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法律第百十七号(昭四七・七・五)

  ◎警備業法

 (目的)

第一条 この法律は、警備業について必要な規制を定め、もつて警備業務の実施の適正を図ることを目的とする。

 (定義)

第二条 この法律において「警備業務」とは、次の各号のいずれかに該当する業務であつて、他人の需要に応じて行なうものをいう。

 一 事務所、住宅、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務

 二 人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務

 三 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務

 四 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する業務

2 この法律において「警備業」とは、警備業務を行なう営業をいう。

3 この法律において「警備業者」とは、第四条の規定による届出をして警備業を営む者をいう。

4 この法律において「警備員」とは、警備業者の使用人その他の従業者で警備業務に従事するものをいう。

 (警備業者の欠格事由)

第三条 次の各号のいずれかに該当する者は、警備業を営んではならない。

 一 禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して三年を経過しない者

 二 法人でその役員のうちに前号に該当する者があるもの

 (警備業の届出)

第四条 警備業を営もうとする者は、総理府令で定めるところにより、その主たる営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)に、次の事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、総理府令で定める書類を添附しなければならない。

 一 氏名又は名称

 二 主たる営業所その他の営業所の名称及び所在地

 三 前二号に掲げるもののほか、総理府令で定める事項

 (営業所の届出等)

第五条 警備業者は、その主たる営業所の所在する都道府県以外の都道府県の区域内に営業所を設け、又は当該区域内で警備業務(総理府令で定めるものを除く。)を行なおうとするときは、総理府令で定めるところにより、当該都道府県の区域を管轄する公安委員会に、総理府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、総理府令で定める書類を添附しなければならない。

 (廃止等の届出)

第六条 警備業者は、警備業を廃止したとき、又は第四条若しくは前条の規定により届け出るべき事項に変更があつたときは、総理府令で定めるところにより、公安委員会に、総理府令で定める事項を記載した届出書を提出しなければならない。この場合において、当該届出書には、総理府令で定める書類を添附しなければならない。

 (警備員の制限)

第七条 十八歳未満の者又は第三条第一号に該当する者は、警備員となつてはならない。

2 警備業者は、前項に規定する者を警備業務に従事させてはならない。

 (警備業務実施の基本原則)

第八条 警備業者及び警備員は、警備業務を行なうにあたつては、この法律により特別に権限を与えられているものでないことに留意するとともに、他人の権利及び自由を侵害し、又は個人若しくは団体の正当な活動に干渉してはならない。

 (服装)

第九条 警備業者及び警備員は、警備業務を行なうにあたつては、総理府令で定める公務員の法令に基づいて定められた制服と、色、型式又は標章により、明確に識別することができる服装を用いなければならない。

 (護身用具)

第十条 警備業者及び警備員が警備業務を行なうにあたつて携帯する護身用具については、公安委員会は、公共の安全を維持するため必要があると認めるときは、都道府県公安委員会規則を定めて、警備業者及び警備員に対して、その携帯を禁止し、又は制限することができる。

 (教育等)

第十一条 警備業者は、その警備員に対し、この法律により定められた義務を履行させるため、総理府令で定めるところにより教育を行なうとともに、必要な指導及び監督をしなければならない。

 (警備員の名簿等)

第十二条 警備業者は、総理府令で定めるところにより、営業所ごとに、警備員の名簿その他の総理府令で定める書類を備えて、必要な事項を記載しなければならない。

 (報告及び立入検査)

第十三条 公安委員会は、この法律の施行に必要な限度において、警備業者に対し、その業務に関し報告若しくは資料の提出を求め、又は警察官にその営業所に立ち入り、帳簿、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

2 前項の規定により警察官が立入検査をするときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。

 (指示)

第十四条 公安委員会は、警備業者又はその警備員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは第十条の規定に基づく都道府県公安委員会規則の規定に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、警備業務の適正な実施が害されるおそれがあると認められるときは、当該警備業者に対し、当該警備員を警備業務に従事させない措置その他の必要な措置をとるべきことを指示することができる。

 (営業の停止等)

第十五条 公安委員会は、警備業者又はその警備員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは第十条の規定に基づく都道府県公安委員会規則の規定に違反し、若しくは警備業務に関し他の法令の規定に違反した場合において、警備業務の適正な実施が著しく害されるおそれがあると認められるとき、又は警備業者が前条の規定に基づく指示に違反したときは、当該警備業者に対し、六月以内の期間を定めて当該公安委員会の管轄区域内における警備業務に係る営業の全部又は一部の停止を命ずることができる。

2 公安委員会は、第三条各号のいずれかに該当する者が警備業を営んでいるときは、その者に対し、営業の廃止を命ずることができる。

 (聴聞)

第十六条 公安委員会は、前条第一項の規定に基づく処分をしようとするときは、当該警備業者に対し、あらかじめ期日及び場所を指定して、公開による聴聞を行なわなければならない。聴聞に際しては、当該警備業者に意見を述べ、及び証拠を提出する機会を与えなければならない。

 (方面公安委員会への権限の委任)

第十七条 この法律又はこの法律に基づく命令の規定により道公安委員会の権限に属する事務は、政令で定めるところにより、方面公安委員会に行なわせることができる。

 (罰則)

第十八条 第十五条の規定に基づく処分に違反した者は、三十万円以下の罰金に処する。

第十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。

 一 第四条の規定による届出をしないで警備業を営んだ者

 二 第十四条の規定に基づく指示に違反した者

第二十条 次の各号のいずれかに該当する者は、三万円以下の罰金に処する。

 一 第四条の届出について虚偽の届出書又は虚偽の添附書類を提出した者

 二 第五条若しくは第六条の規定に違反して届出をせず、又は第五条若しくは第六条の届出について虚偽の届出書若しくは虚偽の添附書類を提出した者

 三 第十三条第一項の規定に違反して報告をせず、若しくは資料の提出をせず、若しくは同項の報告若しくは資料の提出について虚偽の報告をし、若しくは虚偽の資料を提出した者又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

第二十一条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の刑を科する。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過措置)

2 この法律の施行の際現に警備業を営んでいる者は、この法律の施行の日から一月間は、第四条の規定による届出をしないで、警備業を営むことができる。

(内閣総理・法務大臣署名) 

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