衆議院

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第一八三回

衆第五号

   国有林野事業に従事する職員の労働関係を円滑に調整するための特定独立行政法人の労働関係に関する法律の一部を改正する法律案

 特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の一部を次のように改正する。

 題名を次のように改める。

   特定独立行政法人等の労働関係に関する法律

 第一条中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改める。

 第二条第二号中「国家公務員」の下に「及び国有林野事業に従事する一般職に属する国家公務員」を加え、同号を同条第四号とし、同条第一号の次に次の二号を加える。

 二 国有林野事業 国有林野の管理経営に関する法律(昭和二十六年法律第二百四十六号)第二条第二項に規定する国有林野事業をいう。

 三 特定独立行政法人等 特定独立行政法人及び国有林野事業を行う国の行政機関をいう。

 第三条第一項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改める。

 第四条第四項、第七条第一項ただし書及び第二項、第八条ただし書、第九条、第十条並びに第十二条第一項中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改める。

 第十三条から第十六条までを次のように改める。

第十三条から第十五条まで 削除

 (資金の追加支出に対する国会の承認の要件)

第十六条 国有林野事業を行う国の行政機関の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とするいかなる協定も、政府を拘束するものではない。また、国会によつて所定の行為がされるまでは、そのような協定に基づいていかなる資金といえども支出してはならない。

2 前項の協定をしたときは、政府は、その締結後十日以内に、事由を付しこれを国会に付議して、その承認を求めなければならない。ただし、国会が閉会中のときは、国会召集後五日以内に付議しなければならない。国会による承認があつたときは、この協定は、それに記載された日付に遡つて効力を発生するものとする。

 第十七条中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改める。

 第二十五条の見出しを「(特定独立行政法人等担当委員)」に改め、同条中「特定独立行政法人担当公益委員」を「特定独立行政法人等担当公益委員」に改め、「労働組合法第十九条の三第二項に規定する特定独立行政法人」の下に「又は国有林野事業を行う国の行政機関」を加え、「特定独立行政法人担当使用者委員」を「特定独立行政法人等担当使用者委員」に改め、「特定独立行政法人職員」の下に「又は国有林野事業職員」を加え、「特定独立行政法人担当労働者委員」を「特定独立行政法人等担当労働者委員」に改める。

 第二十六条第一項中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改め、同条第二項中「特定独立行政法人担当公益委員、特定独立行政法人担当使用者委員若しくは特定独立行政法人担当労働者委員」を「特定独立行政法人等担当公益委員、特定独立行政法人等担当使用者委員若しくは特定独立行政法人等担当労働者委員」に改める。

 第二十九条第一項中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改め、同条第二項中「特定独立行政法人担当公益委員」を「特定独立行政法人等担当公益委員」に、「特定独立行政法人を」を「特定独立行政法人等を」に、「特定独立行政法人担当使用者委員」を「特定独立行政法人等担当使用者委員」に、「特定独立行政法人担当労働者委員」を「特定独立行政法人等担当労働者委員」に改める。

 第三十四条第二項中「特定独立行政法人担当公益委員」を「特定独立行政法人等担当公益委員」に改める。

 第三十五条第一項中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改め、同条に次の一項を加える。

3 政府は、国有林野事業を行う国の行政機関とその職員との間に発生した紛争に係る委員会の裁定が実施されるように、できる限り努力しなければならない。ただし、国有林野事業を行う国の行政機関の予算上又は資金上、不可能な資金の支出を内容とする裁定については、第十六条の定めるところによる。

 第三十六条及び第三十七条を次のように改める。

 (主務大臣)

第三十六条 第二十七条第五号及び第三十三条第五号に規定する主務大臣は、厚生労働大臣並びに特定独立行政法人を所管する大臣(当該調停又は仲裁に係る特定独立行政法人を所管する大臣に限る。)及び農林水産大臣(国有林野事業を行う国の行政機関に関するものに限る。)とする。

