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法律第百二十六号(昭三一・六・四)

  ◎労働保険審査官及び労働保険審査会法

目次

 第一章 労働保険審査官

  第一節 設置(第一条―第六条)

  第二節 審査等の手続(第七条―第二十四条)

 第二章 労働保険審査会

  第一節 設置及び組織(第二十五条―第三十七条)

  第二節 再審査の手続(第三十八条―第五十一条)

 第三章 罰則(第五十二条―第五十四条)

 附則

   第一章 労働保険審査官

    第一節 設置

 (労働保険審査官)

第一条 労働保険審査官(以下「審査官」という。)は、労働者災害補償保険審査官及び失業保険審査官とする。

 (設置)

第二条 労働者災害補償保険審査官は、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第三十五条第一項及びけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法(昭和三十年法律第九十一号)第三十二条第一項の規定による審査の事務をつかさどらせるため、各都道府県労働基準局に置く。

2 失業保険審査官は、失業保険法(昭和二十二年法律第百四十六号)第四十条第一項の規定による審査の事務をつかさどらせるため、各都道府県に置く。

 (任命)

第三条 労働者災害補償保険審査官は労働省の職員のうちから、失業保険審査官は地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)附則第八条に規定する職員のうちから、労働大臣が任命する。

 (職権の行使)

第四条 審査官は、公正かつ迅速にその事務を処理しなければならない。

 (関係労働者及び関係事業主を代表する者の指名)

第五条 労働大臣は、都道府県労働基準局及び都道府県ごとに、関係労働者を代表する者及び関係事業主を代表する者各二人を、関係団体の推薦により指名するものとする。

 (審査及び仲裁の事務)

第六条 労働者災害補償保険審査官は、第二条に規定する審査の事務のほか、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第八十六条第一項の規定による審査及び仲裁の事務をつかさどる。

    第二節 審査等の手続

 (管轄審査官)

第七条 労働者災害補償保険法第三十五条第一項又はけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法第三十二条第一項の規定による審査の請求は、原処分をした行政庁の所在地を管轄する都道府県労働基準局に置かれた労働者災害補償保険審査官に対してするものとする。

2 失業保険法第四十条第一項の規定による審査の請求は、原処分をした行政庁の所在地を管轄する都道府県に置かれた失業保険審査官に対してするものとする。

 (請求の期間)

第八条 審査の請求は、請求人が原処分のあつたことを知つた日から六十日以内にしなければならない。ただし、正当な理由によりこの期間内に審査の請求をすることができなかつたことを疎明したときは、この限りでない。

 (請求の方式)

第九条 審査の請求は、政令で定めるところにより、文書又は口頭ですることができる。

 (却下)

第十条 審査の請求が不適法であつてその欠陥が補正することができないものであるときは、審査官は、決定をもつて、これを却下しなければならない。

 (補正)

第十一条 審査の請求が不適法であつてその欠陥が補正することができるものであるときは、審査官は、相当の期間を定めて、補正すべきことを命じなければならない。ただし、その不適法が軽微なものであるときは、この限りでない。

2 審査官は、請求人が前項の期間内に欠陥を補正しないときは、決定をもつて、審査の請求を却下することができる。

 (移送)

第十二条 審査の請求が管轄違であるときは、審査官は、事件を管轄審査官に移送し、かつ、その旨を請求人に通知しなければならない。

2 事件が移送されたときは、はじめから、移送を受けた審査官に審査の請求があつたものとみなす。

 (関係者に対する通知等)

第十三条 審査官は、審査の請求を受理したときは、原処分をした行政庁、審査の結果について利害関係のある行政庁その他の第三者(以下この章において「利害関係者」という。)及び当該審査官の属する都道府県労働基準局又は都道府県につき第五条の規定により指名された者に通知しなければならない。

2 前項の通知を受けた者は、審査官に対して事件につき意見を述べることができる。

 (原処分の執行の停止等)

