答弁本文情報
平成二十一年五月二十二日受領答弁第三九一号
内閣衆質一七一第三九一号
平成二十一年五月二十二日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出最高裁判所裁判官の指名等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出最高裁判所裁判官の指名等に関する質問に対する答弁書
一及び四について
最高裁判所の裁判官の任命資格については、裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)第四十一条第一項において、「識見の高い、法律の素養のある年齢四十年以上の者」と規定されており、これを踏まえ、最高裁判所の裁判官にふさわしい人物を指名し又は任命している。
「司法試験」については、司法試験法(昭和二十四年法律第百四十号)第一条第一項において、「裁判官、検察官又は弁護士となろうとする者に必要な学識及びその応用能力を有するかどうかを判定することを目的とする国家試験とする」と規定されている。
「法曹資格」については、一般的には、裁判官、検察官及び弁護士となる資格という意味で用いられているものと承知している。
過去十年間に最高裁判所の裁判官に任命された者で、司法試験に合格していないもの又は司法試験に合格していても司法修習を終了していないものは六人であり、これらの者の主な前職は、京都大学教授、特命全権大使(アイルランド国駐箚)、内閣法制局長官、東北大学教授、労働省女性局長及び外務事務次官である。
「天下り」とは、一般的には、各府省で退職後の幹部職員を企業、団体等に再就職させることをいうものと考えている。
最高裁判所の裁判官の指名又は任命に当たっては、裁判所法第四十一条第一項に規定する任命資格を満たし、最高裁判所の裁判官にふさわしい人物を選考しており、「「最高裁裁判官」の身分が行政官の天下り先となっているとも受け止められる」ことはないものと考える。
過去十年間に高等裁判所又は地方裁判所の裁判官に任命された者で、司法試験に合格していないもの又は司法試験に合格していても司法修習を終了していないものはいない。