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法律第百五十二号(平一六・一二・三)

  ◎民事関係手続の改善のための民事訴訟法等の一部を改正する法律

 (民事訴訟法の一部改正)

第一条 民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第六章 訴えの提起前における証拠収集の処分等(第百三十二条の二―第百三十二条の九)」を

第六章 訴えの提起前における証拠収集の処分等(第百三十二条の二―第百三十二条の九)

 
 

第七章 電子情報処理組織による申立て等(第百三十二条の十)

 に、「第七編 督促手続(第三百八十二条―第三百九十七条)」を

第七編 督促手続

 
 

 第一章 総則(第三百八十二条―第三百九十六条)

 
 

 第二章 電子情報処理組織による督促手続の特則(第三百九十七条―第四百二条)

 に、「(第三百九十八条―第四百条)」を「(第四百三条―第四百五条)」に改める。

  第十一条に次の一項を加える。

 3 第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合意は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

  第一編中第六章の次に次の一章を加える。

    第七章 電子情報処理組織による申立て等

 第百三十二条の十 民事訴訟に関する手続における申立てその他の申述(以下「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙その他の有体物をいう。以下同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と申立て等をする者又は第三百九十九条第一項の規定による処分の告知を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。第三百九十七条から第四百一条までにおいて同じ。)を用いてすることができる。ただし、督促手続に関する申立て等であって、支払督促の申立てが書面をもってされたものについては、この限りでない。

 2 前項本文の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。

 3 第一項本文の規定によりされた申立て等は、同項の裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。

 4 第一項本文の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印その他氏名又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。

 5 第一項本文の規定によりされた申立て等(督促手続における申立て等を除く。次項において同じ。)が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項の裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。

 6 第一項本文の規定によりされた申立て等に係る第九十一条第一項又は第三項の規定による訴訟記録の閲覧若しくは謄写又はその正本、謄本若しくは抄本の交付(第四百一条において「訴訟記録の閲覧等」という。)は、前項の書面をもってするものとする。当該申立て等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。

  第百八十九条に次の一項を加える。

 4 過料の裁判の執行があった後に当該裁判(以下この項において「原裁判」という。)に対して即時抗告があった場合において、抗告裁判所が当該即時抗告を理由があると認めて原裁判を取り消して更に過料の裁判をしたときは、その金額の限度において当該過料の裁判の執行があったものとみなす。この場合において、原裁判の執行によって得た金額が当該過料の金額を超えるときは、その超過額は、これを還付しなければならない。

  第二百七十八条の見出し中「尋問」を「尋問等」に改め、同条中「、当事者本人」を「若しくは当事者本人の尋問」に、「尋問」を「意見の陳述」に改める。

  第二百八十一条第二項中「第十一条第二項」の下に「及び第三項」を加える。

  第三百六十六条第一項中「第三百九十七条第三項」を「第三百九十八条第一項(第四百二条第二項において準用する場合を含む。)」に改める。

  第七編中第三百八十二条の前に次の章名を付する。

    第一章 総則

  第三百九十一条第二項に次のただし書を加える。

   ただし、債権者の同意があるときは、当該債権者に対しては、当該記載をした支払督促を送付することをもって、送達に代えることができる。

  第三百九十七条を削り、第四百条を第四百五条とし、第三百九十九条を第四百四条とし、第三百九十八条を第四百三条とする。

  第七編に次の一章を加える。

    第二章 電子情報処理組織による督促手続の特則

  (電子情報処理組織による支払督促の申立て)

 第三百九十七条 電子情報処理組織を用いて督促手続を取り扱う裁判所として最高裁判所規則で定める簡易裁判所(以下この章において「指定簡易裁判所」という。)の裁判所書記官に対しては、第三百八十三条の規定による場合のほか、同条に規定する簡易裁判所が別に最高裁判所規則で定める簡易裁判所である場合にも、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織を用いて支払督促の申立てをすることができる。

 第三百九十八条 第百三十二条の十第一項本文の規定により電子情報処理組織を用いてされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときは、督促異議に係る請求については、その目的の価額に従い、当該支払督促の申立ての時に、第三百八十三条に規定する簡易裁判所で支払督促を発した裁判所書記官の所属するもの若しくは前条の別に最高裁判所規則で定める簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。

 2 前項の場合において、同項に規定する簡易裁判所又は地方裁判所が二以上あるときは、督促異議に係る請求については、これらの裁判所中に第三百八十三条第一項に規定する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所がある場合にはその裁判所に、その裁判所がない場合には同条第二項第一号に定める地を管轄する簡易裁判所又はその所在地を管轄する地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。

 3 前項の規定にかかわらず、債権者が、最高裁判所規則で定めるところにより、第一項に規定する簡易裁判所又は地方裁判所のうち、一の簡易裁判所又は地方裁判所を指定したときは、その裁判所に訴えの提起があったものとみなす。

  (電子情報処理組織による処分の告知)

 第三百九十九条 第百三十二条の十第一項本文の規定により電子情報処理組織を用いてされた支払督促の申立てに係る督促手続に関する指定簡易裁判所の裁判所書記官の処分の告知のうち、当該処分の告知に関するこの法律その他の法令の規定により書面等をもってするものとされているものについては、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織を用いてすることができる。

 2 第百三十二条の十第二項から第四項までの規定は、前項の規定により指定簡易裁判所の裁判所書記官がする処分の告知について準用する。

 3 前項において準用する第百三十二条の十第三項の規定にかかわらず、第一項の規定による処分の告知を受けるべき債権者の同意があるときは、当該処分の告知は、裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該処分に係る情報が最高裁判所規則で定めるところにより記録され、かつ、その記録に関する通知が当該債権者に対して発せられた時に、当該債権者に到達したものとみなす。

  (電磁的記録による作成等)

 第四百条 指定簡易裁判所の裁判所書記官は、第百三十二条の十第一項本文の規定により電子情報処理組織を用いてされた支払督促の申立てに係る督促手続に関し、この法律その他の法令の規定により裁判所書記官が書面等の作成等(作成又は保管をいう。以下この条及び次条第一項において同じ。)をすることとされているものについては、当該法令の規定にかかわらず、書面等の作成等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、当該書面等に係る電磁的記録の作成等をすることができる。

 2 第百三十二条の十第二項及び第四項の規定は、前項の規定により指定簡易裁判所の裁判所書記官がする電磁的記録の作成等について準用する。

  (電磁的記録に係る訴訟記録の取扱い)

 第四百一条 督促手続に係る訴訟記録のうち、第百三十二条の十第一項本文の規定により電子情報処理組織を用いてされた申立て等に係る部分又は前条第一項の規定により電磁的記録の作成等がされた部分(以下この条において「電磁的記録部分」と総称する。)について、第九十一条第一項又は第三項の規定による訴訟記録の閲覧等の請求があったときは、指定簡易裁判所の裁判所書記官は、当該指定簡易裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された電磁的記録部分の内容を書面に出力した上、当該訴訟記録の閲覧等を当該書面をもってするものとする。電磁的記録の作成等に係る書類の送達又は送付も、同様とする。

 2 第百三十二条の十第一項本文の規定により電子情報処理組織を用いてされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときは、第三百九十八条の規定により訴えの提起があったものとみなされる裁判所は、電磁的記録部分の内容を書面に出力した上、当該訴訟記録の閲覧等を当該書面をもってするものとする。

  (電子情報処理組織による督促手続における所定の方式の書面による支払督促の申立て)

 第四百二条 電子情報処理組織(裁判所の使用に係る複数の電子計算機を相互に電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いて督促手続を取り扱う裁判所として最高裁判所規則で定める簡易裁判所の裁判所書記官に対しては、第三百八十三条の規定による場合のほか、同条に規定する簡易裁判所が別に最高裁判所規則で定める簡易裁判所である場合にも、最高裁判所規則で定める方式に適合する方式により記載された書面をもって支払督促の申立てをすることができる。

 2 第三百九十八条の規定は、前項に規定する方式により記載された書面をもってされた支払督促の申立てに係る督促手続における支払督促に対し適法な督促異議の申立てがあったときについて準用する。

 (非訟事件手続法の一部改正)

第二条 非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)の一部を次のように改正する。

  題名を次のように改める。

    非訟事件手続法

  目次中

 第一編 総則

 
 

 第二編 民事非訟事件

 
 

  第一章 法人ニ関スル事件

 
 

  第二章 削除

 
 

  第三章 信託ニ関スル事件

 
 

  第四章 裁判上ノ代位ニ関スル事件

 
 

  第五章 保存、供託、保管及ビ鑑定ニ関スル事件

 
 

  第六章乃至第八章 削除

 
 

  第九章 法人及ビ夫婦財産契約ノ登記

 
 

 第三編 商事非訟事件

 
 

  第一章 会社及ビ競売ニ関スル事件

 
 

  第二章 社債ニ関スル事件

 
 

  第三章 会社ノ整理ニ関スル事件

 
 

  第四章 会社ノ清算ニ関スル事件

 
 

  第五章 商業登記ノ嘱託

 
 

 附則

 
 

非訟事件手続法

 を

 第一編 総則(第一条―第三十三条ノ三)

 
 

 第二編 民事非訟事件

 
 

  第一章 法人ニ関スル事件(第三十四条―第七十一条)

 
 

  第二章 信託ニ関スル事件(第七十一条ノ二―第七十一条ノ七) 

