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離島の振興に関する施策の拡充のための離島振興法等の一部を改正する法律案要綱

第一 離島振興法の一部改正
 一 国の負担又は補助の割合の特例等(離島振興法第7条第1項、別表関係)
   離島振興計画に基づく次の事業に対する国の負担又は補助の割合について、沖縄に関する嵩上げ措置を参照した嵩上げ措置を講ずること。
 @ 農業試験研究施設
 A 土地改良(農業用用排水施設の新設、牧草等の農用地の造成等)
 B 林業施設(森林保安施設整備)
 C 漁港(漁港の基本施設、輸送施設等の修築)
 D 道路(一般国道、都道府県道、市町村道整備)
 E 公営住宅(公営住宅の建設等)
 F 住宅地区改良(改良住宅の建設等)
 G ごみ処理施設(ごみ処理施設の設置)
 H 下水道(公共下水道、流域下水道の設置・改築)
 I 児童福祉施設(助産施設、保育所、乳児院、知的障害児施設等の整備)
 J 義務教育施設等(義務教育諸学校に係る建物の整備等)
 K 高等学校教育施設等(公立の高等学校等に係る建物の整備等)
 L 海岸(海岸保全施設の新設又は改良に関する工事等) 

 二 離島に関する国庫補助(離島振興法第7条第9項〜第13項関係)
 1 石油輸送コスト 
 国は、都道府県又は市町村が、離島振興対策実施地域の区域内で販売するため当該離島振興対策実施地域の区域外から自動車又は船舶の燃料用の揮発油等を運搬する者に対して、当該運搬に要する経費について補助する場合には、政令で定めるところにより、当該都道府県又は市町村が実質的に負担する部分を生じさせることのないよう、これに要する経費を補助するものとすること。
2 情報通信技術の利用の機会の格差是正
 国は、離島振興対策実施地域において、情報通信基盤の整備、テレビジョン放送の視聴が困難な地域の解消その他情報通信技術の利用の機会の格差を是正を目的とする事業を行う都道府県又は市町村に対し、政令の定めるところにより、その事業に要する費用の2分の1を補助するものとすること。
3 水産業研究施設の設置
 国は、都道府県が離島振興区域において政令で定める水産業に関する試験研究施設を設置する場合には、政令で定めるところにより、その設置に要する費用の10分の9.5を補助するものとすること。
4 高校生の通学費・居住費
 国は、都道府県又は市町村が、離島振興対策実施地域として指定されている離島(当該離島の一部の地域のみが離島振興対策実施地域として指定されている場合にあっては、当該一部の地域。以下4において同じ。)の区域内に所在する中学校を卒業し、当該離島の区域外に所在する高等学校に進学した生徒の保護者(当該離島の区域内に住所を有する者に限る。)に対して、次に掲げる区分に応じ、@又はAに定める費用について補助する場合には、政令で定めるところにより、@に係る経費にあっては当該都道府県又は市町村が実質的に負担する部分を生じさせることのないよう、Aに係る経費にあってはその支給に要する経費の10分の5.5を、補助するものとすること。ただし、当該離島の区域内に高等学校が所在する場合は、この限りでない。
 @ 当該生徒が保護者と同一の住所に居住する場合 通学費
 A 当該生徒が保護者と異なる住所に居住する場合 居住費
5 漂流物・野生生物対策
 国は、離島振興対策実施地域の周辺の海域において、環境の保持又は住民の生活の安定に有害な影響を及ぼす漂流物を除去し、又は野生生物を駆除する者に対し、政令で定めるところにより、これに要する経費の2分の1を補助するものとすること。

