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法律第百十三号(昭三二・五・二〇)

  ◎国土調査法の一部を改正する法律

 国土調査法(昭和二十六年法律第百八十号)の一部を次のように改正する。

 第一条中「高度化に資する」を「高度化に資するとともに、あわせて地籍の明確化を図る」に改める。

 第二条第一項第二号を次のように改める。

 二 都道府県が行う基本調査

 三 地方公共団体又は土地改良区その他の政令で定める者(以下「土地改良区等」という。)が行う土地分類調査又は水調査で第五条第四項又は第六条第三項の規定による指定を受けたもの及び地方公共団体又は土地改良区等が行う地籍調査で第五条第四項若しくは第六条第三項の規定による指定を受けたもの又は第六条の三第二項の規定により定められた事業計画に基くもの

 第二条第三項から第五項まで中「第二号」を「第三号」に改める。

 第三条第三項を削る。

 第五条の見出しを「(都道府県が行う国土調査の指定)」に改め、同条第二項中「基本調査以外の第二条第一項第二号の調査」を「第二条第一項第三号の調査(地籍調査で第六条の三第二項の規定により定められた事業計画に基くものを除く。以下第六条第一項において同じ。)」に改め、同条に次の一項を加える。

6 主務大臣は、第四項の規定により国土調査の指定をした場合においては、遅滞なく、政令で定めるところにより、公示しなければならない。

 第六条の見出しを「(市町村又は土地改良区等が行う国土調査の指定)」に改め、同条第一項中「基本調査以外の第二条第一項第二号の調査」を「第二条第一項第三号の調査」に改め、同条に次の一項を加える。

5 都道府県知事は、第三項の規定により国土調査の指定をした場合においては、遅滞なく、政令で定めるところにより、公示しなければならない。

 第六条の次に次の三条を加える。

 (地籍調査に関する特定計画)

第六条の二 内閣総理大臣は、国土の総合開発に関する施策を策定し、又はこれが実施の円滑化を図るため特にすみやかに地籍調査を行う必要があると認める地域について、政令で定めるところにより地籍調査に関する特定計画を定めて、遅滞なく、これを公示するとともに、関係都道府県に通知しなければならない。

2 内閣総理大臣は、前項の特定計画を定めようとする場合においては、あらかじめ、関係都道府県と協議しなければならない。

 (地籍調査に関する都道府県計画等)

第六条の三 都道府県は、前条第一項の通知を受けたときは、同項の特定計画に基き、政令で定めるところにより地籍調査に関する都道府県計画を定めて、これを内閣総理大臣に報告しなければならない。

2 都道府県は、前項の都道府県計画に基き、関係市町村又は土地改良区等と協議し、毎年度、政令で定めるところにより、当該年度における事業計画を定めなければならない。

3 都道府県は、前項の事業計画を定めようとする場合においては、あらかじめ、内閣総理大臣の承認を得なければならない。

4 内閣総理大臣は、前項の承認をする場合においては、第九条の二第二項の規定により国が負担することとなる経費の総額が国会の議決を経た予算の金額をこえない範囲内においてしなければならない。

5 第二項の事業計画が定められた場合においては、都道府県知事は、遅滞なく、政令で定めるところにより公示するとともに、関係市町村又は土地改良区等に通知しなければならない。

 (事業計画の実施等)

第六条の四 都道府県、市町村又は土地改良区等は、前条第五項の規定により公示された事業計画に基く地籍調査を行うものとする。

2 前項の場合において、都道府県、市町村又は土地改良区等は、あらかじめ、その実施に関する計画及び第三条第二項の作業規程の準則に基く作業規程を作成して、都道府県にあつては内閣総理大臣に、市町村又は土地改良区等にあつては都道府県知事に届け出なければならない。

 第七条を次のように改める。

 (国土調査の実施の公示)

第七条 国土調査を実施する者は、当該国土調査の開始前に、政令で定めるところにより、公示しなければならない。

 第九条の次に次の一条を加える。

 (経費の負担)

第九条の二 都道府県は、政令で定めるところにより、第六条の四の規定により市町村又は土地改良区等が行う地籍調査に要する経費の六分の五を負担する。

2 国は、政令で定めるところにより、第六条の四の規定により都道府県が行う地籍調査に要する経費の三分の二又は前項の規定により都道府県が負担する経費の十分の八を負担する。

3 前項の規定により国が負担する経費は、第六条の三第三項の承認に係る金額を限度とするものとする。

 第十二条第一項中第四号を第五号とし、第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。

 三 第六条の二第一項の規定による特定計画の設定

 第十五条中第三号を第四号とし、第二号の次に次の一号を加える。

 三 第六条の三第一項の規定による都道府県計画の設定

 第二十条の次に次の一条を加える。

 (職権登記)

第二十条の二 前条第二項の規定により土地台帳の記載を改めた場合において、登記簿における当該土地又はその所有権の登記名義人の表示が土地台帳と符合しないときは、登記所は、遅滞なく、土地台帳に基いて、当該土地の表示又は所有権の登記名義人の表示の変更の登記をしなければならない。

2 前項の登記の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

 第二十三条の次に次の一条を加える。

 (調査等に対する勧告)

第二十三条の二 内閣総理大臣は、国の機関その他これに準ずる者で政令で定めるものがその所有又は管理する土地について地籍調査に類する調査又は測量を行う場合において、その正確さを確保し、又は重複を除くため必要があると認めるときは、その調査又は測量につき勧告することができる。

 第三十二条中「第五条第四項及び第六条第三項の指定を受けて」を「第五条第四項若しくは第六条第三項の規定により指定を受け、又は第六条の三第二項の規定により定められた事業計画に基いて」に改める。

 第三十二条の次に次の一条を加える。

 (代位登記)

第三十二条の二 地方公共団体又は土地改良区等は、前条の規定により土地の合筆があつたものとして調査を行う場合において必要があるときは、当該土地の所有権の登記名義人又はその相続人に代り土地の表示若しくは所有権の登記名義人の表示の変更又は相続による所有権の保存若しくは移転の登記を申請することができる。

2 前項の登記の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

 第三十三条第一項を次のように改める。

  この法律中市町村又は市町村長に関する規定は、特別区又は特別区長に適用する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

 (経過規定)

2 この法律の施行前において改正前の国土調査法第二十条第二項の規定により土地台帳の記載を改めた場合における改正後の同法第二十条の二第一項の規定の適用については、同項中「遅滞なく」とあるのは、「この法律の施行後遅滞なく」とする。

 (登録税法の一部改正)

3 登録税法(明治二十九年法律第二十七号)の一部を次のように改正する。

  第十九条第二十一号の次に次の一号を加える。

  二十一ノ二 国土調査法第三十二条の二第一項ノ規定ニ依ル土地ニ関スル登記

(内閣総理・法務・大蔵大臣署名) 

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