衆議院

メインへスキップ



法律第百二十六号(昭二三・七・一〇)

◎健康保険法の一部を改正する法律

健康保険法(大正十一年法律第七十号)の一部を次のように改正する。

「主務大臣」を「厚生大臣」に改める。

第一条 健康保険ニ於テハ保険者ガ被保険者ノ業務外ノ事由ニ因ル疾病、負傷若ハ死亡又ハ分娩ニ関シ保険給付ヲ為シ併セテ被保険者ニ依リ生計ヲ維持スル者(以下被扶養者ト称ス)ノ疾病、負傷、死亡又ハ分娩ニ関シ保険給付ヲ為スモノトス

前項ノ被扶養者ノ範囲ハ被保険者ノ直系尊属、配偶者(届出ヲ為サザルモ事実上婚姻関係ト同様ノ事情ニ在ル者ヲ含ム以下之ニ同ジ)及ビ子ニシテ専ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スルモノ並ニ其ノ被保険者ト同一ノ世帯ニ属シ専ラ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持スル者トス

第二条第一項中「又ハ俸給及之ニ準ズベキモノヲ謂フ」を「俸給、手当又ハ賞与及之ニ準ズベキモノヲ謂フ但シ臨時ニ受クルモノ及三月ヲ超ユル期間毎ニ受クル手当又ハ賞与及之ニ準ズベキモノハ此ノ限ニ在ラズ」に改め、同条第二項を次のように改める。

報酬ノ全部又ハ一部ガ金銭以外ノモノナル場合ニ於テハ其ノ価格ハ其ノ地方ノ時価ニ依リ都道府県知事之ヲ定ム

健康保険組合ハ前項ノ規定ニ拘ラズ規約ヲ以テ別段ノ定ヲ為スコトヲ得

第三条第二項を次のように改める。

標準報酬ハ被保険者ノ報酬月額ニ基キ左ノ区別ニ依リ之ヲ定ム

標準報酬ノ等級

標準報酬

報酬月額

月額

日額

第一級

三百円

十円

四百五十円未満

第二級

六百円

二十円

四百五十円以上七百五十円未満

第三級

九百円

三十円

七百五十円以上千五十円未満

第四級

千二百円

四十円

千五十円以上千三百五十円未満

第五級

千五百円

五十円

千三百五十円以上千六百五十円未満

第六級

千八百円

六十円

千六百五十円以上千九百五十円未満

第七級

二千百円

七十円

千九百五十円以上二千二百五十円未満

第八級

二千四百円

八十円

二千二百五十円以上二千五百五十円未満

第九級

二千七百円

九十円

二千五百五十円以上二千八百五十円未満

第十級

三千円

百円

二千八百五十円以上三千百五十円未満

第十一級

三千三百円

百十円

三千百五十円以上三千四百五十円未満

第十二級

三千六百円

百二十円

三千四百五十円以上三千七百五十円未満

第十三級

三千九百円

百三十円

三千七百五十円以上四千五十円未満

第十四級

四千二百円

百四十円

四千五十円以上四千三百五十円未満

第十五級

四千五百円

百五十円

四千三百五十円以上四千六百五十円未満

第十六級

四千八百円

百六十円

四千六百五十円以上四千九百五十円未満

第十七級

五千百円

百七十円

四千九百五十円以上五千二百五十円未満

第十八級

五千四百円

百八十円

五千二百五十円以上五千五百五十円未満

第十九級

五千七百円

百九十円

五千五百五十円以上五千八百五十円未満

第二十級

六千円

二百円

五千八百五十円以上六千百五十円未満

第二十一級

六千三百円

二百十円

六千百五十円以上六千四百五十円未満

第二十二級

六千六百円

二百二十円

六千四百五十円以上六千七百五十円未満

第二十三級

六千九百円

二百三十円

六千七百五十円以上七千五十円未満

第二十四級

七千二百円

二百四十円

七千五十円以上七千三百五十円未満

第二十五級

七千五百円

二百五十円

七千三百五十円以上七千六百五十円未満

第二十六級

七千八百円

二百六十円

七千六百五十円以上七千九百五十円未満

第二十七級

八千百円

二百七十円

七千九百五十円以上

標準報酬ハ被保険者ノ資格ヲ取得シタル日ノ現在ニ依リ之ヲ定ム

被保険者ノ報酬ガ其ノ増減アリタルニ因リ従前ノ報酬月額ニ基キ定メラレタル標準報酬ニ該当セザルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ報酬ニ増減アリタル月ノ翌月(報酬ニ増減アリタル日ガ月ノ初日ナルトキハ其ノ月)ヨリ其ノ報酬ヲ変更ス

第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ノ標準報酬ニ付テハ引続キ従前ノモノニ依ル

第三条ノ二 被保険者ノ報酬月額ハ左ノ各号ノ規定ニ依リ之ヲ算定ス

一 月、週其ノ他一定期間ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ被保険者ノ資格ヲ取得シタル日又ハ報酬ニ増減アリタル日ノ現在ニ於ケル報酬ノ額ヲ其ノ期間ノ総日数ヲ以テ除シテ得タル額ノ三十倍ニ相当スル額

