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法律第三十五号(昭四六・四・三)

  ◎卸売市場法

目次

 第一章 総則(第一条―第三条)

 第二章 卸売市場整備基本方針等(第四条―第六条)

 第三章 中央卸売市場

  第一節 開設(第七条―第十四条)

  第二節 卸売業者等(第十五条―第三十三条)

  第三節 売買取引(第三十四条―第四十七条)

  第四節 監督(第四十八条―第五十一条)

  第五節 雑則(第五十二条―第五十四条)

 第四章 地方卸売市場

  第一節 開設及び卸売の業務についての許可(第五十五条―第六十条)

  第二節 業務についての規制及び監督(第六十一条―第六十六条)

  第三節 雑則(第六十七条―第六十九条)

 第五章 卸売市場審議会及び都道府県卸売市場審議会(第七十条・第七十一条)

 第六章 雑則(第七十二条―第七十六条)

 第七章 罰則(第七十七条―第八十二条)

 附則

   第一章 総則

 (目的)

第一条 この法律は、卸売市場の整備を計画的に促進するための措置、卸売市場の開設及び卸売市場における卸売その他の取引に関する規制等について定めて、卸売市場の整備を促進し、及びその適正かつ健全な運営を確保することにより、生鮮食料品等の取引の適正化とその生産及び流通の円滑化を図り、もつて国民生活の安定に資することを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「生鮮食料品等」とは、野菜、果実、魚類、肉類等の生鮮食料品その他一般消費者が日常生活の用に供する食料品(一般消費者の日常生活と密接な関係を有するその他の農畜水産物で政令で定めるものを含む。)をいう。

2 この法律において「卸売市場」とは、生鮮食料品等の卸売のために開設される市場であつて、卸売場、自動車駐車場その他の生鮮食料品等の取引及び荷さばきに必要な施設を設けて継続して開場されるものをいう。

3 この法律において「中央卸売市場」とは、生鮮食料品等の流通及び消費上特に重要な都市及びその周辺の地域における生鮮食料品等の円滑な流通を確保するための生鮮食料品等の卸売の中核的拠点となるとともに、当該地域外の広域にわたる生鮮食料品等の流通の改善にも資するものとして、第八条の規定により農林大臣の認可を受けて開設される卸売市場をいう。

4 この法律において「地方卸売市場」とは、中央卸売市場以外の卸売市場で、その施設が政令で定める規模以上のものをいう。

 (名称の制限)

第三条 中央卸売市場又は地方卸売市場の名称中には、中央卸売市場又は地方卸売市場という文字を用いなければならない。

2 卸売市場であつて中央卸売市場又は地方卸売市場でないものの名称中には、中央卸売市場又は地方卸売市場という文字を用いてはならない。

   第二章 卸売市場整備基本方針等

 (卸売市場整備基本方針)

第四条 農林大臣は、政令で定めるところにより、卸売市場の整備を図るための基本方針(以下「卸売市場整備基本方針」という。)を定めなければならない。

2 卸売市場整備基本方針においては、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

 一 生鮮食料品等の需要及び供給に関する長期見通しに即した卸売市場の適正な配置の目標

 二 近代的な卸売市場の立地並びに施設の種類、規模、配置及び構造に関する基本的指標

 三 卸売市場における取引及び物品の積卸し、荷さばき、保管等の合理化に関する基本的な事項

 四 卸売の業務(卸売市場に出荷される生鮮食料品等について、その出荷者から卸売のための販売の委託を受け又は買い受けて、当該卸売市場において卸売をする業務をいう。以下同じ。)を行なう者の経営規模の拡大、経営管理の合理化等経営の近代化の目標

 五 その他卸売市場の整備に関する重要事項

3 農林大臣は、卸売市場整備基本方針を定めようとするときは、卸売市場審議会の意見をきかなければならない。

4 農林大臣は、卸売市場整備基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

 (中央卸売市場整備計画)

第五条 農林大臣は、政令で定めるところにより、中央卸売市場の整備を図るための計画(以下「中央卸売市場整備計画」という。)を定めなければならない。

2 中央卸売市場整備計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとし、その内容は、卸売市場整備基本方針に即するものでなければならない。

 一 生鮮食料品等の流通及び消費上特に重要な都市で中央卸売市場を開設することが必要と認められるものの名称及びその取扱品目の適正化又はその施設の改善を図ることが必要と認められる中央卸売市場の名称

 二 取扱品目の設定又は変更に関する事項

 三 施設の改良、造成又は取得に関する事項

 四 その他中央卸売市場の整備を図るために必要な事項

3 農林大臣は、中央卸売市場整備計画を定めようとするときは、卸売市場審議会の意見をきくとともに、関係地方公共団体に協議しなければならない。

4 農林大臣は、中央卸売市場整備計画を定めたときは、遅滞なく、その内容を公表しなければならない。

5 前三項の規定は、中央卸売市場整備計画の変更について準用する。

 (都道府県卸売市場整備計画)

第六条 都道府県知事は、政令で定めるところにより、当該都道府県における卸売市場の整備を図るための計画(以下「都道府県卸売市場整備計画」という。)を定めることができる。

2 都道府県卸売市場整備計画には、次の各号に掲げる事項を定めるものとし、その内容は、卸売市場整備基本方針及び中央卸売市場整備計画に即するものでなければならない。

 一 その区域又はその区域を分けて定める区域ごとの生鮮食料品等の流通事情に応ずる卸売市場の適正な配置の方針

 二 その区域における生鮮食料品等の流通事情に応ずる近代的な卸売市場の立地並びに施設の種類、規模、配置及び構造に関する指標

 三 卸売市場における取引及び物品の積卸し、荷さばき、保管等の合理化に関する事項

 四 その他卸売市場の整備を図るために必要な事項

3 都道府県知事は、都道府県卸売市場整備計画を定めようとするときは、当該都道府県の区域内の地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市に協議しなければならない。

4 都道府県知事は、都道府県卸売市場整備計画を定めたときは、遅滞なく、これを農林大臣に提出するとともに、その内容を公表しなければならない。

5 前三項の規定は、都道府県卸売市場整備計画の変更について準用する。

   第三章 中央卸売市場

    第一節 開設

 (開設区域)

第七条 農林大臣は、中央卸売市場整備計画において定められた中央卸売市場を開設することが必要と認められる都市及びその周辺の地域であつて、その区域内における生鮮食料品等の流通事情に照らしその区域を一体として生鮮食料品等の流通の円滑化を図る必要があると認められる一定の区域を、中央卸売市場開設区域(以下この章において「開設区域」という。)として指定することができる。

2 農林大臣は、開設区域を指定しようとするときは、卸売市場審議会の意見をきくとともに、関係地方公共団体に協議しなければならない。

3 前二項の規定は、開設区域の変更について準用する。

 (開設の認可)

第八条 次の各号のいずれかに該当する地方公共団体は、農林大臣の認可を受けて、開設区域において中央卸売市場を開設することができる。

 一 都道府県又は政令で定める数以上の人口を有する市で、中央卸売市場整備計画において定められた中央卸売市場を開設することが必要と認められる都市の区域の全部又は一部を管轄するもの

 二 中央卸売市場の開設に関する事務を共同処理するために設置される地方自治法第二百八十四条第一項の規定による一部事務組合で、前号に掲げる都道府県又は市の一以上が加入し、かつ、当該開設区域の全部又は一部を管轄する地方公共団体のみが組織するもの

 (認可の申請)

