衆議院

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第3号 令和2年1月23日(木曜日)

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令和二年一月二十三日(木曜日)

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 議事日程 第三号

  令和二年一月二十三日

    午後二時開議

 一 国務大臣の演説に対する質疑(前会の続)

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本日の会議に付した案件

 国務大臣の演説に対する質疑 (前会の続)

 佐藤勉君の故議員望月義夫君に対する追悼演説


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    午後二時二分開議

議長(大島理森君) これより会議を開きます。

     ――――◇―――――

 国務大臣の演説に対する質疑(前会の続)

議長(大島理森君) 国務大臣の演説に対する質疑を継続いたします。斉藤鉄夫君。

    〔斉藤鉄夫君登壇〕

斉藤鉄夫君 公明党の斉藤鉄夫です。

 私は、公明党を代表して、施政方針演説等政府四演説に対し、総理並びに関係大臣に質問します。(拍手)

 自公連立の第二次安倍政権が発足して七年。

 昨年は、十月の消費税率引上げに合わせて、公明党が導入を主張した軽減税率がスタートしました。先月実施した調査では、全体の約六割が評価すると回答するなど、順調に定着し始めていることがわかりました。

 また、長年訴えてきた教育の無償化も、今春には私立高校の無償化が実現するなど大きく前進しています。

 二〇二〇年度の税制改正では、公明党が粘り強く主張してきた未婚の一人親を寡婦控除の対象に加えることが決まりました。

 こうした成果を着実に生み出す自公政権は、唯一の安定した連立の枠組みとして揺るぎないものになっている、これは著名な政治学者の言葉ですけれども、そのように私たちも確信をいたします。

 一方で、予想を上回る速度で進む少子高齢化、年々激甚化する自然災害や厳しくなる安全保障環境など、解決すべき課題は山積しています。

 これらの難問克服には政治の安定が欠かせません。今こそ、自公連立政権が責任を持って、その知恵を結集し、全世代型社会保障の構築や持続可能な社会づくり、国際社会の平和と安定へ果敢に挑んでいかなければなりません。

 まずは、長期安定がゆえの緩みやおごりを排し、謙虚さと誠実さを持って政権運営に当たり、国民の信頼回復に努めるべきであると強調したい。

 公明党は、引き続き安倍政権を支え、国民に希望と安心をもたらすために、内外の諸課題に全力で取り組んでまいります。

 以下、質問いたします。

 初めに、防災、減災、復興について質問します。

 昨年は台風災害が相次ぎ、各地で甚大な被害が数多く発生しました。

 お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、被害に遭われた方々に対し、心よりお見舞いを申し上げます。

 被災地では、厳しい寒さの中、被災者の方々の健康状態が懸念されます。生活再建、農林漁業者や中小・小規模事業者などのなりわい再建への道のりは、いまだ厳しく険しい状況です。また、一昨年発生した豪雨、地震被害などにおいても復興途上であり、政府においては、一日も早く安心した暮らしを取り戻せるよう、きめ細やかな支援に全力を挙げていただきたい。

 公明党も、国と地方のネットワーク力を生かして、被災各地での数多くの声を取りまとめ、政府に対して二度にわたり政策提言を行ってまいりました。

 補正予算案を含む新たな経済対策には、被災河川等の改良復旧を進めるとともに、被災者の生活やなりわいの再建支援など、公明党の提言を踏まえた対策が随所に盛り込まれました。

 また、次の台風シーズンに向けた風水害対策の予算も大幅に拡充しました。これらの対策を進めるため、今国会で補正予算案と来年度予算案の早期成立と円滑な執行を強く求めます。

 加えて、二〇二〇年度は、防災・減災、国土強靱化のための三カ年緊急対策が最終年度を迎えますが、防災・減災対策は三年で終わるものではありません。インフラの老朽化対策も含めた二〇二一年度以降の緊急対策の拡充と継続を強く要請します。安倍総理に答弁を求めます。

 昨年の台風被害では、風水害特有のさまざまな課題や教訓が明らかとなりました。これらを徹底して検証し、今後の気候変動の影響による豪雨の増加等を踏まえたハード、ソフト一体の防災対策を総動員して進めていかなければなりません。

 河道掘削や堤防強化、浸水想定区域やハザードマップの策定、調節池の整備や既設ダムの機能強化、活用、市街地での内水氾濫対策など、総合的な治水対策をどのように進めていくのか。

 また、自治体、気象台、河川事務所などの関係者がしっかりと連携して、河川、気象情報の把握、発信、危険度分布の普及、避難情報の発令、住民避難につながる伝達なども一層の対策が必要です。赤羽国土交通大臣に答弁を求めます。

 二〇二〇年度は、東日本大震災の復興・創生期間の最終年度となる重要な節目を迎えます。

 本年、東京大会の聖火リレーは、かつて震災の原発事故対応の拠点基地にもなった福島のJヴィレッジからスタートし、全国各地をめぐります。野球・ソフトボール、サッカー競技の一部も東北の被災地で開催されます。

 本大会は、復興五輪として、スポーツを通じて被災地の方々を勇気づけ、全世界に対して、復興が進む姿を発信し、これまでの支援に対する感謝を伝える大きなチャンスです。何としても成功させなければなりません。

 昨年、政府は復興の基本方針を閣議決定し、復興庁の設置期間の十年間延長とともに、二〇二一年度以降の復興・創生期間後の取組や組織などの方針を明らかにしました。加えて、同期間後五年目となる二〇二五年度に組織のあり方や復興事業などが再検討されることとなりました。その際には、復興の進捗をよく見きわめながら、被災地の意向を十分に酌み取り、柔軟な対応を図らなければならないと考えます。

 また、被災地の方々が安心して将来に大きな希望を持って復興に取り組んでいけるように、今国会における必要な関連法案の提出、成立を急ぐとともに、必要十分な復興財源を確保すべきです。安倍総理の答弁を求めます。

 日本のみならず、毎年、世界各地で台風、大雨、熱波や寒波などが猛威を振るい、大規模な災害が相次いでいます。人々の生活や安全を脅かすだけでなく、世界じゅうで多くの命が奪われています。今後も、気候変動の影響で台風や集中豪雨などの自然災害は激甚化することが予想され、特に貧困層の人々に深刻な影響をもたらすことが懸念されます。

 昨年のCOP25で、グテーレス国連事務総長は、危険な地球温暖化を抑えられるか、今がまさに節目だと強調しました。地球温暖化がこのまま大きく進んでしまうかどうかの分水嶺に差しかかっています。国連事務総長が述べているように、気候変動を気候緊急事態と捉え、我が国も対策を加速化させなければなりません。その目標として、我が国は、脱炭素社会の構築に向けて、二〇五〇年を視野に、温室効果ガス、CO2の排出を吸収源も含めて実質ゼロにすることを目指すべきです。

 そのためには、温室効果ガス、CO2の最大の排出源である石炭火力発電所の新増設は禁止するなどの思い切った対策が必要ではないでしょうか。もちろん、エネルギーはあらゆる活動の基盤となるものであり、安定供給やコストの視点も欠かせません。この観点から、もう一度、CO2を出さない、若しくは低排出のいろいろなエネルギー源の組合せのベストミックスについて国民的理解を得る冷静な議論が必要と考えます。

 同時に、イノベーションも重要です。CO2の回収、貯蔵、光触媒等を活用したCO2を再利用するカーボンリサイクルの推進や蓄電技術のさらなる進展などを通じて、エネルギーの転換、脱炭素化を追求すべきです。その際、技術開発や基礎研究に携わる研究者が力を十分発揮し、この分野を目指す若者たちの能力を引き出せる環境を整えることも政治の大きな役割です。

 気候変動問題、脱炭素社会、そしてベストミックスについて、総理の見解を求めます。

 プラスチックは、生活に利便性と恩恵をもたらす一方で、海洋ごみ問題が一層深刻さを増しています。政府は、プラスチック資源循環戦略に基づき、資源、廃棄物制約や海洋ごみ等の幅広い課題に対する対策を講じていますが、発生を抑制する象徴的な取組として、本年七月から、レジ袋有料化が実施されます。消費者や事業者、特に中小零細企業の方々が混乱を生じないよう、周知徹底をお願いしたい。また、マイバッグ持参の習慣化などを通じてライフスタイルの変革を促すことも重要です。まずは、我々国会議員が率先して取り組み、国民的な運動へとつなげていくことを提案したいと思います。

 気候変動対策とレジ袋有料化の実施について、小泉環境大臣の見解を求めます。

 全世代型社会保障の構築について伺います。

 昨年十月からは幼児教育、保育が、本年四月からは、世帯の所得制限はありますが、私立高校や大学などが無償化され、全世代型社会保障への取組が大きく前進します。

 公明党は、さらに、年金、医療、介護なども含めた中間提言を取りまとめ、先月、政府に申し入れました。

 年金については、短時間労働者の社会保障を充実するため、厚生年金等の適用拡大が重要です。中小企業への影響に配慮し、一定の時間をかけ、段階的に対象を拡大し、あわせて支援策を充実すべきです。

 高齢期の長期化など、人生百年時代に対応する年金改革も不可欠です。個人の選択により七十五歳からの受給を可能とし、その分一月当たりの年金の増額や、一定の資金を得て働く高齢者の年金を一部停止する在職老齢年金制度の見直しなどを着実に進めていかなければなりません。

 また、働く意欲のある高齢者が能力を十分に発揮できるよう、七十歳までの就業機会の確保や、転職、副業、フリーランスなど働き方の多様化に対応し、労働法制も適切に見直す必要があります。

 人生百年時代に対応した年金改革と労働法制について、安倍総理の答弁を求めます。

 人生百年時代を見据えると、健康寿命の延伸が大きな課題です。そのために特に力強く進めるべきは、介護予防、健康づくりです。

 その重要な役割を担うのが、高齢者が地域で集まり、運動や会食、趣味などを楽しむ通いの場です。公明党は、二年前の代表質問で、その拡充を訴えました。当時、全国に七万カ所程度だった通いの場は、現在十万カ所を超え、着実に増加しています。今後は、通いの場をより魅力的なものにするとともに、地域づくりと重なる部分も多い通いの場の取組を他の地域支援事業とも連携して効果的に実施し、地域包括ケアシステムの深化、推進を図るべきと考えます。

 また、公明党は、認知症の人が安心して自分らしく暮らすことのできる地域づくりも進めてまいりました。中でも、認知症初期集中支援チームは、早期発見、早期対応の支援体制を包括的に行う極めて重要な施策の一つであり、地方議員とも連携しながら推進し、昨年、全ての市町村に設置されました。今後、社会から孤立している人たちへの対応も含め、適切な医療・介護サービス等に速やかにつなげるための取組を強化する必要があり、先進的な事例も踏まえたチームの質の向上が重要です。

 がん対策の強化も欠かせません。

 その柱の一つが、がんの痛みを取り除く緩和ケアの充実ですが、いまだ現場では浸透していません。昨年、私はこの場で、国立がんセンターの調査結果をもとに、終末期のがん患者の方の苦痛からの解放を訴えましたが、この一年、具体的な対応はなされていないと聞きます。早急な対応を求めます。また、がん教育については、その意義が正しく理解されていないため、自治体の取組に差が出ています。教育効果に地域格差が生じないよう、国の指導を徹底すべきです。また、医師等の外部講師の授業は、講師の確保が難しく、文科省と厚労省が連携して対応策を強化していただきたいと思います。

 介護予防、健康づくり、認知症施策の推進、がん対策の強化について、総理の見解を伺います。

 地方都市在住の七十五歳以上の高齢者は、半数以上が自家用車を主な交通手段としている一方、運転免許証の自主返納件数も増加傾向にあります。これを踏まえ、運転免許証を自主返納した高齢者が自家用車に頼らず快適に移動できる交通手段の確保が重要です。

 現在、政府は、高齢者の移動手段の確保に向けて地方交付税措置を講じるなど自治体の取組を後押ししていますが、今後、こうした施策を実施する自治体や事業者との連携を強化しつつ、積極的な支援を講じるべきです。あわせて、電動車椅子や電動アシスト自転車などの小型モビリティーの普及促進に向けた購入支援も必要と考えます。

 他方、高齢運転者の交通事故対策も急務です。

 公明党は、昨年四月に東京都豊島区で発生した高齢運転者による母子死亡事故などの痛ましい事故が相次いでいることを受け、安全運転機能を搭載したサポカー等の普及促進や購入支援の必要性を訴えてきました。その結果、サポカー補助金が本年度の補正予算案に一千百億円程度計上されています。こうした施策の推進によってサポカー等の普及を急速に進めるとともに、既販車に対する後づけ装置の導入支援も有効と考えます。赤羽国土交通大臣の答弁を求めます。

 少子化対策について伺います。

 少子化、人口減少は、想定を上回るペースで進んでいます。子供を産み育てやすい環境を一日も早く整備し、若い世代が結婚や出産の希望を実現できる社会をつくらなければなりません。

 公明党は、児童手当や出産育児一時金の創設、拡充を始め、育児休業制度の充実、待機児童対策、幼児教育の無償化、母子の孤立を防ぐ子育て世代包括支援センターの設置、不妊治療への支援などに一貫して取り組んでまいりました。また、非正規雇用の待遇改善や正社員化など若者の経済的基盤の安定化とともに、結婚や新婚生活への支援を進めてきました。

 少子化対策は待ったなしです。これまでの施策を強化し、必要な財源を確保しながら、若者や子育て世代への投資を大胆に行う必要があります。その支援策をパッケージとして、結婚、子育てを社会全体、ワンチームで応援するという力強いメッセージを明確に発信すべきです。