二 日、時間、稼高又ハ請負ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ被保険者ノ資格ヲ取得シタル日ノ属スル月前一月間ニ現ニ使用セラルル事業ニ於テ同様ノ業務ニ従事シ同様ノ報酬ヲ受クル者ノ報酬ノ額ヲ平均シタル額

前項ノ規定ニ依リ報酬ヲ定ムル被保険者ノ報酬ガ其ノ増減アリタル場合ニ於テハ其ノ日ノ属スル月ニ受ケタル報酬ノ額

三 前二号ノ規定ニ依リ算定シ難キモノニ付テハ被保険者ノ資格ヲ取得シタル日又ハ報酬ニ増減アリタル日前一月間ニ其ノ地方ニ於テ同様ノ業務ニ従事シ同様ノ報酬ヲ受クル者ガ受ケタル報酬ノ額

四 前各号ノ二以上ニ該当スル報酬ヲ受クル場合ニ於テハ其ノ各ニ付前各号ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額

五 同時ニ二以上ノ事業所ニ於テ報酬ヲ受クル場合ニ於テハ各事業所ニ付前各号ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額

被保険者ノ報酬月額ガ前項ノ規定ニヨリ算定シ難キトキ又ハ前項ノ規定ニ依リテ算定シタル額ガ著シク不当ナルトキハ前項ノ規定ニ拘ラズ保険者ニ於テ之ヲ算定ス

保険者ガ健康保険組合ナル場合ニ於テハ前項ノ算定方法ハ規約ヲ以テ之ヲ定ムベシ

第六条に次の二項を加える。

健康保険組合ニハ所得税及法人税ヲ課セズ

地方公共団体ハ健康保険組合ノ事業ニ対シ地方税ヲ課スルコトヲ得ズ

第十一条第二項を次のように改める。

前項ノ規定ニ依リ督促ヲ為サントスルトキハ保険者ハ納付義務者ニ対シ督促状ヲ発スベシコノ場合ニ在リテハ督促手数料トシテ十円ヲ徴収ス

前項ノ規定ニ依リ督促ヲ為シタル場合ニ於テハ徴収金額百円ニ付一日五銭ノ割合ヲ以テ納期限ノ翌日ヨリ徴収金完納又ハ財産差押ノ日ノ前日迄ノ日数ニ依リ計算シタル延滞金ヲ徴収ス但シ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合又ハ滞納ニ付酌量スベキ情状アリト認ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ

一 納入ノ告知書一通ノ徴収金額百円未満ナルトキ

二 納期ヲ繰上ゲ徴収ヲ為ストキ

三 納付義務者ノ住所及居所ガ国内ニ存ラザル為又ハ其ノ住所及居所共ニ不明ナル為公示送達ノ方法ニ依リ納入ノ告知又ハ督促ヲ為シタルトキ

督促状ニ指定シタル期限迄ニ徴収金ヲ完納シタルトキ又ハ前項ノ規定ニ依リ計算シタル金額ガ一円未満ナルトキハ延滞金ヲ徴収セズ

第十二条 国ニ使用セラルル被保険者又ハ地方公共団体ノ事務所ニ使用セラルル被保険者ニシテ他ノ法律ニ基ク共済組合ノ組合員ナル場合ニ於テ其ノ被保険者ニ対シテハ本法ニ依ル保険給付ヲ為サズ

