衆議院

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第34号 平成29年6月15日(木曜日)

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平成二十九年六月十五日(木曜日)

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 議事日程 第二十七号

  平成二十九年六月十五日

    午前零時十分開議

 第一 安倍内閣不信任決議案(安住淳君外三名提出)(前会の続)

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本日の会議に付した案件

 日程第一 安倍内閣不信任決議案(安住淳君外三名提出)(前会の続)


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    午前零時十二分開議

議長(大島理森君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 日程第一 安倍内閣不信任決議案(安住淳君外三名提出)(前会の続)

議長(大島理森君) 日程第一、安倍内閣不信任決議案を議題とし、前会の議事を継続いたします。

 提出者の趣旨弁明を許します。安住淳君。

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 安倍内閣不信任決議案

    〔本号末尾に掲載〕

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    〔安住淳君登壇〕

安住淳君 皆さん、こんばんは。

 私は、民進党・無所属クラブ、日本共産党、自由党及び社会民主党・市民連合を代表して、安倍内閣不信任決議案について、提案の趣旨を御説明申し上げます。(拍手)

 まず、決議案の案文を朗読します。

  本院は、安倍内閣を信任せず。

   右決議する。

    〔拍手〕

以上であります。

 討論に先立ち、現在の参議院における与党側の対応について断固抗議します。

 参議院法務委員会での共謀罪法案の審議はまだ終わっておりません。にもかかわらず、与党側は、委員会質疑が未了なまま、本会議中間報告というこそくな手段を用いて、強行採決を今まさに行おうとしております。これは、民主主義を否定する、憲政史上まれに見る暴挙であり、看過することはできません。

 この共謀罪に対する国民からのさまざまな懸念の声に一切耳をかさず、ひたすら法案の成立に突き進む安倍政権は、断じて容認することができません。

 参議院での審議を直ちに法務委員会に差し戻し、しっかりとした質疑を行い、民主的ルールにのっとった議会運営を行うことを改めて強く要求いたします。

 この一連の国会対応でも明らかなように、この四年半、安倍政権は、意見を異にする人々の声に一切耳をかさず、数の力に頼った政権運営を続けてまいりました。私は、安倍一強と言われる政治状況が生んださまざまな問題をここで明らかにし、なぜ我々が本日、安倍内閣不信任決議案を提出するに至ったか、以下、具体的に申し上げます。

 まず、安倍総理が腹心の友と呼ぶ人物が理事長を務め、安倍総理御自身もかつて役員を務めていた加計学園を取り巻く数々の疑惑であります。

 加計学園については、愛媛県今治市が過去十五回も獣医学部設置を求めてきましたが、いずれも認められなかったという経緯があります。

 それが、安倍内閣が発足した途端、とんとん拍子で話が進み、あっという間に国家戦略特区を利用した獣医学部設置が認められ、わずか八日間の公募期間という驚くべきスピードで加計学園が選ばれました。

 この間、内閣府や文部科学省の間では、平成三十年四月開学を前提に、逆算で最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい、これは官邸の最高レベルが言っていることだとか、設置の期間について、今治市の区域指定時より、最短距離で規制改革を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理の御意向だと聞いているなどというやりとりが交わされ、これが記された内部文書も明らかになりました。

 しかも、当時文部科学省の事務方のトップ、事務次官を務めていた前川喜平氏は、文書は本物であると認めたばかりか、和泉洋人総理補佐官からは対応を早くしてほしい、加計学園理事で内閣官房参与であった文部科学省OBの木曽功氏からも早く進めてほしいと働きかけを受けていたことも暴露し、結果として行政がゆがめられたとして、勇気ある告発を行いました。

 さらに、前川氏に続き、複数の文部科学省職員が次々と同様の証言をしていることが報道されています。私の認識では、複数の文部科学省職員がこの文書の存在、そして共有を認めている以上、これは怪文書でも何でもなく、紛れもない文部科学省の行政文書ではありませんか。

 にもかかわらず、安倍総理は知らぬ存ぜぬ、菅官房長官は怪文書と決めつけ、国会の再三の要請にもかかわらず、政府は再調査を拒否してまいりました。

 しかし、厳しい世論の批判を受けて、ようやく先週末、再調査を行うと表明しました。表明はしましたが、いまだその結果は公表されておりません。よもや、国会が閉じるのを待っているわけではないでしょうね、総理。

 いずれにせよ、こうした姿勢は、実態解明をして国民に真実を知らしめるのではなくて、むしろ疑惑にふたをするようしむけていると言わざるを得ません。

 しかも、官房長官に至っては、前川氏を、うそつき、地位にしがみつく無責任な人物、さらには、いかがわしい店に通う品性下劣な人間であるとのレッテルを張り、繰り返し人格攻撃を加えています。

 皆さん、官邸が公務員の素行を日常的に調査し、弱みを握り、一たび反旗を翻すようなことがあれば社会的に抹殺しようとする姿は、まさに恐怖政治ではないんですか。

 政府は、国民の根強い不信感に対して謙虚に向かい合い、みずから実態を解明すべきであり、それがない限り、人心は大きく離れ、国家機関そのものに対する信頼がなくなる危機にあることをよく認識すべきであります。

 次に、安倍総理の昭恵夫人が名誉校長を務めていた森友学園を取り巻く数々の疑惑です。

 森友学園は、大阪府豊中市に小学校を設置するに当たり、当初、安倍晋三記念小学校という名で寄附を募ったということであり、籠池前理事長夫婦も、昭恵夫人との親密な関係を大々的に利用していたと認めております。

 この結果、本来は無理筋だった小学校設置の話がとんとん拍子に進み、不動産鑑定士が九・六億円と鑑定した国有地が、地下から大量の生活ごみが見つかったという口実で八・二億円も値引きをされ、最終的には九割引きの一・三億円という破格の安値で売却をされました。

 しかし、その後の調査によると、値引きの根拠となった地下九・九メートルの深さまでごみが埋まっているという話は、全く根拠がないことが明らかになりました。つまり、売却価格の積算根拠がでたらめだった可能性が高くなったということです。

 財務省という役所は、予算や国有地の売却には極めて厳しい役所です。私が申し上げているんですから、間違いありません。その財務省がなぜ、国土交通省大阪航空局が示したこのいいかげんな算定を真に受け、国民の大切な資産である国有地を投げ売りするかのごとく処分したのか。そこには、大きな政治力、権力者に対するそんたくが働いていたのではないですか。

 森友疑惑に関して、当初、自民党は、籠池前理事長は民間人だからという理由で、参考人招致には否定的な態度をとり続けていましたね。しかし、籠池氏が昭恵夫人から百万円の寄附を受けたと述べた途端、竹下国対委員長は、総理への侮辱だとして、一転して証人喚問に応じると表明しました。

 証人喚問というのは、本来、国政調査権に基づき、国民に対し真相を明らかにするために行うものであって、権力者に刃向かう者を呼びつけ、たたき潰すために行うものではないはずです。私は、籠池氏証人喚問における与党側の態度にずっと危惧を抱いておりました。

 安倍総理、あなたは、国会の質疑において、私や妻が関係していたということになれば、総理も国会議員もやめると大見えを切りました。

 あなた自身はともかく、昭恵夫人が深く関与していたことは、数々の証拠から見て明白な事実ではありませんか。籠池氏は、証人喚問においても、昭恵夫人から百万円の寄附があったことや、夫人付と呼ばれる政府職員とのやりとりの詳しい実態を暴露しました。

 我々野党は、籠池氏が証人喚問に応じた以上、昭恵夫人も証人喚問に応じていただき、籠池氏が証言したことについて一つ一つ弁明すべきではないかと繰り返し要求いたしましたが、安倍政権は、夫人はもとより、関係した政府職員も含め、全て拒否し続けました。

 しかし、この問題はまだ終わっていません。なぜ国民の大切な資産である国有地が不当に安く払い下げられたのか、我々は今後も徹底追及をしてまいります。

 次に、共謀罪法案について申し上げます。

 今さら言うまでもなく、本法案には数々の重大な問題が含まれており、自民党の心あるOB議員からも批判が寄せられています。

 しかも、この法案に対する不安は、国内のみならず、海外でも広がっており、国連プライバシー権に関する特別報告者であるジョセフ・ケナタッチ氏は、プライバシーに関する権利と表現の自由への過度の制限につながる可能性があるとまで指摘しています。

 このような指摘があるのなら、政府は意を尽くして説明をし、懸念を解消するというのが常識的な対応というものであります。にもかかわらず、政府は、法案の公式な英訳文をいまだ国連に送らず、説得力のある根拠も示さず、ただ抗議するのみで、あげくの果てには、特別報告者は国連の立場を反映するものではないなどと、人格攻撃まがいの批判に終始しています。

