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法律第四十六号(平一五・五・二三)

  ◎不正競争防止法の一部を改正する法律

 不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)の一部を次のように改正する。

 第二条第一項第一号中「若しくは輸入して」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して」に改め、同項第二号中「若しくは輸入する」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する」に改め、同項第十三号及び第十五号中「若しくは輸入し」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し」に改め、同条に次の一項を加える。

8 この法律にいう「物」には、プログラムを含むものとする。

 第三条第二項中「を含む」の下に「。第五条第一項において同じ」を加える。

 第五条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「通常」を削り、同項を同条第三項とし、同条第一項を同条第二項とし、同項の前に次の一項を加える。

  第二条第一項第一号から第九号まで又は第十五号に掲げる不正競争(同項第四号から第九号までに掲げるものにあっては、技術上の秘密(秘密として管理されている生産方法その他の事業活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていないものをいう。)に関するものに限る。)によって営業上の利益を侵害された者(以下この項において「被侵害者」という。)が故意又は過失により自己の営業上の利益を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為を組成した物を譲渡したときは、その譲渡した物の数量(以下この項において「譲渡数量」という。)に、被侵害者がその侵害の行為がなければ販売することができた物の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、被侵害者の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、被侵害者が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡数量の全部又は一部に相当する数量を被侵害者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。

 第五条の次に次の一条を加える。

 (具体的態様の明示義務)

第五条の二 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがあると主張する者が侵害の行為を組成したものとして主張する物又は方法の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。

 第六条の見出しを「(書類の提出等)」に改め、同条第一項中「に対し、」の下に「当該侵害行為について立証するため、又は」を加え、同条に次の二項を加える。

2 裁判所は、前項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、書類の所持者にその提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書類の開示を求めることができない。

3 前二項の規定は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟における当該侵害行為について立証するため必要な検証の目的の提示について準用する。

 第六条の次に次の二条を加える。

 (損害計算のための鑑定)

第六条の二 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、裁判所が当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な事項について鑑定を命じたときは、当事者は、鑑定人に対し、当該鑑定をするため必要な事項について説明しなければならない。

 (相当な損害額の認定)

第六条の三 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことが認められる場合において、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。

 第九条及び第十条中「若しくは輸入し」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し」に改める。

 第十二条第一項中「(第三号」を「(第一項第七号」に改め、同項第一号から第四号までの規定中「若しくは輸入する」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する」に改め、同条第二項各号中「又は輸入する」を「輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する」に改める。

 第十四条中第三号を第七号とし、第二号の次に次の四号を加える。

 三 詐欺等行為(人を欺き、人に暴行を加え、又は人を脅迫する行為をいう。以下同じ。)により、又は管理侵害行為(営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体(以下「営業秘密記録媒体等」という。)の窃取、営業秘密が管理されている施設への侵入、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律(平成十一年法律第百二十八号)第三条に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の保有者の管理を害する行為をいう。以下同じ。)により取得した営業秘密を、不正の競争の目的で、使用し、又は開示した者

 四 前号の使用又は開示の用に供する目的で、詐欺等行為又は管理侵害行為により、営業秘密を次のいずれかに掲げる方法で取得した者

  イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を取得すること。

  ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。

 五 営業秘密を保有者から示された者であって、不正の競争の目的で、詐欺等行為若しくは管理侵害行為により、又は横領その他の営業秘密記録媒体等の管理に係る任務に背く行為により、次のいずれかに掲げる方法で営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体を領得し、又は作成して、その営業秘密を使用し、又は開示した者

  イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を領得すること。

  ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。

 六 営業秘密を保有者から示されたその役員(理事、取締役、執行役、業務を執行する無限責任社員、監事若しくは監査役又はこれらに準ずる者をいう。)又は従業者であって、不正の競争の目的で、その営業秘密の管理に係る任務に背き、その営業秘密を使用し、又は開示した者(前号に掲げる者を除く。)

 第十四条に次の二項を加える。

2 前項第三号から第六号までの罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

3 第一項の規定は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用を妨げない。

 第十五条中「前条」を「前条第一項」に改め、「違反行為」の下に「(第三号から第六号までの違反行為を除く。)」を加える。

 附則第九条中「若しくは輸入し」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し」に改める。

 附則第十条中「(第三号」を「(第一項第七号」に改める。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (経過措置)

第二条 この法律による改正後の不正競争防止法第六条の三の規定は、この法律の施行前に、第二審である高等裁判所又は地方裁判所における口頭弁論が終結した事件及び簡易裁判所の判決又は地方裁判所が第一審としてした判決に対して上告をする権利を留保して控訴をしない旨の合意をした事件については、適用しない。

 (政令への委任)

第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (商標法の一部を改正する法律の一部改正)

第四条 商標法の一部を改正する法律(平成三年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。

  附則第十一条第一項中「(第一号に係る部分に限る。)及び第三項、第六条」を「、第三項(第一号に係る部分に限る。)及び第四項、第五条の二から第六条の三まで」に、「若しくは輸入して」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して」に、「第五条第一項、第六条及び第七条」を「第五条第二項、第五条の二、第六条第一項及び第三項並びに第六条の二から第七条まで」に、「及び第二項中」を「から第三項までの規定中」に、「同項中」を「同条第一項中「第二条第一項第一号から第九号まで又は第十五号に掲げる不正競争(同項第四号から第九号までに掲げるものにあっては、技術上の秘密(秘密として管理されている生産方法その他の事業活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていないものをいう。)に関するものに限る。)」とあるのは「第二条第一項第一号に掲げる不正競争」と、「当該物に係る販売その他の行為を行う能力」とあるのは「使用の能力」と、同条第三項中」に、「第五条第二項第一号」を「第五条第三項第一号」に改め、「他の登録商標」と」の下に「、同法第五条の二中「侵害されるおそれがあると主張する者」とあるのは「侵害されるおそれがあると主張する他の登録商標に係る商標権者又は専用使用権者」と」を加え、「若しくは輸入する」を「輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する」に、「又は輸入する」を「輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する」に改める。

 (組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部改正)

第五条 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。

  第二条第二項第三号中「第十四条第三号」を「第十四条第一項第七号」に改める。

(法務・経済産業・内閣総理大臣臨時代理署名) 

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