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法律第百八号(昭二六・三・三一)

  ◎日本開発銀行法

目次

 第一章 総則(第一条―第九条)

 第二章 役員及び職員(第十条―第十七条)

 第三章 業務(第十八条―第二十二条)

 第四章 会計(第二十三条―第三十九条)

 第五章 監督(第四十条―第四十二条)

 第六章 補則(第四十三条―第四十九条)

 第七章 罰則(第五十条―第五十二条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 日本開発銀行は、長期資金の供給を行うことにより経済の再建及び産業の開発を促進するため、一般の金融機関が行う金融を補完し、又は奨励することを目的とする。

 (法人格)

第二条 日本開発銀行は、公法上の法人とする。

 (事務所)

第三条 日本開発銀行は、主たる事務所を東京都に置く。

2 日本開発銀行は、必要な地に従たる事務所を置くことができる。

 (資本金)

第四条 日本開発銀行の資本金は、政府の米国対日援助見返資金特別会計からの出資金百億円と第四十七条第一項又は第三項の規定により政府の一般会計から出資があつたものとされた金額との合計額とする。

2 前項の米国対日援助見返資金特別会計からの出資金は、昭和二十六年度において出資するものとする。

3 日本開発銀行は、必要があるときは、大蔵大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。

4 政府は、前項の規定により日本開発銀行がその資本金を増加する場合においては、予算の範囲内で、日本開発銀行に出資することができる。

5 政府以外の者は、日本開発銀行に出資することができない。

 (定款)

第五条 日本開発銀行は、定款をもつて、左の事項を規定しなければならない。

 一 目的

 二 名称

 三 事務所の所在地

 四 資本金

 五 役員に関する事項

 六 業務及びその執行に関する事項

 七 会計に関する事項

 八 公告の方法

2 日本開発銀行は、定款を変更したときは、遅滞なく、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。

 (登記)

第六条 日本開発銀行は、政令で定めるところにより、登記をしなければならない。

2 前項の規定により登記を必要とする事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

 (名称の使用制限)

第七条 日本開発銀行でない者は、日本開発銀行という名称又はこれに類する名称を用いてはならない。

2 銀行法(昭和二年法律第二十一号)第四条第二項の規定は、日本開発銀行には適用しない。

 (解散)

第八条 日本開発銀行の解散については、別に法律で定める。

2 日本開発銀行が解散した場合において、その残余財産は、別に法律で定めるところにより、国庫に帰属する。

 (法人に関する規定の準用)

第九条 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四十四条(法人の不法行為能力)、第五十条(法人の住所)及び第五十四条(理事の代表権の制限)の規定は、日本開発銀行について準用する。

   第二章 役員及び職員

 (役員)

第十条 日本開発銀行に、役員として、総裁一人、副総裁一人、理事七人以内、監事二人以内及び参与五人以内を置く。

 (役員の職務及び権限)

第十一条 総裁は、日本開発銀行を代表し、その業務を総理する。

2 副総裁は、総裁の定めるところにより、日本開発銀行を代表し、総裁を補佐して日本開発銀行の事務を掌理し、総裁に事故があるときにはその職務を代理し、総裁が欠員のときにはその職務を行う。

3 理事は、総裁の定めるところにより、日本開発銀行を代表し、総裁及び副総裁を補佐して日本開発銀行の事務を掌理し、総裁及び副総裁に事故があるときには総裁の職務を代理し、総裁及び副総裁が欠員のときには総裁の職務を行う。

4 監事は、日本開発銀行の業務を監査する。

5 参与は、総裁の諮問に応じ、日本開発銀行の業務に関する重要事項について意見を述べ、又は日本開発銀行の業務に関し、総裁に対して随時意見を述べることができる。

 (役員の任命)

第十二条 総裁、副総裁及び監事は、内閣総理大臣が任命する。

2 理事及び参与は、総裁が任命する。

 (役員の任期)

