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昭和二十四年十一月十六日提出質問第四三号
外交問題に関する質問主意書
右の質問主意書を提出する。
昭和二十四年十一月十六日
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
外交問題に関する質問主意書
一 吉田首相は講和会議終了後においても外国に日本の何箇所かを借りて貰うような意向を洩らしているが、一体何国に、日本の何処を、何箇所位、どのような形で、いかなる條件の下に貸すつもりか。
これを若し軍事基地として貸すとすれば、この軍隊は海軍が主か、それとも陸軍か、空軍か。そしてその兵力はいか程か。又何年位貸すつもりか、又いかなる理由で外国軍隊の駐在をのぞむか。
二 米英とは單独ででも講和を結ぶといい、同じ対日理事国のソ連中国についての希望はひと言も洩らさぬのはどういう訳か。又政府の諸発言には、故意にソ連中国のことを無視され、殊にソ連の妨害によつて、全面講和が、成立しないような宣伝のようにきこえるものがあるが、政府は何を根拠にしているのか。
三 政府は單独講和を急いでいるように思われるが、第二次世界戰争は、何国と、何が原因となつて始まつたと考えているのか。
日本の将来に最も重大関連のある中国、又近隣のソ連と講和を結ばずして單独講和を可なりとする理由如何。
四 全面講和を結ぶためにのみ日本政府は全力をつくさなければならないと思うが、それに対する政府の責任ある見解、具体策及びその進行状況を説明されたい。
右質問する。