○大蔵委員会

１　委員名簿（40）

２　議案審査

付託された法律案は、内閣提出法律案１件（継続審査）、議員提出法律案６件（うち、継続審査３件）であった。

内閣提出法律案の、給付水準の適正化、退職共済年金改定方式の見直し、支給開始年齢の引上げ等を行う国家公務員共済組合法等改正案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、[1]共済年金の給付水準引下げに伴う諸問題、[2]新たに導入が予定されている再任用制度の問題点、[3]財政再計算の結果を踏まえた本制度の将来見通し等であった。なお、本案は、参議院において継続審査となった。

議員提出法律案のうち、いわゆる商工ローン問題対策として提出された４案の中で、出資法上の上限金利を利息制限法上の上限金利並に引き下げる出資法等改正案、過剰貸付け及び過剰保証の禁止、契約締結前の説明義務、追加貸付けの際の根保証人に対する書面の交付義務等を定める岡田克也君外３名提出の貸金業規制法改正案及び過剰貸付けの禁止等、貸金業者に対する監督の強化、根保証契約に対する規制等を定めるとともに出資法上の上限金利を利息制限法上の上限金利並に引き下げる佐々木憲昭君外１名提出の貸金業規制法等改正案は、いずれも否決された。保証契約締結前及び追加貸付けの際の保証人に対する書面の交付義務、取立て行為規制の強化等を定めるとともに金銭の貸付けを行う場合の出資法の上限金利を引き下げる相沢英之君外８名提出の貸金業規制法等改正案は、原案のとおり可決された。その主な質疑内容は、[1]与党案の上限金利29.2％の適否及び３年後の見直し規定の妥当性、[2]過剰貸付・取立て行為規制の在り方、[3]日賦貸金業者等の出資法上の特例見直しの必要性等であった。なお、本案に対し、附帯決議が付された。

有価証券売買における仮名取引の禁止、証券会社の本人確認の義務付け等の措置を講ずる証券取引法等改正案及び大法人の使途秘匿金に対する課税の特例を設ける松本善明君外1名提出の租税特別措置法改正案は、いずれも審査未了となった。

なお、中小企業者について同族会社の特別税率の規定を適用しないとする大畠章宏君外３名提出の租税特別措置法改正案は、12月15日（会期終了日）の本会議で、当委員会において閉会中審査することと議決された。

３　国政調査

国政調査では、[1]商工ローン問題、[2]金融機関に対する公的資金注入問題、[3]長銀処理問題、[4]日債銀処理問題、[5]日本銀行のゼロ金利政策、[6]日本銀行の通貨及び金融の調節に関する報告書、[7]金融再生委員会による破綻金融機関の処理のために講じた措置の内容等に関する報告等について、質疑を行った。

12月14日、銀行、生保など金融機関の行き過ぎた営業活動による個人債務者、契約者の被害に関する予備的調査要請書（小沢辰男君外43名提出、平成11年衆予調第４号）が本委員会に送付され、同日、調査局長に対し、予備的調査命令を発した。

４　請願審査

５　付託議案審査一覧

衆法