前項ノ共済組合ノ給付ノ種類及程度ハ本法ノ給付ノ種類及程度以上ナルコトヲ要ス

第十二条ノ二 厚生大臣ハ前項ノ共済組合ニ対シテハ事実ニ関スル報告ヲ為サシメ事業及財産ノ状況ヲ検査シ組合ノ運営ニ関スル指示ヲ為スコトヲ得

第十二条ノ三 第十二条ノ規定ニ依リ保険給付ヲ受ケザル者ニ対シテハ保険料ハ之ヲ徴収セズ

第十三条 左ノ各号ノ一ニ該当スル事業所(事務所ヲ含ム以下同ジ)又ハ事務所ニ使用セラルル者ハ健康保険ノ被保険者トス

一 左ニ掲グル事業ノ事業所ニシテ常時五人以上ノ従業員ヲ使用スルモノ

(イ) 物ノ製造、加工、選別、包装、修理又ハ解体ノ事業

(ロ) 鉱物ノ採掘又ハ採取ノ事業

(ハ) 電気又ハ動力ノ発生、伝導又ハ供給ノ事業

(ニ) 貨物又ハ旅客ノ運送ノ事業

(ホ) 貨物積卸ノ事業

(へ) 物ノ販売又ハ配給ノ事業

(ト) 金融又ハ保険ノ事業

(チ) 物ノ保管又ハ賃貸ノ事業

(リ) 媒介周旋ノ事業

(ヌ) 集金、案内又ハ広告ノ事業

(ル) 焼却、清掃又ハ屠殺ノ事業

二 国又ハ法人ノ事務所ニシテ常時五人以上ノ従業員ヲ使用スルモノ

第十三条ノ二 前条ノ規定ニ拘ラズ左ノ各号ノ一ニ該当スル者ハ健康保険ノ被保険者トセズ

一 船員保険ノ被保険者但シ船員保険法第二十条第一項ノ規定ニ依ル被保険者ヲ除ク

二 臨時ニ使用セラルル者ニシテ左ニ掲グルモノ但シ(イ)ニ掲グル者ニシテ所定ノ期間ヲ超エ引続キ使用セラルルニ至リタルトキ又ハ(ロ)ニ掲グル者ニシテ一月ヲ超エ引続キ使用セラルルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ

(イ) 二月以内ノ期間ヲ定メテ使用セラルル者

(ロ) 日日雇入レラルル者

三 季節的業務ニ使用セラルル者但シ継続シテ四月ヲ超エ使用セラルベキ場合ハ此ノ限ニ在ラズ

四 臨時的事業ノ事業所ニ使用セラルル者但シ継続シテ六月ヲ超エ使用セラルベキ場合ハ此ノ限ニ在ラズ

五 事業所ノ所在地ノ一定セザル事業ニ使用セラルル者

六 国民健康保険組合又ハ国民健康保険ヲ行フ社団法人ノ事業所ニ使用セラルルモノ

七 生命保険会社ニ使用セラレ保険契約ノ募集勧誘ニ従事スル者ニシテ常時一定ノ報酬ヲ受ケザルモノ

前条ノ規定ニ依リ健康保険ノ被保険者タルベキ者ニシテ保険者又ハ第十二条ノ規定ニ依ル共済組合ノ承認ヲ受ケ国民健康保険ノ被保険者ト為リタルモノハ其ノ期間健康保険ノ被保険者トセズ

第二十条中「政令ノ定ムル所ニ依リ」を「其ノ資格ヲ喪失シタル日(継続シテ保険給付ヲ受クル者ニ在リテハ其ノ給付ヲ受ケザルニ至リタル日)ヨリ十日以内ニ被保険者タラントスル申請ヲ為ストキハ」に改め、次の但書及び一項を加える。

但シ船員保険ノ被保険者(船員保険法第二十条第一項ノ規定ニ依ル被保険者ヲ除ク)タル者ハ此ノ限ニ在ラズ

前項ニ規定スル期限ヲ経過シタル後ノ申請ト雖モ保険者ニ於テ正当ノ事由アリト認ムルトキハ之ヲ受理スルコトヲ得

第二十一条 前条ノ規定ニ依ル被保険者ハ左ノ各号ノ一ニ該当スルニ至リタルトキハ其ノ翌日ヨリ其ノ資格ヲ喪失ス但シ第四号及第五号ノ場合ニ在リテハ其ノ日ヨリ其ノ資格ヲ喪失ス

一 被保険者ト為リタル日ヨリ起算シ六月ヲ経過シタルトキ

二 被保険者ガ死亡シタルトキ

三 保険料ノ納付期日後十日ヲ経過スルモ保険料ヲ納付セザルトキ

四 第十三条又ハ第十五条ノ規定ニ依ル被保険者ト為リタルトキ

五 船員保険ノ被保険者(船員保険法第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ヲ除ク)ト為リタルトキ

第四十二条ノ二第四項中「主務大臣ハ健康保険組合ニ対シ」の下に「組合員タル被保険者ノ共同ノ福祉ヲ増進スル為必要アリト認ムルトキハ」を加える。

第四十三条ノ二第二項を削る。

第四十三条ノ三 保険医又ハ保険薬剤師ハ医師、歯科医師又ハ薬剤師ニ就キ都道府県知事之ヲ指定ス

都道府県知事前項ノ指定ヲ為サントスルトキハ当該医師、歯科医師又ハ薬剤師ノ同意ヲ得ルコトヲ要ス

第一項ノ規定ニ依リ指定ヲ受ケタル保険医又ハ保険薬剤師ハ命令ノ定ムル所ニ依リ健康保険ノ診療又ハ薬剤ノ支給ニ関シ都道府県知事ノ指導ヲ受クベシ

保険医又ハ保険薬剤師ハ保険医又ハ保険薬剤師タルコトヲ辞スルコトヲ得

前項ノ規定ニ依リ保険医又ハ保険薬剤師ヲ辞セントスル者ハ其ノ辞セントスル日前一月以上ノ予告期間ヲ設クベシ

第四十三条ノ四 保険医及保険薬剤師ハ懇切丁寧ニ被保険者及被扶養者ノ療養ヲ担当スベシ

保険医及保険薬剤師ニシテ前項ノ規定ニ依ル療養ヲ担当スルノ責務ヲ怠リタルトキハ都道府県知事之ガ指定ヲ取消スコトヲ得

第四十三条ノ五 保険医ニ対シ適正ナル保険診療ヲ指導シ及其ノ監督ヲ図ル為中央社会保険診療協議会及地方社会保険診療協議会ヲ置ク

前項ノ社会保険診療協議会ノ委員ハ保険者ヲ代表スル者、被保険者及事業主ヲ代表スル者、医師及歯科医師ヲ代表スル者並ニ公益ヲ代表スル者ニ付中央社会保険診療協議会ニ在リテハ厚生大臣、地方社会保険診療協議会ニ在リテハ都道府県知事各同数ヲ委嘱ス

