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法律第二百二十八号(昭二七・七・一五)

  ◎製塩施設法

目次

 第一章 総則(第一条・第二条)

 第二章 建設事業の補助(第三条―第十一条)

 第三章 製塩施設の保全措置(第十二条・第十三条)

 第四章 雑則(第十四条―第十六条)

 第五章 罰則(第十七条・第十八条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、国内における塩の生産を維持増進し、もつて日本専売公社(以下「公社」という。)の行う塩に関する国の専売事業の健全な運営に寄与するため、塩田、濃縮施設又は塩田防災施設(以下「塩田等」という。)の改良、新設又は災害復旧を目的とする事業(以下「建設事業」という。)を施行する者に対し、その事業に要する費用につき、公社に補助を行わせるとともに、製塩施設の保全及びその効用の維持のための措置をとることを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「塩田」とは、塩又はかん水(塩専売法(昭和二十四年法律第百十二号)第一条第一項又は第三項に規定する塩又はかん水をいう。以下同じ。)採取の目的に供される土地をいい、この目的に供される当該土地の附属施設で濃縮施設及び塩田防災施設以外のものを含むものとする。

2 この法律において「濃縮施設」とは、通常枝じよう架又は濃縮台と称されるものその他自然力を利用して、塩若しくはかん水を採取し、又はかん水の濃度を高める目的に供される施設をいう。

3 この法律において「塩田防災施設」とは、塩田又は濃縮施設の附属の堤防でこれらのものの災害を防止するために必要なものをいい、当該堤防の附属施設を含むものとする。

4 この法律において「製塩施設」とは、塩田、濃縮施設その他塩又はかん水製造の目的に供される施設(土地を含む。)及び塩田防災施設をいう。

5 この法律において「災害」とは、暴風、こう水、高潮、地震その他の異常な天然現象に因り生じた災害をいう。

6 この法律において「災害復旧事業」とは、災害にかかつた塩田等を原形に復旧する事業で、一箇所の工事の費用が十五万円以上のものをいう。

7 災害に因つて必要を生じた事業で、災害にかかつた塩田等を原形に復旧することが著しく困難又は不適当な場合においてこれに代るべき必要な施設をすることを目的とするもののうち、一箇所の工事の費用が十五万円以上のものは、この法律の適用については、災害復旧事業とみなす。

8 前二項の場合において、塩田等の災害にかかつた箇所が五十メートル以内の間隔で連続しているものに係る工事及び塩田等の災害にかかつた箇所が五十メートルをこえる間隔で連続しているものに係る工事で当該工事を分離して施行することが当該塩田等の効用上困難又は不適当であるものは、一箇所の工事とみなす。但し、当該工事に係る事業を施行する者が二以上あるものについては、この限りでない。

9 この法律について「改良事業」とは、左の各号に掲げる事業をいう。

 一 塩田防災施設の改良又は新設

 二 用排水施設(塩又はかん水を採取するために、海水又はかん泉を引き入れ、たくわえ、又は排出するための施設をいう。)の改良又は新設

 三 荒廃塩田地盤の改良

   第二章 建設事業の補助

 (災害復旧事業の補助金の交付)

第三条 公社は、災害復旧事業を施行する者に対し、予算の範囲内で、当該事業の事業費の一部に相当する金額を補助金として交付することができる。

2 前項の規定による補助金の金額は、左の各号の区分により当該各号に掲げる比率によつて算出した金額の範囲内の金額とする。

 一 塩田及び濃縮施設に係るもの 当該災害復旧事業の事業費の十分の五

 二 塩田防災施設に係るもの 当該災害復旧事業の事業費の十分の六・五

3 前条第七項に規定する災害復旧事業の事業費のうち災害にかかつた塩田等を原形に復旧するものとした場合に要する金額をこえる部分(以下「超過事業費」という。)についての第一項の規定による補助金の金額は、前項の規定にかかわらず、左の各号の区分により当該各号に掲げる比率によつて算出した金額の範囲内の金額とする。