 (他の法律の適用除外)

第三十七条 次に掲げる法律の規定は、職員については、適用しない。

 一 国家公務員法第三条第二項から第四項まで、第三条の二、第十七条、第十七条の二、第十九条、第二十条、第二十二条、第二十三条、第七十一条、第七十三条、第七十七条、第八十四条第二項、第八十四条の二、第八十六条から第八十八条まで、第九十六条第二項、第九十八条第二項及び第三項、第百条第四項、第百八条の二から第百八条の七まで並びに附則第十六条の規定

 二 国家公務員法の一部を改正する法律(昭和二十三年法律第二百二十二号)附則第三条の規定

2 前項の規定は、職員に関し、その職務と責任の特殊性に基づいて、国家公務員法附則第十三条に定める同法の特例を定めたものである。

3 特定独立行政法人等及び職員に係る処分であつて第三条第一項の規定により読み替えられた労働組合法第七条各号に該当するものについては、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による不服申立てをすることができない。

 附則第三項中「特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から施行する。

 (国有林野事業に従事する一般職に属する国家公務員に係る職員団体に関する経過措置)

第二条 この法律の施行の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数がこの法律による改正後の特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(以下「新特労法」という。)第二条第四号に規定する国有林野事業に従事する一般職に属する国家公務員であるものは、この法律の施行の日(以下この条において「施行日」という。)において、新特労法の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。

2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、施行日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。

3 第一項の規定により労働組合となったものについては、施行日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。

 (労働組合のための職員の行為の制限に関する経過措置)

第三条 国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律(平成二十四年法律第四十二号。以下この条において「改正管理経営法」という。)附則第七条第一項の規定により労働組合の業務に専ら従事した期間とみなされた期間は、新特労法第七条の規定及び附則第八条第一号の規定による改正後の国家公務員法第百八条の六の規定の適用については、新特労法第七条第一項ただし書の規定により労働組合の業務に専ら従事した期間とみなす。

2 改正管理経営法附則第七条第二項の規定により現実に職務をとることを要しなかった期間とみなされた期間は、附則第七条第三号の規定による改正後の国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第七条第四項の規定の適用については、新特労法第七条第一項ただし書に規定する事由により現実に職務をとることを要しなかった期間とみなす。

3 改正管理経営法附則第七条第三項の規定により改正管理経営法附則第五十一条の規定による改正後の国家公務員の留学費用の償還に関する法律(平成十八年法律第七十号)第三条第三項第三号に掲げる期間とみなされた期間は、附則第十四条の規定による改正後の国家公務員の留学費用の償還に関する法律第三条第三項の規定の適用については、同項第三号に掲げる期間とみなす。

 (罰則に関する経過措置)

第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令等への委任)

第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令(人事院の所掌する事項については、人事院規則)で定める。

 (労働関係調整法の一部改正)

第六条 労働関係調整法(昭和二十一年法律第二十五号)の一部を次のように改正する。

  第八条の二第四項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に、「特定独立行政法人担当使用者委員」を「特定独立行政法人等担当使用者委員」に、「特定独立行政法人担当労働者委員」を「特定独立行政法人等担当労働者委員」に改める。

  第八条の三中「特定独立行政法人担当使用者委員」を「特定独立行政法人等担当使用者委員」に、「特定独立行政法人担当労働者委員」を「特定独立行政法人等担当労働者委員」に改める。

 (私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律等の一部改正)

第七条 次に掲げる法律の規定中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改める。

 一 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第二十三条第五項第五号

 二 防衛省の職員の給与等に関する法律(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十八条の二第五項

 三 国家公務員退職手当法第七条第四項

 四 国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)第九十九条第五項

 五 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第二条第一項第一号の五

 六 国家公務員の自己啓発等休業に関する法律(平成十九年法律第四十五号)第八条第二項

 (国家公務員法等の一部改正)

