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平成十四年五月二十九日提出質問第八三号
廃プラスチック発電に関する質問主意書
提出者 金田誠一
廃プラスチック発電に関する質問主意書
廃棄物の処理及び清掃に関する法律によれば、事業活動に伴って生じた廃プラスチック類は産業廃棄物と規定され、また、当然のことながら廃プラスチック類は一般廃棄物としても排出されている。
また、循環型社会形成推進基本法によれば、循環資源の循環的な利用及び処分の基本原則としては、第一が再使用、第二が再生利用、第三が熱回収、そして最後が処分とされている。
このたび、北海道苫小牧市においては、廃プラスチック類を燃料とする発電所の計画が進行中とのことであるが、右の二法との関連において疑義がある。
よって、次のとおり質問する。
1 同発電所の燃料となる「廃棄物に由来するプラスチック」は、産業廃棄物又は一般廃棄物に該当するか。該当しないとすれば、その理由は何か。
2 同発電所の燃料となる「廃棄物に由来するプラスチック」について、その収集から運搬、処理、貯蔵、焼却、最終処分に至るまでの全工程において、各工程に関わる事業者(予定を含む)の次の事項について示されたい。
(1)事業者名、本社及び事業所の所在地及び事業内容
(2)株式会社サニックスとの関係
(3)廃掃法による許可の状況又は予定
(4)取り扱い数量及び単価
二 今後、廃プラスチック類を燃料とする発電所が増設されることになれば、再生利用が可能な場合であってもコスト比較によって熱回収が優先され、二酸化炭素の排出増につながることが懸念される。そこで質問する。
1 わが国における廃プラスチック類に関する次の数値について、一九九〇年から今日までの推移を示されたい。
(1)総排出量
(2)再生利用量
(3)焼却量
(4)焼却量に占める発電等利用量
(5)埋立量
2 廃プラスチック類を燃料とする発電所について、現在稼動中及び計画中に区分し、次の事項を示されたい。
(1)発電所名及び所在地
(2)建設(予定)年次
(3)出力
(4)発電コスト
(5)廃プラスチック類の年間焼却量
3 廃プラスチック類を燃料とする発電所が増設されることに伴い、廃プラスチックの再生利用は減少に転じ、焼却量は増加すると思われるが、政府はどのように予測しているか。
また、それによる二酸化炭素排出量の増加については、どのように予測しているか。
三 結論として、右に述べた懸念に対応する措置としては、廃プラスチック類を燃料とする発電所については本来認めるべきではないと考えるがどうか。
また、当面最低でも、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の適用施設とすべきではないか。
右質問する。