 安倍総理、国際社会の批判にもっと謙虚になるべきではありませんか。

 政府は、もともと、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、テロ対策の観点から、国際組織犯罪防止条約、いわゆるTOC条約締結が不可欠だとして、その国内法が今回の法案であり、テロ対策に必要不可欠であるとの印象操作を行ってきました。

 しかし、厳密に調べると、今回の法案はテロ対策とはおよそ関係なく、そもそも、法案の条文には当初テロという文言さえなかったのを、あえてテロ等準備罪という名前を無理やりつけて行い、国民や報道機関に誤解を植えつけたのではないでしょうか。

 この法案の委員会質疑で明らかになったように、共謀罪はTOC条約に必要不可欠なものではないのであります。にもかかわらず、この法案が成立しなければ東京オリンピックやパラリンピックは開けないなどと、総理を含めて閣僚が一斉に発言したことを、私は本当に恥ずかしいことだと思いました。

 我々が懸念するのは、普通の社会生活を送る人が突然いわれなき容疑で調べられたり、内心の自由に踏み込まれたりといったことが、共謀罪法案成立によって起こりかねないということであります。国家権力というのは、あくまでも抑制的なものでなければならない。一人一人の人権を一方的に踏みにじるようなことがあってはなりません。だからこそ、私どもは共謀罪法案に強く反対をしています。

 総理、もう一度申し上げますが、今からでも遅くはありません。中間報告という強行採決はやめて、直ちに委員会に法案を差し戻し、慎重審議をなさるよう強く申し上げたいと思います。

 次に、国民の知る権利を脅かすものとして、今国会で浮かび上がってきた南スーダンPKO部隊の日報問題について申し上げます。

 我が国が他国に自衛隊を派遣し続けるかどうかという重大な政策の判断材料となる現地からの日報について、防衛省は当初、破棄されて存在していないと説明していました。しかし、その後の調査では、統合幕僚監部にも司令部にも一貫してデータが残っていたことが判明しました。さらに、防衛省内部では、今さらあるとは言えないとして、日報のデータの消去を初めとする組織ぐるみの隠蔽工作が行われたことが否定できません。

 これは国民の知る権利を侵害するとともに、派遣される自衛官の命をも脅かしかねない不祥事であります。

 現在、防衛省内では特別防衛監察が実施され、真相解明と関係者の処分を待っているところですが、まるで国会を避けるかのように、何ら途中経過の説明もなく、国民もその内容は全く知る由がありません。

 稲田防衛大臣、あなたは一体どこで何をやっているんですか。文民統制というなら、あなたが先頭に立って指導力を発揮すべきではないですか。

 戦後、自衛隊が培ってきた信頼が崩れかねない事案であるという認識が防衛大臣には欠如しているのではないでしょうか。一日も早く真相を解明して関係者を処分するとともに、国会に報告すべきであると私は申し上げます。

 今、我が国は国際社会から不安と不信の目で見られ始めています。国際的なジャーナリスト組織による報道の自由度ランキングでは、我が国の順位は世界百八十カ国中七十二位にまで低下、主要七カ国中最下位であります。

 また、国連の表現の自由に関する特別報告者であるデービッド・ケイ氏は、メディアの独立性が重大な脅威にさらされていると述べ、安倍政権が強行成立させた特定秘密保護法の改正も勧告しています。

 ことし一月、文部科学省の組織ぐるみの天下り問題が明らかになりました。

 政府は、この問題が国会で大きく取り上げられると、実態の調査を約束しましたが、調査結果を報告するとしたのは三月末。つまりこれは、予算審議が終わるのを待って出すと宣言したということですね。実にこそくなやり方だと思います。しかも、全省庁を対象とした天下りの調査は、会期末が迫った今なお、全くナシのつぶてであります。

 事実を隠蔽し、国会や国民にうそをついている今の政府の姿勢は、この一件からも明らかであります。

 これら一連の問題に共通するのは、国会で必要な情報は一切公表せず、都合が悪くなると数の力で筋の通らない強行採決を連発するという、安倍政権の強者の論理です。

 国際社会が安倍政権に向ける不信の目は、日に日に強まっていると言わざるを得ません。安倍総理、権力というものは、権力者にとって都合の悪いことや不祥事を隠すために使うのではなくて、国を信じて、社会のルールを守り、毎日真面目に生きている日本国民のために使うものであるということを諭しておきたいと思います。

 安倍総理は、五月三日に開催された集会において、突然、憲法九条改正をぶち上げました。そして、その後の委員会質疑で、我が党の委員がその真意をただしても、一切答えようとはしませんでした。実に奇怪なことであります。

 あなたは、この場では、自民党総裁としてではなく、内閣総理大臣として立っていると述べましたが、議院内閣制においてそのような言いわけは通用しません。

 しかも、詳細については読売新聞を熟読してほしいなどと、質疑者をばかにするような答弁をしました。総理大臣が国会答弁を放棄し、新聞を読めという態度は、国民にはおごりにしか聞こえないのではないでしょうか。

 我が国には一億二千万余りの国民がいますが、その一部にしか購読されていない新聞を熟読してほしいというのは、国民への説明責任を放棄したにも等しい、許されない態度です。総理、あなたはいつから特定新聞の販売責任者になったんですか。

 安倍総理は、自分が気に入ったメディアや自分を批判しない御用新聞はどんどん利用する一方で、自分を批判するメディアには徹底的に攻撃します。

 かつて、戦後の歴代総理や、その取材を行うマスコミには、お互いを尊重する礼儀がありました。いかなる批判を受けても、気に入らない記事を書かれても、総理大臣たるものは真摯に対応し、全てのマスコミを原則として対等に扱うという暗黙のルールがあったと思います。その背景には、いずれのメディアに接する国民にも同等の対応を行うという考え方が底流にあったからだと思います。

 大変失礼な言い方ですが、総理、あなたは、そうした歴代総理やメディアが維持してきたよき関係を無視する、新しいタイプの総理大臣です。そういえば、ことし一月に就任した海の向こうの大統領にも何か同じものを感じるのは私だけでしょうか。

 私は、分断の政治、対立する政治を好んで行う指導者は一流だとは思いません。お互いの違いを尊重しながら調和を目指すことこそ、真のリーダーのなすべきことではないでしょうか。

 今国会では、最も重要な課題であった二百年ぶりの天皇陛下の御退位について、衆参正副議長のもと、各会派が真摯な議論を行い、国会が主導して法案成立に至ったことは、大きな成果でありました。大島議長、川端副議長、佐藤議運委員長を初め、関係者には深く敬意を表します。

 議院運営委員会での閣法の質疑は実に六十九年ぶりということであり、附帯決議に女性宮家の創設が検討項目として盛り込まれたことも高く評価するものであります。

 なぜこのような成果が得られたのか、私はいろいろ考えてみました。その結果、わかったことは、安倍総理、あなたがいなかったからこそうまくいったのです。官邸が口出しをせず、国会主導で議論が進んだからこそ、円満な形で結論を出すことができたのではないでしょうか。議院運営委員会において、静かな環境で各党各会派がしっかり議論できたのは、官邸が横やりを入れなかったおかげだと、私は総理に深く感謝を申し上げます。

 これは、対立をあおるやり方ではなくて、多少時間がかかっても、議長のもとであるべきコンセンサスを求めるやり方の方が、結果的には国民の総意に近い結論を出し得るということであり、今回のことはいわば国会のよき先例になったというふうに私は思っております。

 次に、安倍内閣の閣僚らの資質について、残念ながらたださなければなりません。

 先ごろ、今村雅弘復興大臣が辞任をしました。私は、今村大臣からあっちの方と呼ばれた東北の人間です。明治維新以降、東北は、白河以北一山百文と軽視され続けてきました。今村氏の発言は、東北を軽視した発言そのものであり、被災者の心を折る極めて残念な発言だったと思います。

 安倍総理、ところで、なぜ今村氏を復興大臣に任命したんですか。その任命責任は、残念ながら極めて重いと断ぜざるを得ません。

 問題閣僚は今村前復興大臣だけではありません。

 山本幸三地方創生担当大臣は、地方で行った講演の中で、一番のガンは文化学芸員と言われる人たちだ、一掃しなければだめだと述べましたね。学芸員は、その地域の歴史や文化、芸術を後世に伝えていく大切な役割を担っている人たちです。この人たちをガン呼ばわりし、一掃などという穏やかでない言葉を平気で使うあなたは、大臣失格と言わざるを得ません。