第九条 前条第一号又は第二号に該当する地方公共団体は、同条の認可を受けようとするときは、業務規程及び事業計画を定め、これを申請書に添えて、農林大臣に提出しなければならない。

2 前項の業務規程には、少なくとも次の各号に掲げる事項を定めなければならない。

 一 中央卸売市場の位置及び面積

 二 取扱品目

 三 開場の期日及び時間

 四 卸売の業務に係る売買取引及び決済の方法

 五 卸売の業務を行なう者に関する事項

 六 卸売の業務を行なう者以外の関係事業者に関する事項(この章において業務規程で定めるべきものとされた事項に限る。)

 七 施設の使用料

3 第一項の事業計画には、次の各号に掲げる事項を定めなければならない。

 一 取扱品目ごとの供給対象人口並びに取扱いの数量及び金額の見込み

 二 施設の種類、規模、配置及び構造

 三 開設に要する費用並びにその財源及び償却に関する計画

 (認可の基準)

第十条 農林大臣は、第八条の認可の申請が次の各号に掲げる基準に適合する場合でなければ、同条の認可をしてはならない。

 一 当該申請に係る中央卸売市場の開設が中央卸売市場整備計画に適合するものであること。

 二 当該申請に係る中央卸売市場がその開設区域における生鮮食料品等の卸売の中核的拠点として適切な場所に開設され、かつ、相当の規模の施設を有するものであること。

 三 業務規程の内容が法令に違反せず、かつ、業務規程に規定する前条第二項第三号から第七号までに掲げる事項が中央卸売市場における業務の適正かつ健全な運営を確保する見地からみて適切に定められていること。

 四 事業計画が適切で、かつ、その遂行が確実と認められること。

 (業務規程に規定する事項等の変更)

第十一条 第八条の認可を受けた地方公共団体(以下この章において「開設者」という。)は、第九条第二項各号に掲げる事項又は同条第三項第二号に掲げる事項の変更(政令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときは、農林大臣の認可を受けなければならない。

2 前条の規定は、前項の認可について準用する。

 (開設の促進等の勧告)

第十二条 農林大臣は、中央卸売市場整備計画の適正かつ円滑な実施を図るため必要があると認めるときは、あらかじめ卸売市場審議会の意見をきいて、中央卸売市場整備計画で定められた中央卸売市場を開設することが必要と認められる都市の区域の全部又は一部を管轄する地方公共団体又は当該都市の周辺の地域を管轄する地方公共団体に対し、中央卸売市場の開設を促進し、一体として中央卸売市場を開設し、又は開設される中央卸売市場の位置、規模等について調整を図るべき旨の勧告をすることができる。

 (中央卸売市場開設運営協議会)

第十三条 第八条第一号若しくは第二号に該当する地方公共団体又は開設者は、中央卸売市場の開設又はその業務の運営に関し必要な事項を調査審議させるため、条例で、中央卸売市場開設運営協議会(以下「協議会」という。)を置くことができる。

2 協議会の委員は、学識経験のある者のうちから、協議会を設置する前項の地方公共団体又は開設者が委嘱する。この場合において、当該地方公共団体又は開設者は、当該中央卸売市場に係る開設区域の全部又は一部を管轄する他の地方公共団体と協議して、当該他の地方公共団体の代表者又は職員を協議会の委員に委嘱することができる。

3 前二項に規定するもののほか、協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、協議会を設置する第一項の地方公共団体又は開設者が条例で定める。

 (廃止の認可)

第十四条 開設者は、中央卸売市場を廃止しようとするときは、農林大臣の認可を受けなければならない。

2 農林大臣は、中央卸売市場の廃止によつて一般消費者及び関係事業者の利益が害されるおそれがないと認めるときでなければ、前項の認可をしてはならない。

    第二節 卸売業者等

 (卸売業務の許可)

第十五条 中央卸売市場において卸売の業務を行なおうとする者は、農林大臣の許可を受けなければならない。

2 前項の許可は、農林省令で定める市場(以下この章において単に「市場」という。)及び農林省令で定める取扱品目の部類(以下この章において単に「取扱品目の部類」という。)ごとに行なう。

 (許可の申請)

第十六条 前条第一項の許可を受けようとする者は、次の各号に掲げる事項を記載した申請書を開設者を経由して農林大臣に提出しなければならない。

 一 氏名又は名称及び住所

 二 法人である場合にあつては、資本又は出資の額及び役員の氏名

 三 前条第一項の許可を受けて卸売の業務を行なおうとする市場及び取扱品目

2 開設者は、前項の申請書を受理したときは、遅滞なく、申請者が当該中央卸売市場において卸売の業務を行なうことについての意見を附して、その申請書を農林大臣に進達しなければならない。

3 第一項の申請書には、農林省令で定める書類を添附しなければならない。

 (許可の基準)

第十七条 農林大臣は、第十五条第一項の許可の申請が次の各号の一に該当するときは、同項の許可をしてはならない。

 一 申請者が破産者で復権を得ないものであるとき。

 二 申請者が、禁錮以上の刑に処せられた者又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられた者で、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過しないものであるとき。

 三 申請者が、第四十九条第一項の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して三年を経過しない者であるとき。

 四 申請者が、第四十九条第一項第二号の規定による許可の取消しを受けた法人のその処分を受ける原因となつた事項が発生した当時現にその法人の業務を執行する役員として在任した者(当該事項の発生を防止するため相当の努力をした者でその旨を疎明したものを除く。)又は同項第三号の規定による解任の命令を受けた法人の当該命令により解任されるべきものとされた者で、これらの処分の日から起算して三年を経過しないものであるとき。

 五 申請者が法人であつてその業務を執行する役員のうちに前各号の一に該当する者があるものであるとき。

 六 申請者が中央卸売市場における卸売の業務を適確に遂行することができる知識及び経験を有する者でないとき。

 七 申請者の純資産額がその申請に係る取扱品目の部類につき第十九条第一項の規定により定められた純資産基準額(その者が他の取扱品目の部類について第十五条第一項の許可を受けているか又はその申請をしている場合にあつては、当該取扱品目の部類及び当該他の取扱品目の部類について第十九条第一項の規定により定められた純資産基準額を合算した額)を下つているとき。

 八 業務規程で中央卸売市場において卸売の業務を行なう者の数の最高限度が定められている場合にあつては、その許可をすることによつて第十五条第一項の許可を受けた者(以下この章において「卸売業者」という。)の数が当該最高限度をこえることとなるとき。

2 農林大臣は、第十五条第一項の許可の申請が次の各号の一に該当するときは、同項の許可をしないことができる。

 一 申請者が、第二十五条第二項の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して一年を経過しない者であるとき。

 二 申請者が当該中央卸売市場において卸売の業務を開始するときは、当該中央卸売市場の卸売業者の間において過度の競争が行なわれ、その結果当該中央卸売市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営が阻害されるおそれがあると認められるとき。

3 第一項第七号の純資産額は、資産の合計金額から負債の合計金額を控除して得た額とし、農林省令で定めるところにより計算するものとする。

 (処分の手続)

第十八条 農林大臣は、第十五条第一項の許可又は許可の拒否の処分をしようとするときは、開設者の意見を尊重しなければならない。

 (純資産額)

第十九条 卸売業者の純資産基準額は、取扱品目の部類ごとに、中央卸売市場の業務の規模、卸売の業務を行なう者の数の最高限度その他の事情を考慮して、農林大臣が定める。

2 農林大臣は、卸売業者の純資産額が、その者が卸売の業務を行なう取扱品目の部類について前項の規定により定められた純資産基準額(その者が卸売の業務を行なう取扱品目の部類が二以上ある場合にあつては、その各取扱品目の部類について同項の規定により定められた純資産基準額を合算した額)を下つていることが明らかとなつたときは、当該卸売業者に対し、中央卸売市場における卸売の業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。