第十四条 審査の請求は、原処分の執行を停止しない。ただし、審査官は、原処分の執行により生ずることのある償うことの困難な損害を避けるため緊急の必要があると認めるときは、職権で、その執行を停止することができる。

2 審査官は、いつでも、前項ただし書の執行の停止を取り消すことができる。

3 執行の停止及び執行の停止の取消は、文書により、かつ、理由を附して、原処分をした行政庁に通知することによつて行う。

4 審査官は、執行の停止又は執行の停止の取消をしたときは、請求人及び利害関係者に通知しなければならない。

 (審理のための処分)

第十五条 審査官は、審理を行うため必要な限度において、請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた者の申立により又は職権で、次の各号に掲げる処分をすることができる。

 一 請求人又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。

 二 文書その他の物件の所有者、所持者若しくは保管者に対して当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留め置くこと。

 三 鑑定人に鑑定させること。

 四 事件に関係のある事業所その他の場所に立ち入つて、事業主、従業者その他の関係者に質問し、又は帳簿、書類その他の物件を検査すること。

 五 労働者災害補償保険法第三十五条第一項又はけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法第三十二条第一項の規定による審査の請求の場合において、当該労働者に対して審査官の指定する医師の診断を受けるべきことを命ずること。

2 審査官は、他の審査官に、前項第一号又は第四号の処分を嘱託することができる。

3 第一項第四号又は前項の規定により立入検査をする審査官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者から求められたときは、これを提示しなければならない。

4 請求人又は第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者が、正当な理由がなく、第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、第一項第二号の規定による処分に違反して物件を提出せず、第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第一項第五号の規定による処分に違反して医師の診断を忌避したときは、審査官は、その請求を棄却し、又はその意見を採用しないことができる。

5 第一項及び第二項の規定による処分は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

 (費用の弁償)

第十六条 前条第一項第一号若しくは第二項の規定により出頭を求められた者又は同条第一項第三号の鑑定人は、政令で定めるところにより、費用の弁償を受けることができる。

 (審査手続の受継)

第十七条 請求人が、審査の決定前に死亡したときは、承継人が、審査の手続を受け継ぐものとする。

 (本案の決定)

第十八条 審査官は、審理を終えたときは、審査の請求に係る原処分の全部若しくは一部を取り消す決定又は審査の請求の全部若しくは一部を棄却する決定をしなければならない。

 (決定の方式)

第十九条 決定は、政令で定めるところにより、文書をもつて行わなければならない。

2 審査官は、請求人及び第十三条第一項の規定により通知を受けた者に決定書の謄本を送付しなければならない。

 (決定の効力発生時期)

第二十条 決定は、請求人に決定書の謄本が送付された時に、その効力を生ずる。

 (決定の拘束力)

第二十一条 決定は、第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者を拘束する。

 (決定の変更等)

第二十二条 決定の変更及び更正については、民事訴訟法(明治二十三年法律第二十九号)第百九十三条ノ二第一項(判決の変更)及び第百九十四条第一項(判決の更正)の規定を準用する。この場合において、これらの規定中「判決」とあるのは「決定」と、「裁判所」とあるのは「審査官」と、「其ノ言渡後一週間内」とあるのは「其ノ決定書ノ謄本ガ請求人ニ送付セラレタル後二週間内」と、「弁論」とあるのは「審理ノ為ノ処分」と読み替えるものとする。

 (政令への委任)

第二十三条 この章に定めるもののほか、審査の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

 (審査及び仲裁の手続)

第二十四条 第十三条の規定は、労働者災害補償保険審査官が第六条の審査又は仲裁の請求を受理した場合について準用する。

2 前項に定めるもののほか、第六条の審査及び仲裁の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

   第二章 労働保険審査会

    第一節 設置及び組織

 (設置)

第二十五条 労働者災害補償保険法第三十五条第一項、失業保険法第四十条第一項及びけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法第三十二条第一項の規定による再審査の事務をつかさどらせるため、労働大臣の所轄の下に、労働保険審査会(以下「審査会」という。)を置く。

