答弁本文情報
平成十六年十一月二十六日受領答弁第一六号
内閣衆質一六一第一六号
平成十六年十一月二十六日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員吉井英勝君提出原子力発電所で使用されているコンクリートのアルカリ骨材反応に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員吉井英勝君提出原子力発電所で使用されているコンクリートのアルカリ骨材反応に関する質問に対する答弁書
(一)について
現在、原子力安全・保安院(以下「保安院」という。)において、中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)の浜岡原子力発電所並びに東京電力株式会社(以下「東京電力」という。)の福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所を対象として、これらの発電所のコンクリートのアルカリ骨材反応性に係る調査を行っているところであることなどから、お尋ねの点について、現時点でお答えすることは困難である。
お尋ねの「原発本体の安全性にかかわる評価」とは、アルカリ骨材反応性に係る評価を指すものと考えるが、(一)についてで述べたように、現在、保安院において、かかる評価を行うべく調査を行っているところであることなどから、お尋ねの点について、現時点でお答えすることは困難である。
保安院においては、中部電力から平成十六年十月十二日に提出された浜岡原子力発電所四号機のコンクリートのアルカリ骨材反応性に係る調査報告書の内容を踏まえ、同月十四日と十五日、同発電所における現地調査を実施し、同日、中部電力に対し、保安院又は第三者の立会いのもと、同発電所のすべての原子炉に係る主要な建物及び構築物のコンクリートから試験体を採取し、長期的にアルカリ骨材反応が起こる可能性を確認するための促進膨張試験及びコンクリートの強度を確認するための圧縮強度試験を第三者に委託して早急に実施するよう指示したところである。
また、福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所については、東京電力から同月二十二日に提出された両発電所のコンクリートのアルカリ骨材反応性に係る調査報告書の内容を踏まえ、保安院において、同年十一月十一日と十二日に現地調査を実施し、同日、東京電力に対し、保安院又は第三者の立会いのもと、両発電所のすべての原子炉に係る主要な建物及び構築物のコンクリートから試験体を採取し、促進膨張試験及び圧縮強度試験を第三者に委託して早急に実施するよう指示したところである。
(一)についてで述べたとおり、現在、保安院においては、浜岡原子力発電所、福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所を対象として、これらの発電所のコンクリートのアルカリ骨材反応性に係る調査を行っているところであり、他の原子力発電所のアルカリ骨材反応に対する健全性の確認については、今後、当該調査の結果を踏まえ、適切に対処してまいりたい。