 
 

  第三章 裁判上ノ代位ニ関スル事件(第七十二条―第七十九条) 

 
 

  第四章 保存、供託、保管及ビ鑑定ニ関スル事件(第八十条―第百十六条)

 
 

  第五章 法人及ビ夫婦財産契約ノ登記(第百十七条―第百二十五条)

 
 

 第三編 商事非訟事件

 
 

  第一章 会社及ビ競売ニ関スル事件(第百二十六条―第百三十五条ノ十四)

 
 

  第二章 社債ニ関スル事件(第百三十五条ノ十五―第百三十五条ノ二十三)

 
 

  第三章 会社ノ整理ニ関スル事件(第百三十五条ノ二十四―第百三十五条ノ六十二)

 
 

  第四章 会社ノ清算ニ関スル事件(第百三十六条―第百三十八条ノ十六)

 
 

  第五章 商業登記ノ嘱託(第百三十九条・第百四十条)

 第四編 公示催告事件

 
 

  第一章 通則(第百四十一条―第百五十五条)

 
 

  第二章 有価証券無効宣言公示催告事件(第百五十六条―第百六十条)

 
 

 第五編 過料事件(第百六十一条―第百六十四条)

 
 

 附則

 に改める。

  第一編中第三十三条の次に次の二条を加える。

 第三十三条ノ二 申立ノ内当該申立ニ関スル本法其他ノ法令ノ規定ニ依リ書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本其他文字、図形等人ノ知覚ヲ以テ認識スルコトヲ得ル情報ガ記載セラレタル紙其他ノ有体物ヲ謂フ以下本条ニ於テ同ジ)ヲ以テ為スモノトセラレタルモノニシテ最高裁判所ノ定ムル裁判所ニ対シテ為スモノニ付テハ当該法令ノ規定ニ拘ラズ最高裁判所規則ニ定ムルトコロニ依リ電子情報処理組織(裁判所ノ使用ニ係ル電子計算機(入出力装置ヲ含ム以下本条ニ於テ同ジ)ト申立ヲ為ス者ノ使用ニ係ル電子計算機トヲ電気通信回線ニテ接続シタル電子情報処理組織ヲ謂フ)ヲ用ヒテ為スコトヲ得

  前項ノ規定ニ依リ為サレタル申立ニ付テハ当該申立ヲ書面等ヲ以テ為スモノトシテ規定シタル申立ニ関スル法令ノ規定ニ規定シタル書面等ヲ以テ為サレタルモノト看做シテ当該申立ニ関スル法令ノ規定ヲ適用ス

  第一項ノ規定ニ依リ為サレタル申立ハ同項ノ裁判所ノ使用ニ係ル電子計算機ニ備ヘラレタルファイルヘノ記録ガ為サレタル時ニ当該裁判所ニ到達シタルモノト看做ス

  第一項ノ場合ニ於テ当該申立ニ関スル本法其他ノ法令ノ規定ニ依リ署名等(署名、記名、押印其他氏名又ハ名称ヲ書面等ニ記載スルコトヲ謂フ以下本項ニ於テ同ジ)ヲ為スコトトセラレタルモノニ付テハ当該申立ヲ為ス者ハ当該法令ノ規定ニ拘ラズ当該署名等ニ代ヘテ最高裁判所規則ニ定ムルトコロニ依リ氏名又ハ名称ヲ明ラカニスル措置ヲ講ズルコトヲ要ス

  第一項ノ規定ニ依リ為サレタル申立ガ第三項ニ規定スルファイルニ記録セラレタルトキハ第一項ノ裁判所ハ当該ファイルニ記録セラレタル情報ノ内容ヲ書面ニ出力スルコトヲ要ス

  第一項ノ規定ニ依リ為サレタル申立ニ係ル本法其他ノ法令ノ規定ニ依ル事件ノ記録ノ閲覧若クハ謄写又ハ其ノ正本、謄本若クハ抄本ノ交付ハ前項ノ書面ヲ以テ之ヲ為スモノトス当該申立ニ係ル書類ノ送達又ハ送付亦同ジ

 第三十三条ノ三 外国人ニ関スル非訟事件手続ニシテ条約ニ因リ特ニ定ムルコトヲ要スルモノハ法務大臣之ヲ定ム

  第二編中第二章の章名を削り、第三章を第二章とし、第四章を第三章とし、第五章を第四章とし、第六章から第八章までの章名を削り、第九章を第五章とする。

  第百四十一条から第二百五条までを削る。

  本則に次の二編を加える。

   第四編 公示催告事件

    第一章 通則

  (公示催告の申立て)

 第百四十一条 裁判上の公示催告で権利の届出を催告するためのもの(以下この編において「公示催告」という。)の申立ては、法令にその届出をしないときは当該権利につき失権の効力を生ずる旨の定めがある場合に限り、することができる。

  (管轄裁判所)

 第百四十二条 公示催告手続(公示催告によって当該公示催告に係る権利につき失権の効力を生じさせるための一連の手続をいう。以下この章において同じ。)に係る事件(第百五十四条第一項において「公示催告事件」という。)は、公示催告に係る権利を有する者の普通裁判籍の所在地又は当該公示催告に係る権利の目的物の所在地を管轄する簡易裁判所が管轄する。ただし、当該権利が登記又は登録に係るものであるときは、登記又は登録をすべき地を管轄する簡易裁判所もこれを管轄する。

  (公示催告手続開始の決定等)

 第百四十三条 裁判所は、公示催告の申立てが適法であり、かつ、理由があると認めるときは、公示催告手続開始の決定をするとともに、次に掲げる事項を内容とする公示催告をする旨の決定(第百五十五条第二項において「公示催告決定」という。)をしなければならない。

  一 申立人の表示

  二 権利の届出の終期の指定

  三 前号に規定する権利の届出の終期までに当該権利を届け出るべき旨の催告

  四 前号に掲げる催告に応じて権利の届出をしないことにより生ずべき失権の効力の表示

 2 公示催告の申立てを却下する決定に対しては、即時抗告をすることができる。

  (公示催告についての公告)

 第百四十四条 公示催告についての公告は、前条第一項に規定する公示催告の内容を、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、官報に掲載する方法によってする。

 2 裁判所は、相当と認めるときは、申立人に対し、前項に規定する方法に加えて、前条第一項に規定する公示催告の内容を、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載して公告すべき旨を命ずることができる。

  (公示催告の期間)

 第百四十五条 前条第一項の規定により公示催告を官報に掲載した日から権利の届出の終期までの期間は、他の法律に別段の定めがある場合を除き、二月を下ってはならない。

  (公示催告手続終了の決定)

 第百四十六条 公示催告手続開始の決定後第百四十八条第一項から第四項までの規定による除権決定がされるまでの間において、公示催告の申立てが不適法であること又は理由のないことが明らかになったときは、裁判所は、公示催告手続終了の決定をしなければならない。

 2 前項の決定に対しては、即時抗告をすることができる。

  (審理終結日)

 第百四十七条 裁判所は、権利の届出の終期の経過後においても、必要があると認めるときは、公示催告の申立てについての審理をすることができる。この場合において、裁判所は、審理を終結する日(以下この章において「審理終結日」という。)を定めなければならない。

 2 権利の届出の終期までに申立人が申立ての理由として主張した権利を争う旨の申述(以下この編において「権利を争う旨の申述」という。)があったときは、裁判所は、申立人及びその権利を争う旨の申述をした者の双方が立ち会うことができる審問期日を指定するとともに、審理終結日を定めなければならない。

 3 前二項の規定により審理終結日が定められたときは、権利の届出の終期の経過後においても、権利の届出又は権利を争う旨の申述は、その審理終結日まですることができる。

 4 権利を争う旨の申述をするには、自らが権利者であることその他の申立人が申立ての理由として主張した権利を争う理由を明らかにしなければならない。

  (除権決定等)

 第百四十八条 権利の届出の終期(前条第一項又は第二項の規定により審理終結日が定められた場合にあっては、審理終結日。以下この条において同じ。)までに適法な権利の届出又は権利を争う旨の申述がないときは、裁判所は、第百四十六条第一項の場合を除き、決定で、当該公示催告の申立てに係る権利につき失権の効力を生ずる旨の裁判(以下この編において「除権決定」という。)をしなければならない。

 2 裁判所は、権利の届出の終期までに適法な権利の届出があった場合であって、適法な権利を争う旨の申述がないときは、第百四十六条第一項の場合を除き、当該公示催告の申立てに係る権利のうち適法な権利の届出があったものについては失権の効力を生じない旨の定め(以下この章において「制限決定」という。)をして、除権決定をしなければならない。

 3 裁判所は、権利の届出の終期までに適法な権利を争う旨の申述があった場合であって、適法な権利の届出がないときは、第百四十六条第一項の場合を除き、申立人とその適法な権利を争う旨の申述をした者との間の当該権利についての訴訟の判決が確定するまで公示催告手続を中止し、又は除権決定は、その適法な権利を争う旨の申述をした者に対してはその効力を有せず、かつ、申立人が当該訴訟において敗訴したときはその効力を失う旨の定め(以下この章において「留保決定」という。)をして、除権決定をしなければならない。ただし、その権利を争う旨の申述に理由がないことが明らかであると認めるときは、留保決定をしないで、除権決定をしなければならない。

