衆議院

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第3号 平成30年1月25日(木曜日)

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平成三十年一月二十五日(木曜日)

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 議事日程 第三号

  平成三十年一月二十五日

    午後二時開議

 一 国務大臣の演説に対する質疑(前会の続)

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本日の会議に付した案件

 国務大臣の演説に対する質疑 (前会の続)


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    午後二時二分開議

議長(大島理森君) これより会議を開きます。

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 国務大臣の演説に対する質疑(前会の続)

議長(大島理森君) 国務大臣の演説に対する質疑を継続いたします。井上義久君。

    〔井上義久君登壇〕

井上義久君 公明党の井上義久です。

 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました安倍総理の施政方針演説等四演説に対し、総理並びに関係大臣に質問します。(拍手)

 質問に入る前に、このたびの草津白根山の噴火により、訓練中に亡くなられた自衛官の方に謹んで哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

 政府においては、引き続き、取り残された人がいないか確認に全力を挙げるとともに、今後の火山活動や雪崩に対する監視警戒態勢を強化し、二次被害が起きないよう万全を尽くすことを強く要請いたします。

 安倍総理は、今国会を働き方改革国会と位置づけ、長時間労働や不合理な待遇差の是正などに取り組み、誰もがその能力を存分に発揮できる抜本的な大改革に挑戦すると強い決意を述べられました。

 少子高齢化が進み、労働人口が急速に減少している我が国にあって、日本経済再生に向けた最大のチャレンジは、働き方改革にあると思います。長時間労働の是正を始め、子育てや介護など、家庭の事情に応じた多様な働き方の実現は、日本の潜在力を掘り起こす大きなチャンスでもあります。

 そのためには、社会保障を全世代型へと転換し、高齢者はもとより、子育てや介護との両立など、現役世代への支援を一層充実することが不可欠です。

 さらに、正規、非正規間の待遇格差の是正やリカレント教育の充実など、一人一人が持てる能力を十分に発揮できるよう、あらゆる人に光を当てた、人への投資が求められます。

 今こそ、働く人の立場や視点に立った改革を大胆に進め、日本経済のさらなる成長と分配の好循環をより確実なものとし、活力ある日本の未来を切り開こうではありませんか。

 ことし三月には、東日本大震災の発災から七年を迎えます。復興は着実に進んでいますが、被災地では、いまだ約八万人の方々が避難生活を余儀なくされ、約四万人の方々が仮設住宅での暮らしを強いられています。一方で、風化は確実に進み、風評被害も続いています。

 私たち公明党は、被災者お一人お一人が当たり前の日常生活を取り戻し、人間としての心の復興、人間の復興をなし遂げるまで、被災者に寄り添い、風化と風評被害という二つの風と闘い続けていくことをお誓い申し上げます。

 以下、働き方改革並びに子育て支援、介護の充実、中小企業支援、防災・減災対策など、国民が直面している課題を中心に、政府の具体的な取組について質問いたします。

 働き方改革について質問します。

 時間外労働に罰則つき上限規制を設けることや勤務間インターバル制度の普及促進などの長時間労働の是正や、不合理な待遇差の解消を目指す同一労働同一賃金といった働き方改革の実現に向け、今国会での法改正に政府・与党を挙げて全力で取り組まなければなりません。

 教員の長時間勤務の実態も危機的状況にあり、看過することはできません。

 昨年、公明党は、教員の働き方改革検討プロジェクトチームを立ち上げ、長時間勤務を是正するための教職員定数の拡充や学校現場における業務の適正化等の提言を行っています。

 それを受けて、来年度予算案には、教員にかわり部活指導や大会への引率に当たる部活動指導員の配置費用の補助など、教員の働き方改革を前に進める施策が盛り込まれています。

 今後、勤務時間の上限を示したガイドラインの策定や、教員の勤務実態を十分に反映した教職調整額の見直しを含む処遇のあり方等について検討を行うなど、教員の働き方改革を更に進めるべきです。

 働き方改革に対する総理の決意並びに教職員の長時間勤務の是正について答弁を求めます。

 子育て支援について質問します。

 今では当たり前になった教科書の無償配付を始め、児童手当や妊婦健診の公費助成、出産育児一時金の拡充など、公明党が提案し、実現してきた子育て支援策は数多くあります。

 二〇〇六年に、公明党は、子供が幸せな社会はみんなが幸せな社会との考え方に基づき、子育てを社会全体で支えるチャイルドファースト社会を目指して、党独自の政策提言、少子社会トータルプランを発表しています。

 現在、政府・与党を挙げて取り組んでいる幼児教育の無償化や待機児童の解消、給付型奨学金の創設などは、公明党が、この政策提言をもとに、これまで十年以上にわたって実現を訴え続けてきた政策です。

 子育てに係る経済的負担の軽減や、働きながら子育てできる環境の整備など、子育てを社会全体で支える政策の実現は、少子高齢化を克服する道にも通じると私たちは考えています。

 また、公明党は、人への投資が未来を開くとの考え方に立ち、経済的な事情に関係なく、希望すれば誰もが必要な教育を受けられる社会を目指しています。

 政府は、昨年末、閣議決定した新しい経済政策パッケージにおいて、三歳から五歳児までの全ての幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化することを決定しました。対象範囲については、更に、障害福祉サービスや認可外保育施設、預かり保育も支援の対象とするなど、現場の実態を踏まえた丁寧な検討が求められます。

 ゼロ歳から二歳児については、保育の受皿整備や保育士の待遇改善など、待機児童解消への取組とあわせ、着実に無償化を進めるべきです。

 政策パッケージには、公明党が訴えてきた私立高校授業料の実質無償化も盛り込まれ、年収五百九十万円未満の世帯を対象に実現することが決まりました。政府に対し、安定的な財源を確保し、確実に実施するよう求めます。

 また、経済的な事情によって大学などへの進学を諦めずに済むよう、二〇一八年度から本格的に実施される返済の必要のない給付型奨学金について、多子世帯や中所得世帯にも十分に配慮した給付額、対象人数に拡充するとともに、授業料減免についても大幅に拡大すべきです。

 教育負担の軽減について、総理の答弁を求めます。

 子育て世帯の中でも、一人親世帯は特に厳しい状況に置かれています。

 厚生労働省の調査によれば、母子世帯の収入は、二〇一一年に行った前回調査からは改善はしているものの、依然として、児童がいる世帯全体の収入に対し、半分にも満たない状況です。

 それに加えて、未婚の一人親世帯の場合はより厳しい現実があります。

 例えば、所得税や住民税の寡婦控除の対象は、配偶者との死別や離婚した一人親世帯のみで、未婚の一人親世帯は対象外になっています。このため、税負担はもとより、それに基づき計算される保育料などの負担も重くなっています。

 公明党は、これまでも寡婦控除の適用拡大を粘り強く訴え、地方議会でも寡婦控除のみなし適用の実現に取り組んできました。

 二〇一八年度の与党税制改正大綱では、公明党の主張を反映し、未婚の一人親世帯への税制上の対応について、一九年度改正で検討し、結論を得ることになっていますが、未婚の一人親世帯にも寡婦控除を認めるべきです。

 また、離婚後の養育費の不払いも深刻です。離婚した父親から養育費を受け取っている母子世帯は四人に一人を下回っており、改善に向け、早急に取り組むべきです。

 貧困世帯、中でも、とりわけ厳しい状況にある一人親世帯の貧困の連鎖を断ち切るために、よりよい条件での就職、転職を可能とする学び直しや子供の学習支援、社会保障の強化など、トランポリン型セーフティーネットを充実すべきです。

 一人親世帯への支援について、総理の答弁を求めます。

 子育てや教育の現場では、医療の進歩に伴い、たんの吸引や人工呼吸器の装着が必要であったり、チューブによる栄養補給などが日常的に欠かせないなど、医療的ケアを必要とする子供がふえています。こうした医療的ケア児は、全国に一万七千人いるとされています。こうした子供たちが安心して学び、生活できるよう、学校での支援体制や在宅支援を早期に充実すべきです。

 医療的ケア児の支援について、総理の答弁を求めます。

 財政健全化について質問します。

 少子高齢化を克服するため、来年十月に引き上げる予定の消費税財源を活用し、社会保障制度を、高齢者も子育て世帯も安心できる全世代型の社会保障制度へと大きく転換しますが、同時に財政健全化も確実に実現しなければなりません。

 団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年に向け、増大する医療や介護などの社会保障費を安定的に確保しつつ、将来世代の負担を抑制する財政健全化への取組は極めて重要です。歳出歳入改革を徹底し、中長期的な視野で着実に財政再建を進める不断の取組が欠かせません。

 新たな財政再建計画の策定を含め、今後の財政健全化の道筋について、総理の答弁を求めます。

 介護について質問します。

 公明党は、高齢者がたとえ要介護状態になっても、住みなれた地域で自立した生活を送り続けることができる社会を目指しています。都道府県が策定する地域医療構想と地域包括ケアシステムとの一体的な取組を推進してきたのもその一環です。これにより、在宅医療や在宅介護サービスの提供体制が進み、医療の現場も病院から地域へと広がり始めています。

 しかし、高齢化のさらなる進展を考えれば、医療、介護、住まい、生活支援サービス等を地域の中で一体的に受けられる地域包括ケアシステムの構築が急がれます。

 特に、医療と介護サービスのネットワークが鍵となります。そこで重要なのは、二〇一八年度の診療報酬と介護報酬の同時改定です。

 例えば、医療的ケアが必要だが入院するほどでもないというような高齢者が、自宅を始め、医療サービスが限定されている特別養護老人ホームなどでも生活ができるようにする対応が必要です。

 また、今後増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズに対応するため、現行の介護療養型病床にかわり、医療と生活の場を一体的に提供する介護医療院へとスムーズに移行できるかどうかは、今後の具体的な基準や報酬が大きなポイントとなります。

 診療報酬と介護報酬の同時改定について、総理の答弁を求めます。

 認知症患者は年々ふえ続けています。二〇一五年に五百二十五万人だった認知症患者は、二〇二五年には七百万人を突破すると予想されています。認知症は誰でも発症する可能性があり、誰もが要介護者に、また介護者になり得ます。

 公明党は、認知症対策の充実、加速化を目指し、昨年八月、党に認知症対策推進本部を設置し、当事者や家族、有識者などと精力的に意見交換を行い、十二月に政府に提言を行っています。

 提言では、特に、認知症患者の意思が最大限尊重されることが大切であり、医療や介護の一方的な提供ではなく、本人のこうしたいという意思決定を支援することが重要であると訴えています。

 認知症患者の意思決定支援のあり方についてガイドラインを策定し、普及を図るべきと考えます。

 また、政府が策定した国家戦略となる新オレンジプランには、認知症患者や家族の相談体制の充実や地域の見守り体制整備の強化、創薬等の強力な推進など、多岐にわたる幅広い施策が盛り込まれていますが、これらを政府を挙げて総合的に進めるためにも、認知症施策推進基本法を制定すべきと考えます。

 認知症対策の推進について、総理の答弁を求めます。

 政府は、特別養護老人ホームを始め、グループホームや小規模多機能型居宅介護事業といった在宅・施設サービスの整備を加速化し、二〇二〇年代初頭までに新たに五十万人分の介護の受皿を用意することとしていますが、介護人材の確保は最大の課題です。

 介護人材を確保するため、私たち公明党も介護職員の処遇改善を提案し、これまでに自公政権で月額四万七千円の改善を実現してきました。

 政府の新しい経済政策パッケージでも、介護サービス事業所で働く勤続年数十年以上の介護福祉士に月額八万円相当の処遇改善を行うこととしていますが、処遇改善の対象は介護福祉士だけではなく、他の介護職員の処遇改善にも充てられるよう柔軟な運用を認めることとしています。

 介護職の給与水準は他の業種と比較して低く、離職率も高いため、引き続き、賃金格差の解消など待遇改善に全力で取り組まなければなりません。

 介護人材の確保について、総理の答弁を求めます。

 がん対策について質問します。

 長寿命化が進む中、国民の命と健康を守る上で、がん対策の強化は極めて重要です。

 昨年十月に閣議決定された第三期がん対策推進基本計画に掲げられているがん予防、がん医療の充実、がんとの共生の三本柱の着実な推進が求められています。

 がん予防については、たばこを吸わないことが最も効果的ながん予防とされ、徹底した受動喫煙防止対策が必要です。また、医師等の外部講師の活用による、がん教育の全国展開にも取り組むべきです。

 がん医療の充実については、がんゲノム医療や免疫療法など、がん研究を強力に推進すべきです。

 がんとの共生については、就労や生活支援の取組が重要です。中でも、病気で休業中に生活を保障する傷病手当金制度の使い勝手をよくすべきです。また、医療者への緩和ケア研修の充実が不可欠と考えます。

 がん対策について今後どのように進めていくのか、具体的な計画について、総理の答弁を求めます。

 中小企業支援について質問します。

 我が国の経済は、足元で二十八年ぶりとなる七四半期連続のプラス成長。四年連続の賃上げや、有効求人倍率など各種の指標も経済再生の加速を裏づけており、デフレ脱却に向けて、その歩みは確実に進んでいます。

 ことしこそ、デフレ脱却を確実にする一年にするためにも、家計所得をふやす賃上げへの取組が重要です。総理が三%の賃上げを経済界に要請する中、春闘も本格的にスタートしました。政府としても、引き続き、賃上げの実現に向け、後押ししていただきたいと思います。

 賃上げを更に持続的で力強いものにしていくためには、企業の生産性向上が不可欠です。特に、我が国の経済を縁の下で支え、雇用の七割を占める中小企業の生産性向上が今後の鍵です。