 このほかにも、共謀罪法案を担当する金田法務大臣や、我が国の安全保障をつかさどる稲田防衛大臣など、任命する安倍総理の資質すら疑いたくなるような人選をなぜ行ったんでしょうか。この演壇から議場内を拝見すると、自民党席の上部には立派な見識を持つ先輩や同僚議員が数多く見られます。なぜそういう方々ではなく、ここにいる人たちがひな壇にいるんでしょうか。

 もとより、閣僚の任命は総理の専権事項ですから、私ごときが口を挟むのもおこがましい限りとは思いますが、しかし、この顔ぶれを見ると、マスコミがやゆするように、お友達優先の人事をあなたはしているのではないですか。こうした手法は、加計学園、森友学園疑惑に何か通じるものがあると私は思っています。

 私たち野党四党は、先週、党首会談を行い、安倍政権とは厳しく対決していくことを確認し、本日ここに内閣不信任案を四党共同で提出しております。

 安倍総理、これ以上あなたにこの国のかじ取りを任せることはできません。あなたが出席する予算委員会は、騒然としてぎすぎすした雰囲気になります。あなたが閣僚席から身を乗り出してやじを飛ばす姿を国民が眉をひそめて見ていることを、あなたはお気づきですか。

 私は、ここまで、不信任とすべき理由をさまざまな角度から説明してまいりました。

 今国会、今も大きな議題となっている共謀罪法案や加計学園、森友学園疑惑に共通しているのは、権力を持つ者が、その権力をみずからの保身や親しい人のために使っているという点であります。その結果、国民の基本的人権を脅かしたり、行政をゆがめたり、国民の血税や国有地を不正に特定の人間に与えてしまうという問題が現実に起きているではないですか。一体、誰のために政治を行っているのでしょうか。そこに疑念があるからこそ、私たち野党はあなたに不信任を突きつけるのです。

 世の中には、政治や行政の助けを必要とする人がたくさんおります。権力というものは、理不尽な思いをしていたり、光が当たらなかったり、決して顧みられない中でも頑張っている人たちのためにこそ使われるべきであり、そういう方々の信頼があって初めて政治は成り立ちます。そのような人たちの、本来持っている知るべき情報、示すべき文書を隠蔽していたのでは、この国の未来は開けるわけがありません。

 ここにおられる議員各位の中に、私の訴えに何かを共有していただける方は多いと信じます。与党であれ野党であれ、一年生議員であれ十回生議員であれ、私たちは同じ船に乗っています。国政という船のかじ取りを任されているのは、安倍総理だけではないはずです。

 国民の信託を受けてここにおられる議員諸兄が、その与えられた任期において、立法府として厳しく行政府を監視する、そうした作業を与野党でうまく機能させてこそ、国民の政治への信頼を取り戻すことができるのではないですか。

 そのためには、今のいびつとも言えるこの権力のありようをしっかりと正していかなければならないと思います。そのための内閣不信任決議であることを強く訴え、私の趣旨弁明を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)

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議長(大島理森君) 討論の通告があります。順次これを許します。西村康稔君。

    〔西村康稔君登壇〕

西村康稔君 自由民主党の西村康稔でございます。

 私は、自由民主党・無所属の会を代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対し、断固反対の討論を行うものであります。(拍手)

 まず、民進党、共産党、自由党、社民党の諸君は、不信任の理由として国家戦略特区における加計学園の獣医学部新設への対応を挙げていますが、この問題は、平成十九年以降、十年の長きにわたって、愛媛県、今治市が構造改革特区として申請しながら実現しなかったものを、安倍総理の強いリーダーシップで、まさに岩盤規制をくりぬき、実現したものであります。安倍総理が強く指示したのは、まさにこの岩盤規制の改革であり、私物化など全く的外れな指摘であります。

 この点、昨夜、国家戦略特区諮問会議の民間議員五名の方々が緊急記者会見し、政策判断、規制改革のプロセスには一点の曇りもないと明言されました。ルールと手続に厳正にのっとったこの決定の、一体どこに不信任に値するような瑕疵があったというのでありましょうか。

 そもそも、今治市の獣医学部誘致は、平成十九年に最初の提案がなされて以降、自民党政権下ではずっと対応不可とされていたものが、民主党政権下で、平成二十二年度中を目途に速やかに検討と前向きに格上げされたものであります。また、昨年四月には民進党の高井崇志議員が国会で質問するなど、民進党が進めてきた問題であります。

 それにもかかわらず、安倍総理があたかも関与していたかのような印象をつくり出し、みずからも進めてきたにもかかわらず、全く手のひらを返し、知らぬふりして政権攻撃に血眼になる、このような無責任かつ無節操な姿勢が許されるはずはありません。

 さらに、民進党は国家戦略特区を廃止する法案を参議院に提出しました。あいた口が塞がりません。規制改革に逆行し、日本経済を停滞せしめる天下の愚策で、何かといえば改革を唱える民進党の姿勢がまさにポーズだけの偽りの姿であることを示すものであります。

 今まさに第四次産業革命を迎え、自動運転、人工知能、フィンテックと、さまざまな新しい挑戦を国家戦略特区で実践しながら進めていくべきこのときに、廃案など到底考えられないわけであります。古い社会にしがみつき、既得権益を守ろうとする民進党の姿。本当に情けない。改革の姿勢など、みじんもないわけであります。

 総理は、先週、文科省の文書の徹底調査を速やかに実施するよう松野文科大臣に指示されました。手続に何の不正も、一点の曇りもなかったことを証明するためにも、松野大臣におかれては、これまでも真摯に丁寧に対応してきておられますが、さらに徹底した厳正な調査を行い、速やかに結果を公表し、丁寧に説明をしていただきたいと思います。

 大義のない不信任案提出は、単なる審議引き延ばしにすぎません。

 政府は、国民生活に必要な法律案を提案しています。そして、限られた会期の中でこれを議論し、国会のルールに基づいて採決を行うことが私たち立法府の責務であります。いたずらに審議を引き延ばす行為は言語道断であります。

 参議院法務委員会では、テロ等準備罪の審議をわずか二日間しかしていないにもかかわらず、一部の野党が委員長解任決議案を出し、委員会を散会させました。さらに十三日には、まだ採決の提案をしていないにもかかわらず、野党議員の審議の途中でありながら、それを打ち切り、法務大臣問責決議案を出してきました。

 与党としては十分な審議を積み重ねていこうとしていたやさき、野党みずからが委員会の審議をとめてしまったのであります。昨日午前中は、参考人質疑も行い、丁寧に審議を進めてきているのに、野党は一体何をやりたいんでしょうか。

 世界では、ことしに入って六十回ものテロ事案が発生しております。国際的なテロ集団のネットワークも言われる中で、二〇一九年ラグビーワールドカップ、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック、こうした開催を控え、野党諸君はもっと現実を直視する必要があるのではないでしょうか。

 テロを含む組織犯罪を未然に防止し、これと闘うため、世界各国と連携をし、国際協力や捜査情報の共有を可能とするTOC条約の締結は急務であり、そのためにテロ等準備罪の早期成立は必要不可欠なのであります。

 普通に生活している一般人の方々は対象にはなりません。監視の対象にも捜査の対象にもならないんです。捜査の方法も今と何も変わりません。(発言する者あり)

議長(大島理森君) 御静粛に。

西村康稔君(続) このことは安倍総理や金田法務大臣が何度も答弁しているにもかかわらず、野党は一般人が対象になると喧伝し、国民が萎縮すると主張しますが、むしろ、いたずらに不安をあおり、国民の言動を萎縮させようとしているのはあなたたちなんです。

 民進党の蓮舫代表は、政府は一度、廃案にし、立ちどまって何が必要か考えるべきだと言われましたが、現実を直視しているからこそ、今回のテロ等準備罪が必要なのであります。

 我々与党は、大局を見失うことなく、責任と使命感を持って、国民の命と暮らしを守り抜く決意であります。

 野党諸君は、半年前の十二月、臨時国会でも内閣不信任案を提出しました。その際、我が党の林幹事長代理は、反対討論の中で、国民のために建設的な対案づくりをなさったらどうかと提案したはずであります。

 立法府は、国民の負託を受け、現行制度で対応できない法律や制度を時代に合った新しいものに変えていくことが仕事であります。憲法もしかりです。そのために与野党で建設的な議論を行うべきであり、野党諸君は、批判に明け暮れるだけではなく、少しはそうした責任を果たそうと前向きな努力をしてみたらどうでしょうか。

