衆議院

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第1号 平成22年2月17日(水曜日)

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平成二十二年二月十七日(水曜日)

   午後三時開会

    ─────────────

 委員氏名

  衆議院

   委員長 大畠 章宏君

   理事 鈴木 克昌君 理事 鉢呂 吉雄君

   理事 樋高  剛君 理事 吉田おさむ君

   理事 若井 康彦君 理事 村上誠一郎君

   理事 柳本 卓治君 理事 井上 義久君

      阿久津幸彦君    青木  愛君

      小宮山泰子君    古賀 一成君

      齋藤  勁君    下条 みつ君

      高木 義明君    玉置 公良君

      手塚 仁雄君    中山 義活君

      橋本 清仁君    伴野  豊君

      松木けんこう君    山岡 賢次君

      石破  茂君    大島 理森君

      川崎 二郎君   田野瀬良太郎君

      谷垣 禎一君    志位 和夫君

  参議院

   委員長 溝手 顕正君

   理事 家西  悟君 理事 広中和歌子君

   理事 石井みどり君 理事 伊達 忠一君

      石井  一君    一川 保夫君

      亀井 郁夫君    川上 義博君

      輿石  東君    平田 健二君

      広野ただし君    山下八洲夫君

      岸  信夫君   北川イッセイ君

      末松 信介君    野村 哲郎君

      木庭健太郎君    山口那津男君

      井上 哲士君

    ─────────────

 出席委員

  衆議院

   委員長 大畠 章宏君

   理事 鈴木 克昌君 理事 鉢呂 吉雄君

   理事 樋高  剛君 理事 吉田おさむ君

   理事 若井 康彦君 理事 村上誠一郎君

   理事 柳本 卓治君 理事 井上 義久君

      阿久津幸彦君    青木  愛君

      小宮山泰子君    齋藤  勁君

      下条 みつ君    玉置 公良君

      手塚 仁雄君    中山 義活君

      橋本 清仁君    伴野  豊君

      松木けんこう君    松崎 公昭君

      山岡 賢次君    石破  茂君

      江渡 聡徳君    川崎 二郎君

      田野瀬良太郎君    谷垣 禎一君

      志位 和夫君

  参議院

   委員長 溝手 顕正君

   理事 家西  悟君 理事 広中和歌子君

   理事 石井みどり君 理事 伊達 忠一君

      石井  一君    一川 保夫君

      亀井 郁夫君    川上 義博君

      輿石  東君    平田 健二君

      広野ただし君    山下八洲夫君

      岸  信夫君   北川イッセイ君

      末松 信介君    野村 哲郎君

      木庭健太郎君    山口那津男君

      井上 哲士君

 出席国務大臣

       内閣総理大臣   鳩山由紀夫君

       財務大臣

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(経済財政政策))    菅  直人君

       総務大臣

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(地域主権推進))    原口 一博君

       法務大臣     千葉 景子君

       外務大臣     岡田 克也君

       文部科学大臣

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(科学技術政策))    川端 達夫君

       厚生労働大臣   長妻  昭君

       農林水産大臣   赤松 広隆君

       経済産業大臣   直嶋 正行君

       国土交通大臣

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策))  前原 誠司君

       環境大臣     小沢 鋭仁君

       防衛大臣     北澤 俊美君

       国務大臣

       (内閣官房長官) 平野 博文君

       国務大臣

       (国家公安委員会委員長)

       (内閣府特命担当大臣(防災))        中井  洽君

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(金融))        亀井 静香君

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全、少子化対策、男女共同参画))  福島みずほ君

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(「新しい公共」))   仙谷 由人君

       国務大臣

       (内閣府特命担当大臣(行政刷新))      枝野 幸男君

 出席内閣官房副長官

       内閣官房副長官  松野 頼久君

       内閣官房副長官  松井 孝治君

 委員外の出席者

  衆議院事務局

       国家基本政策委員会専門員    桂  富夫君

  参議院事務局

       常任委員会専門員        山口 一夫君

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  本日の会議に付した案件

国家の基本政策に関する調査


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    ─────────────

   〔溝手顕正君会長席に着く〕

会長(溝手顕正君) ただいまから国家基本政策委員会合同審査会を開会いたします。

 この際、一言ごあいさつを申し上げます。

 参議院国家基本政策委員長の溝手顕正でございます。

 衆議院の大畠委員長とともに、衆参両院の皆様方の御協力を賜りまして、その職責を全うしたいと存じますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

 この際、本合同審査会における発言に関して申し上げます。

 野党党首及び内閣総理大臣には、申合せ時間内での活発な討議が行われるようにするため、御発言はそれぞれ簡潔にされるようお願いいたします。また、本日は時間表示装置を使用いたします。表示装置は発言者の持ち時間を示します。持ち時間が終了したときは赤色のランプが点灯いたしますので、御承知願います。