 公明党は、この視点から、設備投資やITツールの導入を支援するものづくり補助金やIT導入補助金の拡充を推進してきました。

 その結果、今年度の補正予算では、ものづくり補助金とIT導入補助金を前年より六百三十億円上乗せしており、より多くの中小企業が活用できるようになります。

 また、税制面からも中小企業の投資を積極的に促すため、新たな設備投資に対する固定資産税の税率を二分の一から最大ゼロにできる制度を創設することにしております。

 これによって、赤字の中小企業でも、設備投資の促進が図られるようになります。

 足元の経済状況を絶好のチャンスと捉え、今こそ中小企業が生産性を高め、足腰の強い経営体質へと転換できるよう、強力に支援すべきであります。

 一方で、経営者の高齢化が進む中小企業の事業承継の支援強化が喫緊の課題になっています。

 来年度の予算案、与党税制改正大綱では、今後五年程度を事業承継支援の集中実施期間と位置づけ、事業承継する際の贈与税、相続税の現金支払い負担をゼロにするとともに、世代交代する中小企業が新しいチャレンジをするための設備投資への補助金制度を大幅に拡充するなど、予算、税制を活用し、円滑な事業承継を後押しすることにしております。

 地域経済を牽引する中小企業の生産性革命と事業承継の支援について、総理の答弁を求めます。

 農林水産業の持続的発展に向けた取組について質問します。

 TPP11、日・EU経済連携協定などを受け、我が国の農林水産業は新たなステージを迎えています。生産者が安心と希望を持てるよう、国内対策を着実に実行し、世界に誇れる成長産業を構築するチャンスにしなければなりません。

 その鍵は、若い人材の確保と育成です。

 農業については、就農の準備段階から実際の就農開始、そして経営が確立するまでの一連の流れに寄り添う支援が不可欠です。次世代の農業を担う人材へ大胆に投資し、若手農業者の育成にスピード感を持って取り組むべきです。

 こうした新規就農者を始め、農家が安心して生産に励むためには、それを支えるセーフティーネットが不可欠です。公明党が強く後押ししてきた収入保険制度が来年一月からスタートしますが、現場への丁寧な周知と加入促進に努めるよう求めます。

 漁業についても、新規就業者など担い手の育成が重要です。

 高性能の漁船や漁業用機器の導入により競争力を高めるとともに、国内消費とさらなる輸出の拡大に向けて、戦略的に支援すべきです。

 林業については、森林資源を適切に管理しつつ、有効に活用していくことが喫緊の課題です。

 平成三十年度の与党税制改正大綱では、市町村が実施する森林整備の財源として、森林環境税の創設を決定しました。現場の声を十分に踏まえて制度設計し、森林資源の適切な管理と林業の成長産業化へとつなげるべきです。

 農林水産業の持続的な発展には、中山間地域や離島など、条件不利地域への支援が欠かせません。地域の特色を生かした取組を力強く後押しすべきです。

 農林水産業の持続可能な発展について、総理の答弁を求めます。

 防災・減災対策の強化、社会インフラの整備について質問します。

 地震や台風、豪雨など、我が国はどの地域も自然災害と隣り合わせで生活していると言っても過言ではありません。昨年は、九州北部豪雨や台風二十一号などの局地的豪雨により、都道府県が管理する中小河川が各地で氾濫し、多くの被害が発生しました。

 政府は、昨年、全国約二万と言われる中小河川の緊急点検を実施。優先的に対策が必要な全国各地の中小河川において、土砂、流木対策や水位計の設置など新たな治水対策の実施が進められることになりました。

 防災・減災対策は待ったなしです。地方自治体の取組が着実に進むよう、政府は、地域、現場の課題などにも十分目配りをしながら、スピード感を持って対応していただきたい。

 道路や橋、上下水道、学校施設など、地方における社会インフラの整備は、安全、安心の国土をつくり、国民の命と生活、財産を守る防災・減災対策に直結しています。また、生活の利便性、生産性の向上をもたらすとともに、地方経済に活力と成長をもたらし、雇用促進にもつながります。まさに地方創生のエンジンでもあります。

 公明党は、防災・減災ニューディールの視点から、インフラの長寿命化、老朽化対策を推進してきたほか、中長期にわたって経済を成長させるストック効果を重視し、社会インフラの整備を推進してきました。

 地方の社会インフラ整備を進めるためには、防災・安全交付金や社会資本整備総合交付金など、地方が自由に活用できる交付金のさらなる予算の拡充が必要です。

 地方の防災・減災対策の推進、社会インフラの整備について、総理の答弁を求めます。

 発災から七年がたち、東日本大震災からの復興の現場では、被災者や地域のニーズが多様化しています。それに対応したきめ細かな支援がますます重要な段階となっております。

 二重ローン問題を抱える被災事業者の債務負担を引き続き軽減し、再生を支援していくため、今国会に提出予定の東日本大震災事業者再生支援機構法の改正案を早期に成立させることが必要です。

 また、被災者の生活再建支援のため、収入にかかわらず、無料法律相談や裁判等に要する費用の立てかえ等を行う法律援助事業についても、法テラス震災特例法改正案を早期に成立させ、事業終了後の四月以降も継続すべきです。

 福島では、昨年、帰還困難区域を除くほぼ全ての地域において避難指示が解除されました。また、帰還困難区域についても、双葉町、大熊町、浪江町において、住民の帰還等を目指した新たなまちづくりに向けた復興拠点の整備がスタートしました。

 帰還される方はもちろんのこと、いまだ避難生活を余儀なくされている方々が住宅やなりわいを再建し、人間の復興を果たすため、まさにこれからが正念場です。引き続き、被災者にしっかりと寄り添いながら、支援に取り組まなければなりません。

 また、風評被害対策も喫緊の課題です。

 特に、福島県産の農産物については、食品安全を含めた生産工程管理の認証制度、GAP取得を全力で後押しするとともに、安心、安全の福島ブランドの育成と普及、アピールを促進していくべきです。

 放射線についても、国が前面に立って、国内外への正しい情報発信を強力に推進すべきです。

 さらに、新産業を創出し、福島再生の鍵を握る福島イノベーション・コースト構想の取組も加速させることが求められます。

 東日本大震災からの復興加速、福島の再生について、総理の決意を伺います。

 所有者不明土地対策について質問します。

 所有者不明の土地は全国各地でふえ続けており、その対策が急がれます。

 この問題が顕在化したのは東日本大震災でした。住宅の高台移転の際に、所有者不明の土地が相次いで確認され、事業のおくれが深刻な問題になりました。

 今国会では、こうした所有者不明の土地の有効活用に向け、新法の提出が予定されています。

 法案には、所有者不明の空き地に十年以内の利用権を設け、広場や公園など公益性のある事業に使えるようにしたり、国や地方自治体が土地取得のために行う調査手続の簡素化などが盛り込まれております。

 利用権の設定は、こうした所有者不明土地をめぐるさまざまな課題に本格的なメスを入れる第一歩になると期待されています。

 しかし、これだけでは不十分です。国民の意識改革や不要土地の受皿づくり、相続登記の促進など、抜本的な解決に向けた議論を深める必要があると思います。

 所有者不明土地問題について、石井国土交通大臣の答弁を求めます。

 我が国の安全保障について質問します。

 我が国を取り巻く安全保障環境が一段と厳しさを増す中で、いかなる事態にあっても国民の命と平和な暮らしを守り抜くことは政府の責任です。

 そのため、来年度予算案には、安全保障環境の変化に対応し、弾道ミサイルを要撃する陸上配備型イージスシステムや、敵の射程外から発射できる射程距離の長いスタンドオフミサイルの導入が盛り込まれています。

 これに対して、周辺諸国からの反発や、一部に敵基地攻撃が可能になるのではないかとの指摘があります。

 ここで、我が国防衛力の整備について、これまでの基本的な方針である専守防衛や、日米安保条約のもとでの盾と矛の日米の役割分担という考え方に変わりがないことを改めて確認しておきたいと思います。

 日本の安全保障の基本的な考え方について、総理の答弁を求めます。

 日中関係の改善について質問します。

 昨年の日中国交正常化四十五周年と本年の平和友好条約締結四十周年を節目に日中関係が改善されつつあることは、日中両国にとっても、また東アジアの平和と安定にとっても大いに歓迎すべきことと思います。

 昨年末、私は、自民党の二階幹事長とともに訪中し、第七回日中与党交流協議会に参加をいたしました。習近平国家主席らとも会談し、日中関係の改善に向け双方が努力することを改めて確認できたことは大きな意味があったと思います。

 交流協議会では、中国が提唱する一帯一路構想に関し、具体的な協力の検討や、観光、ビッグデータ、IoTなどについて二国間の実務協力を強化すること、日中企業間のさらなる協力の推進、朝鮮半島問題について、ともに努力して平和的解決に結びつけていくこと等を盛り込んだ提言をまとめました。

 政府としても、この提言を積極的に受けとめ、日中間の交流促進や協力関係の強化などに取り組んでいただきたいと思います。

 日中関係改善に向けた総理の決意を伺います。

 最後に、一言申し上げます。

 今、我が国は、少子高齢化、人口減少という大きな課題に直面していますが、今後、ヨーロッパ諸国や隣国の韓国、中国などでも同じ課題に直面することは確実です。

 したがって、日本が少子高齢化、人口減少という課題を乗り越え、活力を将来にわたって持続することができれば、それらの国々にとって貴重な先進事例になることは間違いありません。

 今こそ、日本の潜在力を大いに発揮し、ピンチをチャンスに変え、世界の最先端を走る課題解決の先進国として世界に大きく貢献するときではないでしょうか。

 自公連立政権、安倍内閣が発足して五年。自民党と公明党の安定した政権基盤のもと、力強い日本経済の再生や地方創生、社会保障の安定、復興の加速、防災・減災対策などに着実に成果を上げてきました。

 今後、更に、働き方改革の断行や生産性革命、全世代型社会保障制度の構築などに全力で取り組み、誰もが生活に張りを持ち、その能力を十分に発揮できる時代、社会を切り開いていかなければなりません。

 公明党は、あらゆる課題解決に真っ正面から向き合い、これまで以上に、現場の課題は何か、それを真剣に受けとめ、我が党に求められている国民の期待にしっかりと応えていくことをお誓い申し上げ、私の代表質問を終わります。

 御清聴、大変にありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 井上義久議員にお答えをいたします。

 働き方改革についてお尋ねがありました。

 安倍政権は、高齢者も若者も、女性も男性も、障害や難病のある方も、誰もが活躍できる一億総活躍社会の実現に取り組んでおり、その最大のチャレンジが働き方改革です。

 高度成長時代の猛烈社員のように、長時間働いたことを自慢するような社会は、根本から改めなければなりません。

 今回、史上初めて、労働界、経済界の合意のもとに、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を設けます。加えて、勤務間インターバル制度についても、その普及に努めます。

 長時間労働を是正すれば、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者が仕事につきやすくなり、男性も子育てを行う環境が整備されます。

 長年議論だけが繰り返されてきた同一労働同一賃金、いよいよ実現のときが来ました。雇用形態による不合理な待遇差を禁止し、非正規という言葉をこの国から一掃してまいります。

 子育て、介護など、さまざまな事情を抱える皆さんが、意欲を持って働くことができ、誰もがその能力を発揮できる柔軟な労働制度へと抜本的に改革します。戦後の労働基準法制定以来、七十年ぶりの大改革であります。

 学校における働き方改革については、御党からいただいた提言も踏まえ、昨年末に、適正な勤務時間管理の実施、業務の効率化、さらには学校の指導、事務体制の効果的な強化などについて、緊急対策を取りまとめ、必要な経費を平成三十年度予算案に盛り込んだところです。

 今後とも、勤務時間の上限の目安を示したガイドラインの検討など、教職員の長時間勤務の是正にしっかりと取り組んでまいります。

 教育負担の軽減についてお尋ねがありました。

 子育てや教育に係る費用の負担が重いことが少子化の要因の一つとなっており、教育費負担の軽減を図っていくことは重要な課題であると認識しています。

 幼児教育の無償化については、二〇二〇年度を目指し、一気に進めます。三歳から五歳までの全ての子供たちの幼稚園、保育園、認定こども園の費用を無償化します。これに加え、無償化の対象について、現場や関係者の皆様の声を踏まえ、この夏までに結論を出してまいります。

 ゼロ歳から二歳児については、住民税非課税世帯を対象として無償化を進めるとともに、待機児童の解消に向け、補正予算も活用し、子育て安心プランを今年度から早急に実施します。これにより、二〇二〇年度末までに三十二万人分の受皿を確保し、待機児童を解消することとしています。

 これまで自公政権で取り組んできた保育士の処遇改善に加え、今年度、月額三千円の処遇改善を実施し、来年も更に三千円引き上げ、保育士の確保に全力で取り組みます。

 御党から御提案いただいた私立高校の授業料の実質無償化については、二〇二〇年度までに、現行の加算額を大きく引き上げることで実質的な無償化を実現します。

 大学などの高等教育無償化については、給付型奨学金をこの春から二万人に拡大し、再来年四月からは、学生生活を送るために必要な生活費が賄えるよう大幅にふやすとともに、住民税非課税世帯の意欲ある全ての子供たちに支給します。授業料の減免措置も思い切って拡充いたします。これに準じる経済的に厳しい家庭の子供たちにも、しっかりと必要な支援を行います。

 人への投資に力を入れてきた御党とともに、急速に進む少子高齢化という国難に立ち向かうべく、人づくり革命を断行してまいります。

 一人親世帯への政府の支援についてお尋ねがありました。

 一人親家庭は、経済的にもさまざまな困難を抱えており、きめ細かな支援が必要です。政府としては、これまでも、児童扶養手当の多子加算の倍増、子供の学習支援の充実、養育費の相談支援の強化など、積極的な支援を実施してきました。

 未婚の一人親に対する税制上の対応については、議員御指摘のとおり、平成三十年度の与党税制改正大綱において、児童扶養手当の支給に当たって事実婚状態でないことを確認する制度等も参考にしつつ、平成三十一年度税制改正において検討し、結論を得ることとされています。