第八条 次に掲げる法律の規定中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に、「第二条第二号」を「第二条第四号」に改める。

 一 国家公務員法第百八条の六第三項

 二 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和四十七年法律第百十三号)第三十二条

 三 郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第百二号)附則第百七条第五項

 (労働組合法の一部改正)

第九条 労働組合法の一部を次のように改正する。

  第十九条の三第二項中「同じ。)」の下に「又は国有林野事業(特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第二号に規定する国有林野事業をいう。以下この項及び第十九条の十第一項において同じ。)を行う国の行政機関」を加え、「特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第二号」を「特定独立行政法人の特定独立行政法人等の労働関係に関する法律第二条第四号」に改め、「という。)」の下に「又は国有林野事業を行う国の行政機関の同号に規定する職員(以下この章において「国有林野事業職員」という。)」を加える。

  第十九条の四第二項に次の一号を加える。

  三 国有林野事業職員又は国有林野事業職員が結成し、若しくは加入する労働組合の組合員若しくは役員

  第十九条の十第一項中「紛争」の下に「、国有林野事業を行う国の行政機関と国有林野事業職員との間に発生した紛争」を加える。

  第二十四条第二項中「特定独立行政法人職員」の下に「及び国有林野事業職員」を加える。

  第二十五条第一項中「、特定独立行政法人職員」の下に「及び国有林野事業職員」を、「(特定独立行政法人職員」の下に「又は国有林野事業職員」を加える。

 (国家公務員倫理法の一部改正)

第十条 国家公務員倫理法(平成十一年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。

  第四十一条の見出しを「(国有林野事業に従事する職員及び特定独立行政法人の職員に関する特例)」に改め、同条第二項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に、「第二条第二号」を「第二条第四号」に改める。

 (個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律の一部改正)

第十一条 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(平成十三年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改める。

  第二十二条ただし書中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律第二条第二号」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律第二条第四号」に改める。

 (法科大学院への裁判官及び検察官その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律の一部改正)

第十二条 法科大学院への裁判官及び検察官その他の一般職の国家公務員の派遣に関する法律(平成十五年法律第四十号)の一部を次のように改正する。

  第二条第二項中「独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第二項に規定する特定独立行政法人」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第二条第三号に規定する特定独立行政法人等」に改める。

 (国家公務員の留学費用の償還に関する法律の一部改正)

第十三条 国家公務員の留学費用の償還に関する法律の一部を次のように改正する。

  第三条第三項第三号中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改める。

  第六条中「及び第九条」を削り、「。次条」の下に「及び第八条」を加える。

  第八条を次のように改める。

  (国有林野事業に従事する職員の研修に関する特例)

 第八条 特定独立行政法人等の労働関係に関する法律第二条第二号に規定する国有林野事業に従事する職員に対する研修に関するこの法律の規定の適用については、これらの規定中「人事院規則」とあるのは「農林水産省令」とするほか、第二条第二項中「であって、国家公務員法第七十三条の規定に基づき」とあるのは「であって」とする。

  第十条の表第三条第三項第三号の項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改め、同表第六条の項中「及び第九条」を削り、「。次条」の下に「及び第八条」を加える。

  第十一条の表第六条の項中「及び第九条」を削り、「。次条」の下に「及び第八条」を加える。

 (厚生労働省設置法の一部改正)

第十四条 厚生労働省設置法(平成十一年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。

  第二十五条第二項中「特定独立行政法人の労働関係に関する法律」を「特定独立行政法人等の労働関係に関する法律」に改める。


     理 由

 国有林野事業に従事する職員についてこれまで自律的な労使関係の下でその労働関係の調整が行われてきた経緯に鑑み、当該職員の労働関係を円滑に調整するため、国家公務員制度改革基本法第十二条に基づき自律的労使関係制度が措置されるまでの間、特定独立行政法人の労働関係に関する法律を適用する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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