前項ノ委嘱ハ被保険者及事業主ヲ代表スル者又ハ医師及歯科医師ヲ代表スル者ニ付テハ各所属団体ノ推薦ニ依ル

第四十三条ノ六 保険医若ハ保険薬剤師又ハ之ヲ使用スル者ガ療養ノ給付ニ関シ保険者ニ請求スベキ費用ノ額ハ療養ニ要スル費用トス

前項ノ療養ニ要スル費用ハ厚生大臣ノ定ムル所ニ依リ保険者之ヲ算定ス

厚生大臣前項ノ規定ニ依リ定ヲ為サントスルトキハ社会保険診療報酬算定協議会ノ意見ヲ聴クベシ

第四十三条ノ七 健康保険ニ於ケル適正ナル診療報酬ヲ審議スル為社会保険診療報酬算定協議会ヲ置ク

社会保険診療報酬算定協議会ノ委員ハ保険者ヲ代表スル者、被保険者及事業主ヲ代表スル者、医師及歯科医師ヲ代表スル者並ニ公益ヲ代表スル者ニ付厚生大臣各同数ヲ委嘱ス

前項ノ委嘱ハ被保険者及事業主ヲ代表スル者又ハ医師及歯科医師ヲ代表スル者ニ付テハ各所属団体ノ推薦ニ依ル

第四十四条 保険者ハ療養ノ給付ヲ為スコト困難ナリト認メタルトキ又ハ被保険者が緊急其ノ他已ムヲ得ザル場合ニ於テ保険医及保険者ノ指定スル者以外ノ医師、歯科医師其ノ他ノ者ノ診療又ハ手当ヲ受ケタル場合ニ於テ保険者ガ其ノ必要アリト認メタルトキハ療養ノ給付ニ代へテ療養費ヲ支給スルコトヲ得

第四十四条ノ二 前条ノ規定ニ依リ支給スル療養費ノ額ハ療養ニ要スル費用ヲ標準トシテ保険者之ヲ定ム

前項ノ場合ニ於テ療養費ノ額ハ現ニ要シタル費用ヲ超ユルコトヲ得ズ

第一項ノ療養ニ要スル費用ノ算定ニ関シテハ第四十三条ノ六第二項及第三項ノ規定ヲ準用ス

第四十五条中「報酬日額」を「標準報酬日額」に改める。

第四十六条中「政令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ減額スルコトヲ得」を「其ノ被扶養者ナキ場合ニ於テハ一日ニ付標準報酬日額ノ百分ノ四十ニ相当スル金額トス」に改める。

第四十七条第二項中「政令ノ定ムル所ニ依リ前項ノ期間ヲ超エ」を「前項ノ期間ヲ超エ通ジテ一年六月ニ至ル迄」に改める。

第四十九条第一項中「報酬月額」を「標準報酬月額」に改め、同項但書を次のように改める。

但シ其ノ金額ガ二千円ニ満タザルトキハ之ヲ二千円トス

第五十条 被保険者分娩シタルトキハ分娩費トシテ被保険者ノ標準報酬月額ノ半額ニ相当スル金額ヲ支給ス但シ其ノ金額ガ千円ニ満タザルトキハ之ヲ千円トス

前項ノ場合ニ於テ被保険者ガ分娩ノ日前四十二日、分娩ノ日以後四十二日以内ニ於テ労務ニ服セザリシ期間出産手当金トシテ一日ニ付標準報酬日額ノ百分ノ六十ニ相当スル金額ヲ支給ス

第五十条ノ二 被保険者ガ分娩シタル場合ニ於テ其ノ出生児ヲ哺育シタルトキハ哺育手当金トシテ分娩ノ日ヨリ起算シ引続キ六月間哺育期間一月ニ付百円ヲ支給ス但シ其ノ期間一月ニ満タザルトキハ之ヲ一月トス