 少子化対策の抜本的な強化について、安倍総理の決意を伺います。

 世界経済フォーラムの二〇一九年報告書では、日本の男女格差が百五十三カ国中百二十一位という極めて残念な結果でした。スピード感ある対策が急務です。

 昨年成立した改正女性活躍推進法では、セクハラ、マタハラなどの対策強化に加え、女性の活躍に関する行動計画の策定義務づけの対象企業が従業員三百一人以上から百一人以上へ拡大されました。

 育児休業や残業時間などの目標と、それに対する計画や実施状況を企業が公表すれば、働く女性が出産や育児など人生のプランを描きやすくなり、就活女性の企業選びの目安となります。女性活躍の推進には、この裾野の拡大が重要ですが、中小企業にはノウハウが少なく、行動計画策定のサポートや財政的支援等が不可欠です。

 女性活躍の拡大は、多様性を認容する社会の一つの指標であり、地方議員を合わせて女性議員比率が三割を超える公明党が強力に推進する決意でございます。

 女性活躍の取組について、安倍総理の答弁を求めます。

 二〇二〇年度税制改正では、公明党の長年の主張が実り、未婚の一人親を寡婦控除の対象に加えることが決定しました。

 同じ一人親でも婚姻歴の有無によって税制上の差別があり、親の事情で子供たちへの支援に格差が生ずることは、到底容認できません。七年前、この問題を国会で取り上げて以来、公明党は一貫して子供の視点に立って制度の見直しに取り組んできました。

 二〇一三年に与党における検討をスタートさせ、地方議会では未婚の一人親を寡婦控除の対象とみなして保険料などを軽減するみなし適用を進めてきました。その後、各種事業でみなし適用が全国展開され、昨年は、低所得の未婚の一人親の住民税を非課税とすることが決定。そして、本年、全ての一人親家庭の子供に対して公平な税制が実現します。

 未婚の一人親にとっては、税負担の軽減に加え、奨学金など控除後の所得によって算定される支援格差が順次解消され、経済的負担の軽減が進みます。こうした措置ができる限り早く実施されるよう、政府の取組を求めます。

 また、公明党は、一人親家庭の生活を支える児童扶養手当についても、公的年金との併給制限の見直しや多子世帯への加算額の倍増、所得制限の引上げ、支給回数の見直しなど、制度の拡充を実現してきました。

 他方で、障害年金を受給する一人親については、児童扶養手当が支給されないという課題が残されており、公平性の観点から、併給を可能とすべきではないでしょうか。

 寡婦控除の新たな対象者への十分な周知徹底とプライバシーに配慮した制度設計を求めるとともに、一人親の児童扶養手当と障害年金の併給について、総理の答弁を求めます。

 日本経済は、堅調な内需に支えられ、緩やかに回復を続けています。

 心配された消費税率引上げによる影響も、軽減税率や二・三兆円の対策が功を奏し、駆け込み需要、反動減を小幅に抑え、景気の腰折れを防ぐことに成功しました。

 特に、軽減税率については、昨年十二月に我が党が民間調査会社に委託して行った全国一万人電話調査によれば、約六割の方が評価すると回答し、全ての年代において、評価するが上回りました。その理由として最も多かったのは、食品の税率が据え置かれて安心だからです。軽減税率は、その目的どおり、国民の日々の生活に大きな安心感を与え、痛税感を和らげています。

 力強い日本経済の実現に向け、本年は、引き続き、消費税率引上げによる消費マインドに留意しつつ、特に災害からの復旧復興、生活、なりわいの再建を急ぐとともに、海外経済による下振れリスクに対し、機動的かつ万全な対応が求められます。総合経済対策の迅速かつ着実な実行によって、厳しい中でも果敢にリスクをとって挑戦する方々をしっかり支え、経済好循環のさらなる拡大を実現しなければなりません。

 日本経済の屋台骨を支える中小・小規模事業者の生産性向上と賃上げへの支援が極めて重要です。

 公明党は、ものづくり補助金や業務改善助成金など、生産性向上を後押しする施策を強力に進めてきました。今後は、時間外労働の上限規制や被用者保険の適用拡大なども見据え、事業者が設備投資や従業員の賃上げに果敢に取り組めるよう、各種補助金や助成金の拡充、価格転嫁対策を含めた下請取引のさらなる改善を行わなければなりません。

 他方、事業承継も緊急の課題です。公明党は、個人保証を不要にする新たな信用保証制度の構築に取り組んできました。今後は、これに加えて、全国に設置されている事業引継ぎ支援センターの機能強化を進めるなど、後継者未定の事業者が円滑に技術や雇用を次世代に引き継げるよう、第三者への承継支援を抜本的に講じるべきです。

 中小・小規模事業者支援について、総理の答弁を求めます。

 農林水産業の活性化について質問をいたします。

 日米貿易協定が発効し、TPP11協定等とあわせ、世界の国内総生産の約六割を占める巨大な自由貿易圏が誕生しました。新たな市場拡大の好機となり、農林水産物・食品の輸出額アップと所得の増大が見込まれます。世界的な和食ブームや東京大会なども追い風に、高品質な日本ブランドが世界へ広がることが期待されます。

 しかし、農林漁業者は、高齢化と担い手不足という難題に直面しています。需要拡大に対応した生産基盤の安定には、規模拡大だけではなく、その悩みを抱える家族経営など中小規模の生産者への支援も重要です。

 国内で、豚やイノシシの病気であるCSF、豚熱が猛威を振るっています。早期終息のため、引き続き、飼養衛生管理の徹底や野生イノシシ対策の強化、被害を受けた方の早期経営再建に向けた対策を講じた上で、風評被害防止策にもしっかり取り組む必要があります。

 一方、効果的なワクチンがないASF、アフリカ豚熱の感染が中国や韓国などのアジア地域で拡大しています。対岸の火事とせずに、水際対策の強化と、万が一の場合には、予防的殺処分を万全の体制で実施すべきです。その際には、農家全体への理解を得るよう努めていただきたい。

 農林水産業の活性化やCSF、ASF対策について、安倍総理に見解を求めます。

 中国の武漢市において、新型のコロナウイルスが原因と見られる肺炎発症が相次ぎ、世界的な感染拡大が懸念されています。今月十六日には、このウイルスの感染者が国内で初めて確認されました。

 中国では今月下旬から春節の長期休暇に入ることから、多くの中国人観光客の訪日が予想されます。そのため、まずは、検疫所における健康状態の確認など、水際対策の徹底に万全を尽くすようお願いしたい。

 あわせて、国際的な連携強化により、人から人への感染があり得るのかどうか、感染ルートなどを早期に解明し、それに基づいた対応策を講じなければなりません。

 さらなる感染拡大の防止に向けて、関係省庁が緊密に連携し、万全を期すとともに、国民に対して迅速かつ的確な情報発信に努めていただきたい。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた対策強化について、総理の見解を伺います。

 昨年末から、アメリカとイランが互いに軍事攻撃を行うなど、中東情勢は高い緊張状態となっています。ひとまず最悪の事態は免れましたが、引き続き注視が必要な状況です。そのような中で、総理がサウジアラビアなど中東三カ国を訪問され、地域情勢などについて意見交換し、日本の取組への理解を深めてこられたことを高く評価します。

 中東地域は、日本の原油輸入量の約九割を占めるエネルギー供給源であり、国際社会の平和と安定にとっても極めて重要な地域です。海上封鎖されるようなことがあれば、我が国経済にとって重大な危機です。それを防ぐためにも、米国と同盟関係を結び、イランとも友好関係にある我が国は、緊張緩和と地域の安定を目指し、最大限の外交努力を尽くさなければならないと考えます。

 日本関係船舶が昨年六月に攻撃を受けるなどの事件が相次いだことを受けて、中東地域における日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集態勢強化のため、日本独自の取組として、自衛隊が派遣されます。

 日本関係船舶の安全確保に役立てるため、周辺地域で幅広い情報を集める必要があります。現地周辺で活動中の米国など、各国軍からの情報収集も重要です。しかし、派遣の必要性や目的、なぜ自衛隊派遣なのか、そして、緊張状態の続く中東地域で自衛隊の安全が確保できるのかなど、国民に十分に理解されているとは言えません。政府には丁寧な説明を求めたい。

 今回の派遣の根拠は防衛省設置法の調査研究であり、本来は防衛大臣の命令で実施できるものです。しかし、公明党の主張により、中東地域への派遣という重要性や特殊性を考慮し、閣議決定としたのを始め、派遣期間を一年間に限定し、延長などの際には新たな閣議決定や国会報告を義務づけるなど、しっかりと民主的な歯どめをかけることができました。

 中東情勢への対応と同地域への自衛隊派遣について、総理の答弁を求めます。

 次に、核軍縮への取組について伺います。

 ことしは、広島、長崎への原爆投下から七十五年という節目を迎えます。当事者である日本は、核兵器のない世界の実現へ、主導的役割が求められています。一方で、昨今の核軍縮、核不拡散を取り巻く情勢は、北朝鮮の核・ミサイル問題や、核兵器保有国と非保有国の見解に大きな溝があるなど、困難な状況にあります。

 こうした中、ことし四月から五月にかけて、核兵器不拡散条約、NPTの運用検討会議がニューヨークの国連本部で開催されます。今回は、NPT発効五十年であり、日本として取り組んできた、核兵器保有国と非保有国の橋渡し役を担う賢人会議の実施や、国連総会で採択された核兵器のない世界に向けた決議の提出などが実るよう、積極的な行動が求められていると思います。

 核軍縮の進展に向けた総理の決意を伺います。

 今、広島に残る最大級の被爆建物である旧陸軍被服支廠の解体をめぐって大きな議論となっています。

 平和学習などに活用されてきた同建物ですが、劣化が進み、地震による倒壊の危険性があります。そこで、広島県は、所有する三棟について、巨額の費用がかかる保存、耐震改修はせず、二棟を解体、撤去、一棟を外観保存するとの原案を示していますが、全てを残してこそ、被爆の実相を後世に伝える訴求力があると確信いたします。

 敷地内の他の一棟は、国の所有です。そこで、国として、積極的に県と話し合い、貴重な被爆遺構保存に向けた支援策を打ち出していただきたい。自治体任せではなく、国がリーダーシップを発揮し、核兵器の非人道性や戦争の悲劇、愚かさを伝える平和学習拠点として活用することで、唯一の戦争被爆国である日本の姿勢を国内外に発信すべきではないでしょうか。総理の見解を伺います。

 最後に一言申し上げます。

 昨年十一月、結党五十五年を迎えた公明党は、「大衆とともに」の結党の精神を堅持し、地方と国のネットワークの力で、生活者の声を政治に反映してきました。

 昨年は、全国規模の調査を二回実施し、政策提言するなど、その姿勢は全く変わっていません。本年も、「小さな声を、聴く力」をより一層実践していきたいと決意しております。

 これからも公明党は、国民のニーズを的確に捉え、内外の難題解決へ全力を挙げていくことをお誓いし、代表質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 斉藤鉄夫議員にお答えいたします。

 被災地の復旧復興と国土強靱化の推進についてお尋ねがありました。

 昨年の台風第十五号、第十九号等によりもたらされた甚大な被害に対し、政府としては、昨年取りまとめた対策パッケージに基づき、被災地の復旧復興に向けた取組を全力で進めているところです。

 また、集中豪雨、地震、激しい暴風、異常な猛暑など、異次元の災害が相次いでいる現状を踏まえ、平成三十年に三カ年緊急対策を策定するなど、国土強靱化の取組を抜本的に強化し、災害に屈しない国土づくりを進めてきております。

 その上で、令和元年補正予算案では、災害からの復旧復興と安全、安心の確保として約二兆三千億円を確保し、復旧復興の加速化のほか、昨年の台風被害等を踏まえ、河道掘削や堤防強化などの水害対策を中心に、更に国土強靱化の取組をパワーアップさせております。

 これらの予算を活用するとともに、防災、減災をソフト面から進めるための法案を今国会に提出するなど、ハード、ソフトを組み合わせた対策を総動員できる体制を整えます。

 引き続き、被災者の生活となりわいを一日も早く取り戻すことができるよう、被災地の復旧復興に全力を尽くすとともに、令和三年度以降も、必要な予算を確保し、オール・ジャパンでインフラ老朽化対策を含む防災・減災、国土強靱化を進め、災害に強いふるさとをつくり上げてまいります。

 東日本大震災からの復興についてお尋ねがありました。

 復興・創生期間後の体制については、昨年十二月に閣議決定した復興の基本方針に基づき、今国会に所要の法案を提出すべく、準備を進めているところです。また、この基本方針においては、今後五年間の事業規模を一兆円台半ばとし、その財源の見通しについてもお示しをしたところです。これらを踏まえ、本年夏ごろを目途に、新たな復興財源フレームを定める考えです。

 これらにより、復興・創生期間後も、復興庁を司令塔に、政治の責任とリーダーシップのもとで、福島の本格的な復興再生、東北復興の総仕上げに取り組んでいくこととなりますが、議員御指摘の五年目の再検討に当たっては、その際に、復興の進捗状況や被災地の実情等を踏まえて柔軟に対応してまいります。

 気候変動対策及びエネルギー政策についてお尋ねがありました。

 我が国は、五年連続で温室効果ガスの排出量を削減しています。これは、G20の中で日本と英国のみであります。合計で一一%を超える削減は、G7の中で英国に次ぐ大きさであり、パリ協定に基づく削減目標の実現に向けて、日本は世界の中で積極的に取り組んでいます。

