第148回国会は、平成12年7月1日に召集詔書が公布され、同月4日に召集された。
今国会は、先の第147回国会で衆議院が解散され、6月25日に第42回の衆議院議員総選挙が行われたのを受けて召集された。
召集日の衆議院本会議において正副議長の選挙を行った。議長の選挙の結果、綿貫民輔君286、渡部恒三君2、石井一君1、徳田虎雄君1、無効189で、綿貫民輔君が当選した。続いて副議長選挙の結果、渡部恒三君287、石井一君189、無効3で渡部恒三君が当選した。
次いで、議席の指定を行い、会期を7月6日までの3日間と議決した後、議院運営委員の選任及び議院運営委員長の選挙を行った。
引き続き、内閣総理大臣の指名の投票が行われ、記名投票の結果(投票総数479)、森喜朗君284、鳩山由紀夫君130、小沢一郎君22、不破哲三君20、土井たか子君19、柿澤弘治君1、徳田虎雄君1、椎名素夫君1、無効1で、森喜朗君が内閣総理大臣に指名された。また、参議院においても、同日、森喜朗君が指名された。
7月5日、議長は衆議院規則により、議院運営委員を除く各常任委員を指名し、議院運営委員長を除く各常任委員長を選挙の手続を省略して指名した。また、衆議院憲法調査会規程に基づき、憲法調査会委員を指名した。次いで、衆議院政治倫理審査会規程に基づき、政治倫理審査会委員を指名した。
特別委員会については、従来から設置されている災害対策特別委員会外5特別委員会を設置した。
今国会において森総理大臣の所信表明演説は行われなかった。
召集日前の6月30日に、院内会派の改編があり、「民主党」が「民主党・無所属クラブ」に名称変更し、召集日には、新たに21世紀クラブが結成された。
なお、召集日に先立って、6月26日、自由民主党、公明党、保守党は党首会談で3党連立政権の枠組みを継続させることで合意した。第2次森内閣の組閣は7月4日に完了した。
会期最終日の7月6日、両院の本会議で閉会中審査の手続きなど一連の会期末処理が行われ、第148回国会は終了した。
なお、民主、自由、共産、社民の野党4会派が共同提出した国会議員が他の公務員に口利きして報酬を得ることを禁じる地位利用収賄処罰法案、公明、保守両党と民主党がそれぞれ提出した永住外国人に地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権等を付与する永住外国人地方選挙権付与法案などは、継続審査となった。
国会閉会後の7月11日、民主、自由、共産、社民の野党4会派の衆議院議員190名から臨時国会召集要求書が森総理大臣あてに提出された。なお、同日、参議院においても同様の臨時国会召集要求書が提出された。
また、同月17日には、大蔵委員会において、そごう向け債権放棄問題、19日には、農林水産委員会において、雪印乳業食中毒事故に起因した酪農・乳業問題などについて、それぞれ閉会中審査を行った。
同月17日には、厚生委員会において、「雪印乳業食中毒事故に関する実情調査」のため、大阪府に委員派遣を行った。
同月21日から23日まで、九州・沖縄サミット(第26回主要国首脳会議)が開催された。
第148回国会における衆議院の各会派所属議員数及び役員等の氏名並びに内閣の閣僚氏名は、次のとおりである。
○各会派所属議員数(召集日現在)
| 会派名 | 所属議員数 |
|---|---|
| 自由民主党 | 233 |
| 民主党・無所属クラブ | 129 |
| 公明党 | 31 |
| 自由党 | 22 |
| 日本共産党 | 20 |
| 社会民主党・市民連合 | 19 |
| 保守党 | 7 |
| 無所属 | 19 |
| 計 | 480 |
(備考)平成12.7.4 議長、会派離脱
21世紀クラブ結成
○衆議院役員等一覧
| 役職名 | 氏名(会派) | 備考 | |
|---|---|---|---|
| 議長 | 綿貫 民輔君 | ||