 なお、委員及び傍聴議員各位におかれましても、不規則発言等、議事の妨げになるような言動は厳に慎まれますよう、御協力をお願い申し上げます。

 それでは、国家の基本政策に関する調査を議題とし、討議を行います。自由民主党総裁谷垣禎一君。(拍手)

谷垣禎一君 総理が御就任になりましてから五か月たちます。ようやくこの党首討論が実現しました。これから積極的に総理と討論をしていきたいと思いますので、今後頻繁に行われますよう、総理の方からもまた御尽力をまずお願いしておきたいと思います。

 それで、今、国会では予算審議がたけなわでございます。昨日は税法の審議も入ったわけですね。それで、今、こういう景気情勢ですから、まず予算をしっかり議論するということが大事だと私も思います。

 それで、今、政府がお出しになった予算案には大きく言って五つほど問題があると私は思いますが、しかしその前に、やはりこの景気対策にせよ予算にせよ、税をいただいてやるというのが基本でございます。昨日、いわゆる確定申告も始まりました。今日昨日の新聞を見ますと、確定申告スタートしていろんな方の反応が出ております。

 今朝の産経新聞ですが、納税がばかばかしいと、こういう御反応もありました。首相、小沢氏に怒り、ため息、こういうことであります。それから、昨日の読売の夕刊を見ますと、これは葛飾税務署で、知らなかったで許されるのはおかしい、開き直らないでと怒ったとか、首相がこれまで払わなかったのだから自分たちもいいのではと、こういう議論が出ております。

 こういう声に対して、これは徴税は政治の責任でありますから、一番の責任者は鳩山総理御自身です。こういう批判に対して総理は何とお答えになりますか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) まず、谷垣総裁とこのような形でクエスチョンタイム、党首討論ができることを大変うれしく思います。できるだけ頻繁にこれからも行いたいと、私の方からもそのように申し上げておきます。

 それで、今、徴税のお話がございました。昨日から確定申告が始まりました。いろいろと私のいわゆる母からの資金提供のことで、納税に対してばかばかしいというお気持ちが国民の皆さん方の中に起きてしまっておること、誠に申し訳ない、その思いでございます。

 私が申し上げたいことは、これは何度も申し上げておりますが、天地神明に誓って私自身が知らなかったことではございます。しかし、しかしながら、幾ら何でもこのような大きな額を資金提供を受けていたという事実が検察によって明らかになった以上、私としては、大変遅れたということは事実でございますが、納税の義務というものは果たさなければならないという思いで申告をし納税をいたしたところでございますし、これからもしっかりと納税をしなければならないことは言うまでもないことでございまして、国民の皆様方の税金のおかげで予算というものを組ましていただくことができるわけでございます。

 今までの政権と新しい政権との違いといえば、一円たりとも税金の無駄遣いを許さないと、そのような思いで私たちは頑張っていきたいと、そのように考えているところでございまして、税金の無駄遣いがないようなそういう仕組みを何としても新政権においてつくり上げていきたいとも考えておりますので、是非国民の皆様方には、私のことに関しては重々申し訳ないと、不徳の致すところだと申し上げておきますが、是非国民の皆様方には新しい国づくりのために税金をお支払いをいただきますように重ねて申し上げておきたいと思います。

谷垣禎一君 総理、総理には大変申し上げにくいですが、平成の脱税王という言い方もあるんです。そういう方が徴税をしてくれと言うのは、これは悲喜劇だと私は思いますよ。それで、駄目なんです、そういう説明では。

 要するに、今国民が思っていることは、ばかばかしくて税が払えないという声、一方にありますよ。それで、総理がお払いにならないんだったら自分たちも、分かったときに、分かったときにじゃ払うと、これでいいんじゃないかという声がある。

 しかし、庶民は本当はそう考えてないんですよ。庶民が考えておりますことは、総理や何かは免れるかもしれないが、自分たちだったら畳までひっくり返されて全部持っていくと思っているんですよ。だから、単に徴税に対して嫌になっちゃうなというだけじゃないんです。今国民が薄々感じていることは、この国には法の支配があるかどうかということを感じているんですよ。

 で、私は総理に申し上げたい。これは、総理がきちっと自浄作用を果たされるか、説明責任を果たされるか、責任を取られる、こういうことでないと、さっきのような答えでは駄目なんです。もう一回お答えください。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 谷垣総裁のそのお気持ち、私もこのようなことが判明したときに大変驚いたのは事実でございます。そして、申し訳ないという思いがございました。知らなかったとはいえ、こんなことでよかったのかという思いは当然のことながらあります。

