えておりまして、後年度の負担の可能性も考慮した上で、平成三十一年度予算に平成三十一年度所要額として九十六億円計上をしております。

 平成三十一年度に必要となる事務費については既定の事務費等の節減により財源を捻出したところでありますが、いずれにしても、被保険者などの負担する保険料の将来的な引上げにつながらないよう、所要の財源については、引き続き、既定の事務費の節減を行うことによって確保していきたいと考えています。

西村(智)委員 国の不祥事で出たこういった案件の後始末をするのに保険料を使うというのは、これはどういうことでしょうかね。私は、それはやはり国民の理解は得られないというふうに思うんですよ。ここはきっちりと、どういうふうに捻出するのかということを改めてもう一回教えていただきたい。

 それから、来年度以降、もしかしたらまた平成三十三年度以降も、例えば周知をするとかシステム改修をするとか、確認のための人件費が必要とか、こういったことが出てくる必要性があるんじゃないかというふうに思うんです。

 次のページに事務費の見込みということで書いてありますけれども、百九十五億円のうちの九十九億円は後年度以降に回っていく可能性もある、あるいは、後年度以降になっていけばなっていくほど、もっと事務費等々がふえていく可能性があるということなんじゃないでしょうか。

 いつまでかけてこれをやるのか、大臣、ぜひここは明確に教えていただきたい。

根本国務大臣 現段階でどの程度事務費が必要かということで、百九十五億円と想定をしております。追加給付については、追加給付が必要な方にはとにかく給付をさせていただくということで考えておりますので、現段階の追加給付に係る事務費は百九十五億円と今予定をしております。

西村(智)委員 ですので、確認ですが、百九十五億円という事務費は今後ふえていく可能性があるか、そして、その財源を保険から更に出すという可能性があるか、この点について答えてください。

根本国務大臣 現段階でこのぐらいの事務費がかかるだろう、これは当然想定の上で出しているわけですが、追加給付の実績がどうなるか、これは現時点で明確に申し上げることはできませんので、要は、考え方としては、名寄せ作業をしたり、あるいは追加給付の実績、こういうものは支給実績が出てきますから、こういう状況の中で、必要があれば見直すことになると思います。

西村(智)委員 今の御答弁は、百九十五億円という事務費がふえる可能性があり、そして、それを保険料から出す可能性もあるということを否定されなかったということでよろしいですね。

根本国務大臣 これはあくまでも現段階での見積りですから、ふえる可能性もあるし、場合によっては減る可能性もあるだろうという性格の予算の見積りだと思います。

西村(智)委員 ふえる可能性があるということでした。

 それで、ちょっとこの辺、非常に曖昧で、このところ、例えば追加給付になる方の人数も一千九百七十三万人から二千十五万人にふえるとか、あと、給付の額もふえるとかいうことがいろいろ言われていて、一体、じゃ、二千十五万人というのはどういう方々なんだろうというふうに、ここはやはり疑問に思うんですよ。

 二千十五万人というその算定根拠、それから追加給付が七百九十五億円になるというその算定根拠、どこからどこまでの期間のどういう方々が対象になるのか、ぜひ教えてください。

 今、最初に、相談ダイヤルに四万人を超える方が相談の電話をかけておられるというふうに答弁がありました。私の知人も、何人かやはりかけているんですよ。そのときにどういう答えが出てくるかといったら、追加支給が始まる時期が示されない、追加支給の可能性はあります、その場合は文書で通知が送られてきますと。

 結局、何か、こう言ったら申しわけないんですけれども、かけてもかけなくても出てくる情報は同じですから、これでは国民の皆さんの不安はより一層高まるだけだというふうに思うんですよ。

 明確に、二千十五万人の方々はどこからどこまでの期間でどういう方々なのかというのをぜひ示していただきたい。

根本国務大臣 今回の追加給付は、一つは、雇用保険関係については基本手当、これはいわゆる失業手当であります、高年齢者雇用継続給付、育児休業給付などの雇用保険給付を平成十六年八月以降に受給された方、労災保険関係については傷病(補償)年金、障害(補償)年金、遺族(補償)年金、休業(補償)給付などの労災保険給付や特別支給金などを平成十六年七月以降に受給された方、船員保険関係については障害年金、遺族年金などの船員保険給付を平成十六年八月以降に受給された方、こういう方々が対象となる可能性があります。

 これらの追加給付に関する対象となる人数及び追加給付の見込みについては、例えば雇用保険について言いますと、毎月勤労統計の再集計値及び給付のための推計値、これを新たに算出いたしました。この毎月統計の再集計値と給付のための推計値の算出に伴って、賃金日額については上限額と下限額を設定しておりますので、これが動くことによって、上限額、下限額に張りついている層を推計した上で、そして、その層に対して平均的な給付額を乗ずることで所要額の算出をしております。

 その他の制度についても、私が今申し上げました同様の考え方に基づいて算出しているところであります。

 このほか、事務費や加算額を勘案して、影響の出る各制度の影響額の合計金額として七百九十五億円、そして、今私が申し上げた受給される方の延べ対象人数として二千十五万人を算出したところであります。

西村(智)委員 今の説明を聞いて、ああ、自分は該当するなとか、該当しないなとか、わかる方はいられるんでしょうかね。いないと思いますよ、今の大臣の説明じゃ。

 明確に言わないと、この相談ダイヤルに本当に不安を持ってかけてくる人だけがふえていって、しかし、その回答が、もうちょっと待ってください、通知が来るまで待ってくださいということでは、これはもう、消えた給付金ということになるんじゃないですか、最後は。本当に必要な人に払い切れるんですか。どうなんでしょう。

 先ほど大臣からも答弁がありました。これからの作業の進捗によっては事務費がふえてくるかもしれない。いつまでかかるかわからないわけですよね。対象になる人も、二千十五万人というか件というかということなんでしょうけれども、データがない期間がありますよね。捨てられている、あるいは紛失している、そこの部分についてどういうふうに計算するのか、ここもまだ何にも明らかにされていない。

 これは、給付金が宙に浮いて、最後は消えてしまうんじゃないですか。大臣、どうですか。

根本国務大臣 まず、先ほどの前段のお話について申し上げますと、私が追加給付の、ある種、概念的に言うと三つの類型について申し上げましたのは、例えば失業手当、これは平成十六年八月以降に受給された方ですよと。そうすると、その方が、自分はいつ失業給付を受けたのか。これは、十六年八月以降に失業給付を受けた方と申し上げておりますので、失業給付をかつて受けられた方がいつからいつまで少なくとも失業給付を受けていたということ、いつの時点で受けたかというのはそれぞれ個々人で私は違うと思いますので、そこは十六年八月以降に受給された方に追加給付をしますという、今そのお知らせをしているわけです。

 その意味で、私が先ほど申し上げたことは、実は細かく言えばそういうことですから、そこは個別の皆様の状況に応じて、失業手当であれば十六年八月以降に受給された方が対象になるし、労災保険については十六年七月以降に受給された方になるし、例えば傷病年金とか、あるいは、船員保険も十六年八月以降に受給された方ですから、実はそういう方々が対象になるということであります。とにかく、追加給付が必要な方に対しては給付を実施する方針で取り組んでまいります。

 そして、住所などをこちらが把握しているものについてはお知らせをした上で対応するということになりますが、住所データがない受給者の方や、あるいは転居などで住所が不明となった受給者の方については、住基ネットやハローワークで所管している求職情報などの活用も含めて、さまざまな手法を検討しながら対象の方の住所を特定し、追加給付を行っていきたいと思います。

 その意味では、やはり今さまざまな形で情報を提供しておりますが、この追加給付を受ける方については、さまざまな手法を検討しながら対象の方の住所を特定し、追加給付を行っていきたいと考えております。

西村(智)委員 いや、大臣の説明を途中まで聞いていると、何か、ある期間中に給付を受けた方と年金を受けた方が全員その対象になるかのような説明に聞こえるんですよね。なんだけれども、その後に来ると、何かその中で対象になる人たちに対してというふうな説明ぶりだと、やはり誰がそうなるのか、あるいは誰が対象にならないのか、これはいつまでたっても明らかにならないと思うんですよ。どうですか。

根本国務大臣 私が申し上げているように、雇用保険給付については、雇用保険給付を平成十六年八月以降に受給された方、この受給された方は全て対象になります、受給されているから。それから、労災保険関係でも、傷病年金あるいは障害年金、今現にお支払いをしておりますが、これも十六年七月以降に受給された方、この方々は全て対象になるということであります。船員保険関係についても、十六年八月以降に現に受給された方は全て対象になる。これは確認しておきたいと思います。

 そして、先生今お話しのように、住所データがない受給者の方などがおられますので、これは、住基ネットやハローワークで所管している求職情報などの活用も含めて、さまざまな手法を検討しながら住所を特定して、追加給付を行っていきたいと思います。

西村(智)委員 いや、いまだにわからないですよね、これだと。本当に自分が対象になるのか、あるいは幾らの額が戻ってくるのか、そして、いつその給付が受けられるのか。

 これは、やはり消えた給付金にくれぐれもならないように、大臣、徹底してやっていただきたいと思いますが、どうですか。どういうお考えですか。

根本国務大臣 まず、今の段階でどういう方が給付対象になるのか、それを私は申し上げました。そして、それぞれの皆さんが具体的にどの程度の給付額になるのか、これはそれぞれの方の状況ですから、それはきちんと計算をして、そして、いつからということがありましたが、先ほど申し上げましたように、今現に例えば失業給付を受けている方については、これから上積みになるものについては速やかに給付できますから、つまり、そういうそれぞれの給付の性格によって、できる方から速やかに給付をしていくということで、追加給付については最大限の努力をしていきたいと思います。

西村(智)委員 率直に言って、これはやはり消えた給付金問題ですよ。徹底的にここは、今、政府の統計あるいは厚生労働省の計算そのものに不信の目が向けられています。ですから、やはりその計算の仕方等々についてもきちんと国会で明らかにしていきながら、納得を得てやっていくべきだというふうに私は強く要請したいと思います。

 ちょっと時間がなくなってきまして、特別監察委員会の報告について伺いたいと思います。

 先ほども質問がありましたけれども、私もこの報告書を読んでみて、肝心のことが書かれていないというふうに思いました。つまり、組織的隠蔽があったのかどうか、そして、組織的隠蔽に関して何がしかの圧力がかかっていたのかどうかということについて、肝心のところの記述がないんですね。

 細かいことを一つ一つ質問すればたくさんあるんですけれども、最大の問題点だと私が思いますのは、昨年の一月にいわゆるデータの復元を行い始めたというタイミングで、私はやはり、なぜこのとき公表しなかったのかということが最大の疑問なんですよ。

 このことについてちょっと伺う前に、まず大臣にお伺いするんですけれども、この特別監察委員会、どういうスケジュールでやってくれ、そういう要請を特別監察委員会の方にいたしましたでしょうか。十七日に第一回目の会合が開かれて、二十二日にもう報告が出ているんですよ。わずか二回目の会合で報告が出る第三者委員会なんて、しかも七日で報告が出る第三者委員会なんて、私、聞いたことがありません。

 大臣からどういう要請をしていたんですか。

根本国務大臣 一月十七日に開催された第一回特別監察委員会で、私から、今般の毎月勤労統計調査に係る不適切な取扱いについての事実関係をしっかり解明していただきたいということをお願いしたところであります。特に期限を定めずに、厳正な調査の取りまとめをお願いいたしました。ただ、問題の重要性に鑑み、できるだけ速やかに取りまとめをお願いしたいという趣旨は委員長にお伝えしております。

 それから、十七日に第一回ですが、もともとこの特別監察委員会というのは、より中立性、客観性を明確にするために、有識者だけで構成される監察委員会というのを新たに立ち上げました。これは事務方も入らない監察委員会。

 その前から、この問題については、我々もずっと、この事案がどうして生じたか、あるいはどういう事実関係か、これは精力的に実態把握に努めておりますし、それから、監察チーム、常設。監察チームは、事務方と有識者で構成される監察チームというのがありますから、その監察チームの委員の皆様も入って、十七日以前にも、どういう事実があったのか、これはずっと作業を続けておりますので、どういう事実があったのかというある程度の基礎的な資料は、そこは用意はされております。

 やはりあのとき大事だったのは、私も途中段階では、例えば一月十一日に公表したときは、今その段階で公表できるものを公表しました。ただ、その時点でまだ明確ではなかったのは、こういう事案が起こったときの職員の動機や目的、そして職員の認識、これが明らかになっておりませんでしたので、そこに力点を置いて調査を進める、私は、一月十一日の時点でもそういうことは申し上げておいたと思います。

 要は、この監察委員会では、やはり一番大きな動機になったのは、例えば平成十六年からこういう不適切な取扱いがあった、そういうものは、ある程度は事実関係が明らかになるべきものは明らかになっておりましたので、むしろ、原因がどうかということになると、それぞれの職員の目的、動機、認識、これがポイントですから、ここは監察委員会の皆様にも直接ヒアリングをしていただいて、そしてそこを解明していただいた、これが私は大きな点だと思います。

西村(智)委員 動機が書かれていないから私たちは問題にしているんですね、この報告について。

 それで、さっき大臣がいろいろおっしゃいましたけれども、つまり、監察チームで既にいろいろな調査、聞き取り、基礎的なデータをそろえていた、それがあったから特別監察委員会が短期間で済んだ、こういうことですか。こうだとすると、第三者性を有していたと特別監察委員会は言えないんじゃないでしょうか。

 第三者性がある委員会というのは何をするか。まず、調査項目を設定するんです。調査項目、何を調査するか、それから、どういう方法でどういうことを対象に調査するか、それを決めるのが第三者性が担保されているということであって、既に監察チームがこれだけの材料がありますといって出したその上を、監察委員会が何か敷かれたレールの上を走っているということは、これはアリバイづくりのための監察委員会だったんじゃないですか。

根本国務大臣 特別監察委員会、これは調査の中立性、客観性を高めるとともに、統計に関する専門性も重視した体制とするために、私の指示によって、実は、監察チームは厚生労働省職員と外部有識者により構成されておりましたので、その監察チームを引き継ぐ形でやった。そして、具体的にどういうヒアリングをするか、どういうことを対象にしているか、その企画そして実施は監察委員会にやっていただいたということであります。

西村(智)委員 監察チームというのは、事務局は厚生労働省が務めているんですよ。主査は官房長です。ですから、事務方が事務方内部のヒアリングをやっていたということなんですよ。その上で特別監察委員会が設置されましたというふうに言ったって、結局、その独立した委員会というのはうそで、監察チームがやってきた作業の上に乗っかっただけの話でしかない、こういうふうにやはり見ざるを得ないんですよ。

 どうしてそういうことを指摘しなければいけないかというと、この監察報告の中にやはり肝心なことが書かれていないからなんです。先ほど問題意識を一つだけ申し上げましたけれども、何で復元が始まった去年の一月の時点で公表しなかったのかということについてです。

 これは報告書の二十四ページに記載がありまして、資料でお配りをしておりますけれども、ここにどういうふうに書かれているか。真ん中の段落です。

 政策統括官(当時)Hは、担当室長だったFから、全数調査を行っていないという説明を受けた、その際、H政策統括官が、しかるべき手続を踏んで修正すべきという旨を指示したと述べているが、統計技術的な問題となる復元は当然行われていると思い込んでいたというふうに述べているということなんです。

 私、このしかるべき手続というのは何だったのか、何を指してこのHがしかるべき手続というふうに言っていたのか、そこを確認しなければ、公表するという意図がこの時点で厚生労働省の中にあったのかなかったのか、そこを明確に知る手がかりになっているというふうに思うんですよ。

 大臣、ここは確認されていませんけれども、これについて私は確認をとるべきだというふうに思います。大臣はいかがお考えですか。

根本国務大臣 今委員が報告書を引用されたように、御指摘のHの指示については、報告書では、当時の担当室長Fから東京都の規模五百人以上の事業所について全数調査を行っていない旨の説明を受けて、公表資料とそごがあるのであれば、しかるべき手続を踏んで修正すべき旨を指示したと述べております。そして、報告書にも書いてあるとおり、統計技術的な問題となる復元は当然行われていると思い込んでいたと述べており、その後の処理はFに委ね、放置したと記載されています。