 エネルギー政策においても、安全性という大前提のもと、安定供給の確保、経済効率性の追求、地球環境問題への対応といった観点について、バランスをしっかりとりながら、今後とも、再エネの主力電源化や徹底した省エネを進め、責任あるエネルギー政策を展開してまいります。

 その上で、長期戦略に掲げた脱炭素社会の早期実現には、非連続なイノベーションが不可欠です。このため、米国、EUなどG20の研究機関、世界の英知を結集し、人工光合成を始めとした革新的イノベーションによるビヨンドゼロにも挑戦いたします。

 こうした取組を通じて、日本として、これからも世界における気候変動問題への対応をリードしていく考えであります。

 年金改革と労働法制についてお尋ねがありました。

 全世代型社会保障は、人生百年時代の到来を見据えながら、働き方の変化を中心に据えて、年金、医療、介護、社会保障全般にわたる改革を進めるものです。

 その中で、年金制度においても、多様な就労への対応、より長期にわたって働くことへの支援、みずからの選択によって高齢期の経済基盤の充実を図ることができるための環境整備を進めることが必要です。

 このため、年金制度について、パートの皆さんへの厚生年金の適用を、中小企業への生産性向上支援、社会保険手続の負担軽減を行いながら、従業員五十人を超える企業まで段階的に拡大し、自分で選択可能となっている年金受給開始時期の上限について七十五歳に引き上げ、在職老齢年金については、働くインセンティブを失わせることのないような見直しを行っていくこととしています。

 また、労働法制に関しては、働く意欲のある高齢者が年齢にかかわらず働くことができる環境を整えるために七十歳までの就業機会の確保を図り、労働施策総合推進法を改正して大企業に中途採用、経験者採用比率の開示を求め、多様で柔軟な働き方が可能となるような見直しを行い、兼業や副業で働く方については、セーフティーネットを構築するための法制化を進めます。

 さらに、兼業や副業の拡大に向けて、労働法制における労働時間規制及び割増し賃金の取扱いについて検討を進め、いわゆるフリーランスについては、内閣官房において、関係省庁と連携し、一元的に実態を把握、整理した上で、全世代型社会保障検討会議の最終報告に向けて検討を進めます。

 こうした改革を通じ、支え手をふやしながら、令和の時代にふさわしい年金制度と労働法制を構築してまいります。

 介護予防、健康づくり、認知症施策の推進、がん対策の強化についてお尋ねがありました。

 高齢化が進む中、元気で社会参加意欲の高い高齢者がふえる一方で、閉じこもりがちな高齢者や孤独感を感じる高齢者もおられるなど、多様化する高齢者の地域での生活を支えていくためには、介護事業者によるサービスに加え、住民が主体となった多様な取組を広げていくことも重要です。

 御指摘のとおり、通いの場は、全国で十万カ所を超え、ほとんどの市町村で取組が行われています。

 今後は、より多くの高齢者にとって魅力あるものとしていくため、例えば、体操、健康講話、会食、趣味の集いなど多彩なメニューを用意すること、保健師等の専門職が節目節目にかかわって健康に関するアドバイスをすることなどを、自治体への介護インセンティブ交付金の抜本的な強化を通じて進めていきます。

 認知症施策については、昨年六月、共生と予防の取組を車の両輪として施策を推進する認知症施策推進大綱を取りまとめたところです。

 認知症初期集中支援チームについては、御指摘のとおり、今年度において全ての市町村に設置されたところであり、今後は、大綱に基づき、先進的な活動事例の収集や横展開に取り組んでまいります。

 人生の最終段階で、がん患者が痛みや気持ちのつらさを抱えて過ごしており、痛みをコントロールする緩和ケアの充実が重要です。がん対策における緩和ケアについては、医療機関の医療従事者への研修を推進しており、この一年間で昨年度を四千人上回る一万五千人が研修を修了しています。また、令和二年度には、がんの痛みを和らげるなど、在宅医療を担うかかりつけ医等の人材育成にも対応してまいります。

 がん教育については、全国において正しい理解や知識の普及が進むよう、教師等への研修の実施など各種施策に取り組みます。また、医師等の外部講師の活用については、文部科学省と厚生労働省が連携して、体制整備を積極的に推進してまいります。

 少子化対策についてお尋ねがありました。

 少子化の問題は、結婚や出産、子育ての希望の実現を阻むさまざまな要因が絡み合って生じており、希望出生率一・八の実現に向けて、これらを一つ一つ取り除いていくことが重要です。

 これまで、公明党との強固な連立政権のもと、さまざまな少子化対策、子育て支援施策を実現してきました。その上で、昨年、恒久財源を確保した上で、幼児教育、保育の無償化という、小学校、中学校九年間の普通教育無償化以来、七十年ぶりの大改革を実現させたところです。

 今後とも、必要な財源を確保しながら、総合的な少子化対策を推進することで、希望出生率一・八の実現を目指してまいります。その具体化のため、今年度内に策定を予定している新たな少子化社会対策大綱において、目標実現に向けた道筋を示すとともに、結婚、子育てを社会全体で応援するという力強いメッセージを発信していきたいと考えています。

 女性活躍の取組についてお尋ねがありました。

 安倍内閣では、女性活躍の旗を高く掲げ、女性活躍推進法の制定などに取り組んできた結果、女性の就業者は二百八十万人以上ふえました。保育の受皿整備を進めるなどにより、M字カーブも確実に解消に向かっています。

 また、有価証券報告書に女性役員数の記載を義務づけたほか、取締役のうち少なくとも一人は女性が含まれるようコーポレートガバナンス改革にも取り組んできました。その結果、この七年間で、上場企業の女性役員は三倍以上ふえました。

 さらに、昨年、女性活躍推進法を改正し、行動計画の策定義務の対象を従業員百人を超える事業者まで拡大したところです。二年後の施行に向け、政府としては、中小企業に対し、個別企業訪問による計画策定の支援や助成金の支給など必要なサポートを行うことにより、女性活躍の裾野の拡大に努めていく考えであります。

 今後とも、政府一丸となって、全ての女性が輝く社会の実現に向けて、あらゆる施策を総動員してまいります。

 一人親に対する支援施策についてお尋ねがありました。

 未婚の一人親に対する税制上の対応については、全ての一人親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、死別、離別の場合と同様の条件で控除を適用することとしました。

 今通常国会に所要の改正法案の提出を予定しておりますが、早期の成立をお願いし、改正法案の成立後は、新たに対象となる方に控除が適切に適用されるよう、周知徹底を図ってまいります。また、控除の申告の際には、婚姻歴の有無が職場などに知られないよう、プライバシーに配慮した制度設計とするよう努めてまいります。

 障害年金については、現在は、障害年金額が児童扶養手当額を上回ると児童扶養手当が受給できない仕組みとなっておりますが、児童扶養手当の受給が可能となるよう、障害年金との併給調整の方法を見直すこととしており、所要の法改正を今通常国会に提出することを予定しております。

 中小・小規模事業者への支援についてお尋ねがありました。

 全国三百五十八万者の中小・小規模事業者は、オンリーワンの技術やサービスで日本の経済成長を支え、雇用の七割を担う経済の屋台骨であります。

 まず、成長の果実を全国の中小・小規模事業者の皆さんに広く行き渡らせるため、下請取引のさらなる適正化に取り組んでまいります。七年前、十年ぶりの大改正を行った下請振興基準を、更に改正し、対象を拡大します。大企業に対しても、新たに金属産業、化学産業で、自主行動計画の策定を求めます。業界ごとの取引慣行に詳しい専門人材を下請Gメンに採用し、監視、取締りを強化していきます。

 昨年は、九割近い中小企業で賃上げが実現しました。この流れを更に加速するため、三千億円を上回る、ものづくり補助金、IT導入補助金、持続化補助金により生産性向上を後押しするとともに、社会保険手続の電子化により負担軽減を進めます。

 さらに、経営者の多くが六十歳を超える中で、事業承継は待ったなしの課題であります。全国四十七都道府県に設置した事業引継ぎ支援センターにおいて、事業承継を希望する企業のデータベースの登録件数を倍増させ、マッチング機能を強化するなど、引き続ききめ細かな支援を行っていきます。

 若い世代の承継を阻む最大の壁は、個人保証の慣行です。

 この春から、先代の経営者と後継者から個人保証をとる、いわゆる二重取りを原則禁止いたします。商工中金では、今月から、年間三万件、二兆円の新規融資について、個人保証なしの融資を原則とする運用を開始しました。

 信用保証協会では、個人保証なしで後継者の皆さんの融資を保証する新制度を四月からスタートします。経営者の磨き上げ支援も行い、専門家の確認を得た後継者には保証料をゼロとします。

 個人保証の慣行は新しい世代には引き継がないとの強い決意で、あらゆる施策を総動員してまいります。

 農林水産業の活性化と、CSF、ASF対策についてお尋ねがありました。

 安倍内閣では、輸出促進や農地集積など、農林水産業を成長産業とするための政策を全力で進めてまいりました。これにより、農林水産物の輸出は六年連続で過去最高を更新し、昨年、EUへの牛肉や米の輸出は約三割ふえるなど、着実に成果があらわれています。

 一方で、我が国の農林水産業が高齢化や担い手不足といった課題に直面する中で、こうした政策を更に進めていくためには、中山間地域や中小・家族経営も含め、幅広く生産基盤の強化を図ることが欠かせません。農地の大規模化、牛の増産や水産業の生産性向上など、三千億円を超える予算で生産基盤の強化を進め、国際競争や災害にも負けない強い農林水産業、農山漁村を構築してまいります。

 CSFについては、一刻も早い終息に向けて、引き続き、防疫の基本である飼養衛生管理の徹底、経口ワクチンの散布等の野生イノシシ対策、発生農家に対する補償や経営再開への支援策を講じるとともに、消費者への情報発信など、風評被害対策にもしっかりと取り組んでまいります。

 また、我が国への侵入の脅威が高まっているASFについては、家畜防疫官の権限強化や検疫探知犬の増頭など、水際における防疫対策を強化するとともに、予防的殺処分の実施に向けた体制を整備することとしており、所要の改正法案を今国会に提出する予定です。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた対策強化についてお尋ねがありました。

 今般の中国・武漢市における新型コロナウイルスに関連した感染症については、現在、患者数が増加しております。

 これを受けて、一月二十一日に関係閣僚会議を開催し、私から、検疫における水際対策の一層の徹底、感染症の発生状況等の情報収集の徹底、国民に対する迅速かつ的確な情報提供などに万全を期すよう指示を出しました。

 昨日から本日にかけて、世界保健機関、WHOは、今般の新型コロナウイルスに関して緊急委員会を開催しましたが、今般の事態に係るリスク評価等については、本日、改めて委員会を開催し、検討を行うこととなったと承知しております。

 政府としては、現在、中国において患者が更に拡大していることを踏まえ、武漢市に対する感染症危険情報レベルを二に引き上げ、不要不急の渡航はやめるよう促すとともに、中国からの全ての航空便において機内アナウンスにより体調不良の自己申告を呼びかけるよう各航空会社へ要請すること、我が国に入国後、発熱やせきなどの症状が発生した場合に医療機関を受診するなど、滞在時の留意事項を記載した健康カードを配布する航空便の対象を中国からの全ての便に拡大するよう各航空会社へ要請すること、全国で患者の検査を可能とする体制を整備することなど、検疫における水際対策や国内における検疫体制の強化などを図ることとしています。

 引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けて全力を尽くしてまいります。

 中東情勢への対応と同地域への自衛隊の派遣についてお尋ねがありました。

 我が国の原油輸入量の約九割を依存する中東地域における緊張の高まりを深く憂慮しており、船舶の航行の安全を確保することは、我が国のエネルギー安全保障上、死活的に重要です。

 事態のさらなるエスカレーションは避けるべきであり、全ての関係者が緊張緩和と情勢の安定化のために外交努力を尽くすことが必要です。

 我が国は、米国と同盟関係にあり、同時にイランと長年良好な関係を維持するなど、中東各国と良好な関係を築いています。私自身、これまで、トランプ大統領、イランのハメネイ最高指導者、ローハニ大統領と会談を行うほか、今月、サウジアラビア、UAE及びオマーンを訪問しました。これからも、日本ならではのさらなる外交努力を粘り強く展開していきます。

 こうした外交努力と調和を図る形で、自衛隊の護衛艦及び航空機を派遣することとしました。これは、各国の軍が中東地域において艦船、航空機などを活用した航行の安全確保の取組を強化していること等も踏まえ、日本関係船舶の安全確保のため、我が国独自の取組として、情報収集態勢を強化する必要があるからです。

 今般、閣議決定に当たっては、与党においても十分に御議論いただきました。政府一体となった総合的な施策を関係省庁が連携して実施することに加え、自衛隊を海外に派遣することの重要性や国民の皆様に対する説明責任の明確化のため、閣議決定を行いました。この中で、活動期間を一年とし、さらに、国会報告も行うこととしましたが、この際、公明党からいただいた御意見も踏まえてこれらの判断をしたところです。

 自衛隊員の使命は国民のリスクを下げることであり、このため、自衛隊員の任務は常にリスクを伴うものですが、今般の活動においても、きめ細やかな準備や安全確保対策により、対応に万全を尽くしてまいります。

 核軍縮の進展に向けた決意についてお尋ねがありました。

 我が国は、唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた国際社会の取組をリードしていく使命を有しています。これは私の揺るぎない信念であり、我が国の確固たる方針です。