 一 塩田及び濃縮施設に係るもの 当該超過事業費の十分の四

 二 塩田防災施設に係るもの 当該超過事業費の十分の五・五

4 第一項の規定による補助金を交付する災害復旧事業の事業費は、当該事業に係る工事のため直接必要な材料費、労務費、敷地の買収費及びその他の諸役務費の合計額に雑費を加えたものとする。

5 第一項の規定による補助金は、日本専売公社法(昭和二十三年法律第二百五十五号)第四十三条の十三第一項の規定による専売納付金の計算上当該補助金を支出した事業年度の損失に算入する。

 (災害復旧補助の申請)

第四条 前条第一項の規定による補助金の交付を受けようとする者は、災害が発生した日から二箇月以内に、当該災害復旧事業の事業費についての補助金の交付申請書(以下「復旧補助金交付申請書」という。)に補助金の交付を受けようとする事業に係る事業計画書を添えて、公社に提出しなければならない。

 (災害復旧補助の決定)

第五条 公社は、前条の規定による復旧補助金交付申請書の提出があつた場合においては、その補助金の交付を受けようとする事業の内容を審査し、当該事業が災害復旧事業に該当し、且つ、第一条に規定する目的に照らし必要なものであると認めたときは、災害復旧事業に係る工事に関する技術的事項及び当該事業に要する標準的費用についてあらかじめ公社が定めた基準に従い、第三条の規定により交付することができる補助金の範囲内で、その交付すべき補助金の金額を決定しなければならない。

2 公社は、前項の規定により決定した金額の補助金を交付する場合においては、その補助金を交付する事業が同項に規定する公社が定めた基準に適合したものとなるように、前条の規定により提出された事業計画書の内容に必要な変更を加えるべき旨の条件その他必要な条件を附することができる。

 (改良事業の補助金の交付)

第六条 公社は、改良事業を施行する者に対し、予算の範囲内で、当該事業の事業費の一部に相当する金額を補助金として交付することができる。

2 第三条第四項及び第五項の規定は、前項の補助金について準用する。この場合において、同条第四項中「災害復旧事業」とあるのは「改良事業」と読み替えるものとする。

 (改良補助の申請)

第七条 前条第一項の規定による補助金の交付を受けようとする者は、改良事業の施行前に、当該改良事業の事業費についての補助金の交付申請書(以下「改良補助金交付申請書」という。)に補助金の交付を受けようとする事業に係る事業計画書を添えて、公社に提出しなければならない。

 (改良補助の決定)

第八条 公社は、前条の規定による改良補助金交付申請書の提出があつた場合においては、その補助金の交付を受けようとする事業の内容を審査し、当該事業が改良事業に該当し、且つ、第一条に規定する目的に照らし必要なものであると認めたときは、改良事業に係る工事に関する技術的事項及び当該事業に要する標準的費用についてあらかじめ公社が定めた基準に従い、予算の範囲内で、その交付すべき補助金の金額を決定しなければならない。

2 第五条第二項の規定は、前項の規定により決定した金額の補助金を交付する場合について準用する。この場合において、同項中「同項」とあるのは「第八条第一項」と、「前条」とあるのは「第七条」と読み替えるものとする。

 (変更の承認)

第九条 第三条第一項又は第六条第一項の規定による補助金の交付を受けた者は、当該補助金の交付を受けた事業に係る事業計画書の内容(第五条第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)の規定により附された条件に従つてその内容を変更した場合には、その変更された内容)に変更を加えようとするときは、あらかじめ公社の承認を受けなければならない。

2 公社は、前項の規定による承認の申請があつた場合においては、その変更を加えようとする内容を審査し、その申請に係る変更を承認するかどうかを決定しなければならない。