前項ノ哺育手当金ハ被保険者ガ其ノ資格ヲ喪失シタル日後六月以内ニ分娩シタル場合又ハ哺育手当金ノ支給ヲ受クル被保険者ガ其ノ資格ヲ喪失シタル場合ト雖モ之ヲ支給ス

第五十一条第二項を次のように改める。

産院又ハ病院若ハ診療所ニ収容シタル被保険者ニ対シテ支給スベキ分娩費ノ額ハ第五十条第一項ノ規定ニ依リ支給スベキ金額ノ半額ニ相当スル金額トス

産院又ハ病院若ハ診療所ニ収容シタル被保険者ニ対シテ支給スベキ出産手当金ニ付テハ第四十六条ノ規定ヲ準用ス

第五十二条 削除

第五十五条中「政令ヲ以テ定ムル期間」を「被保険者トシテ受クルコトヲ得ベカリシ期間」に改める。

第五十七条中「政令ヲ以テ定ムル期間内」を「六月以内」に改める。

第五十七条ノ二中「又ハ政令ヲ以テ定ムル者」を削る。

第五十七条ノ三 療養ノ給付及傷病手当金ノ支給ハ同一ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ発シタル疾病ニ関シ左ニ掲グル事由ニ該当スルニ至リタルトキハ之ヲ為サズ

一 厚生年金保険法ニ依ル障害年金又ハ障害手当金ヲ受クルコトヲ得ルニ至リタルトキ

二 前号以外ノ場合ニ於テハ療養ノ給付開始後二年ヲ経過スルモ疾病又ハ負傷治癒セザルトキ

第五十八条 疾病ニ罹リ、負傷シ又ハ分娩シタル場合ニ於テ継続シテ報酬ノ全部又ハ一部ヲ受クルコトヲ得ベキ者ニ対シテハ之ヲ受クルコトヲ得ベキ期間傷病手当金又ハ出産手当金ヲ支給セズ但シ其ノ受クルコトヲ得ベキ報酬ノ額ガ傷病手当金又ハ出産手当金ノ額ヨリ小ナルトキハ其ノ差額ヲ支給ス

第五十九条 前条ニ掲グル者疾病ニ罹リ、負傷シ又ハ分娩シタル場合ニ於テ其ノ受クルコトヲ得ベカリシ報酬ノ全部又ハ一部ニ付其ノ全額ヲ受クルコト能ハザリシトキハ傷病手当金又ハ出産手当金ノ全額、其ノ一部ヲ受クルコト能ハザリシ場合ニ於テ受ケタル額ガ傷病手当金又ハ出産手当金ノ額ヨリ小ナルトキハ其ノ額ト傷病手当金又ハ出産手当金トノ差額ヲ支給ス但シ前条但書ノ規定ニ依リ傷病手当金又ハ出産手当金ノ一部ヲ受ケタルトキハ其ノ額ヲ支給額ヨリ控除ス

前項ノ規定ニ依リ保険者ノ支給シタル金額ハ事業主ヨリ之ヲ徴収ス

第五十九条ノ二 被扶養者ガ保険医及保険薬剤師並ニ保険者ノ指定スル者ノ中自己ノ選定シタル者ニ就キ療養ヲ受ケタルトキハ被保険者ニ対シ家族療養費トシテ其ノ療養ニ要シタル費用ニ付之ヲ支給ス

家族療養費ノ額ハ療養ニ要スル費用ノ百分ノ五十ニ相当スル額トス但シ現ニ支払フベキ療養ニ要シタル費用ノ百分ノ五十ニ相当スル額ヲ超ユルコトヲ得ズ

被扶養者ガ保険医若ハ保険薬剤師又ハ保険者ノ指定スル者ニ就キ療養ヲ受ケタル場合ニ於テハ保険者ハ其ノ被扶養者ガ当該保険医、保険薬剤師若ハ保険者ノ指定スル者又ハ之ヲ使用スル者ニ対シ支払フベキ療養ニ要シタル費用ニ付家族療養費トシテ被保険者ニ対シ支給スベキ額ノ限度ニ於テ被保険者ニ代リ当該保険医、保険薬剤師若ハ保険者ノ指定スル者又ハ之ヲ使用スル者ニ対シ之ヲ支払フコトヲ得

前項ノ規定ニ依リ保険医、保険薬剤師若ハ保険者ノ指定スル者又ハ之ヲ使用スル者ニ対シ費用ヲ支払ヒタル場合ニ於テハ其ノ限度ニ於テ被保険者ニ対シ家族療養費ヲ支給シタルモノト看做ス

第四十三条、第四十三条ノ二、第四十三条ノ六第二項及第三項、第四十四条、第四十四条ノ二、第五十五条及第五十七条ノ三ノ規定ハ家族療養費ノ支給ニ之ヲ準用ス

第五十九条ノ三 被扶養者死亡シタルトキハ被保険者ニ対シ家族埋葬料トシテ千円ヲ支給ス

第五十九条ノ四 被保険者ノ配偶者ガ分娩シタルトキハ被保険者ニ対シ配偶者分娩費トシテ五百円ヲ支給ス

前項ノ場合ニ於テ其ノ出生児ヲ哺育シタルトキハ被保険者ニ対シ哺育手当金ヲ支給ス

前項ノ哺育手当金ノ支給ニ関シテハ第五十条ノ二第一項ノ規定ヲ準用ス

第五十九条ノ五 保険者ハ第五十九条ノ二第一項ノ規定ニ拘ラズ国民健康保険ヲ行フ市町村若ハ国民健康保険組合又ハ国民健康保険ヲ行フ社団法人(以下国民健康保険ノ保険者ト称ス)ニ委託シテ家族療養費ノ支給ヲ為スコトヲ得此ノ場合ニ於テハ保険者ハ之ニ必要ナル費用ヲ当該国民健康保険ノ保険者ニ支払フモノトス