 与党における検討も注視しつつ、必要な検討を行ってまいります。

 また、来年度予算においては、一人親家庭への支援として、御党からの御提案も踏まえ、児童扶養手当について、五十万を超える世帯で支給額をふやします。さらに、生活困窮世帯等の子供に対する学習支援事業について、高校中退者等の高校生世代や小学生に対する支援の拡充を図ります。そのほか、保育料の算定などにおいて、未婚の一人親に対する寡婦控除のみなし適用を実施します。加えて、来年からは、児童扶養手当の支払い回数を年三回から六回にふやします。

 今後とも、一人親家庭の自立を支援し、子供たちの未来が家庭の経済状況によって左右されることのないよう、子供の貧困対策に全力で取り組んでまいります。

 医療的ケアを必要とする子供の支援についてお尋ねがありました。

 近年、医療的ケアを必要とする子供が増加する中、こうした子供たちが安心して生活し、学ぶことができるようにすることは、一億総活躍社会の実現に向けて極めて重要な課題と認識しております。

 このため、学校においては、医療的ケアに当たる看護師の配置を支援し、子供たちの教育環境の充実に努めてきたところであり、平成三十年度予算案においても看護師配置の充実を図ることとしております。

 また、在宅支援については、平成三十年度から、障害児の居宅を訪問して必要な支援を提供するサービスを創設するとともに、通所施設への看護職員の配置を報酬上評価するなど、支援体制の整備を進めてまいります。

 今後とも、政府全体で、医療的ケアを必要とする子供たちの支援にしっかりと取り組んでまいります。

 財政健全化の道筋についてお尋ねがありました。

 安倍内閣では、経済再生なくして財政健全化なしとの基本方針のもと、これまでアベノミクスを進めることで財政健全化に大きな道筋をつけてきました。国、地方を合わせた税収は約二十四兆円増加し、新規国債発行額は約十一兆円減っています。

 今後、人づくり革命を力強く推し進めていくため、消費税率引上げ分の使い道を見直し、子育て世代、子供たちに大胆に投資するとともに、社会保障の安定化にもバランスよく充当することとしました。

 これにより、プライマリーバランス黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となります。ただし、財政健全化の旗は決しておろさず、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかりと堅持してまいります。

 御指摘のように、今後、医療や介護などの社会保障費の増大に伴う財政上の課題が想定されます。プライマリーバランス黒字化目標の達成に向け、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、この夏までに、プライマリーバランス黒字化の達成時期と、裏づけとなる具体的かつ実効性の高い計画を策定してまいります。

 診療報酬と介護報酬の同時改定についてお尋ねがありました。

 御指摘のように、団塊の世代が七十五歳以上になる二〇二五年に向けて、どこに住んでいても適切な医療や介護を安心して受けられる地域包括ケアシステムの構築を進めることが重要です。このため、平成三十年度の診療報酬、介護報酬同時改定においては、地域包括ケアシステムの構築を第一の柱として議論を進めます。

 具体的には、今回の同時改定において、住みなれた場所でも必要に応じて医療が適切に提供されるよう、自宅で暮らす方に対しては、複数の医療機関の連携を図り、患者の状態に応じた質の高い在宅医療や訪問看護が受けられるようにするとともに、特別養護老人ホームで暮らす方に対しては、施設と医師との緊密な連携を図り、病状が急変するなどの緊急時にも医師が対応できる仕組みを整備することとしています。

 また、長期にわたって医療と介護がともに必要となる方が主として入所する介護医療院については、入所された方が日常的な医学管理を受けながら生活を営むための施設にふさわしい基準や報酬を設定するとともに、介護療養病床からの円滑な転換を図ることができるよう、転換支援、促進策を設けることとしています。

 国民一人一人が状態に応じた適切な医療や介護を受けられるよう、しっかりと取り組んでまいります。

 認知症対策についてお尋ねがありました。

 認知症は誰もがかかわる可能性のある身近な病気です。認知症の方ができる限り住みなれた地域で暮らすことができる取組を進めていく必要があります。

 このため、御党の御提案も踏まえつつ、我が国の認知症国家戦略として策定した新オレンジプランに基づき、介護者支援、見守り体制の構築など、総合的な施策を推進しています。

 御提案いただいている認知症の方の意思決定支援については、認知症の方御本人の意思決定を介護者や家族の方たちが支援するための指針について、来年度なるべく早くお示しできるよう検討を進めています。

 また、認知症施策推進基本法の制定という御提案をいただきました。政府としては、認知症の人を社会全体で支えるため、まずは新オレンジプランに掲げた施策を政府一丸となって推進してまいりたいと思います。

 介護人材の確保についてお尋ねがありました。

 介護離職ゼロに向けて、介護サービスが利用できず、やむを得ず離職する方や、特養に入所が必要であるにもかかわらず自宅待機する方をなくすため、二〇二〇年代初頭までに五十万人分の介護の受皿の整備を進めていきます。

 その大きな目標に向かって、介護人材確保への取組を強化します。

 御指摘のとおり、既に、自公政権で月額四万七千円の処遇改善を行いましたが、来年秋からは、リーダー級の職員の皆さんを対象に、更に、八万円相当の給与増を行えるような処遇改善を実現することで、他産業との賃金格差をなくしてまいります。また、その運用に当たっては、他の介護職員なども対象とすることができるようにしてまいります。

 あわせて、一旦介護の仕事を離れた人が再び介護の仕事につく場合の再就職準備金の貸付けや、介護福祉士を目指す学生への返済免除つきの奨学金制度による就業促進、ICTや介護ロボットを活用した生産性向上の推進による業務負担の軽減や、職場環境の改善による離職防止などにも取り組み、介護人材の確保に全力を尽くしてまいります。

 がん対策についてお尋ねがありました。

 国民の二人に一人がかかると言われているがんは、国民の関心が高く、早期発見、早期治療とともに、療養中の生活の質の向上が重要であると考えます。

 昨年十月に、御党からの御提案も踏まえながら、二〇二二年度までを計画期間として、第三期がん対策推進基本計画を策定しました。

 平成三十年度においては、この計画に基づき、がんゲノム医療提供体制の構築を図るための中核となる拠点病院の整備、がん患者の仕事と治療の両立支援を図るためのモデル事業の実施などの新たな施策について取り組みます。

 今後も、議員の御提案にあるように、がん教育における医師等の活用、新たな治療法の研究の推進、傷病手当金制度の見直しの検討、医療者への緩和ケア研修の充実などの取組を通じて、がん対策の充実に努めてまいります。

 また、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを目指し、受動喫煙防止対策を徹底することが重要です。必要な法案を今国会に提出すべく、現在、与党及び関係省庁において調整を進めています。

 中小企業、小規模事業者の生産性革命と事業承継のための支援についてお尋ねがありました。

 賃金上昇、景気回復の温かい風を全国津々浦々へと広げていくためには、地方経済の中核を担う中小・小規模事業者の皆さんの生産性向上が極めて重要です。深刻さを増す人手不足の問題に対応するためにも、攻めの投資を力強く支援してまいります。

 公明党の皆様のお力も得て、今後三年間で百万者のIT導入を支援するほか、自治体の判断により、固定資産税をゼロにする新しい制度など、これまでにない大胆な政策を実施し、中小・小規模事業の生産性革命を強力に後押ししてまいります。

 また、今後十年で、中小・小規模事業者の経営者の六割が七十歳を超えるという現実があります。後継者が決まらないまま黒字廃業といった事態は、我が国経済にとって大きな損失であり、この事業承継問題は、日本経済の屋台骨を揺るがしかねない、待ったなしの課題であります。

 そうした強い危機感のもとに、事業承継税制を抜本的に拡充し、承継時の贈与税、相続税の支払い負担をゼロにすることといたしました。

 また、後継者による新しいチャレンジを応援する補助金など切れ目のない支援を実施することで、我が国の宝である全国各地の中小・小規模事業を次の世代へとしっかりと引き渡してまいります。

 農林水産業の持続的な発展についてお尋ねがありました。

 安倍内閣においては、農業を産業として強くするため、米の生産調整の見直し、農地集積バンクによる農地集積や輸出促進、さらには、若者の新規就農の支援、収入保険制度の創設によるセーフティーネットの整備など、農政全般にわたる抜本的な改革を進めてまいりました。

 また、中山間地域に対しても、日本型直接支払制度による地域の共同活動への支援や、中山間地農業ルネッサンス事業による地域の特色を生かした取組の支援など、地域を元気にする施策を展開してまいりました。

 これにより、四十代以下の若手新規就農者が、統計開始以来、初めて三年連続で二万人を超え、農林水産物・食品の輸出は五年連続で過去最高を更新するペースで伸び、生産農業所得も過去二年で約九千億円も伸び、直近で三兆八千億円になるなど、着実に成果があらわれ始めています。

 こうした農政改革に加え、意欲ある林業経営者に森林経営を集積、集約させる森林バンクの創設など、戦後以来の林業改革に挑みます。新たに創設する森林環境税も積極的に活用してまいります。水産業についても、資源管理と成長産業化を両立させ、漁業者の所得向上を実現する改革を確実に実行してまいります。

 さらに、TPPや日・EU・EPAによる新たな国際環境のもとでも安心して再生産できるよう、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、十分な対策を講じてまいります。

 安倍内閣では、農林水産業の持続可能な発展に向け、引き続き、農林水産業全般にわたって改革を力強く進めます。若者が夢や希望を持てる農林水産新時代を構築してまいります。

 防災・減災対策の前進についてお尋ねがありました。

 昨年発生した九州北部豪雨や一連の台風による豪雨災害を始めとして、近年多数の災害が発生しており、防災・減災対策は、我が国にとって重要な課題であります。

 このため、河川の氾濫を防ぐ対策に加え、氾濫した場合にも被害を軽減する対策や、水害リスクやとるべき避難行動の地域住民への周知等の総合的な取組を、地方自治体と一体となって推進してまいります。

 特に、昨年、九州北部豪雨等により中小河川において水害が頻発したことを受け、流木被害の軽減、防止を図るための治山対策や、氾濫防止、土砂流出や流木の防止、水位の監視強化等の治水対策を、今後おおむね三年間で緊急的かつ集中的に推進することとしており、平成二十九年度補正予算及び平成三十年度予算に必要な経費を計上しているところです。

 今後とも、国民の生命と財産を守るため、これまでの災害で得られた貴重な教訓を生かし、ソフト、ハードを組み合わせ、地域の企業とも連携して、防災・減災対策に万全を期してまいります。その中で、社会資本の整備を通じ、生産性向上による経済成長や地方創生の実現にもつなげてまいりたいと考えております。

 東日本大震災からの復興加速、福島の再生についてお尋ねがありました。

 東北の復興なくして日本の再生なし。あの大震災、困難の日々を胸に刻みながら、被災地の皆さんと力を合わせ、新しい東北の未来を切り開いてまいります。

 東日本大震災からの復興に向け、必要なことは全てやり遂げるという強い決意のもと、心身のケアなど切れ目のない被災者支援、住まいと町のさらなる復興、二重ローン対策などによる産業、なりわいの再生を進めてまいります。

 その一環として、震災支援機構による支援の延長や、法テラスの震災法律援助事業の延長に関する議員立法については、政府としても必要な協力をさせていただくとともに、これらの取組を支えてまいります。

 福島では、帰還困難区域を除くほとんどの地域で避難指示が解除され、帰還困難区域では特定復興再生拠点の整備が始まるなど、復興再生に向けた動きが進んでおります。

 今なお続く風評の払拭は、福島の産業、なりわいの復興の大前提です。県産農産物のブランド力を回復するため、農家によるGAP認証の取得を支援するとともに、昨年十二月に策定した風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略に基づき、例えば、全国の小中高等学校などにおいて放射線に関する科学的な知識をわかりやすく伝えるなど、正確な情報発信を一層強化してまいります。

 福島イノベーション・コースト構想は、福島復興の切り札です。関係省庁が一体となって、ロボットなど最先端技術の研究開発拠点の整備、産業集積、人材育成などを進めてまいります。

 引き続き、国が前面に立って福島の再生に全力で取り組んでまいります。

 日本の安全保障の基本的な考え方についてお尋ねがありました。

 専守防衛は、憲法の精神にのっとったものであり、我が国防衛の大前提です。この点には、今後ともいささかの変更もありません。

 また、いわゆる敵基地攻撃については、日米の役割分担の中で、米国の打撃力に依存しており、日米間の基本的な役割分担を変更することは考えていません。この点については、今後ともいささかの変更もありません。

 スタンドオフミサイルは、我が国防衛に当たる自衛隊機が相手の脅威の圏外から対処できるようにすることで、隊員の安全を確保しつつ、我が国を有効に防衛するために導入するものです。イージス・アショアは、弾道ミサイルの脅威から我が国全土を、二十四時間三百六十五日切れ目なく防護する能力を抜本的に向上させるものです。いずれの装備も、専守防衛のもと、国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守り抜くため、自衛隊の装備の質的向上を図るものです。

 今後とも、国民を守るために真に必要な防衛力の強化を進めてまいります。

 日中関係についてお尋ねがありました。

 まず、井上議員には、昨年の八月と十二月に、自民党の二階幹事長とともに、日中与党交流協議会を開催し、提言をまとめていただくなど、日中関係の発展に御尽力をいただいていることに対しまして、改めて敬意を表します。

 日中平和友好条約締結四十周年である本年を、日中関係が大きく改善したと両国の国民が認識できるような一年にしていきたいと考えています。日中与党交流協議会の提言にも挙げられている、観光分野や第三国における両国企業間のビジネス協力を含め、あらゆる分野で協力と交流を推し進めてまいります。