 近年、核軍縮をめぐっては、核兵器国と非核兵器国のみならず、非核兵器国同士、さらには核兵器国同士の間で、各国の立場の隔たりが拡大しています。我が国は、唯一の戦争被爆国として、これらの国々の橋渡しに努め、対話のための共通の基盤の形成や相互の関与に向けて、粘り強く各国を促していく必要があると考えています。

 本年は、議員御指摘のとおり、広島、長崎への原爆投下から七十五年、NPT発効五十年という節目の年であり、四月から五月にかけてNPT運用検討会議が国連で開催される予定です。

 政府として、この会議が有意義な成果をおさめるものとなるよう、核兵器のない世界に向けた決議や核軍縮の実質的な進展のための賢人会議における議論の成果もしっかりと活用しながら、核軍縮の進展に向けた国際的な議論を積極的にリードしてまいります。

 広島県の旧陸軍被服支廠についてお尋ねがありました。

 被爆者の減少や高齢化により被爆体験の風化が危惧されている中、我が国は、唯一の戦争被爆国として、世代や国境を越えて被爆の実相を承継していく務めがあると考えております。

 自治体が行う被爆建物等の保存の取組に対しては、従来から、保存工事に対する補助により支援を行っています。

 広島県が所有する旧陸軍被服支廠の取扱いについては、現在、広島県において検討が行われていると承知しており、広島県における議論を踏まえ、国としてもしっかりと対応してまいります。

 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)

    〔国務大臣赤羽一嘉君登壇〕

国務大臣(赤羽一嘉君) 斉藤鉄夫議員から二問お尋ねがございました。

 まず、一連の台風災害の教訓を踏まえた防災・減災対策についてお答えいたします。

 昨年は、相次ぐ台風により各地で甚大な被害が発生し、さまざまな課題や教訓が浮き彫りとなりました。

 我が国では、今後も、気候変動の影響から、いつどこで激甚な水災害が発生してもおかしくなく、まさに、国民の皆様の命と暮らしを守ることのできる抜本的な防災・減災対策が喫緊の課題と認識をしております。

 具体的には、昨年の台風第十九号では、利根川水系において、上流のダム群や遊水地で洪水を貯留することができ、また、平素より計画的な、下流から堤防を整備してきた取組が有効であったことが確認をされた一方で、本川の水位上昇の影響を受けて逆流が発生し、支川の堤防が決壊してしまった河川も少なくありませんでした。

 こうした教訓から、河川の上流、下流や本川、支川の流域全体を見据え、国、県、市が連携して、遊水地の整備や、本川、支川のバランス等を考慮した河道掘削や堤防整備、強化などを進めていくことが必要であると考えております。

 特に、昨年の台風で国管理河川の堤防が決壊した七つの水系では、速やかに再度災害防止のための緊急治水対策プロジェクトに着手してまいります。

 次に、ダムの活用につきましては、一部のダムで事前放流を実施したことにより被害を最小限に食いとめられたことから、平素より電力事業者など利水者との基本的なルールをつくり、事前放流を更に拡大する必要性が明らかとなりました。

 このため、利水者と連携した既存ダムの有効活用の方策について取りまとめを行ってまいります。

 情報共有のあり方についても課題がございました。

 例えば、大雨特別警報解除後に避難先から自宅に戻られて洪水被害に遭われた方がいらっしゃいました。こうしたことが再び起こらぬよう、警報解除後の注意喚起の強化など、住民の方が適切な避難行動をとれるように、正確でわかりやすい情報提供の充実改善に努めてまいります。

 さらには、ハザードマップが作成されていたものの、十分な活用が図られなかったとの課題もございました。このため、適切な避難行動が行われるよう、ハザードマップの周知徹底や活用の工夫により、実効性のあるマイタイムラインなどの避難体制づくりを進め、地域住民相互で守り合える自助、共助の取組を強化してまいります。

 これらの教訓と課題を踏まえ、昨年十一月より、有識者から成る社会資本整備審議会気候変動を踏まえた水災害対策検討小委員会において、気候変動による降雨量の増加などを考慮した抜本的な水災害対策への転換について議論を進めているほか、土砂災害時の避難体制の確保などのさまざまな課題に対しても同様に検討を進めていただいております。

 さらに、こうした取組を国民の皆様にとってわかりやすいものとし、国民一人一人の防災意識を高めていくことが重要であることから、有識者の皆様による検討と並行し、今般、私を本部長とし、国土交通省の全部局が連携して総力を挙げて取り組む国土交通省防災・減災対策本部を立ち上げたところでございます。「いのちとくらしをまもる防災減災」をスローガンに、防災、減災が主流となる安全、安心な社会づくりに全力を傾けてまいる所存です。

 次に、高齢者の移動手段の確保や高齢運転者の交通事故対策のための支援についてお答えをいたします。

 私は、昨年、池袋の高齢者の運転事故により御家族を亡くされた御遺族を含む交通事故の被害者団体の皆様から直接お話を伺い、改めて、あらゆる施策を総動員し、交通事故の撲滅を強く決意いたしました。高齢運転者の交通事故対策を、関係省庁と連携し、しっかりと進めてまいります。

 私自身、一昨日、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置の体験をし、事故防止の効果を確認したところですが、こうした装置が搭載された安全運転サポートカーの購入や装置の後づけ費用の補助の仕組みを補正予算案に盛り込ませていただいております。

 なお、安全運転支援装置はあらゆる事故を防止することができるものではないことから、普及促進に当たりましては、自動車ユーザーが装置のみを過信しないよう、周知啓発にも取り組んでまいります。

 あわせて、高齢者が運転免許を返納した後の移動手段の確保にも全力で取り組んでまいります。

 その受皿となるべき公共交通は、地方部を中心に、人口減少の本格化、運転者不足の深刻化等に伴い、その経営環境はますます厳しくなっています。

 このため、来年度予算案には、各地の公共交通サービスの維持、確保に不可欠なバスや乗り合いタクシーの運行に対する補助等の所要額を計上しているところであり、各地方公共団体との密接な連携を図りつつ、これらを最大限有効に活用して、しっかり取り組んでまいりたいと考えております。

 さらに、地域ごとに、地方公共団体が中心となって、公共交通はもとより、スクールバス等の多様な輸送資源を総動員し、移動ニーズに対応する体制を強化する必要があることから、そのための新たな枠組み等を盛り込んだ地域公共交通活性化再生法等の改正法案を本国会に提出すべく、現在、準備を進めているところです。

 また、高齢者等の移動のための多様なモビリティーについては、電動アシスト自転車や電動車椅子に関する普及促進支援や小型電動モビリティーの購入補助等が経済産業省の補正予算案等に盛り込まれております。国土交通省といたしましても、経済産業省の取組と連携し、普及促進に努めてまいります。

 これらの取組を通じ、高齢運転者の交通事故の撲滅、さらには、高齢者等の皆様がみずからの運転に頼らずに暮らせる交通社会の実現に努めてまいります。

 以上でございます。(拍手)

    〔国務大臣小泉進次郎君登壇〕

国務大臣(小泉進次郎君) 斉藤鉄夫議員から二問、気候変動対策とレジ袋有料化の実施についてお尋ねをいただきました。

 気候変動対策については、二〇五一年も含めてできるだけ早期に脱炭素社会を達成するとの思いで、イノベーションに光を当てて、徹底した省エネ、再生可能エネルギーの主力電源化等に取り組んでまいります。

 また、気候変動対策と関連して、石炭火力発電の見直しが不可欠であり、国民的理解を得る冷静な議論が必要という御意見がありました。私も同感です。

 その上で、石炭火力の輸出について申し上げます。

 石炭火力の輸出への支援を行う際には、エネルギー基本計画で定められた四つの要件、いわゆる四要件に従って判断されます。この四要件の中には、我が国の高効率石炭火力発電への要請があった場合というものがあります。

 今、石炭火力輸出に関し、ベトナムのブンアン2という案件があります。本件は、プラントが外国製であることを考えると、四要件の定める我が国の高効率石炭火力発電への要請と言えるのか、議論が不可欠であると考えます。先月のCOP25でも問題提起をしましたが、関係省庁とも、この点についても更に議論を行ってまいりたいと考えています。

 次に、レジ袋有料化について御質問がありました。

 プラスチック問題については、中国などの廃プラスチック輸入禁止措置などを真の循環型社会を構築するチャンスと捉え、製品や社会システムが廃棄、リサイクル段階までを見越した循環型に再設計されるよう、プラスチック資源循環戦略のさらなる具現化を進めていきます。

 その取組の第一歩として、本年七月からのレジ袋有料化をきっかけに、プラスチック全体について、世の中の景色が変わり、国民一人一人の前向きな行動変容につながるよう、既に先進的な取組を進めてレジ袋辞退率九五%を達成している富山県などの自治体や企業を後押しします。

 また、マイバッグ持参の習慣化を促すことも重要という御指摘につきましては、昨年十二月より、環境省、厚生労働省がある中央合同庁舎五号館のコンビニなど全ての店舗でレジ袋の配布を取りやめました。さらに、内閣府、国土交通省、防衛省でも取組が広がっています。これらの府省ではマイバッグ持参の習慣化が始まっていますが、国民的な運動へとつなげていきたいと思います。

 以上です。(拍手)

    ―――――――――――――

議長(大島理森君) 志位和夫君。

    〔志位和夫君登壇〕

志位和夫君 私は、日本共産党を代表して、安倍総理に質問します。(拍手)

 総理、あなたの施政方針演説を聞いて私が驚いたのは、桜を見る会のサの字もなく、カジノ汚職のカの字もなく、公職選挙法違反の疑惑で二人の閣僚が辞任した問題にも一言も触れなかったことです。

 これらは全て、総理の直接の責任が厳しく問われる問題です。総理には、その自覚がないのですか。国民に進んで説明しようという意思がないのですか。まず、お答えいただきたい。

 具体的に聞きます。

 桜を見る会疑惑で第一に問われるのは、総理が国民の血税を使って地元有権者を買収していたのではないかという疑惑です。

 総理は、安倍事務所が、後援会の関係者を含め、幅広く参加者を募り、推薦を行っていたことを認めたものの、招待者は最終的には内閣官房と内閣府で取りまとめを行っているので公選法違反に当たらないと弁明しています。

 ならば、聞きます。安倍事務所が推薦した人は何人で、そのうち内閣官房と内閣府の判断で招待者にしなかった人は何人いるのですか。事実上ノーチェックで招待されていたのではありませんか。そうであれば、血税を使った買収そのものではありませんか。

 第二は、悪徳商法で悪名をはせていたジャパンライフの山口会長を総理自身の推薦で招待し、被害を広げた疑惑であります。

 総理は、この問題を問われると、招待者や推薦元については個人情報なので回答を控えると言いますが、なぜ推薦元まで開示できない個人情報なのか。また、山口会長自身が招待をされたことをみずから大々的に明らかにしている以上、個人情報を盾に答弁を拒否することは成り立たないではありませんか。

 悪徳商法の会長を一体誰の責任で招待したのか、しかとお答えいただきたい。

 第三は、二〇一三年から一七年の招待者名簿が、公文書管理法に違反して、行政文書ファイル管理簿にも記載せず、総理の同意手続も行わないまま破棄されるという違法行為が行われていたことを政府が認めたことについてです。

 そうなりますと、総理の昨年十二月二日の、内閣府は定められた手続にのっとって招待者名簿を廃棄しているとした国会答弁は、虚偽答弁となるではありませんか。

 内閣府の責任者は総理大臣です。総理、あなたは、違法行為の責任、虚偽答弁を行った責任を負っているとの自覚はありますか。お答えいただきたい。

 さらに、政府が二〇一九年の招待者名簿を、会の終了後、遅滞なく破棄したとしていることにも重大な問題があります。公文書管理法に基づく行政文書管理ガイドラインは、森友問題などを踏まえ、事業の実績の合理的な跡づけや検証に必要となる行政文書については、原則として一年以上の保存を義務づけているからです。遅滞なく破棄したなら、みずから決めたガイドライン違反ではありませんか。

 これらの全ての事実は、安倍政権が当初から、国民の知的共有財産である公文書を法律や規則を無視して廃棄したとすることで、招待者名簿の組織的隠蔽を図っていることを疑問の余地なく示していると考えますが、いかがですか。明確な答弁を求めます。

 カジノ汚職にかかわっても、総理の責任は極めて重大です。総理自身が成長戦略の目玉に据えたカジノをめぐって汚職事件が起こり、総理自身が任命したカジノ担当副大臣が収賄疑惑で逮捕された。総理は、この責任をどう自覚しているのですか。

 総理は、事件とIRは別だとして、カジノ実施への暴走をやめようとしません。しかし、国会でカジノ実施法が強行された際の参議院の附帯決議では、収賄等の不正行為を防止することを国に義務づけています。この附帯決議が守れなかったのです。ならば、カジノ実施は中止すべきではありませんか。野党は、共同でカジノ廃止法案を提出しました。それへの態度も含めて、答弁を求めます。

 暮らしと経済について質問します。

 消費税一〇%への増税が、新たな不況を引き起こしつつあります。家計消費は前年比で二カ月連続のマイナス、景気動向指数は四カ月連続の悪化、日銀の世論調査では個人の景況感が六期連続で悪化し、五年ぶりの低さに落ち込みました。

 中小の商店は、増税による売上げの減少に加えて、大手店舗やポイント還元参加店に客を奪われ、複数税率で事務負担がふえるなど、三重苦、四重苦を押しつけられています。

 スーパーマーケットの倒産は、七年ぶりに、昨年、前年比で増加に転じました。破産した高知市の幸町スーパーマーケツトの店頭に掲示されたおわびの文書には、このように書かれていました。軽減税率の実施に伴う新規レジ購入による負担や電子マネーの普及により、想定していた以上に資金繰りが難しくなった。これが声ですよ。