前項ノ規定ニ依リ委託ヲ受ケタル国民健康保険ノ保険者ノ被扶養者ニ対スル家族療養費ノ支払ニ関シテハ第五十九条ノ二第三項ノ規定ヲ準用ス

第六十二条第四項中「第一条第二項」を「第一条第一項後段」に改める。

第六十四条 保険者ハ詐欺其ノ他不正ノ行為ニ依リ保険給付ヲ受ケ又ハ受ケムトシタル者ニ対シテハ六月以内ノ期間ヲ定メ其ノ者ニ支給スベキ傷病手当金又ハ出産手当金ノ全部又ハ一部ヲ支給セザル旨ノ決定ヲ為スコトヲ得但シ詐欺其ノ他不正ノ行為アリタル日ヨリ一年ヲ経過シタルトキハ此ノ限ニ在ラズ

第六十六条 療養費、傷病手当金、出産手当金、埋葬料、分娩費、家族療養費、家族埋葬料、配偶者分娩費及哺育手当金ハ其ノ都度之ヲ支給スベシ第四十九条第二項又ハ第五十六条第二項ノ埋葬費ニ付亦同ジ

傷病手当金、出産手当金、哺育手当金ハ前項ノ規定ニ拘ラズ毎月一定ノ期日ニ支給スルコトヲ得

第六十九条ノ二第二項を削る。

第六十九条ノ三 保険者ガ健康保険組合ナル場合ニ於テハ本章ニ規定スル保険給付ニ併セテ其ノ規約ヲ以テ保険給付トシテ其ノ他ノ給付ヲ為スコトヲ得

第七十条中「政令ノ定ムル所ニ依リ」を「毎年度予算ノ範囲内ニ於テ」に改める。

第七十条ノ二 健康保険組合ニ対シ交付スル国庫負担金ハ各健康保険組合ニ於ケル被保険者数ヲ基準トシテ厚生大臣之ヲ算定ス

前項ノ国庫負担金ニ付テハ精算払ヲ為スコトヲ得

第七十一条第二項を次のように改める。

保険料額ハ各月ニ付各被保険者ノ標準報酬月額ニ保険料率ヲ乗ジテ得タル額トス

前項ノ規定ニ拘ラズ前月ヨリ引続キ被保険者タル者ガ其ノ資格ヲ喪失シタル場合ニ於テハ其ノ月分ノ保険料ハ之ヲ算定セズ

第七十一条ノ二 第二十条ノ規定ニ依ル被保険者ニ関スル保険料ハ其ノ被保険者ト為リタル月ヨリ之ヲ算定ス

前項ノ場合ニ於テ各月ノ保険料ノ算定方法ハ前条ノ例ニ依ル

第七十一条ノ三 前月ヨリ引続キ被保険者タル者ガ第六十二条第一項各号ノ一ニ該当スルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ月以後、被保険者ガ其ノ資格ヲ取得シタル月ニ於テ同条同項各号ノ一ニ該当スルニ至リタル場合ニ於テハ其ノ翌月以後、同条同項各号ノ一ニ該当セザルニ至リタル月ノ前月迄ノ期間保険料ヲ徴収セズ但シ被保険者ガ同条同項各号ノ一ニ該当スルニ至リタル月ニ於テ同条同項各号ノ一ニ該当セザルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ

第七十一条ノ四 政府ノ管掌スル健康保険ノ保険料率ハ次ニ定ムル場合ヲ除クノ外千分ノ四十トス

厚生大臣ハ保険料ヲ以テ保険給付費及保健施設費ニ充ツル費用ニ不足ヲ生ジタルトキ又ハ剰余ヲ生ジタルトキハ健康保険委員会ノ意見ヲ聴キ千分ノ三十六乃至千分ノ四十四ノ範囲内ニ於テ保険料率ヲ変更スルコトヲ得

健康保険組合ノ管掌スル健康保険ノ保険料率ハ千分ノ三十乃至千分ノ八十ノ範囲内ニ於テ政令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ決定スルモノトス