 そのためにも、早期に日中韓サミットを開催して李克強首相を日本にお迎えし、その後、私が適切な時期に訪中し、その後には習近平国家主席に訪日していただきたい。このようなハイレベルの往来を重ねる中で、日中関係を新たな段階へと押し上げていきたいと考えています。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣石井啓一君登壇〕

国務大臣(石井啓一君) 井上義久議員にお答えをいたします。

 所有者不明土地問題対策についてお尋ねがありました。

 所有者不明土地が増加する中で、公共事業を始めとする円滑な利用に支障が生じております。

 このため、国土交通省といたしましては、所有者不明土地の利用の円滑化に向けまして、御指摘の利用権の設定等を内容とする法案を今国会へ提出してまいります。

 また、所有者不明土地の発生の抑制や解消に向けた抜本的な対策につきましては、登記制度や土地所有権のあり方等と深く関連をするため、政府一体となって検討することが必要であります。

 一月十九日に設置、開催をされました所有者不明土地等対策の推進のための関係閣僚会議におきましても、土地所有権や登記制度のあり方など、財産権の基本的なあり方に立ち返って、土地に関する基本制度についての根本的な検討を行うことが確認をされたところであります。

 国土交通省といたしましても、登記制度を所管する法務省など関係省と連携をしつつ、引き続き、土地所有者の責務のあり方など、土地所有に関する基本制度の見直しについて検討を深めてまいります。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 岡田克也君。

    〔岡田克也君登壇〕

岡田克也君 私は、民進党と無所属の衆議院議員十四名から成る会派、無所属の会を代表し、安倍総理の施政方針演説について質問します。(拍手)

 まず、財政の健全化について質問します。

 財政健全化は、持続可能な社会保障を実現するために、先送りの許されない重大問題です。人口減少の中、大きな借金を抱えたままでは、国家の衰亡は避けられません。

 安倍総理は、施政方針演説の中で、憲法改正に関して、子や孫のために新たな国づくりを進めていこうと呼びかけられました。しかし、財政の現状は、子や孫にとっても余りにも過酷です。財政健全化こそ、次世代のために政治が取り組まなければならない最重要の課題です。憲法改正ではなく、財政健全化なのです。

 以下、具体的に質問します。

 安倍総理はたびたび、消費税率引上げ分の使い道の見直しにより、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成は困難になると発言しています。しかし、これは国民を欺くものです。消費税の使い道の見直しがなくても、二〇二〇年度の国と地方のプライマリー赤字は八・二兆円が見込まれていました。消費税率引上げ分の使い道の見直しは一・七兆円にすぎません。

 正直に、財政健全化に失敗したと認めるべきではありませんか。安倍総理の答弁を求めます。

 安倍総理は、施政方針演説の中で、財政健全化を確実に実現すると明言しました。言葉の軽さに驚きました。プライマリーバランス黒字化は財政健全化の第一歩にすぎないからです。そのめどすら立てられないのが現状です。財政健全化をどういう意味で使っているのか、確実に実現するとは何を意味するのか、全く不明です。

 それぞれの意味について、安倍総理の答弁を求めます。

 主要国が金利の正常化に向かう中、日本だけがいつまでもゼロ金利政策を続けられるわけではありません。金利が正常化すれば国債費は膨張し、それだけで財政赤字は大きく増加します。安倍総理にはその危機感がないのでしょうか。

 この五年間で、国債残高を百六十兆円もふやしています。企業収益が改善し、失業率が低下する今こそ、将来を見据えた歳出改革に取り組まなければなりません。改めて、安倍総理にその決意と具体策があるか、答弁を求めます。

 次に、財政健全化の観点から、今回の政府予算案について質問します。

 財政法二十九条は、特に緊要となった経費の支出を行うため必要な予算の追加を行う場合に補正予算を編成できると規定しています。

 しかし、今国会提出の補正予算案には、この規定に合致しているか疑問のある歳出項目が多くあります。

 例えば、ものづくり補助金として一千億円が計上されています。実に六年連続、補正予算で措置されています。しかも、当初予算の中小企業対策費一千八百億円に比べて極めて大きな予算規模です。とても緊要となった経費とは言えません。必要があれば、当初予算で堂々と計上すべきです。安倍総理の答弁を求めます。

 安倍内閣では、毎年度当初予算で公共事業関係費が六兆円計上されており、来年度も同様の水準です。

 他方、この間、補正予算で計上された公共事業関係費は計七兆円に上ります。これでは、当初予算だけを見て議論しても意味がありません。

 全額とまでは言いませんが、今年度補正予算案の公共事業関係費の計上も、来年度当初予算ベースで公共事業関係費を前年度並みに抑制していると言うための小細工ではありませんか。安倍総理の答弁を求めます。

 来年度当初予算案では、国債発行額が三十三・七兆円となり、国債発行額を六年連続で減額したと強調しています。

 しかし、これは、以上指摘してきたように、歳出の一部を今年度補正予算で先食いした結果にすぎません。補正予算を使って、来年度予算案の見かけをよくしているだけです。

 このような偽装はやめて、国民にわかりやすく正直な予算案とすることが財政健全化の第一歩と考えますが、安倍総理の答弁を求めます。

 次に、原発問題について質問します。

 先般、日本政府が、国際協力銀行を通じて、欧州の大手ウラン濃縮会社の買収交渉に入ったとの報道がありました。濃縮ウランの安定調達を確保するためとも伝えられています。政府として、このような検討を行っている事実はあるのでしょうか。安倍総理の答弁を求めます。

 私は、今後、原発の新増設は一切認めるべきではないと考えています。これは、民主党政権時代の決定でもあります。新増設がなければ、近い将来、確実に原発ゼロの時代が来るのです。

 安倍総理は、将来の原発の新増設について、はっきりと語ってきませんでした。しかし、ウラン濃縮会社の確保に多額の公的資金を投入するということになると、新増設を含め、長期間にわたり原発を推進することが前提になっていると考えざるを得ません。

 安倍総理、そろそろ正直に、原発の新増設を将来行うと明言すべきではありませんか。その上で、そのことの是非をしっかりと議論しようではありませんか。安倍総理の答弁を求めます。

 安倍政権が原発再稼働を進める中で、使用済み核燃料を保管する各原発内の貯蔵プールの容量が限界に達しつつあります。

 それだけではありません。使用済み核燃料を原発内の貯蔵プールで保管し続けることは、テロ攻撃や大規模災害といった不測の事態を考えても極めてリスクが高いと指摘されています。

 福島原発事故当時、私は与党の幹事長でした。四号機の燃料プールは崩壊の危機にあり、仮にそうなったら、東日本全域に放射能汚染が拡大しかねないとの強い危機感を持ったことは忘れられません。

 使用済み核燃料を貯蔵プールから取り出して金属容器で保管する乾式貯蔵に切りかえるなどの対策が急務です。悲劇を繰り返さないために最優先で行うべきと私は考えますが、安倍総理の答弁を求めます。

 次に、憲法の平和主義について質問します。

 安倍総理は、年頭記者会見で、憲法の平和主義の基本理念は今後も変わることはないと明言しました。他方で、一昨年五月の私との党首討論で、日本国憲法の平和主義とは他国を侵略しないことだと答弁しています。これでは、日本国憲法の平和主義は当たり前のことを言っているにすぎないということになります。

 しかし、日本国憲法は、他国にない、特別の平和主義を定めた憲法であるというのが、多くの国民の理解ではないでしょうか。

 安倍総理の考える憲法の平和主義の基本理念とは何か、改めて答弁を求めます。

 かつての日本は、自衛の名のもとに戦争を始めました。この反省に立って、武力行使に抑制的であろうとしたのが日本国憲法の平和主義です。自国の生存にかかわる場合に限り必要最小限度の自衛権を行使することを除いては武力を行使しないということこそが平和主義の具体的内容だと私は考えています。したがって、限定なき集団的自衛権の行使は、明らかに憲法の平和主義に反すると考えなければなりません。

 この私の考えについて、もし反論があれば、安倍総理の答弁を求めます。

 憲法の根本原則の一つである平和主義に反する内容である限り、九条の改正は、いかなる手段をとろうと不可能です。したがって、まず国会において議論を尽くし、平和主義について共通の認識に立つことが必要です。その上で初めて、憲法九条の議論がなされるべきです。

 平和主義を曖昧にしたまま九条の改正を行うことはあり得ないと考えますが、安倍総理の見解を求めます。

 次に、核軍縮・不拡散について質問します。

 安倍総理は、核軍縮・不拡散について、核保有国と非核保有国の橋渡し役になると、世界そして日本国民に説明しています。しかし、安倍政権は核軍縮に本当に真剣に取り組んでいるのか、私は大きな疑問を持っています。

 以下、具体的に質問します。

 オバマ大統領が策定した二〇一〇年の米国の「核態勢の見直し(NPR)」は、核兵器の役割を低減することを明記しました。トランプ政権はこれを転換し、核兵器の役割を拡大しようとしていると報じられています。具体的には、水上艦や潜水艦から発射できる新型の核巡航ミサイルの開発や、新たな小型核兵器を開発すると伝えられています。

 トランプ政権の核政策について安倍総理はどう考えているのか、答弁を求めます。

 米国の核軍縮は日本に対する抑止力の低下を招くとして、沈黙し、場合によっては静かに反対するというのが、かつての日本政府の姿勢でした。私は、二〇一〇年のNPR策定に当たり、外務大臣としてこの考え方を転換しました。核兵器の役割低減を更に一歩進めるよう、オバマ大統領に求めたのです。

 米国の核抑止力と核軍縮の関係を現時点で日本国政府はどう考えているのか、明確な見解を求められています。安倍総理の答弁を求めます。

 日本と米国が力を合わせて、世界の人々に希望を生み出すともしびとなる。広島で安倍総理は、オバマ大統領とともに、核なき世界を目指して努力することを世界に力強く発信しました。

 トランプ大統領になって、米国の核政策が大きく変わろうとしていることに対し沈黙していることは、安倍総理の政治姿勢の一貫性を問われます。広島での発言は何だったのでしょうか。核なき世界を願う世界じゅうの人々に対して、明確な答弁を求めます。

 次に、女性宮家の問題の検討について質問します。

 天皇陛下の御退位について、衆参議長、副議長のリーダーシップのもと、各党間でしっかりとした議論がなされ、合意形成されたことは、国会の歴史に残る大きな成果であると私は考えています。天皇陛下の御退位に関し、国会の果たした役割について、安倍総理はどう考えているのでしょうか。答弁を求めます。

 残された課題もあります。特に、女性皇族の婚姻による皇族数の減少が確実に見通される中、天皇陛下の御公務の負担を軽減するとの観点から、女性宮家の問題は極めて重要です。女性・女系天皇の問題とは切り離して、女性宮家の問題の検討を急ぐべきと考えますが、安倍総理の見解を求めます。

 退位特例法の附帯決議では、女性宮家の問題は、政府が、特例法施行後速やかに検討を行い、国会に報告するということになりました。来年五月以降、政府における検討が始まるということです。しかし、このことは、国会における検討を妨げるものではないはずです。

 天皇陛下の御退位のときと同様の枠組みで、国会において速やかに女性宮家の問題の検討を始めるべきです。内閣総理大臣として、国会に対して異論を述べる立場にないと思いますが、念のため、安倍総理の答弁を求めます。

 最後に、安倍総理の政治姿勢について質問します。

 政権発足から五年。安倍総理の最大の問題は、国民の信頼が失われていることです。最近のメディアの調査でも、安倍内閣を支持しないとする人の何と四割が、その理由として、安倍総理が信頼できないからと答えています。歴代総理の中でも際立って高い数字です。極めて深刻な事態と考えますが、安倍総理はどう受けとめているのか、答弁を求めます。

 国民が安倍総理を信頼できないと考えるのは、国民に対して正直ではないからです。その具体例が、森友学園をめぐる問題への対応です。国有地売却に際し八億円を値引きしたことについて、会計検査院が根拠不十分と断じると、安倍総理は、財務省が国有地を正しい適切な価格で売買していると信頼していると申し上げたんだなどと答弁しました。私は耳を疑いました。

 総理の夫人自身が名誉校長であり、まさしく当事者であるにもかかわらず、人ごとのように官僚に責任転嫁する。日本国総理大臣として恥ずかしくありませんか。安倍総理の答弁を求めます。

 なぜ、この問題が発覚し、国会でも大きく取り上げられたときに、値引きの妥当性を財務省に調査するよう強く命じなかったのでしょうか。税金の無駄遣いに加えて、安倍総理や夫人との関係も取り沙汰された問題です。事実関係を明確にして、説明責任を果たそうとするのが普通ではないですか。国民に対し、余りにも正直ではなく、かつ無責任です。安倍総理は深く反省すべきです。答弁を求めます。

 今からでも遅くはありません。財務省は、森友学園との交渉記録はないが、近畿財務局内の記録はあることを明らかにしました。この際、森友学園に関する政府内の全ての記録を公開し、説明責任を果たすべきです。総理が命じれば実現します。安倍総理の答弁を求めます。

 民主主義国家における政治は国民の信頼によって成り立っていることを考えると、事態は極めて深刻です。そして、国民の安倍総理に対する信頼を取り戻すことができるのは、安倍総理御自身だけです。この国会で、どれだけ真摯に国民に向き合って答弁するかにかかっています。

 まず、私の質問に対して、正直に、説得力のある答弁を行うことです。そのことを期待して、私の代表質問といたします。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 岡田克也議員にお答えいたします。

 財政健全化についてお尋ねがありました。

 二〇一九年十月に予定されている消費税引上げ分の使い道の見直しにより、プライマリーバランス黒字化の達成時期に影響が出ることから、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化は困難となると判断しました。