 4 裁判所は、権利の届出の終期までに適法な権利の届出及び権利を争う旨の申述があったときは、第百四十六条第一項の場合を除き、制限決定及び留保決定をして、除権決定をしなければならない。

 5 除権決定に対しては、第百五十条の規定による場合のほか、不服を申し立てることができない。

 6 制限決定又は留保決定に対しては、即時抗告をすることができる。

  (除権決定等の公告)

 第百四十九条 除権決定、制限決定及び留保決定は、官報に掲載して公告しなければならない。

  (除権決定の取消しの申立て)

 第百五十条 次に掲げる事由がある場合には、除権決定の取消しの申立てをすることができる。

  一 法令において公示催告の申立てをすることができる場合に該当しないこと。

  二 第百四十四条第一項の規定による公示催告についての公告をせず、又は法律に定める方法によって公告をしなかったこと。

  三 第百四十五条に規定する公示催告の期間を遵守しなかったこと。

  四 第五条において準用する民事訴訟法第二十三条の規定により除権決定に関与することができない裁判官が除権決定に関与したこと。

  五 適法な権利の届出又は権利を争う旨の申述があったにもかかわらず、第百四十八条第二項から第四項までの規定に違反して除権決定がされたこと。

  六 民事訴訟法第三百四十九条第二項において準用する同法第三百三十八条第一項第四号から第八号までの規定によれば再審の申立てをすることができる場合であること。

  (管轄裁判所)

 第百五十一条 前条の規定による除権決定の取消しの申立ては、当該除権決定をした簡易裁判所が管轄する。

  (申立期間)

 第百五十二条 第百五十条の規定による除権決定の取消しの申立ては、申立人が除権決定があったことを知った日(同条第四号又は第六号に掲げる事由を不服の理由とする場合において、その日に申立人がその事由があることを知らなかったときにあっては、その事由があることを知った日)から三十日の不変期間内にしなければならない。

 2 除権決定が告知された日から五年を経過したときは、第百五十条の規定による除権決定の取消しの申立てをすることができない。

  (申立てについての裁判等)

 第百五十三条 第百五十条の規定による除権決定の取消しの申立てがあったときは、裁判所は、申立人及び相手方の双方が立ち会うことができる審問期日を指定するとともに、審理終結日を定めなければならない。

 2 裁判所は、前項に規定する場合において、第百五十条各号に掲げる事由があるときは、除権決定を取り消す決定をしなければならない。

 3 第百五十条の規定による除権決定の取消しの申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。

 4 第二項の規定による除権決定を取り消す決定が確定したときは、官報に掲載してその主文を公告しなければならない。

  (事件の記録の閲覧等)

 第百五十四条 申立人及び権利の届出をした者又は権利を争う旨の申述をした者その他の利害関係人は、裁判所書記官に対し、公示催告事件又は除権決定の取消しの申立てに係る事件の記録の閲覧若しくは謄写、その正本、謄本若しくは抄本の交付又はこれらの事件に関する事項の証明書の交付を請求することができる。

 2 民事訴訟法第九十一条第四項及び第五項の規定は、前項の記録について準用する。

  (適用除外)

 第百五十五条 第十五条の規定は、公示催告手続には、適用しない。

 2 第十九条第一項の規定は、公示催告手続開始の決定、公示催告決定及び除権決定には、適用しない。

    第二章 有価証券無効宣言公示催告事件

  (申立権者)

 第百五十六条 盗取され、紛失し、又は滅失した有価証券のうち、法令の規定により無効とすることができるものであって、次の各号に掲げるものを無効とする旨の宣言をするためにする公示催告の申立ては、それぞれ当該各号に定める者がすることができる。

  一 無記名式の有価証券又は裏書によって譲り渡すことができる有価証券であって白地式裏書(被裏書人を指定しないで、又は裏書人の署名若しくは記名押印のみをもってした裏書をいう。)がされたもの その最終の所持人

  二 前号に規定する有価証券以外の有価証券 その有価証券により権利を主張することができる者

  (管轄裁判所)

 第百五十七条 前条に規定する公示催告(以下この章において「有価証券無効宣言公示催告」という。)の申立ては、その有価証券に義務履行地(手形又は小切手にあっては、その支払地。以下この項において同じ。)が表示されているときはその義務履行地を管轄する簡易裁判所が、その有価証券に義務履行地が表示されていないときはその有価証券により義務を負担する者が普通裁判籍を有する地を管轄する簡易裁判所が、その者が普通裁判籍を有しないときはその者がその有価証券により義務を負担した時に普通裁判籍を有した地を管轄する簡易裁判所が管轄する。

 2 前項の規定にかかわらず、同項の有価証券が登記された権利について発行されたものであるときは、同項の申立ては、その権利の目的物の所在地を管轄する簡易裁判所が管轄する。

  (申立ての方式及び疎明)

 第百五十八条 有価証券無効宣言公示催告の申立ては、その申立てに係る有価証券の謄本を提出し、又は当該有価証券を特定するために必要な事項を明らかにして、これをしなければならない。

 2 有価証券無効宣言公示催告の申立てに係る有価証券の盗難、紛失又は滅失の事実その他第百五十六条の規定により申立てをすることができる理由は、これを疎明しなければならない。

  (公示催告の内容等)

 第百五十九条 有価証券無効宣言公示催告においては、第百四十三条第一項の規定にかかわらず、次に掲げる事項を公示催告の内容とする。

  一 申立人の表示

  二 権利を争う旨の申述の終期の指定

  三 前号に規定する権利を争う旨の申述の終期までに権利を争う旨の申述をし、かつ、有価証券を提出すべき旨の有価証券の所持人に対する催告

  四 前号に掲げる催告に応じて権利を争う旨の申述をしないことにより有価証券を無効とする旨を宣言する旨の表示

 2 有価証券無効宣言公示催告についての前章の規定の適用については、第百四十五条、第百四十七条第一項から第三項まで並びに第百四十八条第一項及び第三項中「権利の届出の終期」とあるのは「権利を争う旨の申述の終期」と、第百四十六条第一項中「第百四十八条第一項から第四項まで」とあるのは「第百四十八条第一項又は第三項」と、第百四十七条第三項、第百四十八条第一項及び第百五十条第五号中「権利の届出又は権利を争う旨の申述」とあるのは「権利を争う旨の申述」と、第百四十八条第三項中「適法な権利を争う旨の申述があった場合であって、適法な権利の届出がないとき」とあるのは「適法な権利を争う旨の申述があったとき」と、同条第六項中「制限決定又は留保決定」とあるのは「留保決定」と、第百四十九条中「、制限決定及び留保決定」とあるのは「及び留保決定」と、第百五十条第五号中「第百四十八条第二項から第四項まで」とあるのは「第百四十八条第三項」とする。

  (除権決定による有価証券の無効の宣言等)

 第百六十条 裁判所は、有価証券無効宣言公示催告の申立てについての除権決定において、その申立てに係る有価証券を無効とする旨を宣言しなければならない。

 2 前項の除権決定がされたときは、有価証券無効宣言公示催告の申立人は、その申立てに係る有価証券により義務を負担する者に対し、当該有価証券による権利を主張することができる。

   第五編 過料事件

  (管轄裁判所)

 第百六十一条 過料事件(過料についての裁判の手続に係る事件をいう。)は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、当事者の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。

  (過料についての裁判等)

 第百六十二条 過料についての裁判は、理由を付した決定でしなければならない。

 2 裁判所は、過料についての裁判をするに当たっては、あらかじめ、検察官の意見を聴くとともに、当事者の陳述を聴かなければならない。

 3 過料についての裁判に対しては、当事者及び検察官は、即時抗告をすることができる。この場合において、当該即時抗告が過料の裁判に対するものであるときは、執行停止の効力を有する。

 4 過料についての裁判の手続(その抗告審における手続を含む。次項において同じ。)に要する裁判費用は、過料の裁判をした場合にあっては当該裁判を受けた者の負担とし、その他の場合にあっては国庫の負担とする。

 5 過料の裁判に対して当事者から第三項の即時抗告があった場合において、抗告裁判所が当該即時抗告を理由があると認めて原裁判を取り消して更に過料についての裁判をしたときは、前項の規定にかかわらず、過料についての裁判の手続に要する裁判費用は、国庫の負担とする。

  (過料の裁判の執行)

 第百六十三条 過料の裁判は、検察官の命令で執行する。この命令は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。

 2 過料の裁判の執行は、民事執行法その他強制執行の手続に関する法令の規定に従ってする。ただし、執行をする前に裁判の送達をすることを要しない。

 3 刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第五百七条の規定は、過料の裁判の執行について準用する。

 4 過料の裁判の執行があった後に当該裁判(以下この項において「原裁判」という。)に対して前条第三項の即時抗告があった場合において、抗告裁判所が当該即時抗告を理由があると認めて原裁判を取り消して更に過料の裁判をしたときは、その金額の限度において当該過料の裁判の執行があったものとみなす。この場合において、原裁判の執行によって得た金額が当該過料の金額を超えるときは、その超過額は、これを還付しなければならない。

  (略式手続)

 第百六十四条 裁判所は、第百六十二条第二項の規定にかかわらず、相当と認めるときは、当事者の陳述を聴かないで過料についての裁判をすることができる。

 2 前項の裁判に対しては、当事者及び検察官は、当該裁判の告知を受けた日から一週間の不変期間内に、当該裁判をした裁判所に異議の申立てをすることができる。この場合において、当該異議の申立てが過料の裁判に対するものであるときは、執行停止の効力を有する。

