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平成二十三年十一月二十九日提出
質問第七七号

野田佳彦内閣における在勤基本手当に係る改革に関する質問主意書

提出者  浅野貴博




野田佳彦内閣における在勤基本手当に係る改革に関する質問主意書


 外務省在外職員に支給される在勤手当のうちの在勤基本手当の予算額は、平成十六年度から二十一年度まででそれぞれ一四六億二五一〇万三千円、一四七億三五〇五万一千円、一五三億二五五四万一千円、一五八億九二七〇万六千円、一七八億二九三四万六千円、一七六億一七七三万八千円であり、また、平成二十年度、二十一年度について見ると、それぞれの年度の定員数三四二八人、三五二八人で当該年度の在勤基本手当の額を除すると、一人あたり約五二〇万円、約四九九万円もの金額が、本俸とはまた別に支給されていると承知する。右を踏まえ、質問する。

一 平成二十二年、二十三年度の在勤基本手当の予算額はいくらか明らかにされたい。
二 一の予算額をそれぞれ同年年度の定員数で除するといくらになるか明らかにされたい。
三 鳩山由紀夫内閣について、過去の政府答弁書(内閣衆質一七三第九号)では「御指摘の在勤基本手当を含む在勤手当に関しては、岡田外務大臣の指示に基づき外務省内に武正外務副大臣と吉良外務大臣政務官をメンバーとする『在勤手当プロジェクトチーム』を立ち上げ、第一回会合を本年十月二十七日に開催した。今後一か月を目途に在勤手当の検証を進める予定であり、その結果も踏まえて今後、在勤基本手当を含む在勤手当の在り方に対する検討を行ってまいりたい。」との答弁がなされていた。また別の答弁書(内閣衆質一七四第四五一号)では
 「(一) 在外職員は、海外における勤務・生活に伴い追加的経費が発生することから、日本での生活水準を在外勤務中も維持するための生計費の手当が必要であること。また、この点については民間企業も同様の対応を行っていること。
  (二) 特に在外公館の約三分の二が所在する途上国においては、在外職員及びその同伴家族が我が国と大きく異なる生活環境下で健康面、精神面及び物質面の困難さに直面しており、民間企業でも途上国勤務者には、国内給与に加えて一定の手当を支給することが一般的であること。
  (三) 在勤手当の支給水準の客観性をより向上させるため、平成二十二年度において民間調査機関による在外公館所在地の生計費の調査を行い、その結果を踏まえて外務人事審議会より勧告を得ること。
  なお、現在の手当額の水準については、今国会において在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律(昭和二十七年法律第九十三号)を改正したことにより、適正なものとなっていると認識している。」
との答弁がなされている。在勤基本手当については、課税の対象外となっている。また外務省職員は精算をすることも具体的な使途を報告することも義務付けられていないため、例えば同省職員が、在勤基本手当を外交活動の為に使わず、個人的な買い物や蓄財に回したとしても、国民としてはそれを知る術もない。事実、国内外に自宅を四軒購入したことを著書で誇らしげに書いているある同省職員がいるように、在勤基本手当が、我が国の国益のためではなく、同省職員の単なる個人的消費に回されている例もあるというのが偽らざる実態であったと考える。右につき、野田佳彦内閣としてどのような見解を有しているか。
四 鳩山内閣においては、三で述べたように同手当について右のような見直しがなされていたが、現在の野田内閣として、同手当に関しどのような見解を有し、見直しを行っているのか説明されたい。
五 本年三月十一日に発生した東日本大震災により、我が国に未曾有の被害が生じ、数多くの尊い命が失われ、今尚多くの方々が不便な生活を強いられている。政府として、今後十年のうちに約二三兆円の予算規模をもって被災地を含む日本全体の復旧復興に当たる方針を固め、来年度予算についても、各省に一律十%の政策経費の削減を求めていると承知する。更に、復興財源の原資として、所得、法人、贈与税等の増税も検討していると承知する。そのような中、一人当たり約五〇〇万円もの手当が、本俸とは別に外務省職員に支給されることは、国民の理解を到底得られるものではなく、大胆かつ抜本的な改革が求められると考えるが、野田内閣としては、同手当をどのように変え、来年度予算において具体的にそれをどう反映させていく考えでいるのか、見解を述べられたい。

 右質問する。



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