 ただし、財政健全化の旗は決しておろさず、プライマリーバランスの黒字化を目指すという目標自体はしっかりと堅持してまいります。

 大切なことは、プライマリーバランスを改善し、債務残高対GDP比を着実に引き下げることです。そのためには、経済成長を実現し、税収を上げなければなりません。

 引き続き、経済再生を図りながら、歳出歳入両面からの改革を続け、プライマリーバランスを黒字化し、同時に債務残高対GDP比の安定的な引下げを目指してまいります。

 財政健全化を確実に実現するとは、御指摘の金利上昇に伴う利払い費の増加リスクも踏まえ、この目標を確実に達成していくことであります。

 この目標の達成に向け、これまでの経済・財政一体改革の取組を精査した上で、この夏までに、プライマリーバランス黒字化の達成時期と、裏づけとなる具体的かつ実効性のある計画をお示ししてまいります。

 補正予算の緊要性等についてお尋ねがありました。

 平成二十九年度補正予算は、災害対応を始めとする追加的財政需要に適切に対処するとともに、生産性革命や人づくり革命など、緊急性が高いものへの対応を講じるものであります。

 お尋ねのものづくり補助金については、多くの中小企業、小規模事業者が人手不足に悩まされており、生産性の向上が喫緊の課題となっている中、緊急性が高いとの判断のもとで計上したものです。

 公共事業については、今般の補正予算において、昨年の九州北部豪雨や台風などによる災害からの復旧や、全国の中小河川の緊急点検の結果等を踏まえた防災・減災対策など、緊急性の高い事業を積み上げたものであり、公共事業関係費を前年度並みに抑制していると言うための小細工といった指摘は当たりません。

 来年度予算においては、薬価制度の抜本改革などの改革努力による社会保障費の伸びの抑制を始め、各般の歳出削減努力を行う一方で、雇用・所得環境の改善等を背景に、二十七年ぶりの高い水準の税収を見込んだ結果、公債の発行額が六年連続で減額することとなったものであり、今般の補正予算によって来年度予算案の見かけをよくしているとの指摘は当たりません。

 ウラン濃縮会社の買収交渉に係る報道と原発の新増設についてお尋ねがありました。

 まず、日本政府として、報道にあるような、ウラン濃縮会社の買収交渉に入ったという事実はありません。

 その上で、原発政策については、徹底した省エネ、再エネの最大限の導入に取り組み、原発依存度を可能な限り低減するというのが安倍内閣の一貫した方針です。

 その方針のもとに、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めるというのが政府の考え方であり、原発の新増設については、現時点では想定しておりません。

 使用済み燃料の貯蔵についてお尋ねがありました。

 政府としては、三年前に策定した使用済燃料対策に関するアクションプランに基づき、御指摘の乾式貯蔵施設の建設、活用を促進しています。

 既に設置されている東海第二発電所の施設に加え、現在、その他の原子力発電所においても設置に向けた取組が進められており、今後とも、地元の理解を得ながら、官民を挙げて取り組んでまいります。

 憲法の平和主義と憲法改正についてお尋ねがありました。

 我が国は、戦後一貫して平和国家としての道を歩んできました。二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない。不戦の誓いを将来にわたって守り続けていく。平和主義は日本国憲法の基本原則の一つであり、憲法前文は我が国が平和主義の立場に立つことを宣明し、第九条はその理念を具体化した規定であると考えています。

 政府としては、現行憲法のもとで、世界各国と同様の集団的自衛権の行使一般を認めるなど、平成二十六年七月の閣議決定を超えて自衛権を広げるような解釈を採用することは困難であると考えています。

 憲法改正は、国会で発議し、最終的には国民投票で国民が決めるものです。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、岡田議員の御指摘のような点も含め、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しています。

 なお、自民党は、さきの総選挙の公約でも、現行憲法の平和主義の基本原理は堅持することを明確にお約束しています。

 トランプ政権の核政策についてお尋ねがありました。

 米国は、日本が攻撃を受けた場合、日本と共同対処することを条約上の義務として約束している唯一の同盟国です。

 このような観点から、政府としては、現在行われている米国の核政策の見直しに関する具体的な作業の動向を注視しており、米国と緊密に意思疎通を行っていく考えです。

 米国の核抑止力と核軍縮の関係に対する政府の考えについてお尋ねがありました。

 北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展は、我が国に対する現実の脅威となっており、政府としては、国民の安全を守るため、日米同盟のもとで米国の核抑止力を維持することが必要と考えています。

 同時に、唯一の戦争被爆国として核兵器の非人道性を最もよく知る我が国は、核廃絶に向け、国際社会の取組を主導していく使命を有しています。

 これらの観点を踏まえ、政府としては、米国の核戦力を含むあらゆる種類の軍事力による我が国の防衛へのコミットメント及び核軍縮による核なき世界の実現への道筋につき、米国と十分な意思疎通を行っていくことが重要と考えています。

 私の広島での発言についてお尋ねがありました。

 私がオバマ大統領とともに広島を訪問し、核なき世界を目指して努力すると世界に向けて発信した立場は一貫したものであり、この方針にいささかも変更はありません。

 私とオバマ大統領が広島を訪問した翌年、北朝鮮は、広島に投下された原爆の十倍以上の威力を持つ核実験を強行し、日本列島を核爆弾で海の中に沈めるべきといった極めて挑発的な声明を発出していることは、岡田議員もよく御存じのとおりであります。

 北朝鮮の核・弾道ミサイル計画の進展は、我が国の平和と安定に対するこれまでにない重大かつ差し迫った脅威であり、政府には、何よりも国民の命と平和な暮らしを守り抜く責任があります。そのためには、日米同盟のもとで、通常兵器に加えて核兵器による米国の抑止力を維持していくことが必要不可欠であります。

 政府としては、現実の安全保障上の脅威に的確に対処しながら、唯一の戦争被爆国として、米国を含む核兵器国と非核兵器国双方に働きかけて、双方の橋渡し役を務めることにより、現実的な観点から、核なき世界を実現するための努力を積み重ねてまいります。

 天皇陛下の御退位について国会の果たした役割及び女性宮家の問題についてお尋ねがありました。

 天皇陛下の御退位について、各党各会派が立法府の主体的な取組が必要であるとの認識で一致され、衆参正副議長による議論の取りまとめが行われたことは、憲法第一条において、「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。」とされていることを踏まえた御判断であり、その御尽力に改めて敬意と感謝を申し上げます。

 女性皇族の婚姻等による皇族数の減少等に係る問題は、皇族方の御年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題ですが、そのための方策については、いろいろな考え方、意見があり、国民のコンセンサスを得るためには、十分な分析、検討と慎重な手続が必要です。政府としては、衆参両院の委員会で可決された附帯決議の趣旨を尊重し、対応してまいります。

 また、この問題の国会における検討については、国会で御判断されるべきと考えております。

 支持率についてお尋ねがありました。

 国民の皆様の厳しい声や御批判については、真摯に受けとめたいと思います。同時に、三カ月前の総選挙でいただいた国民の皆様の力強い負託、その責任の重さを胸に刻みながら、安定した政治基盤のもと、さまざまな政策に大胆に挑戦し、政治を前に進めていく決意であります。

 私の政治姿勢についてお尋ねがありました。

 森友学園への国有地売却については、私自身、さきの衆議院選挙における各種の討論会やこれまでの国会において、いただいた質問に丁寧に説明してきたところであり、今後ともしっかりと説明をしていかなければならないと考えています。

 他方で、かねてから、国有地の売却価格については、会計検査院がきっちりと厳正に調査するものと思っているということを申し上げてきたところです。

 その後、政府から独立した機関である会計検査院が検査を行い、さきの国会において報告が提出されました。その報告については真摯に受けとめる必要があると思っております。

 さきの国会において、財務省から、この報告の内容を重く受けとめ、これをしっかり検証した上で、国有財産の管理処分の手続等について必要な見直しを行っていくことに尽きるという答弁がありました。

 国有地は国民共有の財産であり、その売却に当たっては、国民の疑念を招くようなことがあってはなりません。

 私としても、国有財産の売却について、業務のあり方を見直すことが必要と考えており、関係省庁において、今後の対応についてしっかりと検討させているところです。

 また、文書の管理、保存については各行政機関が責任を持って行っており、これまでも説明してきたところですが、今後、国会の場において、財務省など関係省庁からしっかり説明させていただきます。(拍手)

    〔議長退席、副議長着席〕

    ―――――――――――――

副議長(赤松広隆君) 志位和夫君。

    〔志位和夫君登壇〕

志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問します。(拍手)

 冒頭、草津白根山噴火で犠牲になった方への哀悼とともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。政府に、万全の対応とともに、全国百十一の活火山の警戒監視体制の総点検を求めるものです。

 森友、加計疑惑について質問します。

 前国会の質疑を通じて疑惑はいよいよ深まりました。

 森友疑惑では、財務省の側から森友学園に値引き売却を提案し、口裏合わせをはかっていたことを示す音声データの存在を政府も認めざるを得なくなりました。総理、売る側の財務省が値引き売却を提案するというのは、余りに異常なことだと考えませんか。

 さらに、交渉記録を破棄したと国会で答弁しながら、交渉に関連する記録が存在していたことが明らかになりました。これは国会を愚弄するものではありませんか。

 加計疑惑では、二〇一五年六月の国家戦略特区諮問会議のワーキンググループに、加計関係者が出席、発言していたことが隠され続け、速記録まで破棄されていたことが明らかになりました。加計学園の獣医学部新設が決定される一年半も前から、加計関係者が政府の会合に出席していた。総理、これは加計ありきとしか言いようのない異常な事態だと思いませんか。

 ここまで深刻になった国政私物化疑惑をこのまま幕引きにするなど絶対に許されません。安倍昭恵氏と加計孝太郎氏の国会招致、全ての関連文書の公表を強く求めます。総理の見解を問うものです。

 暮らしと経済について質問します。

 安倍政権の五年間は何をもたらしたか。大企業は史上最大の利益を上げ、内部留保は四百兆円を超えるまで積み上がり、一握りの超富裕層の資産は三倍にもなりました。その一方で、働く人の実質賃金は年額で十五万円減り、実質消費支出は二十万円減りました。

 総理、安倍政権の五年間で格差が拡大し、貧困が悪化した、この事実をお認めになりますか。

 こうしたもとで、重大なのは、政府が生活保護を最大五%削減する方針を決めたことです。既に生活保護は、二〇一三年の見直しで最大一〇%削減されています。

 昨年末、市民団体が行った生活保護緊急ホットラインでは、食事が削られている、入浴回数が月一回になっている、耐久消費財の買いかえができない、サイズの合わない昔の服を着続けている、真冬に灯油が買えず肺炎になったなどの深刻な実態が寄せられました。さらなる削減の方針に対して、もう削るところがない、死んでくれと言われているようだとの痛切な訴えが出されています。

 総理に伺います。

 第一に、政府は、生活保護削減の理由として、生活保護を利用していない低所得世帯の生活水準が下がったから、それに合わせて引き下げるとしています。

 総理は、安倍政権になって貧困は改善したと宣伝してきましたが、低所得世帯の生活水準が下がったということは、貧困は改善という宣伝がうそであり、アベノミクスが失敗したことをみずから認めることになるではありませんか。

 第二に、低所得世帯の生活水準が下がったというなら、生活保護を削るのでなく、低所得世帯の生活を支援することこそ政治の責務ではありませんか。生活保護の捕捉率、利用の要件のある人のうち実際に利用できている人の割合は二、三割と言われています。こうした生活保護行政の欠陥にこそメスを入れるべきではありませんか。

 生活保護の削減は、広範な国民の暮らしに重大な影響を与えます。住民税、保育料、介護保険料、就学援助、最低賃金などで、低所得世帯の生活悪化に連動します。低所得世帯の生活水準が下がったことを理由に生活保護を削れば、際限のない貧困の悪循環をもたらすことになるではありませんか。

 第三に、今回の生活保護削減では、子供の多い世帯ほど削減幅が大きくなります。都市部に暮らす夫婦と子供二人世帯の場合、生活保護費は年十一万円の減額になり、二〇一三年の削減と合わせると、年三十七万円もの大幅な減額になります。総理は施政方針演説で、生活保護世帯の子供たちへの支援を拡充しますと述べましたが、やろうとしていることは全く逆ではありませんか。

 生活保護は、憲法二十五条に明記された国民の生存権を保障する最後のセーフティーネットです。日本共産党は、生活保護削減方針を撤回し、二〇一三年の削減前の水準に戻すことを強く要求します。

 今回の削減予算は百六十億円です。思いやり予算など米軍経費の来年度の増加分百九十五億円を充てれば、お釣りが来ます。政府がまず思いやるべきはどちらなのか。その答えは余りにも明瞭ではありませんか。答弁を求めます。

 いま一つただしたいのは、総理の言う働き方改革についてです。

 総理は、働く人の視点、立場に立った改革を進めると言っていますが、一体誰のための改革なのか。ここが問題です。

 政府の改革の目玉とされている高度プロフェッショナル制度では、一定の年収の労働者は、どんなに働いても残業代はゼロ、労働時間規制もなくなります。この制度でメリットがあるのは使用者側だけではありませんか。労働者側に一体どんなメリットがあるのですか。過労死を一層ひどくするだけではありませんか。

 この制度の導入を一貫して主導してきたのは日本経団連です。労働側は、連合も全労連も、全ての労働団体がこぞって猛反対しています。高度プロフェッショナル制度、残業代ゼロ法案が、働く人の視点、立場に立った改革などではなく、働かせる側、財界の立場に立った制度であることは明らかではありませんか。

 総理の言う残業時間の上限規制にも大きな問題があります。

 政府案では、残業の上限月四十五時間は原則にすぎず、繁忙期は月八十時間、百時間という過労死水準の残業を容認するものとなっています。

 電通は、高橋まつりさんの過労自殺という痛ましい事態を受け、遺族との合意文書で、繁忙期であっても残業は月七十五時間以内にすると約束しています。月八十時間、百時間の残業を容認する政府案は、この約束からもはるかに後退したものではありませんか。