3 農林大臣は、前項の規定による処分の日から起算して六月以内に、当該処分を受けた者から農林省令で定めるところによりその純資産額が同項に規定する純資産基準額以上の額となつた旨の申出があつた場合において、その申出を相当と認めるときは、遅滞なく、その処分を取り消さなければならない。

4 農林大臣は、第二項の規定による処分をした場合において、その処分を受けた者から前項の期間内に同項の申出がないとき、又は当該期間内に当該申出があつても農林大臣がこれを相当と認めることができないとき(当該期間内に二以上の申出があつたときは、その申出のすべてについて農林大臣が相当と認めることができないとき)は、当該期間経過後遅滞なく、その者に係る第十五条第一項の許可を取り消さなければならない。

5 農林大臣は、第二項又は前項の規定による処分をしようとするときは、当該処分の相手方に対し、相当な期間を置いたうえ、期日、場所及び処分の原因となつた理由を通知して公開による聴聞を行ない、その者又はその代理人が証拠を提示し、意見を陳述する機会を与えなければならない。

6 第十七条第三項の規定は、第二項及び第三項の純資産額について準用する。

第二十条 卸売業者は、農林省令で定めるところにより、毎年二回、農林大臣に対し、その純資産額を報告しなければならない。

2 第十七条第三項の規定は、前項の純資産額について準用する。

 (営業の譲渡し及び譲受け並びに合併)

第二十一条 卸売業者が営業(中央卸売市場における卸売の業務に係るものに限る。)の譲渡しをする場合において、譲渡人及び譲受人が譲渡し及び譲受けについて農林大臣の認可を受けたときは、譲受人は、卸売業者の地位を承継する。

2 卸売業者たる法人の合併の場合(卸売業者たる法人と卸売業者でない法人が合併して卸売業者たる法人が存続する場合を除く。)において、当該合併について農林大臣の認可を受けたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人は、卸売業者の地位を承継する。

3 第一項又は前項の認可を受けようとする者は、農林省令で定めるところにより、開設者を経由して申請書を農林大臣に提出しなければならない。

4 第十六条第二項及び第三項、第十七条並びに第十八条の規定は、第一項又は第二項の認可について準用する。この場合において、第十六条第二項中「前項の申請書」とあるのは「第二十一条第三項の申請書」と、「申請者」とあるのは「その申請に係る譲受人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人」と、同条第三項中「第一項の申請書」とあるのは「第二十一条第三項の申請書」と、第十七条第一項及び第二項中「第十五条第一項の許可の申請」とあるのは「第二十一条第一項又は第二項の認可の申請」と、「申請者」とあるのは「その申請に係る譲受人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人」と、第十八条中「第十五条第一項の許可又は許可の拒否の処分」とあるのは「第二十一条第一項若しくは第二項の認可又は認可の拒否の処分」と読み替えるものとする。

5 第二十九条第一項の認可を受けた営業の譲受けに係る営業の譲渡し及び譲受けは、第一項の規定の適用については、同項の認可を受けた営業の譲渡し及び譲受けとみなし、同条第一項の認可を受けた合併は、第二項の規定の適用については、同項の認可を受けた合併とみなす。

 (相続)

第二十二条 卸売業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その協議により当該卸売業者の中央卸売市場における卸売の業務を承継すべき相続人を定めたときは、その者)が被相続人の行なつていた中央卸売市場における卸売の業務を引き続き営もうとするときは、被相続人の死亡後六十日以内に、農林大臣の認可を受けなければならない。

2 相続人が前項の認可の申請をした場合においては、被相続人の死亡の日からその認可があつた旨又はその認可をしない旨の通知を受ける日までの間は、被相続人に対してした第十五条第一項の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。

3 第一項の認可を受けようとする者は、農林省令で定めるところにより、開設者を経由して申請書を農林大臣に提出しなければならない。

4 第十六条第二項及び第三項、第十七条並びに第十八条の規定は、第一項の認可について準用する。この場合において、第十六条第二項中「前項の申請書」とあり、又は同条第三項中「第一項の申請書」とあるのは「第二十二条第三項の申請書」と、第十七条第一項及び第二項中「第十五条第一項の許可の申請」とあるのは「第二十二条第一項の認可の申請」と、第十八条中「第十五条第一項の許可又は許可の拒否の処分」とあるのは「第二十二条第一項の認可又は認可の拒否の処分」と読み替えるものとする。

5 第一項の認可を受けた者は、卸売業者の地位を承継する。

 (兼業業務等の届出)

第二十三条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務及びこれに附帯する業務以外の業務(以下この項及び次条において「兼業業務」という。)を営もうとするときは、農林省令で定めるところにより、その兼業業務に関する事業計画を添附し、その旨を開設者を経由して農林大臣に届け出なければならない。その届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。

2 卸売業者は、他の法人に対する支配関係(他の法人に対する関係で、卸売業者がその法人の発行済株式の総数、出資口数の総数又は出資価額の総額の二分の一以上に相当する数又は額の株式又は出資を所有する関係その他その法人の事業活動を実質的に支配することが可能なものとして農林省令で定める関係をいう。以下同じ。)を持つに至つたときは、農林省令で定めるところにより、その旨を開設者を経由して農林大臣に届け出なければならない。その届け出た事項に変更を生じたときも、同様とする。

 (名称変更等の届出)

第二十四条 卸売業者は、次の各号の一に該当するときは、遅滞なく、その旨を開設者を経由して農林大臣に届け出なければならない。

 一 第十五条第一項の許可に係る卸売の業務を開始し、休止し、又は再開したとき。

 二 第十五条第一項の許可に係る卸売の業務を廃止したとき。

 三 第十六条第一項第一号又は第二号に掲げる事項に変更があつたとき。

 四 兼業業務の全部を廃止したとき。

 五 他の法人に対する支配関係の全部がなくなつたとき。

 (許可の取消し)

第二十五条 農林大臣は、卸売業者が第十七条第一項第一号又は第二号のいずれかに規定する者に該当することとなつたとき(卸売業者が法人である場合において、その業務を執行する役員のうちにこれらの各号のいずれかに規定する者に該当する者があることとなつたときを含む。)は、第十五条第一項の許可を取り消さなければならない。

2 農林大臣は、卸売業者が次の各号の一に該当するときは、第十五条第一項の許可を取り消すことができる。

 一 正当な理由がないのに第十五条第一項の許可の通知を受けた日から起算して一月以内に中央卸売市場における卸売の業務を開始しないとき。

 二 正当な理由がないのに引き続き一月以上中央卸売市場における卸売の業務を休止したとき。

3 第十九条第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。

 (卸売業者の保証金)

第二十六条 卸売業者は、農林省令で定めるところにより、第十五条第一項の許可に係る市場及び取扱品目の部類ごとに、開設者に保証金を預託した後でなければ、中央卸売市場における卸売の業務を開始してはならない。

2 前項の保証金は、農林省令で定めるところにより、国債証券、地方債証券その他農林省令で定める有価証券をもつて、これに充てることができる。

3 開設者は、中央卸売市場につき卸売業者から収受する使用料、保管料及び手数料に関し、当該卸売業者が預託した第一項の保証金について、他の債権者に先だつて弁済を受ける権利を有する。

