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法律第六十五号(昭四六・五・二二)

  ◎コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律

 (趣旨)

第一条 この法律は、コンテナーに関する通関条約(以下「コンテナー条約」という。)及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)(以下「国際道路運送条約」という。)を実施するため、関税法(昭和二十九年法律第六十一号)及び関税定率法(明治四十三年法律第五十四号)の特例その他必要な事項を定めるものとする。

 (定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 一 コンテナー コンテナー条約第一条(b)又は国際道路運送条約第一条(c)に規定するコンテナーをいう。

 二 国際運送 外国を仕向地又は仕出地とする貨物の運送であつて、本邦内で当該貨物が詰め替えられることなく同一のコンテナーにより行なわれるものをいう。

 三 国際道路運送手帳 国際道路運送条約第五条の団体が、同条約の規定に基づき直接に又はこれと提携する団体を通じて発給する税関手続用の書類をいう。

 四 保証団体 第十一条第一項の規定により大蔵大臣の認可を受けた者をいう。

 (免税コンテナー等に係る担保の提供)

第三条 コンテナー条約第二条又は第五条1の規定によりコンテナー又はコンテナー修理用の部分品につき関税を免除する場合には、税関長は、その免除に係る関税の額に相当する担保を提供させることができる。

 (免税コンテナー等の用途外使用の制限)

第四条 コンテナー条約第二条又は第五条1の規定により関税の免除を受けて輸入したコンテナー(以下「免税コンテナー」という。)又はコンテナー修理用の部分品(修理により取りはずされた部分品を含む。以下「免税部分品」という。)は、その輸入の許可の日から三月間(三月をこえることがやむを得ないと認められる理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、三月をこえ、税関長が指定する期間。以下「再輸出期間」という。)内に、国際運送の用(免税部分品にあつては、免税コンテナーの修理の用。次条において同じ。)以外の用途に供し、又はこれに供するため譲渡してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、政令で定めるところにより税関長の承認を受けたときは、この限りでない。

 (用途外使用等の場合の関税の徴収)

第五条 次の各号の一に該当する場合には、当該各号に該当することとなつた者から、その免除を受けた関税を直ちに徴収する。

 一 前条ただし書の承認を受けたとき、又は当該承認を受けないで同条の物品を国際運送の用以外の用途に供し、若しくはこれに供するため譲渡したとき。

 二 再輸出期間内に前条の物品を輸出しなかつたとき。

2 関税定率法第十三条第七項ただし書の規定は、前項の規定により関税を徴収する場合について準用する。

 (免税コンテナー等についての記帳義務等)

第六条 免税コンテナー又は免税部分品を輸入した者(その輸入後に、これらの物品の譲渡、返還又は貸与がされたときは、当該譲渡、返還又は貸与を受けた者。次項及び次条において「管理者」という。)は、政令で定めるところにより、これらの物品の管理、運用及び保管に関する事項を帳簿に記載しなければならない。

2 税関長は、関税の徴収上必要があると認めるときは、管理者に対し、政令で定めるところにより、当該免税コンテナー又は免税部分品について、その輸出年月日及び輸出地その他必要な事項を報告させることができる。

 (管理者変更の場合の通知)

第七条 免税コンテナー又は免税部分品について管理者が変わることとなつたときは、その変更前の管理者は、これらの物品の引渡しの日から五日を経過する日までに、変更後の管理者に対し、政令で定めるところにより、これらの物品について再輸出期間その他必要な事項を通知しなければならない。

 (免税コンテナーの国内運送への使用)

第八条 貨物を詰めて輸入された免税コンテナーが、当該貨物の取出地から輸出貨物の詰込地(貨物を詰めないで輸出される場合にあつては、その輸出地)まで通常の経路により運送される間において、国際運送以外の運送(以下この条において「国内運送」という。)の用に供されるときは、第四条及び第五条の規定は、適用しない。

2 前項の国内運送は、再輸出期間内において、一回をこえてすることができない。

3 第一項の国内運送をしようとする者は、政令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を税関長に届け出なければならない。

 (国産コンテナー等の特例)

第九条 第三条から前条までの規定は、免税コンテナーのうち、本邦において製造されたコンテナー(保税作業による製品を除く。)及び関税納付済みのコンテナーで、政令で定めるところによりこれらのコンテナーである旨の表示をしたものについては、適用しない。

 (国際道路運送手帳の確認)

第十条 国際道路運送手帳による担保の下で外国貨物の保税運送(関税法第六十三条第一項に規定する運送をいう。)をしようとする者は、政令で定めるところにより、当該国際道路運送手帳につき保証団体の確認を受けなければならない。

 (保証団体の認可等)

第十一条 国際道路運送条約第五条1に規定する権限を有する者となるには、大蔵大臣の認可を受けなければならない。

2 前項の認可を受けようとする者は、申請書に、定款、事業計画書及び業務方法書その他大蔵省令で定める書類を添えて、これを大蔵大臣に提出しなければならない。

3 大蔵大臣は、第一項の認可の申請者が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の認可をしてはならない。