 もうこれは谷垣総裁もお分かりのとおり、過ちで納税というものが、大変、納税に漏れているということが分かったときに、それは大変遅ればせではあるけれども、さかのぼって納税をするということが許されるのも法律でございまして、それに私はのっとって、分かった以上、当然のことながら納税というものはするべきだという思いの下で、私は、平成十四年にさかのぼって、そこからの納税というものを申告をしてお支払いをしたところでございまして、国民の皆様方に、総理だから許されるなんて話は当然ある話ではありません。そんなことが許される世の中であってはならないということは肝に銘じて私もそのように思っておりまして、特別扱いなどというようなものはなされるはずはないと、そのように思っておりますので、国民の皆様方にも是非新しい政治を起こすためにしっかりと頑張っていただいて、そして汗を流していただいて、税金をお支払いをいただき、新しい国づくりに御協力を願いたいと、重ねてそのことを申し上げたいと思っております。

谷垣禎一君 残念ながら、総理の新しい国づくりに協力をいただきたいという言葉が白々しく響きます。

 で、先ほど私が申し上げました、自浄作用をされるか、説明責任を果たされるか、それとも責任を取られるかと。総理は以前、私どもの議員の秘書がやはり罪に問われましたときに、秘書の責任は総理の責任である、あっ、総理じゃない、これは議員の責任であるとおっしゃったはずでございます。この点を今どうお考えになるのか、私はお聞きするのは二度目ですが、もう一回お答えいただきたいと思います。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) お答えをいたしますが、私は、先ほど谷垣総裁が三つの方法があるということをお話をされました。その一つであります説明責任、私の知っている限りのことを正直に申し上げているところでございまして、国民の皆様方にはなかなか御納得いただけないということはあるいはあるかもしれませんが、私はすべてを包み隠さず、事実を事実として申し上げていること、これは改めて谷垣総裁に申し上げておきたいと思います。

 それから、今お話がありました、かつての私の発言、かつて私が申し上げたことは、当然、口から出た言葉でありますから、それを今どうのこうの、撤回するというような話ではないと思っておりまして、その言葉の重さというものは任じているつもりでございます。

 ただ、いろいろと、かつても、例えば秘書の犯した事件、それぞれの違いというものがあることも、これは谷垣総裁もお分かりだと思います。

 少なくとも、私のこの問題に関しては、私自身の資金、そして母からの資金提供、これによっていることも事実として明らかになっているところでございまして、私腹を肥やしたり不正な蓄財をしているというところではないところも御理解をいただきたい。

 そして、その中で、今、それでも国民の皆様方からしっかりと政権を担えと、政権交代の意味をしっかりと任じろという思いがございますので、身を粉にしてその責めを果たす、新しい政治を起こすために全力を尽くすこともその責任の一つの取り方だと、そのように考えているところでございます。

谷垣禎一君 責任を果たすために、かつての言葉は自分には適用しないと今おっしゃったわけですね。御自分に適用されないんなら、秘書が三人まで、現職の国会議員、元秘書も含めて三人逮捕された小沢幹事長について責任を取れということはおっしゃらないんですか。おっしゃったらいかがでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 当然、小沢幹事長は幹事長として、自分の資金管理のことで三人の方が起訴をされたということの責任を痛切に感じていると。そのことは記者会見などでもはっきりと御本人から申しているところでございます。

 御本人、本人自身は御案内のとおり不起訴になったということも当然のことながら皆さん方にも御理解をいただきたいと思っておりまして、今大事なことは、このような中で、それぞれの政治家として、なぜこのような起訴になったか、あるいは不起訴になったか、その理由をしっかりと国民の皆さんに説明をする、その責めを果たしていくということではないかと思っておりまして、そのことを果たすことで私は小沢幹事長の責任というものを果たすことになると、そのように思っておりまして、私は今、小沢幹事長にそのようなことを申し上げるつもりもありません。

谷垣禎一君 私は、今総理が自浄作用についてイニシアティブを発揮させるおつもりがあるのかどうか、こういうことを伺ったわけであります。今の御答弁を伺う限りでは、そういうお気持ちは更々ないと、こういうふうに私は承りました。

 それでは次に伺いますが、説明責任をどうされるか、先ほど一部御答弁がございましたね。ただ、総理の御説明、自分の知り得る限りのことは調べたというこういう御答弁は、これは多くの人を納得させない、させてないのははっきりしております。一年間にこれは一億八千万ですか、一か月にすると千五百万、これは一日に換算すると五十万ですよ。それを七年間さかのぼって贈与税を払われたということは私も報道で聞いております。

 しかし、私、総理の御説明に納得できませんのは、要するにこれは贈与であるかどうか全く知らない、そんなことがあるのは知らなかったと。多分、昨年のいつかの段階で弁護士に調べさせて、勝場さんの弁護士とそれから総理の弁護士が話し合われて分かったと、多分こういうことのように私は報道等で聞いております。

 総理は、お母様とこの七年間の間、お目にかかったことというのはそれは何度もおありだと思うんです。そういうことは全然お話しにならなかったんですか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 御案内のとおり、母とは年に一度か二度、見舞いかたがた伺ってはおりましたが、一切そのような話はありませんでした。このことに関して、むしろ私は申し上げたいんですが、先般の予算委員会で与謝野委員から、私がさもこのお金の無心、子分を養わなきゃならぬと、そのためにお金の無心をしょっちゅうしに来たなどというような発言がありましたが、それは全くの作り話でありまして、事実ではありません。そのことは弟の邦夫議員も、どうも与謝野委員に対して、必ずしもどちらが事実か分からないような発言をしているところでございますが、少なくとも私はそのような発言は一切しておりません。