4 卸売業者に対して中央卸売市場における卸売のための販売又は販売の委託をした者は、当該販売又は販売の委託による債権に関し、当該卸売業者が預託した第一項の保証金について、他の債権者に先だつて弁済を受ける権利を有する。

5 第三項の優先して弁済を受ける権利は、前項の優先して弁済を受ける権利に優先する。

 (事業年度)

第二十七条 卸売業者の事業年度は、四月から翌年三月まで又は四月から九月まで及び十月から翌年三月までとする。

 (事業報告書の提出)

第二十八条 卸売業者は、事業年度ごとに、農林省令で定めるところにより、事業報告書を作成し、毎事業年度経過後九十日以内に、これを開設者を経由して農林大臣に提出しなければならない。

 (私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の適用除外)

第二十九条 卸売業者の間における過度の競争による弊害を防止し中央卸売市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営を確保するため特に必要がある場合において、当該卸売業者があらかじめ農林大臣の認可を受けてこれらの者の間においてする営業の譲受け若しくは合併又はあらかじめ農林大臣の認可を受けてこれらの者の間において締結する卸売の業務に係る取引条件に関する協定(卸売業者の取り扱う生鮮食料品等の価格、品質又は数量に関するものを除く。)及びこれに基づいてする行為並びに卸売業者と当該中央卸売市場の取扱品目につき当該中央卸売市場に係る開設区域内に開設された他の卸売市場において卸売の業務を行なう者(以下この条において「他市場卸売業者」という。)との間における過度の競争による弊害を防止し当該中央卸売市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営を確保するため特に必要がある場合において、当該卸売業者があらかじめ農林大臣の認可を受けて当該他市場卸売業者との間においてする営業の譲受け又は合併(他市場卸売業者が営業を譲り受け、又は合併後存続する場合を除く。)には、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)の規定は、適用しない。ただし、次の各号の一に該当するときは、この限りでない。

 一 不公正な取引方法を用いるとき。

 二 その認可を受けて締結された協定につき、第三十二条第四項の規定による公示があつた後一月を経過したとき(同条第三項の請求に応じ、農林大臣が当該協定について次条の規定による処分をした場合を除く。)。

2 第三十二条第三項の規定による請求が前項の認可を受けて締結された協定の定めの一部について行なわれたときは、同項第二号の規定にかかわらず、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の規定は、当該協定のうちその請求に係る部分以外の部分及びこれに基づいてする行為には、適用しない。

3 農林大臣は、第一項の認可の申請があつた場合において、その申請に係る営業の譲受け若しくは合併又は協定が次の各号に掲げる要件に適合していると認めるときは、これを認可しなければならない。

 一 その営業の譲受け若しくは合併又はその協定の内容が当該卸売業者の間又は当該卸売業者と当該他市場卸売業者との間における過度の競争による弊害を防止し当該中央卸売市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要かつ最小限度のものであること。

 二 その営業の譲受け若しくは合併又はその協定の内容が不当に差別的でないこと。

 三 その協定に参加し又はその協定から脱退することを不当に制限しないこと。

 四 一般消費者及び関係事業者の利益を不当に害するおそれがないこと。

 五 その営業の譲受けに係る営業の譲渡し及び譲受け又はその合併(卸売業者と他市場卸売業者が合併して卸売業者が存続する場合を除く。)について、第二十一条第一項又は第二項の認可の申請があつたとした場合には、その認可をすることが相当と認められること。

4 第一項の認可を受けようとする者は、農林省令で定めるところにより、当該中央卸売市場の開設者を経由して申請書を農林大臣に提出しなければならない。

5 第十六条第二項及び第三項並びに第十八条の規定は、第一項の認可について準用する。この場合において、第十六条第二項中「前項の申請書」とあるのは「第二十九条第四項の申請書」と、「申請者」とあるのは「その申請に係る営業の譲受け若しくは合併又は協定についての意見及びその申請が営業の譲受け又は合併に係るものである場合にあつては譲受人又は合併後存続する法人若しくは合併により設立される法人」と、同条第三項中「第一項の申請書」とあるのは「第二十九条第四項の申請書」と、第十八条中「第十五条第一項の許可又は許可の拒否の処分」とあるのは「第二十九条第一項の認可又は認可の拒否の処分」と読み替えるものとする。

 (協定の変更命令又は認可の取消し)

第三十条 農林大臣は、前条第一項の認可をした協定が同条第三項第一号から第四号までに掲げる要件の全部又は一部に適合するものでなくなつたと認めるときは、当該協定を締結した者に対し、その変更を命じ、又は同条第一項の認可を取り消さなければならない。

 (協定廃止の届出)

第三十一条 卸売業者は、第二十九条第一項の認可を受けて締結した協定を廃止したときは、遅滞なく、その旨を開設者を経由して農林大臣に届け出なければならない。

 (公正取引委員会との関係)

第三十二条 農林大臣は、第二十九条第一項の認可をしようとするときは、公正取引委員会に協議しなければならない。

2 農林大臣は、第三十条の規定による処分をしたとき、又は前条の規定による届出を受理したときは、遅滞なく、その旨を公正取引委員会に通知しなければならない。

3 公正取引委員会は、第二十九条第一項の認可を受けて締結された協定が同条第三項第一号から第四号までに掲げる要件の全部又は一部に適合するものでなくなつたと認めるときは、農林大臣に対し、第三十条の規定による処分をすべきことを請求することができる。

4 公正取引委員会は、前項の規定による請求をしたときは、その旨を官報に公示しなければならない。

 (仲卸業務の許可)

第三十三条 中央卸売市場における仲卸しの業務(開設者が中央卸売市場内に設置する店舗において当該中央卸売市場の卸売業者から卸売を受けた生鮮食料品等を仕分けし又は調製して販売する業務をいう。以下同じ。)は、開設者の許可を受けた者でなければ、行なつてはならない。

2 前項の許可は、市場及び取扱品目の部類ごとに行なう。

3 開設者は、次項の規定により仲卸しの業務を行なう者を置かない旨の定めをした市場及び取扱品目の部類を除き、市場及び取扱品目の部類ごとに、業務規程で、仲卸しの業務を行なう者の許可の基準、数の最高限度、保証金その他農林省令で定める事項を定めなければならない。

4 開設者は、市場の業務の規模、取扱品目の性質、取引の状況等に照らし、市場及び取扱品目の全部又は一部について仲卸しの業務を行なう者を置く必要がないと認めるときは、業務規程で、仲卸しの業務を行なう者を置かない市場及び取扱品目の部類を定めることができる。

    第三節 売買取引

 (せり売又は入札の原則)

第三十四条 卸売業者は、中央卸売市場において行なう卸売については、せり売又は入札の方法によらなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 一 一定の規格若しくは貯蔵性を有し、かつ、その供給事情が比較的安定している生鮮食料品等で農林省令で定めるもの又は品目若しくは品質が特殊であるため需要が一般的でない生鮮食料品等で農林省令で定めるもの(以下「特定物品」と総称する。)のうちせり売又は入札の方法以外の方法によることが適当であるものとして業務規程で定めるものの卸売をするとき。

 二 災害の発生その他の農林省令で定める特別の事情がある場合であつて、業務規程で定めるところにより、開設者がせり売又は入札の方法によることが著しく不適当と認めたとき。

 (許可に係る卸売以外の販売の禁止)

第三十五条 卸売業者は、その者が第十五条第一項の許可を受けて卸売の業務を行なう中央卸売市場に係る開設区域内においては、当該許可に係る卸売の業務としてする場合を除き、当該許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等の卸売その他の販売をしてはならない。

