衆議院

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第10号 平成29年3月14日(火曜日)

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平成二十九年三月十四日(火曜日)

    ―――――――――――――

 議事日程 第五号

  平成二十九年三月十四日

    午後一時開議

 第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 第二 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

    ―――――――――――――

本日の会議に付した案件

 日程第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日程第二 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百九十二回国会、内閣提出)、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨説明及び質疑


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    午後一時二分開議

議長(大島理森君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

議長(大島理森君) この際、御紹介申し上げます。

 ただいまハリッド・ビン・ヒラール・ビン・ナセル・ビン・サイフ・アル・マアワリ・オマーン国諮問議会議長御一行が外交官傍聴席にお見えになっておりますので、諸君とともに心から歓迎申し上げます。

    〔起立、拍手〕

     ――――◇―――――

 日程第一 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(大島理森君) 日程第一、在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。外務委員長三ッ矢憲生君。

    ―――――――――――――

 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔三ッ矢憲生君登壇〕

三ッ矢憲生君 ただいま議題となりました法律案につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案の主な内容は、

 第一に、ブラジルのレシフェに日本国総領事館を、また、アフリカ連合日本政府代表部をそれぞれ新設すること、

 第二に、在外公館に勤務する外務公務員の在勤基本手当の基準額を改定すること

等であります。

 本案は、去る七日外務委員会に付託され、翌八日岸田外務大臣から提案理由の説明を聴取いたしました。十日に質疑を行い、引き続き採決を行いました結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。

    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日程第二 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)

議長(大島理森君) 日程第二、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。

 委員長の報告を求めます。安全保障委員長山口壯君。

    ―――――――――――――

 駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案及び同報告書

    〔本号末尾に掲載〕

    ―――――――――――――

    〔山口壯君登壇〕

山口壯君 ただいま議題となりました法律案につきまして、安全保障委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。

 本案は、平成十八年五月に日米安全保障協議委員会で承認された駐留軍等の再編を実現するため、駐留軍等の再編の円滑な実施に関する特別措置法の有効期限を十年延長する等の措置を講ずるものであります。

 本案は、去る八日本委員会に付託され、翌九日稲田防衛大臣から提案理由の説明を聴取いたしました。十日、質疑を行い、討論、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

 以上、御報告申し上げます。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 採決いたします。

 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。

    〔賛成者起立〕

議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。

     ――――◇―――――

 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百九十二回国会、内閣提出)、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨説明

議長(大島理森君) この際、第百九十二回国会、内閣提出、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につき、趣旨の説明を求めます。外務大臣岸田文雄君。

    〔国務大臣岸田文雄君登壇〕

国務大臣(岸田文雄君) ただいま議題となりました日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律等の成立を受けて、平成八年に締結され、平成十一年及び平成十六年に改正された日米物品役務相互提供協定にかわる新たな協定を締結することにつき、アメリカ合衆国政府と協議した結果、平成二十八年九月二十六日に署名を行った次第であります。

 日米物品役務相互提供協定は、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における、それぞれの国の法令により認められる物品または役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。この協定により、平和安全法制に基づく物品または役務の提供についても現行の日米物品役務相互提供協定に定める決済手続等の枠組みを適用することができるようになります。

 この協定の締結は、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間の緊密な協力を促進し、日米安全保障条約の円滑かつ効果的な運用に寄与し、また、平成二十七年四月に公表された日米防衛協力のための指針において言及されている二国間協力の実効性に寄与することとなります。さらに、日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊が行う活動においてそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与するものと考えられます。

 次に、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律等の成立を踏まえ、平成二十五年に締結された日豪物品役務相互提供協定にかわる新たな協定を締結することにつき、オーストラリア政府と協議した結果、平成二十九年一月十四日に署名が行われた次第であります。

 日豪物品役務相互提供協定は、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における、それぞれの国の法令により認められる物品または役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。この協定により、平和安全法制等に基づく物品または役務の提供についても現行の日豪物品役務相互提供協定に定める決済手続等の枠組みを適用することができるようになります。

 この協定の締結により、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。

 次に、日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。

 平成二十六年五月以来、英国政府との間でこの協定の交渉を行った結果、平成二十九年一月二十六日に署名が行われた次第であります。

 この協定は、日本国の自衛隊と連合王国の軍隊との間における、平和安全法制を含むそれぞれの国の法令により認められる物品または役務の提供に係る決済手続等を定めるものです。

 この協定の締結により、日本国の自衛隊と連合王国の軍隊がそれぞれの役割を一層効率的に果たすことを促進し、国際の平和及び安全に積極的に寄与することが期待されます。

 以上が、これら協定の締結について承認を求めるの件の趣旨でございます。(拍手)

     ――――◇―――――

 日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(第百九十二回国会、内閣提出)、日本国の自衛隊とオーストラリア国防軍との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国の自衛隊とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国の軍隊との間における物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とグレートブリテン及び北アイルランド連合王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件の趣旨説明に対する質疑

議長(大島理森君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。熊田裕通君。

    〔熊田裕通君登壇〕

熊田裕通君 自由民主党・無所属の会の熊田裕通です。

 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、先ほど趣旨説明のありました日米物品役務相互提供協定、日豪物品役務相互提供協定及び日英物品役務相互提供協定の締結について承認を求める件につき、質問をいたします。(拍手)

 南西地域における中国の行動、北朝鮮による核実験やたび重なる弾道ミサイル発射に見られるとおり、我が国を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増しております。

 アジア太平洋地域の平和と安全の礎である日米同盟の重要性はさらに増しており、我が国は、新日米ガイドラインの実施を初め、米国との間で、幅広い分野での安全保障及び防衛協力を進めてまいりました。昨年三月に施行された平和安全法制は、国民の生命と財産を守り、日本と世界の平和をより確かなものとし、日米の信頼のきずなを強め、日米同盟の対処力、抑止力を一層強化するものであります。

 先般、安倍総理は、トランプ大統領との間で、揺るぎない日米のきずなをさらに強化することを確認しましたが、新日米ガイドライン、平和安全法制の着実な実施を通して、日米同盟を不断に強化していくことが極めて重要であります。

 さらに、より平和で安定した安全保障環境を構築する上で、米国以外の国との協力も今まで以上に幅広く行っていく必要があります。

 豪州は、積極的平和主義を掲げる我が国にとり、重要な戦略的パートナーであり、また、日本と英国は、アジアと欧州でお互いに最も緊密な安全保障上のパートナーであります。豪州及び英国との間の緊密な協力を強化することは、国際平和と安定により積極的に寄与することにつながります。

 そこで、まず総理に質問をいたします。

 厳しさが増す安全保障環境の中で、物品役務相互提供協定、いわゆるACSAの締結を含めて、平和安全法制のもとでの具体的な協力を着実に進めることが不可欠であると考えますが、改めてこの点について決意をお伺いいたします。

 自衛隊と米軍、豪州国防軍及び英国軍が実際に活動する現場で、円滑に協力できる体制を整える必要があることは言うまでもありません。今回、米国、豪州及び英国との間でACSAを締結することは、その体制を整える上でまことに重要であります。

 日米、日豪及び日英ACSAを締結する意義、またその目的について、外務大臣にお伺いをいたします。

 米国及び豪州との間では、これまでも共同訓練等においてACSAを通じた協力が円滑になされてきた実績があり、このことは高く評価されるべきであります。平和安全法制により自衛隊が新たに実施することが可能となった後方支援につきましても、これまでと同様に円滑に実施されるようにすることが、日米及び日豪の協力の実効性を高める上で最も重要であります。

 この点を踏まえ、今回政府が承認を求めている日米ACSA及び日豪ACSAについて、現行の協定からどのような点が変更されたのか、外務大臣にお尋ねをいたします。

 また、あわせて、日米、日豪及び日英ACSAの共通点、相違点についてお伺いいたします。

 また、英国との間では、今回新たにACSAを締結することになりますが、前述のとおり、安全保障上のパートナーである英国とACSAを締結する必要について、改めてお伺いをいたします。

 最近の北朝鮮による累次の挑発行為は、日本にとって新たな脅威となりました。万が一の事態への備えには万全を期す必要があります。既に施行された平和安全法制の実効性をより高めるためにも、ACSAの早期締結が重要であります。

 一方で、平和安全法制につきましては、国会での審議において、自衛隊が無制限に物品や役務を提供することができるようになるのではないかといった懸念が示されました。

 そこで、防衛大臣にお伺いいたします。

 平和安全法制のもとでのACSAを通じた自衛隊による物品または役務の提供にもしっかりと制限がかかることを、いま一度御説明願います。

 我が国の平和と安全を維持し、国民の生命と財産、領土、領海を守るためには、我が国を取り巻く安全保障環境の変化に機敏に対応しなければなりません。

 日米、日豪及び日英ACSAの一日も早い承認の必要性をいま一度強調するとともに、政府には、その責務を果たすべくあらゆる努力を払うことを強く求めて、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 熊田裕通議員にお答えをいたします。