 したがいまして、年に一度二度、母には会ってはおりましたが、お金の無心のような話は一切しておらないことを改めてこの場で申し上げておきたいと思いますし、是非自民党総裁として与謝野委員の発言と鳩山邦夫議員の発言のどちらが正しいのかをお調べになっていただきたいと。むしろそのことを強くお願いを申し上げておきます。

谷垣禎一君 私は、今日は与謝野議員、鳩山邦夫議員の発言に基づいてこうやって発言しているのではありません。

 私は、今まで、まず贈与だったかどうか全然御存じないとおっしゃいましたね。それで、じゃその総理の言葉を信じれば、総理はそういう意思もなかったと、認識もなかったということですよね。そうしますと、やっぱり贈与か、贈与か、贈与と認めて税はお払いになった。贈与であるかどうかのかぎを握っているのはお母様だということだと私は思いますね。

 お母様の御意思はどうだったんでしょうか。そのことを総理はお調べになりましたでしょうか。是非私は、聞いていただいて、こうだったんだということをはっきりしていただきたいと思います。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 今、谷垣総裁からそのようなお話がありました。

 私は、母にも弁護士がおります。そして、勝場にも弁護士がおります。私にも弁護士がおります。一番正確に、本人同士が話をすることよりも、弁護士同士の確認の中で、何が事実であるかというものをある意味で中立の立場で調べ上げていくのが正しいのだと思っておりまして、そのような中で、検察がそれぞれの弁護士の話をすべて集めていく中で事実というものを明らかにしてきたと、そのように思っておりまして、私もそれは最終的にはこれは国税が判断をする話だと、そのように思っておりますが、しかし、現実問題として、母からの資金提供を受けていたということが明らかになった。そうであれば、そのことを私は全く知らなかったということでありますから、これは贈与とみなすべきではないかという判断がなされて、それに基づいて申告をして納税をしたと、これが私の取った立場でございます。

谷垣禎一君 私は、総理にお母様にお聞きになって報告していただきたいというのは、実はこれから先のことを余り言いたくなかったんです。要するに、贈与かあるいは贈与でないのか、政治資金を提供したのか、そういうところの違いは、やはりまずお母様の認識に懸かってくるわけですよ。

 この前、総理は与謝野さんの質問に答えられて、これはうっかりおっしゃったのかなと思いますが、母に聞いてもらえば分かるとおっしゃった。これはやっぱりお母様に私は聞くというようなことを、お年寄りですから避けたいと思って、先ほど総理自らお聞きくださいということを申し上げたんです。私は助け船を出したつもりで言ったんですよ。

 で、もし総理がそういうことをなさらないということであれば、やはりこれは今までだってですよ、出張尋問とかそういうことだってあるわけですから、そういうことも我々は検討していただかなきゃいかぬのだと思いますよ。いかがでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほどお話を申し上げたわけでありますが、母が母の弁護士に対して当然申しております。そして、そのことの事実に基づいて検察が判断をしたと、検察にそのすべての情報というものが集約をされていく中で、私どもとして、これは私が全く知らない話であるならば、当然貸与ということ、貸し借りということであるはずがないということでありますだけに、贈与とみなすべきではないかという判断になったわけでございまして、そのように私どもが判断をして申告納税をしたということでございます。

 くどいようですが、それが私は事実として正しい判断だと思っております。

谷垣禎一君 余りこの問題ばっかりやってはなんですがね。総理の、全然知らなかったと。要するに、贈与かそれとも政治献金であるかというのは双方の意思にかかわるわけですね。だから、私はお母様の意思ということを、何だったのかということを申し上げているわけであります。

 まあ、私は、その問題はこれからも継続してやらなきゃいけないと思いますが、もう一つ伺いたいことは、それなら今説明責任をどう総理が果たされるかということを私はお聞きしたわけです。それで、今自分たちの、やったという御答弁ですが、私は納得しておりません。

 それなら、もう一つは小沢幹事長の問題を申し上げたいと思います。

 先ほど、御自分も責任を感じていると小沢幹事長おっしゃっていると、こういうふうにおっしゃいました。小沢幹事長が国会へ出てこられて、それでしっかり説明をされる、こういうようなことは、総理、ちゃんと指導なさいますか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) それは、小沢幹事長と私が話しても結構でございますが、当然そのことに関しては国対の中で最終的に、国会で判断をしていただくべきことだと思っております。小沢幹事長も事あるごとに、度々記者会見などでその思いというものを述べておるわけでございます。必要であれば是非国会の中で判断をされるべきだと思っておりますが、私の方からそのことを進言することは十分にあろうかと思っております。