 (差別的取扱いの禁止等)

第三十六条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務に関し、出荷者又は仲卸業者(第三十三条第一項の許可を受けた者をいう。以下同じ。)若しくは売買参加者(中央卸売市場において卸売業者から卸売を受けることにつき市場及び取扱品目の部類ごとに業務規程で定めるところにより開設者の承認を受けた者をいう。以下同じ。)に対して、不当に差別的な取扱いをしてはならない。

2 卸売業者は、第十五条第一項の許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等について中央卸売市場における卸売のための販売の委託の申込みがあつた場合には、正当な理由がなければ、その引受けを拒んではならない。

 (卸売の相手方の制限)

第三十七条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務については、仲卸業者及び売買参加者(その卸売業者の当該卸売の業務に係る市場及び取扱品目の部類と同一の市場及び取扱品目の部類について第三十三条第一項の許可を受けた仲卸業者並びに当該同一の市場及び取扱品目の部類について前条第一項に規定する承認を受けた売買参加者に限る。以下この条において同じ。)以外の者に対して卸売をしてはならない。ただし、当該市場における入荷量が著しく多く残品を生ずるおそれがある場合その他の農林省令で定める特別の事情がある場合であつて、業務規程で定めるところにより、開設者が仲卸業者及び売買参加者の買受けを不当に制限することとならないと認めたときは、この限りでない。

 (自己の計算による卸売の禁止)

第三十八条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務については、自己の計算において卸売をしてはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 一 特定物品のうち当該中央卸売市場外におけるその取引の状況等に照らし卸売業者が自己の計算において卸売をすることが適当であるものとして業務規程で定めるものの卸売をするとき。

 二 出荷者の計算において行なう卸売の方法によつては生鮮食料品等の出荷を受けることが著しく因難な場合その他の農林省令で定める特別の事情がある場合であつて、業務規程で定めるところにより、開設者が卸売の業務の適正かつ健全な運営を阻害するおそれがないと認めたとき。

 (市場外にある物品の卸売の禁止)

第三十九条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務については、その者が第十五条第一項の許可を受けて卸売の業務を行なう市場内にある生鮮食料品等以外の生鮮食料品等の卸売をしてはならない。ただし、当該中央卸売市場に係る開設区域内において開設者が指定する場所(農林省令で定める特別の事情がある場合において、農林省令で定めるところにより、農林大臣が当該開設区域の周辺の地域における一定の場所を指定したときは、その場所を含む。)にある生鮮食料品等については、この限りでない。

 (卸売業者についての卸売の相手方としての買受けの禁止)

第四十条 卸売業者(その役員及び使用人を含む。)は、その者が第十五条第一項の許可を受けて卸売の業務を行なう市場においてその許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等についてされる卸売の相手方として、生鮮食料品等を買い受けてはならない。

 (委託手数料以外の報償の収受の禁止)

第四十一条 卸売業者は、中央卸売市場における卸売のための販売の委託の引受けについて、その委託者から業務規程で定める委託手数料以外の報償を受けてはならない。

 (受託契約約款)

第四十二条 卸売業者は、業務規程で定めるところにより、中央卸売市場における卸売のための販売の委託の引受けについて受託契約約款を定め、開設者の承認を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

2 開設者は、前項の承認をしたときは、遅滞なく、当該受託契約約款を農林大臣に届け出なければならない。

 (せり人の登録)

第四十三条 卸売業者が中央卸売市場において行なう卸売のせり人は、その者について当該卸売業者が開設者の行なう登録を受けている者でなければならない。

2 開設者は、農林省令で定める基準に従い、業務規程において、前項の登録に係るせり人の資格その他当該登録に関し必要な事項を定め、その登録を行なわなければならない。

3 開設者は、第一項の登録に係るせり人が中央卸売市場における卸売の公正を害し又は害するおそれがある行為をしたときは、業務規程で定めるところにより、その者に係る同項の登録を取り消し、又はその者が中央卸売市場における卸売のせりを行なうことを制限しなければならない。

 (仲卸業者の業務の規制)

第四十四条 仲卸業者は、第三十三条第一項の許可を受けて仲卸しの業務を行なう中央卸売市場に係る開設区域内においては、次の各号に掲げる行為をしてはならない。ただし、第二号に掲げる行為については、仲卸業者がその許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等を当該中央卸売市場の卸売業者から買い入れることが困難な場合であつて、農林省令で定める基準に従い業務規程で定めるところにより、開設者が当該中央卸売市場における取引の秩序を乱すおそれがないと認めたときは、この限りでない。

 一 その許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等について販売の委託の引受けをすること。

 二 その許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等を当該中央卸売市場の卸売業者以外の者から買い入れて販売すること。

 (売買取引の制限)

第四十五条 開設者は、中央卸売市場における売買取引において、不正な行為が行なわれ、又は不当な価格が形成されていると認めるときは、業務規程で定めるところにより、卸売業者、仲卸業者又は売買参加者に対し、当該中央卸売市場における売買取引(卸売業者については、当該中央卸売市場における卸売のための販売の委託の引受けを含む。)の制限をすることができる。

 (入荷数量等の公表)

第四十六条 開設者は、中央卸売市場の各市場において取り扱う生鮮食料品等について、毎日の卸売が開始される時までに、その日の主要な品目の入荷数量その他農林省令で定める事項を当該各市場の見易い場所に掲示しなければならない。

2 開設者は、前項の生鮮食料品等について、農林省令で定めるところにより、毎日の卸売業者の卸売の数量及び価格を、すみやかに公表しなければならない。

 (市況等に関する報告)

第四十七条 開設者は、農林省令で定めるところにより、前条第一項の生鮮食料品等についての毎月の市況並びに卸売業者の卸売の数量及び金額を農林大臣に報告しなければならない。

    第四節 監督

 (報告及び検査)

第四十八条 農林大臣は、この法律の施行に必要な限度において、開設者若しくは卸売業者に対し、その業務若しくは財産に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、開設者若しくは卸売業者の事務所その他の業務を行なう場所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 開設者は、この法律の施行に必要な限度において、卸売業者若しくは仲卸業者に対し、その業務若しくは財産に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、卸売業者若しくは仲卸業者の事務所その他の業務を行なう場所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

3 第一項又は前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

4 第一項又は第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 (監督処分)

第四十九条 農林大臣は、開設者又は卸売業者が、この法律若しくはこの法律に基づく命令又はこれらに基づく処分に違反したときは、当該開設者又は卸売業者に対し、当該行為の中止、変更その他違反を是正するため必要な措置を命じ、又は開設者にあつては第一号、卸売業者にあつては第二号若しくは第三号に掲げる処分をすることができる。

 一 中央卸売市場の開設の認可を取り消し、又は一年以内の期間を定めて中央卸売市場の業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。

 二 第十五条第一項の許可を取り消し、又は一年以内の期間を定めてその許可に係る卸売の業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。

 三 卸売業者が法人である場合には、その業務を執行する役員で当該違反行為をしたものの解任を命ずること。

2 第十九条第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、同項第三号の規定による処分については、第十九条第五項中「相手方」とあるのは「相手方及び当該処分において解任されるべきものとされる者」と、「その者」とあるのは「これらの者」と読み替えるものとする。

第五十条 開設者は、卸売業者、仲卸業者又は売買参加者が業務規程又はこれに基づく処分に違反した場合には、業務規程で定めるところにより、これらの者に対し、十万円以下の過料を科し、又は卸売業者にあつては第一号、仲卸業者にあつては第二号、売買参加者にあつては第三号に掲げる処分をすることができる。

