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法律第四十四号(昭三一・三・三〇)

  ◎農業協同組合整備特別措置法

 (目的)

第一条 この法律は、整備計画をたて、これに基いて自主的に整備を行う農業協同組合に対し、国及び都道府県が助成を行う等の措置によつて、農業協同組合の整備の促進を図り、もつてその健全な発展に資することを目的とする。

 (整備計画の樹立)

第二条 事業の継続に著しい支障をきたすことなしにはその債務を弁済することができない農業協同組合であつて、この法律によつて整備を行おうとするものは、昭和三十三年三月三十一日までに、都道府県知事の指定する日(以下「指定日」という。)現在により貸借対照表を作成し、これに基いて整備計画をたてなければならない。

2 農業協同組合は、前項の規定により貸借対照表を作成するに当つては、農林省令で定めるところにより、資産の適正な評価を行い、その評価によつて損失を生ずる場合には、その損失金額を欠損金に算入しなければならない。

3 農業協同組合は、第一項の規定により整備計画をたてるに当つては、農林省令で定めるところにより、信用農業協同組合連合会(農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第一号及び第二号の事業をあわせ行う農業協同組合連合会をいう。以下同じ。)と協議しなければならない。

4 農業協同組合が第一項の規定により整備計画をたてるには、その組合員(准組合員を除く。)の半数以上が出席する総会において、その議決権の三分の二以上の多数による議決を経なければならない。

 (整備の目標)

第三条 前条第一項の農業協同組合は、指定日から起算して五年を経過した日の属する事業年度の終了の日までに次に掲げる条件をみたすように整備を行わなければならない。

 一 固定した債務の全部の整理

 二 欠損金の全部の補てん(その事業分量その他の経営条件からみて欠損金が過大であるため当該期限までに欠損金の全部の補てんができないと認められる農業協同組合にあつては、その出資金の二分の一をこえない範囲内において都道府県知事がその経営に支障がないと認めて承認した額を欠損金の額から控除した残額の全部の補てん)

 (整備計画の内容)

第四条 整備計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。

 一 組合員又は当該農業協同組合が会員となつている農業協同組合連合会との間における利用及び協力を強化するための方策

 二 事業執行の体制を改善するための措置

 三 固定した債権及び在庫品の資金化並びに不要固定資産の処分

 四 固定した債務の条件の緩和その他信用農業協同組合連合会から受ける援助の内容

 五 固定した債務の整理

 六 欠損金の補てん

 七 出資金の増加

 (整備計画の適否の認定)

第五条 第二条第一項の規定により整備計画をたてた農業協同組合は、農林省令で定めるところにより、これを都道府県知事に提出しなければならない。

2 都道府県知事は、前項の規定による整備計画の提出があつたときは、政令で定めるところにより、農業協同組合の整備に関し学識経験を有する者の意見を聞いて、その整備計画が適当であるかどうかを認定しなければならない。

3 前項の規定による認定は、農林省令で定める基準に従つて行わなければならない。

 (合併の場合の特例)

第六条 前条第二項(第三項及び次条において準用する場合を含む。)の規定によりその整備計画が適当である旨の認定を受けている農業協同組合(以下「整備組合」という。)が合併によつて解散した場合において、合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合が整備を行おうとするときは、当該合併についての登記の日現在により貸借対照表を作成し、これに基いて整備計画をたてなければならない。

2 前項の規定による整備は、当該合併によつて解散した整備組合についての指定日(当該合併によつて二以上の整備組合が解散した場合において、その指定日が異なるときは、当該合併についての登記の日に最も近い指定日とする。)から起算して五年を経過した日の属する事業年度の終了の日までに第三条に規定する条件をみたすように整備を行わなければならない。

3 第一項の場合には、第二条第三項及び第四項、第四条並びに前条の規定を準用する。

 (整備計画の変更)

第七条 整備組合が第五条第二項(前条第三項及びこの条において準用する場合を含む。)の規定により適当である旨の認定を受けた整備計画を変更する場合には、第二条第三項及び第四項並びに第五条の規定を準用する。

 (都道府県知事の援助)

第八条 農業協同組合は、都道府県知事に対し、整備計画の樹立及び実施に関する助言を求めることができる。

第九条 都道府県知事は、農業協同組合が整備計画をたて、又はこれを実施するため債権者とその債務の条件の緩和その他の援助を受ける契約をする必要がある場合には、当該農業協同組合の申出により、そのあつせんをすることができる。

 (助成措置)

第十条 政府は、毎年度、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、都道府県に対し、次に掲げる経費につき補助金を交付することができる。