谷垣禎一君 まあ、国会で決めることだと、あるいは御本人が決めることだというんでは、総理がどういうこの問題にイニシアティブを発揮されようとしているのかはっきりしません。しかし、自分がお話しになる用意もあると、こういうふうにおっしゃいましたんで、以後これをどう実行されるか、我々はよく拝見したいと思います。

 それでは、次の問題に移ります。

 民主党の小林千代美議員の陣営の労働組合幹部が運動員買収の容疑で懲役二年、そして執行猶予三年、こういう判決ができました。また、報道によりますと、日教組の下部組織である北海道の教職員組合から小林陣営に千六百万円もの裏の選挙資金が渡っていたという報道もございます。

 今までも、平成十五年度に宮城における選挙買収とか、それから、輿石先生そこにおられますが、輿石民主党幹事長代行の支援組織である山梨県教組の政治資金規正法違反など、労働組合の違反行為が繰り返されてきたということは我々はっきり記憶しているところでございます。

 これまず、末端の組合員に犠牲者を出さないために、民主党としてきちっと労働組合に指示を徹底させるお気持ちはございますか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは、今この事件が起きて捜査が進められているところでございますので、この捜査の進展を見守ってまいりたいと思っておりますが、私はやはり、こういう問題の根源は、こういった団体あるいは企業からの献金、政党とか、あるいは本来ならば個人には献金はもう既にできない話になっております。それがもし行われているとすれば、大変大きな問題であることは間違いありません。

 したがいまして、民主党としては、やはりこの問題を、これから未然にこのようなことが起きないようにしていくためには、企業・団体献金を政党も含めてすべて全面的に禁止をしなければならないと、そのように考えております。

 そのようなことを、やはり今こそ実現のときが、必要なときが来たのではないかと、むしろそのように思っておりまして、是非、自民党の谷垣総裁にも企業・団体献金の禁止に向けて御努力をお願いを申し上げたいと、そのことを申し上げておきます。

谷垣禎一君 やや問題をすり替えておられるように思いますね。

 私、ここで一つ総理に提案をしたいと思うんですよ。労組の金は、これ非課税とされているわけですね。そして、その資金は国民に明らかにされずにあの今度の事件でも使われていたということであります。

 そうしますと、労組の政治資金について収支報告書の制度等を設けて、そこの政治資金の透明性を図るべきだと私は考えますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そういう議論は当然必要だと思いますので、大いに議論をして結論を見出していくべきテーマではないかと、そのように思います。

谷垣禎一君 今総理から、議論を進めるべきだというお話がありました。是非ともそういう方向で、御党におかれても議論を進めていただきたいと思います。

 それからもう一つ、原資となっている組合費が給与天引きとなっている点についても御検討をいただきたいと存じますが、いかがでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) そういうことは前から議論がある話だと思います。組合員の一人一人が本来自分の意思で行うべき問題ではないかと、そのようには考えておりますが、それをどのようにしてまとめていくかと、全員の意思であるかどうかというものの確認というものが本来必要ではないかと、そのように考えております。

谷垣禎一君 こういう景気や何か議論をしなきゃならないときに政治と金のこういう議論がたくさんある。

 そこで、私は最後に、この今の政治と金をめぐる問題、今日はここで締めくくりますが、最後に一つ申し上げたいことがあるんです。要するに、しっかりした説明責任を果たそうという気持ちが今までおありのようには思えなかった。自民党としては、やはり予算審議をしなきゃいけませんが、その採決の前提として、総理の問題について、総理の勝場秘書、それから六幸商会の小野寺社長、それから鳩山会館の川手正一郎氏、こういった関係者の証人喚問を求めたいと思います。それから、小沢幹事長の問題についても御本人が早急に証人喚問に応じていただきたい。このように申し上げて、取りあえず次の問題に移ります。

 それで、予算審議でありますが、予算でありますが、私はおおむね五つの問題点があると、このように思っております。

 まず、財政の中期展望、財政をどう維持していくかというその責任を示していくのが見当たらないというのが一つです。それから二番目、恒久施策に対応する恒久財源が用意されてないではないかということが第二点であります。それから第三点は、デフレ宣言をされましたけど、それに対する具体策がない、こういうことであります。第四点は、成長戦略ですね、これは予算編成後につくられた、予算にはこの成長戦略は反映されていない、単なる作文であると、こういうことであります。それから五番目、五番目は、これは暫定税率等を含めて数々のマニフェスト違反がある、こういうことが問題だと思っております。

 これを順次議論してまいりたいと思いますが、まず第一に総理に伺いたいこと。昨日の税法の審議でも議論がありましたけれども、総理は、まず徹底的に無駄を省くということを第一にすべきであって、そして消費税については四年間これをやらない、こういうふうに今まで何度も言明をされておりました。今も基本的なお考えはそうであると、こういう理解でよろしいでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 政治の金の話で、先ほど企業・団体献金の禁止に対して谷垣総裁のお気持ちを尋ねたところでありますが、御返答がなかったのは残念でございますが、是非前向きに御検討をいただきたいと、重ねてそのことを申し上げておきます。

