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法律第百五号(昭三一・五・一五)

  ◎日本国有鉄道法の一部を改正する法律

 日本国有鉄道法(昭和二十三年法律第二百五十六号)の一部を次のように改正する。

 目次中「第二章 経営委員会」を「第二章 機関」に改める。

 第三条第二項中「修繕」の下に「、検査」を加える。

 第二章を次のように改める。

   第二章 機関

 (理事会の設置及び権限)

第九条 日本国有鉄道に、理事会を置く。

2 日本国有鉄道の業務の管理及び運営は、理事会が決定するところによる。

3 前項の規定は、理事会が、軽微と認める事項その他総裁に専決させることが適切であると認める事項についての決定を総裁に委任することを妨げるものではない。ただし、次に掲げる事項は、理事会が決定しなければならない。

 一 主たる事務所における部局及び従たる事務所の設置その他内部組織に関する重要な事項

 二 業務に関する重要な規則

 三 予算、事業計画及び資金計画

 四 決算

 五 長期借入金及び短期借入金の借入並びに鉄道債券の発行

 六 長期借入金及び鉄道債券の償還計画

 七 前三号に掲げるもののほか、この法律の規定により、運輸大臣の許可、認可又は承認を受けるべき事項

 (組織)

第十条 理事会は、総裁及び副総裁並びに理事五人以上十人以内をもつて組織する。

2 総裁は、会長となり、会務を総理する。

3 副総裁は、副会長となり、会長に事故があるときはその職務を代理し、会長が欠員のときはその職務を行う。

 (会議)

第十一条 理事会は、会長が招集する。

2 理事会は、会長及び会長以外の構成員の過半数の出席がなければ、議事を開き、議決をすることができない。

3 理事会の議事は、出席者の過半数をもつて決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

4 理事会の議決について特別の利害関係を有する者は、その議事に参与することができない。

 (総裁等)

第十二条 日本国有鉄道に、総裁、副総裁及び技師長各一人並びに常務理事若干人を置く。

 (総裁等の職務及び権限)

第十三条 総裁は、日本国有鉄道を代表し、理事会の決定に従い、日本国有鉄道の業務を執行する。

2 副総裁は、日本国有鉄道の業務の執行について総裁を補佐し、総裁に事故があるときはその職務を代理し、総裁が欠員のときはその職務を行う。

3 技師長は、日本国有鉄道の技術の改善及び進歩について総裁を補佐する。

4 常務理事は、総裁の定めるところにより、日本国有鉄道の業務の執行について総裁及び副総裁を補佐し、総裁及び副総裁に事故があるときはその職務を代理し、総裁及び副総裁が欠員のときはその職務を行う。

 (監査委員会の設置及び権限)

第十四条 日本国有鉄道に、監査委員会を置く。

2 監査委員会は、日本国有鉄道の業務を監査する。

3 監査委員会は、日本国有鉄道の業務を監査したときは、その結果を総裁に通知するものとする。

4 監査委員会は、監査の結果に基いて、日本国有鉄道の業務に関し改善を必要とする事項があると認めるときは、運輸大臣に意見を提出し、又は理事会に意見を述べることができる。

5 運輸大臣は、監査委員会に対して、日本国有鉄道の監督上特に必要があると認める事項について、監査し、及びその結果を報告すべきことを命ずることができる。

 (組織)

第十五条 監査委員会は、委員三人以上五人以内をもつて組織する。

2 監査委員会に委員長を置き、委員の互選により選任する。

3 委員長は、会務を総理する。

4 委員長は、あらかじめ他の委員のうちから、委員長に事故がある場合において委員長の職務を代理する者を定めておかなければならない。

 (会議)

第十六条 監査委員会は、委員長が招集する。

2 監査委員会は、委員長を含み委員の過半数の出席がなければ、議事を開き、議決をすることができない。

3 監査委員会の議事は、出席者の過半数をもつて決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。

第十七条 削除

 第十八条中「及び理事」を「、理事及び監査委員会の委員」に改める。

 第十九条から第二十二条までを次のように改める。

 (役員の任命及び任期)

第十九条 総裁は、内閣が任命する。

2 副総裁及び理事は、運輸大臣の認可を受けて、総裁が任命する。

3 監査委員会の委員は、運輸大臣が任命する。

4 技師長及び常務理事は、理事のうちから、総裁が任命する。

5 総裁及び副総裁の任期は四年とし、理事及び監査委員会の委員の任期は三年とする。

6 役員は、再任されることができる。

 (役員の欠格条項)

第二十条 左の各号の一に該当する者は、役員となることができない。

 一 国務大臣、国会議員、政府職員(人事院が指定する非常勤の者を除く。)又は地方公共団体の議会の議員

 二 政党の役員

 三 物品の製造若しくは販売若しくは工事の請負を業とする者であつて日本国有鉄道と取引上密接な利害関係を有するもの又はそれらの者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)