 3 前項の異議の申立ては、次項の裁判があるまで、取り下げることができる。この場合において、当該異議の申立ては、さかのぼってその効力を失う。

 4 適法な異議の申立てがあったときは、裁判所は、当事者の陳述を聴いて、更に過料についての裁判をしなければならない。

 5 前項の規定によってすべき裁判が第一項の裁判と符合するときは、裁判所は、同項の裁判を認可しなければならない。ただし、同項の裁判の手続が法律に違反したものであるときは、この限りでない。

 6 前項の規定により第一項の裁判を認可する場合を除き、第四項の規定によってすべき裁判においては、第一項の裁判を取り消さなければならない。

 7 第百六十二条第五項の規定は、第一項の規定による過料の裁判に対して当事者から第二項の異議の申立てがあった場合において、前項の規定により当該裁判を取り消して第四項の規定により更に過料についての裁判をしたときについて準用する。

 8 前条第四項の規定は、第一項の規定による過料の裁判の執行があった後に当該裁判に対して第二項の異議の申立てがあった場合において、第六項の規定により当該裁判を取り消して第四項の規定により更に過料の裁判をしたときについて準用する。

  第二百六条から第二百九条ノ二までを削り、第二百十条を附則第一条とし、附則に次の一条を加える。

 第二条 非訟事件手続法(明治二十三年法律第九十五号)其他従前ノ法令ニシテ本法ノ規定ト抵触シ又ハ重複スルモノハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ廃止ス

  本法施行前ニ裁判所ガ申立ヲ受ケ又ハ着手シタル事件ハ旧法令ニ依ル

 (民事執行法の一部改正)

第三条 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第四款 債権及びその他の財産権に対する強制執行(第百四十三条―第百六十七条)」を

第四款 債権及びその他の財産権に対する強制執行

 
 

 第一目 債権執行等(第百四十三条―第百六十七条)

 
 

 第二目 少額訴訟債権執行(第百六十七条の二―第百六十七条の十四)

 
 

第五款 扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行の特例(第百六十七条の十五・第百六十七条の十六)

 に改める。

  第六条第一項ただし書中「第六十四条の二第五項」の下に「(第百八十八条において準用する場合を含む。)」を加える。

  第十四条第一項中「執行裁判所の」を「裁判所書記官の」に、「執行裁判所が」を「裁判所書記官が相当の期間を定めてその」に改め、同条中第三項を第五項とし、第二項を第四項とし、第一項の次に次の二項を加える。

 2 前項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内に、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 3 第一項の規定による裁判所書記官の処分は、確定しなければその効力を生じない。

  第十八条第一項中「執行裁判所」の下に「又は執行官」を加える。

  第三十三条第二項第三号中「第三百九十七条第一項」を「第百三十二条の十第一項本文の規定による支払督促の申立て又は同法第四百二条第一項に規定する方式により記載された書面をもつてされた支払督促」に、「同条第三項及び第四項」を「当該支払督促の申立てについて同法第三百九十八条(同法第四百二条第二項において準用する場合を含む。)」に改める。

  第四十二条第九項中「同法第七十四条第三項」を「同条第三項」に改める。

  第四十七条第三項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第五項を同条第七項とし、同条第四項ただし書中「第六十二条第二号」を「第六十二条第一項第二号」に改め、同項を同条第六項とし、同条第三項の次に次の二項を加える。

 4 前項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 5 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による異議の申立てがあつた場合について準用する。

  第四十九条第一項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第二項中「配当要求の終期が定められたときは、裁判所書記官は」を「裁判所書記官は、配当要求の終期を定めたときは」に改め、同条第三項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第四項中「前項の規定により配当要求の終期が延期されたときは、裁判所書記官は」を「裁判所書記官は、前項の規定により配当要求の終期を延期したときは」に改め、同条に次の二項を加える。

 5 第一項又は第三項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 6 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による異議の申立てがあつた場合について準用する。

  第五十八条中第三項を第四項とし、第二項を第三項とし、第一項の次に次の一項を加える。

 2 評価人は、近傍同種の不動産の取引価格、不動産から生ずべき収益、不動産の原価その他の不動産の価格形成上の事情を適切に勘案して、遅滞なく、評価をしなければならない。この場合において、評価人は、強制競売の手続において不動産の売却を実施するための評価であることを考慮しなければならない。

  第五十九条第五項中「最低売却価額」を「次条第一項に規定する売却基準価額」に改める。

  第六十条の見出し中「最低売却価額」を「売却基準価額」に改め、同条第一項中「最低売却価額」を「、不動産の売却の額の基準となるべき価額(以下「売却基準価額」という。)」に改め、同条第二項中「最低売却価額」を「売却基準価額」に改め、同条に次の一項を加える。

 3 買受けの申出の額は、売却基準価額からその十分の二に相当する額を控除した価額(以下「買受可能価額」という。)以上でなければならない。

  第六十一条ただし書中「最低売却価額」を「買受可能価額」に改める。

  第六十二条第一項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第二項中「執行裁判所は」を「裁判所書記官は」に改め、同条に次の二項を加える。

 3 前二項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 4 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による異議の申立てがあつた場合について準用する。

  第六十三条の見出し中「場合」を「場合等」に改め、同条第一項を次のように改める。

   執行裁判所は、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を差押債権者(最初の強制競売の開始決定に係る差押債権者をいう。ただし、第四十七条第六項の規定により手続を続行する旨の裁判があつたときは、その裁判を受けた差押債権者をいう。以下この条において同じ。)に通知しなければならない。

  一 差押債権者の債権に優先する債権(以下この条において「優先債権」という。)がない場合において、不動産の買受可能価額が執行費用のうち共益費用であるもの(以下「手続費用」という。)の見込額を超えないとき。

  二 優先債権がある場合において、不動産の買受可能価額が手続費用及び優先債権の見込額の合計額に満たないとき。

  第六十三条第二項中「手続費用及び優先債権の見込額を超える額(以下この条」を「優先債権がない場合にあつては手続費用の見込額を超える額、優先債権がある場合にあつては手続費用及び優先債権の見込額の合計額以上の額(以下この項」に改め、同項ただし書中「その期間内に同項の剰余を生ずる見込みがある」を「、その期間内に、前項各号のいずれにも該当しないことを証明したとき、又は同項第二号に該当する場合であつて不動産の買受可能価額が手続費用の見込額を超える場合において、不動産の売却について優先債権を有する者(買受可能価額で自己の優先債権の全部の弁済を受けることができる見込みがある者を除く。)の同意を得た」に改め、同項第二号中「最低売却価額」を「買受可能価額」に改め、同条第三項中「最低売却価額を超える価額」を「買受可能価額以上の額」に改める。

  第六十四条第一項及び第三項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第四項中「前項」を「第三項」に、「最低売却価額」を「売却基準価額」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。

 4 前項の場合においては、第二十条において準用する民事訴訟法第九十三条第一項の規定にかかわらず、売却決定期日は、裁判所書記官が、売却を実施させる旨の処分と同時に指定する。

  第六十四条に次の二項を加える。

 6 第一項、第三項又は第四項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 7 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による異議の申立てがあつた場合について準用する。

  第六十四条の二第二項中「執行裁判所の」を削り、「命令」を「裁判所書記官の処分」に改める。

  第六十七条中「最低売却価額を超え」を「買受可能価額以上で」に、「を超える」を「以上である」に改める。

  第六十八条の二第一項中「執行裁判所は、」の下に「裁判所書記官が」を加え、同条第二項中「最低売却価額」を「買受可能価額」に改める。

  第六十八条の三第一項中「執行裁判所は、」の下に「裁判所書記官が」を加え、同条第二項中「三月以内に」の下に「、執行裁判所に対し」を加え、「執行裁判所は、」を「裁判所書記官は、第六十四条の定めるところにより」に改め、同条第三項中「規定により」の下に「裁判所書記官が」を加える。

  第七十一条第六号中「最低売却価額」を「売却基準価額」に改める。

  第七十六条第一項ただし書中「第六十二条第二号」を「第六十二条第一項第二号」に改める。

  第七十八条第一項中「執行裁判所」を「裁判所書記官」に改め、同条第四項中「売却決定期日の終了」を「売却許可決定が確定する」に改め、同条に次の三項を加える。

 5 裁判所書記官は、特に必要があると認めるときは、第一項の期限を変更することができる。

 6 第一項又は前項の規定による裁判所書記官の処分に対しては、執行裁判所に異議を申し立てることができる。

 7 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による異議の申立てがあつた場合について準用する。

  第八十五条第一項を次のように改める。

   執行裁判所は、配当期日において、第八十七条第一項各号に掲げる各債権者について、その債権の元本及び利息その他の附帯の債権の額、執行費用の額並びに配当の順位及び額を定める。ただし、配当の順位及び額については、配当期日においてすべての債権者間に合意が成立した場合は、この限りでない。

  第八十五条第四項を削り、同条第三項中「配当表の作成に関し」を「第一項本文に規定する事項を定めるため必要があると認めるときは」に、「並びに」を「かつ、」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「第八十七条第一項各号に掲げる」を「第一項に規定する」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 執行裁判所は、前項本文の規定により配当の順位及び額を定める場合には、民法、商法その他の法律の定めるところによらなければならない。

