答弁本文情報
昭和二十五年一月二十四日受領答弁第一六号
(質問の 一六)
内閣衆甲第三号
昭和二十五年一月二十四日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員並木芳雄君提出中小企業融資に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員並木芳雄君提出中小企業融資に関する質問に対する答弁書
日本銀行がいわゆるオープンマーケツトオペレーシヨンとして、本年度の見返資金による金融機関の手持国債買上操作を通じて金融逼迫に悩む企業のために、設備資金を供給する計画は、昨年九月以来実施されているところであるが、この方法による中小企業に対する融資が適切に円滑に行われることを期するため、全国中小企業の設備資金需更を調査し、これに基いて企業別資金需要表を作製の上、関係各金融機関に送達したのである。しかして調査及び需要表作製のねらいは如何なる部面に融資が必要であるかを示すことによつて、中小企業面の融資促進を図ることにあつて、何ら特殊の手続方法によつて融資を強制し、又は金融機関を需要表によつて拘束することを意味するものでない。従つて融資実現の如何は具体的には、金融機関と業者との個別折衝にかかつているが、その後該調査の結果も金融機関に徹底してをり、又最近見返資金を金融機関を経て、その自己資金とともに中小企業者に直接融資する途も講ぜられ、その重要な資料ともなるので、今後逐次その効果をあげてくるものと期待している。
右答弁する