 平和安全法制のもとでの各国との協力についてお尋ねがありました。

 より一層厳しさを増す国際安全保障環境を踏まえて、日米同盟を基軸としつつ、基本的価値と戦略的利益を共有する豪州及び英国を初めとする各国との間でも、安全保障、防衛分野における実質的協力を強化することが、我が国の平和、ひいては国際社会の平和と安全を確保するために極めて重要です。

 そのため、我が国としては、ACSAの締結を含め、国際社会と緊密に連携し、平和安全法制により幅の広がった安全保障、防衛協力を着実に実施してまいります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣岸田文雄君登壇〕

国務大臣(岸田文雄君) まず、日米、日豪、日英ACSAの締結意義及び目的についてお尋ねがありました。

 ACSAは、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供に適用される決済手続等の枠組みを定めるものです。これらを締結することにより、自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の提供を円滑かつ迅速に行うことが可能となります。

 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、我が国は、米国との間で二〇一五年四月に新たな日米防衛協力のための指針を策定するとともに、切れ目のない対応を可能とするための平和安全法制を整備し、同法制は昨年三月に施行されました。

 今回の日米ACSAの締結は、同法制によって幅の広がった日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献し、協力の実効性を一層高める点で大きな意義があります。

 また、近年、自衛隊と豪州国防軍や英国軍が協力する機会が増加する中にあって、平和安全法制の内容も踏まえた今回の日豪ACSAや日英ACSAの締結は、自衛隊と豪州国防軍や英国軍との間の緊密な協力を促進し、我が国として、我が国及び国際の平和と安全により積極的に寄与することにつながるものと考えています。

 続いて、日米及び日豪ACSAの変更点並びに日米、日豪及び日英ACSAの共通点及び相違点についてお尋ねがありました。

 新日米ACSA及び新日豪ACSAは、自衛隊と米軍及び豪州軍との間の物品、役務の提供に適用される決済手続等について、現行協定と同じ枠組みを維持しています。

 その上で、このような決済手続等が適用される物品、役務の提供について、平和安全法制を踏まえ、それぞれ次の活動や場面におけるものを追加いたしました。

 すなわち、新日米ACSAについては、自衛隊及び米軍の双方が参加する多数国間訓練、国際連携平和安全活動、重要影響事態、存立危機事態や国際平和共同対処事態における物品、役務の提供のほか、国際平和協力、PKO業務を行う自衛隊から大規模な災害に関する活動を行う米軍への物品、役務提供が追加されます。

 また、新日豪ACSAについては、今次通常国会に提出されている自衛隊法の改正法案とあわせ、国際連携平和安全活動、外国での緊急事態における自国民等の退去のための保護措置のほか、我が国の国内法上、物品、役務の提供が認められ得るその他の活動として、重要影響事態、存立危機事態、国際平和共同対処事態、武力攻撃事態等、そして海賊対処行動、機雷等の除去や情報収集活動における物品、役務の提供が追加されることになります。

 さらに、新日米ACSAについては、武力攻撃事態等以外における弾薬の提供が追加されます。新日豪ACSAについても、弾薬の提供が新たに追加されます。

 一方、新日米ACSA、新日豪ACSA及び日英ACSAのいずれについても、物品、役務の提供の対象となる活動や場面及び提供される物品、役務の範囲は、米軍施設・区域の警護といった一部の活動を除き、基本的に同じであります。

 そして、最後に、日英ACSAの締結の必要性についてお尋ねがありました。

 日英ACSAについては、二〇一三年のフィリピン台風被害に際して自衛隊と英国軍が協力した際に、日英ACSAの必要性が認識され、英側から提案を受けて検討が開始されたものであります。

 また、日英両国は、二〇〇四年から二〇〇六年のイラク人道復興支援活動での協力の実績もあり、それ以降も日英が同じ訓練に参加する機会は増加してきています。さらに、昨年は、戦闘機タイフーン部隊を含む英国軍が訪日をし、航空自衛隊との間の共同訓練を実施しました。

 このような日英間の安保・防衛協力の拡大を踏まえ、アジアと欧州で互いに最も緊密な安全保障上のパートナーである日英両国がACSAを締結することは、自衛隊と英国軍との間の緊密な協力を促進するものであり、我が国として、我が国及び国際の平和及び安全により積極的に寄与する上で必要であると考えております。(拍手)

    〔国務大臣稲田朋美君登壇〕

国務大臣(稲田朋美君) 熊田議員にお答えいたします。

 平和安全法制のもとでのACSAを通じた自衛隊による物品、役務提供についてお尋ねがありました。

 ACSAは、平和安全法制により自衛隊が新たに実施することが可能となった物品、役務の提供を含め、それぞれの国内法に基づいて行われる自衛隊と相手国の軍隊との間の物品、役務の相互提供に適用される決済手続等の枠組みを定めるものです。

 自衛隊による相手国の軍隊への物品、役務提供を実施するに当たっては、我が国の国内法で認められた範囲内で、我が国の主体的な判断により実施することは当然であり、無制限に行われることはありません。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 升田世喜男君。

    〔升田世喜男君登壇〕

升田世喜男君 民進党の升田世喜男です。

 東日本大震災から七年目に入りました。今なお、十二万三千百六十八名の方が避難生活を強いられております。復興はまだ道半ばなのであります。風評被害などが深刻化しているのにもかかわらず、一方で風化が進むことは避けなければなりません。

 本日議場におられる、日本国民の代表である国会議員の皆様、さらなる復興にお力をおかしいただきたい、東北人の一人として心からお願いを申し上げます。(拍手)

 それでは、民進党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました日本国の自衛隊とアメリカ合衆国軍隊との間における後方支援、物品又は役務の相互の提供に関する日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の協定及び日豪物品役務相互提供協定、日英物品役務相互提供協定について質問をいたします。

 初めに、国民の大切な財産である国有地を、学校法人森友学園に対して九割引きという破格の安値で払い下げた件について、安倍総理ほか関係大臣にお尋ねいたします。

 森友学園については、小学校用地取得のため政治家に賄賂を申し込んだのではないか、また、校舎建設にかかわる契約書を偽造し、補助金を不正に受給したのではないかなど、さまざまな犯罪行為に手を染めていた疑いが強まっています。

 疑惑の中心人物である籠池泰典氏は、小学校の認可申請を取り下げ、みずからも理事長を辞任すると表明をいたしました。これで幕引きということは到底許されません。

 一連の問題は国内のみならず海外でも報道され、我が国にとって大きなイメージダウンになっております。

 安倍総理にお尋ねしますが、森友学園が寄附を募るため安倍晋三記念小学校という名前を使われたこと、あるいは昭恵夫人が名誉校長に就任するなど森友学園の広告塔にされたことについて、どのように責任をとるおつもりなのでしょうか。全く関係ありませんでは済まされない話です。

 また、安倍総理は、森友学園の幼稚園での講演を依頼され、昭恵夫人を通じて承諾する考えを伝えたということですが、内閣総理大臣が一幼稚園に出向いて講演というのは極めて異例なことであります。安倍総理がこのような異例な対応をとろうとしたのは、森友学園の教育方針に共鳴、共感をしたことですか。国民は疑惑の真相解明を求めております。

 与党はひたすら籠池氏の参考人招致を拒否し続けておりますが、このような逃げの姿勢を続けることは、国会の役割を放棄するものと言わざるを得ません。大阪府議会では、自民党会派も籠池氏の参考人招致を求めているということですが、大阪府議会でできることがなぜ国会の自民党ではできないんでしょうか。安倍総理がみずからの疑惑を晴らしたいのであれば、積極的に籠池氏の参考人招致に応じるべきであります。自民党総裁である安倍総理の答弁を求めたいと思います。

 もう一点、重要な問題を稲田防衛大臣にお尋ねします。

 稲田大臣は、かつて森友学園の弁護士を務めていたのではないかという問いに対し、森友学園の顧問だったということはない、法律的な相談を受けたこともないと答弁をいたしました。

 しかし、二〇〇四年十月に森友学園が起こした訴訟に関する裁判記録には、稲田大臣とその夫の弁護士が訴訟代理人として明記され、十二月に開かれた口頭弁論には稲田大臣が出廷したという記録も残されています。もはや、稲田大臣が虚偽答弁を繰り返していたことは明らかであります。