 四 運輸事業を営む者であつて日本国有鉄道と競争関係にあるもの又はその者が法人であるときはその役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)

 五 前二号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)

 (役員の兼職の禁止)

第二十一条 監査委員会の委員は、他の役員を兼ねることができない。

 (役員の罷免)

第二十二条 内閣は、総裁が第二十条各号の一に該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。

2 総裁は、副総裁又は理事が第二十条各号の一に該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。

3 運輸大臣は、監査委員会の委員が第二十条各号の一に該当するに至つたときは、これを罷免しなければならない。

 第二十二条の次に次の一条を加える。

第二十二条の二 内閣は、総裁が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は総裁に職務上の義務違反その他総裁たるに適しない非行があると認めるときは、これを罷免することができる。

2 総裁は、副総裁若しくは理事が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は副総裁若しくは理事に職務上の義務違反その他副総裁若しくは理事たるに適しない非行があると認めるときは、運輸大臣の認可を受けて、これを罷免することができる。

3 運輸大臣は、監査委員会の委員が心身の故障のため職務の執行ができないと認めるとき、又は監査委員会の委員に職務上の義務違反その他監査委員会の委員たるに適しない非行があると認めるときは、これを罷免することができる。

 第二十三条の見出しを「(総裁等の営利事業からの隔離)」に改め、同条中「役員」を「総裁、副総裁、技師長及び常務理事」に改める。

 第二十四条を次のように改める。

 (代表権の制限)

第二十四条 日本国有鉄道と総裁との利益が相反する事項については、総裁は、代表権を有しない。この場合においては、監査委員会は、副総裁又は理事のうちから日本国有鉄道を代表する者を選任しなければならない。

 第二十五条中「総裁、副総裁又は理事は、」を「総裁は、副総裁、常務理事又は」に、「その業務」を「日本国有鉄道の業務」に改める。

 第二十六条第二項中「第十二条第四項第三号」を「第二十条第一号」に改める。

 第三十四条第二項中「国家公務員法」の下に「(昭和二十二年法律第百二十号)」を加える。

 第三十九条の四第五号中「役員及び」を削る。

 第四十条第一項中「決算完結後一月以内」を「これに監査委員会の監査報告書を添え、決算完結後二月以内」に改める。

 第四十三条第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

2 前項の会計規程には、左の事項を明らかにしなければならない。

 一 会計の区分に関する事項

 二 収入、支出その他予算の執行に関する事項

 三 決算に関する事項

 四 現金及び有価証券の出納保管に関する事項

 五 物品、固定資産及び債権の管理に関する事項

 六 契約に関する事項

 第四十三条の次に次の一条を加える。

 (役員の給与等の基準)

第四十三条の二 日本国有鉄道は、その役員に対して支給する給与及び退職手当の基準を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更するときも同様とする。

 第四十四条第一項中「役員及び」を削り、同条第二項中「節減したときは」を「節減した場合において」に改める。

 第四十五条及び第四十六条を次のように改める。

 (財産処分の制限)

第四十五条 日本国有鉄道は、法律に定める場合を除くの外、営業線を貸し付け、譲渡し、交換し、又は担保に供することができない。

2 日本国有鉄道は、車両その他運輸省令で定める重要な財産を貸し付け、譲渡し、交換し、又は担保に供しようとするときは、国又は地方公共団体に貸し付ける場合その他運輸省令で定める場合を除き、運輸大臣の許可を受けなければならない。

 (貸付契約の解除)

第四十六条 日本国有鉄道は、その所有する不動産を他に貸し付けた場合において、貸付期間中にその事業の用に供するため必要を生じたときは、当該契約を解除することができる。

2 前項の規定により契約を解除した場合においては、借受人は、これによつて生じた損失につき日本国有鉄道に対し、その補償を求めることができる。

 第四十八条中「、副総裁又は理事(以下「総裁等」という。)」を削り、「総裁等」を「総裁」に改める。

 第五十三条に次の一号を加える。

 四 鉄道の電化その他運輸省令で定める重要な工事

 第五十五条中「総裁、副総裁又は総裁の職務を行い若しくは総裁を代理する理事が左の各号の一に該当するときは、その業務に対する責任に応じて」を「左の各号に掲げる違反があつた場合においては、その行為をした役員は」に改め、第五号を第六号とし、第四号を第五号とし、第三号の次に次の一号を加える。

 四 第十四条第五項の規定に基く命令に違反して監査若しくは報告を怠り、又は虚偽の報告をしたとき。

 第五十六条第一項及び第四項中「役員又は」を削り、同条中第四項を第五項とし、第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。