 このような経緯からいいますと、その指示は公表資料の記載内容を修正すべきとの趣旨と考えられますが、しかし、いずれにしても、部下であるFへの適切な業務指示及びその後のフォローアップなどを何ら行うことなく放置し、引継ぎもしなかったことから、これは適切な対応を行う機会を逃したと認められると思います。

西村(智)委員 ですから、私は、ここでHが、政策統括官が何と言っていたのか。それで、このしかるべき手続というのは一体何ですかね。ここを疑問に思いませんか、大臣。そこを確認すべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

根本国務大臣 事実関係を言いますと、三十年一月時点の、これは規模五百人、東京都の五百人以上事業所の調査を抽出調査で現に行っていたわけですが、平成三十年一月以降の調査では実は規模五百人以上事業所の調査は全数である旨、総務省に提出した調査計画には全数調査である旨が書いてあるんですね。

 ですから、しかるべき手続を踏んで修正すべきというのは、公表資料の記載内容を修正すべきとの趣旨と私は考えられる、これを見ればですよ。それはそごがあるわけだから。私は、このような経緯からいえば、公表資料の記載内容を修正すべきとの趣旨だと考えられると思います。

西村(智)委員 ちょっと、何ですか、それ。統計委員会への提出資料だけ変えればいいということですか、今の。

 もう一回これは確認をとってもらわないと困りますよ、大臣。大臣だって、今、何とかだと思いますよと、口から出任せのような答弁をしないでくださいよ。はっきりと調べて、もう一回確認して答弁してください。(発言する者あり)

冨岡委員長 席に着いてください。

根本国務大臣 報告書にも書いておりますが、統計技術的な問題となる復元は当然行われていると思い込んでいたと述べているんですよ。技術的な問題となる復元は当然行われていると思っていたと述べているんですね。と思い込んでいたということですから、そうなると、だから、全数調査ということで承認はとっていますから、それは全数調査と言っているので、そこはそごがあるだろうということで、修正すべき旨の指示をしたことだと思われるということです。

西村(智)委員 要は、法律違反をしていることをもう一回上塗りして、それを何か更に二重の意味で法違反をしろという指示をしたということですか。

 大臣、その、思っているというようないいかげんな答弁はやめてくださいよ。この監察委員会は大臣のもとに設置された委員会でしょう。きょうだって、委員長は、他党の方が参考人招致で要求されましたけれども、来られないんですよ。大臣が答えるしかないじゃないですか。

 はっきり答えてください。でなかったら、もう一回やり直してください。委員会の質疑はできないですよ、これ以上。

根本国務大臣 まず、総務省に承認をとっている調査計画、これは規模五百人以上事業所の調査が全数調査であると書いてある、そしてそれが承認されている。ところが、実際は抽出調査だという報告を受けた。そうすると、計画に全数調査と書いてあるんだから、そこはしかるべき手続を踏んでだから、きちんと修正して公表しろということを指示した。

 そして、実は本人は、ここの報告書によれば、統計技術的な問題となる復元は当然行われていると思っているわけですから、そこは抽出調査で復元をしているということをここは公表しろと、そこはそごがあるので訂正して公表しろということだと、ここから思います。

西村(智)委員 公表しろという言葉がちょっと曖昧に使われていますね、今。統計委員会に対して説明をしろというのか、それとも世間に対して公表しろと言っているのか、そこは非常に曖昧な今の大臣の答弁だったと思います。

 これは国民に迷惑がかかっているんですよ。国民に対して説明しなかったらどうにもならないじゃないですか。もう一回これはやり直してくださいよ。強く強く求めます。その点についてだけ答えてください。

根本国務大臣 今、私が公表という言葉を使ったことについて言及がありましたので、改めて確認させていただきたいと思います。(西村(智)委員「というか、そこに、手元に資料があるんだったら、それも報告書に入れて出してくださいよ、陳述」と呼ぶ)いやいや、違う違う。

冨岡委員長 まず、大臣が今答えているので。

根本国務大臣 よろしいですか。

 五百人以上、全数となっている計画、これを全数じゃなくて抽出調査としているんだったら、抽出調査と修正して統計委員会に報告して、そしてその旨を一般の皆様に公表するということで私は申し上げました。ですから……(発言する者あり)

 だから、全数調査というふうに計画では書いてある、しかしそれは抽出調査としてしているという報告を受けた、そして、報告を受けた本人は復元をしていると思い込んでいたということですから、その計画には全数調査と書いてあるんだから、これは抽出調査として修正して統計委員会にも届けて、そしてその旨を公表するということというふうに私は理解します。

西村(智)委員 ちょっと委員長、今のはだめ。理解じゃなくて、何と書いてあるか、何と陳述したかというのを要求します。委員長、これはちょっと……(発言する者あり)

冨岡委員長 静粛に。

 西村智奈美君、しっかり質問してください。どうぞ。

西村(智)委員 いや、もう質問時間がない。

 今のはだめですよ。思っているとか考えているとかじゃないんですよ、私が聞きたいのは。正確に、どういうふうに何を言ったかというのをぜひ要求します。これは、委員長、理事会で協議してください。

冨岡委員長 はい、理事会で今の件についてはお諮りいたします。

西村(智)委員 もう時間がなくなってきました。

 私は、この二〇一八年の一月、データの公表をしなかったということについて、今の大臣の答弁を聞いていても、何か理由を言いたくないんですね。避けているんですよ、公表ということについて。

 この二〇一八年の一月といえば、裁量労働制のデータがまさに問題となっていたころであり、それから、財務省、財政諮問会議、あるいは内閣府等々から、数字を出せ、とにかく賃金が上がったというデータがないかというふうに恐らくは言われていたはずなんですよ。それは、財政諮問会議で、麻生大臣の発言でもそういったことが見受けられます。統計上正確な文言ではない、非連続な動きがあるから統計のやり方を見直せという発言もありました。

 総雇用所得という統計法上認定されていない言葉も新たにつけ加わって、だからアベノミクスは成功しているというふうにずっと言われ続けてきたんですよ。それを公表するということを避けたかった、そして、実質賃金、賃金を偽装し続けたいというのが政府の意図しているところだったんじゃないか、私はそういうふうに見ています。

 ですから、これは、消えた給付金というのも非常に大きな問題ですけれども、国民に公表してきた賃金、そして、アベノミクスで成果が上がってきたとされていること、そのことについてもうそをついていたという賃金偽装の問題なんですよ。このことについて明確に明らかにしない限り、先には進めません。そのことを申し上げて、質問を終わります。

冨岡委員長 次に、大串博志君。

大串(博)委員 おはようございます。立憲民主党・無所属フォーラムの大串です。

 早速質疑に入らせていただきたいと思います。

 今回の毎月勤労統計の調査手法の問題、与党の皆様からは不適切な調査、こういうふうに言われましたけれども、私は不適切どころじゃないと思うんですね。はっきり言って、今回の問題をきちんとわかりやすく言うのであれば、先ほど西村理事が言われたように、賃金偽装なんだと。それ以外の言い方はない事案だと私は思いますよ。

 しかも、基幹統計という国に五十数個しかないほかの統計にも、きょう議論しますけれども、大きな影響を与える、そして我が国の統計の国際的信用の根幹にも、その信用性を揺るがせるような問題、これを起こしているときに、不適切な手法などという言葉で尽くせるようなものではない、まさに私は賃金偽装というふうに言わざるを得ないと思います。

 こんなことがなぜ行われたか。先ほど言われたように、一部には、アベノミクス、安倍総理とアベノミクスに関して議論すると、すぐ賃金、さっきの総雇用者所得なんという言葉も出して言うんですね、これを水増ししたかったんじゃないか。だから、アベノミクスの数字をよりよく粉飾するために勤労統計を、賃金の統計を偽装したんじゃないか、これが今回の本質だと思うんですよ。

 だから、こんなことが続いてはいけない。続いてはいけないから、今回うみを出し切って、徹底的に出し切って、責任もはっきりさせて、そして前に進まなきゃならない、これが今回の本質だと思うんですね。

 そういう意味から言うと、私、きょうちょっと質疑しますけれども、今私たちが立っている地点はほんの半歩、半歩も行っていないぐらいのところを踏み出したぐらいにすぎないと思いますよ。

 そこで、大臣にお伺いさせていただきたいと思います。

 中間報告、これが私は一番鍵だと思っている。なぜかと言うと、今回こういう問題が起こったときに、みんな思った。なぜこんなことが行われたのか、誰が、どういう背景で、組織的に隠蔽していたんじゃないかとみんな思った。注目していたんですよ、中間報告。しかし、きょうは与党の皆様も言われたように、これじゃな、これじゃはっきりしないな、十分じゃないな、こういうものですよね。

 大臣にお尋ねしますけれども、中間報告に対して最終的な責任を負っている人は誰ですか。

根本国務大臣 特別監察委員会は第三者委員会、そして、委員長、委員長代理、全体の有識者メンバーで構成されますから、この委員会報告をまとめた内容については、委員長がおられますけれども、これは委員会、中身については委員会であります。

大串(博)委員 報告書に最終的な責任を持つ人は誰ですか。

根本国務大臣 私は、委員会から報告を受けました。そして、委員会の全体を総括する方は委員長であります。

大串(博)委員 報告書を読まれましたか、大臣。

根本国務大臣 読んでおります。

大串(博)委員 冒頭、四ページの第一パラグラフ一番下、「厚生労働省監察本部長たる厚生労働大臣の下に設置された委員会である。」大臣は責任者じゃないですか。

 あなた、今、読んだと言いましたよね。読んでいないじゃないですか。

 自分のもとに置かれた委員会である、そこが出した報告書である、それに対して、自分が責任者であると言わない。大臣って一体どういう立場なんですか。何でさっきみたいな答弁をしたんですか。何でさっきみたいに、委員長です、責任者はみたいな答弁をしたんですか。責任を逃れようということですか、大臣。どうですか。

根本国務大臣 この毎月勤労統計調査等に関する特別委員会、これを置いたのは、私の指示で置きました。その意味では、置いたのは私です。

 そして、中身、監察委員会がやっていただいた中身、これは、第三者委員会に中立的、客観的にやっていただいたわけですから、その報告書の中身については監察委員会、そういう性格のものであります。

大串(博)委員 いや、これは大切なところだからはっきりさせてもらいますよ。

 報告書を委員長が出した、委員長として書いた、よって私は最終的な責任は負いませんということですか、大臣。この報告書の内容に大臣として最終的な責任を負わないということでよろしいですか。

根本国務大臣 私がなぜ第三者委員会を置いたか。それは、厚生省内部でやっていたらなかなか、それでいいのかという話になりますよね。監察チームというのは確かに現にあった、もともとあった、常設機関として。そして、厚労省の皆さんと監察チームを組んで、有識者がいて監察をしているという仕組みはあった。しかし、こういう事案ですから、これはより中立性、客観性を高める必要があるのではないかと。だから、これは私は第三者委員会にすべきだと思って、第三者委員会というのを設けました。だから、第三者委員会を私の指示で設けたということは、当然私の指示。

 そして、第三者委員会の報告の内容について。いろいろな分析をしていただきましたよ、精力的に。そこの内容は、第三者委員会で客観的、中立的にやっていただこうということでやっていただいているわけですから、その中身についてどう責任をとるかということでいえば、それは第三者委員会が中立的、客観的にやっていただいたので、そこは第三者委員会ですと申し上げました。

大串(博)委員 私は、内容に関して委員長がしっかり責任を持って取りまとめられるのはわかりますよ。だって、委員長なんだもの。

 そこで、この委員長からの報告を受けて、わかりましたと大臣が言うのかどうか知りませんけれども、これを受けて、わかりました、これで世の中に公表していきましょう、これをもって必要な処分はしていきましょうということで、この報告書の内容に最終的な責任を負うのは誰ですかと聞いているんです。

 大臣が最終的な責任を負わないんだったら、この報告書に対して誰が最終的な責任を負っているんですか。厚労大臣じゃないんですか。厚労大臣がこの報告書に対して最終的な責任を負わないのであれば、大臣が責任を負う報告書をもう一回つくってくださいよ。いかがですか。

根本国務大臣 繰り返しになりますが、私は、第三者性が大事だから、だから第三者委員会をつくろうと。そして、統計の専門家である樋口先生にも入ってもらった。そして、中には、弁護士で、名古屋高等裁判所元長官の荒井先生もおられる。統計の専門家、そして法律の専門家を中心に、我々と離れた立場で徹底的に議論して、精査してもらって、そして私が報告を受ける。

 ですから、報告書の内容については、そこは、委ねているわけですから、報告書についての責任と言われれば、監察委員会。そして、私は、その報告を受けて、どういう事実だったのか、どういう原因でこういうことが起こったのか、そして、職員がどういう目的、動機、認識でやったのか、そこは、第三者委員会、この監察委員会で具体的なヒアリングもしていただいて、そして資料も含めて点検、分析していただいて、そしてまとめました。その報告を受けて、私は、その内容を踏まえて、責任、要は処分については厳正な処分をした、こういうことであります。

大串(博)委員 驚きましたね。

 厚生労働大臣が厚生労働省の予算を用いて内部の人にチェックしてもらうと手心を加えるかもしれないから、その発想はよくわかる。だから第三者の人にチェックしてもらった、その人に内容をまとめてもらった、それはわかるんです。

 しかし、最終的な責任を負うのは、私は大臣だと思うんですよ。そうしないと、誰も厚生労働省でこの報告に対して、第三者がやろうが内部の人間がやろうが、責任を負う人がいなくなっちゃうじゃないですか。そのときに、そういう答えがあるなら、やはり大臣が最終的な責任を負う調査をもう一回やり直してくださいというふうに言わざるを得ないですよ。

 この問題をここに置きながら、思ったのは、何か私、十二月二十日から、大臣が最初の報告を受けたときから、大臣は人ごとみたいだなと。厚生労働大臣として、何となく人ごとみたいに、自分でしっかりグリップをしてやろうとされていないんじゃないかという気がしてならないんですよ。きょうはその辺をチェックさせていただきたいと思って、こういう質問をさせていただいたわけです。いきなり冒頭から私が最終責任者じゃないと言われてしまうと、私は非常に困りますね。

 この点をここに置きながら、大臣、一つお尋ねしますけれども、この内容は読まれたと言いました。この内容に、これでよし、これで報告してよし、私は納得しているというふうに言われたからこれは世に出ているわけですね。

冨岡委員長 ちょっともう一度。今、ちょっと私も質問の内容を……(大串(博)委員「手を挙げています」と呼ぶ)

根本国務大臣 私は、第三者委員会に、原因、事実、そして、どうしてこういうことが起こったか、これは専門家に徹底的にやってくれということで、私が指示して監察委員会を置いた。そして、中身は、有識者、統計の専門家あるいは法律家が徹底的にやっていただいた。そして、報告書をいただいた。ですから、あの報告書については、私は、監察委員会の皆様がしっかりと内容を精査し、分析し、議論をし、そしてその結果を報告していただいたということで理解をしております。

 そして、先ほど、責任、責任というのは、委員会の報告書をまとめた報告の責任は誰かと言うから、私は、それは監察委員会で報告をまとめている方、それは責任を持ってやってもらわなければいけないんですから、ですから、報告書の中身については第三者委員会の皆様ですと。そして、中身についていろいろ、どうしてこういうことが起こったのか、いろいろな解明がなされていますよ、客観的に。ですから、その内容についてどう対応するか、それはまさしく我々の厚生労働行政として対応するものであります。

 ですから、処分が必要な事案が出ているから、そこは、その段階で原因、事実、そしてさまざまな動機、目的、それも把握されたので、それに基づいて厚生省の責任として厳正な処分をした。もちろん、この処分だけでいいとは思ってはおりません。まだ再発防止という大きなテーマもありますから、それは、これからの統計がどうあるべきか、どういう体制で臨むべきか、意識改革も含めて、そういう再発防止策については、この監察委員会でそこは引き続き議論をしてもらう、こういうことであります。

