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第一八三回

参第三二号

   受動喫煙防止対策の推進に関する法律案

 (目的)

第一条 この法律は、受動喫煙により人の健康に悪影響が生ずることが科学的に明らかであることに鑑み、受動喫煙防止対策の推進に関し、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにするとともに、受動喫煙防止対策を推進するために必要な事項を定めることにより、受動喫煙防止対策を迅速かつ確実に推進し、もって国民の健康の保持に寄与することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「受動喫煙」とは、他人のたばこの煙を吸わされることをいう。

2 この法律において「公共的空間」とは、不特定又は多数の者が出入りすることが想定される室内又はこれに準ずる環境をいう。

 (基本理念)

第三条 受動喫煙防止対策は、次に掲げる事項を基本として推進されなければならない。

 一 公共的空間を有する施設であって、日常生活又は社会生活における利用の必要性、利用者の特性、利用の形態等を踏まえ、その公共的空間における受動喫煙の防止を図る必要性が高いものについては、その公共的空間における受動喫煙を確実に防止すること。

 二 前号の施設以外の公共的空間を有する施設については、地域の実情を踏まえて必要な範囲でその公共的空間における受動喫煙を確実に防止すること。

 三 公共的空間以外の場所については、受動喫煙の防止のための自主的な取組を促進すること。

 四 子どもがたばこの煙による健康への悪影響を特に受けやすいことに鑑み、その保護のための施策を特に充実させること。

 (国の責務)

第四条 国は、前条の基本理念にのっとり、受動喫煙防止対策を策定し、及び実施する責務を有する。

 (地方公共団体の責務)

第五条 地方公共団体は、第三条の基本理念にのっとり、受動喫煙防止対策に関し、国との連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の実情に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

 (施設の管理者及び事業者の責務)

第六条 施設の管理者及び事業者は、その施設の管理又は事業活動を行うに当たり、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (国民の責務)

第七条 国民は、受動喫煙の防止についての関心と理解を深めるとともに、その喫煙により他人にたばこの煙を吸わせないように努めなければならない。

 (保護者の責務)

第八条 未成年者の保護者は、当該未成年者の受動喫煙を防止するよう努めなければならない。

 (政府による法制上の措置)

第九条 政府は、学校、医療提供施設、児童福祉施設その他のその公共的空間における受動喫煙の防止を図る必要性が高い施設について、当該施設の管理者によるその公共的空間において喫煙をさせないための措置の実施を確保するとともに、当該公共的空間における喫煙を禁ずるため、この法律の施行後一年以内を目途として、必要な法制上の措置を講ずるものとする。

 (都道府県による措置)

第十条 都道府県は、その地域の実情を踏まえ、前条の施設以外の公共的空間を有する施設について、当該施設の管理者によるその公共的空間において喫煙をさせないための措置又は分煙措置(その公共的空間について、喫煙を認める区域と喫煙を認めない区域に分割し、喫煙を認める区域から喫煙を認めない区域へのたばこの煙の流出を防止する措置及び当該喫煙を認めない区域において喫煙をさせないための措置をいう。以下この条において同じ。)の実施を確保するとともに、当該公共的空間(分煙措置が講ぜられる場合にあっては、当該喫煙を認めない区域に限る。)における喫煙を禁ずるため、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

 (環境の整備の支援)

第十一条 国及び地方公共団体は、施設の管理者が当該施設における受動喫煙の防止のために行う環境の整備の取組を支援するため、必要な施策を講ずるものとする。

 (情報提供等)

第十二条 国及び地方公共団体は、受動喫煙の防止のための取組を促進するため、受動喫煙による人の健康への悪影響等に関する情報の提供、受動喫煙の防止についての普及啓発その他の必要な施策を講ずるものとする。

 (国の施設等における受動喫煙の防止)

第十三条 国は、受動喫煙防止対策の推進に資するため、自ら率先してその施設における受動喫煙の防止のための措置を講ずるものとする。

2 地方公共団体は、受動喫煙防止対策の推進に資するため、自ら率先してその施設における受動喫煙の防止のための措置を講ずるよう努めるものとする。

   附 則

 この法律は、公布の日から施行する。


     理 由

 受動喫煙により人の健康に悪影響が生ずることが科学的に明らかであることに鑑み、受動喫煙防止対策を迅速かつ確実に推進し、もって国民の健康の保持に寄与するため、受動喫煙防止対策の推進に関し、基本理念を定め、及び国等の責務を明らかにするとともに、受動喫煙防止対策を推進するために必要な事項を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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