科学技術委員会

１ 委員名簿（25）

２　議案審査

付託された法律案は、内閣提出法律案2件であった。

原子力損害賠償措置額の引上げ、政府援助の適用期限の延長、使用済燃料の貯蔵の許可を受けた事業者に係る規定の整備を行う原子力損害の賠償に関する法律の一部を改正する法律案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、[1]賠償措置額の性格と改正額の妥当性、[2]賠償の対象となる原子力損害の範囲、[3]損害額の評価方法、賠償措置額を越えた場合における国の援助の内容、[4]原子力損害賠償紛争審査会の構成、[5]我が国の原子力損害の賠償に関する国際条約への対応と地域的な国際合意を形成する必要性等であった。

保障措置の強化・効率化に関する規定の整備、使用済燃料の貯蔵の事業に関する規定の新設を行う核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、[1]保障措置の強化が原子力産業に与える影響、[2]追加議定書採択の背景及び国際的核不拡散体制強化への我が国の取組、[3]保障措置検査の民間指定代行の妥当性と国の責任、[4]貯蔵の事業が必要となった経緯と原子力政策上の位置付け、[5]貯蔵施設の安全性と立地に対する理解促進策、[6]使用済燃料の発生者責任と貯蔵事業者の原子力損害賠償責任、[7]核燃料サイクル政策見直しの必要性と原子力開発利用長期計画の改訂方針等であった。なお、本案に対し、附帯決議が付された。

また、４月28日、本案の審査に資するため、東京電力(株)福島第一原子力発電所の視察を行った。

３　国政調査

国政調査では、[1]研究成果活用方策、人材育成等21世紀に向けた科学技術への取組、[2]宇宙開発、海洋開発、新エネルギー開発、地震防災研究への取組、[3]高速増殖炉研究開発の在り方、[4]高レベル放射性廃棄物処理処分への取組み方針、[5]日本原子力発電株式会社敦賀発電所２号機における一次冷却水の漏えいについて、原因究明状況と今後の対策、[6]原子力安全委員会の機能強化の必要性、[7]使用済燃料輸送容器のデータ問題、[8]原子力利用への理解促進方策と情報公開の重要性等について、質疑を行った。

なお、閉会中、茨城県東海村核燃料施設事故問題について、参考人を招致して質疑を行った。

10月８日、茨城県東海村核燃料施設事故の状況調査のため、株式会社ジェー・シー・オー東海事業所、現地対策本部、東海村役場の視察を行った。

閉会中、８月17日から25日までの９日間の日程で、本委員会の委員（４名）で構成された「衆議院欧州各国科学技術調査議員団」による海外派遣（ドイツ、スイス、イギリス）が行われた。

５　付託議案審査一覧

閣法