 この国会で党首討論は一度も開かれておりません。前代未聞であります。野党は形だけ党首討論を求めてきました。実際には、終盤国会に向け、自民党から再三開催を呼びかけたにもかかわらず、見向きもせず、一度も応じることなく、結局口先だけなのであります。

 民進党は、蓮舫代表が出たくないのか、あるいは周りが出したくないのか、いずれにしても、内閣不信任案を出すなら、まずは党首討論で議論したらどうですか。むやみに総理出席の集中審議を求め、朝から晩まで同じような批判、質問を繰り返す、そればかりであります。安倍総理初め閣僚は、めげることなく一つ一つ誠実に対応し、説明責任を果たしてきているところであります。

 そもそも日本の総理大臣の国会出席日数は他の先進国に比べ格段に多く、これを減らすために党首討論を開く、そういう趣旨であったと理解をしております。こんなパフォーマンスの不信任案を出すより、正々堂々と党首討論を開き、あわせて、総理の国会出席日数を含め、ともに国会改革を進め、建設的な議論をしようではありませんか。

 以下、安倍内閣がいかに国民の負託に応え、実績を上げてきたのか、簡潔に申し述べます。

 まず、北朝鮮は、ことしに入って九回もの弾道ミサイル発射を行い、国際社会を挑発し、威嚇し続けています。ミサイル開発は新たな脅威の段階に入ったと言われ、国民の生命財産が脅かされている状況です。

 北朝鮮問題は国際的に最優先の課題であり、イタリアで行われたG7サミットにおいて安倍総理が主導的役割を果たされたことは、国内外ともに広く知れ渡っている事実であります。

 安倍総理は、総理就任から延べ百十九もの国や地域を訪れ、首脳会談は五百八十回に上ります。各国の首脳が安倍総理を頼りにしてきているのであります。

 我が国の総理大臣が国際社会で発言力を増すことは大きな国益であり、安倍総理にはこれからも地球儀を俯瞰する外交を力強く展開し、我が国の存在感を高めていただきたいと思います。与党は、総理が思う存分に外交を展開できるよう全面的にバックアップしてまいります。

 特に、北朝鮮問題が緊迫する中で、近隣諸国との関係、連携は大変重要であります。我が党の二階幹事長は、中国、韓国とのかけ橋となり、先月、今月と総理特使として両国首脳と会談いたしました。私自身も、二階幹事長とともに韓国を訪れ、文在寅大統領との会談に同席をいたしました。大統領から、しっかりと日本と連携したい、未来志向で協力したいとの話を伺いました。今後行われるであろう日韓首脳会談に向け、大変よい会談であったと率直に感じたところでございます。

 ことしは日中国交正常化四十五年、来年は日中平和友好条約四十年、韓国も新大統領が誕生し、まさに両国との関係改善、強化のチャンスの年を迎えております。難しい課題もありますが、安倍総理におかれては、アジア地域の平和と安定のため、これまで以上に胸襟を開き、率直な対話を進めていただきたいと思います。

 アベノミクスは五年目に入りました。この四年半の取り組みにより、雇用と所得環境の改善が大幅に改善したことは誰の目にも明らかであります。名目GDPは過去最高の水準です。有効求人倍率は四十三年ぶりに一・四八となり、全ての都道府県で一を上回る状態が続いています。今後もぶれることなく経済最優先で取り組み、日本経済を新たな成長軌道に乗せていかなければなりません。

 安倍内閣は、最大の景気対策として、補正予算と本予算を早期に成立、実施することができました。本予算は過去最大の約九十七・五兆円。経済成長と財政再建を両立する予算であります。

 成長の果実を弱い立場の方々に再分配する政策もしっかりと充実させています。一億総活躍の実現に重点配分し、介護職員の皆さんには、経験などに応じ昇給する仕組みをつくり、月額平均一万円相当の改善を行いました。保育士の方々には、おおむね経験三年以上で月五千円、七年以上で月四万円の加算を行い、加えて、全ての保育士の皆さんに二%の処遇改善を行いました。これにより、政権交代後、合計で一〇%の改善が実現することができました。いずれも、財源を確保しながら、民主党政権とは比べ物にならない処遇改善を実現しているのであります。

 また、意欲と能力のある学生が経済的事情で高等教育への進学を断念せざるを得ないケースは国家の損失であります。私自身も奨学金をいただいて大学に進学させていただきました。教育を未来への投資と捉える視点が大事であります。今般、給付型奨学金制度を創設したことは、内外に高く評価されています。

 経済の好循環実現に向けた政労使合意も、長時間労働の是正の合意も、経済界の皆さんと、民進党の支持母体である連合の御協力のもと、実現することができたのであります。今後、法案を準備し、働き方改革をしっかりと実現していくのが安倍内閣であります。

 誰もにチャンスがあり、活躍できる一億総活躍社会を実現し、成長と分配の好循環を強化することが安倍内閣の経済政策であります。しっかりと結果を出し続けてきていることは言うまでもありません。そのことが、結果として歴代三位の在任期間につながっているのであります。引き続き、安倍総理におかれては、謙虚に丁寧に、一つ一つ政策を着実に実行していただければと思います。

 政治の安定を図り、日本の平和と繁栄をしっかり実現し続けるために、批判するためだけの野党の不信任案に対し、毅然として否決していただきますよう強くお願い申し上げ、私の反対討論を終わります。(拍手)

議長(大島理森君) 泉健太君。

    〔泉健太君登壇〕

泉健太君 民進党の泉健太です。

 民進党・無所属クラブを代表し、憲法六十九条に基づき提出された内閣不信任決議案に賛成の立場で討論をいたします。(拍手)

 民進党が不信任案を提出したその最大の理由は、安倍内閣と与党の目に余る国民軽視、国会軽視の姿にあります。

 民主主義と独裁国の違いは、民主主義では、まず投票して、その後で命令を聞くが、独裁国では投票する無駄が省かれているということである。米国の作家チャールズ・ブコウスキーの言葉のとおりの出来事が、まさに参議院で行われようとしている法務委員会の採決飛ばしではないでしょうか。

 このような行為が与党によって悪びれもなく行われる、この一つをとっても十分不信任に値する、そう申し上げねばなりません。

 しかし、それだけではありません。以下、不信任の理由を申し上げます。

 まず第一の理由、それは、真相究明に対する安倍内閣の極めて不誠実な姿勢にあります。

 私たち国民は、行政は公正、透明であるものと信じています。しかし、どうやらこの政権は、さまざまに動き回る総理夫妻と仲よくなって、その名前を使えば、行政が取り計らってくれる国になってしまったと国民が感じているのではないでしょうか。疑惑は調査されず、情報公開もされず、政府・与党は資料隠しと調査拒否を貫いています。

 森友問題で総理は当初どう言っていたか。私や妻が関係したということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたいと力説をしていたのであります。

 籠池氏が、瑞穂の国記念小学院開設に向け国有地を購入する際、総理や総理夫人の名前を出した。すると、近畿財務局、国交省、大阪府からの提示は鑑定価格の九割引きでした。

 安倍昭恵夫人が名誉校長を務められていたことからしても、関係性は歴然であります。これだけの証言や証拠が並べられたなら、安倍内閣は、みずから積極的に、昭恵夫人や当時の財務省理財局長、近畿財務局長らの証人喚問に応じ、財務省には森友学園との交渉記録の廃棄をやめさせ、情報開示をするよう命じるべきでした。それを、そんたく行政の有無を究明せず、政府への国民の信頼を大きく損ねたのであります。

 そして、加計学園問題。

 真面目に詳細な資料をそろえた京都産業大学の申請は、あっさりと門前払いされました。本当にひどいことであります。その一方で、総理の親友が理事長を務める加計学園は、たった二枚の資料で獣医学部の新設が認められました。京都産業大学も総理と友達づき合いをしていればよかったのでしょうか。日本はそんな国だったのでしょうか。

 獣医学部は全国十六大学。その定員は九百三十名です。政府は、その約二割に相当する百六十名もの新設枠を一挙に加計学園のみに振り向けました。そして、疑惑が深まる中、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向との文書が見つかり、前文部科学事務次官までが、在職中に示された実在する文書である旨の証言をしました。しかし、菅官房長官や松野文科大臣は、信憑性も定かではない、全く怪文書みたいと言い放ち、野党と国民が求める調査を拒否したのであります。

 さすがに世論の批判に押され、安倍内閣は文科省の追加調査を渋々行っておりますが、それも内閣府への調査については頬かむりをしたまま。なぜそこまで隠すのか。見識のあった前任の石破大臣をすげかえてまでのこの選定劇に、国民が疑問と不信を抱くのは当然のことであります。だからこそ、徹底的な調査と情報開示こそが必要なのであります。情報隠蔽内閣は去るべし、そう言わざるを得ません。