  第八十五条第五項を次のように改める。

 5 第一項の規定により同項本文に規定する事項(同項ただし書に規定する場合には、配当の順位及び額を除く。)が定められたときは、裁判所書記官は、配当期日において、配当表を作成しなければならない。

  第八十五条第六項中「第二項の」を「第一項に規定する」に改め、同項を同条第七項とし、同条第五項の次に次の一項を加える。

 6 配当表には、売却代金の額及び第一項本文に規定する事項についての執行裁判所の定めの内容(同項ただし書に規定する場合にあつては、配当の順位及び額については、その合意の内容)を記載しなければならない。

  第八十六条第二項中「最低売却価額」を「売却基準価額」に改める。

  第八十七条第三項中「第四十七条第四項」を「第四十七条第六項」に改める。

  第九十三条の三中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

  第九十三条の四第一項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加え、同項ただし書中「第百六十五条各号(」の下に「第百六十七条の十四において第百六十五条各号(第三号及び第四号を除く。)の規定を準用する場合及び」を加え、同条第三項中「第一項の差押命令」の下に「又は差押処分」を、「同項の差押命令」の下に「又は差押処分」を、「当該債権執行」の下に「(第百四十三条に規定する債権執行をいう。)又は少額訴訟債権執行(第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行をいう。)」を加える。

  第百十一条中「第四項本文及び第五項」を「第六項本文及び第七項」に改める。

  第百二十九条第一項中「で手続費用を弁済して剰余を生ずる」を「の額が手続費用の額を超える」に改め、同条第二項中「で差押債権者の債権に優先する債権及び手続費用を弁済して剰余を生ずる」を「の額が手続費用及び差押債権者の債権に優先する債権の額の合計額以上となる」に改める。

  第二章第二節第四款中第百四十三条の前に次の目名を付する。

       第一目 債権執行等

  第百四十三条中「(以下」を「(第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行を除く。以下この節において」に改める。

  第百四十四条第三項中「債権」の下に「(差押命令により差し押さえられた債権に限る。以下この目において同じ。)」を加える。

  第百四十五条第一項中「及び」を「かつ、」に改める。

  第百五十六条第一項中「金銭債権」の下に「(差押命令により差し押さえられた金銭債権に限る。次項において同じ。)」を加え、同条第二項中「発せられた差押命令」の下に「、差押処分」を加える。

  第二章第二節第四款中第百六十七条の次に次の一目を加える。

       第二目 少額訴訟債権執行

  (少額訴訟債権執行の開始等)

 第百六十七条の二 次に掲げる少額訴訟に係る債務名義による金銭債権に対する強制執行は、前目の定めるところにより裁判所が行うほか、第二条の規定にかかわらず、申立てにより、この目の定めるところにより裁判所書記官が行う。

  一 少額訴訟における確定判決

  二 仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決

  三 少額訴訟における訴訟費用又は和解の費用の負担の額を定める裁判所書記官の処分

  四 少額訴訟における和解又は認諾の調書

  五 少額訴訟における民事訴訟法第二百七十五条の二第一項の規定による和解に代わる決定

 2 前項の規定により裁判所書記官が行う同項の強制執行(以下この目において「少額訴訟債権執行」という。)は、裁判所書記官の差押処分により開始する。

 3 少額訴訟債権執行の申立ては、次の各号に掲げる債務名義の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める簡易裁判所の裁判所書記官に対してする。

  一 第一項第一号に掲げる債務名義 同号の判決をした簡易裁判所

  二 第一項第二号に掲げる債務名義 同号の判決をした簡易裁判所

  三 第一項第三号に掲げる債務名義 同号の処分をした裁判所書記官の所属する簡易裁判所

  四 第一項第四号に掲げる債務名義 同号の和解が成立し、又は同号の認諾がされた簡易裁判所

  五 第一項第五号に掲げる債務名義 同号の和解に代わる決定をした簡易裁判所

 4 第百四十四条第三項及び第四項の規定は、差押えに係る金銭債権(差押処分により差し押さえられた金銭債権に限る。以下この目において同じ。)について更に差押処分がされた場合について準用する。この場合において、同条第三項中「差押命令を発した執行裁判所」とあるのは「差押処分をした裁判所書記官の所属する簡易裁判所」と、「執行裁判所は」とあるのは「裁判所書記官は」と、「他の執行裁判所」とあるのは「他の簡易裁判所の裁判所書記官」と、同条第四項中「決定」とあるのは「裁判所書記官の処分」と読み替えるものとする。

  (執行裁判所)

 第百六十七条の三 少額訴訟債権執行の手続において裁判所書記官が行う執行処分に関しては、その裁判所書記官の所属する簡易裁判所をもつて執行裁判所とする。

  (裁判所書記官の執行処分の効力等)

 第百六十七条の四 少額訴訟債権執行の手続において裁判所書記官が行う執行処分は、特別の定めがある場合を除き、相当と認める方法で告知することによつて、その効力を生ずる。

 2 前項に規定する裁判所書記官が行う執行処分に対しては、執行裁判所に執行異議を申し立てることができる。

 3 第十条第六項前段及び第九項の規定は、前項の規定による執行異議の申立てがあつた場合について準用する。

  (差押処分)

 第百六十七条の五 裁判所書記官は、差押処分において、債務者に対し金銭債権の取立てその他の処分を禁止し、かつ、第三債務者に対し債務者への弁済を禁止しなければならない。

 2 第百四十五条第二項から第四項までの規定は、差押処分について準用する。

 3 差押処分の申立てについての裁判所書記官の処分に対する執行異議の申立ては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。

 4 前項の執行異議の申立てについての裁判に対しては、執行抗告をすることができる。

 5 民事訴訟法第七十四条第一項の規定は、差押処分の申立てについての裁判所書記官の処分について準用する。この場合においては、第三項及び前項並びに同条第三項の規定を準用する。

  (費用の予納等)

 第百六十七条の六 少額訴訟債権執行についての第十四条第一項及び第四項の規定の適用については、これらの規定中「執行裁判所」とあるのは、「裁判所書記官」とする。

 2 第十四条第二項及び第三項の規定は、前項の規定により読み替えて適用する同条第一項の規定による裁判所書記官の処分については、適用しない。

 3 第一項の規定により読み替えて適用する第十四条第四項の規定による裁判所書記官の処分に対する執行異議の申立ては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。

 4 前項の執行異議の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。

 5 第一項の規定により読み替えて適用する第十四条第四項の規定により少額訴訟債権執行の手続を取り消す旨の裁判所書記官の処分は、確定しなければその効力を生じない。

  (第三者異議の訴えの管轄裁判所)

 第百六十七条の七 少額訴訟債権執行の不許を求める第三者異議の訴えは、第三十八条第三項の規定にかかわらず、執行裁判所の所在地を管轄する地方裁判所が管轄する。

  (差押禁止債権の範囲の変更)

 第百六十七条の八 執行裁判所は、申立てにより、債務者及び債権者の生活の状況その他の事情を考慮して、差押処分の全部若しくは一部を取り消し、又は第百六十七条の十四において準用する第百五十二条の規定により差し押さえてはならない金銭債権の部分について差押処分をすべき旨を命ずることができる。

 2 事情の変更があつたときは、執行裁判所は、申立てにより、前項の規定により差押処分が取り消された金銭債権について差押処分をすべき旨を命じ、又は同項の規定によりされた差押処分の全部若しくは一部を取り消すことができる。

 3 第百五十三条第三項から第五項までの規定は、前二項の申立てがあつた場合について準用する。この場合において、同条第四項中「差押命令」とあるのは、「差押処分」と読み替えるものとする。

  (配当要求)

 第百六十七条の九 執行力のある債務名義の正本を有する債権者及び文書により先取特権を有することを証明した債権者は、裁判所書記官に対し、配当要求をすることができる。

 2 第百五十四条第二項の規定は、前項の配当要求があつた場合について準用する。

 3 第一項の配当要求を却下する旨の裁判所書記官の処分に対する執行異議の申立ては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内にしなければならない。

 4 前項の執行異議の申立てを却下する裁判に対しては、執行抗告をすることができる。

  (転付命令等のための移行)

 第百六十七条の十 差押えに係る金銭債権について転付命令又は譲渡命令、売却命令、管理命令その他相当な方法による換価を命ずる命令(以下この条において「転付命令等」という。)のいずれかの命令を求めようとするときは、差押債権者は、執行裁判所に対し、転付命令等のうちいずれの命令を求めるかを明らかにして、債権執行の手続に事件を移行させることを求める旨の申立てをしなければならない。

 2 前項に規定する命令の種別を明らかにしてされた同項の申立てがあつたときは、執行裁判所は、その所在地を管轄する地方裁判所における債権執行の手続に事件を移行させなければならない。

 3 前項の規定による決定が効力を生ずる前に、既にされた執行処分について執行異議の申立て又は執行抗告があつたときは、当該決定は、当該執行異議の申立て又は執行抗告についての裁判が確定するまでは、その効力を生じない。

 4 第二項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

 5 第一項の申立てを却下する決定に対しては、執行抗告をすることができる。

 6 第二項の規定による決定が効力を生じたときは、差押処分の申立て又は第一項の申立てがあつた時に第二項に規定する地方裁判所にそれぞれ差押命令の申立て又は転付命令等の申立てがあつたものとみなし、既にされた執行処分その他の行為は債権執行の手続においてされた執行処分その他の行為とみなす。