| 副議長 | 渡部 恒三君 | ||
| 常任委員長 | 内閣委員長 | 佐藤 静雄君(自民) | |
| 地方行政委員長 | 増田 敏男君(自民) | ||
| 法務委員長 | 長勢 甚遠君(自民) | ||
| 外務委員長 | 中野 寛成君(民主) | ||
| 大蔵委員長 | 萩山 教嚴君(自民) | ||
| 文教委員長 | 西 博義君(公明) | ||
| 厚生委員長 | 遠藤 武彦君(自民) | ||
| 農林水産委員長 | 宮路 和明君(自民) | ||
| 商工委員長 | 古屋 圭司 君(自民) | ||
| 運輸委員長 | 赤城 徳彦 君(自民) | ||
| 逓信委員長 | 小平 忠正君(民主) | ||
| 労働委員長 | 大石 正光君(民主) | ||
| 建設委員長 | 井上 義久君(公明) | ||
| 安全保障委員長 | 岡田 克也君(民主) | ||
| 科学技術委員長 | 古賀 一成君(民主) | ||
| 環境委員長 | 小林 守君(民主) | ||
| 国家基本政策委員長 | 野呂田 芳成君(自民) | ||
| 予算委員長 | 原田 昇左右君(自民) | ||
| 決算行政監視委員長 | 衛藤 征士郎君(自民) | ||
| 議院運営委員長 | 藤井 孝男君(自民) | ||
| 懲罰委員長 | 西村 眞悟君(自由) | ||
| 特別委員長 | 災害対策特別委員長 | 中山 成彬君(自民) | 平12.7.5設置 |
| 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長 | 自見 庄三郎 君(自民) | 同上 | |
| 石炭対策特別委員長 | 東 祥三君(自由) | 同上 | |
| 沖縄及び北方問題に関する特別委員長 | 北村 直人 君(自民) | 同上 | |
| 国会等の移転に関する特別委員長 | 肥田 美代子君(民主) | 同上 | |
| 青少年問題に関する特別委員長 | 青山 二三君(公明) | 同上 | |
| 憲法調査会会長 | 中山 太郎 君(自民) | ||
| 政治倫理審査会会長 | 奥野 誠亮 君(自民) | ||
| 事務総長 | 谷 福丸君 | ||
○内閣閣僚一覧
| 第2次森内閣(平12. 7. 4〜) | 備考 | |
|---|---|---|
| 内閣総理大臣 | 森 喜朗君(自民) | |
| 法務大臣 | 保岡 興治君(自民) | |
| 外務大臣 | 河野 洋平君(自民) | |
| 大蔵大臣 | 宮澤 喜一君(自民) | |
| 文部大臣 | 大島 理森君(自民) | |
| 厚生大臣 | 津島 雄二君(自民) | |
| 農林水産大臣 | 谷 洋一君(自民) | |
| 通商産業大臣 | 平沼 赳夫君(自民) | |
| 運輸大臣 | 森田 一君(自民) | |
| 郵政大臣 | 平林 鴻三君(自民) | |
| 労働大臣 | 吉川 芳男君(自民) | |
| 建設大臣 | 林 寛子君(保守) (扇 千景) |
|
| 自治大臣 | 西田 司君(自民) | |
| 内閣官房長官 | 中川 秀直君(自民) | |
| 国家公安委員会委員長 | 西田 司君(自民) | |
| 金融再生委員会委員長 | 久世 公堯君(自民) | |
| 総務庁長官 | 続 訓弘君(公明) | |
| 北海道開発庁長官 | 森田 一君(自民) | |
| 防衛庁長官 | 虎島 和夫君(自民) | |
| 経済企画庁長官 | 池口 小太郎君 (堺屋 太一) |
|
| 科学技術庁長官 | 大島 理森君(自民) | |
| 環境庁長官 | 川口 順子 君 | |
| 沖縄開発庁長官 | 中川 秀直君(自民) | |
| 国土庁長官 | 林 寛子君(保守) (扇 千景) |
|
| 国立国会図書館連絡調整委員会委員 | 大島 理森君(自民) | |