 総理、あなたが強行した消費税一〇%への増税が、日本経済に新たな不況をもたらし、中小業者を深刻な苦境のふちに追い込んでいるという認識はありますか。はっきりお答えください。

 重大なことは、安倍政権が、社会保障のためといって消費税増税を強行しながら、その直後に、全世代型社会保障の名で、社会保障の全面的な切捨てを進めることを宣言したことです。

 総理は、若い世代の負担上昇を抑えるために、高齢者にある程度の御負担をいただくと言っています。しかし、実際にやろうとしていることはどんなことか。

 政府は、七十五歳以上の医療費窓口負担に二割負担、すなわち従来の二倍の負担を導入しようとしています。高齢になればなるほど複数の病気を抱え、治療にも時間がかかります。総理、あなたは、所得が少ない方に二割負担を押しつければ、深刻な受診抑制を引き起こす危険があると考えませんか。

 政府は、介護施設に入所する月収十万円から十二・九万円の方々の食費負担を月二万円引き上げる計画を打ち出しています。介護、医療の関係団体からは、この負担増案が実行されれば、負担を苦にした施設からの退所や入所断念が起こりかねないという強い懸念の声が表明されています。総理、高齢者への負担増の押しつけは、高齢者の命と暮らしを壊すとともに、現役世代の負担増に直結し、介護離職に拍車をかけることになるという認識が、あなたにはないのですか。

 年金では、マクロ経済スライドによって、現在三十七歳から三十八歳の人が年金を受け取り始めるときまで給付削減を続け、基礎年金を現行より約三割、七兆円も削ろうとしています。その被害を最も受けるのは、若い世代ではありませんか。

 結局、総理、あなたの言う全世代型社会保障の正体は、高齢者も現役世代も若い世代も、文字どおり全世代を対象にした社会保障切捨てではありませんか。このような血も涙もない大改悪を、現役世代のためといううそをつき、高齢者と現役世代との間に対立と分断を持ち込んで押しつけるなどというのは、まともな政治のやるべきことではないと考えますが、いかがでしょうか。

 日本共産党は、消費税を緊急に五%に減税し、景気回復を図ることを強く求めます。

 社会保障切捨てをやめ、充実に切りかえることを強く求めます。全国知事会が提唱しているように、公費一兆円を投入して、高過ぎる国保料を大幅に値下げするべきです。マクロ経済スライドを廃止し、減らない年金にするべきです。

 中小企業支援とあわせて最低賃金を直ちに全国どこでも時給千円に引き上げ、千五百円を目指し、全国一律の最低賃金制度を創設すべきではありませんか。全ての学生を対象に、授業料を速やかに半分に値下げし、段階的に無償にすべきです。

 日本共産党は、これらの施策のための財源を、富裕層と大企業優遇の不公平税制を正し、応分の負担を求めるとともに、トランプ大統領言いなりの米国製武器の爆買いを始め無駄遣いを一掃し、消費税に頼らない別の道で賄う具体的な提案をしています。

 以上の点について、総理の見解を問うものです。

 中東における緊張激化と自衛隊派兵について聞きます。

 トランプ大統領の指示によって行われた米軍によるイラン司令官殺害をきっかけに、中東の緊張が激化し、軍事衝突から戦争に発展する危険が依然として続いています。私は、安倍政権の対応には三つの大問題があるということを指摘したいと思います。

 第一は、総理が、米軍によるイラン司令官殺害に対して一言も批判を述べていないことです。どんな理由であれ、主権国家の要人を空爆によって殺害する権利は、世界のどの国にも与えられていません。それは国連憲章に違反した無法な先制攻撃そのものです。総理は米国の無法な軍事力行使を是とするのか、非とするのか、明確な答弁を求めます。

 第二は、今日の米国とイランの軍事的緊張の根源は、二〇一八年五月、トランプ政権がイラン核合意から一方的に離脱したことにあります。にもかかわらず、総理が、イランには核合意の維持、履行を要請しながら、トランプ大統領には核合意への復帰を求めないのは一体なぜなのですか。説明していただきたい。

 第三は、中東の緊張が著しく高まっているにもかかわらず、トランプ大統領が呼びかけた有志連合に事実上応える形で、中東沖への自衛隊派兵を進めていることです。政府は、自衛隊は米軍に情報を提供し共有するとしています。そうなりますと、仮に米国とイランに軍事衝突が起きれば、自衛隊は米軍とともに戦争をすることになるではありませんか。

 こうした安倍政権の対応は、橋渡しなどとは決して言えません。米国のお先棒担ぎそのものではありませんか。日本船舶の安全のためにも、中東地域の緊張緩和のためにも、今総理がなすべきは、自衛隊を出すことではない、トランプ大統領に対してイラン核合意への復帰を説く外交努力じゃありませんか。見解を求めます。

 最後に、ジェンダー平等について、総理の基本認識をただしたいと思います。

 世界経済フォーラムが公表したグローバルジェンダーギャップ指数で、二〇一九年、日本は百五十三の国のうち百二十一位となり、過去最低を更新しました。総理はこの結果をどう受けとめておられますか。恥ずかしい結果だという認識はありますか。

 その上でお聞きしたいのは、そもそも総理がジェンダー平等という概念をどう理解しているかという問題です。

 ジェンダーとは、社会が構成員に対して押しつける、女性はこうあるべき、男性はこうあるべきなどの行動規範や役割分担などを指し、一般には、社会的、文化的につくられた性差と定義されています。しかし、それは決して自然にできたものでなく、その多くが政治によってつくられてきたものだと考えますが、総理はどのように認識していますか。

 日本におけるジェンダー平等のおくれは、政治が大きな責任を負っているという自覚はありますか。まず、答弁を求めたいと思います。

 その上で、政治の責任について、具体的に四点について聞きます。

 第一に、日本の男女の賃金格差は、OECDの調査では、正社員でも男性の一〇〇に対して女性は七五・五。OECD三十五の国のうち三十三位です。この是正のためにも、賃金格差の実態を見えるようにすること、すなわち企業が実態を情報公開することは第一歩になります。

 ところが、安倍政権は、昨年の女性活躍推進法改正で、男女の賃金格差状況の開示を義務づけることを、経団連の意向を受け入れて見送ってしまいました。これでいいんでしょうか。この態度を改め、男女の賃金格差状況の開示を義務づけるべきではありませんか。

 第二に、夫婦同姓を法律で強制している国は、世界で日本だけです。民法を改正して、選択的夫婦別姓を実現するべきではありませんか。同姓か別姓かを自由に選べるこの制度によって、不利益をこうむる人は誰もいないはずです。なぜ総理はこの制度の導入に賛成することをかたくなに拒むのか、説明していただきたい。あわせて、同性婚を認める民法改正を行うべきではありませんか。答弁を求めます。

 第三に、二〇一七年の刑法改正は、性犯罪を非親告罪にするなど前進がありましたが、なお大きな問題点を抱えています。同意のない性交、強制性交であっても、被害者が拒否できないほどの暴行、脅迫があった、若しくは酒や薬、精神的支配などにより抵抗できない抗拒不能の状態であったことが認められなければ犯罪になりません。

 強制性交等罪の暴行・脅迫要件を撤廃し、同意要件を新設すべきではありませんか。今、性暴力根絶を求めるフラワーデモが全国に広がっていますが、この声に政治が応えるべきではありませんか。

 第四に、総理は、安倍政権のもとで、セクハラ罪という罪はない、LGBTは生産性がないなど、ジェンダー平等に逆行する発言が繰り返される原因はどこにあると認識していますか。自民党改憲案が個人でなく家族を社会の基礎的単位とあえて位置づけ直したことに象徴されるように、男尊女卑に貫かれた戦前の家制度への逆行の思想が根底にあるのではありませんか。しっかりお答えいただきたい。

 ジェンダー平等社会を目指すとは、あらゆる分野で真の男女平等を求めるとともに、更に進んで、男性も女性も多様な性を持つ人々も、差別なく平等に尊厳を持ち、みずからの力を存分に発揮できるようになる社会を目指すということであります。

 日本共産党は、その実現を目指して、多くの野党の皆さんとともに、学び、自己改革を図り、力を尽くす決意を表明するものであります。

 安倍政権が発足して七年。政治モラルの崩壊、内政、外交の行き詰まりなど、安倍政権にこの国のかじ取りをする資格はもはやありません。他の野党の方々と力を合わせ、野党共闘の力で安倍政権を倒し、政権交代を実現し、新しい日本をつくるために全力を挙げる決意を述べて、質問を終わります。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 志位和夫議員にお答えいたします。

 施政方針演説と説明責任についてお尋ねがありました。

 まず、桜を見る会については、本年は開催せず、また今国会に提出した百兆円を超える来年度予算には関係予算を全く計上していないことから、施政方針演説に特段の記載を行っておりません。

 また、捜査に関する事柄に関しては、内閣として言及することが個別の事案の捜査に影響を与える可能性があることから、記載しなかったものです。

 いずれにしましても、これらについては、私の演説内容のいかんにかかわらず、国会における御指摘があることはもとより承知しているところであり、こうした御指摘には当然誠実に対応させていただく所存であります。

 桜を見る会の推薦者についてお尋ねがありました。

 私の事務所からの推薦に基づく招待人数の概数については、既に官房長官が、内閣官房及び内閣府の事務方を含む関係者からの聞き取りを踏まえ、国会にて報告をしたところですが、私の事務所から何名を推薦したのかについては、既に記録が残っていないことから、その詳細は明らかではありません。

 また、内閣官房が確認した結果、私の事務所から推薦を行った者で、招待されなかった例もあったものと承知しております。具体的な人数については、名簿も廃棄されていることから、明らかではありません。

 いずれにしても、桜を見る会の招待者については、提出された推薦者につき、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているところであり、当該プロセスに私は一切関与していないことから、公職選挙法に抵触するものではないかとの御指摘は当たりません。

 桜を見る会の招待者についてお尋ねがありました。

 桜を見る会の個々の招待者の推薦元に関する情報は、その者個人に関する情報であるとともに、招待者に密接に関係する情報でもあることから、従来から回答を差し控えさせていただいているところです。

 また、招待の有無等については個人に関する情報であり、個々の言動等を踏まえて、政府として明らかにすることは考えておりません。

 なお、一般論として申し上げれば、桜を見る会が企業や個人の違法、不当な活動に利用されることは決して容認できません。

 招待者名簿の管理についてお尋ねがありました。

 御指摘の私の答弁については、あくまで昨年の招待者名簿に関して行ったものであり、昨年の招待者名簿は、内閣府において、公文書管理法などのルールに基づき、会の終了後遅滞なく廃棄する対応をしたところです。虚偽答弁との御指摘は当たりません。

 また、御指摘の行政文書の管理に関するガイドラインについては、平成二十九年十二月にこれを改正し、保存期間一年未満の行政文書の取扱いに関する新たなルールを設けたところです。これに基づき、桜を見る会の招待者名簿については、会の終了をもって使用目的を終えるほか、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理するなどの必要が生じることから、保存期間一年未満文書として、終了後遅滞なく廃棄する取扱いとしたものです。このような対応は、ガイドラインにのっとった対応であると考えており、法律等を無視して組織的隠蔽を図ったとの御指摘は当たりません。

 なお、菅内閣、野田内閣の民主党政権時代の平成二十三年、二十四年を含めて、平成二十三年から二十九年の間の招待者名簿の取扱いについては、公文書管理法に違反するものであり、当時の文書管理者である担当課長を厳正に処分するとともに、官房長官から内閣府に対し、改めて文書管理のルールの徹底を指示したところと承知しております。

 IRについてお尋ねがありました。

 副大臣も務めた現職の国会議員が逮捕、起訴されたことはまことに遺憾です。

 かつて副大臣に任命した者として事態を重く受けとめておりますが、御指摘の事案については、捜査中の刑事事件にかかわる事柄であることから、詳細なコメントは差し控えます。

 また、法律案の取扱いについては国会においてお決めになるべき事柄と承知しておりますが、IRは、カジノだけでなく、国際会議場、展示場や大規模な宿泊施設を併設し、家族で楽しめるエンターテインメント施設として、観光先進国の実現を後押しするものと考えています。

 もとより、IRの推進に当たっては国民的な理解が大変重要であり、事業者の選定における公正性、透明性の確保についても、今月発足した高い独立性を有するカジノ管理委員会や国会での御議論も十分に踏まえて丁寧に進めてまいりたいと考えております。

 消費税率の引上げの日本経済への影響についてお尋ねがありました。

 消費税率引上げの前の駆け込み需要やその後の落ち込みは、一部では台風の影響等もあって販売減が見られておりますが、現時点では、全体として前回ほどではないと見られています。引き続き、引上げによる影響には十分注意してまいります。

 その上で、相次いだ自然災害からの復旧復興に加え、海外発の下方リスクに万全の備えを行うため、事業規模二十六兆円に及ぶ総合経済対策を取りまとめました。

 この中で、中小企業、小規模事業者の生産性向上に資する取組を複数年にわたり継続的に支援することとしており、我が国経済の屋台骨を支える中小・小規模事業者をしっかりと支援してまいります。

