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法律第三十一号(平二九・五・一九)

  ◎水防法等の一部を改正する法律

 (水防法の一部改正)

第一条 水防法(昭和二十四年法律第百九十三号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第五十四条」を「第五十五条」に改める。

  第七条第三項中「この項において」を削る。

  第十四条第一項中「次条第一項において」を「以下」に改める。

  第十五条第二項第二号中「第十五条の三第一項」を「第十五条の三第六項」に改め、同条第三項中「その他の者」の下に「(第十五条の十一において「住民等」という。)」を加える。

  第十五条の三第一項中「作成するとともに、当該計画で定めるところにより当該要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保のための訓練を実施するほか、当該要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保を行う自衛水防組織を置くよう努めなければ」を「作成しなければ」に改め、同条第二項中「作成し、又は自衛水防組織を置いた」を「作成した」に、「当該計画又は当該自衛水防組織の構成員その他の国土交通省令で定める事項」及び「当該計画又は当該事項」を「これ」に改め、同条に次の五項を加える。

 3 市町村長は、第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者が同項に規定する計画を作成していない場合において、当該要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保を図るため必要があると認めるときは、当該要配慮者利用施設の所有者又は管理者に対し、必要な指示をすることができる。

 4 市町村長は、前項の規定による指示を受けた第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者が、正当な理由がなく、その指示に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。

 5 第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、同項に規定する計画で定めるところにより、同項の要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保のための訓練を行わなければならない。

 6 第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、国土交通省令で定めるところにより、同項の要配慮者利用施設の利用者の洪水時等の円滑かつ迅速な避難の確保を行う自衛水防組織を置くよう努めなければならない。

 7 第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、前項の規定により自衛水防組織を置いたときは、遅滞なく、当該自衛水防組織の構成員その他の国土交通省令で定める事項を市町村長に報告しなければならない。当該事項を変更したときも、同様とする。

  第十五条の五の次に次の七条を加える。

  (浸水被害軽減地区の指定等)

 第十五条の六 水防管理者は、洪水浸水想定区域(当該区域に隣接し、又は近接する区域を含み、河川区域(河川法第六条第一項に規定する河川区域をいう。)を除く。)内で輪中堤防その他の帯状の盛土構造物が存する土地(その状況がこれに類するものとして国土交通省令で定める土地を含む。)の区域であつて浸水の拡大を抑制する効用があると認められるものを浸水被害軽減地区として指定することができる。

 2 水防管理者は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該指定をしようとする区域をその区域に含む市町村の長の意見を聴くとともに、当該指定をしようとする区域内の土地の所有者の同意を得なければならない。

 3 水防管理者は、第一項の規定による指定をするときは、国土交通省令で定めるところにより、当該浸水被害軽減地区を公示するとともに、その旨を当該浸水被害軽減地区をその区域に含む市町村の長及び当該浸水被害軽減地区内の土地の所有者に通知しなければならない。

 4 第一項の規定による指定は、前項の規定による公示によつてその効力を生ずる。

 5 前三項の規定は、第一項の規定による指定の解除について準用する。

  (標識の設置等)

 第十五条の七 水防管理者は、前条第一項の規定により浸水被害軽減地区を指定したときは、国土交通省令で定める基準を参酌して、市町村又は水防事務組合にあつては条例で、水害予防組合にあつては組合会の議決で定めるところにより、浸水被害軽減地区の区域内に、浸水被害軽減地区である旨を表示した標識を設けなければならない。

 2 浸水被害軽減地区内の土地の所有者、管理者又は占有者は、正当な理由がない限り、前項の標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。

 3 何人も、第一項の規定により設けられた標識を水防管理者の承諾を得ないで移転し、若しくは除却し、又は汚損し、若しくは損壊してはならない。

 4 水防管理団体は、第一項の規定による行為により損失を受けた者に対して、時価によりその損失を補償しなければならない。

  (行為の届出等)

 第十五条の八 浸水被害軽減地区内の土地において土地の掘削、盛土又は切土その他土地の形状を変更する行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の三十日前までに、国土交通省令で定めるところにより、行為の種類、場所、設計又は施行方法、着手予定日その他国土交通省令で定める事項を水防管理者に届け出なければならない。ただし、通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で政令で定めるもの及び非常災害のため必要な応急措置として行う行為については、この限りでない。