第十三条 総裁、副総裁、理事及び監事の任期は、四年、参与の任期は、二年とする。

2 総裁、副総裁、理事、監事及び参与は、再任されることができる。

3 総裁、副総裁、理事、監事及び参与が欠員となつたときは、遅滞なく、補欠の役員を任命しなければならない。補欠の役員の任期は、前任者の残任期間とする。

 (代表権の制限)

第十四条 日本開発銀行と総裁、副総裁又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合においては、監事が日本開発銀行を代表する。

 (代理人の選任)

第十五条 総裁、副総裁及び理事は、日本開発銀行の職員のうちから、従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有する代理人を選任することができる。

 (職員の任命)

第十六条 日本開発銀行の職員は、総裁が任命する。

 (役員及び職員の地位)

第十七条 日本開発銀行の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

   第三章 業務

 (業務の範囲)

第十八条 日本開発銀行は、第一条に掲げる目的を達成するため、左の業務を行う。

 一 経済の再建及び産業の開発に寄与する設備(船舶及び車両を含む。)の取得、改良又は補修(補修にあつては、当該設備に価値の増加をもたらすものに限る。)に必要な資金(以下本項中「開発資金」という。)で銀行その他の金融機関から供給を受けることが困難なものを貸し付けること。但し、その貸付に係る貸付金の償還期限は、一年未満のものであつてはならない。

 二 開発資金の調達のために発行される社債(特別の法律により設立された法人で会社でないものの発行する債券を含む。以下同じ。)で証券業者等が応募又は引受をすることが困難なものに応募すること。但し、その応募に係る社債の償還期限は、一年未満のものであつてはならない。

 三 銀行にその他の金融機関の貸付に係る開発資金の返済に必要な資金(以下本号中「返済資金」という。)を貸し付け、又は返済資金を調達するために発行される社債で証券業者等が応募又は引受をすることが困難なものに応募すること。但し、その返済資金の貸付に係る貸付金及びその応募に係る社債の償還期限は、一年未満のものであつてはならない。

 四 前各号の業務に附帯する業務

2 前項第一号から第三号までに規定する資金の貸付又は社債の応募は、当該貸付に係る資金の償還又は当該応募に係る社債の償還が確実であると認められる場合に限り、行うことができる。

 (貸付利率)

第十九条 前条第一項第一号又は第三号の規定により行う資金の貸付の利率は、当該利率により収入する貸付金利息及び同項第二号又は第三号の規定により応募した社債の利子が日本開発銀行の事務取扱費、業務委託費、第四十六条第一項に規定する政府の貸付金の利子、附属諸費及び資産の運用損失を償うに足るように、銀行の貸付利率を勘案して定めるものとする。

2 前項の日本開発銀行の貸付利率は、貸付の目的、貸付金の償還期限、担保等においてその種類を同じくする資金の貸付に対しては、同一でなければならない。

 (業務方法書)

第二十条 日本開発銀行は、業務方法書を作成し、これに資金の貸付の方法、利率及び期限、社債の応募の方法、元利金の回収の方法その他業務の方法並びに業務の委託の要領等を記載しなければならない。

 (業務の委託)

第二十一条 日本開発銀行は、銀行以外の者に対して第十八条第一項各号に掲げる業務を委託してはならない。

2 銀行が日本開発銀行の業務の委託を受けた場合においては、その業務の委託を受けた銀行の役員及び職員でその委託を受けた業務に従事するものは、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

 (金融機関との競争禁止)

第二十二条 日本開発銀行は、第一条に掲げる目的にかんがみ、その業務の運営により、銀行その他の金融機関と競争してはならない。

   第四章 会計

 (事業年度)

第二十三条 日本開発銀行の事業年度は、毎年四月に始まり、翌年三月に終る。

 (予算)

第二十四条 日本開発銀行は、毎事業年度、収入及び支出の予算を作成し、これを大蔵大臣に提出しなければならない。

2 前項の収入は、貸付金利息、社債の利子その他資産の運用に係る収入及び附属雑収入とし、同項の支出は、事務取扱費、業務委託費、第四十六條第一項に規定する政府の貸付金の利子及び附属諸費とする。

