衆議院

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第29号 令和5年5月30日(火曜日)

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令和五年五月三十日(火曜日)

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 議事日程 第十八号

  令和五年五月三十日

    午後一時開議

 第一 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案(内閣提出)

 第三 新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案(第二百十回国会、内閣提出)

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本日の会議に付した案件

 永年在職の議員新藤義孝君に対し、院議をもって功労を表彰することとし、表彰文は議長に一任するの件(議長発議)

 情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件

 日程第一 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案(内閣提出)

 日程第三 新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案(第二百十回国会、内閣提出)


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    午後一時二分開議

議長(細田博之君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 永年在職議員の表彰の件

議長(細田博之君) お諮りいたします。

 本院議員として在職二十五年に達せられました新藤義孝君に対し、先例により、院議をもってその功労を表彰いたしたいと存じます。

 表彰文は議長に一任されたいと存じます。これに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。

 表彰文を朗読いたします。

 議員新藤義孝君は衆議院議員に当選すること八回在職二十五年に及び常に憲政のために尽くし民意の伸張に努められた

 よって衆議院は君が永年の功労を多とし特に院議をもってこれを表彰する

    〔拍手〕

 この贈呈方は議長において取り計らいます。

    ―――――――――――――

議長(細田博之君) この際、新藤義孝君から発言を求められております。これを許します。新藤義孝君。

    〔新藤義孝君登壇〕

新藤義孝君 新藤義孝であります。

 この度、院議をもって衆議院議員在職二十五年の表彰を賜りました。身に余る光栄であり、私を育て支えていただいた郷土埼玉、川口で行動を共にしてくれた同志、後援会や事務局、支援者の皆様、そして、常に献身的に尽くしてくれている事務所スタッフのおかげさまです。本当にありがとうございました。(拍手)

 私は、平成八年、三十八歳で、小選挙区制となった総選挙に立候補し、地元川口市から二十九年ぶりの衆議院議員となりました。

 外交・安全保障、領土・主権、経済成長、地域活性化など、国民生活の安定と繁栄、国際社会からの信頼と貢献を追求し、国家の基本問題に携わってまいりました。

 議員として初の出張は、北方領土、択捉島です。竹島問題では、韓国から入国拒否者第一号となり、金浦空港にはデモ隊が千人集まり、私の顔写真が無残にも焼き払われるということもございました。尖閣諸島には、国会議員として戦後二番目となる接近を果たしております。「顔の見える国際貢献」や北朝鮮に対する「対話と圧力」のワーディング、我が国の国際支援物資に貼る「From the People of Japan」のステッカーを発案いたしました。

 外務政務官時代には、ウラジオストクに浮かぶ旧ソ連の退役原子力潜水艦の非核化事業を実施したり、私が提案した我が国初となる領土問題担当大臣の創設と領土・主権展示館の開設は、大きな喜びとするところであります。

 また、硫黄島の日米合同慰霊祭を毎年開催し、戦没者の追悼と御遺骨の収容帰還事業をライフワークにさせていただいております。

 国会活動の苦い思い出は、三回目の選挙で苦杯をなめたことです。手のひら返しも体験いたしましたが、「こんなことになるなら」と多くの人が集まっていただきました。

 一から選挙態勢を立て直し、幸運にも、一年七か月後の解散・総選挙で、小選挙区で勝利し、国会に戻ることができたわけでございます。(拍手)

 その次の、自民党が大敗し政権交代となる選挙で何とか議席を維持できたのは、あのときの苦しい経験があったからだ、このように感謝をしております。

 二〇一二年十二月、我々は総選挙に勝利をし、私は、第二次安倍内閣で、総務大臣、地方分権改革、地域活性化、道州制、郵政民営化の各担当大臣を拝命し、翌年には、初代の国家戦略特区担当大臣に就任しました。二〇一四年九月に退任するまで、「日本を取り戻す」、この言葉を胸に全精力を傾注し、国務に邁進をいたしました。

 組閣前夜、クリスマスの夜の一本の電話から、生涯忘れることのない言葉をいただいております。

 「安倍晋三です。新藤さん、総務大臣をお願いします。一緒に日本の歴史を創ろう!」

 熱い言葉に体がしびれました。

 凶弾に倒れた安倍晋三元総理をしのぶとともに、その遺志を引き継いでいくことを心に誓っています。

 閣僚退任後は、政調会長代理、代行として八年、領土特別委員長、安全保障と土地特命委員長、G空間社会実装委員長、宇宙・海洋開発特別委員長、デジタル田園都市国家構想推進委員長など、日々、様々な政策の取りまとめに当たらせていただいております。

 国会では、三年前より裁判官訴追委員長となり、戦後初となる、SNS投稿を続ける現職裁判官を訴追し、現在、弾劾裁判中でございます。

 そして、五年前よりは衆議院の憲法審査会与党筆頭幹事として、毎週、厳しい野党協議を行いながら、議論を積み重ねています。

 あわせて、党の憲法改正実現本部事務総長として、国民対話集会を推進し、憲法改正実現に向けた取組を加速させています。

 最後に、私がここにいられるのは、今は亡き両親を始め御先祖のおかげさまであり、厳しい政治の世界にあって、へこたれず、生きる力を与えてくれているのは、愛する妻、千亜紀、息子の孝彰、悠生、安捺、かけがえのない大切な家族がいてくれるからです。いつもそばにいてくれて、本当にありがとう。(拍手)

