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第二〇一回

閣第三五号

   家畜改良増殖法の一部を改正する法律案

 家畜改良増殖法(昭和二十五年法律第二百九号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第三章 家畜人工授精及び家畜受精卵移植(第十一条−第三十二条)」を

第三章 家畜人工授精及び家畜受精卵移植

 

 

 第一節 家畜人工授精及び家畜受精卵移植の制限等(第十一条−第十五条の二)

 

 

 第二節 家畜人工授精師(第十六条−第二十三条)

 

 

 第三節 家畜人工授精所(第二十四条−第三十二条)

 

 

 第四節 特定家畜人工授精用精液等の特例(第三十二条の二−第三十二条の八)

 

に、「第三十二条の二−第三十二条の五」を「第三十二条の九−第三十二条の十二」に、「第四十一条」を「第四十二条」に改める。

 第二条の見出しを「(国等の責務)」に改め、同条第一項中「有効な事項については、これ」を「必要な施策」に、「行わなければならない」を「講ずる責務を有する」に改め、同条第二項を次のように改める。

2 種畜の飼養者、家畜人工授精所の開設者、獣医師、家畜人工授精師その他の関係者は、国及び都道府県が行う家畜の改良増殖の促進に必要な施策に協力しなければならない。

 第二条第三項を削る。

 第三章中第十一条の前に次の節名を付する。

    第一節 家畜人工授精及び家畜受精卵移植の制限等

 第十二条中「施設」の下に「(次項及び第十四条第三項において「家畜人工授精所等」という。)」を加え、同条に次の一項を加える。

2 家畜人工授精所等以外の場所で、家畜人工授精用精液又は家畜受精卵を保存してはならない。ただし、学術研究のためにする場合、自己の飼養する雌の家畜に注入し、又は移植するためにする場合その他農林水産省令で定める場合は、この限りでない。

 第十四条第三項中「農林水産省令で定める品質の不良な」を「家畜人工授精所等において衛生的に保存されていることその他の農林水産省令で定める基準に適合しない」に改める。

 第十五条の次に次の一条及び節名を加える。

 (農林水産省令への委任)

第十五条の二 この節に規定するもののほか、第十三条第四項の家畜人工授精用精液証明書、家畜体内受精卵証明書及び家畜体外受精卵証明書、同条第八項の精液採取に関する証明書、体内受精卵採取に関する証明書及び体外受精卵生産に関する証明書並びに前条第一項の家畜人工授精簿の様式は、農林水産省令で定める。

    第二節 家畜人工授精師

 第十七条第二項を同条第三項とし、同条第一項第三号中「(昭和二十六年法律第百六十六号)、種畜法(昭和二十三年法律第百五十五号)」、「(昭和三十五年法律第百四十五号)」、「(平成四年法律第四十六号)」及び「(昭和二十四年法律第二百八号)」を削り、「者」の下に「(前項に規定する者を除く。)」を加え、同項第四号中「者」の下に「(前項に規定する者を除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。

  この法律、家畜伝染病予防法(昭和二十六年法律第百六十六号)、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)、獣医師法、獣医療法(平成四年法律第四十六号)若しくは家畜商法(昭和二十四年法律第二百八号)又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者には、前条第一項の免許を与えない。

 第十九条第一項中「都道府県知事は、」の下に「家畜人工授精師が第十七条第一項に規定する者に該当するに至つたとき又は」を加え、同条第二項中「第十七条第一項各号」を「第十七条第二項各号」に改める。

 第二十三条を次のように改める。

 (政令及び農林水産省令への委任)

第二十三条 この節に規定するもののほか、家畜人工授精師免許証の交付、書換交付、再交付及び返納に関し必要な事項は政令で、前条第二項の授精証明書、体内受精卵移植証明書、体外受精卵移植証明書及び精液採取に関する証明書の様式、家畜人工授精師の免許の申請手続並びに第十九条第二項の規定による免許の取消し及び業務の停止に関し必要な事項は農林水産省令で定める。