3 大蔵大臣は、第一項の規定により予算の提出を受けたときは、これを検討して必要な調整を行い、閣議の決定を経なければならない。

4 内閣は、前項の規定による閣議の決定があつたときは、その予算を国会に提出しなければならない。

5 予算の形式及び内容並びにその作成及び提出の手続については、大蔵大臣が定める。

 (予備費)

第二十五条 予見し難い事由による支出予算の不足を補うため、日本開発銀行の予算に予備費を設けることができる。

 (予算の議決)

第二十六条 日本開発銀行の予算の国会の議決に関しては、国の予算の議決の例による。

 (予算の通知)

第二十七条 内閣は、日本開発銀行の予算が国会の議決を経たときは、大蔵大臣を経由して、直ちにその旨を日本開発銀行に通知するものとする。

2 日本開発銀行は、前項の規定による通知を受けた後でなければ、予算を執行することができない。

3 大蔵大臣は、第一項の規定による通知があつたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。

 (追加予算及び予算の修正)

第二十八条 日本開発銀行は、予算作成後に生じた避けることのできない事由により必要がある場合に限り、追加予算を作成し、これを大蔵大臣に提出することができる。

2 日本開発銀行は、前項の場合を除く外、予算の成立後に生じた事由に基いて既に成立した予算に変更を加える必要があるときは、予算を修正して、これを大蔵大臣に提出することができる。

3 第二十四条第二項から第五項まで及び前二条の規定は、前二項の規定による追加予算及び予算の修正について準用する。

 (暫定予算)

第二十九条 日本開発銀行は、必要に応じて、一事業年度のうちの一定期間に係る暫定予算を作成し、これを大蔵大臣に提出することができる。

2 第二十四条第二項から第五項まで、第二十六条及び第二十七条の規定は、前項の規定による暫定予算について準用する。

3 暫定予算は、当該事業年度の予算が国会の議決を経たときは、失効するものとし、暫定予算に基く支出があるときは、これを当該事業年度の予算に基いてしたものとみなす。

 (予算の執行)

第三十条 日本開発銀行は、支出予算については、当該予算に定める目的の外に使用してはならない。

第三十一条 日本開発銀行は、予算で指定する経費の金額については、大蔵大臣の承認を受けなければ、流用することができない。

2 大蔵大臣は、前項の承認をしたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。

第三十二条 日本開発銀行は、予備費を使用するときは、直ちにその旨を大蔵大臣に通知しなければならない。

2 大蔵大臣は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちにその旨を会計検査院に通知しなければならない。

 (財務諸表)

第三十三条 日本開発銀行は、財産目録及び貸借対照表を四月から九月まで及び十月から翌年三月までの半期ごとに、損益計算書をこれらの半期及び事業年度ごとに作成し、当該半期又は当該事業年度経過後二月以内に、これらの書類(以下「財務諸表」という。)を大蔵大臣に届け出なければならない。

2 日本開発銀行は、前項の規定による財務諸表の届出をしたときは、その財務諸表を公告し、且つ、各事務所に備え置かなければならない。

 (決算)

第三十四条 日本開発銀行は、毎事業年度の決算を翌事業年度の七月三十一日までに完結しなければならない。

第三十五条 日本開発銀行は、決算完結後、予算の区分に従い、毎事業年度の決算報告書を作成し、第三十三条第一項の規定により大蔵大臣に届け出た財務諸表を添え、遅滞なく、大蔵大臣に提出しなければならない。

2 大蔵大臣は、前項の規定により決算報告書及び財務諸表の提出を受けたときは、これを内閣に送付しなければならない。

3 内閣は、前項の規定により決算報告書及び財務諸表の送付を受けたときは、翌事業年度の十一月三十日までにこれを会計検査院に送付し、その検査を経て、国の歳入歳出の決算とともに、国会に提出しなければならない。

4 第一項に規定する決算報告書の形式及び内容については、大蔵大臣が定める。

 (利益金の処分)