 三 観光の振興(離島振興法第9条の2〜第9条の16関係)
1 観光振興計画の作成等
 (1) 都道府県は、離島振興計画に基づき、観光の振興に関する計画(以下「観光振興計画」という。)を作成することができるものとすること。
 (2) 観光振興計画においては、おおむね次に掲げる事項について定めるものとすること。
    @ 計画期間(5年以下)
    A 観光地の魅力の増進に関する事項
    B 観光旅客の受入れの体制の確保に関する事項
    C 離島振興対策実施地域の宣伝の方針に関する事項
    D 国際会議等の誘致の方針その他国際会議等の誘致の促進に関する事項
    E 観光旅客の移動の円滑化に関する事項
 (3) 観光振興計画においては、(2)に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について定めることができるものとすること。
 @ 観光関連施設の整備を特に促進することが必要とされる次に掲げる要件を備えている地域の区域
     イ 優れた自然の風景地、文化財等の観光資源を有する地域であること。
     ロ 自然的社会的条件からみて一体として観光関連施設の整備を図ることが相当と認められる地域であること。
     ハ 観光関連施設の用に供する土地の確保が容易であること。
     ニ 観光関連施設の整備が確実と見込まれる地域であること。
 A バス会社又は船会社が利用者の利便の増進を図るために実施する事業であって国土交通省令で定めるもの(以下「利用者利便増進事業」という。)に関する事項
 (4) 都道府県は、観光振興計画において(3)@の観光振興地域の区域を定めるときは、あらかじめ関係市町村の意見を聴かなければならないものとすること。
 (5) 都道府県は、観光振興計画について、主務大臣に協議し、その同意を求めることができるものとすること。
 (6) 主務大臣は、観光振興計画が離島振興計画に適合するものであること等と認めるときは、その同意をするものとすること。
2 独立行政法人国際観光振興機構が海外において離島の宣伝活動及び国際会議の誘致活動に努める旨定めること。
3 観光の利便性の増進等
 (1) 共通乗車船券
    離島内のバス、船又は飛行機のうち2以上の会社で使用できる共通乗車船券について、運賃変更の届出等について事業者の手続簡素化を行うこと。
 (2) 利用者利便増進事業計画等
    定期航路会社が利用者利便増進事業計画の認定を受けた場合には、増便などを計画する場合の手続の簡素化を行うこと。
4 課税の特例
 1(5)の同意を得た観光振興計画(以下「同意観光振興計画」という。)に定められた観光振興地域の区域内(以下「同意観光振興地域」という。)においてスポーツ、レクリエーション施設等の特定民間観光関連施設を新設し、又は増設した法人が、当該新設又は増設に伴い新たに機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物を取得し、又は製作し、若しくは建設した場合には、租税特別措置法で定めるところにより、課税の特例の適用があるものとすること。
5 地方税の課税免除又は不均一課税に伴う措置
 地方公共団体が、同意観光振興地域で特定民間観光関連施設を新設等した者について、事業税、不動産取得税等を免税又は不均一課税をした場合に、減収額を基準財政収入額から控除する特例を設けること。
6 資金の確保等
 国及び地方公共団体は、事業者が行う同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域内の観光関連施設の整備のために必要な資金の確保その他の援助に努めるものとすること。
7 公共施設の整備
 国及び地方公共団体は、同意観光振興計画に定められた観光振興地域の区域における観光の開発を促進するために必要な公共施設の整備の促進に努めるものとすること。
8 国等の援助
 国及び地方公共団体は、同意観光振興計画の達成に資するため、当該同意観光振興計画の実施に必要な事業を行う者に対する助言、指導その他の援助の実施に努めるものとすること。

 四 農林水産業の振興(離島振興法第9条の17〜第9条の19関係)
1 農林水産振興計画の作成等
 (1) 都道府県は、離島振興計画に基づき、農林水産業振興計画を作成することができるものとすること。
 (2) 農林水産業振興計画においては、おおむね次に掲げる事項について定めるものとすること。
  @ 計画期間(5年以下)
  A 農林水産業に係る技術の研究開発及び普及に関する事項
  B 農林水産物の加工及び流通の合理化に関する事項
  C 農林水産業を担うべき人材の育成及び確保に関する事項
  D 農林水産業の振興を図るために必要な生産基盤の整備に関する事項
 (3) 都道府県は、農林水産業振興計画について、農林水産大臣に協議し、その同意を求めることができるものとすること。
 (4) 農林水産大臣は、農林水産業振興計画が離島振興計画に照らして適切なものであると認めるときは、その同意をするものとすること。
  2 資金の確保等
   国及び地方公共団体は、1(4)により同意を得た農林水産業振興計画に基づいて行う事業の実施に関し、必要な資金の確保その他の援助に努めるものとすること。