 さて、民主党に対していろいろとこの財政の話を含めて疑問があるというお話がございました。恒久財源という話の中で消費税という議論であろうかと思います。

 私がなぜ最初、消費税というものの議論もまだ早過ぎるということを申し上げたかといえば、やはり先ほど谷垣総裁からもお話がありましたように、今までの政権では余りにも無駄遣いが多過ぎたと、ここを徹底的にやはり無駄遣いをなくす、スリムな日本の予算というものを作り上げていかなければならないという発想でございまして、それが中途半端な中でいわゆる恒久財源、消費税の議論に入り込みますと、それが途中で増税ができればいいじゃないかという話になるとスリムな筋肉質な体形になかなかならない予算にとどまってしまう可能性がある。そこで、私はやはり消費税の議論というものは早過ぎると。

 したがって、私が政権を担うべき四年間の間は消費税の増税はしないということを申し上げてきたつもりでございますし、そこのところを変えるつもりは毛頭ありません。

谷垣禎一君 そうしますと、なかなか大変な決意をおっしゃったと私は思いますよ。だけれども、そうしますと、これ四年間ですね、四年間どういうふうに財政運営をされていくのか、これはっきりさせないと私はいけないと思います。

 海外の格付会社が日本国債をどう見ているかというのも、これはいろいろ議論がありますでしょう、そのとおりかどうかとか、甘いとかきついとか。だけれども、スタンダード・プアーズがこの前、日本国債のアウトルックをネガティブにしたということは、我々は注意すべきサインだと受け止めなければいけないんじゃないでしょうか。

 そうしますと、やっぱりこの四年間、消費税、手を付けられないなら付けられないで、その総理の御判断でいくんならば、どういう形でこの四年間財政運営をされ、財政運営の見通しを立てられようとしているのか。今そういうものをつくろうとしていられるように仄聞をいたしますが、単なる定性的なものではマーケットは納得しないんじゃないかと思うんです。私はしっかりと数値目標を入れてつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) これは谷垣総裁が一番御案内だと思いますが、いわゆるリーマン・ショックというのがあり、これは自民党・公明党政権の下ではありましたけれども、大変な税収減というものがあったと、それは皆様方にも予想外であったという話であろうかと思います。ただ、私どもから言わせると、リーマン・ショックの前から緊急経済対策を打てと盛んに申し上げておったところ、旧政権が一切そこに耳を貸さなかったというのも今回の大変大きな税収減というものをつくり出してしまった原因の一つだということは、あえて新政権としても申し上げていかなければなりません。

 ただ、だからといって、すべてその責任を逃れるというつもりはありません。私どもは、このような中で二十二年度の国債の発行額ももうぎりぎりのところ、四十四兆円というところで、ここならば財政というものを、ここまで財政規律というものに対して、世界のここならぎりぎり認められるなというところで落ち着かせてきたと、そのように考えておりまして、我々とすれば、中期財政のフレームというものをこの六月ごろに出すつもりでございますし、財政運営の戦略というものも併せてこの時期に出すつもりでありますが、当然のことながら定性的な議論だけで済ませてお茶を濁すということであってはならないと思います。

 プライマリーバランスの議論というもの、いろいろあるかもしれません。しかし、プライマリーバランスだけが本当に財政の健全化の道筋を示すものであるかどうかということも併せて我々とすれば検討しなきゃならぬと思っておりますが、こういう中でしっかりとした財政の中期展望というものを作り上げてまいりたい、そのことをお約束をいたします。

谷垣禎一君 今総理が、財政の中期展望、しっかり数値も入れてしっかりしたものを作ると言っていただきましたので、それは私、大変日本の経済、財政にとっても結構なことだと思います。我々もそれをしっかり、できましたら検討させていただきたい、こういうふうに思います。

 それで、次に移りますが、先ほどやはりリーマン・ショック以降のなかなか情勢は厳しいということをおっしゃいました。私も、それは大変苦労されて今年の予算も組まれたと思います。

 ただ、相当根本的なところに難しさがあるんじゃないかと私は思います。つまり、あのマニフェストというものの基本構造は、これはおっしゃった時期によって若干違いますが、選挙のときにお使いになったものを見ますと、平成二十六年までに十六・八兆でしたか、財源が要る、それを無駄を省くことによって見付ける、こういうふうにおっしゃっていたと思います。初年度は七・一兆ですね。