 言うまでもなく、国会で虚偽答弁を続けるような、そのような人物が閣僚の座にとどまっていてはいけないのです。信なくば立たず。稲田大臣には即刻辞任を求めます。稲田大臣、今ここであなたは出処進退を明らかにしてください。加えて、任命権者である安倍総理、稲田大臣を罷免するお考えはありますか。まだ稲田大臣をかばい続けるのでしょうか。答弁を求めます。

 次に、南スーダンに現在派遣されている、私の地元青森部隊を初め自衛隊部隊全員の無事の帰国を心から願いながら、このたびの陸上自衛隊の撤収についてお伺いをいたします。

 三月十日、首相官邸で国家安全保障会議を開催し、南スーダンでの国連平和維持活動に派遣している陸上自衛隊の施設部隊を五月末をめどに撤収させる方針を決めました。

 民進党は、南スーダンPKOへの自衛隊派遣について、かねてから撤収を政府に求めておりました。理由は三点であります。

 一点目は、派遣決定当初とはマンデートが変更され、本来想定されている任務では対応が困難なこと。

 二点目、現地の厳しい治安情勢がさらに流動化していると考えられること。

 三点目として、いわゆる日報の隠蔽問題などに見られるように、シビリアンコントロールが十分機能していない、その状態での任務継続は重大なリスクがあること。

 以上、このことを踏まえ、政治の責任として自衛隊員の命を守るためにも撤収すべきであると求めてまいりました。よって、今回の撤収は当然の決断であります。

 安倍総理は、南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当する施設整備は一定の区切りをつけることができると判断したと述べておられますが、本音は、PKO六原則目と言われている、現地の治安情勢に問題が生じ、自衛隊員が安全で有意義な活動ができなくなっている、このことが撤収の本当の理由ではないでしょうか。

 さらに、極めて不思議なことに、多くの国民が疑問を持つ森友学園が小学校建設の認可申請を取り下げ、籠池理事長が退任の意向の記者会見と、くしくも同時刻の安倍総理の撤収発表でありました。いかにも森友隠しではありませんか。多くの国民がそのように思ったはずであります。

 安倍総理、撤収の本当の理由についてお答えください。

 次に、今回の決断のタイミングについてお伺いをいたします。

 菅官房長官は、今回の施設部隊の撤収を説明した記者会見で、五年という節目を見据えて昨年の九月ごろから検討してきたと明らかにしています。また、翌月の十月八日に、稲田防衛大臣は南スーダンのジュバを訪問し、駆けつけ警護の任務付与の判断などのため、現地の治安情勢を視察しているではありませんか。十一月には、我々の反対の声に耳をかさず、駆けつけ警護の新任務の付与まで行っているが、これは一体何のためだったのか。適切な判断だったのでしょうか。

 また、破棄したと説明してきた派遣部隊による日報が見つかった問題では、日報が戦闘と報告をしているのにもかかわらず、法的な意味での戦闘行為はなかったと繰り返し、現地の危険性を再三にわたって否定してまいりました。

 総理、五月末まではまだ二カ月以上もあります。昨年の九月から検討に入っていたのであれば、もっと早い時期での撤収を決めるべきではなかったのではないでしょうか。遅い決断について、安倍総理の説明を求めます。

 加えて、駆けつけ警護の任務付与から約四カ月で撤収決定は、安保関連法の関係づくりのため、派遣ありきが前提だったのではないかとの疑念が残ります。派遣隊の留守を守る家族や、娘や息子の無事を祈る肉親に対しても、説明責任を果たすべきと考えます。総理にその考えはございますか。お答えください。

 さて、物品役務相互提供協定についてでありますが、今回の日英、日豪ACSAは、訓練、PKO、国際救護活動、大規模災害対処、自国民保護、輸送、その他日常的な活動における物品、役務の提供が対象であると明記されています。しかし、武力攻撃事態、存立危機事態、重要影響事態、共同対処事態における物品、役務提供が明記されていませんが、これらの事態での物品、役務提供は協定の対象外ということでよろしいのでしょうか。お答えください。

 次に、オーストラリアやイギリスに対する武力攻撃を端緒として我が国の存立危機事態になるようなことは、今のところ想定できないということでよいでしょうか。可能性が排除できないとするならば、例えばどういう事例を指すのか、国民にわかりやすく説明をいただきたいと思います。

 現在、政府は、カナダともACSA締結を交渉中とのことです。また、フランスやニュージーランドとも検討を開始するとしております。この先、どういった基準、戦略を持って、どのような国とどういったACSAの締結を模索していくつもりなのでしょうか。総理にお伺いをいたします。

 やはり気になるのは、米国のトランプ新政権が同盟国に一貫して要求している防衛費と役割の拡大であります。

 日本は、世界の同盟国のどこよりも多く駐留米軍の経費の負担をしております。我が国の厳しい財政状況をよそに、安倍総理は、抑止力を高めていくため、日本はより多く役割と責任を果たす用意があるとしております。総理は、日本が今果たしている役割では不十分だとお考えなのですか。また、どういった役割と責任を念頭に発言しておられるのか、お答えください。

 民進党は、我が国の独立、平和と安全を維持し、国民の生命財産、領土、領海等を他国からの不正の侵略から守るため、専守防衛に徹し、近くは現実的に、遠くは抑制的に、人道支援は積極的に、このことを基本理念として、国会で厳しく議論していく覚悟を持っていることを最後に申し上げて、私の質問といたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 本日議題となりましたACSA三協定に対する升田議員の質問にお答えをさせていただきます。

 まず、森友学園に対するお尋ねがございました。

 安倍晋三記念小学校という名前を使われたことや妻の名誉校長の件については、これまでも国会において何度も申し上げてきたとおりであります。

 すなわち、安倍晋三記念小学校などというものは存在せず、名前を使われたことについて、先方に対し、大変遺憾であるとの抗議をし、先方からも申しわけないという謝罪があったところであります。また、名誉校長については、子供たちや御両親にかえって御迷惑をかけ続けることになるので、辞任したところであります。

 また、これまでも国会で答弁させていただいているとおり、妻経由で講演の依頼がありましたが、最終的にはお断りをさせていただいたものであります。

 また、本園の教育内容については申し上げる立場にはありません。

 そして、私や妻が、認可、国有地払い下げあるいは寄附金集めに、もちろん事務所を含めて、一切かかわっていないということについても、これも国会において何度も申し上げているところでありますが、改めて明確にさせていただきたいと思います。

 なお、国会での参考人招致の問題につきましては、国会においてお決めいただくものと考えております。

 稲田防衛大臣に関するお尋ねがありました。

 御指摘の稲田大臣の答弁に関しては、稲田大臣において、事実関係を確認の上、御説明をするものと承知をしております。

 もとより、閣僚の任命責任は全て内閣総理大臣たる私にあります。その上で、稲田大臣には、しっかりと説明責任を果たし、今後とも誠実に職務に当たってもらいたいと考えております。

 南スーダンPKOについてお尋ねがありました。

 南スーダンPKOへの自衛隊派遣は、施設部隊の派遣としては過去最長となり、ことし一月には五年目の節目を迎えることを見据え、昨年九月ごろから、活動終了のタイミングを含め、具体的な検討を行ってきたところであります。

 その上で、昨年の第十一次隊の派遣に際しては、国連は地域保護部隊の増強を決定しましたが、その展開の目途は立っておらず、国民対話のような民族間の融和に向けた具体的な取り組みも進んでいない状況であり、かつ、首都ジュバの国連施設の整備もいまだ途上であったことなどを勘案し、引き続き施設部隊の派遣を継続することが適当であると判断したものであります。派遣ありきとの御指摘は当たりません。

 また、駆けつけ警護について申し上げれば、法制が整備され、必要な教育訓練も完了した段階で、自衛隊を派遣する以上、邦人保護のため、駆けつけ警護の任務付与を含め、あらゆる手だてを講じることは当然のことであると判断をいたしました。実績づくりとの御指摘は、これは全く当たらないところであります。

 現在活動中の第十一次隊の派遣期間が今月末をもって期限を迎えることから、改めてこれまでの検討状況を取りまとめた結果、現在、国連の地域保護部隊の展開が開始されつつあり、また、南スーダン政府は、民族融和を進めるため、国民対話の開始を発表するなど、国内の安定に向けた取り組みが進展を見せており、また、国連施設の整備は四月末に、道路整備も五月末に完了する見込みであることから、一定の区切りが立つ五月末を目途に施設部隊の活動は終了することとしたものであります。

 今回の判断は、治安情勢を理由とするものではなく、我が国の政策的な判断として、施設活動を中心とした支援から、南スーダン政府による自立の動きをサポートする方向に支援の重点を移すことが適当と判断したものであります。

