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法律第百十七号(昭三五・七・二)

  ◎消防法の一部を改正する法律

 消防法(昭和二十三年法律第百八十六号)の一部を次のように改正する。

 第八条を次のように改める。

第八条 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店その他多数の者が出入し、勤務し、又は居住する防火対象物で政令で定めるものの管理について権原を有する者は、政令で定める資格を有する者のうちから防火管理者を定め、当該防火対象物について消防計画の作成、当該消防計画に基づく消火、通報及び避難の訓練の実施、消防の用に供する設備、消防用水又は消火活動上必要な施設の点検及び整備、火気の使用又は取扱いに関する監督その他防火管理上必要な業務を行なわせなければならない。

  前項の政令で定める防火対象物の管理について権原を有する者は、同項の規定により防火管理者を定めたときは、遅滞なくその旨を所轄消防長又は消防署長に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。

 第二章中第九条の次に次の一条を加える。

第九条の二 別表で定める数量未満の危険物、油かすその他政令で定める危険物に準ずる可燃性の物品又はわら製品、木毛その他これらに類する物品で火災が発生した場合にその拡大がすみやかであり、若しくは消火の活動が著しく困難となるものの貯蔵又は取扱いの技術上の基準は、市町村条例でこれを定める。

 第十条中「貯蔵所以外の場所」を「貯蔵所(車両に固定されたタンクにおいて危険物を貯蔵し、又は取り扱う貯蔵所を含む。以下同じ。)以外の場所」に改める。

 第十七条を次のように改める。

第十七条 学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める技術上の基準に従つて、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設(以下「消防用設備等」という。)を設置し、及び維持しなければならない。

  市町村は、その地方の気候又は風土の特殊性により、前項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令又はこれに基づく命令の規定のみによつては防火の目的を充分に達し難いと認めるときは、条例で、同項の消防用設備等の技術上の基準に関して、当該政令又はこれに基づく命令の規定と異なる規定を設けることができる。

 第十七条の次に次の三条を加える。

第十七条の二 前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際、現に存する同条第一項の防火対象物における消防用設備等(消火器、避難器具その他政令で定めるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の同条同項の防火対象物に係る消防用設備等がこれらの規定に適合しないときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。この場合においては、当該消防用設備等の技術上の基準に関する従前の規定を適用する。

  前項の規定は、消防用設備等で左の各号の一に該当するものについては、適用しない。

 一 前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例を改正する法令による改正(当該政令若しくは命令又は条例を廃止すると同時に新たにこれに相当する政令若しくは命令又は条例を制定することを含む。)後の当該政令若しくは命令又は条例の規定の適用の際、当該規定に相当する従前の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反している同条同項の防火対象物における消防用設備等

 二 工事の着手が前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の後である政令で定める増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替えに係る同条第一項の防火対象物における消防用設備等

 三 前条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合するに至つた同条第一項の防火対象物における消防用設備等

第十七条の三 前条に規定する場合のほか、第十七条第一項の防火対象物の用途が変更されたことにより、当該用途が変更された後の当該防火対象物における消防用設備等がこれに係る同条同項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合しないこととなるときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。この場合においては、当該用途が変更される前の当該防火対象物における消防用設備等の技術上の基準に関する規定を適用する。

  前項の規定は、消防用設備等で左の各号の一に該当するものについては、適用しない。

 一 第十七条第一項の防火対象物の用途が変更された際、当該用途が変更される前の当該防火対象物における消防用設備等に係る同条同項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合していないことにより同条第一項の規定に違反している当該防火対象物における消防用設備等

 二 工事の着手が第十七条第一項の防火対象物の用途の変更の後である政令で定める増築、改築又は大規模の修繕若しくは模様替えに係る当該防火対象物における消防用設備等

 三 第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定に適合するに至つた同条第一項の防火対象物における消防用設備等

第十七条の四 消防長又は消防署長は、第十七条第一項の防火対象物における消防用設備等が同条同項の政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例で定める技術上の基準(第十七条の二第一項前段又は前条第一項前段に規定する場合にあつては、それぞれ第十七条の二第一項後段又は前条第一項後段の規定により適用されることとなる技術上の基準とする。)に従つて設置され、又は維持されていないと認めるときは、当該防火対象物の関係者で権原を有するものに対し、当該技術上の基準に従つてこれを設置すべきこと、又はその維持のため必要な措置をなすべきことを命ずることができる。

 第四十二条第一項各号列記以外の部分中「これを六箇月」を「六月」に改め、同項第七号の次に次の一号を加える。

 八 第十七条の四の規定による命令に違反して消防用設備等を設置しなかつた者

 第四十三条第一項を次のように改める。

第四十三条 左の各号の一に該当する者は、三月以下の懲役又は五千円以下の罰金に処する。

 一 第八条第一項の規定に違反して防火管理者を定めなかつた者

 二 第十条第三項の規定に違反した者

 三 第十六条の規定に違反した者

 第四十四条第三号中「第十三条第二項」を「第八条第二項、第十三条第二項」に改め、同条中第十一号を第十二号とし、第五号から第十号までを一号ずつ繰り下げ、第四号の次に次の一号を加える。

 五 第十七条の四の規定による命令に違反して消防用設備等の維持のため必要な措置をしなかつた者

 第四十五条中「人の業務に関し」の下に「、第八条」を加え、「又は第十六条」を「、第十六条又は第十七条の四」に改める。

 第四十六条を次のように改める。

第四十六条 第九条の二の規定に基づく条例には、これに違反した者に対し、五千円以下の罰金に処する旨の規定を設けることができる。

   附 則

1 この法律は、公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

2 この法律による改正後の消防法(以下「新法」という。)第八条第一項の政令で定める防火対象物の管理について権原を有する者は、この法律の施行の日から起算して一年間は、同条同項の規定にかかわらず、同条同項の政令で定める資格を有しない者のうちから防火管理者を定めることができる。

3 この法律の施行の際、現に存する新法第十七条第一項の防火対象物における消防用設備等又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中である同条同項の防火対象物に係る消防用設備等で同法第十七条の二第一項の消火器、避難器具その他政令で定めるものについては、この法律の施行の日から起算して二年間は、当該防火対象物の関係者が命令で定めるところにより消防長(消防長を置かない市町村においては市町村長)又は消防署長に届け出た場合に限り、同法第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定のうち当該消防用設備等に係る部分は、適用しない。この場合において、当該消防用設備等の技術上の基準については、なお従前の例による。

(自治・内閣総理大臣署名) 

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