大串(博)委員 最終的な責任を負うとは最後までおっしゃらないとは、私は驚きましたね。この無責任体制が厚労省の今回の問題の根源にあるんじゃないか、私はそういう気がしてなりませんね。

 一つお尋ねしますけれども、どういう方法でこれを調査したかということをよくチェックしていくべきだと思うんですよ。

 この調査の中には……(発言する者あり)橋本さん、ちょっとやかましいので、少しやじをやめていただけますかね。

冨岡委員長 質問を続けてください。

大串(博)委員 委員長も、やじがあったら注意してくださいね、橋本さんみたいに。

冨岡委員長 はい。

大串(博)委員 この中に、監察チームがまずヒアリングをして、かつ特別監察委員会でもヒアリングしたとありますけれども、この中で、監察チームでは、局長・課長級延べ十四名、課長補佐以下延べ十五名、そして特別監察委員会においては、局長・課長級延べ二十七名、課長補佐以下では延べ十三名に対してヒアリングを行って、合計で延べ六十九名の職員、元職員に対してヒアリングを実施した、こうありますね。

 これは、延べと書かれているので、実員、実際には何人にヒアリングしたんですか。これはきのうからずっと聞いているんです。きのうから聞いている、こんな基礎的なこと。ちょっとちょっと、きのうから聞いているんだ、きのうから。(発言する者あり)

 時間がもったいないから。委員長、時間がもったいないんだ、時間が。時間がもったいない。とめてくださいよ。時間がもったいない、時間が。(発言する者あり)

冨岡委員長 静かに。

 すぐ出ないなら、ちょっと待ってください。

 ちょっととめておいてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 起きているね。起こしている。

根本国務大臣 今お話がありましたように、ヒアリング対象者、今、延べ六十九名。

 そして、延べではなくて実数でいえば、局長級十一名、課長級九名、補佐以下級十九名、実数でいうと三十九名であります。そして延べだと六十九名、こういうことであります。

大串(博)委員 これは私はきのうから通告しているんですよ。あんな時間がかかるようだったら、委員長、即座に時計をとめてください、もったいないので。きのうからやっていますから、私。

 六十九名というふうに書かれていますけれども、実際は三十九人にしかヒアリングしていないんですよ。この三十九人のうち、監察チームでヒアリングしたのは何人ですか。そして、特別監察委員会でヒアリングしたのは何人ですか。これもきのうから聞いていますからね。

根本国務大臣 監察チームとして、局長・課長級延べ十四名、課長補佐級以下延べ十五名、監察委員会として、局長・課長級延べ二十七名、課長補佐級以下延べ十三名の計六十九名で、この六十九名の実数といえば、今私が申し上げた、局長級十一名、課長級九名、補佐級以下十九名の合計三十九名ということであります。

大串(博)委員 大臣、大丈夫ですか。私の質問をちゃんと理解できますか。

 私が言ったのは、実員三十九名のうち、監察チームで一月十五日までにヒアリングしたのは何名で、特別監察委員会で一月十六日以降ヒアリングしたのは何名ですかということを聞いたんです。委員長、ちゃんと答えさせてくださいね。大臣、お願いします。(発言する者あり)

 ちょっととめてくださいよ、きのうからやっているんだから。とめてください、委員長。もったいな過ぎる。

冨岡委員長 ちょっととめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。

根本国務大臣 監察委員会としては、実数は十一名であります。(大串(博)委員「答弁が漏れている。監察チームの方を言っていない。大丈夫ですか、大臣。とめてくださいよ」と呼ぶ)

冨岡委員長 ちょっととめて。速記をとめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 速記を起こしてください。

 根本厚生労働大臣。(大串(博)委員「委員長、まず整理させて」と呼ぶ)

 では、もうちょっととめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 起こしてください。

根本国務大臣 監察委員会としてヒアリングをした実人員、これは、局長級九名、課長級二名であります。監察委員会であります。(大串(博)委員「監察チーム」と呼ぶ)

冨岡委員長 とめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 起こしてください。

 どうぞ、大臣。

根本国務大臣 要は、監察チームは有識者も、厚労省の幹部、官房長を中心に構成していますけれども、その中で、有識者、チームのときには、チームの有識者が直接、該当したと思われる人間にヒアリングをするということではなくて、担当部局から中身を、内容を聴取している、こういうことであります。

大串(博)委員 人数を答えていない。人数を答えていないです。

冨岡委員長 もう一度質問してください。

大串(博)委員 いやいや、人数を答えていない。人数を答えていないです。人数を答えていない。人数を答えていないじゃないですか。(発言する者あり)

冨岡委員長 では、ちょっと待ってください。とめてください、速記を。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 起こして。

根本国務大臣 これは事実関係に関することですから、後ほどそこを確認して報告したいと思います。(大串(博)委員「いや、だめですよ。だめだ。これが基本なんだもの。これが基本なんだよ。後ほどなんて答弁、あり得ないでしょう。とめて、とめて」と呼ぶ)

冨岡委員長 ちょっととめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 速記を起こしてください。

 それでは、ただいまの大串博志君の質問に、定塚厚生労働省大臣官房長。

定塚政府参考人 私から、先ほど大臣がお答えさせていただいた数を改めて訂正するということを含めて、実人員を述べさせていただきます。

 まず、監察チームでございます。局長級三名、課長級八名、補佐以下が十三名の計二十四名でございました。また、監察委員会、本委員会でございますが、局長級が十一名、課長級が九名、補佐以下が十一名の計三十一名となっております。

 なお、チームと委員会双方でヒアリングを行っているという方も十八名ございますので、合計での実人員、ヒアリングをした数というのは三十七名ということでございます。

 以上でございます。

大串(博)委員 もう一回確認しますと、特別監察委員会でヒアリングをした実人員が三十一名ですね。それで、監察チームでヒアリングをした実人員が二十四名ですね。ダブっているところもあるので、実人員でいうと三十七名、そういうことですね。

 この報告書によると、延べ六十九名というふうに書かれているので、ああ、六十九名もヒアリングしたのかと私は思ったんですけれども、実際は三十七名。半分ぐらいのヒアリング対象、実人員であったということですね。

 こういうのは、私は、報告書の信憑性に大きく影響を与えると思うんですよ。それで、私は正確に書くべきじゃないかなと思ったので、きのうから事務方の皆さんに実人員を出してくださいというのをずっと言い続けてきたんですが、我が事務所に対してあった、きのうの晩の段階での返答は、決裁がとれていませんので出せません、こう来たんですね。けさ、やっとできましたといって資料が来たんです。どういう資料かなと思って見たら、私は驚きました。何と、この本文に書かれている延べ人数をそのまま書いて出してきたんですね。こんななめた対応ってありますかね。このことは苦情として言っておきますけれども。

 加えてお尋ねしますけれども、大臣はさっき、監察チームのことを私が問うたら、有識者じゃなくて、担当部局がヒアリングをしたというところもありますと監察チームに関して言われました。監察チームがヒアリングを行った二十四人のうち、第三者、外部の方がヒアリングをしなかった方というのがいるということですか、大臣。

 大臣に聞いているんです、さっきの大臣の言葉なので。大臣の言葉なので大臣に聞いているんですよ、大臣の言葉なので。

定塚政府参考人 監察チームの主査、不肖私官房長が務めさせていただいております。

 先ほどお答えをしました二十四名につきましては、私以下、監察チームの構成員である職員からヒアリングを行っているものでございます。

大串(博)委員 ごめんなさいね。私、ちょっと今のみ込めなかったんだけれども、つまり、監察チームでヒアリングをした人に関しては、外部の人じゃなくて、内部の人がヒアリングをしていたということですか。

定塚政府参考人 監察チームにつきましては職員及び有識者で構成されるものでございますけれども、今回のヒアリングにおきましては、今申し上げた人数、二十四名につきまして、私官房長以下、職員であるチームメンバーが行っているというものでございます。

大串(博)委員 驚きましたね。だって、さっき大臣に私、最終責任を負うのは誰ですかと、この中間報告書、何度も聞いたら、大臣は、最終報告書は私ですとなかなか認めない。認めない理由は何かというと、樋口委員長、監察委員会の委員長に第三者として負ってもらっている、内部の人に調査をしてもらうとよくないから、外部の人に、第三者にお願いしているんだと。よって、私がという言葉を使わずに、大臣は、委員長に内容は責任を持ってもらっているんですと、第三者というところにえらい力点を置いて言われたんですよ。ところが、何と、聞いてみたら、監察チーム、二十四名、半分近いじゃないですか、これに関しては内部の人間がヒアリングをしていたということですね。

 大臣は、半分近い実員に対して内部の人間がヒアリングを行っていたことを知っていましたか。

根本国務大臣 私が先ほど申し上げましたが、監察チームというのがもともと監察の観点からありますから、そして、その監察チームの構成メンバーは、官房長を中心に、そして既に弁護士等の専門家もその監察チームに入って、有識者も入っている、それが監察チームという性格であります。

 そして、この報告書にも書いてありますが、私も先ほど申し上げましたけれども、監察チームで行ってきた調査を引き継いで、統計の専門家を委員長とした第三者委員会として設置された。そして、この監察委員会においてヒアリングをした実際の実人数は、先ほど官房長が答えたとおり、監察委員会として実人員三十一名に対してヒアリングをしている、こういうことであります。(発言する者あり)

冨岡委員長 大串君、もう一度質問をしてください。

 席に着いてください、進行をしますので。

 知っていたか知っていないかということについてお答えいただければ。

根本国務大臣 要は、監察チームとしてヒアリングをやっているということは私は聞いております。そういう報告は受けております。

大串(博)委員 そんなことは聞いていません。当たり前でしょう、監察本部の本部長は大臣なんだから、そのチームが動いているのは御存じのはずですよ。

 この実員、監察チームがヒアリングを行った二十四名に関して、外部の人はヒアリングをしないで内部の人だけでヒアリングをしていたということを知っていたのかということを問うているんです。大臣のことですよ。自分のことですよ。何で答えないんですか。自分のことでしょう。後ろに聞くことじゃないよ、そんなの。

冨岡委員長 答えられませんか。

 速記を一応とめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 速記を起こしてください。

 どうぞ。

根本国務大臣 私が聞いていたのは、監察チームという組織があって、そこでヒアリングをしているということは聞いております。そして、監察チームには有識者も入っている。監察チームは有識者一体ですから、職員がやっていたヒアリングの中身も監察チームとして、有識者もそこは共有していたということだと思います。

大串(博)委員 委員長、私、これで三度目ですからね。これで答えなかったら、こんな質問、続行できないですよ。肝のポイントじゃないですか。

 外部だ、外部だと大臣が言うから、この報告書の正当性はあるんだと皆さん思っていますよ。ところが、その半分については内部がヒアリングしていた。それを大臣が知っていたかですよ。自分自身のことは答えられるでしょう。

根本国務大臣 まず、きちんと申し上げたいと思います。

 監察委員会というのは、第三者委員会で設置をさせた。そして、監察委員会は、有識者から構成される、有識者でヒアリングを行っている。その前身、並行してもともとあった監察チーム、監察チームでやったことは監察委員会が引き継いでいますから、その監察チームで行ったヒアリングは、先ほど申し上げたとおりであります。

 監察委員会が第三者委員会として設置された、そして、その監察委員会は個別のヒアリングをやっております。

冨岡委員長 大臣、質問の内容はおわかりだと思いますので、そのとき知っていた、今知ったかもしれませんが、そのときどうだったかというのをお答えいただければと思いますが。

根本国務大臣 監察チームがやっていた、そのときに監察チームがやっていたと聞いて報告を受けていますが、その中で、更に詳しく、有識者もヒアリングをしていたという報告は受けておりません。

大串(博)委員 驚きましたね。大臣は、有識者がヒアリングをしているという報告は受けてないと。つまり、事務方が大臣に意識誤認させていたんじゃないですか。つまり、外部です、監察チーム、外部の人が入っています、外部の人がヒアリングしていますということを大臣にさえ誤認させていたんじゃないですか。

 これは、構造は同じだと思うんですよ。これまでの統計の偽装、賃金の偽装も、下の人が大臣に報告しなかった。今回のこの報告書に関しても、外部の人がヒアリングをしていない、内部の人間がヒアリングをしているということを大臣に上げずに、事務方だけでやっていた。これは、この報告書自体が偽装されているじゃないですか。

 大臣、いやいや、答える前にちょっと聞いてくださいよ。

 この報告書に何と書いてあるか。大臣は読んだと言いましたよね。読んで、そうだろうなと思ったと思うんですよ。四ページ目の上から三パラグラフ目に、なお、ヒアリングの企画、実施は、外部有識者の参画のもとに行われたとはっきり書かれているんですよ。私はこれを見て、ああ、そうか、外部有識者の皆さんがヒアリングしたんだなと思いましたよ。しかも、大臣があれだけ答弁で第三者、第三者と言うから、そうだなと思いましたよ。

 でも、実態は、有識者の人じゃなくて、内部の人がヒアリングをしていた。こんなお手盛りの調査、ありますか。虚偽報告書じゃないですか。

 大臣、どうですか。

根本国務大臣 まず、この四ページ目の三つ目のパラグラフ、どう書いてあるかというと、監察チームとしてヒアリングを実施してきた結果を踏まえ、本委員会においてもさらに、こう書いてあって、そして、なお、本委員会のヒアリングの企画及び実施は、外部有識者の参画のもとで行われ、こう書いてありますよね。

 それで、監察チームというのは、構成メンバーは官房長を中心に有識者が五人も入っているわけですよ。そして、監察チームとして実際のヒアリングは職員がやっているというのは、まあやっている。ただ、監察チームは一体ですから、職員がヒアリングをやって監察チームにかけているわけですから、だから、監察チームの有識者も踏まえて、職員からのヒアリングの結果も、このチームの当時ですよ、チームとしてはそこは一体としてやっている。そして、監察委員会が独立して設置された以降は、監察チームは全員が有識者ですから、だから、委員会のメンバーがこれは個別にヒアリングをしている、こういう整理です。

大串(博)委員 事実関係を確認しますけれども、特別監察委員会がヒアリングを行った実員三十一名に関しては、これは全て外部の方がヒアリングをしているという理解でいいですかね。

定塚政府参考人 先ほど、委員会について、三十一名の方、ヒアリングをしているという方については、これは、委員会の有識者の方に監察チームのヒアリングをしている対象者なども御説明をした上で、この方について監察委員会としてヒアリングを行う必要があるということを企画していただいてお決めをいただいたものでございます。

 基本的には委員会の有識者メンバーの方にヒアリングをしていただいておりますが、何回もお聞きをしたり、あるいは、一旦聞いた後で追加で電話を、確認をしたりということもございます。そういったことも含めての中では、職員が電話をして追加で聞いて、それを委員会で御報告をしたりということもございますので、監察委員会の委員の先生の御指導のもとで一体となってヒアリングを行っている、こういうことでございます。

大串(博)委員 御指導のもとで一体となってという、非常に微妙な言葉が出てきましたですね。

 もう一回聞きます。特別監察委員会がヒアリングを行った三十一人の中で、ちゃんと外部の有識者がきちんと最終、最後まで責任を持ってヒアリングを行い切ったのは何名なんですか、そうしたら。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど、三十一名、内訳としては、局長級十一名、課長級九名、補佐以下十一名ということを申し上げました。

 監察委員会の先生方と御相談をしまして、局長、課長については、大変責任が重いということで、これは必ず委員の方にヒアリングをしていただくということにしたわけでございます。したがいまして、局長、課長、合計二十名の方には委員の方に必ず加わっていただいております。

 補佐以下について、委員の方が加わったかどうか。済みません、今私の手元にございませんが、この中には、一部、事務方でヒアリングをし、御報告をしたというものもございます。

 ただ、いずれにしても、これは委員会の先生方から厳しくチェックをいただいていまして、こういった点を追加で聞きなさいという御指示も具体的に受けて私ども聞いておりますので、これは委員会として、委員長、副委員長の御指導のもとでヒアリングを行ったというものでございますので、御理解いただければと思います。