  (配当等のための移行等)

 第百六十七条の十一 第百六十七条の十四において準用する第百五十六条第一項若しくは第二項又は第百五十七条第五項の規定により供託がされた場合において、債権者が二人以上であつて供託金で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができないため配当を実施すべきときは、執行裁判所は、その所在地を管轄する地方裁判所における債権執行の手続に事件を移行させなければならない。

 2 前項に規定する場合において、差押えに係る金銭債権について更に差押命令又は差押処分が発せられたときは、執行裁判所は、同項に規定する地方裁判所における債権執行の手続のほか、当該差押命令を発した執行裁判所又は当該差押処分をした裁判所書記官の所属する簡易裁判所の所在地を管轄する地方裁判所における債権執行の手続にも事件を移行させることができる。

 3 第一項に規定する供託がされた場合において、債権者が一人であるとき、又は債権者が二人以上であつて供託金で各債権者の債権及び執行費用の全部を弁済することができるときは、裁判所書記官は、供託金の交付計算書を作成して、債権者に弁済金を交付し、剰余金を債務者に交付する。

 4 前項に規定する場合において、差押えに係る金銭債権について更に差押命令が発せられたときは、執行裁判所は、同項の規定にかかわらず、その所在地を管轄する地方裁判所又は当該差押命令を発した執行裁判所における債権執行の手続に事件を移行させることができる。

 5 差押えに係る金銭債権について更に差押命令が発せられた場合において、当該差押命令を発した執行裁判所が第百六十一条第六項において準用する第百九条の規定又は第百六十六条第一項第二号の規定により配当等を実施するときは、執行裁判所は、当該差押命令を発した執行裁判所における債権執行の手続に事件を移行させなければならない。

 6 第一項、第二項、第四項又は前項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

 7 第八十四条第三項及び第四項、第八十八条、第九十一条(第一項第六号及び第七号を除く。)並びに第九十二条第一項の規定は第三項の規定により裁判所書記官が実施する弁済金の交付の手続について、前条第三項の規定は第一項、第二項、第四項又は第五項の規定による決定について、同条第六項の規定は第一項、第二項、第四項又は第五項の規定による決定が効力を生じた場合について準用する。

  (裁量移行)

 第百六十七条の十二 執行裁判所は、差し押さえるべき金銭債権の内容その他の事情を考慮して相当と認めるときは、その所在地を管轄する地方裁判所における債権執行の手続に事件を移行させることができる。

 2 前項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

 3 第百六十七条の十第三項の規定は第一項の規定による決定について、同条第六項の規定は第一項の規定による決定が効力を生じた場合について準用する。この場合において、同条第六項中「差押処分の申立て又は第一項の申立て」とあるのは「差押処分の申立て」と、「それぞれ差押命令の申立て又は転付命令等の申立て」とあるのは「差押命令の申立て」と読み替えるものとする。

  (総則規定の適用関係)

 第百六十七条の十三 少額訴訟債権執行についての第一章及び第二章第一節の規定の適用については、第十三条第一項中「執行裁判所でする手続」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行の手続」と、第十六条第一項中「執行裁判所」とあるのは「裁判所書記官」と、第十七条中「執行裁判所の行う民事執行」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行」と、第四十条第一項中「執行裁判所又は執行官」とあるのは「裁判所書記官」と、第四十二条第四項中「執行裁判所の裁判所書記官」とあるのは「裁判所書記官」とする。

  (債権執行の規定の準用)

 第百六十七条の十四 第百四十六条から第百五十二条まで、第百五十五条から第百五十八条まで、第百六十四条第五項及び第六項並びに第百六十五条(第三号及び第四号を除く。)の規定は、少額訴訟債権執行について準用する。この場合において、第百四十六条、第百五十五条第三項及び第百五十六条第三項中「執行裁判所」とあるのは「裁判所書記官」と、第百四十六条第一項中「差押命令を発する」とあるのは「差押処分をする」と、第百四十七条第一項、第百四十八条第二項、第百五十条及び第百五十五条第一項中「差押命令」とあるのは「差押処分」と、第百四十七条第一項及び第百四十八条第一項中「差押えに係る債権」とあるのは「差押えに係る金銭債権」と、第百四十九条中「差押命令が発せられたとき」とあるのは「差押処分がされたとき」と、第百六十四条第五項中「差押命令の取消決定」とあるのは「差押処分の取消決定若しくは差押処分を取り消す旨の裁判所書記官の処分」と、第百六十五条(見出しを含む。)中「配当等」とあるのは「弁済金の交付」と読み替えるものとする。

  第二章第二節に次の一款を加える。

      第五款 扶養義務等に係る金銭債権についての強制執行の特例

  (扶養義務等に係る金銭債権についての間接強制)

 第百六十七条の十五 第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る金銭債権についての強制執行は、前各款の規定により行うほか、債権者の申立てがあるときは、執行裁判所が第百七十二条第一項に規定する方法により行う。ただし、債務者が、支払能力を欠くためにその金銭債権に係る債務を弁済することができないとき、又はその債務を弁済することによつてその生活が著しく窮迫するときは、この限りでない。

 2 前項の規定により同項に規定する金銭債権について第百七十二条第一項に規定する方法により強制執行を行う場合において、債務者が債権者に支払うべき金銭の額を定めるに当たつては、執行裁判所は、債務不履行により債権者が受けるべき不利益並びに債務者の資力及び従前の債務の履行の態様を特に考慮しなければならない。

 3 事情の変更があつたときは、執行裁判所は、債務者の申立てにより、その申立てがあつた時(その申立てがあつた後に事情の変更があつたときは、その事情の変更があつた時)までさかのぼつて、第一項の規定による決定を取り消すことができる。

 4 前項の申立てがあつたときは、執行裁判所は、その裁判が効力を生ずるまでの間、担保を立てさせ、又は立てさせないで、第一項の規定による決定の執行の停止を命ずることができる。

 5 前項の規定による決定に対しては、不服を申し立てることができない。

 6 第百七十二条第二項から第五項までの規定は第一項の場合について、同条第三項及び第五項の規定は第三項の場合について、第百七十三条第二項の規定は第一項の執行裁判所について準用する。

  (扶養義務等に係る定期金債権を請求する場合の特例)

 第百六十七条の十六 債権者が第百五十一条の二第一項各号に掲げる義務に係る確定期限の定めのある定期金債権を有する場合において、その一部に不履行があるときは、第三十条第一項の規定にかかわらず、当該定期金債権のうち六月以内に確定期限が到来するものについても、前条第一項に規定する方法による強制執行を開始することができる。

  第百七十三条第一項中「あるときは、」の下に「執行裁判所が」を加える。

  第百九十三条第二項中「前章第二節第四款」を「前章第二節第四款第一目」に改める。

  第二百五条第一項第一号中「物件明細書の作成」を「売却基準価額の決定」に改める。

  第二百七条第二項を削る。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

 一 附則第二十八条の規定中民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)第三条第二項第一号の改正規定 労働審判法(平成十六年法律第四十五号)の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

 二 附則第三十七条の規定 不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)の施行の日又はこの法律の施行の日のいずれか遅い日

 (公示催告手続ニ関スル法律の廃止)

第二条 公示催告手続ニ関スル法律(明治二十三年法律第二十九号)は、廃止する。

 (経過措置の原則)

第三条 この法律による改正後の民事訴訟法、非訟事件手続法及び民事執行法の規定(罰則を除く。)は、この附則に特別の定めがある場合を除き、この法律の施行前に生じた事項にも適用する。ただし、この法律による改正前のこれらの法律の規定により生じた効力を妨げない。

 (電磁的記録による管轄の合意等に関する経過措置)

第四条 第一条の規定による改正後の民事訴訟法(以下「新民事訴訟法」という。)第十一条第三項(新民事訴訟法第二百八十一条第二項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行前にされた管轄裁判所を定める合意及び上告をする権利を留保した控訴をしない旨の合意については、適用しない。

 (電子情報処理組織を用いて取り扱う督促手続の特則に関する経過措置)

第五条 第一条の規定による改正前の民事訴訟法(以下「旧民事訴訟法」という。)第三百九十七条第一項及び第二項の規定によりされた支払督促の申立てについては、なお従前の例による。

 (公示催告手続等に関する経過措置)

第六条 この法律の施行前にされた附則第二条の規定による廃止前の公示催告手続ニ関スル法律(次項において「旧公示催告手続法」という。)第七百六十五条第一項に規定する公示催告の申立てに係る公示催告手続(公示催告によって当該公示催告に係る権利につき失権の効力を生じさせるための一連の手続をいう。次項において同じ。)については、なお従前の例による。

2 前項の公示催告手続においてされた旧公示催告手続法第七百六十九条第一項に規定する除権判決に対する不服申立てについては、なお従前の例による。

 (過料事件に関する経過措置)

第七条 新民事訴訟法第百八十九条第四項の規定及び第二条の規定による改正後の非訟事件手続法第百六十三条第四項(同法第百六十四条第八項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律の施行前に旧民事訴訟法第百八十九条第一項の規定又は第二条の規定による改正前の非訟事件手続法(次項において「旧非訟事件手続法」という。)第二百八条第一項の規定による過料の裁判の執行があった過料事件(過料についての裁判の手続に係る事件をいう。次項において同じ。)については、適用しない。