 東京オリンピック・パラリンピック後も見据え、切れ目なく政策を実行していくことで、デフレ脱却と経済再生への道筋を確かなものとしてまいります。

 全世代型社会保障の考え方についてお尋ねがありました。

 全世代型社会保障は、人生百年時代の到来を見据えながら、働き方の変化を中心に据えて、年金、医療、介護、社会保障全般にわたる改革を進めるものです。

 生涯現役で活躍できる社会をつくる中で、年齢ではなく能力に応じた負担への見直しを進めることで、現役世代の負担上昇を抑えながら、全ての世代が安心できる社会保障制度を構築してまいります。

 医療費の窓口負担割合については、七十五歳以上の高齢者であっても一定の所得以上の方について新たに二割とすることとし、高齢者の疾病、生活状況等の実態を踏まえて、具体的な所得基準とともに、長期にわたり頻繁に受診が必要な患者の高齢者の生活等に与える影響等を見きわめ、適切な配慮等について検討を行ってまいります。

 介護施設における食費や居住費への助成については、現行の助成制度においては年金収入の水準いかんによっては助成額に大きな差異が生じる場合もあり、社会保障審議会において、こうした年金収入段階ごとの助成額の差をなだらかにする見直し案が検討されているものと承知しております。

 引き続き、厚生労働省において検討を進め、二〇二一年度からの次期介護保険計画期間が始まるまでの間に成案を得ることとしています。

 また、介護離職対策については、介護の受皿整備、介護人材確保対策、仕事と介護が両立できる環境整備などを総合的に進めてまいります。

 年金については、昨年公表した財政検証の結果によれば、将来世代の給付確保のために行うマクロ経済スライドによる調整が終了した後の所得代替率は、前回よりも悪化するのではないかとの一部の臆測に反し、代表的なケースでは、前回検証時の五〇・六%に対し、五〇・八%と改善したところであります。また、基礎年金額は、物価上昇分を割り戻した実質価格で見ておおむね横ばいとなっており、三割も削ろうとしているとの御指摘は当たりません。

 消費税の減税等についてお尋ねがありました。

 今回の消費税率の引上げは、少子高齢化という国難に正面から取り組むに当たり、お年寄りも若者も安心できる全世代型社会保障制度へと大きく転換していくためにどうしても必要なものです。他方、景気については、事業規模二十六兆円の総合経済対策を取りまとめ、相次いだ災害からの復旧復興や海外発の下方リスクに対し、万全の対応を行ったところです。

 国保制度については、毎年約三千四百億円の新たな財政支援を継続することにより、安定的な運営を強力に後押ししてまいります。

 年金のマクロ経済スライドについては、将来世代の給付水準の確保のために不可欠な仕組みであることから、廃止は考えていません。

 最低賃金については、政権発足以降の七年間で、全国加重平均で百五十二円引き上げました。今年度は、現行方式で過去最高の上げ幅となっています。引き続き、中小企業、小規模事業者が賃上げしやすい環境を整備することと相まって、地域間格差にも配慮しながら、引上げを図ってまいります。

 高等教育への進学の支援については、これまでも無利子奨学金の対象者の拡大などの充実を図ってきましたが、本年四月から、真に支援が必要な学生に対する高等教育の無償化を実現することとしています。引き続き、家庭の経済事情にかかわらず、安心して学べる環境の整備に努めてまいります。

 なお、法人税や所得税については、これまで、法人税の課税ベースの拡大による財源確保とあわせた法人税率引下げ、所得税の最高税率の引上げ、金融所得課税について税率を一〇%から二〇%に倍増するなどの施策を既に講じてきたところであり、今後の税制のあり方については、これまでの改正の効果を見きわめるとともに、経済社会の情勢の変化等も踏まえつつ、検討する必要があると考えています。

 また、これまでの歳出改革の取組を着実に進め、無駄を徹底して排除することにより、財政健全化も着実に進めてまいります。

 米・イラン関係についてお尋ねがありました。

 ソレイマニ司令官の殺害に関しては、我が国は直接の当事者ではなく、詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、法的評価について確定的なことを申し上げることは差し控えます。

 その上で申し上げれば、米国は、国連の安保理議長宛てに、自衛権の行使として行ったものである旨の書簡を提出したと承知しています。

 我が国は、イラン核合意を、国際不拡散体制の強化と中東の安定に資するものとして、今日に至るまで一貫して支持しています。同時に、米国とは、イランの核保有を認めず、地域の平和と安定を確保するという目標を共有しています。

 トランプ大統領との間でも、イランの核問題が平和的に解決され、地域の平和と安定が確保されるよう、真剣な議論を行ってきています。

 今後も、トランプ大統領やローハニ大統領との個人的な信頼関係を活用しつつ、中東における緊張緩和及び情勢の安定化に向け、粘り強い平和外交を展開してまいります。

 中東地域における自衛隊による情報収集活動及び米国との連携についてお尋ねがありました。

 現時点において、米国、イラン双方とも、これ以上のエスカレーションを回避したい意向を明確にしています。

 具体的には、米国のトランプ大統領は、八日の演説において、軍事力を使いたくない旨の発言をしており、また、イランのザリーフ外相は、八日、イランは相応の報復措置を完了した、さらなる緊張や戦争を望まない旨発言しているものと承知しています。

 こうした状況も踏まえれば、現時点において、米・イラン間で武力の行使が行われている状況ではないと認識しており、自衛隊が何らかの武力紛争に巻き込まれるような危険があるとは考えていません。

 その上で、我が国としては、米国提案の海洋安全保障イニシアチブには参加せず、我が国独自の取組として自衛隊による情報収集活動を実施し、米国との連携の一環として情報共有を行うこととしています。

 米国と情報共有を行ったとしても、我が国が米国の指揮統制を受けることはなく、また、米国のニーズに応じて活動を行うわけでもありません。

 このように、自衛隊の活動は、あくまでも我が国独自の取組として行うものであり、他国による武力攻撃が発生しているような状況下で、我が国がみずから武力紛争に巻き込まれるような形で行うものではないと考えています。

 中東情勢への対応についてお尋ねがありました。

 我が国は中東に原油輸入の約九割を依存しており、船舶の航行の安全を確保するため、外交努力と相まって、情報収集態勢を強化する観点から、我が国独自の取組として自衛隊を派遣することとしました。

 中東に対する日本の外交的関与は、イランからも、また先般訪問したサウジアラビア、UAE、オマーン各国からも高く評価されており、米国のお先棒担ぎとの指摘は全く当たりません。

 トランプ大統領との間でも、先ほど述べたとおり、イランの核問題が平和的に解決され、地域の平和と安定が確保されるよう、真剣な議論を行ってまいります。

 ジェンダー平等についてのお尋ねがありました。

 我が国のジェンダーギャップ指数が国際的に低いことについては、経済分野における女性管理職の割合が低いことなどが主な要因でありますが、これらについては、一つ一つの課題にしっかりと取り組んでいくことが必要と認識しています。

 安倍内閣のもと、強力に取組を進めた結果、女性の就業者は二百八十万人以上ふえました。保育の受皿整備を進めるなどにより、M字カーブも確実に解消に向かっています。また、コーポレートガバナンス改革などにも取り組んだ結果、この七年間で、上場企業の女性役員は三倍以上にふえています。今後とも、政治の責任において、女性活躍を後押しする制度整備などに全力で取り組んでいく考えであります。

 一方で、例えば、育児休業などの両立支援制度については、政治の側が幾ら制度整備を進めても、実際には、職場の雰囲気や組織風土によって利用しづらいという声が根強くあります。全ての女性が活躍できる社会をつくり上げるためには、政治だけの課題と捉えるのではなく、社会全体での意識改革を進めていく発想が不可欠であると考えています。

 ただし、そのためにも、政治に果たすべき役割があると考えています。女性活躍推進法の制定は、見える化を徹底することを通じて、経営者の意識改革、組織風土の変化を促すものです。今後とも、安倍内閣は、社会全体の機運を一層高めていくため、女性活躍の旗を高く掲げていく考えであります。

 男女間の賃金格差についてお尋ねがありました。

 我が国の男女の賃金格差の要因には、管理職比率と勤続年数の差異を始め、さまざまなものがあると承知しています。こうした複合的な要因がある中で、一律に男女の賃金の差異の公表を行うと、求職者の誤解や混乱を招くおそれもあるとの指摘等もあり、女性活躍推進法に基づく情報公開の対象とはしていません。

 一方で、男女間の賃金格差の改善を図ることは重要な課題であると認識しております。

 政府としては、男女の賃金格差の是正に向けて、昨年五月末に成立した改正女性活躍推進法において、管理職比率の目標など自社の課題に基づいた目標を設定し、取り組むための事業主行動計画の策定義務の対象拡大を図るとともに、出産や育児に関係なく女性が働き続けられる環境等のために、保育の受皿の整備等の両立支援体制の整備も推進しているところであり、こうしたさまざまな取組を総合的に進めていくことにより、男女間の賃金格差の解消に努めてまいります。

 選択的夫婦別氏制度及び同性婚制度についてお尋ねがありました。

 夫婦の別氏の問題については、我が国の家族のあり方に深くかかわる事柄であり、国民の間にさまざまな意見があることから、引き続き、国民各層の意見を幅広く聞くとともに、国会における議論の動向を注視しながら、慎重に対応を検討してまいります。

 また、同性婚制度に関してでありますが、憲法二十四条は、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると定めており、現行憲法のもとでは、同性カップルに婚姻の成立を認めることは想定されておりません。同性婚制度の導入の是非は、我が国の家族のあり方の根幹にかかわる問題であり、極めて慎重な検討を要するものと考えております。

 性犯罪の要件の見直しについてお尋ねがありました。

 性犯罪は、被害者の人格や尊厳を著しく侵害する悪質、重大な犯罪であると認識しております。

 平成二十九年に成立した刑法の一部を改正する法律の附則においては、施行後三年を目途として施策のあり方について検討を加えることが求められており、被害者を始めとするさまざまな方の御意見に耳を傾けつつ、御指摘の点を含めて、適切に対処してまいりたいと考えています。

 ジェンダー平等に関連し、各種の発言、自民党の改憲案などについてお尋ねがありました。

 女性差別、セクハラは、重大な人権侵害であり、あってはならないものであります。また、社会において多様性が尊重されるべきことは言うまでもありません。

 発言に当たっては、こうした認識について誤解を招くことのないよう、また、関係者を傷つけることのないよう、細心の注意を払う必要があると考えます。

 なお、御指摘の自民党の改憲案は、家族のきずなを重視するものであり、個人と家族とを対比して考えようとするものではないと承知しております。

 いずれにせよ、男女共同参画社会基本法にあるとおり、女性も男性も、個人としての尊厳が重んぜられること、性別による差別的取扱いを受けないことなどの理念がこれからも貫かれるべきことは当然のことであると考えております。(拍手)

    〔議長退席、副議長着席〕

    ―――――――――――――

副議長(赤松広隆君) 馬場伸幸君。

    〔馬場伸幸君登壇〕

馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。(拍手)

 まず、質問に入る前に、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大問題について申し述べます。

 あすから中国の春節に入り、多くの方々が訪日されることもあり、国民は大きな不安を抱いています。

 日本維新の会は、本日、対策本部を設置し、午前中に第一回会合を開催しましたが、政府においても、加藤厚生労働大臣始め内閣が一体となって、強い危機感を持って、水際対策など万全の防疫体制をしくとともに、国民への情報提供と説明責任を果たすよう、強く要望いたします。

 それでは、質問に入ります。

 我々日本維新の会は、地方から生まれた唯一の国政政党として、特定の組織、団体に依存しない唯一の国政政党として、身を切る改革を実行する唯一の国政政党として、八回目の通常国会を迎えました。

 八年前、平成二十四年の秋には、地域政党である大阪維新の会が国政政党日本維新の会を立ち上げ、最大の政策課題として掲げた大阪都構想を実現するための大都市地域特別区設置法が成立をいたしました。

 まさに明治維新の廃藩置県以来の大改革であり、この間の戦いは容易ではありませんでしたが、全国の支持者の皆様の御支援を得て、本年十一月には改めて都構想を実現するための住民投票を実施できる運びとなりました。

 豊かな大阪を取り戻し、東京一極から二極、二極から多極へと、日本の繁栄を支えるエンジンを拡大していくために、何としても勝ち抜いてまいりたいと存じます。

 ただし、私たち日本維新の会にとっては、都構想はゴールではなくスタートであります。国会の中ではまだまだ小さな政党ですが、少子長寿社会を迎える日本のかじ取りを任せていただける大政党へと成長していくための飛躍の年にしてまいりたいと思います。

 日本維新の会の結党当時、公表した維新八策には、そのための基本政策が盛り込まれていましたが、今国会では、改めて、この維新八策をブラッシュアップし、政府・与党、自民党に対して本質的チャレンジを挑んでまいります。

 私たちは、与党である自民党に対峙するという意味では正真正銘の野党ですが、政策の一致なき野合には加わりません。政府・与党のプランAに対して、包括的な政策パッケージ、プランBを掲げて論戦を挑むことのできる唯一の野党として、正々堂々と国会の論戦をリードしてまいりたいと存じます。

 さて、維新以外の野党は、いわゆるモリカケ問題から始まり、昨年からメニューに加わった桜を見る会を含め、政府のスキャンダル追及に余念がありません。かれこれ四年近くにわたり、この本会議場から予算委員会が開かれる第一委員会室、さらには各常任委員会までを席巻し、国民はできの悪い茶番劇、猿芝居を見せ続けられてきました。

 そろそろ棚卸しをして、本来の国政課題である憲法改正、自衛隊の中東派遣など安全保障政策、年金改革始め社会保障制度改革に関する論戦に国会の軸足を戻そうではありませんか。