 活動終了の時期や、方針決定と公表のタイミングも適切なものと考えております。

 また、今後とも、PKO参加五原則を満たし、安全を確保できると判断しているため、南スーダンPKO司令部への要員派遣は継続する考えであります。

 第一次隊から第十一次隊、合わせれば多くの自衛隊員が南スーダンに派遣されました。本国を遠く離れた場所において、灼熱の地にあって立派にその任務を果たしている自衛隊の諸君に、彼らを送り出していただいた家族の皆様に、改めて総理大臣として、そして最高指揮官として、感謝申し上げたいと思います。

 そして、本日議題となりましたACSA三協定についてお答えいたします。

 日英、日豪ACSAと平和安全法制との関係及びACSA締結の基準、戦略についてお尋ねがありました。

 日英、日豪ACSAにおいては、それぞれの国の法令により物品または役務の提供が認められる活動を適用範囲とする旨が規定されています。この条項のもとで、武力攻撃事態、存立危機事態、重要影響事態、国際平和共同対処事態についても物品、役務の提供が適用対象となります。

 存立危機事態に該当する事態については、その個別具体的な状況に即して政府が全ての情報を総合して判断することとなるため、一概に述べることは困難です。その上で、米国以外の外国が、存立危機事態の定義に言う我が国と密接な関係にある他国に該当する可能性は、現実には相当限定されると考えられますが、いずれにせよ、個別具体的な状況に即して判断されることとなります。

 現在、我が国はカナダ及びフランスとの間でACSAの交渉を行っているところであります。また、ニュージーランドとの間でも、ACSAに関する研究を検討することで一致しています。

 これらを含め、各国との安全保障、防衛協力を進展させる中で、各国との二国間関係や協力の実績、具体的ニーズ等も踏まえながら、引き続き、必要なACSA締結等を推進していく考えであります。

 日米同盟における日本の役割と責任についてお尋ねがありました。

 安全保障環境が一層厳しくなる中、日米同盟全体の抑止力、対処力の強化は極めて重要であり、そのためには、日米の役割、任務及び能力を、最大限、効率的かつ効果的な形とすべく、不断の見直しを行っていくことが重要であります。

 その際、我が国が果たすべき役割と責任についても、現状にとどまることなく検討していくことが重要であり、さきの日米首脳会談でも、日本は同盟におけるより大きな役割及び責任を果たすことを表明しました。

 もとより、一国の防衛というものは他国によって左右されるべきものではなく、これはあくまでも我が国の主体的な判断に基づくものであります。

 我が国としては、引き続き、南西地域の防衛体制の強化や弾道ミサイル防衛能力の強化などに加え、宇宙、サイバーといった新たな分野においてこれまで以上の役割を果たすことにより、日米同盟全体の抑止力及び対処力を一層強化していく考えであります。

 なお、マティス国防長官は、訪日時に日本のコスト負担についてお手本と述べ、トランプ大統領は、共同記者会見において、米軍を受け入れていただき日本国民に感謝すると述べるなど、米政府にも、在日米軍駐留経費は日米両政府の合意に基づき適切に分担されているとの認識が共有されていると考えています。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣稲田朋美君登壇〕

国務大臣(稲田朋美君) 升田議員にお答えいたします。

 私と森友学園との関係に関する先日の答弁についてお尋ねがありました。

 昨日、参議院予算委員会における小川議員の質疑において、私は、籠池氏の事件を受任したこともなければ裁判を行ったこともない旨の答弁をいたしましたが、これは、委員会の場で突然、過去の、十二年前の資料に基づく御質問であったので、私の全くの記憶に基づき答弁したものでございます。

 けさの報道において、十三年前の裁判所の出廷記録が掲載されました。平成十六年十二月九日、夫のかわりに出廷したことを確認できましたので、訂正し、おわびいたします。

 いずれにせよ、報道された事案については、十三年前の森友学園に関する抵当権抹消事案であり、また、籠池氏とは、ここ十年来疎遠にしております。

 なお、私が受任した森友関連事案は、現時点で確認がとれているものはこの一件です。また、籠池氏との顧問契約については、平成十六年十月に夫の稲田龍示が締結し、平成二十一年八月ごろに終了しております。

 私としては、今後とも、誠実な答弁に努め、誠心誠意職務に当たっていきたいと考えております。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 浜地雅一君。

    〔浜地雅一君登壇〕

浜地雅一君 公明党の浜地雅一です。

 公明党を代表し、ただいま議題となりました三協定案、いわゆる日米ACSA、日豪ACSA、日英ACSAについて質問をいたします。(拍手)

 北朝鮮が、先月十二日に続き、今月六日にも弾道ミサイルを発射したことを受け、我々国会は全会一致で非難決議を採択しました。

 北朝鮮は、金正恩政権になって、昨年一年間で二十発以上の弾道ミサイルを発射、核実験もわずか八カ月間で二度行いました。金正日時代は政権を通じて合計十六発であったことから比較しても、最近の北朝鮮の行動は常軌を逸している、そのように思います。

 同時に、北朝鮮のミサイル技術は飛躍的に向上していることは認めざるを得ません。先月十二日の発射は、移動式の自走型発射台、TELから、潜水艦発射弾道ミサイル、SLBMの改良型と思われるミサイルを、固体燃料を利用してコールドローンチ方式で発射、軌道も、迎撃がより困難とされるロフテッド軌道で撃っており、その奇襲性、隠密性が高まっています。

 今月六日には四発同時に発射し、うち三発が、イカ釣り漁船等が操業していてもおかしくない我が国の排他的経済水域に着弾し、一番近いものは能登半島沖約二百キロ地点でした。

 また、北朝鮮は、我が国に駐留する在日米軍をターゲットにしていることも明言し、まさに安倍総理が表明されたとおり、北朝鮮のミサイル発射が新たな段階の脅威となったことは、誰の目にも明らかです。

 二年前、平和安全法制の議論を開始した当時から比べても、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増したことを目の当たりにし、産みの苦しみを味わいながらも政府・与党一丸で成立させた平和安全法制の重要性を改めて痛感します。同時に、政権与党の一員として、政府とともに国民の生命、自由、幸福追求の権利を断固守り抜く責任を一層強くいたしました。

 以下、本協定案につき、総理及び関係大臣に質問をいたします。

 まず、本協定締結の意義について質問します。

 先ほども述べたとおり、北朝鮮が在日米軍をターゲットにしていることを明言しました。例えば、公海上で日米共同訓練が行われる際に、不測の事態から米艦艇に武力攻撃等が発生した場合、これまで自衛隊が米艦艇を守ることはできませんでした。これを可能にしたのが平和安全法制でありますが、新日米ACSAは、その際に、自衛隊が米軍に対し物品、役務の提供を可能とするものです。まさに、実効性確保のための協定と言えます。

 また、今後は、オーストラリアや韓国などを交えた多国間での共同訓練がさらに重要となりますが、現行のACSAでは、米軍に加えてその他の国が参加する訓練の場合、米軍に対しても物品、役務の提供が行えません。

 そこで、今回の日米ACSAが締結された場合、何が新たにできるようになるのか、現行の日米ACSAとの違いを具体的な事例を挙げながら、新たな日米ACSAを締結する意義について、安倍総理の答弁を求めます。

 あわせて、オーストラリア及び英国とACSAを締結する意義についても総理に答弁を求めます。

 我が国の安全保障環境が厳しさを増す中、一番大事なこと、これは国民に不安を与えないことです。そのためには、撃たせない、撃っても我が国には着弾させないとの決意のもと、外交、制裁の実効性確保、ミサイル防衛の強化による抑止力、対処能力の強化、情報提供を初めとする国民保護のあらゆるチャンネルの精度を上げる必要があります。

 まず、外交の面では、先般のトランプ米大統領との首脳会談において、北朝鮮問題での強固な連携が確認されたことを高く評価します。今後は、GSOMIAの運用も開始された韓国を含めた、日米韓でのさらなる連携の強化が必要と感じます。

 しかし、先週朴大統領の弾劾が成立し、韓国は政治的にさらに不安定となることが予想されます。このような状況の中、日米韓のさらなる連携強化をどのように図るのか、総理の決意をお聞かせください。

 北朝鮮への制裁の実効性確保のためには、各国の安保理決議の厳格な履行が不可欠です。特に、北朝鮮の貿易量の九割を占める中国に対し厳格な履行の働きかけを行うことが重要です。あすからティラーソン米国国務長官が来日されますが、日米が協力して、中国に対し安保理決議の履行を強く促すべきと考えます。

