衆議院

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第一九六回

衆第一四号

   雇用対策法の一部を改正する法律案

 雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。

 題名を次のように改める。

   労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律

 目次中「第十条」を「第九条」に、「第二章 求職者及び求人者に対する指導等(第十一条−第十五条)」を

第二章 基本方針(第十条・第十条の二)

 

 

第三章 求職者及び求人者に対する指導等(第十一条−第十五条)

に、「第三章」を「第四章」に、「第四章」を「第五章」に、「第五章」を「第六章」に、「第六章」を「第七章」に、「第七章」を「第八章」に、「第八章」を「第九章」に改める。

 第一条第一項中「雇用に」を「労働に」に、「労働力の需給が質量両面にわたり均衡すること」を「労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実」に改める。

 第三条を次のように改める。

 (基本的理念)

第三条 労働に関する施策は、次に掲げる事項を旨として行われなければならない。

 一 雇用形態の在り方については、労働者が正規労働者(事業主と期間の定めのない労働契約を締結し、かつ、所定労働時間が労働に従事する事業所における通常の労働時間である労働者であつて、派遣労働者(事業主が雇用する労働者であつて、労働者派遣(自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとする。)の対象となるものをいう。)以外のものをいう。次条第一項第十一号において同じ。)として雇用されることを原則としつつ、本人の希望に応じて、労働者の職務の価値の適正な評価及び当該評価を踏まえた公平かつ適正な待遇等の実現が図られた上で、多様な形態で就業する機会が確保されること。

 二 労働者が、採用、労働条件、職業訓練の受講、雇用関係の終了等について不当な差別的取扱いを受けることがないようにすること。

 三 労働者について、その職業生活の設計が適切に行われ、並びにその設計に即した能力の開発及び向上並びに転職に当たつての円滑な再就職の促進その他の措置が効果的に実施されること。

 第四条第一項中第十二号を第十四号とし、第十一号を第十三号とし、第十号を第十二号とし、同項第九号中「ため、」の下に「正規労働者として雇用される環境の整備その他」を加え、同号を同項第十一号とし、同項中第八号を第十号とし、第七号を第八号とし、同号の次に次の一号を加える。

 九 疾病、負傷その他の理由により治療を受ける者の職業の安定を図るため、雇用の継続、離職を余儀なくされる労働者の円滑な再就職の促進その他の治療の状況に応じた就業を促進するために必要な施策を充実すること。

 第四条第一項第六号を同項第七号とし、同項第五号中「女性の職業」の下に「及び子の養育又は家族の介護を行う者の職業」を加え、「妊娠、出産又は育児を理由として休業又は退職した女性の」を削り、「継続又は」を「継続、」に改め、「及び」の下に「父子家庭の父並びに」を加え、「女性の就業」を「これらの者の就業」に改め、同号を同項第六号とし、同項中第四号を第五号とし、第一号から第三号までを一号ずつ繰り下げ、同項に第一号として次の一号を加える。

 一 各人が生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することを促進するため、労働時間の短縮その他の労働条件の改善、労働者の希望に応じた多様な形態で就業する機会の確保、労働者の職務の価値の適正な評価及び当該評価を踏まえた待遇の確保に関する施策を充実すること。

 第四条第三項中「第一項第十号」を「第一項第十二号」に改める。

 第五条中「雇用」を「労働」に改める。

 第六条を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  事業主は、その雇用する労働者の労働時間の短縮その他の労働条件の改善その他の労働者が生活との調和を保ちつつその意欲及び能力に応じて就業することができる環境の整備に努めなければならない。

 第七条を削り、第八条を第七条とし、第九条を第八条とし、第十条を第九条とする。

 第三十八条第二項中「第十条」を「第九条」に、「第五章」を「第六章」に改める。

 第八章を第九章とし、第二章から第七章までを一章ずつ繰り下げ、第一章の次に次の一章を加える。

   第二章 基本方針

 (基本方針)

第十条 国は、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにするために必要な労働に関する施策の総合的な推進に関する基本的な方針(以下この条及び次条において「基本方針」という。)を定めなければならない。