 2 水防管理者は、前項の規定による届出を受けたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該届出の内容を、当該浸水被害軽減地区をその区域に含む市町村の長に通知しなければならない。

 3 水防管理者は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該浸水被害軽減地区が有する浸水の拡大を抑制する効用を保全するため必要があると認めるときは、当該届出をした者に対して、必要な助言又は勧告をすることができる。

  (大規模氾濫減災協議会)

 第十五条の九 国土交通大臣は、第十条第二項又は第十三条第一項の規定により指定した河川について、想定最大規模降雨により当該河川が氾濫した場合の水災による被害の軽減に資する取組を総合的かつ一体的に推進するために必要な協議を行うための協議会(以下この条において「大規模氾濫減災協議会」という。)を組織するものとする。

 2 大規模氾濫減災協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。

  一 国土交通大臣

  二 当該河川の存する都道府県の知事

  三 当該河川の存する市町村の長

  四 当該河川の存する区域をその区域に含む水防管理団体の水防管理者

  五 当該河川の河川管理者

  六 当該河川の存する区域の全部又は一部を管轄する管区気象台長、沖縄気象台長又は地方気象台長

  七 第三号の市町村に隣接する市町村の長その他の国土交通大臣が必要と認める者

 3 大規模氾濫減災協議会において協議が調つた事項については、大規模氾濫減災協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。

 4 前三項に定めるもののほか、大規模氾濫減災協議会の運営に関し必要な事項は、大規模氾濫減災協議会が定める。

  (都道府県大規模氾濫減災協議会)

 第十五条の十 都道府県知事は、第十一条第一項又は第十三条第二項の規定により指定した河川について、想定最大規模降雨により当該河川が氾濫した場合の水災による被害の軽減に資する取組を総合的かつ一体的に推進するために必要な協議を行うための協議会(以下この条において「都道府県大規模氾濫減災協議会」という。)を組織することができる。

 2 都道府県大規模氾濫減災協議会は、次に掲げる者をもつて構成する。

  一 当該都道府県知事

  二 当該河川の存する市町村の長

  三 当該河川の存する区域をその区域に含む水防管理団体の水防管理者

  四 当該河川の河川管理者

  五 当該河川の存する区域の全部又は一部を管轄する管区気象台長、沖縄気象台長又は地方気象台長

  六 第二号の市町村に隣接する市町村の長その他の当該都道府県知事が必要と認める者

 3 前条第三項及び第四項の規定は、都道府県大規模氾濫減災協議会について準用する。この場合において、同項中「前三項」とあるのは、「次条第一項及び第二項並びに同条第三項において準用する前項」と読み替えるものとする。

  (予想される水災の危険の周知等)

 第十五条の十一 市町村長は、当該市町村の区域内に存する河川(第十条第二項、第十一条第一項又は第十三条第一項若しくは第二項の規定により指定された河川を除く。)のうち、洪水時の円滑かつ迅速な避難を確保することが特に必要と認める河川について、過去の降雨により当該河川が氾濫した際に浸水した地点、その水深その他の状況を把握するよう努めるとともに、これを把握したときは、当該河川において予想される水災の危険を住民等に周知させなければならない。

  (河川管理者の援助等)

 第十五条の十二 河川管理者は、第十五条の六第一項の規定により浸水被害軽減地区の指定をしようとする水防管理者及び前条の規定により浸水した地点、その水深その他の状況を把握しようとする市町村長に対し、必要な情報提供、助言その他の援助を行うものとする。

 2 河川管理者は、前項の規定による援助を行うため必要があると認めるときは、河川法第五十八条の八第一項の規定により指定した河川協力団体に必要な協力を要請することができる。

  第十九条中「属する者」の下に「並びに水防管理者から委任を受けた者」を加え、同条に次の一項を加える。

 2 水防管理団体は、前項の規定により損失を受けた者に対し、時価によりその損失を補償しなければならない。

  第二十八条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。

 2 前項に規定する場合において、水防管理者から委任を受けた者は、水防の現場において、必要な土地を一時使用し、土石、竹木その他の資材を使用し、又は車両その他の運搬用機器若しくは排水用機器を使用することができる。