前項ノ保険料率ノ決定ハ厚生大臣ノ認可ヲ受クルコトヲ要ス

第七十三条  削除

第七十四条  削除

第七十五条中「若ハ前条ノ規定又ハ第七十三条ニ基キテ発スル政令」を削る。

第七十五条ノ二 健康保険組合ノ組合員タル被保険者ノ負担スベキ保険料額ガ一月ニ付標準報酬月額ノ千分ノ二十五ヲ超過スル場合ニ於テハ其ノ超過部分ハ事業主ノ負担トス

第七十六条  削除

第七十八条 事業主ハ被保険者ニ対シ金銭ヲ以テ報酬ヲ支払フ場合ニ於テハ被保険者ノ負担スベキ前月分ノ保険料ヲ報酬ヨリ控除スルコトヲ得

事業主ハ被保険者ガ其ノ事業ニ使用セラレザルニ至リタルトキニ限リ前項ノ規定ニ拘ラズ報酬支払ノ際ニ於テ被保険者ノ負担スベキ前月分及其ノ月分ノ保険料ヲ控除スルコトヲ得

事業主ハ前二項ノ規定ニ依リ保険料ヲ控除シタルトキハ保険料ノ控除ニ関スル計算書ヲ作製シ其ノ控除額ヲ被保険者ニ通知スベシ

第七十九条 毎月ノ保険料ハ翌月末日迄ニ之ヲ納付スベシ

保険者ガ保険料納入ノ告知ヲ為シタル後ニ於テ告知シタル保険料額ガ当該納付義務者ノ納付スベキ保険料額ヲ超過スルコトヲ知リタルトキ又ハ納付シタル保険料額ガ当該納付義務者ノ納付スベキ保険料額ヲ超過スルコトヲ知リタルトキハ其ノ超過部分ニ関スル納入ノ告知又ハ納付ハ其ノ告知又ハ納付ヲ為シタル後六月以内ノ期日ニ於テ納付セラルベキ保険料ニ対シ納期ヲ繰上ゲ之ヲ為シタルモノト看做スコトヲ得

前項ノ規定ニ依リ納期ヲ繰上ゲ納入ノ告知又ハ納付ヲ為シタルモノト看做シタルトキハ保険者ハ其ノ旨ヲ当該納付義務者ニ通知スベシ

第七十九条ノ二 保険料納付義務者左ノ各号ノ一ニ該当スルトキハ納期前ト雖モ保険料ハ総テ之ヲ徴収スルコトヲ得

一 国税、地方税其ノ他ノ公課ノ滞納ニ因リ滞納処分ヲ受クルトキ

二 被保険者ノ使用セラルル事業所ガ廃止セラレタルトキ

三 強制執行ヲ受クルトキ

四 破産ノ宣告ヲ受ケタルトキ

五 競売ノ開始アリタルトキ

六 被保険者ノ使用セラルル法人ガ解散ヲ為シタルトキ

「第六章 審査ノ請求、訴願及訴訟」を「第六章 審査ノ請求及訴訟」に改める。

第八十条第一項中「社会保険審査会」を「健康保険審査会」に改める。

第八十条ノ二を削る。

第八十一条 保険料其ノ他本法ノ規定ニ依ル徴収金ノ賦課若ハ徴収ノ処分又ハ第十一条ノ二ノ規定ニ依ル処分ニ不服アル者ハ健康保険審査会ニ審査ヲ請求スルコトヲ得

第八十一条ノ二 保険審査官ハ各都道府県ニ之ヲ置キ二級ノ地方事務官ニ就キ厚生大臣之ヲ命ズ

第八十二条 健康保険審査会ハ厚生省ニ之ヲ置ク

第八十三条 健康保険審査会ハ被保険者ヲ代表スル委員、事業主ヲ代表スル委員及公益ヲ代表スル委員各三人ヲ以テ之ヲ組織シ各委員ハ厚生大臣之ヲ委嘱ス

第八十三条ノ二 委員ノ任期ハ三年トシ一年毎ニ委員ノ数ノ三分ノ一ヲ委嘱ス

委員ニ欠員ヲ生ジタルトキ新ニ委嘱セラレタル委員ノ任期ハ前任者ノ残任期間トス

第八十三条ノ三 健康保険審査会ニ公益ヲ代表スル委員中ヨリ委員ノ選挙セル会長一人ヲ置ク

会長事故アルトキハ前項ノ規定ニ準ジ選挙セラレタル者其ノ職務ヲ代理ス

第八十三条ノ四 健康保険審査会ハ被保険者ヲ代表スル委員、事業主ヲ代表スル委員及公益ヲ代表スル委員夫々一人以上出席スルニ非ザレバ議事ヲ開キ議決ヲ為スコトヲ得ズ

第八十三条ノ五 健康保険審査会ノ審査ハ出席シタル委員ノ過半数ヲ以テ之ヲ決シ可否同数ナルトキハ会長ノ決スル所ニ依ル

第八十三条ノ六 保険給付ニ関スル決定ニ関シ不服アル者保険審査会ニ審査ヲ請求スル場合ハ其ノ保険給付ニ関スル決定ヲ為シタル都道府県知事ノ管轄区域又ハ其ノ保険給付ニ関スル決定ヲ為シタル健康保険組合ノ事務所ノ所在地ヲ管轄スル保険審査官ニ之ヲ為スベシ