 ちなみに、南スーダン日報問題でも、当初、日報は存在しないとしていたものが、組織内で隠蔽と虚偽報告が行われていた疑惑が強まりました。しかし、稲田大臣は、雲行きが怪しくなると特別防衛監察を行うと発表、事実上、国会会期中の真相究明を先送りしております。

 安倍内閣は、政権に不利な情報は徹底的に嫌う、だから、役人は情報を隠蔽せざるを得ない。この悪循環こそが我が国政府職員のやる気をそぎ、行政組織を腐らせているのではないでしょうか。今こそ、我々国会がそれを阻止すべきなのであります。

 不信任の第二の理由は、めちゃくちゃな共謀罪法案の進め方です。

 私たち民進党は、この安倍政権のもとでも、国民のためになる法案には賛成してまいりました。だから、今国会でも、本会議採決を行った法案の七八%には賛成してきたのであります。また、総理の外交出張にも極力協力もしてまいりました。しかし、国民を欺き、国民の自由を縛る法案には明確に反対をする、危険性を国民に伝える、我々にはその責任があります。

 テロ対策ではない法案をテロ等準備罪と偽ったこと、そして、組織的犯罪集団を見つけ共謀を立証するためには一般国民のメールやSNSの内容を監視せざるを得ないのに、そのことをごまかし続けていること、本来のテロ対策は、入管、税関、危険物の管理、空港の手荷物検査などの体制を強化することにあるにもかかわらずその予算は確保していないこと、極めて不誠実です。

 市民の表現を萎縮させ、多様な意見を抑圧する法案を無理やり成立させようという政権では、民主主義は守れなくなります。

 また、政府の答弁も全くひどいものでした。

 特に、金田法務大臣は、答弁をすぐ刑事局長に委ねたり、ペーパーを棒読みした上で質問内容を忘れてしまったり、官僚の耳打ちをそのまま答弁してみたり、判例がないのにあるかのように答弁したり、あげくの果てには、みずからの頭脳が対応できないことを認めたり、何と素直な大臣なのでしょうか。

 質疑を充実させるというなら、なぜ金田大臣そのものを交代させなかったのか。大臣の留任は、安倍内閣の国会対応の軽さを物語っております。

 また、与野党で誠実に取り決められていた過去の申し合わせ事項を与党は次々とほごにいたしました。質疑者の……(発言する者あり)どっちがだとはどういうことでしょうか。宮川さんですか。違いますね。それは事実ではありません。

議長(大島理森君) 進めてください。

泉健太君(続) よく安倍総理も人の名前を名指しして質疑をされますね。

 与野党で誠実に取り決められた申し合わせ事項を与党は次々とほごにしました。質疑者の要請がないままに政府参考人を出席させ、慣例で認められてきた質疑者の資料配付を与党側が阻止する、こういったことは数の横暴にほかなりません。大変情けない。良識のない数の暴挙に断固抗議をしたいと思います。

 不信任の第三の理由は、安倍内閣の経済財政運営です。

 アベノミクスの現実は、経済成長率が何よりも物語っています。

 二〇一六年は、実質一・二%、名目一・一%、直近の二〇一七年一―三月期も、年率換算では実質一・〇、名目ではマイナス一・二という惨たんたる数字であります。二%の成長も名目GDP六百兆円への道筋も全く見えません。

 成長戦略も一向に成果が上がりません。

 総理は一月の施政方針演説で、イノベーションを次々と生み出すための規制改革、安倍内閣は三本目の矢を次々と打ち続けますと大見えを切りながら、結局は、先ほどの西村議員の御指摘のとおり、総理のリーダーシップでお友達だけが通る小さな穴があいただけ。友達ではない事業者にとっては、相変わらず規制や手続の高い壁がそびえ立っております。

 また、日本のビジネス環境を二〇二〇年までに先進国中三位にすると掲げながら、いまだに二十六位であります。

 二〇二〇年度の基礎的財政収支黒字化目標の達成も不可能なことは明白です。安倍内閣のエンジンが空吹かしでしかないことは誰の目にも明らかであります。

 不信任の第四の理由は、一億総活躍社会の失敗です。

 保育士の処遇改善では、月額五万円引き上げを目指す我が党案に対し、政府案は、全ての職員を対象に行う処遇改善はわずか二%、月額六千円程度にすぎません。全産業平均との賃金差を埋めるためには全く不十分です。

 さらに、平成二十九年度末には待機児童ゼロ、これも、つい先日、三年も先送りをされてしまいました。

 働き方改革も、長時間労働規制を打ち出しながら残業代ゼロ法案を掲げており、完全に矛盾しております。

 そして、介護保険法では、国民への説明が不十分なまま負担割合の引き上げを行いました。介護サービスの利用を控え、介護離職者がふえかねず、介護離職ゼロにも完全に逆行します。

 国民生活の実態をわかっていない政権には、やはり去ってもらわなければなりません。

 各閣僚についても申し上げます。

 隠蔽内閣を取り仕切り、人格攻撃まで行う官房長官。それに従うだけの文科大臣と地方創生担当大臣。地方創生担当大臣においては、一番のガンは文化学芸員、この連中を一掃しないとだめと事実誤認の不見識な発言をし、ひんしゅくを買ったことも思い出されます。

 そして、省内を掌握できず、右往左往し続けた防衛大臣。森友学園問題で、弁護したことはないと強弁しながら、結局撤回し、謝罪に追い込まれた。また、やめたとはいえ、前復興大臣は、自主避難者に対し、本人の責任と発言、東日本大震災については、まだ東北だからよかったと暴言を連発しました。法務大臣については、もう繰り返しません。

 そして、安倍総理自身が最大の問題であります。

 とどまりを知らないお友達優遇政治、我が国を監視社会へと変容させる姿勢、経済財政運営の失敗をも認めない姿勢は、我が国の民主主義と経済的繁栄を破壊しかねない危険なものであります。

 国会では、質疑者にやじを飛ばし、野党のせい、印象操作と連発。そして、読売新聞を熟読していただいてと、一国の総理として、もはや増長の域を超えている。

 自民党の皆さん、私は、皆さんの中からこそ、我が国を救うため、安倍内閣を打倒する声が上がるべきだと思っております。(発言する者あり)堀井さん、うるさいやじはやめてください。

 絶対的な権力は絶対的に腐敗する。イギリスの政治家ジョン・アクトンが指摘したとおりであります。

 以上を申し上げ、私の不信任案への賛成討論といたします。(拍手)

議長(大島理森君) 伊藤渉君。

    〔伊藤渉君登壇〕

伊藤渉君 公明党の伊藤渉です。

 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣不信任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。(拍手)

 まず冒頭、一部野党の皆様に申し上げたい。

 残念ながら、本質的には国会審議を遅延させることが目的かのごとき内閣不信任決議案を提出し、今、こうして、このような時間に衆議院本会議場にいること自体に、何のむなしさも感じないのでしょうか。

 今国会最大の焦点と言われた、いわゆるテロ等準備罪を新設する法案審議は、参議院において大詰めを迎えております。国民の生命と財産を守るため、審議を尽くし、決めるべきときには決めるのが政治の役割であるにもかかわらず、ただ審議を引き延ばすためだけの空疎なやり方に、国民の理解が得られるとは到底思えません。

 今国会を振り返ってみますと、第二次安倍政権発足後四度目の本格的な予算編成となる平成二十九年度予算を、政府・与党は速やかに成立させました。今年度予算には、公明党の強い主張により、経済的に特に厳しい学生を対象に先行実施する給付型奨学金の創設や、保育の受け皿確保、保育士や介護従事者の処遇改善など、一億総活躍社会の実現に向けた予算が数多く盛り込まれております。

 中でも、長年公明党が主張を続けてきた給付型奨学金の創設が実現したことは、日本の教育政策に新たな歴史を刻む重要な一歩であり、学びたいと願う子供たちが、家庭などの事情によらず、十分な教育の機会を得ることは、貧困の連鎖を断つなど、最大の若者支援であるとともに、未来への投資に積極的に取り組む自公連立政権の政治姿勢を端的にあらわすものであります。

 働き方改革も着実に進めています。

 長時間労働は、働く方の健康を損ねるだけでなく、育児、介護と仕事の両立や、女性の活躍を妨げる大きな要因の一つでもあります。これを正しく是正し、多様なライフスタイルを可能にし、ひいては生産性向上につなげていくことができます。