 総理は、一年前の施政方針演説で、高橋まつりさんの死を悼み、二度と悲劇を繰り返さないと述べましたが、あの誓いは一体どこに行ったんですか。

 安倍政権の働き方改革なるものは、徹頭徹尾、財界の立場に立った働かせ方大改悪と言わなければなりません。

 日本共産党は、残業代ゼロ法案の撤回を強く求めます。

 残業は週十五時間、月四十五時間、年三百六十時間までという大臣告示を法制化し、これを超える残業を認めないこと、終業から翌日の始業まで最低十一時間あけるインターバルを確保するなど、真に働く人の立場に立った労働基準法の抜本改正こそ行うべきであります。総理の見解を求めます。

 原発問題について質問します。

 小泉純一郎、細川護煕両元総理が顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟が、運転中の原発の即時停止、原発再稼働は一切認めない、自然エネルギーへの全面転換などを柱とした原発ゼロ・自然エネルギー基本法案を発表しました。基本法案の内容は我が党の立場と一致するものであり、全面的に賛成であります。協力してその実現のために全力を尽くす決意であります。

 総理に三つの基本点を伺います。

 第一に、どの世論調査を見ても、原発再稼働反対は国民の五割から六割で、揺るぎません。それは、福島の現実を日本国民が体験したからです。

 福島では、原発事故から七年近くになるのに、今なお県発表で五万人を超える県民の方々が避難生活を余儀なくされています。家もある、土地もある、草ぼうぼうになったけれども畑もある、でも帰れない、ふるさとが奪われてしまっている。福島のこの現実を目の当たりにして、再稼働反対は今や国民的合意になっていると考えますが、総理の認識を問うものであります。

 第二に、原発を再稼働すれば、計算上、わずか六年で原発の使用済み核燃料貯蔵プールが満杯になります。使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクルは、高速増殖炉「もんじゅ」が廃炉となり、再処理工場も稼働のめどは立たず、完全に行き詰まっています。

 高レベル放射性廃棄物の最終処分場を、この地震、火山列島の一体どこにつくるのか。見通しがないじゃないですか。核のごみという点からも、再稼働推進は完全に破綻しているではありませんか。

 第三に、原発事故の処理費用は、既に政府の見積りでも二十一・五兆円に達し、どれだけ膨らむか全く不明です。全国の原発の廃炉の費用、核のごみの処理費用など、子々孫々まで巨額の費用を押しつけるのが原発です。総理、コストと言うならば、究極の高コストが原発ではありませんか。

 原発ゼロの決断と一体に再生可能エネルギーの飛躍的普及を図ることこそ、現実的で、真に未来ある道ではありませんか。答弁を求めます。

 沖縄の米軍基地問題について質問します。

 最初に報告を受けたときは震えて涙が出ました、娘を見て安心してまた涙が出そうになりました、ただただ子供たちを守ってほしい、ただそれだけです。米軍ヘリからの部品落下事故が起こった宜野湾市緑ケ丘保育園の父母会の皆さんからいただいた嘆願書につづられた、園児のお母さんの一人からの訴えであります。

 東村高江での米軍ヘリ炎上、大破事故、宜野湾市の保育園と小学校への米軍ヘリからの部品や窓の落下事故、年明けに三件も立て続けに起こった米軍ヘリ不時着事故。沖縄での米軍機事故の続発は、異常事態と言うほかありません。

 許しがたいのは、事故が起こっても、米軍は何事もなかったかのようにすぐ飛行再開を強行していることです。そして、日本政府が、米軍の言い分をうのみにし、飛行再開を許し続けてきたことです。総理、これで主権国家の政府と言えますか。

 総理は、こうした恥ずべき米軍追従姿勢を改め、沖縄の全ての米軍機の緊急総点検と飛行停止を米国に要求すべきです。学校、保育園、病院などの上空は、最大限、可能な限り飛行しないなどという米軍任せの取決めでなく、一切飛行しないことを厳重に約束させるべきです。明確な答弁を求めます。

 これまで政府は、普天間基地は市街地の真ん中にあるから危険、海辺の辺野古に移せば安全と言って、辺野古新基地建設をごり押ししてきました。

 しかし、普天間基地所属の海兵隊の軍用機は、基地周辺だけで事故を起こしているのではありません。この一年余りを見ても、名護市、久米島町、伊江村、石垣市、東村、宜野湾市、うるま市、読谷村、渡名喜村、沖縄全土で事故を起こしているのです。この事実は、普天間基地を辺野古に移したところで、危険な基地が沖縄にある限り、危険は変わらないことを示しているではありませんか。

 普天間基地の無条件撤去、辺野古新基地建設の中止、海兵隊の沖縄からの撤退こそ、県民の命と安全を守る唯一の解決策です。総理の見解を求めます。

 最後に、憲法九条改定について質問します。

 総理は、年頭の会見で、ことしこそ憲法のあるべき姿を提示すると述べ、年内にも九条改憲の国会発議を行うという姿勢であります。

 我が党が国会で繰り返し明らかにしてきたように、九条に自衛隊を明記すれば、九条二項の空文化、死文化に道を開き、海外の武力行使が無制限になってしまいます。

 何よりも、国民の多数がこのような憲法改定を望んでいません。日本世論調査会が年明けに発表した憲法に関する世論調査によると、憲法九条改定について、五三%が必要ないと答え、総理が加速を促す改憲の国会論議には、六七%が急ぐ必要はないと答えています。急いでいるのは、総理、あなただけなのです。国民の多数が望んでいないものを、総理の勝手な都合で、期限まで区切って押しつけるなどというのは、憲法を私物化する態度以外の何物でもないではありませんか。

 政府が、みずから述べてきた憲法上の制約を覆す大軍拡を進めようとしていることも重大です。

 安倍政権は、自衛隊の戦闘機に搭載する長距離巡航ミサイル導入のための関連予算を来年度予算案に計上しました。新たなミサイルは、日本海の真ん中から北朝鮮全土に届く性能を持ち、敵基地攻撃が可能になります。

 さらに、安倍政権は、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」を改修し、最新鋭戦闘機F35Bが発着できるようにする検討に入ったと報じられています。このような改修がなされれば、戦闘機搭載の空母を保有することになります。

 長距離巡航ミサイルや戦闘機搭載の空母は、政府がこれまで憲法の趣旨から持つことができないとしてきた、他国に攻撃的な脅威を与える兵器そのものではありませんか。自衛隊の装備の面でも、従来の憲法解釈をなし崩し的に変更し、海外で戦争する国づくりを進めることは、断じて認めるわけにはまいりません。

 日本共産党は、九条改憲のあらゆる企てを許さず、九条を生かした平和日本を築くために思想、信条の違いを超えて力を合わせる決意を表明して、私の質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 志位和夫議員にお答えをいたします。

 火山防災対策の推進についてお尋ねがありました。

 政府としては、本白根山に新たな監視カメラ、地震計、空振計を設置し、観測体制を強化するとともに、昨日草津町で開催された火山の協議会に内閣府、気象庁等の職員を派遣し、火山活動の評価や今後の対応について情報共有を行ったところです。引き続き、地元自治体と連携し、対応に万全を期してまいります。

 また、今回の噴火対応の課題について、専門家にも御意見を伺い、検証を行った上で、全国の火山の警戒監視体制の充実強化を図ってまいります。

 森友学園への国有地売却についてお尋ねがありました。

 森友学園への国有地売却に関しては、今後ともしっかりと説明をしていかなければならないと考えています。

 文書の管理、保存については各行政機関が責任を持って行っており、また、報道された音声データを含め現場でのやりとりについても、これまでも説明してきたところでありますが、今後、国会の場において、財務省など関係省庁からしっかり説明させていただきます。

 国有地は国民共有の財産であり、その売却に当たっては、国民の疑念を招くようなことがあってはなりません。私としても、国有財産の売却について、業務のあり方を見直すことが必要と考えており、関係省庁において今後の対応についてしっかりと検討させているところです。

 国家戦略特区のワーキンググループについてお尋ねがありました。

 特区ワーキンググループは、原則は公開との方針に基づき、この案件に限らず、八田座長を始め民間有識者の皆さんが決めたルールに基づき運用されているものと承知しています。

 御指摘のあった、議事の公開や出席者の取扱いについては、他の案件と同様、こうした運営ルールにのっとって実施されたものと認識しています。

 文書の公表等についてお尋ねがありました。

 国会における審議のあり方については、国会においてお決めいただくことだと認識しております。また、関係省庁において、これまでも国会からの要請に応じて関連資料をお示ししてきていると承知しており、今後もしっかりと対応させてまいります。

 格差と貧困についてお尋ねがありました。

 安倍内閣が進めている政策は、成長と分配の好循環をつくり上げていくというものです。成長し、富を生み出し、それが国民に広く均てんされ、多くの人たちがその成長を享受できる社会を実現してまいります。

 安倍内閣発足後の格差、貧困を示す指標の動きを見ると、長期的に上昇傾向にあった相対的貧困率については、政権交代後、雇用が大きく増加するなど、経済が好転する中で低下に転じました。特に、子供の相対的貧困率については、総務省の全国消費実態調査によれば、ずっと上昇し続けてきたものが、平成二十六年の調査において、つまり安倍政権になって初めて行った調査でありますが、その調査になって初めて、集計開始以来初めて低下しました。

 また、所得再分配後のジニ係数は、近年の雇用・所得環境の改善や、社会保障、税による所得再分配が機能した結果、おおむね横ばいで推移しています。

 こうしたことから、安倍政権の五年間で格差が拡大し貧困が悪化したとの御指摘は当たりません。

 また、実際に、雇用者数の増加を加味した国民みんなの稼ぎである総雇用者所得を見ると、名目で見ても、実質で見ても、二〇一五年七月以降、前年比プラスが続いています。

 こうした中、二〇一七年の内閣府の調査によれば、現在の生活に満足と回答した者の割合は、七三・九%と過去最高となり、所得、収入面で満足と回答した者の割合も、平成八年以来二十一年ぶりに不満を上回っているところです。

 引き続き、アベノミクスを更に加速させながら、成長と分配の好循環をつくり上げることで、格差が固定化しない、許容し得ない格差が生じない社会の構築に向けて取り組んでまいります。

 生活保護基準の見直しについてお尋ねがありました。

 今回の見直しでは、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに一般低所得世帯の消費の実態と生活保護基準額との乖離を是正するため、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じるものです。

 一方、モデル世帯、夫婦子一人世帯では一般低所得世帯の消費水準と生活扶助基準とがおおむね均衡しており、生活扶助基準を全体として引き下げるものではありません。

 なお、減額となる世帯への影響を緩和するため、減額幅を最大でも五%以内としつつ、三年をかけて段階的に実施することとしております。

 低所得者の生活支援などについてお尋ねがありました。

 低所得世帯の消費を支える賃金引上げについては、安倍政権になって以降の四年間で、最低賃金を約百円引き上げました。今後も、年率三%程度を目途として引き上げていき、全国加重平均で千円を目指していきます。

 また、生活に困窮されている方に対する就労、家計、居住面の支援体制の整備などを行うため、生活困窮者自立支援法の改正法案を提出します。

 いわゆる生活保護の捕捉率については、保護の申請がなされていない人の割合は正確に把握することは困難ですが、保護を必要とする方には確実に保護を適用するという方針のもと、適正な運用に取り組んでいます。

 生活保護基準の見直しに伴う他制度への影響については、一月十九日の閣僚懇談会において政府の対応方針を確認しており、それぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分に考慮しながら、できる限りその影響が及ばないようにするなど対応してまいります。

 生活保護世帯の子供たちへの支援についてお尋ねがありました。

 先ほどもお答えしたように、今回の見直しでは、子供のいる世帯も含めて、年齢、世帯人員、地域を組み合わせた世帯特性ごとに一般低所得世帯の消費の実態と基準額との乖離を是正するため、基準額が上がる世帯、下がる世帯が生じるものであります。

 そうした中で、子供のいる世帯については、児童養育加算の給付対象者を高校生に拡大することなどにより、その約六割では基準額が増額となる見込みであります。

 例えば、地方に暮らす母一人、中学生と高校生の子供二人の母子世帯の場合、年間で十一万一千円の増額となります。

 さらに、大学等への進学準備の一時金として、自宅から通学の方は十万円、自宅外から通学の方は三十万円の給付を創設します。また、自宅から大学等に通学する場合に行っていた住宅扶助費の減額を取りやめるなど、生活保護世帯の子供に対する支援を強化します。

 生活扶助基準の見直し方針についてお尋ねがありました。

 生活扶助基準は、一般低所得世帯の消費実態との均衡が適切に図られているか否かを見きわめるため、五年に一度の頻度で検証を行っています。

 今回も、最低限度の生活を保障する観点から専門的かつ科学的に検証を行い、その結果に基づき、適切な生活保護基準となるよう見直しを行うものです。

 高度プロフェッショナル制度についてお尋ねがありました。

 働き方改革は、働く方の立場に立って、一人一人の事情に応じた多様な働き方を選択できる社会を実現するための、労働基準法制定以来、七十年ぶりの大改革です。

 その中で、高度プロフェッショナル制度は、働く方の健康を確保しつつ、その意欲や能力を発揮できる新しい労働制度の選択を可能とするものであり、残業代ゼロ制度との批判は当たりません。

 残業時間の上限についてお尋ねがありました。

 過労死、過労自殺の悲劇を二度と繰り返さない。強い決意で長時間労働の是正に取り組みます。

 そのため、労使が合意すれば上限なく時間外労働が可能となる現行の仕組みを改めます。

 史上初めて、労働界、経済界の合意のもとに、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を設けます。

 具体的には、時間外労働の上限は、月四十五時間かつ年三百六十時間と法律に明記します。その上で、労使が合意した場合でも上回ることができない上限を年七百二十時間とし、その範囲内において、複数月の平均では八十時間以内、単月では百時間未満と定めます。