大串(博)委員 ちょっと、あいた口が塞がらない思いなんです。先ほど大臣は、自分のつい先ほどの答弁の中で、特別監察委員会に関しては外部委員会の皆さんがきちっと入ってもらってヒアリングをやりましたとこの場で答弁されましたよ。ところが、今、事務方、局長が言うには、実員三十一名の中で、二十名は局長・課長級だから必ず委員の方に入ってもらったけれども、課長補佐級以下十一名に関しては事務方でやっていると。

 これは、大臣が言ったことすら全くうその答弁になっちゃっているじゃないですか。しかも、大臣が最初に、繰り返し言いますけれども、最初に答弁された、第三者の人に入ってもらっているから樋口委員長に内容の責任は負ってもらっているんですと言ったこと自体の土台がもう壊れちゃっているじゃないですか。

 これは、厚生労働省の内部で行った調査にすぎないじゃないですか。大臣、どうですか。

根本国務大臣 第三者委員会というのは、特別な委員会で、有識者で構成される。今官房長も答弁しましたけれども、実際に局長級、課長級は、今の答弁のとおり、第三者委員会が直接ヒアリングをした。

 それからもう一つ、要は、この全体のヒアリングの企画、実施、これは外部有識者が参加してやっていますが、今の官房長の答弁では、補佐以下については厚生省が、ここは第三者委員会の指揮命令のもとにそこの補佐級以下はお手伝いをして、それを第三者委員会の有識者と議論して、そして第三者委員会が最終的な判断をしたということでありますから、これは第三者委員会の職責の範囲としてやっておられるということだと思います。

大串(博)委員 大臣は、直接有識者の方々がヒアリングをしているのではなくて、今見ると、さっき言ったように、監察チームがヒアリングをした実員二十四名は内部の人がヒアリングをしていた。その後の特別監察委員会がヒアリングをした三十一名のうち二十名は、つまり三分の二ですよ、三分の二だけですよ、外部委員会がやったけれども、十一名に関しては内部の人間がヒアリングをした。これはほとんど内部の人間がヒアリングしているじゃないですか。

 この調査方法で出た報告書で、大臣はよしと今でもされるんですか。

根本国務大臣 まず、監察チームは、官房長を中心に厚生省の職員とそして有識者で構成されるのが監察チーム。監察チームのときには、今官房長が申し上げましたけれども、職員がヒアリングをして、それを、監察チームとして有識者も入って、そこで整理をして、判断もして、そしてその業務を引き継ぐ、やってきたことは引き継ぐ形で監察委員会という第三者委員会を設立して、そして、第三者委員会としては、まさに委員会の構成メンバーである有識者が局長級、課長級を直接ヒアリングして、補佐以下については厚生省がそこは補佐的にお手伝いをしたということでありますが、要は、監察委員会としては、そこは、その企画、実施は監察委員会ですから、私は、監察委員会がやっていただいた、それは変わりがないと思います。

大串(博)委員 いやあ、驚きですよ、大臣。

 私、ちょっと求めたいと思います。

 まず、この調査を行ったということが四ページに大々的に書かれています。外部の皆さんの力をかりてと大々的に書かれている。しかし、ふたをあけてみると、まだはっきりしない部分が残りますけれども、かなりの部分は実は内部の人間がヒアリングを行っていた。何かはっきりしないですね。

 例えば、先ほどの特別監察委員会のヒアリングで、委員がやった二十名に関して、局長・課長級ですね、後から追加で事務方がヒアリングすることもあったみたいなことを事務方、局長はおっしゃっていました。そういったこともあったかもしれない。

 だから、私、実はきのうから、誰に対して、どの委員が、いつ、何時間、どういうヒアリングを行ったのか、内容まではいいですよ、名前も伏せてもらっていいです、FさんとかHさんとか伏せてもらっていいですよ、でも、どの役職の人がどの役職の人、元職の人に対して、いつ、何時間、何時からヒアリングを行ったのか、その事実関係だけでも資料で出してくれときのうから言っているんですよ。ところが、出てこない、けさまで。何の連絡もないんですよ。なるほど、こういうことだったのかと思いました。でも、これは、この中間報告書が意味を持つための重要なポイントなんですよ。

 だから、ぜひ大臣にお願いがあるんですけれども、このヒアリングを誰が、内部か外部か、誰が誰に対して、いつ、何時間ヒアリングを行ったのか、これに関して資料を出していただきたいと思いますが、大臣、どうですか。

定塚政府参考人 今御質問いただいた点につきまして、内部でよく、どのようなものが準備できるかということを精査させていただきたいと思います。

冨岡委員長 今の答弁でよろしいですか、大臣。大臣も確認してください。今の答弁でいいなら了とします。いいですね、今の答弁。できるということですね、大臣。できるということで、今答弁、答えているけれども。

 今、一応、定塚官房長が、できる旨の答弁があったと思いますが、大臣に答弁を、確認を求めますか。(大串(博)委員「もういいですよ。下がってください。下がってもらっていいです」と呼ぶ)両方をすぐに向けませんからね。

大串(博)委員 いや、何で。定塚さんは何かまだ修正があるの。一体どういう関係になっているんですか、大臣と事務方は。どうなっているの。

冨岡委員長 確認してください。定塚大臣官房長、もう一度。(発言する者あり)今しているじゃないですか。座ってください。

定塚政府参考人 私、先ほど答弁しましたのは、申しわけございません、何が出せるか精査をするということを申し上げたので、出せるか出せないかも含めて、ヒアリングを誰が、いつ、どうして、誰に対してというようなことでございまして、通常、このような、処分につながるヒアリングでございますので、こうしたことについては一切出さないというのが私どものルールでございます。

 したがいまして、お求めを踏まえて、出せるのか出せないのか、私、今、自身は出せないと思っていますけれども、そのことも含めて精査をさせていただきたいと思っております。

 何度も申しますが、処分につながるヒアリングということでございます。

大串(博)委員 大臣がちゃんと事務方をグリップしているのか、全く私は怪しく思いましたよ。

 その資料を出してください、ぜひ。その資料が前提としてないと、こんな、基幹統計がゆがめられた、偽装された問題ですよ、アベノミクスで、あの数字だ、この数字だと総理が言っている中なので、国会の数字の根本が揺らいでいるんだから、これから通常国会が始まりますけれども、そんな簡単に通常国会に入ることすら私は難しいと思いますよ。

 更に言うと、大臣、ここまで大臣が言ってきた外部者だということが違うことがもう既に明らかになっているんです。この調査報告書は、ゆえに、もう調査報告書としての有効性は失っていると思いますよ。この調査は、私は、絶対にやり直さないと、日本の統計の根幹の信頼は戻らないと思います。だから、国会の審議なんか進まないと思いますよ。

 だから、大臣、早急にこの中間報告をもう一回やり直すと約束していただけないですか。

根本国務大臣 今官房長が答えたことは、私もそうであります。

 そして、これは、ヒアリングをどういう形でやったかということを含めて第三者委員会が企画し、実施していますから、そして、第三者委員会が全てそこは参画して行っているわけですから、私は第三者委員会の責任においてこれは取り組んでいただいたものと思っておりますから、私は、第三者委員会の報告は、これはこの報告で受けとめていきたいと思います。

大串(博)委員 ありがとうございました。

 大臣の責任にも私は及ぶと思いますよ。中間報告の撤回を求めて、質疑を終わります。ありがとうございます。

冨岡委員長 次に、大西健介君。

大西(健)委員 国民民主党の大西健介でございます。

 統計は行政運営の羅針盤という言葉もありますけれども、今回の毎月勤労統計の不正問題というのは、延べ二千万人の労災保険であったりとかあるいは雇用保険に五百億を超える追加給付の問題を生じた。また、そのことによって、予算を修正して閣議決定をやり直すという前代未聞の事態を引き起こしたということで、その責任は非常に重いというふうに思っております。

 今回は、国会における初めての審議でありますから、基本的なところから聞いていきたいと思っているんですけれども、その前に、今の大串委員の質問に関して、私もびっくりしました。監察チームの有識者が直接ヒアリングしたんじゃなくて、監察チームにおいては、そのメンバーである職員がヒアリングをしていた。また、特別監察委員会においても、補佐以下の十一名についてはこれも職員がやっていたという話であって、まさに第三者で調査したということがうそだった、こういうことじゃないですか。

 もう一つ言えば、先ほど来言っているように非常に短い期間でこの報告書が出てきたわけですけれども、職員がヒアリングした監察チームでほぼほぼその報告書がもうでき上がっていて、それに単にこの有識者の格上げした特別監察チームの何というかアリバイをつけて出しただけ、こういうことなんじゃないですか、実態は。そういうふうに私は受けとめました。

 それから、やはりこういうきょうのような議論があったわけですから、きょうの理事会でも議論をしたんですけれども、やはり特別監察委員会の有識者の方にこの委員会に参考人として来ていただいて、今、厚労省や大臣が言っていることが本当なのかどうなのかも我々は怪しいと思っていますよ、だから実際に来てもらって、参考人としてここでしっかり真実を明らかにしたいというふうに思うんですけれども、委員長、この特別監察委員会の委員長を始め委員の有識者の方々にこの委員会に参考人としてお越しをいただきたいというふうに思いますけれども、御協議をお願いしたいと思います。

冨岡委員長 理事会で諮らせていただきます。

大西(健)委員 時間もありませんので、ちょっとまた別の観点で質問をしたいというふうに思うんですけれども、総務省の担当者が我々のヒアリングの場で次のようなことを言われました。相当我々としても怒りを感じるべき事案でございます、その場でも我々はなめられたとはっきり思いましたのでと、非常に怒りをあらわにされたんです。

 そこで、総務省に改めて確認をしたいんですけれども、東京都における規模五百人以上の事業所について総務大臣の承認を受けないまま抽出調査を行ったこと、これは統計法第九条及び第十一条違反であるということが間違いないか。また、第六十条第二号では、基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為を行ったとして罰則を受けるということがありますけれども、その罰則を受ける可能性があるのかどうかについて、総務省から御答弁いただきたいと思います。

横山政府参考人 お答えします。

 基幹統計調査を行う場合には、統計法の規定により、あらかじめ承認を受けることとされています。承認された内容と異なる方法で調査を実施した点につきましては、統計法の規定に則していなかったと考えられます。

 なお、罰則につきましては、個別の事案についてお答えすることは差し控えたいと考えております。

大西(健)委員 法に則していなかったということですけれども、これは統計法違反だというふうに思います。これは菅官房長官等も記者会見でお認めになっていることだというふうに思います。

 罰則が適用されるかどうかでありますけれども、まさにこれは、ずっと違った方法でやられていることを知っていて、それをそのままに放置して、しかもそれを隠蔽しようとしたんじゃないかということでいえば、まさに基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為そのものではないかと私は思います。

 地元でこの件について意見を聞いていると、先ほども言ったように、延べ二千万人の方々に過少給付という実害を出している、しかも、その被害の回復のために新たに二百億円を超える公費の投入が必要になる、そういう中でまた他の統計にも影響を与えている、こういうことを考えたときに、結局これで誰も罰せられないのか、そんなことがあっていいのかということを私はいろいろな人から言われるんですけれども、刑事訴訟法では告発義務というのもあります。官吏は、職務を行うことにより犯罪があると思料するときには告発しなきゃいけない。

 大臣、そういう事実が認められたら刑事告発しないんですか。誰も罰せられないなんておかしいじゃないですか。どうなんですか、大臣。

根本国務大臣 統計法違反、これは私は二つあると思いますが、一つは、総務大臣に承認を受けた調査方法で調査を実施しなかったこと、これは、報告書でも指摘されておりますが、統計法九条及び十一条に違反していると考えられます。これは極めて遺憾です。ただ、同条、九条及び十一条の違反に罰則はありません。

 そして、統計法上の話でいうと、罰則のある統計法第六十条二号違反、これが成立するためには、基幹統計をして事実に反するものたらしめる行為があり、かつ、それが意図的であることが必要である。そして、報告書では、明確に真実に反するものたらしめる行為に該当するとまでは認められず、あるいは、意図的とまでは考えられないものと考えられるとされております。

大西(健)委員 知っていて、ずっと放置をしていて、それを修正しなかったのは、これは意図的なんじゃないですか。

 それから、もっと言えば、後ほどお話をしますけれども、先ほど来話が出ているように、賃金が上がったということを偽装するために意図的にいろいろなことをやっているじゃないですか。ですから、意図的なんですよ。そういうふうに意図的にやって、実際に基幹統計をいじって、事実に反するたらしめる行為ですよ、事実はそんなに賃金が上がっていないのに、賃金が上がったようにしているわけですから。

 さっきも言ったように、統計は正しいものとして、それに則して我々はいろいろな行政運営とか政策決定をするんでしょう。それを意図的にいじくって都合のいい数字を出すことは犯罪行為だというのが、これが統計法の規定なんじゃないですか。まさに、だから私は、これは本当に意図的だというふうに思いますよ。

 ただ、これは、私も役人を罰しろということを言っているつもりはないんです。トカゲの尻尾切りのようなことはあってはならないと思います。やはり、政策責任者である政務三役を含めた政治家にもちゃんと責任をとってもらわなきゃいけないと思います。

 そこで、この点について、先ほど橋本委員もちょっと触れられましたけれども、根本大臣はこのことを十二月二十日時点で報告を受けていたと。それにもかかわらず、翌二十一日の日には、毎月勤労統計調査、十月分の確報の公表を厚労省はしたということであります。

 大臣、不適切な調査であることを知りつつ、なぜ公表をとめなかったのか。やはりとめるべきだったと私は思うんですね。しかも、年明けの一月八日の記者会見までこのことを大臣は隠していたわけですよ。これは、私は非常に重い責任があるというふうに思っています。

 この点について、先ほど、橋本委員の答弁に対しては、報告書の中にも触れられていますけれども、毎月の定例業務として定型的にやっていたんだとかいう話がありました。あるいは、思いが至らなかったというような話がありました。でも、そんなことで済むのかと私は思います。

 これは、結果として、統計が間違っていることを知りつつそのことを公表して、世間をだましたということになるんだと私は思いますけれども、改めて、大臣、いかがでしょうか。

根本国務大臣 まず、私は、十二月二十日に事実関係の一報を受けました。これは、具体的には、五百人以上規模の事業所において全数調査とすべきところ、東京都において抽出調査を行っていたこと、抽出調査の結果を必要な統計的処理を行わず集計していたことが判明して、この報告を受けました。その時点では、経緯とか内容がその時点では明らかになっておりませんので、そこは徹底的な調査をするようにという指示をいたしました。

 そして、次の、二十一日に十月分の確報値を事務方がそのまま公表したこと、これについては事務方に確認をいたしました。今回の事案について具体的な経緯等が明らかでなかった状況の中で、毎月定例の業務として今回の事案と関連づけることなく公表しましたと。その事務方からは、確報まで思いが至らなかったという報告を後で受けました。そういうことを確認いたしました。

大西(健)委員 経緯とかが明らかになっていたということじゃなくて、毎月勤労統計に不備があったとわかったんでしょう。不備があったとわかったら、新たな公表を差し控えるというのは当たり前のことじゃないですか。そんなことは思いが至らなかったみたいな話で納得できる話じゃないですよ。だって、統計は不備があるともう知っているんですから、新しい発表をしちゃいけないじゃないですか。そんなこと、思うとか思わないとか、思いが至るとか至らないとかという話じゃないんじゃないですか。

 それを知っていて発表したというのは、これは世間をだましたという行為ですよ。これこそ本当に、明らかに知っていて出しているわけですから、故意に出しているわけですから。こんなことが許されるんですか。大臣、いま一度。

根本国務大臣 公表について思いが至らなかったと言っているのは、公表した事務方であります。

 それから、私は、全数調査をすべきところを抽出調査にした、そして復元を行わず集計していた、これは確かに報告を受けた、だから徹底的な調査を行うよう指示しましたが、一報を受けた段階でそのことだけを申し上げても混乱を招くだけなので、しっかりと調査を行って、事実関係が一定程度整理された段階でお話しするのが筋だと私は考えました。