 確かに、桜を見る会のずさんな運営自体は、安倍政権のみならず鳩山政権でも行われていたものであり、その是正は不可欠です。ただ、政局にしても何も生まれません。

 むしろ、モリカケから桜まで、一連のスキャンダルを通じてあらわとなった安倍政権最大の課題は、公文書の改ざんであり、廃棄であり、それを罪と思わない政府の姿勢は言語道断です。

 そうした観点から、日本維新の会は、既に公文書管理法改正案を策定し、国会に提出をしてきました。柱は、一、公文書の管理全般をペーパーレス化する、二、保存期間、廃棄の概念を廃止し、全ての公文書を永久保存とする、三、公文書の一元的管理の仕組みや体制を構築するというものです。今国会で与党や他の野党と議論し、成案が得られるよう尽力していきます。

 総理に伺います。我が党の公文書管理法改正案に賛同していただけますか。賛同できないなら、その理由も示してください。

 公文書の意義を軽視する行政府の意識改革を徹底するために、憲法改正によって国立公文書館を内閣から独立した会計検査院のような憲法機関とするとともに、公文書管理の基本理念を憲法に明記することも一案と考えますが、見解をお答えください。

 日本維新の会は、特定のイデオロギーを表現するためではなく、ただいま提案した公文書管理の問題のような日本が抱える具体的な課題を解決するために憲法改正を行うべきと考えています。いわゆる脱イデオロギーの憲法改正であります。憲法改正が必要となる社会的事実、いわゆる憲法事実が明らかな項目について、憲法改正の発議に向けた審査を直ちに開始すべきであります。

 日本維新の会は、憲法審査会を定例開催し、憲法改正に向けた議論を広く展開することが、国民の皆様が憲法にしっかり向き合い、考えていただくためのきっかけになると確信をしています。

 そうした観点から我が党は、平成二十八年三月、教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所設置という三項目の条文案を憲法改正原案として打ち出しました。

 しかし、憲法を国民の手から奪い続けている、維新以外の野党は論外ですが、憲法改正を党是とする自民党からも覚悟が伝わってきません。

 さきの臨時国会では、衆議院憲法審査会で二年ぶりに自由討議が行われましたが、実質的な憲法論議は素通りをされました。投票環境の充実を図る国民投票法改正案も、五国会連続で継続審議となりました。

 総理は、六日の記者会見で、憲法改正に対する国民的意識の高まりは無視することはできない、その責任を果たしていかなければならない、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させていただきたいと述べられましたが、来年九月末までの自民党総裁任期中に憲法改正を実現させることは容易ではありません。

 そこで、総理に伺います。

 自民党総裁として、今国会で国民投票法改正案を成立させること、それに並行して憲法改正原案に関する憲法審査会での議論を深めることに指導力を発揮すると約束できますか。改憲論議が停滞するならば、衆議院の解散・総選挙に踏み切って国民の信を問う覚悟はありますか。

 政府は、防衛省設置法四条の調査研究の規定に基づき、自衛隊の中東派遣を決定しました。

 日本経済、社会の血液である原油輸入の約九割を中東に依存する我が国にとって、自衛隊派遣は日本向けタンカーをみずから守る努力の第一歩であります。私たち日本維新の会は、そうした観点から、今回の派遣自体には賛成をしています。

 とはいえ、課題もあります。そこで、総理に質問します。

 自衛隊の活動対象海域から、航行が集中するペルシャ湾とホルムズ海峡が除外されました。領海が多く、そこで活動すれば航行の条件である無害通航できなくなるからと言われていますが、なぜそのような決定をしたのでしょうか。政府として、沿岸国から許可を得る外交努力はなされたのでしょうか。

 また、日本関係船舶が攻撃を受けるなど不測の事態が生じた場合、自衛隊法八十二条の海上警備行動を発令するにしても、自衛隊が武器を使って守れるのは、国際法上、日本籍船だけです。日本人や日本への積み荷を運ぶ外国籍船が攻撃を受けた際、自衛隊は徒手空拳で守るしかありません。武器に頼らないと対処できない場面に遭遇しても、見殺しを決め込むのでしょうか。

 それが調査研究名目での派遣の限界です。瞬時に武器使用の判断を迫られる現場指揮官に負担を押しつけてはなりません。海賊対処についても必要な武器使用を可能にする特別措置法を制定したのですから、今回の中東派遣についても立法措置を検討してしかるべきと考えますが、いかがでしょうか。

 一方、防衛省の規則では、自衛隊員には海賊対処や弾道ミサイル対処など任務に応じた特殊勤務手当が支給され、今回の調査研究任務に当たっても、日額四千円の海上警備等手当が創設されたと承知していますが、今回のような重要かつ危険な任務に当たっては、更に充実した手当を支給することが必要と考えます。

 中東配備の米軍兵士たちには危険手当や家族別離手当などが支給されています。日本も危険手当を創設するなど自衛官の処遇を抜本的に改善すべきと考えますが、総理のお考えを伺います。

 私たちは、自衛官の皆様が派遣先で直面する危険に歴代政権が正面から向き合うことができずに来た大きな原因は憲法にあると考えています。そうした意味でも、憲法に自衛隊をしっかりと位置づけることが喫緊の課題であると付言しておきたいと存じます。

 既に紹介したように、私たち日本維新の会が公表してきた憲法改正原案の柱の一つは、国と地方の関係、つまり統治機構改革であります。

 そこで、十一月に再び住民投票が行われる予定の大阪都構想についてお尋ねします。

 この構想の目的は、無駄のきわみたる大阪府と大阪市の二重行政を解消することにより、大阪の成長戦略を一本化。同時に、住民サービスを拡充することにあります。域内の成長を担う広域行政を府に一元化、四つの特別区が大阪市にかわって住民に身近な行政サービスを提供するものであります。

 これが実現すれば、明治維新の廃藩置県以来、約百五十年ぶりの統治機構改革であり、単に大阪の問題というよりも、日本の国の形を決めていく国家的意義のあるものと考えています。

 大阪都構想は、平成二十四年に成立した大都市地域特別区設置法に基づく取組です。同法は、指定都市と道府県の間で深刻化する二重行政を解消すべく、共産党及び社民党を除く七会派によって共同提出され、可決、成立をいたしました。

 ところが、その大都市法の制定をリードした大阪自民党は、五年前の住民投票で共産党と反対をし、その結果、〇・八%の僅差で否決をされました。

 自民党府議団、市議団は、十一月に予定される住民投票においても、維新の会や公明党と一線を画し、既に共産党と反対する方針と承知しています。大都市法を適用するに値する最たる大都市が大阪でなくて、どこだというのでしょうか。大都市法の制定を推進した自民党の総裁として、立法事実の観点から御見解を伺います。

 次に、持続可能な社会保障制度の構築について質問をいたします。

 政府の全世代型社会保障検討会議が昨年末まとめた中間報告を見ますと、医療制度にしろ、年金制度にしろ、破綻寸前の現在の社会システムを実質的に維持するびほう策と断じざるを得ません。

 国家百年の計に立った大きな視点の改革、国民に安心と信頼を与える制度の設計が急務であるのに、危機感は伝わってきません。

 我が党は、対案として、国民生活の根幹となる税と社会保障と労働市場という密接に相互補完し合う領域をパッケージで改革する三位一体改革案の取りまとめ作業を加速させているところであります。

 税制をフロー課税からストック課税に転換するとともに、低年金、無年金の方々、若い世代を含む国民に広く行き届く、生活保護と異なる新しい給付制度である最低生活保障制度を創設すべきと考えています。

 我が党は、これまで提案してきた給付つき税額控除の議論から更に一歩進んで、新しい時代に合った再分配の仕組みを構築し直すという観点から、税制や年金制度の改革に加えて、ベーシックインカムの導入も視野に入れた本格検討を行います。

 そうした新しいセーフティーネットの整備とあわせて、低生産性の元凶である硬直化した雇用システムと労働市場にもメスを入れます。

 総理に伺います。

 この三位一体改革こそ、大転換期を乗り越えるための未来志向の改革であると確信していますが、政府の全世代型社会保障改革と日本維新の会の三位一体改革という対案との間で充実した論戦を実現させるためには、厚生労働省始め政府の保有するデータの利用が不可欠です。十分な協力をするよう各府省を指導いただきたいと存じますが、お願いできますでしょうか。

 カジノを含む統合型リゾート、IRをめぐる汚職事件で、自民党の現職国会議員が収賄容疑で東京地検に逮捕されました。我が党に所属していた議員も、関連事業者から選挙資金を現金で受け取りながら政治資金収支報告書に記載をしていなかった事実が判明したことは、大変遺憾であります。

 IR事業に限らず、不法な金銭の授受は絶対に許されません。だからこそ、日本維新の会は、企業・団体献金を禁止し、IR事業者からの個人献金や政治資金パーティーなどのチケット販売も禁止してきたのです。

 また、IRの誘致を目指す大阪では、IR事業者への対応について、大阪府綱紀保持基本方針等既存のルールに加えて、IR推進局における事業者対応等指針を制定し、厳格に運用してきました。

 その中身は、一つ、事業者との面会は原則として庁舎内で行う、二つ、職員一人でIR事業者と面会しない、三つ、事業者との個人の電話、メールでのやりとりを禁止、四つ、公職者等から特定の事業者に係る要望等を受けた場合は記録を作成し定期的に公表するなど、飲食のみならず面会自体を規制し、徹底した公平性、公正性を確保してきたのです。

 そこで、総理にお伺いします。

 今回の贈収賄疑惑とIR推進という政策とは全く別次元の問題であり、政府は今後とも必要な準備を粛々と進めていくべきでありますが、一方で、政府の取組の公平性、公正性について、国民に疑念を与えるようなことは二度とあってはなりません。そうした観点から、国においても、大阪で実行してきた取組を参考に、事業者との接触ルールを厳格化すべきではないでしょうか。総理の見解を伺います。

 いよいよ、この夏、東京オリンピック・パラリンピックが開催されます。

 一九六四年の前回東京五輪当時、我が国は戦後の焦土から奇跡の復興を遂げ、先進国入りもなし得ました。国民の間には、心血を注いで成長をつかみ取ろうとする活力とエネルギーが満ちていました。

 それから半世紀余り。国際情勢の変化や経済不況、大規模自然災害など幾つもの試練を乗り越え、日本は平和と繁栄を享受してきました。しかし、未来を直視すれば、放置できぬ深刻な課題が内外に山積しています。

副議長(赤松広隆君) 馬場伸幸君に申し上げます。

 申合せの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。

馬場伸幸君(続) 私たち日本維新の会は、東京オリンピック・パラリンピックの成功を期するとともに、二〇二五大阪・関西万博へとバトンを引き継ぎ、これからの五年、十年を戦後の復興に次ぐ第二の国家再生に向けた抜本的な大改革期と位置づけ、新しい国づくりを牽引していく所存であります。

 しがらみを断ち切れない自公政権や他の野党には絶対になし遂げられない、真の改革を実現するために、これからも力を尽くしていくことをお誓いし、質問を終わります。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)

    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

内閣総理大臣(安倍晋三君) 馬場伸幸議員にお答えをいたします。

 冒頭、御指摘をいただきました新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、政府一丸となって全力を挙げてまいります。

 公文書管理についてお尋ねがありました。

 政府としては、平成三十年七月に公文書管理の適正化に係る総合的な施策を策定し、決定した全ての施策について、これまで着実に実行に移しているところです。

 他方、今般発覚した行政文書の保管や廃棄における不適切な取扱いも踏まえ、独立公文書管理監を中心とした各府省におけるチェックの強化など、政府を挙げて、公文書管理のさらなる徹底方策について検討していく予定です。

 現在、政府においては、文書管理の電子化に向けた取組を加速させているところであり、御指摘の法案の方向性と共通する部分もありますが、いずれにしても、公文書管理の憲法での位置づけや具体の法案の取扱いについて、国会及び各会派において御議論いただくべきものと考えております。

 憲法改正についてお尋ねがありました。

 日本維新の会が憲法改正について具体的な考え方を示し、憲法審査会において建設的な議論を呼びかけておられることに、まずもって敬意を表したいと思います。

 憲法審査会の運営については、国会でお決めいただくことであり、内閣総理大臣としてお答えすることは差し控えさせていただきます。

 その上で、お尋ねですのであえて申し上げれば、憲法改正は、国会が発議し、最終的には主権者である国民の皆様が国民投票で決めるものです。それゆえ、憲法審査会において憲法改正についての議論を重ね、国民の皆様の理解を深めていくことが私たち国会議員の責任ではないかと考えています。

 憲法改正のスケジュールについては、期限ありきの事柄ではないものと考えておりますが、さきの参議院選挙や最近の世論調査を通じて示された憲法改正に対する国民的意識の高まりをしっかりと受けとめていただき、憲法審査会の場において、国民投票の改正はもとより、憲法改正の中身について、与野党の枠を超えて活発な議論が展開されることを強く期待しております。

 なお、これまで二度衆議院を解散し、国民に信を問うことで、幼児教育、保育の無償化など、大きな改革を実現してまいりました。現時点では解散は頭の片隅にもありませんが、今後も、政治を前に進めていく上で信を問うべきときが来たと考えれば、解散・総選挙を断行することにちゅうちょはありません。

 中東地域での自衛隊の情報収集活動の地理的範囲についてお尋ねがありました。

 我が国は、米国と同盟関係にあり、同時にイランと長年良好な関係を維持するなど、中東の安定に関係する各国と良好な関係を築いています。これを生かし、中東の緊張緩和と情勢の安定化に向けて、さらなる外交努力を行うこととしています。自衛隊による情報収集活動については、外交努力と調和を図りながら取り組む必要があります。