 ところが、この七・一兆も全部財源を見付けることは難しかった、こういうことだと思います。ですから、暫定税率等はお約束のとおりできなかったということでありますが、本当のところ、この無駄を省くことだけで今の目標が達成できるとお考えなのかどうか。もう既に閣内でもいろんな意見が出ていますよね。子ども手当も満額は無理ではないかとか、総理も、恒久財源なくしてやるのかというお問いかけに対して若干答弁がぶれたように私は感じました。それから、消費税の議論も必要だという議論が閣内でも時々聞こえてくる。ということは、このマニフェストの基本構造に対する疑念が相当政府の中でも出てきているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 時間が切れておりますので簡潔に申し上げたいと思います。

 私は、マニフェストは、今までこういうことを選挙の前に掲げて、そして選挙の後、子ども手当、高校の無償化あるいは高速道路の無料化、戸別所得補償制度、こういったものを訴えて、そして政権を取って、マニフェストどおりにやろうじゃないか、そのようにやってきた政権がどこにあったかと、そのように思っています。大変な努力を我々は申し上げてきた。

 ただし、政権を取った時期というものの関係で、必ずしも十分、三兆円というところで止まったものですから、十分であったとは必ずしも申し上げませんが、しかし大事なことは、国民の皆さんにマニフェストを訴えて、そして基本的にマニフェストに従って予算というものを作り上げていく努力をする。それを、財源というものをできるだけしっかりと削減をさしていきながら無駄を省いて、それで国民の皆さんに納得していただけるような世の中にする。コンクリートから人へという思いを極力大事にしていく政権であるということを是非国民の皆さんには理解をしていただきたい。その第一歩であって、これからもそれを更なる歳出削減の努力の下で実現をしていく、その強い決意でございます。

谷垣禎一君 時間が来ましたので、終わります。(拍手)

会長(溝手顕正君) 以上で谷垣禎一君の発言は終了いたしました。

 次に、公明党代表山口那津男君。(拍手)

山口那津男君 公明党代表の山口那津男でございます。党首討論に初めて立たせていただきます。早速参ります。

 先ほどもお話がありましたが、昨日から確定申告が始まりました。私は、居住地であります葛飾税務署、朝九時過ぎに赴いて自分で確定申告を済ませました。窓口には、所得税、さらには贈与税、そして消費税、そういう表示が掲げられておりました。葛飾区は中小零細企業の事業主の多いところでありますから、あの狭い窓口にずらっと五十人余りの方々が並んで黙々と手続をされていらっしゃいました。

 さて、鳩山さん、あなたは今年の確定申告を既に済まされましたか。また、これまでに確定申告書を自分で作成して提出したことがありますか。端的にお答えください。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山口委員からもこのような話を、すなわち政治と金の話からスタートしなきゃならないことを不徳の致すところと思っております。今お話をいただきましたが、まだ今準備中でございますが、確定申告はしっかりと当然のことながら義務を果たしてまいります。

 確定申告を自分で行ったことがあるかということでございます。

 恐縮でございますが、確定申告は今まで、資産管理会社と税理士が私のところに報告に参りまして、その報告書を見ながら確認をして、最終的に私が確認をしているという手続を取って行ってきたところでございまして、税務署に並んでというようなことを行ったことはございません。

山口那津男君 あなたは、徴税行政の最高責任者なんです。ですから、自分から率先垂範という姿勢があふれてなければ納税者には伝わりません。その並んでいた納税者の中のお一人は、鳩山さんや小沢さんこそこういうところに並んでしっかり税金を納めてもらいたいと、そうやって叫んでいらっしゃいましたよ。

 さて、そこで、鳩山さんは母親から十二億六千万円ものお金を渡されながら、長年それを納税してこなかった。そして、この間の予算委員会では平成の脱税王なんという発言まで飛び出しました。納税者はこれを聞いて怒っているんですよ。そして、税務署の窓口にはたくさんの苦情が押し寄せています。私の下まで、国税庁長官にこういう書面を、クレームを出しましたと、そういうファクスが届くくらいであります。

 鳩山さん、その徴税行政の最高責任者として、このままでは国民に示しが付かないんじゃありませんか。もう一度、納税者の方々に総理として、また一納税者として、真摯なお願いをここで述べてください。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 山口委員からも、先ほど谷垣総裁からも同じ趣旨のお話をいただきました。

 私の母からの資金提供ということに対して、私が全く存じていなかったということ、そして、しかしそれが検察によって事実であることが判明をした、そのことによって、大変遅まきではあったことは事実でありますが、納税義務を当然のことながら果たさなければならないという思いの下で、申告をして納税をしてきたところでございます。

 今、国民の皆様方がそのような鳩山の行為に対してけしからぬではないかというお気持ち、分からぬわけではありません。しかしながら、だからこそ、私もこれからは当然のことながら、国民の皆様方のために働かさしていただきながら、納税の義務というものは率先垂範して果たしていかなきゃならぬということは言うまでもない話でございまして、そのことをしっかり義務として果たしていくことをお誓いをするところでございます。