 第二十三条の次に次の節名を付する。

    第三節 家畜人工授精所

 第二十四条中「者」の下に「(次条において「申請者」という。)」を加える。

 第二十五条第一項中「申請に係る施設が、家畜人工授精又は家畜受精卵移植を的確に、かつ、衛生的に実施するため必要な農林水産省令で定める構造、設備及び器具を備えていない」を「次の各号のいずれかに該当する」に改め、同項に次の各号を加える。

 一 申請に係る施設が、家畜人工授精又は家畜受精卵移植を的確に、かつ、衛生的に実施するため必要な農林水産省令で定める構造、設備及び器具を備えていない場合

 二 申請者が、この法律、家畜伝染病予防法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、獣医師法、獣医療法若しくは家畜商法又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者である場合

 三 申請者が法人であつて、その役員又は政令で定める使用人のうちに前号に規定する者がある場合

 第二十五条第二項中「当該施設の設置の場所が風紀上不適当であるときは」を「次の各号のいずれかに該当する場合には」に改め、同項に次の各号を加える。

 一 申請に係る施設の設置の場所が風紀上不適当である場合

 二 申請者が、家畜伝染病予防法、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、獣医師法、獣医療法若しくは家畜商法又はこれらの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられた者(前項第二号に規定する者を除く。)である場合

 三 申請者が、この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反した者(前項第二号に規定する者を除く。)である場合

 四 申請者が法人であつて、その役員又は政令で定める使用人のうちに前二号のいずれかに規定する者がある場合

 第二十五条の次に次の一条を加える。

 (変更の届出等)

第二十五条の二 家畜人工授精所の開設者は、第二十四条の許可に係る家畜人工授精所の名称その他の農林水産省令で定める事項を変更したときは、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

2 家畜人工授精所の開設者は、当該家畜人工授精所を廃止し、休止し、又は休止した当該家畜人工授精所を再開しようとするときは、その廃止、休止又は再開の日の一月前までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

 第二十六条第一項中「申請」を「前条第二項の規定による廃止の届出」に改め、同条第二項中「前条第一項の構造、設備及び器具を欠く」を「第二十五条第一項第一号に該当する」に改め、「開設者が」の下に「同項第二号若しくは第三号若しくは同条第二項第二号から第四号までのいずれかに該当するに至つたとき若しくは」を加え、「基く命令の規定若しくはこれらに基く」を「基づく命令に基づく」に改める。

 第三十一条中「第二十五条第一項の」を「第二十五条第一項第一号の農林水産省令で定める」に改める。

 第三十二条を次のように改める。

 (農林水産省令への委任)

第三十二条 この節に規定するもののほか、家畜人工授精所の開設の許可の申請手続及び第二十五条の二の規定による届出に関し必要な事項は、農林水産省令で定める。

 第三章の二中第三十二条の五を第三十二条の十二とする。

 第三十二条の四中「採る」を「とる」に改め、同条を第三十二条の十一とする。

 第三十二条の三中「行なう」を「行う」に改め、同条を第三十二条の十とする。

 第三十二条の二第二項中「の各号」を削り、同条第四項中「行なう」を「行う」に改め、同条を第三十二条の九とする。

 第三章に次の一節を加える。

    第四節 特定家畜人工授精用精液等の特例

 (特定家畜人工授精用精液等の指定)

第三十二条の二 農林水産大臣は、高い経済的価値を有することその他の事由により特にその適正な流通を確保する必要がある家畜人工授精用精液又は家畜受精卵を、特定家畜人工授精用精液等として指定することができる。

2 農林水産大臣は、前項の規定による指定をするときは、あらかじめ、家畜の改良増殖に関し専門の学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。

 (指定の公示)

第三十二条の三 農林水産大臣は、前条第一項の規定による指定をするときは、農林水産省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

2 特定家畜人工授精用精液等の指定は、前項の規定による公示によつてその効力を生ずる。

 (容器への表示)

第三十二条の四 獣医師又は家畜人工授精師は、第十三条第四項から第六項までの規定により特定家畜人工授精用精液等を容器に収めたときは、当該容器に、当該特定家畜人工授精用精液等に係る種畜の名称その他の農林水産省令で定める事項の表示をしなければならない。

