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公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案要綱


第一 趣旨〔改正法第1条関係〕
  この法律は、一票の較差を緊急に是正するとともに、衆議院議員の定数の削減及び
 これに伴い民意が過度に集約されないようにするための臨時の措置を緊急に講ずるた
 め、公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部改正について定めるも
 のとすること。


第二 公職選挙法の一部改正等〔改正法第2条、改正法附則第3条及び附則別表関係〕
一 一票の較差是正
 1 衆議院議員の小選挙区
   衆議院議員の小選挙区については、別に法律(2の改定案を踏まえたいわゆる
  “区割り法”)で定めること。     (公選法第13条第1項及び別表第1関係)
 2 今次の改定案に関する特例(0増5減)
   平成22年の国勢調査の結果に基づく小選挙区の改定案の作成に当たっての特例
  (都道府県ごとの小選挙区の数(0増5減)、改定案の作成基準(各小選挙区間の人口
   較差2倍未満)等)を定めること。    (改正法附則第3条及び附則別表関係)

二 定数削減及び民意が過度に集約されないようにするための臨時措置(全国比例・
 「連用制的」比例枠)
 1 衆議院議員の定数削減
   衆議院議員の定数を435人(現行480人)とし、小選挙区選出議員を295人(現行
  300人)、比例代表選出議員を140人(現行180人)とすること。
                           (公選法第4条第1項関係)
 2 全国比例への改正
  (1) 全国比例への改正
    比例代表選挙につき、ブロック単位から全国単位とすること。
                             (公選法第12条関係)
  (2) (1)の改正に伴う事項
   (a) 名簿届出政党等の要件の改正
     名簿届出政党等の要件のうち、候補者数要件(いわゆる新規参入要件)を28
    人以上とすること。            (公選法第86条の2第1項関係)
   (b) 供託金没収点の引下げ
     比例の供託金の没収点につき、「比例当選者数の3倍」とすること。
                              (公選法第94条関係)
   (c) 選挙運動量の見直し
     現在ブロック単位で定められている次の選挙運動量について、次のように改
    めること。
     イ 自動車の台数制限        名簿登載者55人まで11台、
                       10人超えるごとに1台追加
     ロ ビラの種類制限             22種類以内
     ハ ポスターの種類制限           33種類以内
     ニ 政党等演説会の同時開催数の制限     88以内
     ホ 新聞広告・政見放送・選挙公報の選挙運動量
       新聞広告・政見放送・選挙公報の選挙運動量を定める政省令等につき、
      参議院比例代表選挙と同様の選挙運動量が確保されるよう改正すること。
     ヘ 新聞広告の選挙公営の要件     有効投票の100分の1以上
             (公選法第141条第3項、第142条第3項、第144条第4項、
              第164条の2第3項並びに第149条第2項及び第6項関係)
 3 「連用制的」比例枠の導入
   衆議院比例代表選挙の当選人の数の決定について、次のように改めること。
  イ 比例定数140人のうち105人については、単純ドント式により当選人の数を決定
   すること。              (公選法第95条の2第1項第1号関係)
  ロ 比例定数140人のうち35人については、「連用制的」な方法により当選人の数を
   決定すること。            (公選法第95条の2第1項第2号関係)
  ハ 阻止条項(得票率1%)を設けること。   (公選法第95条の2第1項関係)


第三 衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部改正〔改正法第3条関係〕
  各都道府県の区域内の衆議院の小選挙区の数について、いわゆる「1人別枠方式」
 を廃止すること。               (区画審設置法第3条第2項関係)


第四 その他
一 施行期日
  この法律は、公布の日から施行すること。ただし、第二(一の2を除く。)及び
 第四の二は、第二の一の1に規定する法律の施行の日から施行すること。
                            (改正法附則第1条関係)
二 選挙制度改革に関する検討
  衆議院議員の選挙制度の改革については、次々回の総選挙からの実施が可能となる
 よう、参議院議員の選挙制度の改革の状況を踏まえつつ、衆議院議員の定数を400人と
 することとして、有権者の政権の選択と民意の反映との両立を図る選挙制度の在り方
 について、次回の総選挙後、選挙制度審議会において1年以内に、検討を行い結論を
 得るものとすること。                 (改正法附則第4条関係)

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