  第三十二条第三項中「第十九条中」を「第十九条第一項中」に改め、「及び消防機関に属する者」の下に「並びに水防管理者から委任を受けた者」を、「職員」と」の下に「、第十九条第二項及び第二十八条第三項中「水防管理団体」とあるのは「国」と」を加え、「、同条第二項中「水防管理団体」とあるのは「国」と」を削る。

  第五十四条を第五十五条とし、第五十三条の次に次の一条を加える。

 第五十四条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。

  一 第十五条の七第三項の規定に違反した者

  二 第十五条の八第一項の規定に違反して、届出をしないで、又は虚偽の届出をして、同項本文に規定する行為をした者

 (河川法の一部改正)

第二条 河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第五十八条の十二」を「第五十八条の十三」に改める。

  第十六条の三の次に次の一条を加える。

  (国土交通大臣の施行する工事等)

 第十六条の四 国土交通大臣は、都道府県知事又は指定都市の長(以下この条及び第六十五条の三第一項において「都道府県知事等」という。)から要請があり、かつ、当該都道府県知事等が統括する都道府県又は指定都市(同条において「都道府県等」という。)における河川の改良工事若しくは修繕(以下この項において「改良工事等」という。)又は公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)の規定の適用を受ける災害復旧事業(以下この項及び第六十条第一項において単に「災害復旧事業」という。)に関する工事の実施体制その他の地域の実情を勘案して、当該都道府県知事等が管理の一部を行う指定区間内の一級河川若しくは管理する二級河川に係る政令で定める改良工事等又はこれらの河川に係る災害復旧事業に関する工事(いずれも高度の技術を要するもの又は高度の機械力を使用して実施することが適当であると認められるものに限る。次項及び第六十五条の三において「特定河川工事」という。)を当該都道府県知事等に代わつて自ら行うことが適当であると認められる場合においては、第九条第二項及び第五項並びに第十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、その事務の遂行に支障のない範囲内で、これを行うことができる。

 2 国土交通大臣は、前項の規定により特定河川工事を行う場合においては、政令で定めるところにより、当該都道府県知事等に代わつてその権限を行うものとする。

  第二十条中「第十六条の三第一項」の下に「、第十六条の四第一項」を加える。

  第二十六条第三項並びに第二十七条第四項及び第六項中「第五十八条の十二」を「第五十八条の十三」に改める。

  第二章の三中第五十八条の十二を第五十八条の十三とし、第五十八条の十一を第五十八条の十二とする。

  第五十八条の十第一項及び第二項中「前条各号」を「第五十八条の九各号」に改め、同条を第五十八条の十一とする。

  第五十八条の九の次に次の一条を加える。

  (河川協力団体の河川管理者による援助への協力)

 第五十八条の十 河川協力団体は、水防法第十五条の十二第二項の規定により河川管理者から協力を要請されたときは、当該要請に応じ、同条第一項に規定する必要な情報提供、助言その他の援助に関し協力するものとする。

  第六十条第一項中「公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)の規定の適用を受ける」を削る。

  第六十五条の二の次に次の一条を加える。

  (国土交通大臣の施行する特定河川工事に要する費用)

 第六十五条の三 第十六条の四第一項の規定により国土交通大臣が行う特定河川工事(二級河川の修繕を除く。以下この項において同じ。)に要する費用は、政令で定めるところにより、国が負担金等相当額(都道府県知事等が自ら当該特定河川工事を行うこととした場合に国が当該都道府県知事等が統括する都道府県等に交付すべき負担金又は補助金の額に相当する額をいう。以下この項において同じ。)を、当該都道府県等が当該特定河川工事に要する費用の額から負担金等相当額を控除した額を負担する。

 2 第十六条の四第一項の規定により国土交通大臣が行う二級河川の修繕に要する費用は、政令で定めるところにより、当該都道府県等の負担とする。

 3 第十六条の四第一項の規定により国土交通大臣が行う特定河川工事により、前二項の費用の全部又は一部を負担する都府県以外の都府県が著しく利益を受ける場合においては、当該費用の全部又は一部を負担する都府県は、その受益の限度において、当該都府県が負担すべき費用の一部を当該利益を受ける都府県に負担させることができる。