 (譲渡等記録簿)

第三十二条の五 家畜人工授精所の開設者は、特定家畜人工授精用精液等の譲受け(保存の委託を受けた特定家畜人工授精用精液等の搬入を含む。以下この項において同じ。)、譲渡し(保存の委託を受けた特定家畜人工授精用精液等の搬出を含む。以下この項において同じ。)、廃棄又は亡失をしたときは、遅滞なく、譲受け、譲渡し、廃棄又は亡失に関する事項を譲渡等記録簿に記載しなければならない。

2 家畜人工授精所の開設者は、前項の譲渡等記録簿を十年間保存しなければならない。

 (是正命令)

第三十二条の六 農林水産大臣は、獣医師、家畜人工授精師又は家畜人工授精所の開設者が前二条の規定又はこれらの規定に基づく命令に違反していると認めるときは、当該獣医師、家畜人工授精師又は家畜人工授精所の開設者に対し、当該違反を是正するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 (指定の解除)

第三十二条の七 農林水産大臣は、特定家畜人工授精用精液等について、その指定の理由が消滅したときは、遅滞なく、その指定を解除しなければならない。

2 農林水産大臣は、公益上の理由により必要が生じたときは、特定家畜人工授精用精液等の指定を解除することができる。

3 農林水産大臣は、前二項の規定により特定家畜人工授精用精液等の指定を解除するときは、あらかじめ、家畜の改良増殖に関し専門の学識経験を有する者の意見を聴かなければならない。

4 第三十二条の三の規定は、第一項又は第二項の規定による特定家畜人工授精用精液等の指定の解除について準用する。

 (農林水産省令への委任)

第三十二条の八 この節に規定するもののほか、第三十二条の四の容器への表示の方法及び第三十二条の五第一項の譲渡等記録簿の様式は、農林水産省令で定める。

 第三十四条の見出しを「(報告の徴収等)」に改め、同条第二項中「又は獣医師若しくは家畜人工授精師」を「、獣医師、家畜人工授精師、家畜の生産者その他の関係者」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項を同条第二項とし、同項の次に次の一項を加える。

3 家畜人工授精所の開設者は、毎年、農林水産省令で定めるところにより、当該家畜人工授精所の運営の状況を都道府県知事に報告しなければならない。

 第三十四条に第一項として次の一項を加える。

  農林水産大臣は、第三章第四節の規定の施行に必要な限度において、種畜の飼養者、家畜人工授精所の開設者、獣医師、家畜人工授精師、家畜の生産者その他の関係者から必要な事項の報告を求めることができる。

 第三十四条に次の一項を加える。

5 都道府県知事は、前二項の規定による報告(特定家畜人工授精用精液等に関するものに限る。)を受けたときは、遅滞なく、その内容を農林水産大臣に通知しなければならない。

 第三十五条第一項中「家畜人工授精簿」の下に「、譲渡等記録簿」を加え、「最少限度」を「最小限度」に改める。

 第三十五条の二第一項中「家畜人工授精簿」の下に「、譲渡等記録簿」を加える。

 第三十五条の三の次に次の一条を加える。

 (回収等の命令)

第三十五条の四 農林水産大臣は、第十四条の規定に違反して特定家畜人工授精用精液等を譲り渡した者に対し、当該特定家畜人工授精用精液等の回収及び廃棄その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 都道府県知事は、第十四条の規定に違反して家畜人工授精用精液又は家畜受精卵(特定家畜人工授精用精液等であるものを除く。)を譲り渡した者に対し、当該家畜人工授精用精液又は家畜受精卵の回収及び廃棄その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

 第三十八条中「一に該当する」を「いずれかに該当する場合には、当該違反行為をした」に改め、同条第一号中「又は第十一条の二」を「から第十二条まで、第十三条第四項又は第十四条」に、「者」を「とき。」に改め、同条第二号中「者」を「とき。」に改め、同条第三号中「第三十二条の二第一項」を「第三十二条の九第一項」に、「者」を「とき。」に改め、同条第四号中「第三十二条の二第三項」を「第三十二条の九第三項」に、「者」を「とき。」に改め、同条に次の一号を加える。