 (組織)

第二十六条 審査会は、委員三人をもつて組織する。

 (委員の任命)

第二十七条 委員は、人格が高潔であつて、労働問題に関する識見を有し、かつ、法律又は労働保険に関する学識経験を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。

2 委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会又は衆議院の解散のために、両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、人格が高潔であつて、労働問題に関する識見を有し、かつ、法律又は労働保険に関する学識経験を有する者のうちから、委員を任命することができる。

3 前項の場合においては、任命後最初の国会で、両議院の事後の承認を求めなければならない。この場合において、両議院の事後の承認を受けることができないときは、内閣総理大臣は、その委員を罷免しなければならない。

 (任期)

第二十八条 委員の任期は、三年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2 委員は、再任されることができる。

3 委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。

 (職権の行使)

第二十九条 委員は、独立してその職権を行う。

 (身分保障)

第三十条 委員は、次の各号の一に該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。

 一 禁治産、準禁治産又は破産の宣告を受けたとき。

 二 禁錮以上の刑に処せられたとき。

 三 審査会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反その他委員たるに適しない非行があると認められたとき。

 (罷免)

第三十一条 内閣総理大臣は、委員が前条各号の一に該当するときは、その委員を罷免しなければならない。

 (会長)

第三十二条 審査会に会長を置く。会長は、委員の互選により定める。

2 会長は、会務を総理し、審査会を代表する。

3 審査会は、あらかじめ、会長に故障があるときにその職務を代理する委員を定めておかなければならない。

 (会議)

第三十三条 審査会は、会長及び一人以上の委員の出席がなければ、会議を開き、議決をすることができない。

2 審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。

 (給与)

第三十四条 委員の給与は、別に法律で定める。

 (特定行為の禁止)

第三十五条 委員は、在任中、次の各号の一に該当する行為をしてはならない。

 一 国会若しくは地方公共団体の議会の議員その他公選による公職の候補者となり、又は積極的に政治活動をすること。

 二 内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬のある他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行うこと。

 (関係労働者及び関係事業主を代表する者の指名)

第三十六条 労働大臣は、労働者災害補償保険制度、けい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護制度及び失業保険制度ごとに、関係労働者を代表する者及び関係事業主を代表する者各二人を、関係団体の推薦により指名するものとする。

 (庶務)

第三十七条 審査会の庶務は、労働大臣官房で処理する。

    第二節 再審査の手続

 (請求の期間等)

第三十八条 再審査の請求は、第十九条第二項の決定書の謄本が送付された日から六十日以内にしなければならない。

2 第八条ただし書の規定は、前項の期間について準用する。

3 再審査の請求においては、原処分をした行政庁を相手方とする。

 (請求の方式)

第三十九条 再審査の請求は、政令で定めるところにより、文書でしなければならない。

 (関係者に対する通知)

第四十条 審査会は、再審査の請求を受理したときは、原処分をした行政庁、再審査の結果について利害関係のある行政庁その他の第三者(以下この章において「利害関係者」という。)及び第三十六条の規定により指名された者に通知しなければならない。

 (参加)

第四十一条 審査会は、必要があると認めるときは、申立により又は職権で、利害関係者を当事者として再審査の手続に参加させることができる。

2 審査会は、前項の規定により利害関係者を再審査の手続に参加させるときは、あらかじめ、当事者及び当該利害関係者の意見を聞かなければならない。

 (審理期日及び場所)

第四十二条 審査会は、審理の期日及び場所を定め、当事者及び第三十六条の規定により指名された者に通知しなければならない。

 (審理の公開)

第四十三条 審理は、公開しなければならない。ただし、当事者の申立があつたときは、公開しないことができる。

 (審理の指揮)

第四十四条 審理の指揮は、会長が行う。

 (意見の陳述等)