 4 第十六条の四第一項の規定により国土交通大臣が行う特定河川工事により、都道府県(その区域内に第一項又は第二項の費用の全部又は一部を負担する指定都市が存する都道府県にあつては、当該指定都市に係る部分を除く。)が著しく利益を受ける場合においては、当該指定都市は、その受益の限度において、当該指定都市が負担すべき費用の一部を当該利益を受ける都道府県に負担させることができる。

 5 第六十三条第四項の規定は、前二項の場合について準用する。

 6 国土交通大臣が第十六条の四第一項の規定により特定河川工事を行う場合においては、まず全額国費をもつてこれを行つた後、都道府県等は、政令で定めるところにより、第一項又は第二項の規定により都道府県等が負担すべき費用について、国庫に納付しなければならない。この場合において、第三項又は第四項の規定により利益を受ける都道府県が負担すべき費用があるときは、当該利益を受ける都道府県は、政令で定めるところにより、当該都道府県等に対してその費用を支出しなければならない。

  第六十八条第一項中「第五十八条の十二」を「第五十八条の十三」に改める。

  第百条の三第一項第一号中「第十六条の三第一項」の下に「、第十六条の四第一項」を加え、「第五十八条の十から第五十八条の十二まで」を「第五十八条の十一から第五十八条の十三まで」に改め、同項第三号を同項第四号とし、同項第二号中「第三十二条第四項」を「第十六条の四第一項、第三十二条第四項」に改め、同号を同項第三号とし、同項第一号の次に次の一号を加える。

  二 第十六条の四第一項の規定により、指定区間内の一級河川に関して都道府県が処理することとされている事務

 (土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律の一部改正)

第三条 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(平成十二年法律第五十七号)の一部を次のように改正する。

  目次中「・第八条」を「−第八条の二」に改める。

  第八条第一項中「この条において」を削り、同項第四号中「警戒区域内に、」の下に「要配慮者利用施設(」を、「利用する施設」の下に「をいう。以下同じ。)」を加え、「当該施設」及び「これらの施設」を「当該要配慮者利用施設」に改め、同条第二項中「同号に規定する施設」を「要配慮者利用施設」に改め、第三章中同条の次に次の一条を加える。

  (要配慮者利用施設の利用者の避難の確保のための措置に関する計画の作成等)

 第八条の二 前条第一項の規定により市町村地域防災計画にその名称及び所在地を定められた要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、国土交通省令で定めるところにより、急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における当該要配慮者利用施設を利用している者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な訓練その他の措置に関する計画を作成しなければならない。

 2 前項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、同項の規定による計画を作成したときは、遅滞なく、これを市町村長に報告しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

 3 市町村長は、第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者が同項に規定する計画を作成していない場合において、急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における当該要配慮者利用施設を利用している者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るため必要があると認めるときは、当該要配慮者利用施設の所有者又は管理者に対し、必要な指示をすることができる。

 4 市町村長は、前項の規定による指示を受けた第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者が、正当な理由がなく、その指示に従わなかったときは、その旨を公表することができる。

 5 第一項の要配慮者利用施設の所有者又は管理者は、同項に規定する計画で定めるところにより、急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における同項の要配慮者利用施設を利用している者の円滑かつ迅速な避難の確保のための訓練を行わなければならない。

 (独立行政法人水資源機構法の一部改正)

第四条 独立行政法人水資源機構法(平成十四年法律第百八十二号)の一部を次のように改正する。

  目次中「第三十条」を「第三十条の三」に改める。

  第十二条第一項第二号ハ中「規定する水資源開発水系」の下に「(以下この号及び第十九条の二第一項において「水資源開発水系」という。)」を加え、同項第四号中「前三号」を「前各号」に改め、同号を同項第五号とし、同項第三号の次に次の一号を加える。

  四 第十九条の二第一項に規定する特定河川工事を行うこと。

  第十九条の次に次の四条を加える。

  (特定河川工事の代行)

