答弁本文情報
平成二十八年十二月二日受領答弁第一六二号
内閣衆質一九二第一六二号
平成二十八年十二月二日
衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員大串博志君提出諫早湾干拓開門問題に係る間接強制金の支払いに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員大串博志君提出諫早湾干拓開門問題に係る間接強制金の支払いに関する質問に対する答弁書
一及び二について
諫早湾干拓事業(以下「本事業」という。)に関する平成二十六年四月十一日の佐賀地方裁判所の決定から平成二十八年十一月十日までに支払われた間接強制金は六億五千七百万円であり、(組織)農林水産本省(項)農林水産本省共通費(目)賠償償還及払戻金から支出している。
本事業に関する平成二十二年十二月六日の福岡高等裁判所の判決が同月二十一日に確定し、国は、当該判決により潮受堤防の排水門を開放すべき義務を負うこととなったところ、農林水産省において、平成二十年度から平成二十四年度までにかけて実施した「諫早湾干拓事業の潮受堤防の排水門の開門調査に係る環境影響評価」の結果を踏まえて、防災、営農及び漁業への影響に十分配慮し、開門するために必要となる事前対策を講ずるために、平成二十五年度に当該事前対策に係る工事を発注し、当該工事に着手するよう試みたが、現在に至るまで、地元関係者の理解と協力が得られておらず、着手することができていないところである。
他方で、国は、本事業に関する平成二十五年十一月十二日の長崎地方裁判所の仮処分決定により潮受堤防の排水門を開放してはならない旨の義務を負うこととなったところである。
本事業に関しては、現在も複数の訴訟について審理が行われており、このうち長崎地方裁判所において審理されているものについては、平成二十八年一月十八日付けの同裁判所からの和解勧告を受けて、現在、和解協議が進められているところである。政府としては、引き続き、本事業に関する一連の訴訟を全体として早期に解決するよう努力していく考えである。