大西(健)委員 まず、私が多分大臣だったら、その報告を受けたら、これって毎月発表しているんだろう、次の発表はいつなんだと。あしたですと言われたら、それはとめますよ。当たり前ですよ、こんなの。

 あるいは、事務方が思いが至らなかった。事務方って専門の職員でしょう。毎月毎月これは発表しているんでしょう。それに不備があるということがわかったら、新しい発表をしちゃいけないなんて当たり前じゃないですか。それは、思いが至るとか至らないとかという話では私はないと思います。

 これは全く、だから、報告書に思いが至らなかったと説明してあるけれども、それを見て、ああ、そうですか、わかりましたと我々は納得できないですよ。全くふざけた報告書だというふうに思います。

 それから、このことについて、大臣、この二十一日に十月分確報を発表したことについて、特別監察委員会から何か聞き取り調査ってされましたか。されたか、されていないかだけ。大臣が聞かれたかどうか、特別監察委員会から。

根本国務大臣 私自身は、特別監察委員会から事情は聞かれておりません。

大西(健)委員 そうなんですよ。大臣も聞かれていないし、政務三役も、処分を受けていますけれども、一切、特別監察委員会からは事情聴取を受けていないんです。

 また、これについては桝屋委員が先ほど指摘されていましたけれども、例えば報告書は、東京都について抽出調査が導入された動機について、五百人以上の事業所からの苦情や都道府県担当者からの要望を踏まえた結果というふうにしているけれども、一方で東京都は何と言っているかというと、都の方から厚労省に抽出調査を要望したという事実は聞き取りや資料を含めて確認されていない。つまり、東京都と厚労省のこの調査報告書の結果が、言い分が食い違っているんですよ。なのに東京都には聞き取りしていないんです、さっき桝屋先生が確認されたように。

 さらに、昨年六月の、抽出調査に切りかえるという通知と、対象事業者のリストを送付した神奈川とか愛知とか大阪府の担当者にも聞いていないんです。本来、私は、それは聞かなきゃいけないと思いますよ、ちゃんとした報告書をつくるためには。

 先ほど来話に出ていますけれども、この特別監察委員会というのは、事実関係や責任の所在については今回の報告書でもう明らかになったんだ、だから、今後は再発防止や信頼回復の議論を続けて、そのことについては別途報告書を出すと言っていますけれども、これは事実関係とか責任の所在は明らかになったと言っていますけれども、先ほど大串委員の質疑の中でも明らかになったように、そもそもヒアリングが、第三者的な有識者が直接やっていないということがわかったりとか、あるいは東京とか大阪とか愛知とか神奈川の自治体職員にも聞いていない、さらには政務三役にも聞いていない。こんな報告書は不十分じゃないですか。

 これでもう打ちどめなんだ、これで報告書はいいんだというのは、本当に、大臣、それでいいんですか。改めてお聞きをしたいと思います。

根本国務大臣 特別監察委員会がまとめた報告書によれば、ヒアリング調査を含めた調査の結果、今般の不適正な取扱いに係る事実関係や動機、責任の所在などは明らかになっており、そして、昨年の十二月二十日に政策統括官らが今般の不適切な取扱いについて厚生労働大臣に報告した事実以外に、不適切な取扱いを政務三役に報告したという事実は確認されておりません。これは、私を含めて政務三役にヒアリングを実施したのかということに対してのお答えですが。

 自治体との関係についても、当時、関係都道府県に通知された文書等の内容や、当時の関係職員、元職員からのヒアリング調査の結果には矛盾はなく、これらによって今般の不適正な取扱いに係る事実関係や動機、責任の所在を明らかにすることができましたので、特別監察委員会の判断として自治体担当者へのヒアリングはなされなかったものと承知をしております。

 いずれにしても、本委員会というのは、集中的な検討を行って、二回の会合での議論を経て、事実関係と関係職員の動機、目的あるいは認識、更に責任の所在を明らかにしたものであって、役割を果たしていただいていると判断しております。

大西(健)委員 さっき言ったように、だから、東京都のこと一つとっても意見、言い分が食い違っているんですから、聞かないでいいという話では私はないと思います。

 ですから、それも聞いていない、あるいは政務三役なんかにも聞いていない、そういう報告書は不十分だと思いますし、きょうのこの議論の中でも、この報告書で、これで終わりだということで納得する人なんか私はいないと思いますよ。ぜひ、引き続き、しっかりもう一度報告書を出し直していただきたいと思います。

 この事案で私がやはり問題だと思うのは、これはほかの委員も言われていましたけれども、厚労省が不適切なこの調査に気づいて、それを改めるチャンスは何度もあったと思うんです。それを逃してきたこと、これが一番大きな問題だと思います。

 その一つのタイミングが、私は、平成三十年の一月調査以降の給与に係る数値の上振れに関していろいろな議論が昨年の夏ごろにあったんですね、このときにこれを見つけられたと思うんです。

 資料としてお配りした西日本新聞の昨年の九月十二日の記事でありますけれども、一月以降の現金給与総額の前年比増加率が大き過ぎる状態がずっと続いている、特に六月については三・三%を記録して、二十一年五カ月ぶりに高い伸びを記録したということが大きく報道されたんですけれども、このことに関して、エコノミストら専門家からさまざまな疑義が生じて議論になったんですよ、この時期に。

 このとき、資料の二ページ目ですけれども、厚労省はこの二ページ目の資料を使って、この上振れの要因は、調査対象の部分入れかえと労働者推計のベンチマークの更新でこれは上振れしたんだ、こういう説明をしてきたんです。ところが、実際には、この同じ昨年の一月の時期からまさに復元をやっていたということなんですね。だから、これが影響していたんですよ。

 やはり、何でこのことをこのときにしっかり、上振れ要因が何なんだ何なんだといってみんなで議論をしていたわけですから、だから、上振れ要因の中に、このベンチマークの話とサンプルの部分入れかえの話、ローテーションサンプリングの話はもちろん要因の一部にあるんですけれども、もう一つの要因としては、当然、東京都の復元をやったことが入っているんですよ。ところが、それを、何だろう何だろうと議論したら絶対わかるはずなんですよ、何でそのときに言わなかったんだという話なんですね。

 時間がないのでちょっとそのまま行きますけれども、資料の三ページを見ていただくと、これは一月二十一日付の同じく西日本新聞ですから、今回の、まさに復元をしていなかった、あるいは、全数調査じゃなくて抽出調査をやっていたということが明らかになって以降、西日本新聞さんが出した記事ですけれども、一月から補正が行われたことを踏まえて、専門家の協力を得て再集計値の前年度比増加率を試算したところ、確報が出ている昨年一月から十月は約〇・四%から一・一%になって、公表値が約〇・二ポイントから〇・三ポイント過大だったことが判明した、こういうふうに書いているんです。

 それで、この件に関して厚労省がきのうになってやっと、これはずっと山井委員が合同ヒアリングの中でも求めてきたことですけれども、やっと再集計値の数値を出してきました。

 追加でお配りした一枚物のものがこれなんですけれども、これを見て私は驚きました。何と、乖離は最大で〇・七ポイントですよ。西日本新聞の試算よりもはるかに大きい乖離が出ていた。しかも、問題になった、二十一年ぶりの高い伸びになった昨年六月の三・三%の再集計値では〇・五ポイントも低く、実際には二・八%だと。まさに、東京都の復元の部分の効果を除けば、三・三じゃなくて二・八で、〇・五ポイントも実際は低かったということが、やっときのうになって出てきたんです。

 記事に戻っていただくと、この西日本新聞の記事のところで、私は線を引いておきましたけれども、一月二十一日の記事ですけれども、専門家の意見として、賃金上昇率が高まる、つまり、復元の要素を入れると賃金上昇率が高まるのはわかっていたはずなのに、秘したまま、それを隠したまま補正した理由が全くわからないと。これはアベノミクスによる賃上げ効果を大きく見せるための統計操作だったのではないかという疑念が呈されているということなんですね。

 根本大臣、本来比較できない補正済みの数値と補正していない前年度の低い数値、これを比べれば伸び率が高く出るということはわかるんですよ。それをわかった上でやっている。これはまさに国民をだましたんじゃないですか。アベノミクス偽装、まさに、国民をだまして、賃金が高く伸びているように見せるために、補正をしていない低いものと補正をした高いものを比べて伸び率を高くするように国民をだましたということではないんですか。大臣、どうなんですか。

根本国務大臣 監察委員会の報告書によれば、これは監察委員会がしっかりとヒアリングしてもらいましたから、何で当時の担当室長がこういうことをやったのか、私はこれが一番大事だと思います。

 当時の担当室長は、東京都の分も適切に復元処理を行わなければ平成三十年一月から実施予定のローテーションサンプリングがうまく機能しなくなると考えて、つまり、ローテーションサンプリングをやると、必ず抽出率を出さないと復元できませんから、そういう新たな統計手法のもとで東京都についても復元処理がなされるよう部下に指示を行っていたと述べております。東京都が抽出調査であったことを隠蔽しようとするまでの意図は認められなかったとされております。

 そして、当時の担当室長の動機、これはどう判断したか。これは、東京都の一部の事業所に関する復元処理による影響を過小評価し、後任に対しても復元処理の影響は大したことはない旨の誤った認識に基づく引継ぎを行って、結果的に、後任の担当室長が平成三十年一月調査以降の給与に係る数値の上振れの要因分析をする際に、東京都を抽出調査しているということの影響を考慮しなかった原因をつくり出したということであります。

 この統計の専門の室長の動機、目的あるいは認識、これは報告書で明らかにされております。

大西(健)委員 先ほども言いましたように、本来比較できない補正済みの数値と補正していない前年度の数値を比べることで、高い伸び率があるように出したわけですよ。それを隠したままやったんですよ。これは何で、何のためにやったかといったら、やはりそういう数字を出したかったからやったんじゃないか。だから、まさにそういう意図でやったんじゃないかというふうに私は思わざるを得ないと思います。

 この点については、この後、山井委員の方から詳しく質問させていただきますので、私は終わらせていただきますけれども、先ほど来話が出ているように、裁量労働制の労働時間のデータ偽装であったりとか、あるいは障害者雇用率の水増し、そして今回の問題ですよ。ですから、厚労省、国民の厚労省に対する信頼はもう地に落ちている。まさにここでしっかりやらなきゃ、もう厚労省は終わると思いますよ。

 ぜひ、そういう思いで、きょうも与党の委員からも厳しい質問がなされましたけれども、本委員会で、きょうの審議では不十分だということが明らかになったと思います。通常国会が始まりましたらしっかりと審議時間もとっていただいて、この真相解明、責任追及もまだまだ不十分だし、報告書も不十分で、私は、撤回してまた出し直していただきたいと思いますので、さらなる真相究明と責任追及、それがなければ、先ほど桝屋先生が言われたように、再発防止だとか信頼回復はないということを申し上げて、私の質問を終わります。

冨岡委員長 次に、山井和則君。

山井委員 三十分間、質問させていただきます。

 まず、冒頭申し上げますが、この勤労統計不正の問題は、与野党が対立する問題ではないと思います。そういう意味では、与党も野党も力を合わせて、本当の真相はどうだったのか、今の賃金状況はどういうことなのか、そのことを力を合わせてしっかりと真相を究明する責任が私たちにはあると思っております。

 それで、今回の不正、そして疑惑には大きく二つポイントがありまして、一つは、西村智奈美議員が指摘をされた消えた給付金問題。つまり、本当に給付金、全員の方々に支払われるんだろうか。これはやはり、与野党を超えて、責任を持ってしっかりとやっていかねばと思います。

 ただ、三十分しかないので、その重要な論点は、それはそれでほかの議員に任せまして、私は、もう一つの論点、大串議員そして大西議員からも話がありましたが、賃金偽装、アベノミクス偽装、こちらの方がより悪質ではないかと私は疑っております。なぜならば、結局、今、大西さんがおっしゃったように、賃金の伸び率を高く、一年間、国民をだまし続けたわけであります。

 私、きょうの根本大臣の冒頭発言で極めて不自然かつ違和感を感じたのは、今、大西議員が指摘された、一年間、賃金の伸びを〇・五%高く国民に公表していた。国民だけじゃないですよ。世界を対前年比でだましていたわけですね、〇・五%分。これは、賃金偽装、アベノミクス偽装です。にもかかわらず、根本大臣、一年間、賃金の伸び率を〇・五%水増し、偽装していたことに関して、言及もない、謝罪もない。どういうことですか。

 このグラフを見ていただければと思います。二ページ目のグラフ。つまり、昨日発表になりましたけれども、三・三%、例えば去年の六月は名目賃金が伸びたと言ったけれども、きのうの朝の発表で二・八でしたと。〇・五%水増し、偽装をしていましたと。これはもう認めたわけですね。認めたにもかかわらず、伸び率を水増し、偽装、結果的にしていたことに関して、一言の言及も謝罪も、根本大臣はありません。国民に対して謝罪すべきじゃありませんか。

根本国務大臣 私は、今回の事案、これは、今委員もそういう趣旨をお述べになりましたけれども、政策立案や学術研究、経営判断などの礎として、常に正確性が求められる政府統計についての信頼を毀損する、私も、これは本当に言語道断だと思います。

 こういうことを引き起こしてしまったことについて、そして、さらに、給付についても追加給付が必要になる、これは、国民の皆様に御迷惑をおかけし、大変申しわけなく思っております。

山井委員 じゃ、一年間、大西さんが指摘したように、〇・五%、結果的に国民を、伸び率を高く発表してだましていたということに関しては、謝罪はしないということですか。

根本国務大臣 本来、統計処理として復元していない数値を公表していたことについては、大変申しわけなく、国民の皆様、統計にかかわる皆様に御迷惑をおかけした者として、大変申しわけなく思っております。おわびを申し上げます。

山井委員 本来は、賃金の伸び率を誤って高く、間違って発表したことをおわびしますと言わないとだめなんじゃないんですか。

 ちなみに、過去、こんなことってあったんですか。確定した前年度比の賃金の伸び率が〇・五%も、後になって、それはうそでした、間違っていましたと。日本の雇用労働政策、賃金統計の世界で、過去、そんなことというのは例があったんですか。あったならば、どんな例があったか言ってください。

根本国務大臣 勤労統計、これは毎月確報値を公表しています。そして、毎勤統計において、現金給与総額の名目賃金の伸び率や実質賃金の伸び率の確定値が公表後に今回の事例のように下方修正された例は、現時点では確認されておりません。

山井委員 つまり、これは日本の歴史上初なんです。前代未聞なんです。

 勤労統計、賃金統計というのは、国民も世界も日銀もエコノミストも信用しているんですよ。それが、後になって、一年間の賃金伸び率が全部間違っていました。そんなことは前代未聞。にもかかわらず、そのことに関して、私が今言うまで謝罪の一言もしなかった。

 さらに、その問題だけじゃないんです。

 実は、大西議員も指摘をされたように、もう一つ、そもそも昨年一月に算出、調査方法が変わっているんですね。これを見てもらったらわかりますように、なぜか、一ページ目の私の配付資料ですが、調査方法を変えた後からぴょんと、賃金の伸び率、賃金が上がり出しているんですね。(発言する者あり)今、橋本さん、アベノミクスがとおっしゃいました。本当なんですか。本当なんですか。アベノミクスの効果というより、ここで算出、調査方法を変えた効果の方が高いんじゃないんですか。

 それで、お伺いします。

 実際、昨日発表のあったように、二・八%、昨年の六月には名目賃金の伸び率があった。でも、参考値という、同じ算出方法、同じ事業所でやった場合には一・四%だった。これについて、先ほど大西議員も触れられたように、昨年六月、昨日訂正されて二・八になりましたが、昨年の時点では三・三%の、二十一年ぶりの伸び率というのはおかしい、伸び過ぎだ、この統計はおかしいという報道が数々なされました。

 それで、配付資料を見ていただければと思います。それに関しては十二ページ。どういう議論がされたか、去年九月の議論です。朝日新聞、九月二十九日、算出方法を変えたら賃金高い伸び率。これはからくりがあるんですね。ここの記事をちょっと読み上げます。つまり、算出方法、調査方法を一月から変えて、前回より大企業の割合がふえていた、給料が高目の大企業の比率が高まり、現金給与総額、名目賃金を上昇させる要因になった。