 一 六月以内の期間を定めて第十五条第一項の許可に係る卸売の業務の全部又は一部の停止を命ずること。

 二 第三十三条第一項の許可を取り消し、又は六月以内の期間を定めてその許可に係る仲卸しの業務の全部若しくは一部の停止を命ずること。

 三 第三十六条第一項に規定する承認を取り消し、又は六月以内の期間を定めて中央卸売市場への入場の停止を命ずること。

 (必要な改善借置をとるべき旨の勧告又は命令)

第五十一条 農林大臣は、中央卸売市場の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、開設者に対し、中央卸売市場の施設の改善、業務規程の変更その他の必要な改善措置をとるべき旨を勧告することができる。

2 農林大臣又は開設者は、中央卸売市場における卸売の業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、卸売業者に対し、当該卸売業者の業務若しくは会計に関し必要な改善措置をとるべき旨を命じ、又は当該卸売業者が支配関係を持つている法人の業務若しくは会計に関し必要な改善措置をとるべき旨を勧告することができる。

3 開設者は、中央卸売市場における仲卸しの業務の適正かつ健全な運営を確保するため必要があると認めるときは、仲卸業者に対し、当該仲卸業者の業務又は会計に関し必要な改善措置をとるべき旨を命ずることができる。

    第五節 雑則

 (卸売業務の代行)

第五十二条 開設者は、卸売業者が卸売の業務の全部又は一部を行なうことができなくなつた場合には、当該卸売業者(卸売業者であつた者を含む。)に対しその行なうことができなくなつた卸売の業務に係る卸売のための販売の委託の申込みのあつた生鮮食料品等について、業務規程で定めるところにより、自らその卸売の業務を行ない、又は他の卸売業者にその卸売の業務を行なわせることができる。

2 前項の規定により卸売の業務を行なう開設者については、この章第二節の規定は適用しない。

 (報告及び告示)

第五十三条 開設者は、次の各号に掲げる場合には、遅滞なく、その旨を農林大臣に報告しなければならない。

 一 第十九条第二項、第二十五条第一項若しくは第二項又は第四十九条第一項第二号若しくは第三号の規定による処分をすべき理由があると認めたとき。

 二 第四十五条の規定により中央卸売市場における売買取引の制限をしたとき。

 三 第五十条の規定による処分をしたとき。

 四 前条第一項の規定により卸売の業務を行ない、又は他の卸売業者に卸売の業務を行なわせたとき。

 五 中央卸売市場につき、臨時に開市し、又は休業したとき。

2 農林大臣は、次の各号に掲げる場合には、その旨を告示しなければならない。その告示した事項に変更があつたときも、同様とする。

 一 第七条第一項の規定による指定をしたとき。

 二 第八条又は第十四条第一項の認可をしたとき。

 三 第十五条第一項の許可をしたとき。

 四 第十九条第二項、第三項若しくは第四項、第二十五条第一項若しくは第二項又は第四十九条第一項第一号若しくは第二号の規定による処分をしたとき。

 (都道府県知事の経由)

第五十四条 この章又はこの章に基づく命令の規定により農林大臣に対してする許可若しくは認可の申請、届出又は報告は、都道府県知事を経由してしなければならない。ただし、都道府県又は地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市が開設する中央卸売市場に係る当該許可若しくは認可の申請、届出又は報告については、この限りでない。

2 前項本文の場合において、都道府県知事は、当該許可若しくは認可の申請、届出又は報告について意見があるときは、意見を附して、これらに関する書類を農林大臣に進達するものとする。

   第四章 地方卸売市場

    第一節 開設及び卸売の業務についての許可

 (開設の許可)

第五十五条 地方卸売市場を開設しようとする者は、都道府県の条例で定めるところにより、市場ごとに、都道府県知事の許可を受けなければならない。

 (許可の申請)

第五十六条 前条の許可を受けようとする者は、業務規程及び事業計画を定め、これを申請書に添えて、都道府県知事に提出しなければならない。

2 前項の業務規程には、地方卸売市場の位置及び面積、取扱品目その他の都道府県の条例で定める事項を定めなければならない。

3 第一項の事業計画には、施設の種類、規模、配置及び構造その他の都道府県の条例で定める事項を定めなければならない。

 (許可の基準)

第五十七条 都道府県知事は、第五十五条の許可の申請が次の各号の一に該当するときは、同条の許可をしてはならない。

 一 申請者が、この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなつた日から起算して二年を経過しない者であるとき。

 二 申請者が、第六十五条第二項第一号の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であるとき。

 三 申請者が法人であつてその業務を執行する役員のうちに第一号又は前号に該当する者があるものであるとき。

 四 申請者が地方卸売市場を開設するのに必要な資力信用を有しない者であるとき。

 五 業務規程の内容が法令(この章の規定に基づく都道府県の条例を含む。)に違反するとき。

 六 事業計画が適切でないか、又はその遂行が確実と認められないとき。

 七 その申請に係る地方卸売市場の位置が都道府県卸売市場整備計画に照らし著しく配置の適正を欠くと認められるとき、又はその申請に係る地方卸売市場の位置若しくは施設の種類、規模、配置若しくは構造が地方卸売市場における業務の円滑な運営を確保するうえで著しく不適当であると認められるとき。

2 都道府県知事は、第五十五条の許可の申請があつた場合において、その申請者が第六十五条第二項第二号又は第三号の規定による許可の取消しを受け、その取消しの日から起算して二年を経過しない者であるときは、同条の許可をしないことができる。

 (卸売業務の許可)

第五十八条 地方卸売市場において卸売の業務を行なおうとする者は、都道府県の条例で定めるところにより、市場及び取扱品目の部類ごとに、都道府県知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可の申請は、申請者が当該地方卸売市場を開設する者と異なる場合にあつては、当該開設する者を経由してしなければならない。

3 第十六条第二項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、同条第二項中「前項の申請書」とあるのは「第五十八条第一項の許可の申請書」と、「当該中央卸売市場」とあるのは「当該地方卸売市場」と、「農林大臣」とあるのは「都道府県知事」と読み替えるものとする。

 (許可の基準)

第五十九条 都道府県知事は、前条第一項の許可の申請があつた場合において、申請者が第五十七条第一項第一号、第二号若しくは第三号に規定する者に該当するとき、又は申請者が地方卸売市場における卸売の業務を公正かつ適確に遂行するのに必要な知識及び経験若しくは資力信用を有する者でないと認めるときは、同項の許可をしてはならない。

 (廃止の許可)

第六十条 第五十五条の許可を受けた者(以下この章において「開設者」という。)は、地方卸売市場を廃止しようとするときは、都道府県の条例で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。

    第二節 業務についての規制及び監督

 (差別的取扱いの禁止)

第六十一条 開設者又は第五十八条第一項の許可を受けた者(以下この章において「卸売業者」という。)は、地方卸売市場における業務の運営に関し、出荷者、買受人その他地方卸売市場の利用者に対して、不当に差別的な取扱いをしてはならない。

 (せり売又は入札の原則)

第六十二条 卸売業者は、地方卸売市場において行なう卸売については、せり売又は入札の方法によらなければならない。ただし、取引の状況等に照らしせり売又は入札の方法によることが不適当と認められる場合であつて、開設者が都道府県の条例で定めるところにより業務規程をもつて定めたときは、この限りでない。

 (入荷数量等の公表)