3 公社は、前項の規定による変更の承認をした場合において、その変更に応じて補助金の金額を変更する必要があるときは、第五条第一項又は前条第一項に規定する公社が定めた基準に従い、第三条又は第六条の規定により交付することができる補助金の範囲内で、その変更をしなければならない。

4 公社は、前項の規定により補助金の金額を変更する場合においては、その変更の原因となつた事業計画書の内容の変更に係る事業が第五条第一項又は前条第一項に規定する公社が定めた基準に適合したものとなるように、第一項の規定により承認を申請された変更に係る事業計画書の内容に必要な変更を加えるべき旨の条件その他必要な条件を附することができる。

 (補助金の返還)

第十条 第三条第一項の規定又は第六条第一項の規定による補助金の交付を受けた者は、左の各号の一に該当する場合においては、遅滞なく、当該各号に規定する金額を公社に返還しなければならない。

 一 当該補助の目的である建設事業が終了した場合において、当該事業に要した事業費の金額が当該補助金の金額の決定の基礎となつた事業費の見積額に満たなかつたときは、その満たなかつた部分の金額に当該補助金の金額の当該見積額に対する比率を乗じて得た金額

 二 第九条第三項の規定による補助金の変更を受けた場合において、当該変更に因り既に交付を受けた補助金の金額が変更後の補助金の金額をこえることとなつたときは、そのこえることとなつた金額

2 公社は、第三条第一項又は第六条第一項の規定による補助金の交付を受けた者が、当該補助金を、当該補助金の交付の基礎となつた事業計画書の内容又は当該補助金の交付について公社の附した条件(第九条第四項の規定により公社の附した条件を含む。)に従つて使用していないと認められるときは、その者に対し、その使用していないと認められる部分の補助金に相当する金額を返還することを命ずることができる。

3 公社は、前項の規定により補助金の返還を命じようとするときは、あらかじめ本人にその旨を通知し、その者又はその代理人の出頭を求め、釈明の機会を与えるため、公社の指定する職員をして聴聞をさせなければならない。

4 第二項の規定により補助金の返還を命ぜられた者は、遅滞なく、その返還を命ぜられた金額を公社に返還しなければならない。

 (適用除外)

第十一条 第三条の規定は、左に掲げる災害復旧事業については適用しない。

 一 経済効果の小さいもの

 二 維持工事とみるべきもの

 三 明らかに設計の不備又は工事の施行の粗漏に基因して生じたと認められる災害に係るもの

 四 甚しく維持管理を怠つたことに基因して生じたものと認められる災害に係るもの

2 第六条の規定は、第三条第三項の規定の適用を受ける事業については適用しない。

3 公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)により国が費用を負担する災害復旧事業については、第三条又は第六条の規定は、適用しない。

   第三章 製塩施設の保全措置

 (製塩施設の目的外使用の制限)

第十二条 製塩施設を塩又はかん水の製造以外の目的に供しようとするときは、あらかじめ公社の許可を受けなければならない。但し、左の各号の一に該当する場合は、この限りでない。

 一 災害その他やむをえない事由で一時塩又はかん水の製造以外の目的に供する場合

 二 製塩施設を補修又は改良するために塩又はかん水の製造以外の目的に供する場合

 三 塩又はかん水の生産維持に支障がない場合で政令で定めるもの

2 前項の許可の申請が著しく効用の低下した製塩施設で改良の見込のないものに係るとき、経営の困難に因りなされたときその他正当の事由に基いてなされたときは、公社は、その許可を拒むことができない。

 (予防措置の指示)

第十三条 公社は、製塩施設の効用の維持又は製塩施設の保全上必要があるときは、製塩施設に隣接する地域又は水域において、左の各号の一に該当するおそれがあると認められる施設を新たに設けようとする者に対し、製塩施設の効用を維持し又は製塩施設を保全するため必要な予防施設を設けるべきことを指示することができる。