 さらに、非正規労働者の正社員転換や待遇改善を強力に促進するためのキャリアアップ助成金が大幅に拡充されるなど、同一労働同一賃金の実現に向けた取り組みもスタートをさせました。

 こうした取り組みを含めた自公連立政権の経済財政運営により、二十年近く続いたデフレ状況を転換。四年連続で賃上げ率二%を確保、有効求人倍率も全ての都道府県で一倍を超える二十六年ぶりの高水準が続くなど、雇用・所得環境は大きく改善しています。この四年間で就業者が百七十万人増加し、正規雇用者も平成二十七年から二年連続で増加をし、合計七十七万人ふえております。

 また、衆議院の一票の格差是正と定数を十削減する公職選挙法を成立させ、衆議院の定数は実に戦後最少の四百六十五とするなどなど、安倍政権による果断な政策実現により、今通常国会においても、国民的関心の高い諸施策を大きく前進させたと確信をいたします。

 一方、一部野党の国会対応はいかがであったか。

 本年二月、大阪市の学校法人森友学園へ国有地が評価額よりも大幅に安く売却されたと一部マスコミが報道。安倍総理が森友学園に不当な利益誘導を行ったのではないかと主張する一部野党が、執拗な追及を展開しました。しかし、証人喚問等を通しての客観的な事実を裏づける証言は得られず、野党の追及は影を潜めていきました。

 また、四月以降、学校法人加計学園が政府の国家戦略特区制度を使って愛媛県今治市に獣医学部を新設することに関し、同学園の理事長は総理と旧知の仲であり、設置決定にこうした関係が影響したのではないか、選考をめぐり、総理の意向とする担当者間のやりとりを記した文書の存在や証言をめぐる報道が過熱したことと相まって、特区指定をめぐる政策決定に瑕疵があったのではないかと、一部野党は質問を集中させました。

 私は、国会審議を通じて国民の疑念を晴らすべく追及を行うこと自体を否定するつもりは毛頭ありません。

 しかし、今国会開会当初には、私の記憶が正しければ、提案型で国会論戦に挑むと言っていた一部野党の姿は影を潜め、報道を追い風に、あるいは報道に乗せられて、本質とは違う政権批判のためにする批判ばかりを繰り返す姿は、余りに非生産的で、ますます国民の信頼を損ねるのではないかと危惧をいたします。

 そもそも、国家戦略特区は、総理のリーダーシップのもと、既得権を持つ者が新規参入を制限させるために設けた岩盤規制を突破すべく、特区内で先行的に参入制限をなくし、我が国の競争力を強化していくために設置されるものです。

 特区の決定については、有識者会議で検討を行った後、総理の指示を受けつつ関係省庁間で折衝を行い、詳細が決められるものであり、関係省庁間でちょうちょうはっしのやりとりを行うことは何ら不思議ではありません。

 今回の一連の経過について、有識者会議メンバーが行った記者会見においても、総理から獣医学部の新設を特に推進してほしいとの要請は一切なかった、加計ありきの検討がなされたとの指摘は事実に反する、政策判断と決定プロセスは全て正当であり、何らかの意向でゆがめられた事実はない、今回の一連の経過によって今後の岩盤規制改革が阻まれることを強く危惧すると、怒りを持って反論をされております。

 その上、信じがたいことに、民進党にあっては国家戦略特区停止法案まで提出する始末。

 民主党政権時代の官僚主導から政治主導へとのスローガンはまやかしだったのでしょうか。政治主導を放棄する民進党に、岩盤規制を打ち破る規制改革は不可能であることは明確になりました。

 五月二十八日、安倍総理の在任日数が第一次安倍内閣を含めて千九百八十一日となり、戦後三位の長期政権となりました。ここまでるる申し上げた一部野党の政治姿勢を見るに、国民の皆様がその一部野党にこの国のかじ取りを任せられないと思う気持ちは容易に想像ができます。

 もちろん、自公連立政権が国民の信頼を得ている理由は、一部野党諸氏の力量不足によるものだけでは決してありません。

 国民の疑念に対し、ちゅうちょなくその解明に取り組み、国民生活の向上と国際社会の安定に向け、積極果敢に取り組んできたからであります。

 自公連立政権が再始動してから五年、再び政権を担う機会を国民から与えていただいた原点を我々は忘れることなく、より一層、高い緊張感を持って政権運営に取り組んでいこうではありませんか。

 そして、安定した政権基盤のもと、さらに力強く、未来の日本をつくる人への投資を政策の柱に据え、諸課題を乗り越え、一人一人が輝き、活躍できる社会を何としてもつくり上げていこうではありませんか。

 そのためにも、一刻も早くこの理不尽きわまりない本決議案を否決すべく、断固反対することを申し上げ、私の討論を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

議長(大島理森君) 志位和夫君。

    〔志位和夫君登壇〕

志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、安倍内閣不信任決議案への賛成討論を行います。(拍手)

 まず、中間報告による審議の一方的打ち切りという乱暴きわまる方法で共謀罪法案を強行しようとしている安倍政権に対して、満身の怒りを込めて抗議するものです。

 安倍政権は一昨年九月の安保法制、戦争法の強行を境に、憲法を無視し、民意を無視した暴走政治に全く歯どめがなくなってしまっています。国会での数の力に慢心し、国政を私物化し、目を覆うばかりのモラル崩壊が進んでいます。もはや、この内閣に我が国の国政を担う資格はありません。

 不信任の理由は数多くありますが、以下三点に絞って具体的に述べます。

 不信任の第一の理由は、憲法違反の共謀罪法案を強行しようとしていることであります。

 この法案の最大の問題は、何を考え、何を合意したかが処罰の対象となる、心の中、内心を処罰するということです。それは、具体的な行為があって初めて処罰するという刑法の大原則を根本から覆すものです。思想や内心の自由を絶対に侵してはならないと定めている憲法十九条に反する違憲立法と言わなければなりません。

 政府は、共謀罪法案をごり押しするために、国民を欺くうそを幾つも重ねてきました。

 一つは、テロ対策といううそであります。

 政府は国際組織犯罪防止条約の批准のためと言いますが、この条約はマフィアなど経済犯罪に対応するためのものであり、テロ対策の条約ではありません。このことは、この条約を締結するための国連立法ガイドを作成したニコス・パッサス教授が、条約の目的はテロ対策ではないと断言していることからも明らかです。

 大体、日本政府自身が条約の起草過程で、テロリズムは本条約の対象にすべきではないと主張していたではありませんか。

 いま一つは、一般人は対象とならないといううそであります。

 参議院の審議で、政府は、環境保護団体や人権保護団体を隠れみのとした場合には処罰されることがあり得ると言い出しました。さらに、組織的犯罪集団の構成員ではない周辺者が処罰されることがあると言い出しました。しかし、隠れみのかどうか、周辺者かどうかを判断するのは誰か。捜査機関ではないですか。どうやって判断するのか。広く一般市民を日常的に監視することになるではありませんか。

 大体、質疑の中で政府は、岐阜県大垣署による市民監視事件、風力発電所に反対する市民運動を監視し、情報を中部電力に流していた事件について、謝罪も反省もせず、適正な職務だったと開き直っています。既に行われている市民監視を適正と開き直っている政府が、一般人は対象にならないと言って、一体誰が信用するでしょうか。

 五月十八日、国連人権理事会が任命した特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏から、共謀罪法案がプライバシー権や表現の自由への過度の制限になると強く懸念する書簡が安倍総理に届けられました。ところが、日本政府は、ケナタッチ氏から寄せられた質問に一切答えないまま、強く抗議するという問答無用の態度をとりました。

 日本政府は、国連人権理事会の理事国に立候補した際に、特別報告者との建設的な対話を公約したはずです。国際公約をほごにしてはばからない安倍政権の態度は、世界の恥と言うほかないではありませんか。

 共謀罪法案をめぐって、かつての治安維持法の再来になるとの危惧が強く寄せられています。それは決して杞憂ではありません。

 金田法務大臣は、治安維持法について、適法に制定され、適法に執行されたと言い放ちました。安倍政権に問いたい。それならば、治安維持法による弾圧、拷問で犠牲になった多くの人々、作家の小林多喜二の虐殺も哲学者の三木清の獄死も適法だと言うのか。

 このような勢力に共謀罪法案を与えるわけには断じていきません。共謀罪法案は廃案にするしかありません。

 国民をうそで欺き、国際社会からの批判に耳をかさず、憲法違反の共謀罪法案を強行しようとする安倍政権に日本のかじ取りをする資格はありません。速やかに退陣すべきであります。