 一 国際道路運送条約第五条2に規定する国際団体に加盟している法人であること。

 二 前号の国際団体との間に関税及び内国消費税(輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律(昭和三十年法律第三十七号)第二条第一号に掲げる内国消費税をいう。以下次条までにおいて同じ。)に関する保証契約を締結することが確実であること。

 三 関税及び内国消費税の納付その他保証団体の業務を適正に遂行するに足りる能力があること。

4 保証団体は、国際道路運送手帳による担保の下で外国貨物の運送をすることにつき関税法第六十三条第一項の承認を受けた者が、同法第六十五条第一項及び輸入品に対する内国消費税の徴収等に関する法律第十一条第三項の規定により関税及び内国消費税を徴収されることとなつたときは、その者と連帯して当該関税及び内国消費税を納付する義務を負う。

5 保証団体は、第三項第二号に規定する保証契約を締結したときは、直ちに、その旨及び当該保証契約の内容を大蔵大臣に届け出なければならない。

6 保証団体は、前項の届出をした後でなければ、国際道路運送手帳を発給してはならない。

7 保証団体は、その業務を廃止しようとするときは、大蔵省令で定めるところにより、その旨を大蔵大臣に届け出なければならない。

8 大蔵大臣は、保証団体が第三項各号の一に適合しなくなつたと認めるとき、保証団体がこの法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分に違反したとき、又は保証団体から前項の届出があつたときは、第一項の認可を取り消すことができる。

9 前項の規定により認可が取り消された場合において、当該認可を取り消された者がその取消しの前に発給した国際道路運送手帳があるときは、当該国際道路運送手帳については、当該認可を取り消された者を保証団体とみなして、この法律を適用する。

 (保証団体の担保の提供等)

第十二条 大蔵大臣は、関税及び内国消費税の保全のため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、保証団体に対し、金額及び期間を指定し、関税及び内国消費税につき担保の提供を命ずることができる。

2 大蔵大臣は、必要があると認めるときは、前項の金額又は期間を変更することができる。

3 大蔵大臣は、第一項の規定により担保を徴した場合において、保証団体が納付すべき関税及び内国消費税がその納期限までに完納されないときは、税関長に、その担保として提供された財産の処分その他の処分を行なわせるものとする。

4 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)第五十二条の規定は、前項の処分について準用する。

 (報告の徴取及び検査)

第十三条 大蔵大臣は、必要があると認めるときは、保証団体に対し業務若しくは財産に関し報告をさせ、又はその職員をして保証団体の事務所に立ち入り、業務若しくは財産の状況若しくは帳簿書類その他の物件を検査させることができる。

2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証票を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

 (コンテナーの承認手続)

第十四条 コンテナーにつき、コンテナー条約第七条又は国際道路運送条約第十七条2に規定する承認を受けようとする者は、政令で定めるところにより、当該コンテナーの種類、型式、記号及び番号その他政令で定める事項を記載した申請書を税関長に提出しなければならない。

2 前項の承認を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を、政令で定めるところにより、税関に納付しなければならない。

 (設計型式により承認されたコンテナーヘの条約等の適用等)

第十五条 コンテナー条約附属書一又は国際道路運送条約附属書六に定める技術上の条件を満たすものとして設計型式により承認されたコンテナーは、コンテナー条約第七条又は国際道路運送条約第十七条2の規定により承認されたコンテナーとみなして、これらの条約及びこの法律を適用する。

2 前条の規定は、本邦においてその製造するコンテナーにつき、前項の設計型式による承認を受けようとする者について準用する。

 (コンテナー条約の非締約国への便益の提供)

第十六条 コンテナー条約の締約国以外の国(その国におけるコンテナーの通関上の取扱いその他の事情を勘案して政令で定める国を除く。)から輸入されるコンテナーは、締約国から輸入されるものとみなして、同条約及びこの法律を適用する。

 (政令への委任)

第十七条 前各条に規定するもののほか、コンテナー条約及び国際道路運送条約並びにこの法律の実施に関し必要な事項は、政令で定める。

 (罰則)

第十八条 第四条の規定に違反した者は、二十万円以下の罰金に処する。

第十九条 次の各号の一に該当する者は、五万円以下の罰金に処する。

 一 第六条第一項の規定による帳簿の記載を怠り、若しくは偽り、若しくは帳簿を隠した者又は同条第二項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者

 二 第七条の規定による通知をせず、又は虚偽の通知をした者

 三 第十三条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第二十条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産について、前二条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

 (犯則事件の調査及び処分)

第二十一条 関税法第十一章(犯則事件の調査及び処分)の規定は、前三条の犯則事件の調査及び処分について準用する。

   附 則

 この法律は、コンテナー条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。ただし、その日と国際道路運送条約が日本国について効力を生ずる日とが異なるときは、同条約の実施に係る部分については、同日から施行する。

(大蔵・内閣総理大臣署名) 

 

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