第四十五条 当事者及びその代理人は、審理期日に出頭して意見を述べることができる。

2 第三十六条の規定により指名された者は、審理期日に出頭して意見を述べ、又は意見書を提出することができる。

 (審理のための処分等)

第四十六条 審査会は、審理を行うため必要な限度において、当事者若しくは第三十六条の規定により指名された者の申立により又は職権で、次の各号に掲げる処分をすることができる。

 一 当事者又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。

 二 文書その他の物件の所有者、所持者若しくは保管者に対して当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留め置くこと。

 三 鑑定人に鑑定させること。

 四 事件に関係のある事業所その他の場所に立ち入つて、事業主、従業者その他の関係者に質問し、又は帳簿、書類その他の物件を検査すること。

 五 必要な調査を官公署、学校その他の団体に嘱託すること。

 六 労働者災害補償保険法第三十五条第一項又はけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法第三十二条第一項の規定による再審査の請求の場合において、当該労働者に対して審査会の指定する医師の診断を受けるべきことを命ずること。

2 審査会は、委員に、前項第一号又は第四号の処分をさせることができる。

3 第一項第四号又は前項の規定により立入検査をする委員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者から求められたときは、これを提示しなければならない。

4 当事者が、正当な理由がなく、第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、若しくは虚偽の陳述若しくは報告をし、第一項第二号の規定による処分に違反して物件を提出せず、第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は第一項第六号の規定による処分に違反して医師の診断を忌避したときは、審査会は、その請求を棄却し、又はその意見を採用しないことができる。

5 第十五条第五項の規定は、第一項及び第二項の規定による処分について準用する。

6 第十六条の規定は、第一項第一号若しくは第三号又は第二項の規定による処分があつた場合について準用する。

 (調書)

第四十七条 審査会は、審理期日における経過について、調書を作成しなければならない。

2 当事者及び第三十六条の規定により指名された者は、前項の調書を閲覧することができる。

 (合議)

第四十八条 裁決は、審査会の合議による。

2 前項の合議は、公開しない。

 (本案の裁決)

第四十九条 審査会は、審理を終えたときは、再審査の請求に係る原処分の全部若しくは一部を取り消す裁決又は再審査の請求の全部若しくは一部を棄却する裁決をしなければならない。

2 審査の請求を不適法として却下した審査官の決定を取り消すときは、審査会は、事件を審査官に差しもどさなければならない。

3 前項の場合のほか、審査会が審査官の決定を取り消す場合であつて、事件についてなお審査官による審査をする必要があると認めるときは、審査会は、事件を審査官に差しもどすことができる。

 (準用規定)

第五十条 第十条、第十一条、第十四条、第十七条及び第十九条から第二十二条までの規定は、審査会が行う再審査の手続について準用する。この場合において、これらの規定中「審査」とあるのは「再審査」と、「審査官」とあるのは「審査会」と、「決定」とあるのは「裁決」と、「決定書」とあるのは「裁決書」と、第十七条中「請求人」とあるのは「当事者」と、第十九条及び第二十一条中「第十三条第一項」とあるのは「第四十条」と読み替えるものとする。

 (政令への委任)

第五十一条 この章に定めるもののほか、審査会及び再審査の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

   第三章 罰則

第五十二条 第十五条第一項第四号若しくは第二項又は第四十六条第一項第四号若しくは第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は、三万円以下の罰金に処する。ただし、審査官が行う審査の手続における請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者又は審査会が行う再審査の手続における当事者は、この限りでない。

第五十三条 次の各号の一に該当する者は、一万円以下の罰金に処する。ただし、審査官が行う審査の手続における請求人若しくは第十三条第一項の規定により通知を受けた利害関係者又は審査会が行う再審査の手続における当事者は、この限りでない。

 一 第十五条第一項第一号若しくは第二項又は第四十六条第一項第一号若しくは第二項の規定による処分に違反して出頭せず、審問に対して答弁をせず、報告をせず、又は虚偽の陳述若しくは報告をした者