 九月二十八日の統計委員会では、多数の人々が賃金の変化として実感するのは同じ事業所での変化だとして、伸び率には参考値を用いるのが適切。つまり、このグラフにある、二・八よりも、同じ事業所、調査手法の一・四%の方が賃金の伸び率として適切だということを、総務省の検討委員会でもそういう議論になったわけであります。

 そこで、総務省、お越しいただいていると思いますが、この議論について、どういう議論になったか、お答えください。

横山政府参考人 お答えします。

 第百二十六回統計委員会では、労働者全体の賃金の水準は本系列で、景気指標としての賃金変化率は共通事業所を重視していくということが重要との見解が示されたものであります。

 ただ、その場合、継続標本につきましては、標本交替やウエート変更による断層を回避できるということで、賃金の変化率を捉えやすいというメリットはあります。

 ただ、一方、継続標本というのは、その当時の十二月から一月の間に標本が入れかわってしまうために、標本数が少なくて、その標本に偏りがある可能性があります。

 そうした意味で、賃金の変化率については継続標本で見ていただく、一方で、賃金の水準については本系列で見ていただく、そういった議論になったところであります。

 その際、統計委員会では、厚生労働省に対して、こうしたことをきちんとユーザーの方にわかるようにホームページに掲載するということも見解として示されたことであります。

 以上のことを踏まえますと、利用者が目的に応じて、本系列、共通事業所の双方の系列を見て適切に判断することが、統計を見る上で重要と考えております。

山井委員 きょうの配付資料の十一ページを見てください。それは報告書に書かれているんですね、赤線を引きました。つまり、景気指標としての賃金変化率、つまり伸び率ですね、賃金の伸び率は共通事業所を重視していくのが最も重要。共通事業所というのはこの参考値のことだと思います。うなずいておられます。

 ということは、確認します、伸び率、賃金水準じゃなくて伸び率に関しては、この二・八%よりも一・四%の方を重視していくという、そういうことでよろしいですか。お答えください。

横山政府参考人 お答えします。

 委員の御指摘のとおりでございます。

山井委員 そうです。これは非常に重要な答弁です。

 つまり、伸び率は、きのう公表されたのは二・八なんです。しかし、きのう公表されて、もう水増しが決着したのかといったら違うんです。きのう公表された六月の二・八も不適切であって、本来の伸び率は、統計委員会の見解は一・四%。つまり、半分だということなんですね。

 総務省に改めて確認します。

 ということは、伸び率として実態に近いのは、二・八か一・四か、どちらですか、実態に近いのは。

横山政府参考人 お答えします。

 統計委員会の見解としては、伸び率については一・四で見るべきである、そういう見解であります。

山井委員 非常に重要な答弁です。

 つまり、統計委員会では、伸び率は二・八じゃなくて一・四なんですよ。ということは、きのう発表された二・八%というのは、これは賃金偽装、アベノミクス偽装ではないか、そういう疑いが濃いんです。

 つまり、配付していませんが、昨日公表された、正しいと言われている再集計値の二ページ目でさえ、まだ、伸び率は二・八%と公式見解で載っているんです。後の方に、参考値としては一・四で出ていますけれども。今わかったのは、参考値じゃなくて、そもそも伸び率は、二・八じゃなくて一・四。

 これがなぜ決定的な大きな意味を持つかというと、伸び率が一・四ということになりますと、こちらの、ありますように、実質賃金でいうと今の議論は二%じゃなくて〇・六だということになりまして、この参考値の実態ではかっていくと、昨年の実質賃金の伸び率は年でマイナスになるんですね。このかさ上げをするかしないかで、昨年一年間の実質賃金が、プラス、マイナス、全く分かれるんです。

 そこで、根本厚労大臣にも確認をしたいと思います。

 今、総務省の方から、前年比較の伸び率、賃金の伸び率、どれだけ賃金が上がったかということですね、伸び率については、昨年六月は二・八%より一・四%の方が適切であるというのが統計委員会の見解であるということですが、根本大臣の見解もお聞かせください。

根本国務大臣 私は、今のお話を聞いていて、この統計をどう考えるか、あるいはどの統計をどういう見方で使うのか、私は、聞いていてこれが基本かなと思いました。

 一つは、勤労統計の統計の方式として、平成二十七年の経済財政諮問会議で指摘されて、今まではサンプルを二、三年ごとに全部入れかえていたんだけれども、それじゃ断層が生ずるじゃないかということで、統計委員会等の議論の中で、統計委員会の諮問を経て、平成三十年一月の調査結果から、部分入れかえ方式、ローテーションサンプリング方式……(山井委員「説明は結構です」と呼ぶ)いや、これが大事なんですよ、でも。ローテーションサンプリング方式にしましょうねと。そして、統計委員会では、三十年一月の変更については、おおむね妥当だとされて、ここの合意は得ていると思います。

 ただ、もう一つ、サンプルを入れかえちゃうものですから、賃金の変化率としては、共通事業所の結果を重視すること、あるいは、今回の見直しに伴う影響やデータの見方について、対外的にわかりやすい説明が必要であることというのが統計委員会から指摘されましたから。だから、ローテーションサンプリングでこういう勤労統計調査をやりましょう、これは統計委員会でも合意されているわけですよ。

 ただし、参考値として、サンプルを入れかえる前の、去年とことしの共通事業所というものがあるから、それの伸び率がどうだったかということも参考値で載っけるようにということがなされている。

 だから、この参考値でどういうものを見るのか、そもそものローテーションサンプリングで認められた新しい統計のやり方、中身、それをどう活用するかというのは、私は、この統計をどう活用するかということに、どういうものを活用するかということの、利用の目的によってそれぞれ活用するということだと思います。

山井委員 ごまかさないでください。私は明確に聞いているんです。

 利用目的は、おととしと去年の一年間の賃金伸び率を見るにはどちらが適切ですかということに絞って聞いております。去年の賃金伸び率の比較としては、二・八か一・四か、どちらが適切か。総務省は一・四が適切と言いました。

 根本大臣、では、総務省の見解と厚労大臣の見解は同じでよろしいですね。大臣、お答えください。総務省の見解と同じでよろしいですね。

根本国務大臣 ですから、この統計は、どういうことで活用するのかということで、どの統計を使うか。ですから、これは二つあると思いますよ。例えば雇用保険のときには変動率を使うわけですから、ベースになる賃金についての変動率で雇用保険というのは使うんですが、その変動率を使うときには、本来のローテーションサンプリングでやった新しい統計のやつを使う。何を見たいかということですよ。何を見たいかということについて、どちらの統計を使うかということで、使い方が異なるんだと思います。

山井委員 おかしいですよ。三回目ですよ。

 もう一回聞きます。総務省は、前年比の賃金の伸び率を見るには、二・八よりも一・四が適切と明確に答弁をしました。参考値の方が適切と答弁をしました。同じ考えでよろしいですね。イエスかノーか、答えてください。

冨岡委員長 山井君の質問の内容はわかられると思いますが……(山井委員「委員長、とめてください」と呼ぶ)

 では、ちょっと。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 では、再開してください。

根本国務大臣 やはり、これは統計のことですから、私がきちんと正確に理解しなければいけないと思います。

 サンプリングを……(山井委員「いやいや、イエスかノーかで。総務省と同じ見解ですか、どうですか」と呼ぶ)いや、ちょっと聞いてください。

 共通事業所にするとサンプル数が少なくなるんですよ、サンプリングを入れかえる結果。ただし、前年度の比較を見るためには、同じ事業所同士で比較することも必要なので、だから、共通事業所というものの数値も参考値として出した。ただし、サンプル数が少ないから、それだって振れる可能性はあるんですよ。

 だから、どちらの統計数字を見るのかということは、それぞれの利用目的に応じて使う。だから、ちゃんとした統計も、そして参考値も、両方公表しているわけですから。だから、その数値の持つ意味、どういうところで利用するか、それは、その使い方については、丁寧に丁寧にお伝えする。この見方、使い方ということだと私は考えます。

山井委員 ごまかさないでください。総務省が明確に答弁しているんですよ。一・四の方が適切であるということを、参考値の方が適切であるということを答弁しているんです。

 ということは、一・四の方が、伸び率、賃金がアップしているか下がっているか、これは国民が一番関心のあることですよ、景気にとっても。それにとって一・四の方が適切だと言っているわけですのに、現時点で、二・八%、二倍も伸びているという統計を発表するのは、まさにこれは水増しであり、偽装であり、賃金偽装、アベノミクス偽装と言わざるを得ません。

 それで、これについても、見てもらったら、これは配付資料の十二ページ。これは話は簡単なんです。ここでサンプル入れかえ、ベンチマーク変更という、調査方法と算出方法を変えているんですね。それで、十二ページの東京新聞にもありますように、規模が大きい企業が多かった二〇一八年と規模が小さかった企業が多い一七年を比べることになり、賃金の伸び率が実態よりも大きく出る。

 これは重要ですよ。与党も野党も関係ないですよ。今出ているこの数字は、偽装されて、水増しされていて、実際の実態は一・四に近いというのは、これは非常に重要です。来年の予算を審議する、消費税増税を審議するときに、実質賃金が上がっているという現状認識なのか、下がっているという現状認識なのか。今の総務省の見解でいくと、下がっているという現状認識になるわけです。これは非常に重要です。

 ところで、もう一つ重要なことを申し上げます。きょうの配付資料の経済財政諮問会議の部分を見ていただきたいんですが、十四ページでは、一つ謎が出てくるんです。

 急に賃金が上がるきっかけになったサンプル入れかえとベンチマーク、基準の更新をなぜやったのかということの一つのきっかけが、十四ページ、つまり、ここに議事録があります。二〇一五年十月十六日、安倍総理出席のもと、経済財政諮問会議で、麻生財務大臣が次のように発言しています。読み上げます。「毎月勤労統計については、企業サンプルの入替え時には変動があるということもよく指摘をされている。」「ぜひ具体的な改善方策を早急に検討していただきたい」。つまり、調査方法、算出方法を変えてくださいということを言っているわけですね。

 その結果、どうなったか。これは見てびっくりなんです。先ほど大西さんからも話がありましたが、十ページ、その結果、二、三年ごとに算出、調査方法を変えているんですけれども、それまで四回、平成十九年、二十一年、二十四年、二十七年、その四回は、見てもらったらわかりますように、賃金が下がっているんですよ、四回は。ところが、麻生大臣の指示のもとやった今回の二〇一八年一月だけは、見てください、調査方法、算出方法の変更によって、景気がよくなったからじゃないですよ、調査方法の変更によって、二千八十六円賃金が上がっているんですよ。ということは、当然、その分抜かないと、結局、かさ上げ、偽装になるのではないかというふうに思います。

 ついては、根本大臣、このサンプルとか集計方法の変更のきっかけの一つが麻生大臣の発言であったということはお認めになられますね。

根本国務大臣 これは統計の方式という極めて専門的な分野ですが、もともと、この統計については厚労省で、やはり統計というのは常に精度を考えなければいけませんから、もう麻生大臣の経済財政諮問会議でそういう発言がある前から、厚生労働省としては統計の新たな方式については検討をしておりました。ですから、その意味では、麻生大臣の発言がきっかけということではありません。その前から、厚生労働省としては統計の検討会をやっていたということであります。

山井委員 これは明確に重要ですよ。経済財政諮問会議という国家の基本方針を決める場で、麻生財務大臣が算出、調査方法を変えろと言った。そのとおり、改善しろと言った。改善したら、その調査方法の変更が原因で賃金がアップした。これは大きな問題だと思います。

 ついては、根本大臣、昨年、賃金が上がりました。この二・八%、例えば、六月は伸び率が二・八%、この一年間の中で、調査、算出方法の変更が原因の伸び率と、実際、経済がよくなったことによる賃上げの伸び率と、その割合は何対何ですか。どっちがメーンなんですか。お教えください。

冨岡委員長 出ますか。(山井委員「とめてください。とめてください。一旦とめてください」と呼ぶ)

 山井議員にお聞きしますが、質問通告書を出しているんですね、今の案件は。(山井委員「いえいえ、今、ここの場で質問したんです。基本的な質問ですから」と呼ぶ)

 ちょっと速記をとめてください。

    〔速記中止〕

冨岡委員長 どうぞ、起こしてください。

根本国務大臣 ベンチマークの入れかえというのをやった。ベンチマークの入れかえというのはどういうことかというと、そのベンチマークの入れかえによる、要は二つあって、今回、再集計値を公表しましたよね。再集計値を公表して、三・三が二・八になった。何で下がったかといったら、三・三は前年度復元していないから。だからそこが、〇・五、そこがあったので、公表した結果、〇・八が〇・五に下がった。これは、前年度の、平成二十九年度のものを復元した結果、二十九年度が上がったから、三・三が二・八になったということが一つ。

 それと、ローテーションサンプリングをして、そして当てはめで、これは、大企業と中小企業というのはシェアが変わってきますから、だから、そういうものを当てはめると、大企業の方は賃金水準が高いので、そういう大企業のシェアがふえて、中小企業のシェアが相対的に低くなれば、全体の賃金水準が上がると。(山井委員「そうでしょう」と呼ぶ)ですよね。ですから、そういう、要は、賃金構造というのは変わるわけですから、毎年。そういう意味では、そういう新しい大企業、中小企業のシェアに当てはめると、伸びるものは伸びた。

 それから、先ほど、一・四と二・八をどう見るのかという、活用するのかという話もありましたけれども、それはそれぞれで、何を判断して見たいかということですから、それぞれの見方、利用の仕方がある。あるいは、景気指標で見るんだったら、それは先ほどの参考値で見るのが突合するし。ただ、それは非常にサンプリングが少ないから偏差が出てきますから、これは、本来の統計で見るのが正しいと思います。

山井委員 いや、答えになっていませんよ。

 昨年六月、二・八%伸び率があったけれども、そのうち、調査方法の変更による寄与、本当に経済がよくなって賃金が上がったのは、どっちがメーンか、それもわからないんですか。それを出さないと、実際のところ、実質賃金が上がっているか下がっているか、厚生労働大臣もわからないということになるんですよ。

 ですから、この昨年一年間の賃金の上がりのかなりの部分が大企業のサンプルをふやしたことだということは、もう統計委員会で明らかになっているんです。

 ついては、サンプルの入れかえや、ベンチマーク更新の効果じゃなくて、本当の実態の賃上げ率は何%なのかという公式見解を出していただきたいし、その前提として、昨年の賃金伸び率のうちの調査方法の変更の寄与率と本当の賃金上昇の寄与率、それを出してください。

冨岡委員長 質問時間がもう切れておりますので。

根本国務大臣 もう一度申し上げますけれども、ローテーションサンプリングで入れかえますから、そのときに、まず、大企業と中小企業の比率がどうなるか、これがベンチマークによる入れかえということですから、これに対しての寄与度と、それから、実際のサンプル入れかえをした結果、賃金が伸びている寄与度、これがある。

 ちょっと混乱しますから、三十年一月の数値で申し上げれば、三十年一月は公表値とのギャップが〇・八あった、三十年一月公表値は。これは復元をしていないことによる影響が〇・三で、そして、再集計値、公表ギャップの〇・五のうちベンチマークを入れかえたことによる寄与度が〇・四で、そして、サンプル入れかえによって上がったもの、これが、実際、賃金が上がったもの、シェアの問題と実際に上がった賃金とありますが、その寄与度が〇・一、こういうことであります。

山井委員 ちゃんと、今、口でおっしゃったことって公表されていますか。今、私、初めて聞きましたよ。そんなことって公表されていますか、今おっしゃったけれども。ちょっと言ってくださいよ。それは、いつ、どこで、誰がそんなことを公表したんですか。

根本国務大臣 これは、どういうことでこういう状況になったかというのを我々検証しなければなりませんから、この寄与度分析を内部で行いました。それで、私はそれを申し上げたということです。(山井委員「内部でこっそりやったって……」と呼ぶ)こっそりやるわけないじゃないですか。

