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   女性が活躍できる社会環境の整備の総合的かつ集中的な推進に関する法律案要綱


一 目的(第一条関係)
  この法律は、男女がそれぞれ自己の希望を実現し豊かな人生を送ることができるようにするとともに、社会の担い手の確保並びに多様な人材の活用及び登用により我が国の経済社会の持続的な発展を図るためには、職業生活その他の社会生活と家庭生活との両立が図られること及び社会のあらゆる分野における意思決定の過程に女性が参画すること等を通じて、女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにすることが重要であることに鑑み、女性が活躍できる社会環境の整備について、その基本理念その他の基本となる事項を定めることにより、これを総合的かつ集中的に推進することを目的とすること。
二 基本理念(第二条関係)
  女性が活躍できる社会環境の整備は、次に掲げる事項を基本として行われるものとすること。
1 男女が、家族や地域社会の絆を大切にし、人生の各段階における生活の変化に応じて、それぞれその有する能力を最大限に発揮して充実した職業生活その他の社会生活を営むとともに、子の養育、家族の介護その他の家庭生活における活動について協働することができるよう、職業生活その他の社会生活と家庭生活との両立が図られる社会を実現すること。
 2 妊娠、出産、育児、介護等を理由として退職を余儀なくされることがないようにするための雇用環境の整備の推進及びそれらを理由として退職した者の円滑な再就職の促進等を行うことにより女性の就業率の向上を図るとともに、社会のあらゆる分野における指導的地位にある者に占める女性の割合の増加を図り、女性がその有する能力を最大限に発揮できるようにすること。
 3 少子化社会対策基本法及び子ども・子育て支援法の基本理念に配慮すること。
三 国等の責務
 1 国の責務(第三条関係)
   国は、二の基本理念にのっとり、女性が活躍できる社会環境の整備に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有するものとすること。
 2 地方公共団体の責務(第四条関係)
   地方公共団体は、二の基本理念にのっとり、女性が活躍できる社会環境の整備に関し、国と協力しつつ、当該地域の状況に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有するものとすること。
 3 事業主の責務(第五条関係)
   事業主は、二の基本理念にのっとり、その雇用する労働者に係る多様な労働条件の整備その他の労働者の職業生活と家庭生活との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備を行うことにより女性が活躍できる社会環境の整備に資するよう努めるとともに、国又は地方公共団体が実施する女性が活躍できる社会環境の整備に関する施策に協力するものとすること。
四 法制上の措置(第六条関係)
  政府は、五から九までに定めるところにより、女性が活躍できる社会環境の整備を行うものとし、このために必要な法制上の措置については、この法律の施行後二年以内を目途として講ずるものとすること。
五 時間外労働等の慣行の是正(第七条関係)
  政府は、女性の活躍及び男性の育児、介護等への参加の妨げとなっている職場における長時間にわたる時間外又は休日の労働(労働基準法第三十六条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させることをいう。1において同じ。)等の慣行の是正が図られるよう、労働者団体及び事業主団体と緊密な連携協力を図りながら、次に掲げる措置を講ずるものとすること。
 1 時間外又は休日の労働に係る労働時間の大幅な短縮を促進すること。
 2 所定労働時間を短縮し、又は柔軟に変更することができる制度の導入、在宅で勤務できる制度の導入その他の就業形態の多様化を促進すること。
六 支援体制の整備(第八条関係)
  政府は、女性が人生の各段階における生活の変化に応じて社会における活動を選択し、活躍できるよう、次に掲げる措置を講ずるものとすること。
 1 保育、介護等に係る体制の整備及び支援を促進すること。
 2 学校の授業の終了後又は休業日における児童の適切な遊び、生活及び学びの場並びに療育に係る体制の整備を促進すること。
 3 妊娠、出産、育児、介護等を理由として退職を余儀なくされることがないようにするための女性の雇用の継続及びそれらを理由として退職した女性の円滑な再就職を促進すること。
 4 起業を志望する女性に対する支援を推進すること。
 5 社会のあらゆる分野において女性が活躍できるために必要な能力及び態度を養う教育並びに再び学習することができる機会の提供を促進すること。
七 税制及び社会保障制度の在り方(第九条関係)
  政府は、女性の就業形態及び雇用形態の選択に中立的な税制及び社会保障制度の在り方について様々な角度から検討し、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
八 指導的地位への女性の登用の促進(第十条関係)
  政府は、平成三十二年までに社会のあらゆる分野における指導的地位にある者に占める女性の割合を三割とすることを目指し、役員、管理職、高度の専門性が求められる職業その他の指導的地位への女性の登用を促進するため、次に掲げる措置を講ずるものとすること。
 1 女性が活躍できる社会環境の整備を集中実施期間(平成三十二年までの期間をいう。)において総合的かつ集中的に推進するための実行計画を策定すること。
 2 実行計画の実施状況等を勘案し、実行計画に検討を加え、必要があると認めるときは、これを改定すること。
 3 国及び地方公共団体並びに事業者(以下「国等」という。)における職員等の採用、配置、昇進等の現状の把握及び分析、当該分析に基づく指導的地位への女性の登用に係る目標の設定、当該目標を達成するための計画の策定、情報開示その他の積極的改善措置等(男女共同参画社会基本法第二条第二号に規定する積極的改善措置及びその実施に資する取組をいう。以下同じ。)の実施を促進するために必要な措置(国等による積極的改善措置等の確実な実施を確保するための措置を含む。)について、事業者の事業の規模等に配慮しつつ、検討すること。
 4 事業者における女性の活躍の状況についての情報を容易に取得することができる環境を整備すること。
 5 事業者が積極的改善措置等を円滑に実施できるよう、国及び地方公共団体が当該事業の目的、事業者又は発注者の負担等を踏まえつつ講ずる次に掲げる措置その他の必要な措置を促進すること。
  イ 事業者による積極的改善措置等の実施に対する支援を行うこと。
  ロ 国又は地方公共団体による物品及び役務の調達又は補助金の交付に当たって、事業者による積極的改善措置等の実施の状況について報告を求めること。
  ハ 国又は地方公共団体による物品及び役務の調達に当たって、予算の適正な使用に留意しつつ、積極的改善措置等の実施を推進する事業者の受注の機会の増大を図るよう努めること。
 6 女性の活躍を阻害する要因、女性の活躍に係る経済効果その他の社会に与える影響、女性の活躍の推進に関する国際的動向等についての調査研究を推進すること。
九 国民の理解及び協力の促進(第十一条関係)
  政府は、社会のあらゆる分野における女性の活躍に寄与した者の顕彰等を通じ、家庭生活における男女の協働及び社会における女性の活躍に関する国民、とりわけ男性の理解及び協力を促進するものとすること。
十 意見聴取(第十二条関係)
  政府は、女性が活躍できる社会環境の整備に関する施策の策定に当たっては、学識経験者、労働者、事業者その他の関係者の意見を聴くことができるものとすること。
十一 女性の活躍推進連絡会議(第十三条関係)
  政府は、関係行政機関の職員をもって構成する女性の活躍推進連絡会議を設け、実行計画を策定し、及び改定し、並びに実施するための連絡調整を行うものとすること。
十二 その他
 1 施行期日(附則第一条関係)
   この法律は、公布の日から施行すること。
 2 検討(附則第二条関係)
   政府は、この法律の施行後五年を目途として、役員、管理職、高度の専門性が求められる職業その他の指導的地位への女性の登用の状況その他のこの法律の施行の状況等について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとすること。

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