 カウンターパートである岸田外務大臣には、中国への働きかけも含め、国際社会の北朝鮮経済制裁の履行確保について、ティラーソン国務長官との間でより一層その認識を共有、強化されることを期待いたします。岸田外務大臣の決意をお聞かせください。

 ミサイル防衛の強化の面では、昨年十二月に、能力向上型迎撃ミサイルSM3ブロック2Aの実験に成功し、今後、米国との共同生産、配備段階に移行することで、ミッドコース段階での防衛範囲、同時対処能力が向上します。また、ターミナル段階で迎撃するペトリオットPAC3の能力を向上させたPAC3MSEの導入も予定をされています。

 北朝鮮のミサイルが奇襲性、隠密性を増し、数発同時発射、同時着弾させる能力を向上させている今、撃たせない、撃っても着弾させない抑止力、同時対処能力の強化のため、今後どのように我が国の防衛装備の強化を図っていくのか、稲田防衛大臣の答弁を求めます。

 国民への情報提供の面では、Jアラート、エムネット等、緊急情報伝達体制を整備し、国民への情報伝達の速度、正確性の向上を図る必要があります。特に、操業時の漁船など、情報が届きにくい場所に位置する国民への情報伝達体制を強化する必要があると思いますが、国民への情報提供、国民保護の取り組みについて、総理の答弁を求めます。

 本協定三本は、いずれも弾薬の提供を可能としております。この点、平和安全法制成立の際に、参議院では、弾薬の提供は、緊急性の必要が極めて高い状況下のみ想定されるもので、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命身体を保護するために使用される弾薬の提供に限るという五党合意がなされました。

 これを受け、政府は、五党合意の趣旨を尊重し、適切に処理するとの閣議決定をしましたが、五党合意の趣旨はどのように今回具体化されたのか、米豪英には五党合意の趣旨を了解させた上で署名がなされたのか、安倍総理にお聞きします。

 加えて、我が国が提供した弾薬等を第三国に移転させないための担保はどのように図られるのか、あわせて総理の答弁を求めます。

 最後に、先週、政府より、南スーダンPKO、UNMISSから本年五月末をもって自衛隊が撤収することが発表されました。まずは、五年間の長きにわたり、厳しい環境の中、南スーダンの国づくりに貢献された自衛隊の皆様に心から感謝の意を表します。

 政府は、自衛隊の施設部隊がUNMISSから撤収した後も、新たな段階を迎えつつある南スーダンの国づくりに積極的に貢献していく旨を表明しております。

 このたびUNMISSから施設部隊が撤収することとなった理由と、今後どのような形で南スーダンの国づくりに貢献されるのか、総理に答弁を求めます。

 我々公明党は、政権与党の一翼として、国民の生命、自由、幸福追求の権利を断固守り抜き、日本のあるべき国際貢献の姿を不断に追求し続けることをお誓いし、私の代表質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 浜地雅一議員にお答えいたします。

 新たな日米ACSA及び日豪、日英ACSAの意義についてお尋ねがありました。

 新たな日米ACSAのもとでは、委員御指摘の事例も含め、平和安全法制を踏まえ、現行の日米ACSAと比べて、次の物品、役務の提供に決済手続等が適用可能となりました。存立危機事態、重要影響事態、国際平和共同対処事態における物品、役務の提供。自衛隊及び米軍の双方が参加する多数国間訓練における物品、役務の提供。国連統括下以外で国際の平和及び安全を維持するために行われる活動のための物品、役務の提供。PKO業務を行う自衛隊から大規模な災害に関する活動を行う米軍への物品、役務の提供。

 また、さきに述べた全ての場合において、弾薬の提供についても新たな適用対象としています。なお、これは、緊急の必要性が極めて高い状況下にのみ想定されるものであり、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命身体を保護するために使用される弾薬の提供に限るとする五党合意の趣旨を尊重して、適切に対処することになります。

 このように、新たな日米ACSAの締結は、平和安全法制によって幅の広がった日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献し、協力の実効性を一層高める点で大きな意義があります。

 日豪、日英ACSAについても、適用対象となる物品、役務の提供の範囲は、米軍施設・区域の警護といった一部の活動を除き、基本的に日米ACSAと同じです。

 近年、自衛隊と豪州国防軍や英国軍が協力する機会が増加する中、平和安全法制の内容も踏まえた今回の日豪ACSAや日英ACSAの締結は、自衛隊と豪州国防軍や英国軍との間の緊密な協力を促進し、我が国の平和と安全の確保に資するとともに、我が国として、国際の平和及び安全により積極的に寄与することにつながるものと考えています。

 北朝鮮問題に関する日米韓の連携強化についてお尋ねがありました。

 先般の日米首脳会談の共同声明においては、北朝鮮問題に関する日米韓の三カ国協力の重要性を確認しました。これを踏まえ、我が国は、米国、韓国を初めとする関係国と引き続き緊密に連携しながら、北朝鮮に対し、さらなる挑発活動をやめ、安保理決議等を完全に遵守するよう強く求めてまいります。

 GSOMIAに基づく日韓、日米韓の情報共有を含む安全保障協力は、韓国の国内情勢いかんにかかわらず、北朝鮮問題における安全保障上の重要性に基づいて進めていくものです。この点については、これまでも韓国政府と累次確認しているところであり、韓国との間では、引き続きGSOMIAに基づく日韓、日米韓の協力を進めてまいります。

 国民への情報提供と国民保護の取り組みについてのお尋ねがありました。

 我が国に対するミサイル攻撃から国民の生命財産を守り抜くためには、国民に対して迅速かつ適切に情報伝達を行うことが極めて重要です。

 政府としては、ミサイルが我が国に飛来する可能性がある場合にはJアラート、エムネットを活用し、また、これらが届きにくい場所に位置する我が国周辺の船舶等に対しては、警報等を通じて、迅速、適切な情報伝達に努めているところです。

 今月十七日には、秋田県や男鹿市と共同して、弾道ミサイルを想定した住民避難訓練を実施する予定です。訓練の結果をしっかりと検証した上で、他の自治体にも同様の訓練の積極的な実施を働きかけるなど、国民保護の措置が実効的に実施されるよう万全を期してまいります。

 五党合意と弾薬等の第三国移転についてお尋ねがありました。

 弾薬の提供に当たっては、御指摘の平和安全法制の成立時に行った閣議決定のとおり、五党合意の趣旨を尊重し、適切に対処していく考えであり、これまでも、米豪英の各国に対し、我が国の国内法令及び五党合意の内容については説明してきたところです。

 今後、実際に物品、役務を提供するに当たっては、閣議決定を適切に実施するため、防衛省において内部規則を整備する考えであり、その内容について、自衛隊の現場レベルまで事前に徹底するとともに、米豪英の各国に対しても十分に説明していく考えです。

 弾薬等の第三国移転については、いずれのACSAのもとで提供される物品についても、提供当事国政府の書面による事前の同意を得ないで、いかなる手段によっても自衛隊または相手国軍隊以外の者に移転してはならない旨規定しています。

 南スーダンPKOについてお尋ねがありました。

 南スーダンPKOへの自衛隊派遣については、ことし一月で派遣開始から五年を超え、施設部隊の派遣としては過去最長となるため、かねてより、今後のあり方について検討を行ってきたところです。

 現在、南スーダンでは、国連による新たなPKO部隊である地域保護部隊、約四千人の増強により、ジュバの治安の一層の安定に向けた取り組みが進みつつあり、また、南スーダン政府は、民族融和を進めるため、国民対話の開始を発表するなど、国内の安定に向けた取り組みが進展しており、国づくりは新たな段階に入ろうとしています。

 そうした中、自衛隊は、この五年余りの間、首都ジュバから各地へと通ずる幹線道路の整備など、これまでの我が国のPKO活動の中で過去最大規模の実績を重ねてきたことから、自衛隊が担当するジュバでの施設活動については、一定の区切りをつけることができると考えたものです。

 我が国としては、施設部隊の活動は終了しますが、今後とも、南スーダンPKOの司令部への自衛隊員の派遣は継続し、引き続き、国連PKOへの貢献を行っていきます。

 また、政治プロセスの進展への支援や、食料援助を含む人道支援といったさまざまな形の支援を継続、強化していくことで、新たな段階を迎えつつある南スーダンの国づくりにおいて、積極的に貢献していく考えです。

 例えば、人道支援については、食料援助を含め、国際機関を経由した支援を実施していきます。国連事務総長からも各国に支援のアピールがあった南スーダンにおける深刻な飢餓への対応として、今般、六百万ドルの緊急人道支援の実施を決定しました。