 是非、山口委員にもお分かりいただきたいと思いますが、新しい政治を起こしていきたい、そこには無駄遣いのない日本の社会というものをつくり上げていきたい、そのために国民の皆様方の税金というものを無駄にしない新しい政治というものを是非これは与野党別なくつくり上げていきたいと思っておりますので、公明党の皆様方にも御協力を願いたいと、心からそのことをお願いいたします。

山口那津男君 今総理がおっしゃったその新しい政治を進めようとしても、次から次へと民主党の関係議員のこの政治と金にまつわる不祥事が起こってきているんですよ。国民はもうがっかりして、うんざりしているんです。

 二度とこういう問題を起こさないようにするためには、公明党はそのために政治家の監督責任を強化するための政治資金規正法の改正案を出しているんです。さらにまた、企業・団体献金の禁止、これも提案をしております。

 そして、与党、野党で協議をしようじゃありませんか、この協議機関の設置と参加を求めているんですよ。しかし、しかしまだ与党の方々からは回答をいただいておりません。

 民主党が自らこういう問題を起こして政治不信を招いているんですから、その不信を払拭するためにはもっと積極的に民主党が姿勢を示さなきゃならないじゃありませんか。社民党の方も国民新党の方々も、その民主党に遠慮して、今声を出せないでいるんですよ。

 鳩山さん、民主党の代表としてここではっきりと、その与野党協議機関に参加する、明確な回答をいただきたいと思います。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 先ほども谷垣総裁には、企業・団体献金の禁止、自民党さんも一緒にやろうではないかという話も申し上げました。

 政治資金規正法の改正も、これは公明党さんが大変私は望ましいものを作っていただいていると、そのようにも思っております。したがいまして、これは今党首討論という立場でありますから党首という立場で申し上げれば、民主党としても与野党の協議機関の設置に賛成をしたい、そのように思っておりますので、大いにこれは各党で協議を進めていこうではありませんか。私もそのことを期待をいたします。

山口那津男君 今おっしゃった総理の心意気、これを国民の皆さんは待っていらっしゃったんですよ。

 で、問題は中身なんです。今総理は、この自分自身の問題について、あれは秘書がやったことだから知らなかったと言っていまだに政治責任を取っていないんですよ。秘書が、知らなかったということがまかり通るようなことになれば、それは知らなかったことにしておこうと、こういう行いが横行してしまうじゃありませんか。これをやらないようにするためには、秘書がやったこと、虚偽記載をしたら、政治家の逃げ道を残しておこう、こういう制度ではなくて、秘書のこの虚偽記載をやらせないように政治家が自ら監督責任を取ると、こういう制度に改めていく必要があるんですよ。

 我々が出しているこの政治資金規正法改正案、総理、賛成していただけますね。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 私は、これは委員会、あるいは本会議でしたか、でも山口委員に申し上げたところでございまして、私は、自分自身の身でこのようなことが起きた。今、山口代表からお話がありましたように、私自身は全く知らなかったこととはいえ、しかしながら、当然のことながら、秘書が行ったのは私がおるからやったわけでありまして、その責任というものはあるわけでございます。

 したがいまして、今お尋ねのような問題、私は今、これからの議論の中で先取りして余り言い過ぎてもいけないかと思っておりますが、是非成案を得るように民主党としても努力をしてまいりたいと、そのように思います。

山口那津男君 日米関係、これはもちろん安全保障のみならず、広く経済、政治、文化に及ぶそういう重要な二国間関係であります。今、普天間基地の移設問題、これが迷走しているわけです。そして、インド洋の補給支援、これは中止してしまった。今、良好な関係とは到底言えません。そして、最近は自動車をめぐるリコールの問題、こういうことも、両国の国民の利益を考えれば、両国政府でもっともっとできることがあるはずであります。

 かつてケネディ大統領は、日本の政治家、改革者として上杉鷹山の名前を挙げました。その鷹山の有名な言葉に、なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人のなさぬなりけりという言葉があります。まさにこれはオバマ大統領の言うイエス・ウイ・キャンそのものであります。

 鳩山さんがアメリカの政治家に自らの日米関係を改善したことを引用されるような、そういう政治家になるように自らの姿勢を正していく、そういうことが今求められているのではありませんか。

 感想があればお伺いをして、私の質問を終わります。

内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 日米関係のお話を含めた御議論をいただきました。私は、その中でもやはり普天間の問題をしっかりと解決をしていくという強い意思を持っております。これは必ず五月までに結論を出してまいりますし、そのことによって日米関係盤石になると、そのように十分に信頼をしていただければと思っております。

 そのために私も身を粉にして働かしていただきたいと思いますし、そのためにも自分自身に課せられた様々な重い責任というものを一つ一つ果たしていかなければなりませんし、今、山口委員からお話がありました政治とお金の問題に関しても積極的にトライをしてまいりたい、そのことを改めて申し上げたいと思います。

 以上です。(拍手)

会長(溝手顕正君) 以上で山口那津男君の発言は終了いたしました。

 本日の合同審査会はこれにて散会いたします。

   午後三時五十分散会


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