 不信任の第二の理由は、安倍政権が、森友疑惑、加計疑惑、権力による国政の私物化の二つの重大問題への関与の疑惑を隠蔽し続けていることであります。

 森友疑惑の核心、八億円もの国有地の値引きがどうして行われたかをめぐって、総理夫人の昭恵氏の関与の疑惑が極めて濃厚になりました。にもかかわらず、総理は、昭恵氏の証人喚問を拒否する許しがたい態度をとり続けています。

 それに加えて、加計疑惑が大問題になっています。疑惑の核心は、総理が腹心の友と呼ぶ加計学園理事長との関係によって、公平公正であるべき行政がゆがめられたのではないかということにあります。問題は、岩盤規制の是非一般ではありません。岩盤規制に穴をあけると称してあけた穴が加計学園にしか通れない特別の穴であったことが問題となっているのであります。

 総理の御意向、官邸の最高レベルが言っていると明記された文書が明るみに出され、前川喜平前文部科学事務次官が文書は省内で共有されていたと証言し、疑惑はいよいよ決定的になりました。にもかかわらず、安倍政権のとった態度は、文書を怪文書呼ばわりし、前川氏に対する卑劣な人格攻撃を行うということでした。

 追い詰められた政府は、加計文書の追加調査をすると表明しましたが、その結果はいまだに発表されていません。総理は徹底調査を指示したと言いますが、文書を隠蔽し続けたことへの反省もなく、まともな調査ができるわけはありません。

 大体、徹底調査といいながら、なぜ圧力をかけた側の内閣府の調査を拒否するのか、なぜ前川氏の証人喚問を拒否し続けるのか、説明がつかないではありませんか。

 国会質疑における安倍総理の態度は余りにもひどいものでした。やじがあれば、静かにしろと、延々と時間を潰す。そのくせ自席から、反論させろよ、いいかげんなことばかり言うんじゃないとやじるというルール違反を繰り返す。都合の悪い質問には、印象操作と言って答えない。野党議員の質問に興奮して、恫喝まがいの答弁を行う。

 余りにも傲慢不遜。一国の首相としての品位もなければ、品性もありません。こうした態度一つとっても、総理失格と言わなければなりません。

 ある識者が、今、日本で真実という価値が脅かされている、真実を共有しなければデモクラシーは成立しないと発言しておられましたが、全く同感であります。赤信号を青と言え、あったことをなかったことにしろ、このようなことの横行を許すならば、およそ民主政治は成り立たないではありませんか。

 安倍政権が破壊しようとしているのは、まさに真実という価値だということを私は厳しく指摘しなければなりません。

 国政は、安倍総理とそのお友達の私物では断じてありません。そして、安倍総理は、森友、加計疑惑のどちらについても、自分が関与していたら総理をやめると約束していたことを忘れてはなりません。

 疑惑解明にふたをする態度をとり続ける安倍総理に、もはや総理の資格はありません。私たちは、真相の徹底究明を引き続き強く求めるものであります。

 不信任の第三の理由は、安倍総理が憲法九条改定に手をつけようとしていることにあります。

 五月三日、総理は、憲法九条を改定して自衛隊を明記する、二〇二〇年までには施行すると宣言しました。

 大体、内閣総理大臣が、こうもあからさまな憲法改定を、期限まで決めて宣言することが許されるでしょうか。総理は、自民党総裁としての発言であって、総理と総裁は違うと弁明していますが、そのような使い分けは絶対に通用するものではありません。

 総理の発言は、全ての公務員に憲法を尊重し擁護する義務を課した憲法九十九条に反する、憲法違反の発言と言わねばなりません。

 総理は、九条一項、二項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むと述べています。これは、単に存在する自衛隊を憲法上追認することにとどまりません。文字どおり、無制限の海外での武力行使を可能にすることになります。

 政府は、自衛隊を合憲としたものの、九条二項の制約から、それを、自衛のための必要最小限度の実力組織であって、戦力に当たらないと説明してきました。戦力に当たらないことを建前としたため、海外派兵、集団的自衛権行使、国連軍への参加はできないとしてきました。

 安保法制、戦争法によって、集団的自衛権行使の大きな穴があけられましたが、それでも政府は、それを限定的だと説明し、武力行使を目的にした海外派兵はできないという建前を続けざるを得ませんでした。

 九条二項は、安保法制、戦争法をも縛る力となって働いているのであります。

 ところが、別の項目を立てて自衛隊が明記されたら、どうなるでしょうか。たとえ九条二項が残されたとしても、それが死文化、空文化されてしまいます。なぜなら、別の項目で自衛隊の存在理由が書かれれば、それがひとり歩きし、自衛隊の役割はとめどもなく拡大することは避けられないからです。それが、安保法制、戦争法を合憲化するだけでなく、この法制のもとでもできないとされてきた集団的自衛権の全面的行使、武力行使を目的にした海外派兵を可能にすることになることは明らかではないでしょうか。

 国民の目、耳、口を塞ぐ秘密保護法、物言えぬ監視社会をつくる共謀罪、安保法制、戦争法に続く憲法九条改定の企て、海外で戦争する国への暴走をこれ以上続けさせるわけにはいきません。安倍政権を一刻も早く打倒しなければなりません。

 野党四党は、六月八日の党首会談で、安倍政権のもとでの憲法九条改悪に反対することを確認しました。憲法に対する野党の立場には違いもありますが、立憲主義を平気で壊す安倍政権に憲法を変える資格はない、この一点で野党はかたく結束しています。来るべき総選挙で野党と市民の共闘を必ずや成功させ、安倍政権を打ち倒し、憲法が生きる新しい政治をつくるために全力を挙げる決意を表明して、私の賛成討論といたします。(拍手)

議長(大島理森君) これにて討論は終局いたしました。

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 採決いたします。

 この採決は記名投票をもって行います。

 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参されることを望みます。――議場閉鎖。

 氏名点呼を命じます。

    〔参事氏名を点呼〕

    〔各員投票〕

議長(大島理森君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開票。――議場開鎖。

 投票を計算させます。

    〔参事投票を計算〕

議長(大島理森君) 投票の結果を事務総長から報告させます。

    〔事務総長報告〕

 投票総数 四百六十五

  可とする者(白票)       百二十三

  否とする者(青票)      三百四十二

議長(大島理森君) 右の結果、安倍内閣不信任決議案は否決されました。(拍手)