 我が国は、今後とも、積極的平和主義の旗のもと、これまでの活動の実績の上に立ち、我が国の強みを生かし、能力構築支援の強化、部隊及び個人派遣など、国際平和協力分野において一層積極的に貢献していく考えであります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣岸田文雄君登壇〕

国務大臣(岸田文雄君) 私には、ティラーソン国務長官の訪日及び北朝鮮問題に関する中国への働きかけについてお尋ねがありました。

 三月十五日から十七日にかけてティラーソン国務長官が訪日するに当たり、この機会を捉え、北朝鮮問題についてもよく議論をし、米国との緊密な連携を確認する考えです。

 中国の役割の重要性については、三月六日の日米外相電話会談及び三月七日の日米首脳電話会談でも議論するとともに、日米、日米韓で、国連の場を含め、緊密に連携していくことを確認いたしました。

 政府としては、引き続き、米国、韓国を初めとする関係国や国連と緊密に連携しつつ、安保理決議を厳格かつ全面的に履行するよう、中国に働きかけてまいります。

 また、各国による安保理決議の履行状況については、各国からの通知や各国が講じた措置等を踏まえ、北朝鮮制裁委員会や専門家パネルが精査することになっております。我が国としては、こうした作業に積極的に関与し、各国の履行状況を注視してまいります。(拍手)

    〔国務大臣稲田朋美君登壇〕

国務大臣(稲田朋美君) 浜地議員にお答えいたします。

 我が国のミサイル防衛装備の強化についてお尋ねがありました。

 我が国は、弾道ミサイルの脅威に対して、我が国自身の弾道ミサイル防衛システムを整備するとともに、日米安保体制による抑止力、対処力の向上に努めることにより、適切に対応することとしています。

 その上で、我が国の弾道ミサイル防衛システムの能力向上に関しては、PAC3MSEの導入やSM3ブロック2Aの取得を進めるとともに、イージス艦の増勢等を行うことで、同時対処能力についてもより一層向上するものと考えております。(拍手)

    〔議長退席、副議長着席〕

    ―――――――――――――

副議長(川端達夫君) 本村伸子君。

    〔本村伸子君登壇〕

本村伸子君 私は、日本共産党を代表して、日米、日豪、日英ACSA協定三案について安倍総理に質問いたします。(拍手)

 初めに、政府は、三月十日、南スーダンから陸上自衛隊の施設部隊を五月末に撤収させることを決めました。

 問題はその理由です。

 政府は、活動に一定の区切りがついたと言いますが、南スーダンでは、昨年七月に首都ジュバで大規模な戦闘が発生して以降も、各地で戦闘、略奪、暴行が頻発し、新たな反政府勢力が生まれ、国連が民族間の大量虐殺の危険まで指摘をしてきました。内戦の激化の危険性を認め、直ちに自衛隊を南スーダンから撤退させるべきです。

 そもそも、戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認を規定した憲法九条は、自衛隊が海外で軍事活動を行うことを想定しておりません。紛争当事者間の和平合意が何度も破られ、全土で戦闘が頻発する国への自衛隊の派遣、ましてや、そこでの駆けつけ警護や宿営地共同防護が憲法九条に真っ向から反することは明らかではありませんか。

 国連PKOは、この二十年余りの間に大きく変化をしています。内政不干渉と中立性の原則、自衛以外の武力行使を認めない伝統的PKOから、住民保護のためなら、国連自身が交戦主体となって武力を行使し、事実上先制攻撃まで行うようになっています。こうした国連PKOの現実と憲法九条が両立しないことは明らかではありませんか。

 憲法九条は、国際紛争の平和的解決という国連憲章の原則をさらに発展させた、国際的にも先駆的な意義を持つものです。こうした憲法を持つ日本は、紛争の平和的解決と非軍事の民生支援、人道支援で積極的な役割を果たすべきです。

 次に、ACSA協定です。

 今回のACSA、すなわち物品役務相互提供協定は、二〇一五年九月に政府・与党が強行成立させた安保法制の内容を反映させるものです。重要影響事態や国際平和共同対処事態、集団的自衛権の行使を認めた存立危機事態などに対象を拡大し、あらゆる場面で弾薬の提供を可能にするものです。

 圧倒的多数の憲法研究者を初め、歴代の内閣法制局長官、最高裁判所の長官まで、こぞって憲法違反と指摘したものです。憲法違反の安保法制、戦争法と一体の協定など、断じて容認できません。

 ACSAは、世界じゅうに展開する米軍がいつでもどこでも兵たん支援を確保できる体制をつくろうと、アメリカが一九八〇年代から世界各国と締結を進めてきたものです。今回の協定もその一環にほかなりません。

 政府は、二〇〇三年、アメリカ、イギリスが始めた国連憲章違反のイラク戦争を支持し、イラクに自衛隊を派遣しました。航空自衛隊C130輸送機は、米軍の武装した兵士、物資をバグダッドに輸送し、陸上自衛隊はサマワで、治安維持を担うイギリス軍、オーストラリア軍と連携して活動しました。

 今回の協定三案は、こうしたアメリカの無法な戦争を同盟国が支援する体制を一層強化するものではありませんか。

 補給や輸送、修理、整備などの活動は、武力行使と一体不可分の兵たんそのものであり、戦争行為の必要不可欠の要素をなすものです。

 さらに、従来の非戦闘地域の建前さえも取り払い、政府自身が憲法上慎重な検討を要するとしてきたアメリカ軍などに対する弾薬の提供や、戦闘作戦行動のために発進準備中の航空機に対する給油、整備を可能とするのが安保法制と今回の協定です。

 他国への爆撃に今にも出撃しようとしているアメリカ軍の戦闘機に弾薬を提供し、空中給油を行うことは、政府自身が認めないとしてきた武力行使との一体化そのものではありませんか。政府は、現に戦闘が行われている現場ではないから一体化しないと言いますが、このようなごまかしは国民を愚弄するものです。

 名古屋高等裁判所は、二〇〇八年、イラクにおける航空自衛隊の空輸活動は、他国による武力行使と一体化した行動で、憲法九条一項に違反するとの判断を下しました。政府はこのことを重く受けとめるべきです。答弁を求めます。

 今、改めて、アメリカによるアフガニスタン報復戦争とイラク戦争がテロと戦争の悪循環をつくり出してきたことを思い起こすべきです。

 アメリカのトランプ新政権は、特定の国からの入国を制限する大統領令に署名をし、過激組織ISを壊滅させるとして、シリアに米軍部隊を増派しようとしています。軍事作戦の拡大では、罪のない民間の人々の犠牲を増大させるばかりか、さらなる憎しみの連鎖を招くだけです。

 政府は、軍事作戦の拡大に反対し、いかなる軍事行動にも自衛隊を参加させるべきではありません。国際社会と協力をして、資金や武器の流れを遮断してテロ組織を抑え込み、シリアとイラクの内戦終結に向けた政治的、外交的努力を強めることを求めます。

 安保法制とACSAがアジア情勢に与える影響も重大です。

 アメリカ政府は、二〇一一年以降、リバランスの名のもとに、米軍兵力をアジア太平洋地域に重点的に配備し、同盟国の軍事的役割の拡大と多国間の共同行動を重視してきました。昨年九月、グアムから朝鮮半島に向かう米軍の戦略爆撃機を自衛隊と韓国軍の戦闘機が順次護衛しました。

 日本全国で米軍と自衛隊の一体化、基地の強化が進められています。とりわけ沖縄では、県民の皆さんの民意を踏みにじって、辺野古の米軍新基地建設を強行しています。絶対に許すことはできません。

 今回の協定をてこにして、米軍の前方展開拠点を抱える日本を足場に、アメリカと同盟国の軍事体制を一層強化しようとしているのではありませんか。こうした軍事体制の強化は、周辺諸国に脅威を与え、軍事対軍事の悪循環を招くだけではありませんか。

 北朝鮮による核・ミサイル開発は、国連安保理決議と六カ国協議の共同声明、日朝平壌宣言に違反する暴挙であり、断じて認められません。国際社会が一致して、国連安保理決議に沿って、平和的、外交的に解決するべきです。

 ところが、トランプ政権は、対北朝鮮政策をめぐって、軍事力の行使を含むあらゆる選択肢を検討していることを表明しています。朝鮮半島と日本で甚大な犠牲を生む軍事的な選択肢など、絶対にとらせてはなりません。

 日本国憲法は、日本で三百十万人、アジアで二千万人ものとうとい命を奪った侵略戦争の反省の上につくられたものです。二度と戦争を繰り返さないことを誓った戦後の出発点に立ち返り、東アジアに平和的環境をつくる外交こそ、日本の進むべき道です。