前項ノ請求ハ其ノ保険給付ニ関スル決定ヲ為シタル都道府県知事若ハ健康保険組合又ハ請求者ノ居住地ヲ管轄スル都道府県知事若ハ保険審査官ヲ経由シテ之ヲ為スコトヲ得

審査ノ請求ガ管轄違ナルトキハ保険審査官ハ速ニ之ヲ所轄保険審査官ニ移送シ且其ノ旨ヲ請求者ニ通知スベシ

第八十三条ノ七 保険審査官又ハ健康保険審査会ニ対スル審査ノ請求ハ書面又ハ口頭ニ依リ之ヲ為スコトヲ得

第八十三条ノ八 保険審査官又ハ健康保険審査会審査ノ請求ヲ受ケタルトキハ速ニ当事者ノ説明ヲ聴取シ審査ヲ為スベシ但シ保険給付ヲ受クベキ者出頭スルコト困難ナルトキハ此ノ手続ヲ省キ文書ニ依リ審査ヲ為スコトヲ得

第八十三条ノ九 保険審査官又ハ健康保険審査会審査ノ為必要アリト認ムルトキハ保険給付ニ関スル決定ヲ為シタル者、事業主、保険給付ヲ受クベキ者又ハ其ノ他ノ利害関係人若ハ参考人ニ対シ報告ヲ為サシメ若ハ出頭ヲ命ジ又ハ医師ニ診断若ハ検案ヲ為サシムルコトヲ得

前項ノ規定ニ依リ保険審査官ノ請求ニ依リ出頭シタル者ニ対シテハ都道府県知事、健康保険審査会ノ請求ニ依リ出頭シタル者ニ対シテハ厚生大臣政令ノ定ムル所ニ依リ旅費、日当及宿泊料ヲ支給ス

第八十三条ノ十 保険給付ニ関スル決定ヲ為シタル者、事業主、保険給付ヲ受クベキ者又ハ其ノ他ノ利害関係人若ハ参考人ハ保険審査官又ハ健康保険審査会ニ対シ意見ヲ述べ参考書類ヲ提示スルコトヲ得

保険給付ヲ受クベキ者審査ノ場合ニ於テ補佐人ヲ必要トスルトキハ補佐人一人ト共ニ出頭スルコトヲ得

審査ノ為出頭スベキ者出頭スルコト能ハザルトキハ其ノ者ハ代理人ヲ出頭セシムルコトヲ得

第八十三条ノ十一 保険審査官又ハ健康保険審査会ハ事件ノ一部ガ審査ノ決定ヲ為スニ熟シタルトキハ其ノ部分ニ付先ヅ決定ヲ為スコトヲ得

第八十三条ノ十二 保険審査官又ハ健康保険審査会審査ノ決定ヲ為ス場合ハ理由ヲ附シ文書ヲ以テ之ヲ為スベシ

第八十三条ノ十三 審査ノ請求者ガ審査ノ決定前ニ死亡シタルトキハ承継人ニ於テ審査ノ請求手続ヲ受継グモノトス

第八十四条 削除

第八十四条ノ二 第八十条及第八十一条ニ関スル訴ニ関シテハ健康保険組合ハ之ヲ行政庁ト看做ス

第八十五条 保険審査官、健康保険審査会ノ委員若ハ其ノ事務ニ従事スル者又ハ之等ノ職ニ在リタル者ハ其ノ職務上知得シタル秘密ヲ漏洩スベカラズ

第八十六条 審査ノ請求又ハ訴ノ提起ハ処分ノ通知又ハ決定書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ六十日以内ニ之ヲ為スベシ但シ審査ノ請求ニ付テハ保険審査官又ハ健康保険審査会ニ於テ正当ノ事由アリト認ムルトキハ期限経過後ニ於テモ仍之ヲ受理スルコトヲ得

前項ノ訴ノ提起ニ付テハ民事訴訟法第百五十八条第二項及第百五十九条ノ規定ヲ準用ス

第八十六条ノ二 保険審査官及健康保険審査会ノ事務ニ関シテハ政令ヲ以テ之ヲ定ム

第八十八条ノ三中「第八十条ノ二」を「第八十三条ノ九第一項」に改める。

附 則

1 この法律は、昭和二十三年八月一日から、これを施行する。但し、第七十条及び第七十条ノ二の改正規定は、昭和二十三年度分から、これを適用する。

2 この法律施行前に被保険者の資格を取得して、この法律施行の日まで引き続き被保険者の資格を有する者で、健康保険法施行令(大正十五年勅令第二百四十三号)第三条に規定する標準報酬の等級の第十七級に該当するものについては、この法律施行の日に被保険者の資格を取得したるものとみなして第三条第三項の改正規定を適用する。

3 この法律施行の際、現に存する保険審査官、社会保険審査会及びその職員は、この法律に基く相当の機関及びその職員となり、同一性をもつて存続するものとする。

(大蔵・厚生・内閣総理大臣署名)

衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.