2 この法律の施行前に旧非訟事件手続法第二百八条ノ二第一項の規定による過料についての裁判に対する同条第二項の異議の申立てがされた過料事件については、なお従前の例による。

 (執行裁判所の執行処分その他の行為等に関する経過措置)

第八条 この法律の施行前に申し立てられた民事執行の事件について、その施行前にした第三条の規定による改正前の民事執行法(以下「旧民事執行法」という。)の規定による執行裁判所の執行処分その他の行為であって同条の規定による改正後の民事執行法(以下「新民事執行法」という。)の規定によれば裁判所書記官がすべきこととされるものに関する新民事執行法の規定の適用については、新民事執行法の相当規定によってした裁判所書記官の処分その他の行為とみなす。

2 前項の執行裁判所の執行処分その他の行為に対する不服申立てについては、当該執行処分その他の行為につき同項の規定を適用せず、なお従前の例による。

3 この法律の施行前に旧民事執行法第六十八条の三第二項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による執行裁判所が売却を実施させるべき旨の申出があった場合において、この法律の施行の日までに執行裁判所が当該申出に係る売却を実施させる旨の命令を発しなかったときは、当該申出は、新民事執行法第六十八条の三第二項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による裁判所書記官が売却を実施させるべき旨の申出とみなす。

 (売却の手続等に関する経過措置)

第九条 この法律の施行前に旧民事執行法第六十三条第一項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による通知がされた民事執行の事件については、同条第二項ただし書(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の場合を除き、なお従前の例による。

2 この法律の施行前に執行裁判所が売却を実施させる旨の命令を発した場合における当該命令に係る売却の手続及び売却の許可又は不許可の決定に係る手続については、新民事執行法第六十条(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 前二項の規定によりなお従前の例によることとされる場合を除き、この法律の施行前に旧民事執行法第六十条(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定により執行裁判所が定めた最低売却価額は、新民事執行法第六十条(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定により執行裁判所が定めた売却基準価額とみなす。

 (少額訴訟債権執行に関する経過措置)

第十条 新民事執行法第二章第二節第四款第二目の規定は、この法律の施行前に成立した新民事執行法第百六十七条の二第一項各号に掲げる少額訴訟に係る債務名義による金銭債権に対する強制執行については、適用しない。

2 この法律の施行の日が不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十六年法律第百二十四号)の施行の日前である場合には、同法の施行の日の前日までの間における新民事執行法第百六十七条の十四の規定の適用については、同条中「第百六十四条第五項及び第六項」とあるのは「第百六十四条第四項及び第五項」と、「第百六十四条第五項中」とあるのは「第百六十四条第四項中」とする。

 (民法施行法の一部改正)

第十一条 民法施行法(明治三十一年法律第十一号)の一部を次のように改正する。

  第五十七条中「公示催告ノ手続」を「非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百四十二条ニ規定スル公示催告手続」に改める。

 (商法の一部改正)

第十二条 商法(明治三十二年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。

  第二百三十条ノ九ノ二中「公示催告手続ニ関スル法律(明治二十三年法律第二十九号)第七編」を「非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第四編」に改める。

  第二百八十条ノ三十四ノ二第一項中「公示催告ノ手続」を「非訟事件手続法第百四十二条ニ規定スル公示催告手続」に改め、同条第二項中「除権判決」を「非訟事件手続法第百四十八条第一項ニ規定スル除権決定」に改める。

  第五百十八条中「公示催告ノ申立」を「非訟事件手続法第百五十六条ニ規定スル公示催告ノ申立」に改める。

 (担保附社債信託法の一部改正)

第十三条 担保附社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)の一部を次のように改正する。

  第百十一条を次のように改める。

 第百十一条 削除

 (公証人法及び裁判官分限法の一部改正)

第十四条 次に掲げる法律の規定中「非訟事件手続法第二百八条」を「非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百六十三条」に改める。

 一 公証人法(明治四十一年法律第五十三号)第八十四条第二項

 二 裁判官分限法(昭和二十二年法律第百二十七号)第十三条

 (抵当証券法の一部改正)

第十五条 抵当証券法(昭和六年法律第十五号)の一部を次のように改正する。

  第八条第一項中「非訟事件手続法」の下に「(明治三十一年法律第十四号)」を加える。

  第二十一条第二号中「除権判決」を「非訟事件手続法第百四十八条第一項ニ規定スル除権決定」に改める。

 (家事審判法の一部改正)

第十六条 家事審判法(昭和二十二年法律第百五十二号)の一部を次のように改正する。

  第二十九条第三項を次のように改める。

   前二項に規定するもののほか、過料についての審判に関しては、非訟事件手続法第五編の規定を準用する。ただし、同法第百六十二条及び第百六十四条中検察官に関する規定は、この限りでない。

 (戸籍法等の一部改正)

第十七条 次に掲げる法律の規定中「過料の」を「過料についての」に改める。

 一 戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第百二十三条

 二 外国人登録法(昭和二十七年法律第百二十五号)第二十条(見出しを含む。)

 三 住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)第五十二条

 四 沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律(昭和四十六年法律第百二十九号)第二十四条第二項及び第三項

 (少年法及び心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律の一部改正)

第十八条 次に掲げる法律の規定中「第二百八条」を「第百六十三条」に改める。

 一 少年法(昭和二十三年法律第百六十八号)第三十一条第二項

 二 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(平成十五年法律第百十号)第七十八条第二項

 (司法書士法の一部改正)

第十九条 司法書士法(昭和二十五年法律第百九十七号)の一部を次のように改正する。

  第三条第一項第六号ただし書中「事項」の下に「(ホに掲げる手続を除く。)」を加え、同号に次のように加える。

   ホ 民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第二章第二節第四款第二目の規定による少額訴訟債権執行の手続であつて、請求の価額が裁判所法第三十三条第一項第一号に定める額を超えないもの

  第三条第六項中「第七条」の下に「又は民事執行法第二十条」を、「ハまで」の下に「又はホ」を、「訴訟代理人」の下に「又は代理人」を加え、同条第七項に次のただし書を加える。

  ただし、第二項に規定する司法書士であつて第一項第六号イに掲げる手続のうち少額訴訟の手続において訴訟代理人になつたものが同号ホに掲げる手続についてする訴訟行為については、この限りでない。

 (地方税法の一部改正)

第二十条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。

  第十三条の三第二項中「裁判所」の下に「(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行にあつては、裁判所書記官)」を加え、「同項」を「前項」に改める。

  第十七条の四第二項中「一に」を「いずれかに」に、「掲げる」を「定める」に改め、同項第二号中「(昭和五十四年法律第四号)」を削り、「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

 (民事調停法の一部改正)

第二十一条 民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)の一部を次のように改正する。

  第三十六条の見出し中「過料の」を「過料についての」に改め、同条第三項を次のように改める。

 3 前二項に規定するもののほか、過料についての決定に関しては、非訟事件手続法第五編の規定を準用する。ただし、同法第百六十二条及び第百六十四条中検察官に関する規定は、この限りでない。

 (農地法の一部改正)

第二十二条 農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)の一部を次のように改正する。

  第三十三条第二項第一号中「最低売却価額」を「民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第六十条第三項に規定する買受可能価額」に改める。

 (関税法の一部改正)

第二十三条 関税法(昭和二十九年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。

  第十三条第三項中「一に」を「いずれかに」に、「掲げる」を「定める」に改め、同項第一号中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

 (滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律の一部改正)

第二十四条 滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律(昭和三十二年法律第九十四号)の一部を次のように改正する。

  第二十条の三第一項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加え、同条第二項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加え、「執行裁判所」を「差押命令を発した執行裁判所又は差押処分をした裁判所書記官」に改め、「知つたときは、」の下に「差押命令を発した執行裁判所の裁判所書記官又は差押処分をした」を加える。

  第二十条の四及び第二十条の五中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

  第二十条の六第一項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加え、同条第三項中「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を加える。

  第二十条の七第一項中「執行裁判所」を「差押命令を発した執行裁判所又は差押処分をした裁判所書記官」に改め、同条第二項中「第百六十五条」の下に「(同法第百六十七条の十四において同法第百六十五条(第三号及び第四号を除く。)の規定を準用する場合を含む。以下この項において同じ。)」を加える。

  第二十条の八第一項中「強制執行による差押命令」の下に「又は差押処分」を、「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を、「差押えを」と」の下に「、「裁判所」とあるのは「裁判所(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」と」を加え、「「強制競売の手続」とあるのは「差押命令」」を「「強制競売の手続を取り消す決定」とあるのは「差押命令若しくは差押処分を取り消す決定又は差押処分を取り消す旨の裁判所書記官の処分」と、「裁判所書記官」とあるのは「差押命令を発した執行裁判所の裁判所書記官又は差押処分をした裁判所書記官」」に改める。

  第三十六条の三第二項中「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を加える。

  第三十六条の六第二項中「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を加え、同条第三項中「裁判所書記官」を「執行裁判所の裁判所書記官又は差押処分をした裁判所書記官」に改め、同条第四項中「差押命令」の下に「若しくは差押処分」を、「決定」の下に「若しくは差押処分を取り消す旨の裁判所書記官の処分」を加える。

  第三十六条の七中「第百五十七条」の下に「(同法第百六十七条の十四において準用する場合を含む。以下この条、第三十六条の九及び第三十六条の十第一項において同じ。)」を加え、「同条第一項」を「同法第百五十七条第一項」に改める。