 憲法違反の安保法制を廃止し、ACSA協定を撤回することを強く求め、質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 本村伸子議員にお答えをいたします。

 南スーダンPKOについてお尋ねがありました。

 南スーダンの治安状況は現在も極めて厳しいものがありますが、PKOの参加五原則は一貫して満たされていると考えています。また、直ちに撤収を要する状況にもなく、現実に目を向けていないとの御指摘は当たりません。

 駆けつけ警護及び宿営地の共同防護における武器の使用については、厳格な警察比例の原則に基づき、相手に危害を与える射撃が許されるのは、正当防衛または緊急避難の場合に限られます。自衛隊が、憲法第九条の禁ずる武力の行使を行うことはありません。

 国連自体が交戦主体となって武力を行使し、事実上の先制攻撃まで行うようになっているとの御指摘は、意味するところが必ずしも明らかではありませんが、いずれにせよ、我が国における全てのPKOの派遣は、憲法第九条のもと、参加五原則を満たす場合にのみ実施してきたものであり、これは今後も変わりません。

 南スーダンでは、自衛隊は、この五年余りの間、首都ジュバから各地へ通ずる幹線道路の整備など、これまでの我が国のPKO活動の中で最大規模の実績を積み重ねてきたことから、自衛隊が担当するジュバでの施設活動については、一定の区切りをつけることができると考えています。

 これまでも、我が国は、自衛隊派遣のみならず、人道支援や民生支援などで大きな貢献を行い、南スーダンや国連を初め国際社会から高い評価を受けています。

 今後とも、現地情勢について緊張感を持って注視しながら、自衛隊派遣のみならず、人道支援や民生支援などを行い、国際社会の平和と安定に貢献していく考えであります。

 ACSAと憲法についてお尋ねがありました。

 平和安全法制は、国権の最高機関である国会において、二百時間を超える御審議をいただいた上で成立したものであり、その手続と内容のいずれにおいても、現行憲法のもと適切に制定されたものです。

 また、真摯な議論の結果、与党だけではなく、野党三党の賛成も得て、より幅広い合意を形成することができたことは、大きな意義があったと考えています。

 平和安全法制に対しては、世界の多くの国々から強い支持と高い評価が寄せられています。これは、この法制が決して戦争法などではなく、戦争を抑止する法律であり、世界の平和と安全に貢献する法律であることの何よりのあかしです。

 なお、戦争は、国連憲章により禁止されていることは言うまでもありません。

 ACSA協定は、こうした平和安全法制の内容を反映するものであり、我が国の平和と安全を確保し、世界の平和と安全に貢献する上で不可欠なものと考えています。

 自衛隊のイラク派遣、ACSAのもとでの弾薬の提供及び給油、イラク派遣差しとめの名古屋高裁判決についてお尋ねがありました。

 自衛隊のイラク派遣については、国連の安保理決議におけるイラク国家再建のための努力への支援の要請を受け、我が国が主体的かつ積極的に寄与することを目的として実施したものです。

 我が国として、国際法上違法な武力行使を行う国に対し、後方支援を含め協力を行うことはあり得ず、ACSAがアメリカの無法な戦争を同盟国が支援する体制を一層強化するとの御指摘は全く当たりません。

 新たな日米ACSAのもとでは、弾薬の提供についても新たに適用対象としています。なお、これは、緊急の必要性が極めて高い状況下にのみ想定されるものであり、拳銃、小銃、機関銃などの他国部隊の要員等の生命身体を保護するために使用される弾薬の提供に限るとする五党合意の趣旨を尊重して、適切に対処することになります。

 発進準備中の航空機への給油及び整備については、米国のニーズが確認されたことを前提に、改めて慎重に検討した結果、現に戦闘行為を行っている現場では支援活動を実施しないという一体化回避の考え方が適用できると判断しました。したがって、武力行使との一体化そのものとの御指摘も全く当たりません。

 御指摘の名古屋高裁判決は、自衛隊派遣の違憲確認及び差しとめを求める訴えを却下し、損害賠償請求は法的根拠がないとして棄却した国側勝訴の判決であります。航空自衛隊の空輸活動が違憲であると述べた部分は、判決の結論を導くのに必要がないにもかかわらず、付随的に述べられた見解であることと指摘しておきます。

 テロとの闘いにおける我が国の基本的方針についてお尋ねがありました。

 政府としては、これまで累次にわたり御説明してきているとおり、政策判断として、ISILに対する軍事的作戦を行う有志連合に参加する考えはなく、ISILに対する作戦への後方支援を行うことは全く考えておりません。

 我が国としては、難民、避難民に対する人道支援など、我が国ならではの支援を拡充し、非軍事分野において貢献してまいります。

 日米ACSAや日米の安保協力がアジア太平洋地域に与える影響についてお尋ねがありました。

 地域の安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米安保体制を中核とする日米同盟は、アジア太平洋の平和と繁栄の礎として重要な役割を果たしており、新たな日米ACSA協定の締結が周辺諸国に脅威を与え、軍事対軍事の悪循環を招くとの御指摘は全く当たりません。

 この協定は、自衛隊と米軍との間の物品、役務の提供を円滑かつ迅速に行うことを可能にするためのものであり、平和安全法制によって幅の広がった日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献し、協力の実効性を一層高める上で大きな意義があります。

 我が国は、引き続き、揺るぎない日米同盟のもとで、米国とともに手を携え、アジア太平洋地域における平和と繁栄のために主導的な役割を果たしてまいります。

 北朝鮮による核、ミサイル問題への対応についてお尋ねがありました。

 先般の北朝鮮のミサイル発射を受けて行った日米首脳会談においては、トランプ大統領から、米国は一〇〇%日本とともにあるとの発言があり、日米、日米韓で国連の場を含めて緊密に連携していくことを確認しました。

 我が国は、戦後、二度と戦争を繰り返してはならないとの不戦の誓いを堅持してきました。北朝鮮がこのような挑発行動を繰り返していては、世界からますます孤立し、明るい未来を描くことはできないことを北朝鮮に理解させなければなりません。

 我が国は、引き続き、米国、韓国、中国、ロシア等と緊密に連携しながら、北朝鮮に対し、さらなる挑発行動を自制し、安保理決議を即時かつ完全に履行し、核・弾道ミサイル計画を放棄するよう、強く求めてまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

副議長(川端達夫君) 吉田豊史君。

    〔吉田豊史君登壇〕

吉田豊史君 日本維新の会、吉田豊史です。

 日本維新の会を代表して、ただいま議題となりました三法案、特に日米、日豪及び日英の物品役務相互提供協定の締結について承認を求めるの件に関して質問いたします。(拍手)

 我が国を取り巻く安全保障環境は、急速に厳しさを増しております。中国の海洋進出に加え、北朝鮮の核ミサイル能力の向上が大きな脅威となっております。

 北朝鮮の核ミサイル開発は、昨年の連続的な実験等を経て、実戦配備段階に近づきつつあると認識すべきです。北朝鮮は、二月十三日の弾道ミサイル発射実験に続き、三月六日には、日本の排他的経済水域を含む日本海にミサイル四発を発射し、我が国のEEZ内に三発を着弾させました。北朝鮮は、これが在日米軍を標的とした訓練であると明言しております。

 政府は、現実的な脅威となった北朝鮮の核ミサイルから日本及び日本国民を守るため、さきの日米共同声明のとおり、我が国が日米同盟においてより大きな役割及び責任を果たすよう、迅速に対応すべきです。

 北朝鮮のミサイル能力の向上に対して、政府は、我が国のミサイル防衛システムを増強する方針を固めたとの報道があります。高高度での迎撃を行うTHAADミサイルや、イージス搭載ミサイルを地上に配備するイージス・アショアの導入が軸になるとのことです。

 そこで、防衛大臣にお伺いいたします。

 北朝鮮のミサイル能力に対し、我が国のミサイル防衛システムは現在どこに問題があり、その解決をどう図ろうとしているのでしょうか。ミサイル防衛システムの増強には、予算や法制度上でどのような制約があるのでしょうか。また、二月半ば、防衛省がミサイル防衛検討委員会の新設を見送ったとの報道がいっとき見られました。事実でしょうか。同検討委員会の新設や開催の見通しはどうなっているのか、お伺いいたします。

 さらに、防衛大臣にお伺いいたします。

 ミサイル防衛システムの増強には、新たにどのような装備品が必要となるのでしょうか。

 加えて、外務大臣にお伺いいたします。

 今回の新たな日米ACSAによって、日本のミサイル防衛システムの強化にもメリットが期待できるのか、御認識をお伺いいたします。

 北朝鮮のミサイル能力の向上に対するもう一つの検討課題は、敵基地攻撃能力の保有です。安倍総理も、予算委員会の答弁で、その検討について踏み込んだ答弁をなされましたが、今後の具体的な検討の見通しについて、総理にお伺いいたします。