 公表値と、もう一度やり直した再集計値に差があった。これはどうして差があるのかと当然思いますよね。だから、一つは、再集計値で二十九年度復元していなかったことによる寄与、そして、ベンチマーク更新によって中小企業と大企業のシェアが変わるから、それによる寄与、影響、そして、結果的にサンプルを入れかえてやって出た数値の実際の伸び率の寄与、こういう分析を我々がするのは、我々は統計をやっていますから、その分析をしている、こういうことです。(発言する者あり)

冨岡委員長 静かに。

 時間がオーバーしておりますので、またの機会に。

山井委員 わかりました。

 そうしたら、今のものをちょっときょうの夕方あたりに出してください。今まで公表されていないことを急に言われたって。私たち、前々から要求していた資料ですから。今おっしゃった、重要ですよ、基準ベンチマーク更新とサンプル入れかえによる効果、そして、復元による効果の資料を出してください。そして、本来の賃金伸び率はそれを差し引かないとだめですから、それの最終的な本来の賃金の伸び率を早急に出していただくことをお願いして、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。

冨岡委員長 時間をオーバーして今質問されました。こちら、少し配慮はしておりますけれども、委員長の指示にしっかり従ってください。(山井委員「私、あえて申し上げます。だから、根本大臣に簡潔に答弁してくださいと言ったのに、私が聞いていないことを長答弁されるからこういうことになるんですよ。今後気をつけてください」と呼ぶ)

 後の予定がありますので……(発言する者あり)静粛にお願いいたします。

 次に、高橋千鶴子君。

高橋(千)委員 日本共産党の高橋千鶴子です。

 初めに、委員長にお願いします。

 今、山井委員が求めた内容については、合同ヒアリングで求めていたわけなんです。ベンチマークや入れかえがあった寄与度と、では、実質の賃金の部分の寄与度はどうなのか、その内訳をというのは求めていましたので、試算をしたということですから、理事会に提出するようにお願いいたします。

冨岡委員長 理事会にて諮らせていただきます。

高橋(千)委員 本題に入りますが、昨年も、労働時間等実態調査のデータ捏造問題、障害者雇用の水増し問題など、重大事案が次々と起きて、そして、まだ何も解決はしていません。これを議論している最中にも実はこの問題はわかっていたわけで、ばれなきゃいいなと思っていたんでしょうか。

 統計法第一条にあるように、公的統計は、国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報です。まして、毎月勤労統計は基幹統計の一つであり、賃金、労働時間、雇用状況などの調査を通して、雇用保険や労災保険などの給付の基準額となるだけではなくて、内閣府の月例経済報告や日銀、各企業、エコノミストの景気判断、これらをもとにした政策決定に使われる重要な指標であります。二千十五万人、七百九十五億円の追加予算、これ自体も大変重大ですが、政府はこれを労働保険特会の中でほぼ支出できるとして事態を小さく見せようとしているのではないか、私は、これは重大だと指摘をしておきたいと思います。

 そこで、まず大臣に伺いますが、昨年十二月二十日に報告を受けました。そして、何の報告もないまま、翌日、来年度の予算案が閣議決定されるわけです。結局、予算案を修正して再度閣議決定するという前代未聞の事態になった、その責任をどう受けとめているのか、また、このことを総理にはいつ報告したのか、お答えください。

根本国務大臣 本件については、事務方から十二月二十日に事実関係の一報があったため、事務方に対して、速やかに徹底的な調査を行うよう指示いたしました。

 そして、私が受けた事実関係、これは、五百人以上規模の事業所については、調査計画では全数調査するとしていたところ、東京都において抽出調査を行っていたこと、抽出調査であった場合に統計的処理として復元すべきところを復元しなかったことであります。

 一報を受けた時点では、事案の具体的な内容や影響が明らかになっておらず、予算案との関係性を判断できる状況にはありませんでした。

 その後、十二月二十七日までに、抽出を復元しなかった結果、統計上の賃金額が低目に出ていた可能性がある、国民経済計算や経済見通し、雇用保険、労災保険給付等への影響の可能性が明らかになりましたので、総理には、十二月二十八日に秘書官を通じて報告を行いました。

 政策立案や学術研究、経営判断等の礎として、常に正確性が求められる基幹統計、こうした事態を引き起こしたことは極めて遺憾であり、国民の皆様に御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。

高橋(千)委員 十二月二十八日に総理に報告したと。そのときに、秘書官を通してということですから、直接ではない。御指示が何かあったんでしょうか、総理からの。

根本国務大臣 秘書官を通じて報告をいたしました。総理の方からはしっかり取り組むようにというお話がありました。秘書官を通じてありました。

高橋(千)委員 具体的な内容がわからなくてそこまで思い至らなかった、予算を組み替えるほどの問題ではないと思ったということですよね。だからこそ、その責任をどう考えているのかということを聞きました。遺憾というのは何か人ごとに聞こえるんですよ。もう一回お願いします。

根本国務大臣 予算との関係では、十二月二十日に先ほど申し上げた二点を報告されました。その一報を受けた時点では、事案の具体的な内容、影響が明らかになっていませんから、予算案との関係性を判断できる状況にはなかったんですよ。

 その後、二十七日までに、抽出を復元しなかった結果、統計上の賃金額が低目に出ていた可能性がある。低目に出ていた可能性があると、雇用保険とか労災保険給付へ影響する可能性があるし、国民経済計算や経済見通しにも影響がある可能性があるということで、秘書官を通じて報告を行ったということです。

 いずれにしても、こうした事態を引き起こしたことは私も極めて遺憾であり、国民の皆様に御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。

高橋(千)委員 だから、今回、閉会中審査をやって、きのう、野党では、予算の集中審議も求めていますよ。やはり、一旦やって、予算を粛々と進めましょう、その姿勢がおかしいんです。だから、問題を小さく見せようとしていると指摘をしました。そのことに対して、やはり思いが至っていないし、遺憾であるという言葉では、到底その責任の重大さを受けとめているとは思えない。これを重ねて指摘をしたいと思うんです。

 例えば、二〇一六年に成立した年金カット法、あるいは昨年の働き方改革、そしてことし十月の消費税一〇%の判断、それぞれの政策判断では、前提となる経済状況を必ず検討会でやっています。消費税なら平成三十一年度の経済見通しを出しているわけです。年金は、ことしが財政検証の年でありますが、それに向けての、経済前提の、社会保障審議会年金部会の専門委員会、これをやってきた、議論を重ねてきたんです。

 毎勤統計は、その議論の中の重要な一つであるという認識はあるでしょうか。

根本国務大臣 毎勤統計、今お話がありましたように、月々の賃金、労働時間、雇用の変化を迅速に把握することを目的とする調査であって、基幹統計とされています。政策立案、保険給付、学術研究の基盤として用いられている重要な統計であると認識しています。

高橋(千)委員 認識しているとお話がありました。ということは、予算の修正だけにとどまらない、政策判断も立ちどまらなきゃいけない、それだけの問題なんだということを言いたいんです。

 資料の一枚目に、十一月分の確報の毎勤統計の表紙をつけました。

 例えば、先ほど山井委員が随分議論したわけですが、現金給与総額は、一般労働者が一・八%増なんだけれども、パートタイム労働者が二・九%増で、こちらの方が多いわけですよね。全体をちょっと引っ張っていると。〇・二九ポイント、パートタイム労働者の比率が高まっているということなんです。こういう形で、雇用の状況と労働時間を一体として、ちゃんと精査をしていかなきゃいけないわけです。

 資料の二枚目。これは、二十二日付の日経新聞で、日本総研の山田久氏がコメントをしているところなんですね。

 一段目のところには、大変怒りの言葉を書いています。統計を扱うプロがしっかり配置されているのか疑ってしまう、わかってやったならとんでもないことだとおっしゃっている。

 二段目に、かつてのように経済が右肩上がりの時代では今回のような調査も誤差の範囲で許されたかもしれない、それが低成長の時代になり、統計の精度がより重要になっている、構造変化に追いついていない、こう指摘をしているんです。

 だけれども、四段目になると、じゃ、四月から始まる脱時間給制度、高プロのことですよね、対象者を決める年収要件は毎勤統計をもとにしていますがと聞かれると、いやいや、実行がおくれかねないと懸念している、そもそも脱時間給制度は導入がおくれにおくれてきたから、これは冷静に峻別すべきだとおっしゃって、つまり、関係していることをわかっているからこそ、これは峻別してねと予防線を張っているんです、失礼な言い方ですけれども。

 これは、二〇一七年の十二月二十七日、第三回年金部会の経済前提の専門委員会で山田先生が、「日本の実質賃金低迷の背景」ということで、なぜずっと賃金が低迷しているのか。つまり、これは昨年の補正する前ですからね。ずっとデフレ脱却できないと田村元大臣が苦労して、転ばぬ先のつえだといって年金カット法案をつくったあの背景の前提の議論のときに、どれだけ賃金が低迷しているかということを、その理由を一生懸命議論しているんですよ。

 だけれども、その一生懸命議論しているもとになっているのが毎勤統計なんですね。だから、その毎勤統計で、これだけ一年間ずっと見ているけれども低迷しているねと議論されたと、たまらない思いをしていると思うんですよ。それだけの大きな意味があるんだということをちゃんと受けとめていただきたい。

 政策についてももう一度議論するべきだと思います。でも、これは、きょうは時間がないので、ここは指摘にとどめます。

 それで、中身に入りますが、特別監察委員会の報告についてです。先ほど大串委員からの指摘もあって、私、本当にひどいなと思ったんですが、まず単純な質問をします。この報告書の案は、誰が、厚労省のどこの部署が作成し、いつ委員の先生方に示したのでしょうか。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 特別監察委員会の報告書についてでございます。

 樋口委員長の御指示のもとで、たたき台につきましては、委員会の事務局を務めさせていただきました大臣官房人事課が整理をした上で、委員の方々の意見を更に踏まえて整理をしていったという経過でございます。このような案につきまして、最終的には二十二日の会合で御議論いただき、先生方に、委員の方々に取りまとめていただいたものでございます。

高橋(千)委員 きのうはこれを認めませんでした。

 私、当然、これは一週間ですから、事務方が案を書いて、でも、事前に先生方に見せて読み込んできてもらうと思っていたんですね。だけれども、今、そうじゃなくて、特別委員会なので先生方が書きましたとおっしゃって、それは無理でしょう、一週間ですよという議論をしていました。だけれども、今、たたき台は官房人事課が出したと。でも、当日の朝出したということですか、今の答弁では。

 やはりできレースなんですよ。先ほどの議論があったように、もう昨年から始めている内部の監察チーム、だけれども、それは、ヒアリングをやったのは、官僚自身が官僚に聞いている、そういう中でそのまま引き継いだ。ほとんどのことはでき上がっていて、監察委員会はそれを、追認と言えば大変失礼なんですが、一定の言葉を加えた程度でおさまってしまったと思うんです。

 荒井史男委員長代理、元名古屋高裁長官は、記者会見の中で、組織的に意図があるとまでは認められなかった、でも、真っ白と言い切っているわけではないとおっしゃった。これは、私、じくじたる思いがにじんでいると思うんですね。つまり、限られた時間の中で、もうそれしかできなかったという思いがにじんでいるんですよ。

 これは国会前に出すように、さっき言っているように、国会前にもう終わっちゃったとしたいという思いが、やはりそうした指示があったんじゃないんですか。

定塚政府参考人 お答え申し上げます。

 先ほど申し上げたように、たたき台は事務局、人事課でつくり、ワープロ作業は人事課職員がしてまいりましたけれども、もちろん、これは委員長とほかの委員の方が議論しながら、こういうことだよね、ヒアリングを聞きながらこうだよねということをおっしゃっていたことを事務方としてまとめたというものでございまして、また、人事課としても、今回、この事案が起こりました統計情報部局とは異なる部局に置くということで、官房人事課に置いたものでございます。

 そうした意味で、委員の先生の指導を受けながら、省内では、中立的な立場である官房人事課において委員の先生の意見をワープロ作業するというような形でまとめていったものというふうにお考えいただければと思います。

高橋(千)委員 国会前に出すようにという話はどうですか。

定塚政府参考人 この点につきましては、特別監察委員会の設置をしたときに、大臣から早く事実を解明するようにという御指示をいただきまして、委員長にも早急に速やかにということでお願いをしているところでございます。

 これは、それ以前から、この事案が発覚しましたときから、事実解明を早期に進めるようにということを野党の先生方含め各方面から言われてきたということを当然踏まえてのことと私は思っております。

高橋(千)委員 これは、やはり政治家も含めたヒアリングが足りないからこのような話になっちゃうと思うんですよ。早急に、速やかにというのは、その心は国会前であろう、みんなはそう思うわけですよ。だけれども、それを内部の調査でとどめているからこういうことになります。

 先ほど大串委員からも調査を撤回すべきだというお話がありました。私は、これは表紙をかえて、厚労省の内部調査であるというふうにして、第三者の検証委員会を改めてやるべきだと思います。いかがでしょうか。大臣に聞きます。

根本国務大臣 厚労省では、私は十二月二十日に報告を受けた。ですから、徹底的に調査をしろと指示をいたしました。ですから、事務方は、ずっと作業して、実態がどうか、あるいは原因がどうか、この作業は当然事務方もしている。そして、監察チームがありますから、これは有識者ももともと入っていますから、そこの監察チームにおいて、そこは精力的に作業もしている。それは事実であります。

 そして、やはり第三者委員会、今のようなお話が指摘されますので、きちんと、要は官僚の入らない監察委員会というのを第三者委員会としてつくる。そして、統計の専門家である樋口先生にも入っていただく。この第三者委員会で、監察委員会でこれは精力的にやっていただいて、そして報告書をまとめていただいたということであります。

 やはり、私は、十二月二十日に報告を受けてから、とにかく迅速に、スピーディーに、徹底的に調査をするようにという指示をしておりましたので、監察委員会もその意味では非常に精力的に作業していただいて、報告をまとめていただいたということであります。

高橋(千)委員 到底受け入れられるものではありません。これでは誰も納得できないと、さっきからみんなが言っているとおりであります。それで、大臣自身が答えられないのに、ちゃんと精力的にやったから、そういうことで、これで第三者的なと言ってしまえば、それは逆に言えば委員の先生方にも大変失礼なことになりますよ。改めてやるべきだと重ねて言いたいと思います。

 それで、どんどん時間がなくなるので相当問いを飛ばしますけれども、本当に二〇一一年以前のデータはないんでしょうか。紙ベースでなくても、記入済み調査票又は調査票の内容を記録した電磁的記録媒体、これは普通あるんじゃないでしょうか。これをまず聞きたい。

 それから、前までは三年保存とされていました。だけれども、三年保存であっても、それを破棄するときには内閣総理大臣の同意が必要であると公文書管理法でなっているのに、その同意が見当たらなかったというのが報告書に書いてあります。ということは、毎年毎年、三年過ぎたものを破棄していたんでしょうか。それとも、いずれかのときにまとめて破棄したということですか。どっちですか。

大西政府参考人 委員御指摘のとおり、この特別監察委員会の報告書におきましては、平成十六年から二十三年の調査の再集計に必要な資料につきまして、三つ、現在のところ、まだ確認できていないという指摘を受けておるところでございます。

 個票データにつきましては、委員御指摘のとおり、当初三年でございましたが、その後、永年保存ということになっておりまして、現在、保存期間が満了していないわけでございますので、これが存在確認できないということは、統計法及び公文書管理法に照らしても不適切と指摘されたわけでございます。

 また、指定予定事業所名簿につきましては、廃棄に必要な公文書管理法上の内閣総理大臣の同意、こういうものが必要であるということでございますが、これにつきましては現在確認ができていない、そういう状況でございます。

 もう一つあるわけでございますけれども、いずれにいたしましても、存在が確認できないという、現時点で再集計ができないという事実がございますけれども、委員会の報告書におきましても、引き続き、そういったデータを確認するための努力、こういったものを継続すべき、そういう御指摘も受けているところでございます。

高橋(千)委員 済みません、官房長、答えてください。電磁的記録媒体は本当にないのか。

定塚政府参考人 私ども及び監察委員会の事務局である人事課、あるいはほかの部局の職員も動員いたしまして調査をしておりますけれども、現時点までにこれらのデータが発見されていないということでございます。