 第十九条の二 機構は、都道府県知事又は指定都市(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市をいう。以下同じ。)の長(以下「都道府県知事等」という。)から要請があり、かつ、当該都道府県知事等が統括する都道府県又は指定都市における河川管理施設の改築若しくは修繕に関する工事(以下この項において「特定改築等工事」という。)又は公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)の規定の適用を受ける災害復旧事業に係る工事(以下この項において「特定災害復旧工事」という。)の実施体制その他の地域の実情を勘案して、当該都道府県知事等が管理する河川管理施設に係る政令で定める特定改築等工事又は当該河川管理施設に係る特定災害復旧工事(いずれも水資源開発水系に係るものであって、その実施が当該水資源開発水系における水の安定的な供給の確保に資するものであり、かつ、高度の技術を要するもの又は高度の機械力を使用して実施することが適当であると認められるものに限る。以下「特定河川工事」という。)を当該都道府県知事等に代わって自ら行うことが適当であると認められる場合においては、河川法第九条第二項及び第五項並びに第十条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これを行うことができる。

 2 機構は、前項の規定により特定河川工事を行う場合には、政令で定めるところにより、都道府県知事等に代わってその権限の一部を行うものとする。

 3 機構は、第一項の規定により特定河川工事を行おうとするときは、あらかじめ、政令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

 4 機構は、第一項の規定による特定河川工事の全部又は一部を完了したときは、遅滞なく、政令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

  (機構の意見の聴取)

 第十九条の三 都道府県知事等は、前条の規定により機構が特定河川工事を行う河川について河川法第五条第六項の指定の変更又は廃止を行おうとする場合には、あらかじめ、機構の意見を聴かなければならない。

  (特定河川工事の廃止等)

 第十九条の四 機構は、都道府県知事等の同意を得た場合でなければ、特定河川工事を廃止してはならない。

 2 第十九条の二第四項の規定は、機構が特定河川工事を廃止した場合について準用する。

  (河川管理施設及びその敷地である土地の権利の帰属)

 第十九条の五 第十九条の二第四項の規定により完了の公示のあった特定河川工事に係る河川管理施設及びその敷地である土地について機構が取得した権利は、その公示の日の翌日において国に帰属するものとする。

  第二十二条第五項中「(昭和二十六年法律第九十七号)」を削る。

  第三章第三節中第三十条の次に次の見出し及び二条を加える。

  (費用の負担又は補助)

 第三十条の二 機構が第十九条の二第一項の規定により特定河川工事を行う場合には、その実施に要する費用の負担及びその費用に関する国の補助については、都道府県知事等が自ら当該特定河川工事を行うものとみなす。

 2 前項の規定により国が当該都道府県知事等の統括する都道府県又は指定都市に対し交付すべき負担金又は補助金は、機構に交付するものとする。

 3 前項の場合には、政令で定めるところにより、機構は、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和三十年法律第百七十九号)の規定の適用については同法第二条第三項に規定する補助事業者等と、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法の規定の適用については地方公共団体とみなす。

 4 第一項の都道府県知事等の統括する都道府県又は指定都市は、同項の費用の額から第二項の負担金又は補助金の額を控除した額を機構に支払わなければならない。

 5 第一項の費用の範囲、前項の規定による支払の方法その他同項の費用に関し必要な事項は、政令で定める。

 第三十条の三 機構が第十九条の四第一項の規定により特定河川工事を廃止したときは、当該特定河川工事に要した費用の負担については、機構が都道府県知事等と協議して定めるものとする。

  第三十一条第二項中「第四号」を「第五号」に改める。

  第三十七条第二項第四号中「事項」の下に「(次号に掲げるものを除く。)」を加え、同項に次の一号を加える。

  五 特定河川工事に係る業務に関する事項については、国土交通大臣

  第四十五条中「(昭和二十二年法律第六十七号)」を削る。

   附 則

 (施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

 (罰則に関する経過措置)

第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

 (政令への委任)

第三条 前条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

 (検討)

第四条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、第一条から第三条までの規定による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

 (地方自治法の一部改正)

第五条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)の一部を次のように改正する。

  別表第一河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)の項第一号イ中「第十六条の三第一項」の下に「、第十六条の四第一項」を加え、「第五十八条の十から第五十八条の十二まで」を「第五十八条の十一から第五十八条の十三まで」に改め、同号ハを同号ニとし、同号ロ中「第三十二条第四項」を「第十六条の四第一項、第三十二条第四項」に改め、同号ロを同号ハとし、同号イの次に次のように加える。

   ロ 第十六条の四第一項の規定により、指定区間内の一級河川に関して都道府県が処理することとされている事務

(総務・国土交通・内閣総理大臣署名)

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