 今、世界は大きな分岐点に立っています。

 日本は困難を乗り越えて、明るい未来に向けた「新しい国づくり」を思い切って進めていかなくてはなりません。

 「保守したくば、革新せよ」

 これからも自らに与えられた役割を全うすべく、精魂を込め、務めを果たしてまいる所存であります。

 本日は誠にありがとうございました。(拍手)

     ――――◇―――――

 情報公開・個人情報保護審査会委員任命につき同意を求めるの件

議長(細田博之君) お諮りいたします。

 内閣から、

 情報公開・個人情報保護審査会委員に野田崇君を

任命することについて、本院の同意を得たいとの申出があります。右申出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、同意を与えることに決まりました。

     ――――◇―――――

 日程第一 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案(内閣提出)

議長(細田博之君) 日程第一、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案、日程第二、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。

 委員長の報告を求めます。法務委員長伊藤忠彦君。

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 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案及び同報告書

 性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔伊藤忠彦君登壇〕

伊藤忠彦君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 まず、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案は、強制わいせつ罪及び準強制わいせつ罪並びに強制性交等罪及び準強制性交等罪をそれぞれ統合した上で、それらの要件を整理して不同意わいせつ罪及び不同意性交等罪とするなどの要件の改正等を行い、あわせて、性犯罪について公訴時効期間を延長するほか、被害者等の聴取結果を記録した録音、録画記録媒体に係る証拠能力の特則を新設するものであります。

 次に、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案は、性的な姿態を撮影する行為等を処罰するとともに、性的な姿態を撮影する行為により生じた物を複写した物等の没収及び電磁的記録の消去等の措置をすることを可能とするものであります。

 刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案は、去る五月九日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託されました。

 また、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案は、同日本委員会に付託されました。

 委員会においては、翌十日、両法律案を議題とし、齋藤法務大臣から趣旨の説明を聴取し、十六日質疑に入り、同日参考人から意見を聴取しました。

 二十六日、質疑を終局したところ、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党及び国民民主党・無所属クラブの共同提案により、政府は施行後五年を経過した場合において速やかに性犯罪の実態に即した対処を行うための施策の在り方について検討を行う等の規定、本法等の趣旨及び内容について国民に周知を図るものとする旨の規定を追加する修正案が、また、日本共産党から、被害者等の聴取結果を記録した録音、録画記録媒体に係る証拠能力の特則について対象者を限定すること等を内容とする修正案が提出され、提出者から両修正案について趣旨の説明を聴取しました。

 次いで、両案及び両修正案について順次採決の結果、まず、刑法及び刑事訴訟法の一部を改正する法律案については、日本共産党提案に係る修正案は賛成少数をもって否決され、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党及び国民民主党・無所属クラブの共同提案に係る修正案及び修正部分を除く原案はいずれも全会一致をもって可決され、修正議決すべきものと決しました。次に、性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 なお、両法律案に対しそれぞれ附帯決議が付されたことを申し添えます。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

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議長(細田博之君) 両案を一括して採決いたします。

 日程第一の委員長の報告は修正、日程第二の委員長の報告は可決であります。両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(細田博之君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり議決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第三 新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案(第二百十回国会、内閣提出)

議長(細田博之君) 日程第三、新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長三ッ林裕巳君。

    ―――――――――――――

 新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔三ッ林裕巳君登壇〕

三ッ林裕巳君 ただいま議題となりました新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るための旅館業法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、生活衛生関係営業等の事業活動の継続に資する環境の整備を図るため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、

 第一に、旅館業の営業者は、特定感染症の症状を呈している宿泊者等に対して感染防止対策への協力を求めることができることとし、当該求めに正当な理由なく応じない場合に宿泊を拒むことができることとすること、

 第二に、宿泊しようとする者が、旅館業の営業者に対し、その実施に伴う負担が過重であって他の宿泊者に対する宿泊に関するサービスの提供を著しく阻害するおそれのある要求を繰り返したときは、営業者は宿泊を拒むことができることとすること、

 第三に、生活衛生関係営業等の事業譲渡による営業者等の地位の承継に係る手続を整備すること

等であります。

 本案は、第二百十回国会に提出され、継続審査となっていたものであります。

 今国会においては、去る五月二十四日、加藤厚生労働大臣から趣旨の説明を聴取した後、質疑に入り、二十六日質疑を終局いたしました。

 質疑終局後、自由民主党・無所属の会、立憲民主党・無所属、日本維新の会、公明党、国民民主党・無所属クラブ、日本共産党及び有志の会の七会派より、本案に対し、題名から「新型コロナウイルス感染症等の影響による情勢の変化に対応して」を削除すること、宿泊拒否事由から、感染防止対策への協力の求めを受けた者が正当な理由なく応じない場合を削除すること、都道府県知事は、事業譲渡により営業者等の地位を承継した者の業務の状況について、地位の承継から六月を経過するまでに少なくとも一回調査しなければならないこととすること等を内容とする修正案が提出され、趣旨の説明を聴取いたしました。

 次いで、採決の結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも全会一致をもって可決され、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。

 なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(細田博之君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(細田博之君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。

     ――――◇―――――

議長(細田博之君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後一時二十三分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       総務大臣   松本 剛明君

       法務大臣   齋藤  健君

       厚生労働大臣 加藤 勝信君


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