 なお、監察委員会の報告書の中では、この点につきましては、済みません、今、手元にないので正確に申し上げられないんですけれども、引き続き、捜すよう努力するようにという指摘をいただいているところでございます。

根本国務大臣 今のデータの問題でありますが、報告書によって明らかになった事実関係、平成十六年から二十三年調査の再集計に必要な資料のうち、三点、存在が確認できておりません。

 一つは、平成十九年一月調査分の旧対象事業所の個票データ、平成二十一年抽出がえの旧産業分類の指定予定事業所名簿、平成十六年から平成二十二年の雇用保険の事業所別頻数データ、この三点が存在が確認できていない。

 それで、これは大事なことなので申し上げますが、一部、文書保存の基準に反する不適切な取扱いがありましたが、他方、再集計に必要なデータ等の一部は保存期間が満了していた。

 三点申し上げます。

 個票データ、これは、個票データは、作成当時は少なくとも三年保存だが、順次行政文書保存に関する規則が改正され、常用するとされており、現在まで保存期間が満了となっていない、存在が確認できないことは、統計法及び公文書管理法に照らし、不適切。

 二点目、指定予定事業所名簿は……(高橋(千)委員「やめてくださいよ」と呼ぶ)でも、これは非常に大事なことなので、事実関係として、私、申し上げておりますが。(高橋(千)委員「そんなことは聞いていない」と呼ぶ)じゃ、いいです。

高橋(千)委員 報告書を読んで質問しているんだから、何で答弁するときに報告書を読むんですか。失礼じゃないですか。時間稼ぎにもほどがありますよ。とんでもありません。

 わからないならわからない、だけれども、それを明らかにしてくださいと言っているんです。これは、ある一時期に一遍に破棄したとしたら、それは大変な作為ですよ。そうでしょう。全く知らなくて毎年破棄していたというんだったら、それはもしかして本当に知らなかったかもしれない。だけれども、そんなはずはないですよ。そんなはずはない。電磁的記録媒体はあるはずです。それが途中で切れていたとしても、その努力をしているとちゃんと言えばいいじゃないですか。そして、もし破棄したのであれば、どういう破棄の仕方だったかをきちんと報告をしてください。

 もう答弁は要りません。委員長、理事会に諮ってください。

冨岡委員長 ただいまの件を理事会で諮らせていただきます。

 高橋千鶴子君、もう時間になっておりますので、簡潔に。

高橋(千)委員 時間になったのは大臣のせいなんです。今、残り時間が十分あると思って、次の質問をやるつもりだったのが、今、終了の紙が来ました。なので、指摘だけにとどめますけれども。

 この資料を見ていただきたいんですね。この資料の3が、さっき話題になった繊維流通統計調査、経産省の統計調査を受けて点検結果をやったら、公的統計の信頼を損なうような例はなかったと書いている。

 四枚目には、その点検をやったときに、このような事案が決して起こらぬよう、各府省におかれましては、徹底していただきたいと、かがみをつけて調査をやったんです。

 そして、こうした、資料の5にあるような調査票がありまして、基幹統計であれば、どういう統計なのかというのを書いて、通知と実態が異なっていないのか。そのときに、計画上は八百と書いているんだけれども、実際は千になっているとか、数字そのものを違って申告している場合も具体例として書いているんですよ。それを偽って報告をしたから、何の問題もないということになっているんでしょう。

 これが、資料の6に、最後についているのは、ことしの一斉点検の紙なんです。これは、まさに厚労省の問題を受けて、抽出かどうかとかと書いているんですよ。それで、報告と実際と違っていたらちゃんと印をつけなさいというふうになっています。これは、厚労省のことがあって、やっとこういう点検になった。そういう意味では、私は総務省の点検も甘かったと思います。

 しかし、同時に、厚労省は、二重、三重に、あるいは四重に偽ってきた。いろんな場面があったにもかかわらず欺いてきた。これを、組織的でもない、意図的でもない。こんなことが認められるはずありません。引き続き調査を、集中審議を求めて、終わりたいと思います。

冨岡委員長 次に、串田誠一君。

串田委員 日本維新の会の串田誠一です。

 この報告書をいただきました。ここの特別監察委員会の目的というところに記載がありますが、大きく分けて三つ書かれています。「事実関係及び責任の所在の解明」、そして「厚生労働省が作成する統計に対する正確性・信頼性を確保」、そして「国民の信頼を回復するための方策等を策定するため」、こうなっているわけで、この報告書がこの目的に合致して十分であるのかどうかというところを、国民の一般的な、素朴な疑問点からお聞きをしたいと思っています。

 まず最初に、一番最初にどういう経緯でこういうことになったのかというのが一番国民は知りたいと思うんですが、この報告書によると、当時の担当課の企画担当係長が、雇用統計課長の決裁を得た上で、システム担当係長宛てにシステムの変更をし、最終的には厚生労働省大臣官房統計情報部長名で各都道府県知事に通知をされたというふうになっています。

 そこで、この調査方法の変更というのは、ここで書かれている担当係長が単独で行ったのか、それとも決裁をした雇用統計課長もこの事実を認識して決裁を行っているのかをまず確認したいと思います。

土生政府参考人 報告書の内容でございますので、私の方から御説明をさせていただきます。

 報告書の十四ページでございますが、今先生から御指摘がございました、係長名の事務連絡の記述があるわけでございまして、ただいま御紹介のございましたとおり、担当課長まで決裁をしているということでございます。

 したがいまして、報告書の十五ページでございますけれども、東京都の規模五百人以上の事業所について抽出調査することについて、「調査計画の変更等の適切な手続を踏むことなく、担当課のみの判断として調査方法を変更したことは、不適切な対応であったと言わざるを得ない。」ということでございまして、担当課長も含めた判断であったということでございます。

串田委員 その後、この報告書には、室長と統括官がいろいろと出てくるわけでございます。一般国民からすると、係長、課長、そして室長、統括官、ここの関係がどうであるのかということも知りたいと思っていると思います。特に、平成十六年から平成三十年の事実が解明されるまで、十何年もの間、この不適正な調査報告が行われている中で、どういう引継ぎが行われているのか。

 残念ながら、この報告書は、全数調査と、そして抽出調査の部分だけを言えば、十六年から二十六年の事務取扱の、ここを消したというところまで一気に飛んでしまっていて、どうやって十六年から課長がずっと脈々とそのことについて、事実をどういうふうに申し渡していったのか、なぜそこの間で気がつかなかったのか、あるいはそれについて問題を提起する内部の職員がいなかったのかというのは国民も一番知りたいと思っているんですが、この報告書にはどうしてそれが、飛んで、いきなり二十六年まで行ってしまうんでしょうか。

土生政府参考人 今般の一連の事案につきましては、今、発端といいますか、十六年のことは先生御指摘のとおりでございます。

 その後の課長級職員、まあ室長とか、組織によりまして変わっているところがございますけれども、基本的には、担当課長ないし室長が課長級の職員として担当していたという組織でございます。それから、その上司は、旧体制では統計情報部長、部長級でございますけれども、その後、組織改革によりまして政策統括官という局長級の職員になったわけでございます。そういう意味では部局長職員、いわば指定職の幹部ということでございますけれども、この課長級職員の間では、こういった事案があるということにつきましては全て知りながら、漫然と従前の方法を踏襲したという事実が確認されているということでございます。部局長職員につきましては、そのことについて一定の報告を受けた者も一部ございますけれども、基本的には、そういった事態については適切な把握を怠っていた、あるいは、報告があった場合にも適切な対応がなされなかった。

 全体的な事案の経過としては、報告書の全体を読みますと、このようなことになっているということでございます。

串田委員 課長レベルで脈々と不正の、不的確な調査方法というものを伝達されていった。局長レベルに関してはそれが上げられなかったというようなことなのかもしれないんですけれども、他の委員から、もう少し節目節目でこの事案というのはわかったのではないかというような指摘もありましたが、一番この報告書の中でも明らかになっているのが、十一ページの、平成二十九年一月十一日に、平成二十八年十二月に明らかになった経済産業省所管の繊維流通統計調査の不適切な処理を契機として、各府省に統計法遵守の状況の一斉点検の要請が行われたと言っている。これに対して厚労省は、特段の問題なしとの回答が行われたとなっているんですね。

 このような、非常にそういう意味で問題があって、一斉に点検しろというようなことが行われているにもかかわらず、この問題がその時点で特段の問題なしというふうになったという経緯、これは、ここの一斉点検というのは、今のお答えのように、課長レベルでしか点検をしないで、課長レベルでこの部分は特段の問題がないという回答にしましょうというような結論に達したという理解でよろしいでしょうか。

土生政府参考人 十一ページの丸の一番下のところでございますけれども、特段問題なしとの回答がなされたということでございますけれども、これは担当係から総務省様に行われたということでございます。

 したがいまして、こういった事案ではございますけれども、こういった事案につきましては、報告書の二十三ページの七の、こういった事実関係の評価ということでございますけれども、いわゆる、ここでは「室長(当時)F」となっておりますこの課長級職員でございますけれども、こうした一連の対応の中で公表する機会を逸したということで指摘を受けておりまして、こうしたことが処分事由になっているものと承知をしております。

串田委員 先ほど一番最初に申し上げましたとおり、ここの報告書、委員会の目的というのは、今後再発をしないようにするための政策というか施策も考えていかなきゃいけない、そのためのこれは材料として上げているわけです。

 そうなると、一斉点検の要請が行われたとしても一斉点検にならなかったということの事実の中で、今後、この一斉点検が行われたときにまた同じように課長レベルでは隠し続ける、こういう隠蔽体質をどういうようにして、一斉点検をしたときにはこれが明らかになっていくというような改善が行われる予定なんでしょうか。

土生政府参考人 今回の報告書は、事実関係それから責任の所在につきましてお取りまとめをいただきまして、大臣宛てに御提出いただいたということでございます。

 委員御指摘の再発防止策を含む、委員御指摘のような視点も当然含むべきだと思いますけれども、そういった点も含めまして、再発防止策につきましては、現段階では、二十八ページから二十九ページというところでございますけれども、「統計に携わる職員の意識改革を図るための研修の強化、統計部門の組織の改革とガバナンスの強化」、それから何よりも「統計に対して全省的に取り組むための体制の整備などが柱となろう。」ということで、柱につきまして一定の方向性を出していただいているところでございますけれども、本格的な議論は今後ということでございます。早急に、私ども事務局としても、取りまとめができるよう努めてまいりたいと存じます。

串田委員 平成二十九年にも一斉点検を行わなければならないという総務省からの指示もあり、そして昨年は公文書改ざん問題というようなこともあったわけで、その時点ではもうわかっていたわけじゃないんですか。それを、今の段階で数値的なギャップで説明せざるを得なくなって明らかになったというふうにしかこの報告書では見られないんです。

 一つ、二十五ページに大変疑問に思っている部分があるんですが、ちょうど中ほどに、政策統括官Hの決裁を経た上で通知されているという記載の後に、「Hは当該通知については認識していないとのことである」と。

 何が言いたいかというと、今度は上の者も、課長どまりではなくて、しっかりと関与するんだというような状況でありながら、決裁を経ているのに認識していないというのは、決裁の判ことかを勝手に課長が押しているのか、あるいは、決裁の判こを押すときには中身を読まなかったのか、これはどっちなんでしょうか。

土生政府参考人 御説明させていただきます。

 今、厚労省も電子決裁システムということになっておりまして、本人が決裁をするということでございますので、名簿だけを見てどの程度内容がわかるかということもございますが、それから、部下の方が、本来であれば、重要な変更をする場合には上司に説明をした上で決裁を求めるということが我々の世界では通常かとも思いますけれども、いずれにいたしましても、決裁をしたということでございますので、この報告書の中では、当該通知に係る決裁権者として、担当の局長級職員としての責任を免れないという御指摘をいただいているということでございます。

串田委員 今の説明ですと、課長が勝手に押すということはない、決裁をしているということを課長とかが勝手にやることはないという理解でいいんでしょうか。そして、もし本人がやっているとしたら、中身をしっかりと読んでいないで決裁をしている、こういうことなんでしょうか。

土生政府参考人 御説明いたします。

 電子決裁のシステムは、個人ごとに決裁権者が決まっておりますので、他人が決裁をするということは通常あり得ないわけでございますので、事実関係から推測しますと、特に問題意識がなく決裁をしたということかと思います。

 ただ、名簿だけを見てこれを抽出に変えるということが読み取れるかどうかという面におきまして、一般論としまして、重要な政策決定をする場合には担当課長が局長に説明をし、その上で決裁をもらうというのが通常の仕事の仕方ではないかということを申し上げているということでございます。

串田委員 決裁というのは、そのことに関して責任を持って決裁するわけですから、中身が説明がないからわからなかったというのは、これは国民も納得できるような説明にはならないと思いますよ。

 そして、課長ばかりに責任を負わせていて、政策統括官というのは何か知らなかった、知らないことに対しては責任は確かにありますけれどもぐらいの程度で報告書はなされていますけれども、果たしてそうなんだろうかというようなところも報告書から読み取れるんです。

 例えば、十二ページでいいますと、この時点で、ローテーションサンプリングの移行状況ということで、数値ギャップというのがもう発生しているわけです。そして、五百人以上の事業者に関しては数値ギャップというのは発生することはあり得ないはずなわけですよ。三十人以上四百九十九人は、復元プログラムによってそれはあるかもしれない。しかし、五百人以上のところは数値ギャップはあり得ないわけでしょう。あり得ない中で、Jはその事実のことを知らされていなかったということでそういう説明をしなかったというんですが、では、数値ギャップが発生していることについて、Jはその場でどんな説明をしたんでしょうか。

大西政府参考人 平成三十年の調査から数値が上振れをしておったわけでございます。それにつきましては、担当課から説明を受けて、その説明を了解したものと承知しております。

串田委員 今御本人も手を挙げていらっしゃるんですけれども、部下からの説明もなかったのでこれまでの調査方法の問題についての説明はなかったと言っている。しかし、五百人以上のところで数値ギャップというのは絶対発生しないんでしょう。発生しないのに何で発生しているんだと聞かれたら、それは答えるしかないわけじゃないですか。それは、部下から説明を受けていたのに隠したか、又は非常に奇想天外な説明をしたのか、どちらかしかないと思うんですよ。

大西政府参考人 失礼いたしました。

 上振れのときには、五百人以上のところについて分けた説明はございませんで、五百人以上の数字の不連続のところにつきましては、この調査報告書にも書いてありますとおり、その不連続の理由について問うたところ、それは抽出をしていて、しかも復元をしていなかったという説明をそのときに初めて受けたということでございます。

串田委員 ちょっと誤解しているのは、十二ページの、三十年七月二日はそれを知らなかったということになっているんですよ、報告書で。そして、段差ギャップがはっきりと示された十二月十三日、統計委員長と総務省との打合せの場において、もう逃げも隠れもできなくなった、説明が必要になったということで、Jに対してその報告をしたら、正直に話すように指示されたと書いてある。

 こういうのを読むと本当に国民としても情けないと思うんですけれども、今の回答は、七月二日の時点ではJは知らなかったはずなんですよ。そのときにどういう説明をこの段差ギャップに関して行ったのかというのを私は質問しているんです。

大西政府参考人 七月二日の説明につきましては、申しわけありませんが、ここの書類に書いてあるとおりでございまして、ローテーションサンプリングへの移行状況がこの部会の方に報告されたというぐあいに承知しております。

串田委員 恐らく、うまい答えはしていないはずなんですよね。できないと思いますよ。そういうようなことを明確に、政策統括官と課長とのいきさつとか、どういったようなことを認識していたのかというようなことがまだ十分ではないと思います。

 ですから、これで何か、今後、再発を防止することができるかということに関しては、やはり私は大変不満に感じておりますので、今後、こういったようなことの再発がなされないような調査報告などを待ちたいと思います。

 終わります。ありがとうございました。

冨岡委員長 本日は、これにて散会いたします。

    午後一時二十六分散会


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