3 第一項の規定により恩給法の規定の準用を受ける日本国有道鉄の職員が、引き続いてその役員となつた場合には、退職後でなければ、恩給を給しない。

 第五十七条第一項後段中「「日本国有鉄道を代表する者」と」の下に「、第九十四条第一項第二号中「使用される者」とあるのは「使用される者及び日本国有鉄道の役員」と」を加える。

 第五十八条を次のように改める。

 (国家公務員等退職手当暫定措置法の適用関係)

第五十八条 日本国有鉄道の職員が、引き続いてその役員となつた場合には、国家公務員等退職手当暫定措置法(昭和二十八年法律第百八十二号)の適用については、これを退職とみなす。

 第六十条を次のように改める。

 (災害補償)

第六十条 労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三条第三項の規定の適用については、日本国有鉄道の事業は、国の直営事業とみなす。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過規定)

2 改正前の第十条の規定により、経営委員会が議決した事項は、改正後の第九条の規定により理事会が決定したものとみなす。

3 改正前の日本国有鉄道法の規定により、この法律の施行前に日本国有鉄道が運輸大臣に対してした許可、認可又は承認の申請は、理事会の決定に基いてしたものとみなす。

4 前二項に規定するもののほか、日本国有鉄道の業務の管理及び運営に関しては、理事会が別に決定するまでは、なお従前の例による。

5 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の総裁又は副総裁である者は、改正後の第十九条の規定によりそれぞれ総裁又は副総裁として任命されたものとみなす。この場合において、これらの者の任期は、改正前の総裁又は副総裁としての任期の残存期間とする。

6 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の理事である者は、この法律の施行の際、別に辞令が発せられないときは、その職を失うものとする。

7 この法律の施行前に、改正前の第二十五条の規定により副総裁又は理事によつて代理人に選任された者は、改正後の同条の規定により総裁によつて代理人に選任されたものとみなす。

8 改正後の第三十九条の四第五号の規定は、この法律の施行の日以後作成する予算について適用する。

9 改正後の第四十条第一項の規定は、昭和三十一年度分以降の決算について適用し、昭和三十年度分の財産目録、貸借対照表及び損益計算書の承認を受ける手続については、なお従前の例による。

10 改正後の第四十四条第一項後段の規定は、この法律の施行の日以後最初に作成する予算が実施されるまでは、改正前の第三十九条の四第五号の規定により昭和三十一年度の予算で定めた役員及び職員に対して支給する給与の総額から、改正後の第四十三条の二の規定により運輸大臣の認可を受けて定める役員に対して支給する給与の基準に基く昭和三十一年度の支出の見込額を控除した額を、職員に対して支給する給与の額とみなして適用する。

11 前項に規定する役員に対して支給する給与の基準に基く昭和三十一年度の支出の見込額は、運輸大臣が、改正後の第四十三条の二の規定によりその基準を認可する際に定める。

12 改正後の第四十六条の規定は、この法律の施行前に締結した貸付契約についても適用があるものとする。

13 この法律の施行前に、改正前の第四十八条の規定により、副総裁又は理事により契約を締結する職員その他の会計職員として任命された者は、改正後の同条の規定により、総裁により任命されたものとみなす。

14 この法律の施行前における日本国有鉄道の役員としての在職及びこれに係る恩給については、なお改正前の第五十六条の例による。

15 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の役員である者が引き続いてその役員となつた場合は、退職後でなければ、恩給を給しない。

16 この法律の施行の際現に改正前の第五十七条第一項の規定により、国家公務員共済組合法中退職給付に関する規定を準用される日本国有鉄道の役員である者が引き続いてその役員となつた場合は、同法第九十六条の例による。

 (国家公務員等退職手当暫定措置法の改正)

17 国家公務員等退職手当暫定措置法(昭和二十八年法律第百八十二号)の一部を次のように改正する。

  第二条第一項中「(以下「職員」という。)」を「(日本国有鉄道にあつては、役員を除く。以下「職員」という。)」に改める。

 (理事の退職手当に関する経過措置)

18 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の理事である者が第六項の規定によりその職を失つた場合の退職手当については、改正前の国家公務員等退職手当暫定措置法の例による。

19 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の理事である者が引き続いてその役員となつた場合は、この法律の施行の際に退職したものとみなして、改正前の国家公務員等退職手当暫定措置法の例により退職手当を支給する。

20 この法律の施行の際現に日本国有鉄道の理事である者が引き続いてその職員となつた場合は、改正後の国家公務員等退職手当暫定措置法の適用については、その理事であつた期間についても、職員として在職したものとみなす。

(内閣総理・法務・大蔵・運輸大臣署名) 

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