 二 第十五条第一項第二号又は第四十六条第一項第二号の規定による物件の所有者、所持者又は保管者に対する処分に違反して物件を提出しない者

 三 第十五条第一項第三号又は第四十六条第一項第三号の規定による鑑定に際し虚偽の鑑定をした者

第五十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して、第五十二条又は前条第一号若しくは第二号の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、前二条の刑を科する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六箇月をこえない範囲内で、政令で定める。ただし、第五条中関係団体の推薦に係る部分、第二十七条第一項中両議院の同意を得ることに係る部分及び第三十六条中関係団体の推薦に係る部分は、公布の日から施行する。

 (委員の任命手続の特例)

2 第二十七条第二項及び第三項の規定は、この法律の施行後最初に行われる委員の任命について準用する。

 (委員の任期の特例)

3 この法律の施行後最初に任命される委員の任期は、第二十八条第一項本文の規定にかかわらず、内閣総理大臣の定めるところにより、一人は三年とし、一人は二年とし、一人は一年とする。

 (他の法律の改正)

4 労働省設置法(昭和二十四年法律第百六十二号)の一部を次のように改正する。

  第六条第一項第十一号の次に次の一号を加える。

  十一の二 労働保険審査会に関すること。

  第十一条中「労働基準監督官研修所」を

労働基準監督官研修所

労働保険審査会

 に改める。

  第十三条の前に次の一条を加える。

  (労働保険審査会)

 第十二条の四 労働保険審査会の組織、所掌事務及び権限は、労働保険審査官及び労働保険審査会法(昭和三十一年法律第百二十六号)の定めるところによる。

  第十三条第一項の表中

失業保険審査会

失業保険金の支給その他失業保険に関する失業保険審査官の決定について不服の申立を審査するとともに、失業保険料その他失業保険法の規定による徴収金の賦課又は徴収の処分に対する訴願を審査すること。

 を削る。

  第十六条第一項の表中

労働者災害補償審査会

労働者の業務上の負傷、疾病又は死亡の認定、療養の方法、補償金額の決定その他労働基準法の定める災害補演の実施に関する異議の申立を審査又は仲裁すること。

 及び

労働者災害補償保険審査会

労働者災害補償保険の保険給付及びけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法の規定による給付に関する決定についての不服の申立を審査すること。

 を削る。

5 労働者災害補償保険法の一部を次のように改正する。

  第三十五条第一項中「保険審査官」を「労働者災害補償保険審査官」に、「労働者災害補償保険審査会に審査を請求し、その決定に不服のある者」を「労働保険審査会に再審査を請求し、その裁決に不服のある者」に改め、同条第二項中「審査」を「審査又は再審査」に改める。

  第三十六条を次のように改める。

 第三十六条 削除

  第三十八条及び第三十九条を次のように改める。

 第三十八条及び第三十九条 削除

  第四十条を次のように改める。

 第四十条 訴の提起、第三十五条の二の審査の請求又は訴願は、裁決書の交付又は処分若しくは決定の通知を受けた日から六十日以内に、これをしなければならない。この場合において、審査の請求については、訴願法第八条第三項の規定を準用する。

  第四十一条を次のように改める。

 第四十一条 削除

6 失業保険法の一部を次のように改正する。

  第四十条第一項中「失業保険審査会に審査を請求し、その決定に不服のある者」を「労働保険審査会に再審査を請求し、その裁決に不服のある者」に改め、同条第二項中「審査」を「審査又は再審査」に改め、同条に次の一項を加える。

  被保険者の資格の得喪の確認に関する処分が確定したときは、その処分についての不服を当該処分に基く失業保険金の支給に関する処分についての不服の理由とすることができない。