第六十三条 開設者は、都道府県の条例で定めるところにより、地方卸売市場において取り扱う生鮮食料品等について、毎日の入荷数量並びに卸売業者の卸売の数量及び価格を公表しなければならない。

 (業務規程の変更)

第六十四条 開設者は、業務規程を変更しようとするときは、都道府県の条例で定めるところにより、都道府県知事の承認を受けなければならない。

2 第五十七条第一項(業務規程に係る部分に限る。)の規定は、前項の承認について準用する。

 (許可の取消し等)

第六十五条 都道府県知事は、開設者又は卸売業者が第五十七条第一項第一号に規定する者に該当するに至つたとき(開設者又は卸売業者が法人である場合において、その業務を執行する役員のうちに同号に規定する者に該当する者があるに至つたときを含む。)、又はその業務を行なうのに必要な資力信用を有しなくなつたと認めるときは、第五十五条又は第五十八条第一項の許可を取り消さなければならない。

2 都道府県知事は、開設者又は卸売業者が次の各号の一に該当するときは、一年以内の期間を定めてその業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は第五十五条若しくは第五十八条第一項の許可を取り消すことができる。

 一 この法律、この法律に基づく命令、この章の規定に基づく都道府県の条例又は業務規程に違反したとき。

 二 第五十五条又は第五十八条第一項の許可の通知を受けた日から起算して一月以内にその業務を開始しないとき。

 三 正当な理由がないのに引き続き一月以上その業務を休止したとき。

3 第十九条第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。

 (報告及び検査)

第六十六条 都道府県知事は、この法律の施行に必要な限度において、開設者若しくは卸売業者に対し、その業務若しくは財産に関し報告若しくは資料の提出を求め、又はその職員に、開設者若しくは卸売業者の事務所その他の業務を行なう場所に立ち入り、その業務若しくは財産の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。

2 第四十八条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

    第三節 雑則

 (中央卸売市場開設区域内の地方卸売市場)

第六十七条 都道府県知事は、第五十五条の許可の申請があつた場合において、その申請が中央卸売市場開設区域内の地方卸売市場に係るものであるときは、意見を附して農林大臣に報告し、農林大臣の意見を求めなければならない。

2 都道府県知事は、中央卸売市場開設区域内の地方卸売市場について、第五十五条若しくは第五十八条第一項の許可をしたとき、又は第六十五条第一項若しくは第二項の規定による処分をしたときは、遅滞なく、その旨を農林大臣に報告しなければならない。

 (都道府県の条例で規定する事項)

第六十八条 この章に規定するもののほか、地方卸売市場の開設及び地方卸売市場における業務に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。

 (農林大臣への報告等)

第六十九条 農林大臣は、都道府県知事に対し、地方卸売市場に関し必要な報告若しくは資料の提出を求め、又は地方卸売市場の行政に関し必要な助言若しくは勧告をすることができる。

   第五章 卸売市場審議会及び都道府県卸売市場審議会

 (卸売市場審議会)

第七十条 農林省に、卸売市場審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、この法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理するほか、農林大臣の諮問に応じ、この法律の施行に関する重要事項を調査審議する。

3 審議会は、前項に規定する事項に関し、農林大臣に意見を述べることができる。

4 審議会は、委員十人以内で組織する。

5 委員は、学識経験のある者のうちから農林大臣が任命する。

6 委員は、非常勤とする。

7 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。

 (都道府県卸売市場審議会)

第七十一条 都道府県は、都道府県知事の諮問に応じ都道府県卸売市場整備計画に関する事項その他卸売市場に関する重要事項を調査審議させるため、条例で、都道府県卸売市場審議会を置くことができる。

2 前項に規定するもののほか、都道府県卸売市場審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、都道府県の条例で定める。

   第六章 雑則

 (助成)

第七十二条 国は、第八条第一号又は第二号に該当する地方公共団体又は中央卸売市場を開設している地方公共団体が中央卸売市場整備計画に基づき中央卸売市場の施設の改良、造成又は取得をする場合においては、当該地方公共団体に対し、予算の範囲内において、当該施設のうち建物、機械設備等の重要な施設の改良、造成又は取得に要する費用の十分の四以内を補助することができる。

2 国及び都道府県は、中央卸売市場整備計画又は都道府県卸売市場整備計画の達成のために必要な助言、指導、資金の融通のあつせんその他の援助を行なうように努めるものとする。

 (合併等の場合の課税の特例)

第七十三条 農林大臣は、政令で定めるところにより、地方卸売市場を開設する者で地方公共団体以外のもの又は中央卸売市場若しくは地方卸売市場において卸売の業務を行なう者(以下この条において「開設者等」と総称する。)に対し、その者が他の法人である開設者等と合併し、又は他の法人である開設者等に対し出資し、若しくは他の開設者等とともに出資して法人である開設者等を設立することにより、当該開設者等の事業の生産性が著しく向上し、かつ、当該開設者等が開設する地方卸売市場が卸売市場整備基本方針において定められた第四条第二項第二号の基本的指標に適合し又は当該開設者等が卸売市場整備基本方針において定められた同項第四号の目標に達することとなると認められる旨の認定をすることができる。

2 前項の認定を受けた法人が政令で定める期間内に当該認定を受けたところに従つて合併した場合には、当該法人の当該合併に係る清算所得については、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)で定めるところにより、法人税を軽減する。

3 第一項の認定に係る合併後存続する法人若しくは当該合併により設立された法人又は当該認定に係る出資を受けた法人若しくは当該出資に基づいて設立された法人が当該認定に係る次の事項について受ける登記については、租税特別措置法で定めるところにより、登録免許税を軽減する。

 一 会社の設立又は資本若しくは出資の増加

 二 法人の設立又は資本若しくは出資の増加の場合における不動産の取得

 (条例との関係)

第七十四条 この法律の規定は、地方公共団体が、卸売市場であつて中央卸売市場及び地方卸売市場以外のものの開設又は当該卸売市場における業務に関し、条例で必要な規制を行なうことを妨げるものではない。

 (許可又は認可の制限又は条件)

第七十五条 この法律の規定による許可又は認可には、制限又は条件を附することができる。

2 前項の制限又は条件は、許可又は認可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、許可又は認可を受けた者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。

 (権限の委任)

第七十六条 この法律に規定する農林大臣の権限は、政令で定めるところにより、その一部を都道府県知事に委任することができる。

   第七章 罰則

第七十七条 次の各号の一に該当する者は、二年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 一 第十五条第一項の規定に違反して中央卸売市場において卸売の業務を行なつた者

 二 偽りその他不正の手段により第十五条第一項の許可を受けた者

 三 第十九条第二項の規定による命令に違反した者

 四 第四十九条第一項第二号の規定による命令に違反した者

 五 第七十五条第一項の規定により附された第十五条第一項の許可の制限又は条件に違反した者

第七十八条 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 一 第五十五条の規定に違反して地方卸売市場を開設した者

 二 偽りその他不正の手段により第五十五条の許可を受けた者

 三 第五十八条第一項の規定に違反して地方卸売市場において卸売の業務を行なつた者

 四 偽りその他不正の手段により第五十八条第一項の許可を受けた者

 五 第六十五条第二項の規定による命令に違反した者

 六 第七十五条第一項の規定により附された第五十五条又は第五十八条第一項の許可の制限又は条件に違反した者

第七十九条 次の各号の一に該当する者は、五万円以下の罰金に処する。

 一 第二十条第一項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 二 第二十三条又は第二十四条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 三 第二十六条第一項の規定に違反した者