第三十六条 日本開発銀行は、毎事業年度の損益計算上利益金を生じたときは、準備金としてこれを積み立てなければならない。

2 前項の準備金は、損失の補てんに充てる場合を除いては、取りくずしてはならない。

 (資金の借入の制限)

第三十七条 日本開発銀行は、資金の借入をしてはならない。

 (余裕金の運用)

第三十八条 日本開発銀行は、左の方法によるの外、業務上の余裕金を運用してはならない。

 一 国債の保有

 二 資金運用部への預託金

 三 日本銀行への預金

 (会計検査院の検査)

第三十九条 会計検査院は、必要があると認めるときは、日本開発銀行からその業務の委託を受けた銀行につき、当該委託業務に係る会計を検査することができる。

   第五章 監督

 (監督)

第四十条 日本開発銀行は、大蔵大臣がこの法律の定めるところに従い監督する。

2 大蔵大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、日本開発銀行からの報告又は第四十二条第一項の規定による検査の結果に基き、日本開発銀行に対して業務に関し監督上必要な命令をすることができる。

 (役員の解任)

第四十一条 内閣総理大臣は、日本開発銀行の総裁、副総裁及び監事が左の各号の一に該当するに至つたときは、これを解任することができる。

 一 この法律、この法律に基く政令又はこれらの法令に基いてする大蔵大臣の命令に違反したとき。

 二 刑事事件により有罪の宣告を受けたとき。

 三 破産の宣告を受けたとき。

 四 心身の故障により職務を執ることができないとき。

2 内閣総理大臣は、日本開発銀行の理事又は参与が前項各号の一に該当するに至つたときは、総裁に対し当該理事又は参与の解任を命ずることができる。

 (報告の徴取及び検査)

第四十二条 大蔵大臣は、必要があると認めるときは、日本開発銀行に対して報告をさせ、又はその職員をして日本開発銀行の事務所に立ち入り、業務の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。

2 前項の規定により職員が立入検査をする場合においては、その身分を示す証票を携帯し、関係人にこれを呈示しなければならない。

3 第一項の規定による報告の徴取及び立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

   第六章 補則

 (復興金融金庫の解散)

第四十三条 復興金融公庫は、昭和二十七年三月三十一日までの間において政令で定める日に解散し、その権利業務(政府の出資に係るものを除く。)は、日本開発銀行がその日において承継するものとする。

2 復興金融金庫の解散の時における積立金に相当する金額は、日本開発銀行が前項の規定により権利義務を承継した日において、第三十六条第一項の規定により準備金として積み立てられたものとする。

3 復興金融金庫が解散した場合において、昭和二十六年度において生じた復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律(昭和二十四年法律第百十四号。以下本則中「政府出資等に関する法律」という。)第二条に規定する剰余金と昭和二十五年度において生じた当該剰余金で、復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律の一部を改正する法律(昭和二十六年法律第百七号。以下「昭和二十六年法律第百七号」という。)附則第四項の規定により同年度において国庫に納付することを要しなかつたものとの合計額が四十五億三千二百八十万二千円をこえるときは、その超過金額に相当する金額は、前項に規定する日において、第三十六条第一項の規定により、準備金として積み立てられたものとする。

 (復興金融金庫から承継した債権債務の整理に関する業務)

第四十四条 日本開発銀行は、前条第一項の規定により復興金融金庫の債権及び債務を承継したときは、第十八条第一項各号に掲げる業務の外、その整理に関する業務を行うことができる。

2 日本開発銀行は、銀行及び商工組合中央金庫以外の者に対して前項に規定する業務を委託してはならない。

3 第二十一条第二項及び第三十九条の規定は、商工組合中央金庫が第一項に規定する業務の委託を受けた場合について準用する。

 (復興金融金庫の解散時の資本金)