 一 第五条第二項(第六条第三項及び第七条において準用する場合を含む。)の規定により適当である旨の認定を受けた整備計画に従い誠実に整備を行つていると認められる整備組合がその整備を行うに際して当該整備組合に対する債権の利息を減免した信用農業協同組合連合会に対し、その減免した利息の額の全部又は一部に相当する金額を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費

 二 前号に規定する整備組合に駐在指導員を派遣してその整備につき指導を行う都道府県農業協同組合中央会に対し、その指導に要する経費を都道府県が補助する場合における当該補助に要する経費

 (法人税法の特例)

第十一条 整備組合の昭和二十五年一月一日以後に開始する最初の事業年度の開始の日から指定日の属する事業年度の終了の日までの各事業年度において生じた欠損金(合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合にあつては、当該合併によつて解散した農業協同組合から引き継いだ当該欠損金を含む。)は、当該整備組合の整備計画において第三条第二号に掲げる条件が達成されることとなつている事業年度までの各事業年度において、法人税法(昭和二十二年法律第二十八号)第九条第一項の所得の計算上、これを損金に算入する。ただし、指定日の属する事業度度(以下「基準事業年度」という。)において青色申告書(法人税法第二十五条第一項の申告書をいう。以下同じ。)を提出し、かつ、その後においても連続して青色申告書を提出している場合に限る。

2 前項の規定により各事業年度において法人税法第九条第一項の所得の計算上損金に算入すべき欠損金の金額は、当該欠損金の生じた事業年度以後の事業年度において同項の所得の計算上同項の総益金から控除されなかつたものに限る。

3 前二項の規定により法人税法第九条第一項の所得の計算上損金に算入すべき欠損金が同条第五項の規定により損金に算入すべきものである場合には、当該欠損金については、同項の規定は、適用しない。

第十二条 整備組合の最初に青色申告書を提出しようとする事業年度が基準事業年度である場合には、当該整備組合が法人税法第二十五条第三項の規定により提出する申請書は、同項の期限後においても、指定日から起算して三月を経過した日の前日と基準事業年度の終了の日の前日とのどちらか早い日(指定日が基準事業年度の終了の日である場合には、その日)までは、提出することができる。

第十三条 整備組合が基準事業年度に続く事業年度の開始の日以後合併によつて解散した場合において、合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合が第六条第三項又は第七条において準用する第五条第二項の規定によりその整備計画が適当である旨の認定を受けているときは、合併によつて解散した整備組合で基準事業年度から解散の日を含む事業年度の直前の事業年度までの各事業年度(当該合併によつて解散した整備組合が解散の日を含む事業年度の直前の事業年度に係る青色申告書を提出しないで解散した場合には、当該解散の日を含む事業年度の直前の事業年度を除く。)において青色申告書を提出しているものの第十一条第一項の欠損金で当該合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合にその欠損金として引き継がれたものは、合併後に開始する最初の事業年度又は合併の日の属する事業年度及びその事業年度終了の日後に開始し、当該農業協同組合の整備計画において第三条第二号に掲げる条件が達成されることとなつている事業年度の終了の日までに終了する各事業年度においては、法人税法第九条第一項の所得の計算上、これを損金に算入する。

2 前項の規定は、合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合が当該合併によつて解散した整備組合の解散の日を含む事業年度(当該合併によつて解散した整備組合が解散の日を含む事業年度の直前の事業年度に係る青色申告書を提出しないで解散した場合には、当該解散の日を含む事業年度及びその直前の事業年度)に係る青色申告書を提出した場合に限り適用する。

3 第一項の場合には、第十一条第一項ただし書及び同条第二項の規定を準用する。この場合において、同条第一項ただし書中「指定日の属する事業年度(以下「基準事業年度」という。)」とあるのは、「合併後に開始する最初の事業年度又は合併の日を含む事業年度」と読み替えるものとする。

 (合併の奨励措置)

第十四条 都道府県知事は、組合員の数の過少その他特別の理由によりその事業を継続することが著しく困難であると認められる農業協同組合がある場合において、その整備を図るため必要があるときは、当該農業協同組合及びこれと合併することを相当と認める農業協同組合に対し、合併についての協議をすべき旨の勧告をすることができる。

2 前項の規定による勧告は、昭和三十三年三月三十一日までにするものとする。

第十五条 政府は、前条の規定による勧告に係る農業協同組合が合併した場合において、都道府県が当該合併によつて成立した農業協同組合又は合併後存続する農業協同組合に対し合併奨励金を交付したときは、毎年度、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、当該都道府県に対し、その交付に要する経費につき補助金を交付することができる。

   附 則

 この法律は、昭和三十一年四月一日から施行する。

(大蔵・農林・内閣総理大臣署名) 

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