 一 製塩に使用する海水の比重をボーメ〇・一度以上低下させるもの

 二 製塩に使用する海水中にきよう雑物又は毒物を注入し、その成分に著しい変化を与え製塩施設の性能又は塩の品質をそこなうもの

 三 製塩施設を損壊するもの

2 前項の予防施設を設けるため必要な費用は、その施設を設けようとする者の負担とする。但し、その予防施設を設けるため必要な費用が著しく多額である場合には、公社は、その費用の一部を当該予防施設に係る前項に規定する製塩施設により塩又はかん水を製造する者に負担させることができる。

3 第一項の予防施設を設けるため必要な費用が著しく多額である場合には、同項の指示に従つてその予防施設を設けようとする者は、前項の規定によりその費用の一部を当該予防施設に係る第一項に規定する製塩施設により塩又はかん水を製造する者に負担させるべきことを、公社に対して請求することができる。

4 公社は、前項の請求があつた場合には、すみやかに、当該塩又はかん水を製造する者に当該費用を負担させるかどうか、及び負担させる場合にはその金額を決定し、当該請求者に通知するとともに、負担させることを決定した者に対し当該金額を当該請求者に支払うべきことを命じなければならない。

5 前項の命令を受けた者は、当該命令に従つて、その負担すべき金額を相手方に支払わなければならない。

6 第一項に規定する者が国又は地方公共団体(港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)による港務局を含む。以下同じ。)であるときは、公社は、その必要な予防施設の設置につき、国又は当該地方公共団体に協議するものとする。

7 公社は、第一項の規定により指示をしようとする場合において、第一項に規定する者(国又は地方公共団体を除く。)が新たに設けようとする施設又は当該施設を設けようとする事業が農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)第三条第七号に掲げる事項に係るものであるとき、又は通商産業省設置法(昭和二十四年法律第百二号)第三条各号に掲げる事項に係るものであるときは、あらかじめ、その指示につき農林大臣又は通商産業大臣に協議するものとする。

   第四章 雑則

 (公社の調査等)

第十四条 公社は、第三条若しくは第六条の規定による補助金の交付を受けた者に対し、当該補助の目的である事業を適正に実施させるため、必要な調査を行い、報告を求め、又は当該事業の施行に関し必要な指示をすることができる。

 (異議の申立)

第十五条 第十二条又は第十三条第一項若しくは第四項の規定に基き公社のなした処分に対して不服がある者は、処分のあつた日から三十日以内に、公社の総裁に異議の申立をすることができる。

 (実施規定)

第十六条 この法律の実施のための手続その他執行について必要な事項は、別段の定がない限り、大蔵省令で定める。

   第五章 罰則

第十七条 第十二条第一項の規定に違反した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

 (両罰規定)

第十八条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務又は財産に関して第十二条第一項の規定の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対して前条の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。

   附 則

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 塩田等災害復旧事業費補助法(昭和二十五年法律第二百五十七号)は、廃止する。

3 この法律施行前に発生した災害に係る災害復旧事業については、なお従前の例による。

4 日本専売公社法の一部を次のように改正する。

 第一条中「及びしよう脳専売法(昭和二十四年法律第百十三号)」を「、しよう脳専売法(昭和二十四年法律第百十三号)及び製塩施設法(昭和二十七年法律第二百二十八号)」に改める。

  第二十七条第七号中「及びしよう脳専売法」を「、しよう脳専売法及び製塩施設法」に改める。

5 農林漁業資金融通法(昭和二十六年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項の表貸付金の種類の欄中「塩田等災害復旧事業費補助法(昭和二十五年法律第二百五十七号)」を「製塩施設法(昭和二十七年法律第二百二十八号)」に改め、同条第二項中「塩田等災害復旧事業費補助法(昭和二十五年法律第二百五十七号)」を「製塩施設法」に改める。

6 旧塩田等災害復旧事業費補助法による補助事業に係る農林漁業資金融通法による貸付金については、なお従前の例による。

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

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