第四十五条 復興金融金庫の解散の時における資本金の額は、復興金融金庫の昭和二十五年度末における資本金の額から、昭和二十五年度分の復興金融金庫の国庫納付金の納付額のうち復興金融金庫法(昭和二十一年法律第三十四号)第三条但書の規定により切り捨てられた額、政府出資等に関する法律第三条の規定により昭和二十六年度において国庫に納付した金額、復興金融金庫の昭和二十五年度分の同条の規定による国庫納付金で昭和二十六年法律第百七号附則第四項の規定により国庫に納付した金額、同法附則第五項の規定により国庫に納付した金額及び未払込資本金額の合計額を控除した額とする。

 (政府貸付金)

第四十六条 復興金融金庫の解散の時における政府の復興金融金庫に対する出資金は、第三十七条の規定にかかわらず、第四十三条第一項に規定する日において、政府の日本開発銀行に対する貸付金となつたものとする。

2 日本開発銀行は、毎事業年度(昭和二十六年度を除く。)、前項の政府の貸付金に対し、政令で定める利率、計算の方法及び手続により、利子を支払わなければならない。

 (法定出資)

第四十七条 日本開発銀行において、毎四半期(昭和二十六年度の毎四半期を除く。)、日本開発銀行が復興金融金庫から承継した権利のうち、その融通した資金に係る債権、その債務の保証の履行に因り取得した債権及びその債権を保全するため必要な経費で政令で定めるものに充当した資金に係る債権の回収金(以下「復興金融金庫関係回収金」という。)を生じたときは、当該四半期末において、当該復興金融金庫関係回収金の額に相当する額の前条第一項に規定する政府の貸付金が返済されたものとし、その返済されたものとされた政府の貸付金の額に相当する金額が、当該四半期末において、政府の一般会計から日本開発銀行に対し出資されたものとする。

2 日本開発銀行は、昭和二十六年度に限り、前条第一項に規定する政府の貸付金の返済に充てるため、第四十三条第一項の規定により承継したもののうち第一号から第三号までに掲げるもの及び第四号に掲げるもの(以下本条中「復興金融金庫関係回収金等」と総称する。)を、七十六億一千九百六十三万三千円(政府出資等に関する法律第三条若しくは昭和二十六年法律第百七号附則第五項の規定により昭和二十六年度において国庫に納付した金額又は復興金融金庫の昭和二十五年度分の政府出資等に関する法律第三条の規定により国庫納付金で昭和二十六年法律第百七号附則第四項の規定により国庫に納付した金額があるときは、その金額の合計額を控除した金額。以下本条中同じ。)を限度として、昭和二十七年四月三十日までに国庫に納付しなければならない。

 一 政府出資等に関する法律第三条に規定する回収金で昭和二十六年法律第百七号附則第四項の規定により昭和二十五年度において国庫に納付することを要しなかつたもの

 二 昭和二十六年法律第百七号附則第五項に規定する農林債券の償還金

 三 復興金融金庫の昭和二十六年度における政府出資等に関する法律第三条に規定する回収金

 四 昭和二十六年度における復興金融金庫関係回収金

3 昭和二十六年度において前項の復興金融金庫関係回収金等が七十六億一千九百六十三万三千円をこえる場合においては、当該超過金額に相当する金額の第四十六条第一項に規定する政府の貸付金が昭和二十七年三月三十一日において返済されたものとし、その返済されたものとされた政府の貸付金の額に相当する金額が、同日において、政府の一般会計から日本開発銀行に対し出資されたものとする。

 (国庫納付金の歳入の年度所属区分及び納付の手続)

第四十八条 前条第二項の規定による国庫納付金は、一般会計の昭和二十六年度の歳入とする。

2 前項に規定する国庫納付金の納付の手続は、政令で定める。

 (業務の引継に関する細目)

