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法律第八十五号(平一五・六・一八)

  ◎著作権法の一部を改正する法律

 著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。

 第二十条第二項第一号中「を含む。)」の下に「、第三十三条の二第一項」を加える。

 第三十三条第一項中「をいう」の下に「。次条において同じ」を加え、同条の次に次の一条を加える。

 (教科用拡大図書等の作成のための複製)

第三十三条の二 教科用図書に掲載された著作物は、弱視の児童又は生徒の学習の用に供するため、当該教科用図書に用いられている文字、図形等を拡大して複製することができる。

2 前項の規定により文字、図形等を拡大して複製する教科用の図書(当該教科用図書に掲載された著作物の全部又は相当部分を複製するものに限る。以下この項において「教科用拡大図書」という。)を作成しようとする者は、あらかじめ当該教科用図書を発行する者にその旨を通知するとともに、営利を目的として当該教科用拡大図書を頒布する場合にあつては、前条第二項に規定する補償金の額に準じて文化庁長官が毎年定める額の補償金を当該著作物の著作権者に支払わなければならない。

3 文化庁長官は、前項の定めをしたときは、これを官報で告示する。

 第三十五条の見出し中「複製」を「複製等」に改め、同条中「担任する者」の下に「及び授業を受ける者」を加え、同条に次の一項を加える。

2 公表された著作物については、前項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物をその原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第三十八条第一項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合には、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

 第三十六条の見出し中「複製」を「複製等」に改め、同条第一項中「著作物」の下に「について」を加え、「複製する」を「複製し、又は公衆送信(放送又は有線放送を除き、自動公衆送信の場合にあつては送信可能化を含む。次項において同じ。)を行う」に改め、同項に次のただし書を加える。

 ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該公衆送信の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

 第三十六条第二項中「を行なう」を「又は公衆送信を行う」に改める。

 第四十三条第一号中「又は第三十三条から第三十五条まで」を「、第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十四条第一項又は第三十五条」に改める。

 第四十七条の三中「を含む。)」の下に「、第三十三条の二第一項」を加え、「第三十五条、第三十六条第一項」を「第三十五条第一項、第三十六条第一項」に改め、同条ただし書中「、第三十一条第一号、第三十五条」を「、第三十一条第一号、第三十三条の二第一項、第三十五条第一項」に、「第三十五条又は」を「第三十五条第一項又は」に改める。

 第四十八条第一項第一号中「を含む。)」の下に「、第三十三条の二第一項」を加える。

 第四十九条第一項第一号中「第三十五条」を「第三十三条の二第一項、第三十五条第一項」に改める。

 第五十四条第一項中「五十年」を「七十年」に改める。

 第五十七条中「又は著作物の公表後五十年若しくは創作後五十年」を「、著作物の公表後五十年若しくは創作後五十年又は著作物の公表後七十年若しくは創作後七十年」に改める。

 第七十一条及び第七十四条第一項中「を含む。)」の下に「、第三十三条の二第二項」を加える。

 第八十六条第一項中「を含む。)」の下に「、第三十三条の二第一項」を加え、「第三十五条」を「第三十五条第一項」に改め、同条第二項中「第三十五条」を「第三十三条の二第一項、第三十五条第一項」に改める。

 第百二条第四項第一号中「第三十五条」を「第三十五条第一項」に改める。

 第百十四条第三項中「こえる」を「超える」に改め、同項を同条第四項とし、同条中第二項を第三項とし、第一項を第二項とし、同項の前に次の一項を加える。

  著作権者、出版権者又は著作隣接権者(以下この項において「著作権者等」という。)が故意又は過失により自己の著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為によつて作成された物を譲渡し、又はその侵害の行為を組成する公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行つたときは、その譲渡した物の数量又はその公衆送信が公衆によつて受信されることにより作成された著作物若しくは実演等の複製物(以下この項において「受信複製物」という。)の数量(以下この項において「譲渡等数量」という。)に、著作権者等がその侵害の行為がなければ販売することができた物(受信複製物を含む。)の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、著作権者等の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、著作権者等が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡等数量の全部又は一部に相当する数量を著作権者等が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。

 第百十四条の四を第百十四条の五とし、第百十四条の三を第百十四条の四とし、第百十四条の二を第百十四条の三とし、第百十四条の次に次の一条を加える。

 (具体的態様の明示義務)

第百十四条の二 著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権の侵害に係る訴訟において、著作者、著作権者、出版権者、実演家又は著作隣接権者が侵害の行為を組成したもの又は侵害の行為によつて作成されたものとして主張する物の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、平成十六年一月一日から施行する。

 (映画の著作物の保護期間についての経過措置)

第二条 改正後の著作権法(次条において「新法」という。)第五十四条第一項の規定は、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が存する映画の著作物について適用し、この法律の施行の際現に改正前の著作権法による著作権が消滅している映画の著作物については、なお従前の例による。

第三条 著作権法の施行前に創作された映画の著作物であって、同法附則第七条の規定によりなお従前の例によることとされるものの著作権の存続期間は、旧著作権法(明治三十二年法律第三十九号)による著作権の存続期間の満了する日が新法第五十四条第一項の規定による期間の満了する日後の日であるときは、同項の規定にかかわらず、旧著作権法による著作権の存続期間の満了する日までの間とする。

 (罰則についての経過措置)

第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(文部科学・内閣総理大臣署名) 

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