答弁本文情報
昭和二十五年三月十四日受領答弁第七〇号
(質問の 七〇)
内閣衆質第五九号
昭和二十五年三月十四日
内閣総理大臣 吉田 茂
衆議院議長 ※(注)原喜重※(注) 殿
衆議院議員苅田アサノ君提出学童給食に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員苅田アサノ君提出学童給食に関する再質問に対する答弁書
学校給食用脱脂粉乳は、全校の学童に対して條件通り給食を行うことのできる小学校に対してのみ特別配給されるのである。
したがつて、個々の兒童が理由なくこれを辞退したり又個々の好みのためこれを拒否する者が多い場合は、当然これら学童の在籍する小学校は全校給食の計画をたてることができないからそのような学校は脱脂粉乳の配給をうける対象とはならない。
しかし実際問題として下痢を起す場合この脱脂粉乳が腐敗している等に起因する中毒性のときを除き、ほとんどは学童が最初食べ慣れない結果便がゆるむ程度の訴えを下痢と称す場合が多い。この場合も学校の適当な指導によりこの下痢はなくなり一般的に学童はミルク給食を喜んでいる。このような教師のよき指導こそ学校給食を教育的にし学童の発育に益する結果となる。
又ミルク給食が経済的負担の面でこれにたえかねると言われるが、生活保護法対象世帶の学童には無料で配給されており、又今年一月からは一回分(ミルク約一合)が三〇銭以内となつたので、この経費も非常に低廉であるため一般には感謝されていると思う。
右答弁する。