    ―――――――――――――

安住淳君外三名提出安倍内閣不信任決議案を可とする議員の氏名

安住   淳君   阿部  知子君   青柳 陽一郎君   赤松  広隆君

荒井   聰君   井坂  信彦君   井出  庸生君   石関  貴史君

泉   健太君   今井  雅人君   江田  憲司君   枝野  幸男君

小川  淳也君   小熊  慎司君   緒方 林太郎君   大串  博志君

大島   敦君   大西  健介君   大畠  章宏君   太田  和美君

逢坂  誠二君   岡田  克也君   岡本  充功君   奥野 総一郎君

落合  貴之君   柿沢  未途君   金子  恵美君   神山  洋介君

菅   直人君   木内  孝胤君   吉良  州司君   黄川田  徹君

菊田 真紀子君   岸本  周平君   北神  圭朗君   黒岩  宇洋君

玄葉 光一郎君   小宮山 泰子君   小山  展弘君   後藤  祐一君

郡   和子君   近藤  昭一君   近藤  洋介君   佐々木 隆博君

坂本 祐之輔君   重徳  和彦君   階    猛君   篠原   豪君

篠原   孝君   鈴木  克昌君   鈴木  義弘君   田島  一成君

田嶋   要君   高井  崇志君   高木  義明君   武正  公一君

玉木 雄一郎君   津村  啓介君   辻元  清美君   寺田   学君

中川  正春君   中島  克仁君   中根  康浩君   長妻   昭君

西村 智奈美君   野田  佳彦君   初鹿  明博君   原口  一博君

伴野   豊君   平野  博文君   福島  伸享君   福田  昭夫君

古川  元久君   古本 伸一郎君   細野  豪志君   馬淵  澄夫君

前原  誠司君   牧   義夫君   升田 世喜男君   松木けんこう君

松田  直久君   松野  頼久君   松原   仁君   水戸  将史君

宮崎  岳志君   村岡  敏英君   本村 賢太郎君   山尾 志桜里君

山井  和則君   柚木  道義君   横路  孝弘君   横山  博幸君

笠   浩史君   鷲尾 英一郎君   渡辺   周君   赤嶺  政賢君

池内 さおり君   梅村 さえこ君   大平  喜信君   笠井   亮君

穀田  恵二君   斉藤  和子君   志位  和夫君   清水  忠史君

塩川  鉄也君   島津  幸広君   田村  貴昭君   高橋 千鶴子君

畑野  君枝君   畠山  和也君   藤野  保史君   堀内  照文君

真島  省三君   宮本  岳志君   宮本   徹君   本村  伸子君

玉城 デニー君   照屋  寛徳君   吉川   元君   上西 小百合君

川端  達夫君   仲里  利信君   野間   健君

否とする議員の氏名

あかま 二郎君   あべ  俊子君   安倍  晋三君   逢沢  一郎君

青山  周平君   赤枝  恒雄君   赤澤  亮正君   秋葉  賢也君

秋元   司君   秋本  真利君   浅尾 慶一郎君   麻生  太郎君

穴見  陽一君   甘利   明君   安藤   裕君   井野  俊郎君

井上  信治君   井上  貴博君   井林  辰憲君   伊東  良孝君

伊藤 信太郎君   伊藤  忠彦君   伊藤  達也君   伊吹  文明君

池田  道孝君   池田  佳隆君   石川  昭政君   石崎   徹君

石田  真敏君   石破   茂君   石原  伸晃君   石原  宏高君

稲田  朋美君   今枝 宗一郎君   今津   寛君   今村  雅弘君

岩田  和親君   岩屋   毅君   うえの賢一郎君   江崎  鐵磨君

江渡  聡徳君   江藤   拓君   衛藤 征士郎君   遠藤  利明君

小倉  將信君   小此木 八郎君   小里  泰弘君   小田原  潔君

小野寺 五典君   小渕  優子君   尾身  朝子君   越智  隆雄君

大岡  敏孝君   大串  正樹君   大隈  和英君   大塚  高司君

大塚   拓君   大西  英男君   大西  宏幸君   大野 敬太郎君

大見   正君   岡下  昌平君   奥野  信亮君   鬼木   誠君

加藤  鮎子君   加藤  勝信君   加藤  寛治君   梶山  弘志君

勝沼  栄明君   勝俣  孝明君   門   博文君   門山  宏哲君

金子  一義君   金子 万寿夫君   金子 めぐみ君   金子  恭之君

金田  勝年君   上川  陽子君   神谷   昇君   神山  佐市君

亀岡  偉民君   鴨下  一郎君   川崎  二郎君   河井  克行君

河村  建夫君   神田  憲次君   菅家  一郎君   木内   均君

木原  誠二君   木原   稔君   木村  太郎君   木村  弥生君

城内   実君   黄川田 仁志君   岸   信夫君   岸田  文雄君

北川  知克君   北村  茂男君   北村  誠吾君   工藤  彰三君

熊田  裕通君   小泉 進次郎君   小島  敏文君   小林  鷹之君

小林  史明君   小松   裕君   古賀   篤君   後藤  茂之君

後藤田 正純君   河野  太郎君   高村  正彦君   國場 幸之助君

今野  智博君   左藤   章君   佐々木  紀君   佐田 玄一郎君

佐藤   勉君   佐藤 ゆかり君   齋藤   健君   斎藤  洋明君

坂井   学君   坂本  哲志君   櫻田  義孝君   笹川  博義君

塩崎  恭久君   塩谷   立君   柴山  昌彦君   島田  佳和君

下村  博文君   白須賀 貴樹君   新谷  正義君   新藤  義孝君

菅   義偉君   菅原  一秀君   助田  重義君   鈴木  馨祐君

鈴木  俊一君   鈴木  淳司君   鈴木  貴子君   鈴木  憲和君

鈴木  隼人君   瀬戸  隆一君   関   芳弘君   園田  博之君

薗浦 健太郎君   田所  嘉徳君   田中  和徳君   田中  英之君

田中  良生君   田野瀬 太道君   田畑   毅君   田畑  裕明君

田村  憲久君   平   将明君   高市  早苗君   高木   毅君

高木  宏壽君   高鳥  修一君   高橋 ひなこ君   竹下   亘君

竹本  直一君   武井  俊輔君   武田  良太君   武部   新君

武村  展英君   橘  慶一郎君   棚橋  泰文君   谷   公一君

谷川  とむ君   谷川  弥一君   津島   淳君   辻   清人君

土屋  品子君   土屋  正忠君   寺田   稔君   とかしきなおみ君

土井   亨君   冨樫  博之君   渡海 紀三朗君   冨岡   勉君

豊田 真由子君   中川  郁子君   中谷   元君   中谷  真一君

中根  一幸君   中村  裕之君   中山  展宏君   中山  泰秀君

永岡  桂子君   長尾   敬君   長坂  康正君   長島  忠美君

二階  俊博君   丹羽  秀樹君   丹羽  雄哉君   西川  公也君

西村  明宏君   西村  康稔君   西銘 恒三郎君   額賀 福志郎君

根本   匠君   根本  幸典君   野田  聖子君   野田   毅君

野中   厚君   葉梨  康弘君   萩生田 光一君   橋本   岳君

橋本  英教君   馳    浩君   鳩山  二郎君   浜田  靖一君

林   幹雄君   原田  憲治君   原田  義昭君   比嘉 奈津美君

平井 たくや君   平口   洋君   平沢  勝栄君   ふくだ 峰之君

福井   照君   福田  達夫君   福山   守君   藤井 比早之君

藤丸   敏君   藤原   崇君   船田   元君   古川   康君

古川  禎久君   古田  圭一君   古屋  圭司君   星野  剛士君

細田  健一君   細田  博之君   堀井   学君   堀内  詔子君

前川   恵君   前田  一男君   牧島 かれん君   牧原  秀樹君

松島 みどり君   松野  博一君   松本   純君   松本  剛明君

松本  文明君   松本  洋平君   三ッ林 裕巳君   三ッ矢 憲生君

三原  朝彦君   御法川 信英君   宮内  秀樹君   宮川  典子君

宮腰  光寛君   宮崎  政久君   宮澤  博行君   宮路  拓馬君

宮下  一郎君   武藤  容治君   務台  俊介君   宗清  皇一君

村井  英樹君   村上 誠一郎君   望月  義夫君   茂木  敏充君

盛山  正仁君   森   英介君   森山   裕君   八木  哲也君

保岡  興治君   簗   和生君   山際 大志郎君   山口  俊一君

山口  泰明君   山口   壯君   山下  貴司君   山田  賢司君

山田  美樹君   山本  公一君   山本  幸三君   山本   拓君

山本ともひろ君   山本  有二君   吉川  貴盛君   吉野  正芳君

義家  弘介君   和田  義明君   若宮  健嗣君   渡辺  孝一君

渡辺  博道君   赤羽  一嘉君   井上  義久君   伊佐  進一君

伊藤   渉君   石井  啓一君   石田  祝稔君   稲津   久君

上田   勇君   浮島  智子君   漆原  良夫君   江田  康幸君

大口  善徳君   太田  昭宏君   岡本  三成君   北側  一雄君

國重   徹君   輿水  恵一君   佐藤  茂樹君   佐藤  英道君

斉藤  鉄夫君   高木 美智代君   高木  陽介君   竹内   譲君

角田  秀穂君   遠山  清彦君   富田  茂之君   中川  康洋君

中野  洋昌君   浜地  雅一君   濱村   進君   樋口  尚也君

古屋  範子君   真山  祐一君   桝屋  敬悟君   吉田  宣弘君

足立  康史君   井上  英孝君   伊東  信久君   浦野  靖人君

遠藤   敬君   小沢  鋭仁君   河野  正美君   木下  智彦君

椎木   保君   下地  幹郎君   谷畑   孝君   馬場  伸幸君

松浪  健太君   丸山  穂高君   吉田  豊史君   小泉  龍司君

長崎 幸太郎君   武藤  貴也君

     ――――◇―――――

議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。

    午前一時五十八分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  安倍 晋三君

       財務大臣    麻生 太郎君

       総務大臣    高市 早苗君

       法務大臣    金田 勝年君

       外務大臣    岸田 文雄君

       文部科学大臣  松野 博一君

       厚生労働大臣  塩崎 恭久君

       農林水産大臣  山本 有二君

       経済産業大臣  世耕 弘成君

       国土交通大臣  石井 啓一君

       環境大臣    山本 公一君

       防衛大臣    稲田 朋美君

       国務大臣    石原 伸晃君

       国務大臣    加藤 勝信君

       国務大臣    菅  義偉君

       国務大臣    鶴保 庸介君

       国務大臣    松本  純君

       国務大臣    丸川 珠代君

       国務大臣    山本 幸三君

       国務大臣    吉野 正芳君


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