 四 第二十八条の規定による事業報告書を提出せず、又は虚偽の記載をした事業報告書を提出した者

 五 第三十三条第一項の規定に違反した者

 六 第四十八条第一項の規定による報告をせず、若しくは資料の提出をせず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

 七 第四十九条第一項第三号の規定による命令に違反した者

第八十条 次の各号の一に該当する者は、三万円以下の罰金に処する。

 一 第四十八条第二項又は第六十六条第一項の規定による報告をせず、若しくは資料を提出せず、若しくは虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出し、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

 二 第六十条の規定に違反して地方卸売市場を廃止した者

第八十一条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第七十七条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

第八十二条 第三条第二項の規定に違反した者は、三万円以下の過料に処する。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、第二十七条の規定は昭和四十七年四月一日から、第四章(これに係る罰則を含む。)の規定は公布の日から起算して九月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (中央卸売市場法の廃止)

第二条 中央卸売市場法(大正十二年法律第三十二号。以下「旧法」という。)は、廃止する。

 (名称の使用制限についての経過措置)

第三条 この法律の施行の際現に地方卸売市場という文字をその名称中に用いている卸売市場については、第三条第二項の規定は、この法律の施行後九月間は、適用しない。

 (中央卸売市場整備計画についての経過措置)

第四条 この法律の施行の際現に旧法第七条ノ二第一項の規定により定められている中央卸売市場の開設及び整備に関する計画は、この法律の施行の日から起算して一年を経過する日(その日までに第五条第一項の規定により中央卸売市場整備計画が定められたときは、その定められた日)までの間は、第五条第一項の規定により定められた中央卸売市場整備計画とみなす。

 (開設区域についての経過措置)

第五条 この法律の施行の際現に旧法第一条第一項の規定により指定されている同項の指定区域は、第七条第一項の規定により指定された中央卸売市場開設区域とみなす。

 (既設の中央卸売市場についての経過措置)

第六条 この法律の施行の際現に旧法第二条の認可を受けて開設されている中央卸売市場(以下「既設市場」という。)は、第八条の認可を受けて開設された中央卸売市場とみなす。

2 この法律の施行の際現に効力を有する既設市場の業務規程は、この法律の施行の日から起算して九月を経過する日(その日までに次項の規定による申請に対する同項の認可の処分があつた既設市場にあつては、当該認可に係る業務規程の効力が発生する日、その日までに同項の規定による申請に対する同項の認可又は認可の拒否の処分がなかつた既設市場にあつては、当該認可又は認可の拒杏の処分があつた日(当該認可の処分があつた日後に当該認可に係る業務規程の効力が発生するものにあつては、その効力が発生する日))までは、第三章の規定により定められた業務規程とみなす。この場合において、当該業務規程と同章の規定が抵触する場合においては、当該抵触する部分については、同章の規定は、適用しない。

3 既設市場を開設している地方公共団体は、この法律の施行の日から起算して七月を経過する日までに、農林省令で定めるところにより、当該既設市場につき第三章の規定に適合する業務規程を定め、農林大臣に対し、その認可の申請をしなければならない。

4 第十条(同条第三号に係る部分に限る。)の規定は、前項の認可について準用する。

5 第三項の認可を受けた業務規程は、第三章の規定により定められたものとみなす。

 (中央卸売市場の卸売業者についての経過措置)

第七条 この法律の施行の際現に旧法第十条の許可を受けて卸売の業務を行なつている者は、第十五条第一項の許可を受けた者とみなす。

2 前項に規定する者は、この法律の施行の際現に他の法人に対する支配関係を持つているときは、この法律の施行の日から起算して三十日を経過する日までに、農林省令で定めるところにより、その旨を開設者を経由して農林大臣に届け出なければならない。ただし、その日までに当該支配関係の全部がなくなつたときは、この限りでない。

3 前項の規定による届出は、第二十三条第二項後段(これに係る罰則を含む。)の規定の適用については、同項前段の規定による届出とみなす。

4 第二項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、五万円以下の罰金に処する。

5 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の罰金刑を科する。

 (地方卸売市場に関する経過措置)

第八条 第四章の規定の施行の際現に地方卸売市場を開設している者又は地方卸売市場において卸売の業務を行なつている者は、同章の規定の施行の日から一年間は、第五十五条又は第五十八条第一項の許可を受けないで、引き続きその業務を行なうことができる。その者がその期間内に第五十五条又は第五十八条第一項の許可の申請をした場合において、許可又は許可の拒否の処分があるまでの間も、同様とする。

 (その他の処分、手続等についての経過措置)

第九条 附則第四条から前条までに規定するものを除くほか、この法律の施行前に旧法又は旧法に基づく命令の規定によつてした処分、手続その他の行為は、この法律又はこの法律に基づく命令中にこれに相当する規定があるときは、この法律又はこの法律に基づく命令の相当規定によつてしたものとみなす。

 (罰則についての経過措置)

第十条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (農林省設置法の一部改正)

第十一条 農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。

  第三十四条第一項の表中中央卸売市場審議会の項を次のように改める。

卸売市場審議会

卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)によりその権限に属させた事項を行なうこと。

  第三十六条第三号の二の次に次の一号を加える。

  三の三 中央卸売市場の指導監督及び農畜水産物の卸売市場の整備に関すること。

 (土地収用法の一部改正)

第十二条 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)の一部を次のように改正する。

  第三条第二十八号を次のように改める。

  二十八 卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)による中央卸売市場及び地方卸売市場

 (農林漁業金融公庫法の一部改正)

第十三条 農林漁業金融公庫法(昭和二十七年法律第三百五十五号)の一部を次のように改正する。

  第十八条の二第一項中「「卸売人」」を「「卸売業者」」に、「中央卸売市場法(大正十二年法律第三十二号)第十五条ノ六の仲買の業務を行なう者(以下「仲買人」という。)」を「卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)第三十三条第一項の仲卸しの業務を行なう者(以下「仲卸業者」という。)」に、「若しくは仲買の業務」を「若しくは仲卸しの業務」に、「卸売人若しくは仲買人」を「卸売業者若しくは仲卸業者」に改める。

 (租税特別措置法の一部改正)

第十四条 租税特別措置法の一部を次のように改正する。

  第六十六条の二第一項第八号を次のように改める。

  八 卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)第二条第四項に規定する地方卸売市場を開設する法人のうち地方公共団体以外のもの又は同条第三項に規定する中央卸売市場若しくは当該地方卸売市場において卸売の業務を行なう法人で、同法第四条に規定する卸売市場整備基本方針が定められた日から二年以内に同法第七十三条第一項の規定による認定を受けたもの

 (租税特別措置法の一部改正に伴う経過措置)

第十五条 前条の規定による改正後の租税特別措置法第六十六条の二第一項第八号の規定は、この法律の施行の日以後に同号に規定する認定を受けた法人が合併をした場合における清算所得に対する法人税について適用し、同日前に前条の規定による改正前の租税特別措置法第六十六条の二第一項第八号に規定する認可を受けた法人が合併をした場合における清算所得に対する法人税については、なお従前の例による。

 (登録免許税法の一部改正)

第十六条 登録免許税法(昭和四十二年法律第三十五号)の一部を次のように改正する。

  別表第一第三十号中「中央卸売市場法(大正十二年法律第三十二号)第十条」を「卸売市場法(昭和四十六年法律第三十五号)第十五条第一項」に改める。

(大蔵・農林・建設・自治・内閣総理大臣署名) 

 

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