  第四十一条を次のように改める。

 第四十一条 削除

  第四十二条第二項を削る。

  第四十三条及び第四十四条を次のように改める。

 第四十三条及び第四十四条 削除

  第四十五条前段中「審査の請求、」を削り、同条後段を削る。

  第四十六条を次のように改める。

 第四十六条 削除

  第五十三条第八号及び第五十四条第二号中「第四十一条第二項又は」を削る。

7 けい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法の一部を次のように改正する。

  第三十二条第一項中「労働者災害補償保険法第三十五条の保険審査官」を「労働者災害補償保険審査官」に、「同条の労働者災害補償保険審査会に審査を請求し、その決定に不服がある者」を「労働保険審査会に再審査を請求し、その裁決に不服がある者」に改め、同条第二項中「審査」を「審査又は再審査」に改める。

  第三十三条を次のように改める。

 第三十三条 削除

  第三十六条前段中「審査の請求若しくは」を削る。

  第三十七条中「第三十二条若しくは」を削る。

8 労働基準法の一部を次のように改正する。

  第八十五条第二項の次に次の一項を加える。

   第一項の規定により審査若しくは仲裁の請求があつた事件又は前項の規定により行政官庁が審査若しくは仲裁を開始した事件について民事訴訟が提起されたときは、行政官庁は、当該事件については、審査又は仲裁をしない。

  第八十六条の見出しを削り、同条第一項中「労働者災害補償審査会」を「労働者災害補償保険審査官」に改める。

  第八十六条第二項を次のように改める。

   前条第三項の規定は、前項の規定により審査又は仲裁の請求があつた場合に、これを準用する。

  第八十六条第三項及び第四項を削る。

  第百条第三項中「、地方賃金審議会及び労働者災害補償審査会」を「及び地方賃金審議会」に改める。

9 特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第一条第十二号の二の次に次の一号を加える。

  十二の三 労働保険審査会委員

  別表第一中「社会保険審査会の委員長及び委員」を

社会保険審査会の委員長及び委員

労働保険審査会委員

 に改める。

 (従前の手続の効力)

10 この法律の施行前に、改正前の労働者災害補償保険法、改正前のけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法若しくは改正前の失業保険法又はこれらの法律に基く命令の規定により、保険審査官又は失業保険審査官がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続でこの法律に相当する規定のあるものは、政令で定めるところにより、この法律の規定により労働者災害補償保険審査官又は失業保険審査官がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続とみなす。

11 この法律の施行前に、改正前の労働者災害補償保険法、改正前のけい肺及び外傷性せき髄障害に関する特別保護法若しくは改正前の失業保険法又はこれらの法律に基く命令の規定により、労働者災害補償保険審査会又は失業保険審査会がした審査の請求の受理、審査の決定その他の手続でこの法律に相当する規定のあるものは、政令で定めるところにより、この法律の規定により審査会がした再審査の請求の受理、再審査の裁決その他の手続とみなす。

12 この法律の施行前に、改正前の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償審査会がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為は、改正後の労働基準法第八十六条の規定により労働者災害補償保険審査官がした審査又は仲裁の請求の受理その他の行為とみなす。

 (訴訟に関する経過措置)

13 労働者災害補償保険審査会又は失業保険審査会を被告とする訴訟で、この法律の施行の際、現に裁判所に係属しているものは、この法律の施行の日に、審査会が受け継いだものとみなす。

14 第十一項又は前項の規定により審査会を被告として労働者災害補償保険審査会がした違法な処分の取消又は変更を求める訴については、行政事件訴訟特例法(昭和二十三年法律第八十一号)第四条の規定にかかわらず、その処分をした労働者災害補償保険審査会の所在した地の裁判所の専属管轄とする。

15 労働者災害補償審査会を被告とする訴訟で、この法律の施行の際、現に裁判所に係属しているものは、この法律の施行の日に、当該労働者災害補償審査会が置かれていた都道府県労働基準局の労働者災害補償保険審査官が受け継いだものとみなす。

 (従前の行為に対する罰則の適用)

16 この法律の施行前にした改正前の労働者災害補償保険法又は改正前の失業保険法の規定に違反する行為に対する罰則の適用については、なお、従前の例による。

(内閣総理・大蔵・労働大臣署名) 

 

 

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