第一六六回
衆第三〇号
独立行政法人通則法の一部を改正する法律案
独立行政法人通則法（平成十一年法律第百三号）の一部を次のように改正する。
第十二条第三項中「前項」を「前三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。
３ 政府又は地方公共団体の職員としての前歴を有する者であって、その在職期間が通算して二十年を超えるものは、委員となることができない。
４ 委員は、他の政府職員の職を兼ねてはならない。
第二十条第一項中「次に掲げる者のうちから」の下に「、原則として公募の方法により、評価委員会の意見を聴いて」を加え、「任命する」を「選任する」に改める。
第二十二条中「役員」の下に「（監事を除く。）」を加え、同条に次の一項を加える。
２ 政府の職員、地方公共団体の職員（非常勤の者を除く。）又は政府若しくは地方公共団体の職員としての前歴を有する者であってその在職期間が通算して二十年を超えるものは、監事となることができない。
第三十五条中「終了時において」の下に「、民間にゆだねることがふさわしい事務及び事業についてはできる限り民間にゆだねること等を旨として」を加える。
第三十八条第二項中「監事の意見（次条の規定により会計監査人の監査を受けなければならない独立行政法人にあっては、監事及び会計監査人の意見。以下同じ。）」を「監事及び会計監査人の意見」に改め、同条第四項中「及び監事」を「並びに監事及び会計監査人」に改める。
第三十九条中「（その資本の額その他の経営の規模が政令で定める基準に達しない独立行政法人を除く。）」を削る。
第七十一条第七号中「監事」の下に「及び会計監査人」を加える。
附則に次の一条を加える。
（統合等の場合の資産の評価）
第五条 政府は、独立行政法人の統合又は解散が行われる場合において、当該独立行政法人の保有する資産について、不動産鑑定士による鑑定評価その他の専門的な知識経験を有する者による鑑定又は評価に基づいて的確な評価が行われるよう、必要な措置を講ずるものとする。
附 則
（施行期日）
第一条 この法律は、公布の日から起算して一月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
（検討）
第二条 政府は、その業務の財源に充てるために必要な金額のうち一定の割合に相当する金額以上の金額を政府が交付している独立行政法人であって、その事務及び事業を確実に実施するために必要と認められる金額を著しく超過する金額の余裕金を保有するものについて、当該余裕金の水準が適正なものとなるよう、必要な措置を講ずるものとする。
２ 政府は、独立行政法人と国の機関との間における人事交流について、独立行政法人の業務の運営における自主性及び効率性を損ない、並びにその事務及び事業の実施の公正性に対する国民の疑惑や不信を招くことがないよう、配慮するものとする。
（経過措置）
第三条 この法律による改正後の独立行政法人通則法（以下「新法」という。）第十二条第三項の規定はこの法律の施行の日以後に任命される評価委員会の委員について、新法第二十条第一項の規定はこの法律の施行の日以後に任命される法人の長について、新法第二十二条第二項（政府又は地方公共団体の職員（非常勤の者を除く。）に係る部分を除く。）の規定はこの法律の施行の日以後に任命される監事について適用する。
第四条 新法第三十九条の規定は、この法律の施行の日以後に開始する事業年度に係る財務諸表（独立行政法人通則法第三十八条第一項に規定する財務諸表をいう。）、事業報告書（会計に関する部分に限る。）及び決算報告書について適用する。
（国立大学法人法の一部改正）
第五条 国立大学法人法（平成十五年法律第百十二号）第三十五条の表中第三十八条第二項から第三十九条までの項を削る。
（総合法律支援法の一部改正）
第六条 総合法律支援法（平成十六年法律第七十四号）第四十八条の表中
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「 |
第三十九条 |
独立行政法人（その資本の額その他の経営の規模が政令で定める基準に達しない独立行政法人を除く。） |
日本司法支援センター |
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財務諸表 |
総合法律支援法第四十四条第一項に規定する財務諸表（以下「財務諸表」という。） |
」 |
を
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「 |
第三十九条 |
財務諸表 |
総合法律支援法第四十四条第一項に規定する財務諸表（以下「財務諸表」という。） |
」 |
に改める。
理 由
独立行政法人の業務運営における自主性を高める等のため、役員に係る兼職の制限の強化等の措置を講ずる必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。