  第三十六条の九中「第百五十六条第二項」の下に「(第百六十七条の十四において準用する場合を含む。)」を加える。

  第三十六条の十第一項中「配当等を」の下に「実施し、又は裁判所書記官が弁済金の交付を」を加え、同条第二項中「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあつては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を加える。

  第三十六条の十一第一項中「強制執行による差押命令」の下に「若しくは差押処分」を加え、「「強制競売の手続」とあるのは「差押命令」」を「「強制競売の手続を取り消す決定」とあるのは「差押命令若しくは差押処分を取り消す決定若しくは差押処分を取り消す旨の裁判所書記官の処分」と、「裁判所書記官」とあるのは「差押命令を発した執行裁判所の裁判所書記官又は差押処分をした裁判所書記官」と、第三十条中「強制競売の申立てが」とあるのは「強制執行による差押命令若しくは差押処分の申立てが」と、「強制競売の手続を取り消す決定」とあるのは「差押命令若しくは差押処分を取り消す決定若しくは差押処分を取り消す旨の裁判所書記官の処分」」に改め、同条第二項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

 (企業担保法の一部改正)

第二十五条 企業担保法(昭和三十三年法律第百六号)の一部を次のように改正する。

  第五十条中「この場合において」の下に「、同法第五十九条第五項中「次条第一項に規定する売却基準価額」とあるのは「最低競売価額」と」を、「執行裁判所」とあるのは「管財人」と」の下に「、同項及び同法第七十一条第六号中「売却基準価額」とあるのは「最低競売価額」と、同法第六十三条第一項から第三項まで及び第六十七条中「買受可能価額」とあるのは「最低競売価額」と」を加える。

 (国税徴収法の一部改正)

第二十六条 国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)の一部を次のように改正する。

  第二条第十三号中「裁判所」の下に「(民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第百六十七条の二第二項(少額訴訟債権執行の開始)に規定する少額訴訟債権執行にあつては、裁判所書記官)」を加える。

 (国税通則法の一部改正)

第二十七条 国税通則法(昭和三十七年法律第六十六号)の一部を次のように改正する。

  第五十八条第二項中「一に」を「いずれかに」に、「掲げる」を「定める」に改め、同項第一号中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

 (民事訴訟費用等に関する法律の一部改正)

第二十八条 民事訴訟費用等に関する法律の一部を次のように改正する。

  第二条第六号中「通数」の下に「(事件の記録が電磁的記録で作成されている場合にあつては、当該電磁的記録に記録された情報の内容を書面に出力したときのその通数)」を加え、同条第十八号中「第三百八十一条又は」を削る。

  第三条第二項第一号中「第三百九十七条第三項」を「第三百九十八条第一項(同法第四百二条第二項において準用する場合を含む。)」に改める。

  第九条第二項中「支払督促」の下に「若しくは差押処分」を加える。

  第十三条の二に次の一号を加える。

  四 少額訴訟債権執行(民事執行法第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行をいう。以下同じ。)の手続

  別表第一の一一の項イ中「強制競売又は担保権の実行としての競売」を「強制競売若しくは担保権の実行としての競売」に、「強制執行又は競売」を「強制執行若しくは競売」に改め、「除く。)」の下に「又は金銭債権の差押処分の申立て」を加え、同表の一一の二の項イ中「民事執行法」の下に「第百六十七条の十五第一項、」を加え、同表の一六の項中「公示催告手続ニ関スル法律(明治二十三年法律第二十九号)第七百六十四条の規定による公示催告の申立て、」を削り、同表の一七の項ロ中「選任の申立て」の下に「、同法第四十七条第四項若しくは第四十九条第五項の規定による裁判所書記官の処分に対する異議の申立て」を、「代払の許可を求める申立て」の下に「、同法第六十二条第三項若しくは第六十四条第六項の規定による裁判所書記官の処分に対する異議の申立て」を、「買受人のための保全処分の申立て」の下に「、同法第七十八条第六項の規定による裁判所書記官の処分に対する異議の申立て」を、「差押物の引渡命令の申立て」の下に「、少額訴訟債権執行の手続における裁判所書記官の執行処分に対する執行異議の申立て、少額訴訟債権執行の手続における裁判所書記官に対する配当要求、同法第百六十七条の十五第三項の規定による申立て」を加え、「不動産競売」を「担保不動産競売」に改める。

  別表第二の一の項及び二の項中「記録」を「事件の記録」に改め、同表の三の項中「記録」を「事件の記録」に改め、「について原本」の下に「(事件の記録が電磁的記録で作成されている場合にあつては、当該電磁的記録に記録された情報の内容を書面に出力したときのその書面。以下同じ。)」を加える。

 (民事訴訟費用等に関する法律に関する経過措置)

第二十九条 この法律の施行の日が労働審判法の施行の日前である場合には、同法の施行の日の前日までの間における民事訴訟費用等に関する法律第三条第二項の規定の適用については、同項中「第三百九十七条第三項」とあるのは、「第三百九十八条第一項(同法第四百二条第二項において準用する場合を含む。)」とする。

 (仮登記担保契約に関する法律の一部改正)

第三十条 仮登記担保契約に関する法律(昭和五十三年法律第七十八号)の一部を次のように改正する。

  第十七条第一項中「所有権」を「裁判所書記官は、所有権」に、「が定められたときは、裁判所書記官」を「を定めたとき」に改める。

 (民事保全法の一部改正)

第三十一条 民事保全法(平成元年法律第九十一号)の一部を次のように改正する。

  第四十七条第五項中「第四項本文及び第五項」を「第六項本文及び第七項」に改める。

  第六十二条第一項中「不動産」を「係争物」に改める。

 (協同組織金融機関の優先出資に関する法律及び特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律の一部改正)

第三十二条 次に掲げる法律の規定中「除権判決」を「除権決定」に改める。

 一 協同組織金融機関の優先出資に関する法律(平成五年法律第四十四号)第三十条

 二 特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律等の一部を改正する法律(平成十二年法律第九十七号)附則第二条第一項の規定によりなおその効力を有するものとされる同法第一条の規定による改正前の特定目的会社による特定資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第四十九条

 (資産の流動化に関する法律の一部改正)

第三十三条 資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)の一部を次のように改正する。

  第四十八条の四の二第五項及び第四十九条第一項中「除権判決」を「除権決定」に改める。

  第百七十七条第一項中「公示催告の手続」を「非訟事件手続法第百四十二条に規定する公示催告手続」に改め、同条第二項中「除権判決」を「非訟事件手続法第百四十八条第一項に規定する除権決定」に改め、同条第三項中「者が」の下に「非訟事件手続法第百五十六条に規定する」を加える。

 (特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法の一部改正)

第三十四条 特定競売手続における現況調査及び評価等の特例に関する臨時措置法(平成十年法律第百二十九号)の一部を次のように改正する。

  第四条中「含む。」の下に「以下この条において同じ。」を加え、「最低売却価額」を「同項に規定する売却基準価額」に改める。

 (組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の一部改正)

第三十五条 組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律(平成十一年法律第百三十六号)の一部を次のように改正する。

  第三十五条第二項及び第三項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加える。

  第三十六条第一項中「差押命令」の下に「又は差押処分」を加え、同条第三項中「執行裁判所」を「差押命令を発した執行裁判所又は差押処分をした裁判所書記官」に改め、同条第四項中「執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官)」を加え、同条第五項中「第百六十五条」の下に「(同法第百六十七条の十四において同法第百六十五条(第三号及び第四号を除く。)の規定を準用する場合を含む。以下この項において同じ。)」を加える。

  第三十八条第二項中「謄本を執行裁判所」の下に「(差押処分がされている場合にあっては、当該差押処分をした裁判所書記官。以下この項において同じ。)」を加える。

 (電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律の一部改正)

第三十六条 電子署名に係る地方公共団体の認証業務に関する法律(平成十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。

  第十七条第一項中「行政機関等」という。)」の下に「、裁判所」を加える。

 (不動産登記法の一部改正)

第三十七条 不動産登記法の一部を次のように改正する。

  第七十条第一項中「公示催告手続ニ関スル法律(明治二十三年法律第二十九号)第七百六十五条第一項」を「非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第百四十一条」に改め、同条第二項中「公示催告手続ニ関スル法律第七百六十九条第一項に規定する除権判決」を「非訟事件手続法第百四十八条第一項に規定する除権決定」に改める。

  第百八条第五項中「(明治三十一年法律第十四号)」を削る。

 (不動産登記法に関する経過措置)

第三十八条 この法律の施行の日が不動産登記法の施行の日前である場合には、同法の施行の日の前日までの間における不動産登記法(明治三十二年法律第二十四号)第百四十二条第一項及び第二項の規定の適用については、同条第一項中「公示催告手続ニ関スル法律(明治二十三年法律第二十九号)ノ規定ニ従ヒテ」とあるのは「非訟事件手続法第百四十一条ニ規定スル」と、同条第二項中「除権判決」とあるのは「非訟事件手続法第百四十八条第一項ニ規定スル除権決定」とする。

 (罰則の適用に関する経過措置)

第三十九条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第四十条 附則第三条から第十条まで、第二十九条及び前二条に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

(内閣総理・総務・法務・財務・厚生労働・農林水産・経済産業大臣署名) 

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