 さらに、労使合意を踏まえ、可能な限り時間外労働を短くするため、新たに労働基準法に基づき、時間外労働を適正化するための指針を定め、国が使用者及び労働組合等に対し必要な助言指導を行えるようにすることを予定しています。

 このように、今回の改革は長時間労働に対する規制を強化するものであり、安倍政権として、働き方改革関連法案を早期に提出し、法案の成立に全力を傾注していきます。

 残業規制についてお尋ねがありました。

 先ほどお答えしたとおり、今回、史上初めて、労働界、経済界の合意のもとに、三六協定でも超えてはならない、罰則つきの時間外労働の限度を設けます。加えて、勤務間インターバル制度についても、その普及に努めます。

 なお、高度プロフェッショナル制度の創設、裁量労働制度の見直しや時間外労働の上限規制は、いずれも、健康を確保しつつ、誰もがその能力を発揮できる柔軟な労働制度へと改革するものです。法案を早期に提出し、その成立に全力を傾注します。

 原発の再稼働に関し、福島事故後の世論調査、核燃料サイクルの現状、経済的コストについてお尋ねがありました。

 御指摘の廃炉などに要するコストを勘案したとしても、現在、多くの原発が停止している中で、震災前に比べ、一般家庭では平均で約一〇%電気代が上昇し、国民の皆さんに経済的に大きな御負担をいただいている現実があります。こうした中で、原発ゼロということは、責任あるエネルギー政策とは言えません。

 核燃料サイクルについても、資源の有効利用及び高レベル放射性廃棄物の減少化、有害度低減の観点から、引き続き取り組むとともに、最終処分についても、科学的特性マップの公表を契機に、国民の皆様の理解を得ながら、処分場の確保に向けて一歩ずつ丁寧に進めてまいります。

 いずれにせよ、原発の再稼働については、いかなる事情よりも安全性が最優先です。東京電力福島原発事故について、政府及び原子力事業者がいわゆる安全神話に陥り、あのような悲惨な事態を招いたことを片時も忘れず、真摯に反省し、その教訓を踏まえつつ、二度と事故を起こさないことは当然のことです。

 今後も、高い独立性を有する原子力規制委員会が科学的、技術的に審査し、世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼働を進めていく、これが政府の一貫した方針であります。

 原発ゼロと再生可能エネルギーの普及についてお尋ねがありました。

 資源に乏しい我が国にとって、電気料金のコスト、気候変動問題への対応、エネルギーの海外依存度を考えれば、原発ゼロということは、責任あるエネルギー政策とは言えません。

 他方で、原発依存度を可能な限り低減するとの考えのもと、徹底した省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの最大限の導入に取り組むことは、安倍内閣の一貫した方針であり、これからも全力で取り組んでまいります。

 米軍ヘリの飛行再開、緊急総点検と飛行停止、学校等の上空の飛行についてお尋ねがありました。

 米軍の運用に当たって、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはなりません。

 米軍機の事故後の飛行再開については、我が国としても、米側の事故調査や再発防止策について、自衛隊の専門的知見も活用して検証を行い、その合理性を判断してきています。

 また、米軍機の事故や予防着陸、緊急着陸が相次いでいる中、在日米軍の全ての航空機について徹底的な整備、点検を確実に実施し、徹底した再発防止のための対策を講ずるよう、米側に強く求めています。事故等の態様を踏まえ、個別に判断の上、米側に対して飛行停止も求めてきています。

 普天間飛行場周辺の全ての学校上空の飛行を最大限可能な限り避けるとの方針については、米側に対してしっかりと遵守するよう求めるのみならず、日本側においてもその状況の確認に努めているところです。

 今後とも、安全の確保については、最優先の課題として日米で協力して取り組んでまいります。

 普天間の無条件撤去、辺野古移設の中止、海兵隊の沖縄からの撤退についてお尋ねがありました。

 住宅や学校に囲まれ、市街地の真ん中にある普天間飛行場の一日も早い全面返還は、もはや待ったなしの課題です。固定化は絶対に避けなければなりません。これが大前提であり、政府と地元の皆様の共通認識であると思います。辺野古への移設が実現すれば、飛行経路は海上となり、安全性は格段に向上します。

 辺野古への移設は最高裁判所の判決に従って進めているものです。今後とも、丁寧な説明に努め、御理解、御協力が得られるよう、粘り強く取り組んでいきます。

 米軍の運用に当たって、地域住民の方々の安全確保は大前提であり、事件、事故はあってはなりません。安全の確保は、最優先の課題として日米で協力して取り組んでいきます。

 沖縄の海兵隊については、安倍政権のもと、米議会に対する凍結解除の働きかけなどにより、約九千人の要員がグアム等海外へ移転する計画が本格的に進展してきています。

 一方、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、日米同盟の抑止力及びその中核である海兵隊の存在は極めて重要です。

 今後とも、抑止力を維持しながら、沖縄の方々の気持ちに寄り添い、基地負担の軽減に全力を尽くしてまいります。

 憲法改正についてお尋ねがありました。

 言うまでもなく、憲法改正は、国会が発議し、最終的には国民投票により国民の皆様が決めるものであります。改正の必要性やその内容、発議の時期等のスケジュールについても、国会における御議論や国民的な議論の深まりの中で決まっていくものと考えており、御指摘は当たりません。

 スタンドオフミサイルの導入及び空母の保有についてお尋ねがありました。

 スタンドオフミサイルは、我が国防衛に当たる自衛隊機が相手の脅威の圏外から対処できるようにすることで、隊員の安全を確保しつつ、我が国を有効に防衛するために導入するものです。

 専守防衛のもと、あくまでも国民の生命財産、我が国の領土、領海、領空を守り抜くため、自衛隊の装備の質的向上を図るものです。憲法上保有が許されない兵器との御指摘は当たりません。

 なお、これまで、政府として、御指摘のような空母の保有に向けた具体的な検討を行ってきた事実はありません。

 いずれにせよ、いかなる装備を保有するかを含め、防衛計画の大綱の見直しに当たっては、専守防衛は当然の大前提としながら、我が国を取り巻く厳しい現実に真正面から向き合い、従来の延長線上ではなく、国民を守るために真に必要な防衛力のあるべき姿を見定めていく考えであります。(拍手)

    ―――――――――――――

副議長(赤松広隆君) 下地幹郎君。

    〔下地幹郎君登壇〕

下地幹郎君 日本維新の会の下地幹郎です。

 我が党を代表して、安倍総理に質問をいたします。(拍手)

 まず初めに、一昨日発生した草津白根山の噴火により、訓練中の陸上自衛隊員が死傷されました。お亡くなりになられました陸上自衛隊員に哀悼の意をあらわすとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 本年は、平成三十年は、明治維新から数えてちょうど百五十年目の年に当たります。明治維新とは、言うまでもなく、幕末から明治新政府の樹立を経て実施された大改革であります。その範囲は、中央の行政の組織、法制、身分制、地方行政、金融、流通、産業、経済、文化、教育、外交、宗教に至るまで、万般にわたるものとなりました。

 そうした大改革をなすことができたのは、もちろん、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允といった政治リーダーの存在も重要ですが、社会のあらゆる分野で改革を支え担った市井の人々の数限りない努力の積み重ねがあったからだと私たちは考えています。

 幕末の思想家であり、同時代の精神的指導者、教育者でもあった吉田松陰は、こうした地方の改革の積み重ねの大切さをこう表現しました。一人の策を積みて一家の策をなし、一家の策を積みて一国の策をなし、一国の策を積みて天下の策をなす。御努力これを祈る。

 まさに、地方から生まれた唯一の国政政党日本維新の会の、その母体である地域政党大阪維新の会が支持者の皆様とともに実現してきた橋下、松井、吉村改革がそこにあります。そうした地方の改革を積み重ね、それらを国政につなげ、全国の大改革に広げていくことが私たち日本維新の会の使命であると、ここに改めて宣言をしたいと存じます。

 ことしの秋に大阪市で実施を目指している大阪都構想の住民投票は、国会での特別立法があったからこそ実現することができます。

 思い起こせば、日本維新の会の結党に先立ち、平成二十四年八月末に成立した大都市地域特別区設置法は、指定都市と道府県との間で深刻化する二重行政を解消するために、共産党と社民党を除く超党派七会派によって共同提出され、可決、成立しました。

 安倍総理に伺います。

 大都市における効率的、効果的な行政を実現するために、指定都市と道府県との間のいわゆる二重行政の解消を図ることは重要であり、現在も、その重要性が増すことはあっても減ずることはないと考えますが、総理の認識をお聞かせください。

 平成二十七年五月に初めて住民投票が大阪市で実施された際には、大阪市を廃止するという変化そのものへの不安や抵抗感もあり、賛成六十九万四千八百四十四票に対し、反対七十万五千五百八十五票という、わずか一万七百四十一票、得票率では〇・八%の僅差で否決されました。

 しかし、今後、住民投票では、平成二十六年五月に成立した改正地方自治法に基づく総合区とも比較をして、有権者に判断していただくことになります。総合区はあくまでも行政区ですが、特別区では、区長を選挙で選ぶことにより、真の住民代表機関が実現します。しかし、こうした住民自治強化に大阪自民党のみならず左派政党がこぞって反対しているのは、滑稽で仕方ありません。

 また、総合区では二重行政が温存されますが、特別区では、指定都市と道府県とがそれぞれ担っている広域行政に係る意思決定を一元化することができるので、二重行政が解消され、大都市行政の司令塔が一本化されます。

 特に大阪では、かつての東京と同じように、人口や事業所の集積が大阪市域を超えてほぼ府域全体に広がる中で、指定都市たる大阪市が、必ずしも大阪という大都市圏にとって最適な事業を実施することができないという深刻な問題を抱えていました。社会経済的なまとまりである都市圏と意思決定の単位である自治体の領域に大きなずれが生じ、拡大を続けてきたのです。かつての東京市を廃止したときと同じように、大阪市を廃止して、広域行政の意思決定を府に一元化することが必要になっているのです。

 既に二十都市に拡大している指定都市制度も、創設から六十年余りが経過しました。多様な選択肢を政府が用意し、それぞれの地域がみずからの手で成長の基盤たる大都市制度を選び取っていくことがますます重要になってくると考えますが、総理の御見解をお伺いします。

 橋下知事が誕生してから、明後日、二十七日でちょうど十年。大阪では、橋下、松井改革と松井、吉村改革を通じ、大阪府知事と大阪市長とが一体となって行政を遂行することが当たり前になり、その成果も具体的な数字となってあらわれてきました。

 府市一体の大阪観光局を創設して取り組んできたインバウンドについても、世界の主要百三十二都市の中で大阪が渡航先急成長ランキングで二年連続世界第一位であります。東京が六位ということを見ると、その成果は明らかであります。

 大阪都構想は、これまで大阪維新の会という地域政党、さらには、知事と市長との人間関係をベースに実現してきた大阪府、大阪市の意思決定の一元化を行政機構、統治機構として制度化するものであり、ことしの秋にも、改めて住民投票を実施して実現してまいりたいと考えております。

 さて、ことしの最大の政治課題は、憲法改正でございます。

 日本維新の会は、特定のイデオロギーの表現のためではなく、政策的な課題を解決するため、その時代に即して、国民の判断のもと、憲法を見直していくべきだと考えています。

 第一は、中央と地方の関係です。

 憲法には道州制を規定することにより、中央政府の役割を外交、そして防衛などに絞り、産業や医療、福祉、そして教育などは、より住民に近い地方自治体で行うべきです。

 道州制が国をばらばらにするという批判は一部にありますが、これは誤解です。我が国には内憂外患がありますが、国は外患に備え、国民の生命と財産を守るための外交、安全保障やマクロ経済運営に専念し、また、地方においては、少子高齢化の対応を始め、内憂に対処する。道州制改革は、まさに、日本の繁栄を次世代へと引き継いでいくための基盤となる大改革となるのです。

 五年前の第二次安倍政権の発足当初は、安倍総理から道州制導入への言及もあり、私たちも期待しました。最近は聞かれなくなりましたが、道州制や国の出先機関の改革など、どう進めていくのか、あるいは進めないのか、明確な答弁を求めます。

 第二は、教育の無償化です。

 激動する世界の中で、日本の国力をアップし、その繁栄を維持していくには、教育が最重要です。どんな家庭であっても望む教育を受けられる仕組み、これを今こそ国の一大方針として憲法に規定してまいりたいと思います。

 昨年の出生数は九十四万人、二年続けて百万人を割り込みました。少子化対策の必要性は以前から叫ばれていますが、政府の政策はびほう策ばかりです。子供たちを産まない最大の理由の一つが教育費ということを考えると、教育の無償化により、子育て世代に重くのしかかっている教育負担を解消する必要があるのです。

 憲法には既に教育無償の規定があることを考えれば、これを拡大し、抜本的な少子化対策に資するものとすることが大事と考えますが、総理のお考えをお聞かせください。

 幼児教育を無償化するに当たり、待機児童を解消することは当たり前のことです。私たちは、総理が表明された三十二万人では足りないと考えています。

 そもそも、待機児童の問題が叫ばれるようになって二十年以上が経過したにもかかわらず、一向に解決しないのは、こうした政府の目標が間違ってきたからです。今回の三十二万人も、顕在化した利用申込みをベースに推計したものであり、本来の国民のニーズからは乖離しているおそれが大きいと思われます。

 そこで、改めて伺いますが、これまでの政府の目標は本来の国民のニーズから乖離しているのではないですか。特に、無償化の効果を加味していないのではないでしょうか。総理の認識をお答えください。

 そもそも、私たちは、待機児童問題について、国が目標を設定し対策を講じること自体がナンセンスだと言い続けてきました。全国の八割の自治体は待機児童ゼロ、待機児童の七二%は首都圏と大阪に集中しています。だからこそ、待機児童対策は、目標や制度を国がつくるのではなくて、首都圏と近畿圏の一部の自治体がそれぞれ全責任を持って取り組むことが大事なのです。