 五 第三十五条の四の規定による命令に違反したとき。

 第三十九条を削る。

 第四十条中「一に該当する」を「いずれかに該当する場合には、当該違反行為をした」に、「二十万円」を「五十万円」に改め、同条第一号及び第二号中「者」を「とき。」に改め、同条第三号を削り、同条第四号中「者」を「とき。」に改め、同号を同条第三号とし、同号の次に次の一号を加える。

 四 第十五条第一項に規定する事項を家畜人工授精簿に記載せず、又は虚偽の記載をしたとき。

 第四十条第七号中「者」を「とき。」に改め、同号を同条第十号とし、同条第六号中「第三十四条」を「第三十四条第一項から第四項まで」に、「者」を「とき。」に改め、同号を同条第九号とし、同条第五号中「第三十二条の五」を「第三十二条の十二」に、「者」を「とき。」に改め、同号を同条第八号とし、同号の前に次の三号を加える。

 五 第二十一条の規定に違反して、家畜人工授精師という名称を用いたとき。

 六 第三十条の規定に違反して、その名称中に家畜人工授精所たることを示す文字を用いたとき。

 七 第三十二条の六の規定による命令に違反したとき。

 第四十条を第三十九条とし、同条の次に次の一条を加える。

第四十条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

 第四十二条中「第九条第三項又は第十五条第二項の規定に違反した者は、十万円」を「次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円」に改め、同条に次の各号を加える。

 一 第九条第三項又は第十五条第二項の規定に違反した者

 二 第二十五条の二第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 三 第二十五条の二第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、家畜人工授精所を廃止し、休止し、又は休止した家畜人工授精所を再開した者

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次条及び附則第七条の規定は、公布の日から施行する。

 (特定家畜人工授精用精液等の指定に係る準備行為)

第二条 農林水産大臣は、この法律による改正後の家畜改良増殖法(以下「新法」という。)第三十二条の二第一項の規定による特定家畜人工授精用精液等の指定をするため、この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前においても、同条第二項の家畜の改良増殖に関し専門の学識経験を有する者の意見を聴くことができる。

 (家畜人工授精師の免許の取消し及び業務の停止に関する経過措置)

第三条 新法第十九条第一項の規定は、この法律の施行の際現にこの法律による改正前の家畜改良増殖法第十六条第一項の免許を受けている者(以下この条において「施行時免許者」という。)が、施行日前に新法第十七条第一項に規定する規定に違反し、刑に処せられた事実によって、同項に規定する者に該当する場合については、適用しない。この場合において、施行時免許者についての新法第十九条第二項の規定の適用については、同項中「第十七条第二項各号のいずれかに掲げる者」とあるのは、「第十七条第一項に規定する者若しくは同条第二項各号に掲げる者のいずれか」とする。

 (家畜人工授精所の廃止又は休止の届出に関する経過措置)

第四条 新法第二十五条の二第二項の規定は、施行日から起算して一月を経過する日以後に家畜人工授精所を廃止し、又は休止する家畜人工授精所の開設者について適用する。

 (回収等の命令に関する経過措置)

第五条 新法第三十五条の四の規定は、施行日以後にする家畜改良増殖法第四条第一項に規定する家畜人工授精用精液又は同法第十一条の二第五項に規定する家畜受精卵の譲渡しについて適用する。

 (罰則に関する経過措置)

第六条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第七条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第八条 政府は、この法律の施行後十年を目途として、この法律による改正後の規定の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、当該規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (租税特別措置法の一部改正)

第九条 租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)の一部を次のように改正する。

  第二十五条第一項、第六十七条の三第一項及び第六十八条の百一第一項中「第三十二条の二第一項」を「第三十二条の九第一項」に改める。


     理 由

 最近における家畜人工授精及び家畜受精卵移植をめぐる状況の変化に鑑み、家畜人工授精用精液等の保存等に関する規制を強化するとともに、特にその適正な流通を確保する必要がある家畜人工授精用精液等について容器への表示等の規制を整備する等の必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。

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