 敵基地攻撃に必要となる装備品として、既に導入済みのものには、爆弾投下のための戦闘機、洋上射撃のための護衛艦、空中給油機等があります。一方で、未配備あるいは不足が見込まれるものとして、敵のレーダーを無力化する電子妨害機、空対地ミサイル、日本から攻撃するための巡航ミサイル等が挙げられます。敵基地攻撃能力に関する我が国の足らざる部分を補うために、新たな日米ACSAが有用となり得るのか、防衛大臣の御認識をお伺いいたします。

 以上、北朝鮮の核ミサイルの脅威に関して質問いたしましたが、我が国の安全保障政策で重視すべきは、何といっても、中国や北朝鮮といった周辺諸国の脅威に対する十分な備えです。

 我が党は、安倍総理の掲げる積極的平和主義という方向性には賛成いたしますが、国際社会の平和と安全を実現するための当然の前提は、自国防衛が万全だということと考えます。

 今回議題となっている、日米、日豪、日英ACSAにおいては、新たな平和安全法制の整備に伴い、存立危機事態及び重要影響事態での後方支援と物品、役務の提供を可能としています。

 我が党は、安全法制の改正は必要と考え、独自の法案も提出しましたが、この二つの事態に地理的な制約がないことには賛成できません。このため、我が党は、新たな形での自衛権の行使が認められるべき場合を、日本周辺で、現に日本を防衛中の同盟国軍に武力攻撃が発生したため、我が国への武力攻撃の明白な危険がある事態に限定した法案を提出し続けております。

 そこで、安倍総理にお伺いいたします。

 平和安全法制において、存立危機事態と重要影響事態で地理的な制約が一切ないことが、かえって自国周辺での国防をおろそかにしているのではないか。平和安全法制の立案当時と比べて、北朝鮮のミサイル能力が急速に向上したという新たな事実を踏まえるべきです。集団的自衛権行使を前提とした訓練や装備品の配備は、これまで以上に我が国周辺に重点化していくべきではないでしょうか。日米、日豪、日英ACSAの運用に当たっても、協定に定める存立危機事態及び重要影響事態での後方支援等については、我が党の法案で定めたような、我が国周辺での米軍等防護事態に限るべきではないでしょうか。御所見をお伺いいたします。

 日本維新の会は、日本及び日本国民を守るために、現実的な外交・安全保障政策を主張し、我が国の安全を万全にするとともに、国際社会の平和と安全に貢献していくことをお約束し、質問を終わります。

 ありがとうございます。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 吉田豊史議員にお答えをいたします。

 敵基地攻撃能力保有の検討についてお尋ねがありました。

 弾道ミサイルへの対処に当たって、いわゆる敵基地攻撃能力については米国に依存しており、現在、自衛隊は、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、また保有する計画もありません。

 その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しくなる中、日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るために我が国として何をすべきかという観点から、常にさまざまな検討を行っていくべきものと考えています。

 このような検討は、具体的なスケジュール等を念頭に置くものではなく、不断に行っていくことが政府の責任であると考えています。

 存立危機事態及び重要影響事態における地理的制約等についてお尋ねがありました。

 我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変わっており、今や、脅威は容易に国境を越えてくる時代となっています。このため、安全保障政策は、我が国からの距離ではなく、我が国への影響の度合いに応じて考えるべきであります。

 存立危機事態や重要影響事態といった我が国の平和と安全に関する事態については、我が国に近い地域で生起する蓋然性が相対的に高いと考えられますが、その生起する地域からあらかじめ特定の地域を排除することは困難です。

 このため、地理的な制約を設けることは、かえって我が国の平和と安全の確保に支障を生じるものと考えています。

 いずれにせよ、自国防衛をおろそかにすることは決してあってはなりません。御指摘のように、北朝鮮のミサイル能力の向上も十分踏まえ、防衛力の強化を図りつつ、自衛隊の配備、運用、訓練に万全を期してまいります。

 また、日米、日豪及び日英のACSAについても、このような考え方のもと、適切な運用を図ってまいります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣岸田文雄君登壇〕

国務大臣(岸田文雄君) 日米ACSAとミサイル防衛についてお尋ねがありました。

 今般の北朝鮮による弾道ミサイル発射を含め、厳しさを増す地域の安全保障環境の中、日米同盟全体の抑止力、対処力を強化していく必要があります。

 平和安全法制の施行により、自衛隊が弾道ミサイル等の破壊措置をとるため必要な行動をとる場合、燃料の融通等を含め、ともに現場に所在して同種の活動を行う米軍への物品、役務の提供が可能となり、新日米ACSAのもとでの決済手続等は、このような協力にも適用されます。

 また、新日米ACSAは、例えば、日米以外の第三国を交えた多数国間訓練における日米間の物品、役務の相互提供にも適用可能になるなど、日米間の安全保障協力の円滑な実施に貢献するものです。したがって、その早期締結は、弾道ミサイル防衛における協力を含む日米協力全般の実効性を一層高める上で大きな意義があります。

 一方、ミサイル防衛に使用される誘導ミサイル自体については、日米ACSAに基づく手続取り決めにおいて、米国の国内法上の理由等により、自衛隊と米軍との間で相互提供の対象とはされておりません。(拍手)

    〔国務大臣稲田朋美君登壇〕

国務大臣(稲田朋美君) 吉田議員にお答えいたします。

 まず、北朝鮮のミサイル能力を踏まえた、我が国のミサイル防衛システムの課題と取り組みについてお尋ねがありました。

 防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画において、我が国全域を防護し得る能力を強化するため、即応態勢、同時対処能力、継続的に対処できる能力を強化することとしています。そのため、PAC3MSEの導入やSM3ブロック2Aの取得を進めるとともに、イージス艦の増勢等を進めます。

 今後とも、防衛大綱、中期防に基づき、必要な予算を確保しつつ、弾道ミサイル防衛能力の向上を進めるとともに、関係法令に基づき、いかなる事態においても国民の生命財産を守るべく、万全を期してまいります。

 次に、ミサイル防衛検討委員会の新設の見送りの事実関係及び今後の見通しについてのお尋ねがありました。

 防衛省・自衛隊としては、北朝鮮が弾道ミサイル能力の増強を急速に進めていることから、国民の生命財産を守る体制を強化していくため、何をすることができるか検討中ですが、その詳細や検討の進め方についてお答えすることは差し控えさせていただきます。

 いずれにせよ、引き続き、弾道ミサイル防衛システムの強化等の取り組みを通じて、我が国の平和と安全の確保、国民の安全、安心の確保に万全を期していきたいと考えております。

 ミサイル防衛システムの増強に必要となる新規の装備品についてお尋ねがありました。

 我が国の弾道ミサイル防衛システムの能力向上に関しては、我が国全体を多層的かつ持続的に防護する体制の強化に向け、本年一月に成立した平成二十八年度第三次補正予算では、PAC3MSEの導入、イージスシステム搭載護衛艦の能力向上等に必要な経費を計上し、また、現在国会で審議中の平成二十九年度予算案では、SM3ブロック2Aの取得といった所要の経費を計上しております。

 その上で、現在、防衛省において、将来の弾道ミサイル迎撃体制の調査研究を行うなど、種々の検討を行っています。現段階において、THAADやイージス・アショアを導入する具体的な計画はありませんが、これらの新規装備品の導入は、具体的な能力強化策の一つとなり得ると考えています。

 防衛省・自衛隊としては、このような取り組みを通じて、我が国の平和と安全の確保、国民の安全、安心の確保に万全を期していきたいと考えております。

 最後に、我が国の敵基地攻撃能力と日米ACSAとの関係についてお尋ねがありました。

 ACSAは、自衛隊と相手国の軍隊との間において、例えば燃料や食料、輸送といった物品、役務を相互に提供する際の決済手続等の枠組みを定めるものです。

 主な装備品や誘導ミサイルは、日米ACSAに基づく手続取り決めにおいて、米国の国内法令上の理由等により物品の相互提供の対象となっていません。

 したがって、敵基地攻撃能力に必要となる装備品等について、今般審議していただく日米ACSAを活用して補うことはできません。(拍手)

副議長(川端達夫君) これにて質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

副議長(川端達夫君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後二時五十二分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣   安倍 晋三君

       外務大臣     岸田 文雄君

       防衛大臣     稲田 朋美君

 出席内閣官房副長官及び副大臣

       内閣官房副長官  萩生田光一君

       外務副大臣    岸  信夫君


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