第四十九条 この法律に規定するものを除く外、日本開発銀行による復興金融金庫の業務の引継に関し必要な事項は、政令で定める。

   第七章 罰則

第五十条 日本開発銀行の役員又は職員が、第四十二条第一項の規定による報告すべき事項につき虚偽の報告をしたときは、三万円以下の罰金に処する。

第五十一条 左の場合においては、その違反行為をした日本開発銀行の役員又は職員を三万円以下の過料に処する。

 一 この法律により大蔵大臣に届出をしなければならない場合において、その届出をしなかつたとき。

 二 この法律により大蔵大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかつたとき。

 三 第六条第一項の規定に違反して登記をすることを怠り、又は不実の登記をしたとき。

 四 第十八条第一項各号に掲げる業務及び第四十四条第一項に規定する業務以外の業務を行つたとき。

 五 第二十一条第一項又は第四十四条第二項の規定に違反して業務の委託をしたとき。

 六 第三十七条の規定に違反して資金の借入をしたとき。

 七 第三十八条の規定に違反して業務上の余裕金を運用したとき。

 八 第四十条第二項の規定による大蔵大臣の命令に違反したとき。

第五十二条 第七条第一項の規定に違反した者は、一万円以下の過料に処する。

   附 則

1 この法律中附則第二項、第二十一項、第二十二項、第二十四項、第二十八項及び第三十一項から第三十三項までの規定以外の規定は、公布の日から、附則第二項、第二十一項、第二十二項、第二十四項、第二十八項及び第三十一項から第三十三項までの規定は、復興金融金庫の解散の日から施行する。

2 左に掲げる法律は、廃止する。

 復興金融金庫法

 復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律

3 大蔵大臣は、設立委員を命じて、日本開発銀行の設立に関する事務を処理させる。

4 設立委員は、定款を作成して大蔵大臣に届け出なければならない。

5 設立委員は、前項の届出をしたときは、遅滞なく、政府に対し米国対日援助見返資金特別会計からの出資金の払込の請求をしなければならない。

6 前項に規定する出資金の払込があつた日(出資金が分割して払い込まれる場合においては、第一回の払込のあつた日)において、設立委員は、その事務を日本開発銀行の総裁に引き継がなければならない。

7 総裁が前項の事務の引継を受けた日において、総裁、副総裁、理事及び監事の全員は、設立の登記をしなければならない。

8 日本開発銀行は、設立の登記をすることに因り成立する。

9 この法律施行後最初に任命される理事、監事及び参与の任期は、第十三条第一項の規定にかかわらず、理事のうち三人及び監事のうち一人については、それぞれ総裁又は内閣総理大臣の定めるところにより、二年、参与のうち二人については、総裁の定めるところにより、一年とする。

10 日本開発銀行は、昭和二十六年度に限り、左の各号に掲げるものを、四十五億三千二百八十万二千円(復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律第二条の規定により昭和二十六年度において国庫に納付した金額又は復興金融金庫の昭和二十五年度分の同条の規定による国庫納付金で、昭和二十六年法律第百七号附則第四項の規定により国庫に納付した金額があるときは、その金額の合計額を控除した金額)を限度として、昭和二十七年四月三十日までに国庫に納付しなければならない。但し、その納付の順序は、各号列記の順序に従うものとする。

 一 第四十三条第一項の規定による復興金融金庫の権利義務の承継により同項に規定する日における日本開発銀行の貸借対照表に利益金として計上すべき金額に相当する金額

 二 日本開発銀行の昭和二十六年度の損益計算上の利益金

11 第三十六条第一項の規定は、前項の規定により国庫に納付した昭和二十六年度の損益計算上の利益金については適用しない。

12 第四十八条の規定は、附則第十項の規定による国庫納付金について準用する。この場合において、第四十八条第二項中「納付」とあるのは「計算の方法及び納付」を読み替えるものとする。

13 附則第十項の規定により日本開発銀行が国庫に納付した金額は、法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)の規定によるその納付した事業年度の所得の計算上、損益に算入する。

14 附則第十項の規定により日本開発銀行が国庫に納付した金額は、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定により附加価値税を課する場合において、同法の規定により加算法によつて附加価値額を算定するとき、又は同法の規定により附加価値税額を事業税に相当する額によつて算出するときにおけるその納付した事業年度の所得の計算上、損金に算入し、又、地方税法により控除法によつて附加価値額を算定するときにおける特定の支出金額に算入する。