2 基本方針に定める事項は、次のとおりとする。

 一 労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることの意義に関する事項

 二 第四条第一項各号に掲げる事項について講ずる施策に関する基本的事項

 三 前二号に掲げるもののほか、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにすることに関する重要事項

3 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。

4 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成しようとするときは、あらかじめ、都道府県知事の意見を求めるとともに、労働政策審議会の意見を聴かなければならない。

5 厚生労働大臣は、第三項の規定による閣議の決定があつたときは、遅滞なく、基本方針を公表しなければならない。

6 厚生労働大臣は、基本方針の案を作成するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、資料の提出その他必要な協力を求めることができる。

7 国は、労働に関する施策をめぐる経済社会情勢の変化を勘案し、基本方針に検討を加え、必要があると認めるときは、これを変更しなければならない。

8 第三項から第六項までの規定は、基本方針の変更について準用する。

 (関係機関への要請)

第十条の二 厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、基本方針において定められた施策で、関係行政機関の所管に係るものの実施について、必要な要請をすることができる。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から施行する。

 (検討)

第二条 政府は、この法律の施行後三年を目途として、労働者が採用、労働条件、職業訓練の受講、雇用関係の終了等について不当な差別的取扱いを受けることがないようにするための制度の在り方について検討を加え、その結果に基づいて法制上の措置その他の所要の措置を講ずるものとする。

 (職業安定法の一部改正)

第三条 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に、「かんがみ」を「鑑み」に改める。

 (生活保護法等の一部改正)

第四条 次に掲げる法律の規定中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に改める。

 一 生活保護法(昭和二十五年法律第百四十四号)別表第一の十一の項

 二 出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第十九条の十七

 三 駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和三十三年法律第百五十八号)第十条の二第五項第四号及び第十条の三

 四 障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第十五条第二項

 五 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)別表第一の六十八の項、別表第三の六の三の項及び別表第五第七号の三

 六 社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)別表第一第十八号

 七 職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第一条及び第二十三条第二項

 八 農村地域への産業の導入の促進等に関する法律(昭和四十六年法律第百十二号)第十一条第二項

 九 雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第十条の四第二項及び第六十二条第一項第二号

 十 漁業経営の改善及び再建整備に関する特別措置法(昭和五十一年法律第四十三号)第十四条(見出しを含む。)

 十一 国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法(昭和五十二年法律第九十四号)第四条第四項第四号、第六条の二第一項及び第六条の三

 十二 本州四国連絡橋の建設に伴う一般旅客定期航路事業等に関する特別措置法(昭和五十六年法律第七十二号)第十九条

 十三 沖縄振興特別措置法(平成十四年法律第十四号)第八十条

 十四 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号)別表第一の五十一の項及び五十二の項並びに別表第二の二十六の項、七十一の項及び八十七の項

 (高年齢者等の雇用の安定等に関する法律)

第五条 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律(昭和四十六年法律第六十八号)の一部を次のように改正する。

  第二十八条中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に改める。

  第三十八条第三項中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に、「第二章」を「第三章」に改める。

 (建設労働者の雇用の改善等に関する法律及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部改正)

第六条 次に掲げる法律の規定中「雇用対策法」を「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」に、「第二章」を「第三章」に改める。

 一 建設労働者の雇用の改善等に関する法律(昭和五十一年法律第三十三号)第三十条第二項

 二 外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(平成二十八年法律第八十九号)第二十七条第二項

 (厚生労働省設置法の一部改正)

第七条 厚生労働省設置法(平成十一年法律第九十七号)の一部を次のように改正する。

  第四条第一項第五十二号を次のように改める。

  五十二 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和四十一年法律第百三十二号)第十条第一項に規定する基本方針の策定及び推進に関すること。

  第九条第一項第四号中「(平成十年法律第四十六号)」の下に「、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」を加える。


     理 由

 労働者が安心して働くことができる社会の実現を図るため、労働に関し、施策の基本的理念、国が総合的に講ずべき施策等を定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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