五 一般国道の路線の指定に当たっての配慮(離島振興法第12条第2項関係)
 政府は、道路法第5条第1項の規定により一般国道の路線として海上の区間を含む路線を指定するときは、近接する離島振興対策実施地域を経過地として定めるよう適切な配慮をするものとすること。

六 地方交付税の基準財政需要額の算定に当たっての配慮(離島振興法第20条の2関係)
 政府は、離島振興対策実施地域をその区域に含む都道府県及び市町村の地方交付税の基準財政需要額の算定に当たっては、離島振興対策実施地域の特性に適切な配慮をするものとすること。

第二 奄美群島振興開発特別措置法の一部改正
  奄美群島について、第一と同様の措置を講ずること。(奄美群島振興開発特別措置法第6条第7項、第6条の2の2、第6条の4第2項、第6条の12の2、第6条の14関係)

第三 小笠原諸島振興開発特別措置法の一部改正
  小笠原諸島について、第一と同様の措置を講ずること。(小笠原諸島振興開発特別措置法第6条第1項及び第3項、第8条の3、第13条の2第2項、第16条の2、第16条の3関係)

第四 沖縄振興特別措置法の一部改正
  沖縄の離島について、第一の二2〜5、五及び六と同様の措置を講ずること。(沖縄振興特別措置法(第91条2項、第105条第9項、第110条の2関係)

第五 租税特別措置法の一部改正
 一 離島振興法に規定する離島振興対策実施地域等において特定の資産を取得した場合の特別償却制度の創設(租税特別措置法第12条、第45条関係)
 離島振興法に規定する離島振興対策実施地域において石油の販売の事業の用に供する設備の新設又は増設をする場合には、当該新設又は増設に係る機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物について、一定の要件の下に取得価額の100分の10(建物及び附属設備並びに構築物については、100分の6)の特別償却ができるものとすること。また、奄美群島、小笠原諸島及び沖縄の離島について、同様の措置を講ずること。

 二 離島振興法等に規定する観光振興地域において特定の資産を取得した場合の特別税額控除制度の創設(租税特別措置法第42条の9、第68条の13関係)
 第一の三4に規定する場合には、新設又は増設に係る機械及び装置、建物及びその附属設備並びに構築物について、一定の要件の下に取得価額の100分の15(建物及びその附属設備並びに構築物については、100分の8)の特別税額控除ができるものとすること。また、奄美群島及び小笠原諸島について、同様の措置を講ずること。

 三 特定離島路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例の拡充及び適用期限の延長(租税特別措置法第90条の9関係)
 特定離島路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例について、税率を航空機燃料1キロリットルにつき19,500円から13,000円に引き下げた上、適用期限を2年延長すること。

第六 施行期日等
一 施行期日
   この法律は、公布の日から起算して6月以内で政令で定める日から施行するものとすること。ただし、第一の三4、5(第二から第四までにおいて同様に扱われる場合を含む。)及び第五は、平成23年4月1日から施行すること。

二 経過措置
   この法律による改正後の国の負担、補助等に関する規定を平成22年度から適用するための経過措置その他所要の経過措置を設けること。

三 検討
   国は、平成25年3月31日までに、離島において住民が収入を確保し、住み続けることができるようにするための施策、離島への人の移住を促進し、又は企業を誘致するための租税の減免その他の適切な手法、外洋に存する離島が国防に果たしている役割を踏まえたこれらの離島の振興のための施策その他離島の振興のための施策の在り方全般について、離島振興法の抜本的な見直しを含め検討を加え、その結果に基づいて、所要の措置を講ずるものとすること。

四 その他
   その他、所要の規定を整備すること。

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