15 大蔵大臣は、復興金融金庫の解散の登記を、その主たる事務所及び従たる事務所の登記所に嘱託しなければならない。

16 登記所は、前項の嘱託を受けたときは、遅滞なく、その登記をしなければならない。

17 前項の登記については、登録税を課さないものとし、日本開発銀行が第四十三条第一項の規定により承継した権利についてする権利の取得及び所有権の保存の登記は、登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の規定の適用については、登記の変更の登記とみなす。

18 他の法令中「銀行」という場合には、日本開発銀行を含まないものとする。

19 登録税法の一部を次のように改正する。

  第十九条第七号中「復興金融金庫」を「日本輸出銀行、日本開発銀行」に、「復興金融金庫法」を「日本輸出銀行法、日本開発銀行法」に改め、同条第十八号中「復興金融金庫」を「日本輸出銀行、日本開発銀行」に改める。

20 印紙税法(明治三十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。

  第五条第六号ノ二を次のように改める。

  六ノ二 日本輸出銀行ノ発スル証書帳簿

  同条第六号ノ八の次に次の一号を加える。

  六ノ九 日本開発銀行ノ発スル証書帳簿

21 所得税法(昭和二十二年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第六号を次のように改める。

  六 削除

22 法人税法の一部を次のように改正する。

  第四条第二号中「、住宅金融公庫及び復興金融金庫」を「及び住宅金融公庫」に改める。

23 産業復興公団法(昭和二十二年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第三項を削る。

24 公団等の予算及び決算の暫定措置に関する法律(昭和二十四年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第一条中「復興金融金庫、」を削る。

25 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。

  第十二条第一項第四号中「復興金融金庫、」を削り、同項第四号の二を次のように改める。

  四の二 日本輸出銀行及び日本開発銀行を監督すること。

26 貸金業等の取締に関する法律(昭和二十四年法律第百七十号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項第二号中「復興金融金庫」を「日本開発銀行」に改める。

27 国庫出納金等端数計算法(昭和二十五年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。

  第一条第一項中「復興金融金庫」を「日本開発銀行」に改める。

28 資産再評価法(昭和二十五年法律第百十号)の一部を次のように改正する。

  第五条第六号を次のように改める。

  六 削除

29 電気事業会社の米国対日援助見返資金等の借入金の担保に関する法律(昭和二十五年法律第百四十五号)の一部を次のように改正する。

  第一条第二項中「復興金融金庫」を「日本開発銀行」に改める。

30 予算執行職員等の責任に関する法律(昭和二十五年法律第百七十二号)の一部を次のように改正する。

  第九条第一項中「復興金融金庫」を「日本開発銀行」に改める。

31 地方税法の一部を次のように改正する。

  第二十四条第三号及び第七百四十三条第三号中「復興金融金庫、」を削る。

32 日本製鉄株式会社法廃止法(昭和二十五年法律第二百四十号)の一部を次のように改正する。

  附則第七項中「復興金融金庫」を「日本開発銀行」に改める。

33 金融緊急措置令(昭和二十一年勅令第八十三号)の一部を次のように改正する。

  第八条中「恩給金庫、庶民金庫、国民更正金庫、復興金融金庫、」を削る。

34 改正前の登録税法第十九条第七号及び第十八号、改正前の印紙税法第五条第六号ノ二、改正前の大蔵省設置法第十二条第一項第四号、改正前の貸金業等の取締に関する法律第二条第一項第二号、改正前の国庫出納金等端数計算法第一条第一項、改正前の電気事業会社の米国対日援助見返資金等の借入金の担保に関する法律第一条第二項及び改正前の予算執行職員等の責任に関する法律第九条第一項の規定は、復興金融金庫については、これらの規定に係る改正規定施行後も、復興金融金庫の解散の日まで、なお、その効力を有する。

(内閣総理大臣・法務総裁・大蔵・通商産業大臣署名) 

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