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法律第四十三号(平元・六・二八)

  ◎著作権法の一部を改正する法律

 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。

 第五条中「権利」の下に「及びこれに隣接する権利」を加える。

 第七条第三号中「第九条各号」を「第九条第一号又は第二号」に改め、同条に次の一号を加える。

 五 前各号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げる実演

  イ 実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約(以下「実演家等保護条約」という。)の締約国において行われる実演

  ロ 次条第三号に掲げるレコードに固定された実演

  ハ 第九条第三号に掲げる放送において送信される実演(実演家の承諾を得て送信前に録音され、又は録画されているものを除く。)

 第八条第三号中「前二号」を「前三号」に、「条約」を「許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約」に改め、同号を同条第四号とし、同条第二号の次に次の一号を加える。

 三 前二号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げるレコード

  イ 実演家等保護条約の締約国の国民(当該締約国の法令に基づいて設立された法人及び当該締約国に主たる事務所を有する法人を含む。以下同じ。)をレコード製作者とするレコード

  ロ レコードでこれに固定されている音が最初に実演家等保護条約の締約国において固定されたもの

 第九条に次の一号を加える。

 三 前二号に掲げるもののほか、次のいずれかに掲げる放送

  イ 実演家等保護条約の締約国の国民である放送事業者の放送

  ロ 実演家等保護条約の締約国にある放送設備から行われる放送

 第九十五条第一項中「限る」の下に「。次項及び第三項において同じ」を加え、同条第十一項中「第二項」を「第四項」に改め、同項を同条第十三項とし、同条第十項中「第七項」を「第九項」に改め、同項を同条第十二項とし、同条第九項中「同条第二項」を「同条第四項」に、「第九十五条第二項」を「第九十五条第四項」に改め、同項を同条第十一項とし、同条第八項を同条第十項とし、同条第七項中「第二項」を「第四項」に改め、同項を同条第九項とし、同条第六項中「第二項」を「第四項」に改め、同項を同条第八項とし、同条第五項中「第二項」を「第四項」に、「行なう」を「行う」に改め、同項を同条第七項とし、同条第四項中「第二項」を「第四項」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項を同条第五項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。

2 前項の規定は、実演家等保護条約の締約国であつて、実演家等保護条約の規定に基づき実演家等保護条約第十二条の規定を適用しないこととしている国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家については、適用しない。

3 第八条第一号に掲げるレコードについて実演家等保護条約の締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間が第一項の規定により実演家が保護を受ける期間より短いときは、当該締約国の国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家が同項の規定により保護を受ける期間は、第八条第一号に掲げるレコードについて当該締約国により与えられる実演家等保護条約第十二条の規定による保護の期間による。

 第九十五条の二第一項中「その実演」の下に「(第七条第五号に掲げるものを除く。)」を加え、同条第三項中「当該実演(」の下に「第七条第一号から第四号までに掲げる実演で」を加え、同条第四項中「前条第二項から第十一項まで」を「前条第四項から第十三項まで」に、「同条第七項」を「同条第九項」に、「同条第九項」を「同条第十一項」に改め、同条第五項中「前条第二項」を「前条第四項」に改め、同条第六項中「前条第四項から第十一項まで」を「前条第六項から第十三項まで」に改める。

 第九十六条第二項中「第八条第三号」を「第八条第四号」に改める。

 第九十七条第一項中「又は第二号」を「から第三号まで」に改め、同条第三項中「第九十五条第三項から第十一項まで」を「第九十五条第五項から第十三項まで」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「第一項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

2 第九十五条第二項の規定は、前項に規定するレコード製作者について準用し、同条第三項の規定は、前項の規定により保護を受ける期間について準用する。この場合において、同条第二項及び第三項中「国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家」とあるのは「国民であるレコード製作者」と、同項中「実演家が保護を受ける期間」とあるのは「レコード製作者が保護を受ける期間」と読み替えるものとする。

 第九十七条の二第一項中「第八条第三号」の下に「又は第四号」を加え、同条第四項中「前条第二項」を「前条第三項」に改め、同条第五項中「第九十五条第三項から第十一項まで」を「第九十五条第五項から第十三項まで」に、「前条第二項」を「前条第三項」に改め、同条第六項中「前条第二項」を「前条第三項」に改め、同条第七項中「第九十五条第三項」を「第九十五条第五項」に、「第九十五条第四項」を「第九十五条第六項」に改める。

 附則第二条第五項を削る。

   附 則

 (施行期日)

1 この法律は、実演家、レコード製作者及び放送機関の保護に関する国際条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。

 (条約により保護の義務を負う実演等についての経過措置)

2 改正後の著作権法(以下「新法」という。)中著作隣接権に関する規定(第九十五条及び第九十七条の規定を含む。)は、次に掲げるものについては、適用しない。

 一 この法律の施行前に行われた新法第七条第五号に掲げる実演

 二 この法律の施行前にその音が最初に固定された新法第八条第三号に掲げるレコードで次項に規定するもの以外のもの

 三 この法律の施行前に行われた新法第九条第三号に掲げる放送

3 この法律の施行前にその音が最初に固定された新法第八条第三号に掲げるレコードで許諾を得ないレコードの複製からのレコード製作者の保護に関する条約により我が国が保護の義務を負うものについては、なお従前の例による。

 (国内に常居所を有しない外国人であった実演家についての経過措置)

4 新法中著作隣接権に関する規定(第九十五条並びに第九十五条の二第三項及び第四項の規定を含む。)は、この法律の施行前に行われた実演に係る実演家で当該実演が行われた際国内に常居所を有しない外国人であったものについては、適用しない。ただし、著作権法附則第二条第四項に規定する実演に係る実演家については、この限りでない。

(文部・内閣総理大臣署名) 

 

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