 国がやるべきことは、幼児教育の無償化を地方自治体に義務づけることだけ。財源は、自治体みずからが行政改革を通じて捻出をする。大阪維新の会の首長は、そのようにして幼児教育の無償化を実現しています。

 そして、保育所に係る権限は現場に任せ、制度、ルールは、住民ニーズを最も理解している自治体から決めるようにせねばなりません。

 面積基準、保育士以外でも能力のある人材の活用など、人員配置基準等の規制緩和を求めた大阪府、大阪市の特区提案が全く検討されていないのはなぜでしょうか。お答えをください。

 以上、私たちは、地方分権と教育無償化の二つを憲法改正の原案の柱に位置づけている理由は、深刻の一途をたどっている少子高齢化の大きな波を乗り越え、繁栄した日本を次の世代に引き継ぐためです。

 日本維新の会の憲法改正原案の第三の柱は、憲法裁判所の創設です。

 三年前の平和安全法制を審議した安保国会を思い起こせばわかるように、今の日本の統治機構のもとでは、内閣が憲法解釈を変更し、立法府の過半数が可決した法律の合憲性について、誰が判断するのか、誰が判断できるのか、よくわからなくなっています。本来は、やはり全ての法律、行政行為については、憲法適合性の最終判断を有する憲法裁判所を設置すべきだということが私たちの考えです。

 そもそも維新は、安保国会において、いわゆる平和安全法制に規定される存立危機事態の内容が広範囲過ぎるとの考えから、米軍等防護事態を柱とする独自の自衛隊改正案を国会に提出し、政府提出の平和安全法制に反対しました。

 こうした一貫した立場から、日本維新の会は、自民党が検討する憲法九条改正の発議に先立って、平和安全法制の改正を与党に求めてまいります。現在の平和安全法制を前提に憲法九条の改正の国民投票を行っても、広く国民の理解を得ることは困難だと考えるからです。

 そこで、安倍総理に伺います。

 政府・与党が成立させた平和安全法制について、私たち日本維新の会とともに改正の要否について改めて協議をする考えはありませんか。

 北朝鮮の脅威が高まっている現下の安全保障環境だからこそ、日米同盟を基軸とした自衛隊の活動を支えるのに必要十分な維新提案の米軍等防護事態の考え方をベースに自衛隊法を再改正し、そして、速やかに憲法九条に自衛隊を規定するための国民投票を実施する。政府・与党の真摯な対応を心から期待いたします。(発言する者あり)求めてあります。

 本来の憲法制定権力である日本国民が直接憲法論議に参加できなかったという現在も続く不自然な事態を一刻も早く解消し、憲法を国民の手に取り戻さなければなりません。

 大都市行政のあり方と地方の分権、高等教育を含む教育の無償化、平和安全法制と憲法九条、これらの三つを軸に、両院の憲法審査会をフル回転させ、憲法改正の発議に向けた協議を前に進めていこうではありませんか。

 自民党総裁として、安倍総理に、憲法改正の発議に向けた決意と優先的な検討テーマについての御見解をお伺いいたします。

 次に、安全保障に関連し、防衛施設周辺における外国人や外国資本による土地の取得について伺います。

 日本にも外国人土地法が存在しますが、政府の不作為により、外国人による土地取得が大規模に行われており、国民の安全な生活を脅かす深刻な問題が生じています。

 昨年の通常国会で安倍総理は、我が党の丸山穂高議員の質問に応じ、政府としては、自衛隊施設や米軍の安全保障上の重要性に鑑み、いかなる施策が必要か検討を行ってまいりたいと答弁されましたが、その後の検討状況はどうなっているのか、説明をいただきたいと思います。

 私たち日本維新の会は、これまでに、安全保障上重要な土地取引の規制法案等を国会に提出してまいりました。これは、防衛施設周辺の土地や国境離島など安全保障上重要な土地の取引を規制し、我が国の平和と安全の確保を図るための法案であります。与党と連携しながら成立したい、その思いを伝えさせていただきます。

 最後に、議員特権、議員年金の復活についてお伺いします。

 地方議員年金は、積立金が枯渇して制度が破綻する見込みになったため、平成二十三年六月に廃止されました。しかし、自民党を中心に、地方議員年金復活の動きがあると仄聞します。

 しかし、そもそも地方議員も国民年金に入れるのです。商店等の経営者は皆、国民年金に加入しています。なぜ非常勤の議員だけが役所の、厚生年金の共済に入らなければならないのか、理解に苦しみます。

 国民年金では足りないというのであれば、それは議員年金の問題ではなく、国民年金という年金制度一般の問題です。国民が直面している低年金の問題を放置したまま、議員だけが特別に公費負担の年金制度をつくるというのは、まさに、先憂後楽ならぬ先楽後憂であり、日本維新の会としては、絶対に認めるわけにはいきません。

 地方議員年金は廃止されたものの、既存の支給者への年金支給額は、現在も続いており、公費負担は一兆一千四百億円にも上ります。

 地方議員のなり手がいない等の問題を挙げる向きもありますが、そうであれば、議員特権を拡大するのではなく、公職選挙法を含めた議員制度全般の改革をしなければならないのではないでしょうか。安倍総理のお考えを伺います。

 例えば、知事や市長といった首長には居住要件がないにもかかわらず、地方議員には居住要件を課しています。小さな市町村を出て大都市で生活している方々の中には、居住要件をなくして時間的制約も減らせば、ふるさとの行政に対して議員として貢献したいという方も必ずおります。

 国民の皆様には増税を強いておきながら、政治家の議員特権の拡大には奔走する。日本維新の会は、こうした古い政治に断固として反対を貫いてまいります。

 憲法制定から七十年が経過する中で、我が国の社会構造は大きく変化し、あらゆる制度に変化が求められています。急速に進む少子高齢化、東京一極集中、教育格差、経済格差による貧困の連鎖などの課題は、これまでの政治、行政の延長線上の政策では決して解決できません。

 日本維新の会は、既存の枠組みを超えた抜本的な改革の実現に向けて、今国会も獅子奮迅の働きをしていくことを国民の皆様に約束し、私の代表質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 下地幹郎議員にお答えをいたします。

 指定都市と都道府県の間の二重行政の解消の重要性についてお尋ねがありました。

 この問題については、平成二十五年に第三十次地方制度調査会から示された答申の中で、大都市における効率的、効果的な行政体制の整備のために、指定都市と都道府県の間の二重行政の解消を図ることが必要であると指摘されておりますが、現在においても重要な課題であると考えています。

 大都市制度のあり方についてお尋ねがありました。

 政府としては、指定都市と都道府県との間の二重行政の解消や住民自治の拡充を目的として、これまで、都道府県から指定都市への権限移譲や、指定都市都道府県調整会議や総合区制度の創設等を進めてまいりました。

 他方で、御党が進める大都市地域特別区設置法に基づくアプローチも、手法は異なるものの、目的は共通するものです。

 いずれも、大都市制度改革の選択肢を地方に示すものであり、その選択は、地域の実情に応じ、それぞれの地域が判断するべきものと考えます。

 道州制度及び国の出先機関改革についてお尋ねがありました。

 道州制の導入は、地域経済の活性化や行政の効率化などを目指し、国の出先機関改革を含めて、国と地方のあり方を根底から見直す大きな改革です。

 現在、引き続き与党において道州制に関して検討がされており、政府としても連携しつつ取り組んでまいります。

 いずれにせよ、国と地方のあるべき姿、地方分権改革などについては、御党の御主張なども含め、建設的な議論を進めてまいります。

 教育の無償化についてお尋ねがありました。

 日本維新の会が憲法改正について具体的な考え方を示し、各論に踏み込んで真摯に議論されていることにまずもって敬意を表します。

 私は、今、内閣総理大臣として答弁しており、御党の改憲案についてこの場でお答えすることは控えさせていただきたいと思います。

 今後、御党も含めて、各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しています。

 その上で申し上げると、子育てや教育に係る費用が重いことが少子化の要因の一つとなっており、教育費負担の軽減を図っていくことは重要な課題であると認識しています。

 このため、昨年取りまとめた新しい経済政策パッケージにおいて、消費税の使い道を見直すこととし、幼児教育無償化や、真に必要な子供たちに限った高等教育無償化など、人への投資を拡充することとしたところであります。

 こうした人づくり改革を断行し、急速に進む少子高齢化という国難に立ち向かい、子供たちの誰もが夢に向かって頑張ることができることが当たり前となる社会をつくってまいります。

 保育の受皿確保についてお尋ねがありました。

 待機児童の解消は待ったなしの課題であり、最優先で取り組んでいきます。子育て安心プランによる必要な保育の受皿三十二万人分については、二十五歳から四十四歳までの女性の就業率が二〇二二年度末に八割まで上昇すること、その就業率と相関して保育の利用申込み率もゼロ歳から五歳全体で見て五割を超える水準まで伸びることを想定して、必要な整備量を推計したものです。

 待機児童の解消に当たっては、保育の実施主体である市区町村が、待機児童の状況や潜在ニーズを踏まえながら保育の受皿整備を行うことが重要であり、引き続き取組を加速してまいります。

 待機児童対策に係る大阪府などからの特区提案についてお尋ねがありました。

 待機児童解消に向けて大阪府や大阪市が能動的に取り組まれていることに、まず敬意を表します。

 政府としては、大阪市などから保育所にかかわる規制改革提案を受け、これまでも検討を進めてきたところであり、来月上旬には、国家戦略特区ワーキンググループでヒアリングを行う予定です。

 現場のニーズをしっかりと踏まえながら、今後、検討を更に加速してまいります。

 憲法九条の改正と平和安全法制の改正協議についてお尋ねがありました。

 平和安全法制の審議に当たっては、当時の維新の党の皆さんには、厳しい安全保障環境、危機感を共有していただき、具体的な対案も提出していただきました。残念ながら合意には至りませんでしたが、国民の負託を受けた国会議員としての極めて誠実な対応に、改めて敬意を表したいと思います。

 平和安全法制は、国会における二百時間を超える充実した審議を経て成立したものであり、政府としてはベストのものと考えています。もちろん、安全保障をめぐる状況は立ちどまってはくれません。政党間で将来に向けた政策論議を行うことは、大変意義のあることと思います。

 憲法改正は、国会で発議し、最終的には国民投票で国民が決めるものです。各党が憲法の具体的な案を国会に持ち寄り、憲法審査会において議論を深め、前に進めていくことを期待しています。

 憲法改正についてお尋ねがありました。

 憲法は、この国の形、理想の姿を示すものです。私たちは、時代の節目にあって、まさに、どのような国づくりを進めていくのかという議論を深めるべきときに来ていると思います。

 私は、今、内閣総理大臣として答弁しており、国会の憲法審査会において議論される憲法改正の内容についてこの場でお答えすることは差し控えさせていただきたいと思いますが、いずれにせよ、憲法改正に熱意を持って取り組まれている御党を始め、各党による建設的な議論が憲法審査会において行われ、国会における議論が深まる中で、与党、野党にかかわらず、幅広い合意が形成され、国民的な理解も深まっていくことを期待しております。

 外国人による我が国の土地の取得についてお尋ねがありました。

 我が国の安全保障上重要な国境離島や防衛施設の周辺等における外国人や外国資本による土地の取得に関しては、国家安全保障にかかわる重要な問題と認識しています。

 このため、安倍政権発足後、我が国として初めて策定した国家安全保障戦略にも本件について明記したところであり、現在、これに従い、土地所有の状況について政府として計画的に把握に努めています。

 具体的には、昨年度末の段階で延べ約五百三十施設の調査を行ったところですが、その後更に調査を進めており、本年度末までには追加的に約三百施設についての調査を行う予定です。また、具体的な状況把握の重要性に鑑み、今後とも繰り返し調査を実施していく考えです。

 政府としては、外国人等による我が国の土地取得について、調査の状況も踏まえて、関係省庁間の連携を図り、与野党の議論も注視しながら、いかなる施策が必要か、引き続きしっかり検討を行ってまいります。

 地方議員にかかわる制度についてお尋ねがありました。

 地方議員の年金については、地方議員の身分の根幹にかかわることであり、国民の皆様の声や地方議員の声もよく聞きながら、各党各会派において検討がなされる必要があると考えています。

 地方議員のなり手不足については、政府としても、これまで、通年会期制の創設など、より幅広い層が議員として参画しやすい環境の整備に努めてまいりましたが、現在、総務省において、町村議会のあり方に関する研究会を設置し、更に議論を深めているところです。引き続き、各地方議会における自主的な取組とあわせ、政府としても議員のなり手の確保に努めてまいります。(拍手)

副議長(赤松広隆君) これにて国務大臣の演説に対する質疑は終了いたしました。

     ――――◇―――――

副議長(赤松広隆君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後四時四十一分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣   安倍 晋三君

       財務大臣     麻生 太郎君

       総務大臣     野田 聖子君

       法務大臣     上川 陽子君

       外務大臣     河野 太郎君

       文部科学大臣   林  芳正君

       厚生労働大臣   加藤 勝信君

       農林水産大臣   齋藤  健君

       経済産業大臣   世耕 弘成君

       国土交通大臣   石井 啓一君

       環境大臣     中川 雅治君

       防衛大臣     小野寺五典君

       国務大臣     江崎 鐵磨君

       国務大臣     小此木八郎君

       国務大臣     梶山 弘志君

       国務大臣     菅  義偉君

       国務大臣     鈴木 俊一君

       国務大臣     松山 政司君

       国務大臣     茂木 敏充君

       国務大臣     吉野 正芳君

 出席内閣官房副長官

       内閣官房副長官  西村 康稔君

 出席政府特別補佐人

       内閣法制局長官  横畠 裕介君


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