 また、いずれの国も、広大な海域を自国のアセットのみによりカバーすることは困難です。自衛隊による情報収集活動についても、船舶の通航量や関係国の取組の状況等を踏まえて、効率的に実施することが必要です。

 このような基本的な考え方のもと、自衛隊の情報収集活動の地理的範囲について、政府として検討を行った結果、ホルムズ海峡からペルシャ湾に至る海域において日本関係船舶の航行が集中する分離航路帯は主にイラン、オマーンを含む沿岸国の領海内であること、もとより領海における船舶の安全な航行の確保には領海に主権を有する沿岸国が大きな役割を有していること、また、領海内における情報収集活動は沿岸国から無害通航に該当しないと主張され得ること、ペルシャ湾及びホルムズ海峡の情報については米国や沿岸国を含む関係各国との連携を通じて一定の情報収集が可能であると見られることを総合的に勘案し、ペルシャ湾、ホルムズ海峡においては自衛隊の情報収集を行わないこととしたものであります。

 また、この地域での船舶の航行の安全確保及びそのための沿岸国の役割の重要性については、私自身、昨年十二月のイランのローハニ大統領との会談や、今月十一日から十五日までのサウジアラビア、UAE、オマーンを訪問した際に説明を行い、理解を得てきているところです。今後も、こうした努力を継続していきます。

 自衛隊の中東派遣についてお尋ねがありました。

 現時点において、日本関係船舶の防護を要する状況にはありませんが、不測の事態の発生など状況が変化する場合において、自衛隊によるさらなる措置が必要と認められる場合には、迅速な閣議手続により、海上警備行動を発令して対応することとなります。

 その上で、公海上における外国籍船の防護については、国際法上、一般的には当該船舶への排他的管轄権を有する旗国がその責任のもとに行うべきとの旗国主義の考えに基づき対処することが基本です。

 その上で、日本関係の外国籍船の防護について自衛隊がとることができる措置は、個別具体的な状況に即して判断する必要がありますが、例えば、我が国がこうむる法益侵害と比例する形で、状況に応じて呼びかけや近接といった、実力の行使を伴わない措置等をとることは考えられます。こうした措置は国際法上の旗国主義の原則を踏まえたものでありますが、日本関係の外国籍船の防護についても、適切に実施できるよう対応してまいります。

 海上警備行動の発令に関しては、現場の部隊の対処に遺漏なきよう迅速に閣議決定を行うとともに、現場指揮官が適切な判断を行うことができるように、現場で想定される状況への対処のための教育訓練の実施を含め、政府全体で連携して実効性のある対応をとり得るよう万全を期してまいります。

 また、今般の活動は現行の法令に基づいて実施可能であり、特別措置法の制定を含む新たな立法措置は必要ありません。なお、海賊の取締りといった場合を除き、旗国主義は国際法上の原則であり、仮に新規立法を行う場合でも、国内法で変更できるものではありません。

 自衛官の危険手当の創設などの処遇改善についてお尋ねがありました。

 海外派遣を始め、任務に当たる隊員に対しては、それぞれの任務遂行の困難性や危険性などの特殊性を考慮した各種手当を支給しております。

 今般の中東に派遣される隊員に対しても、乗組手当、航空手当、航海手当などの各種手当のほか、任務遂行の困難性や危険性などの特殊性を考慮した海上警備等手当を支給することとしたところであります。

 政府としては、引き続き、任務遂行の困難性や危険性などを踏まえつつ、厳しい任務に当たる隊員の処遇を確保するために必要な措置を講じてまいります。

 大阪都構想についてお尋ねがありました。

 大阪都構想については、大阪府と大阪市において、大都市地域特別区設置法に基づく特別区設置協議会が設置され、構想実現に向け協議が行われているものと承知しております。

 大都市地域特別区設置法は、大阪都構想の検討等が進められている中、平成二十四年に議員立法で成立したものであり、特別区設置の対象となる市町村は、人口二百万人以上の指定都市、又は一つの指定都市及び同市に隣接する同一道府県内の市町村の総人口が二百万人以上のものとされています。

 大阪都構想の実現については、同法の手続に従って、地域の判断に委ねられているものであり、関係者間の真摯な議論を期待しています。

 全世代型社会保障についてお尋ねがありました。

 人生百年時代の到来を迎え、高齢者を始めとする意欲ある皆さんに就業の機会を確保し、支え手をふやしていくことは、社会保障制度の安定のための重要な柱です。全世代型社会保障制度への改革は、こうした働き方改革を中心に据えながら、年金、医療、介護、社会保障全般にわたる改革を進めるものです。

 こうした改革の検討に当たって必要なデータについては、全世代型社会保障検討会議などの場において提示してきたところですが、引き続き、御党の御提案を含め、社会保障改革全般にわたる国民的議論に資する観点から、積極的なデータの提供に努めてまいります。

 事業者との接触ルールについてお尋ねがありました。

 IRの推進に当たっては、国民的な理解が大変重要です。

 現在、国土交通省において、IR整備法に基づく基本方針について、関係省庁との協議に加え、今月発足した高い独立性を有するカジノ管理委員会や国会での御議論も踏まえつつ、丁寧に策定作業を進めているところです。

 議員御指摘のいわゆる接触ルールの策定についても、基本方針に盛り込むことを検討してまいります。(拍手)

副議長(赤松広隆君) これにて国務大臣の演説に対する質疑は終了いたしました。

    〔副議長退席、議長着席〕

     ――――◇―――――

議長(大島理森君) 御報告することがあります。

 議員望月義夫君は、昨年十二月十九日逝去されました。痛惜の念にたえません。謹んで御冥福をお祈りいたします。

 望月義夫君に対する弔詞は、議長において今二十三日贈呈いたしました。これを朗読いたします。

    〔総員起立〕

 衆議院は 多年憲政のために尽力し さきに国土交通委員長の要職につき また再度国務大臣の重任にあたられた災害対策特別委員長議員従三位旭日大綬章 望月義夫君の長逝を哀悼し つつしんで弔詞をささげます

    ―――――――――――――

 故議員望月義夫君に対する追悼演説

議長(大島理森君) この際、弔意を表するため、佐藤勉君から発言を求められております。これを許します。佐藤勉君。

    〔佐藤勉君登壇〕

佐藤勉君 ただいま議長から御報告がありましたとおり、本院議員望月義夫先生は、昨年十二月十九日、逝去されました。

 昨年の九月ごろにお会いをしたときに、もっちゃん、痩せたのではないですかと心配する私に、ダイエットしているだけだよとお答えになりました。しかし、その後、国会でお見かけをしなくなり、電話したところ、実は入院をしていると打ち明けられました。ただ、心配ない、大丈夫、見舞いは不要だよとおっしゃったので、必ずや元気に復帰されると信じ、同僚議員にも、もっちゃんは大丈夫だと伝えていました。しかし、その願いむなしく、帰らぬ人となられたのであります。

 まだ七十二歳、これまでの経験を生かされ、練達の政治家として、ますますの御活躍が期待されていました。そうしたやさきに、思いも寄らぬ訃報に接し、言い尽くせぬ驚きと深い哀惜の念を禁じ得ません。ましてや、御家族を始め、関係者の皆様の深い悲しみに思いをいたすと、御心中はいかばかりかと察するに余りあり、お慰めする言葉もございません。

 私は、ここに、皆様の御同意を得て、議員一同を代表して、謹んで哀悼の言葉を申し上げたいと存じます。

 望月先生は、昭和二十二年五月二日、良港清水港を有し、風光明媚で温暖な静岡県清水市、現在の静岡市清水区において、父長治様、母やう様の御次男としてお生まれになり、主に野菜を扱う食料品店を営む御両親のもと、周囲からの深い愛情に包まれ、幼少期を過ごされました。

 中学生時代は、生徒会活動に熱心に取り組まれておりますが、あえて会長ではなく、丁寧で説得力のある説明が求められる書記長を進んで務められたというのは、人との対話を大切にされる望月先生らしいエピソードであります。また、小学生の時代から柔道に励まれ、中学三年のときには市の大会で優勝されるといった勇壮な一面もお持ちでありました。高校は地元の名門、県立清水東高等学校に学ばれ、中央大学法学部に進まれたのであります。

 昭和四十六年に卒業された後、努力する人、汗をかく人が報われる社会づくりに人生をかけてみたいと強い信念を持って、政治の道を志し、代議士秘書を経て、昭和五十年五月、弱冠二十七歳で清水市議会議員に当選をされ、四期十六年務められます。その後、静岡県議会議員を二期五年務められ、地元の発展に尽力をされました。

 平成八年十月、我が国初の小選挙区比例代表並立制のもと実施された第四十一回総選挙に、地方議員の経験を生かし、国と地方との結び目になるとの強い決意で、静岡県第四区より無所属で立候補され、見事に当選を果たされ、衆議院議員となられたのであります。

 本院に議席を得られた先生は、以後当選すること八回、国土交通委員会、災害対策特別委員会を中心に、多くの委員会で理事、委員を歴任され、さらには国土交通委員長、災害対策特別委員長と重要な役割を担い、誠実にその職責を果たしてこられました。

 特に、災害対策特別委員長は、亡くなられるまで二年以上にわたって務められ、災害対策の強化に大きく貢献されました。災害が発生すれば、率先して諸課題を把握し、国会開会、閉会時にかかわらず委員会を開会するなど、誠心誠意取り組まれ、こうした真摯な姿勢には、会派を問わず絶大な信頼が寄せられていたのは言うまでもありません。

 さらに、委員長みずからリーダーシップを発揮し、各会派の調整を図り、委員会提出の法律案として、特定災害の義援金の差押えを禁止する法律案などの成立にも尽力をされたほか、多くの被災地に積極的に足を運び、現地の方々の声に丁寧に耳を傾け、昨今の激甚化、多様化する災害に、国としてどう対処していくべきかを真摯に考えておられました。

 昨年十月、改めて委員長に選任をされた直後にも、我が国には被災地に多くのボランティアが駆けつけ助け合うすばらしい国民性があることから、こうした伝統などを生かすため、防災目的で国民が積み立てる基金を創設してはどうかとの構想を熱心に話しておられました。こうした志が道半ばでついえてしまった今、先生の無念さに思いをいたすと残念でなりません。

 また、政府においては、外務大臣政務官、環境大臣政務官を務められ、平成十八年には国土交通副大臣、そして、平成二十六年九月には環境大臣・原子力防災担当大臣に就任をされたのであります。

 外務大臣政務官在任時の平成十三年二月、ハワイ・オアフ島沖で、宇和島水産高校の練習船「えひめ丸」が米国の原子力潜水艦に衝突され、九名が犠牲となった沈没事故が発生をいたしました。先生は、一カ月にわたり現地に滞在し、陣頭指揮をとられ、毅然と米国政府と向き合うなど交渉に奔走され、その誠実な仕事ぶりが高く評価されたのであります。

 また、環境大臣政務官在任中には、当時、世界遺産登録を目指していた富士山の環境改善が大きな課題となっておりました。そこで、先生は、ごみ問題への対応や環境配慮型トイレの整備などに尽力され、平成二十五年の世界文化遺産登録へとつなげていかれたのであります。

 国土交通副大臣としては、以前から熱心に取り組んでおられた港湾振興に努められ、十二に及ぶ港湾の整備事業を推進されたほか、初めて県境を越えた御当地ナンバーである富士山ナンバーの実現にも尽力されたのであります。

 そして、環境大臣としては、就任直後より、福島、東北の復興なくして日本の再生なしとの思いから、福島の除染や復興に必要不可欠な中間貯蔵施設の問題に粉骨砕身して取り組まれました。建設予定地である大熊町、双葉町とは徹底した意見交換を重ね、その必要性を誠意を尽くして訴えられ、建設受入れを判断していただくに至りました。しかしながら、実際に除去土壌等を搬入することについては大変厳しい意見があり、こうした中、先生は、町のみならず、幅広い関係者との膝詰めの調整を進められ、搬入開始を現実のものとされたのであります。

 このように、ひたむきに現地との信頼関係の構築を重視し、復興に献身的に取り組まれました。

 また、地球環境対策のため、世界を駆けめぐり、日本の立場を丁寧に説明され、平成二十六年十二月にペルーで開催をされたCOP20では、翌年に採択されたパリ協定への道筋をつけられました。

 さらに、環境行政の原点である四大公害への思いも強く、全ての現地に足を運び、地元の方と意見交換を行うなど、公害問題にも積極的に取り組まれたのであります。

 一方、自由民主党にあっては、経済産業部会長、国土交通部会長、幹事長代理などを歴任され、特に、平成二十四年には行政改革推進本部長に就任され、その要職にあるときには、温厚篤実なお人柄と、先生の座右の銘である至誠天に通ずの精神で、難攻不落と言われた公務員制度改革に取り組まれ、幹部職員人事の一元的管理を図ることなどを内容とする関連法案の党側の意見を取りまとめ、党と政府との調整役として、その成立に大きな役割を果たされたのであります。

 望月先生と私は、当選同期で、何でも話し合える仲でありました。特に、平成二十一年の総選挙で落選をされたつらい時期には、毎日電話で意見交換をしました。大変苦労されたようで、一日も早く国政に復帰したいとの強い思いがひしひしと伝わり、数え切れないくらいの街頭演説に飛び回るなど、懸命に活動されている様子をよく伺いました。こうした思い出は今でも鮮明によみがえってまいります。

 二十代から公私ともに先生を支え続けてこられた真由美夫人を平成二十二年に亡くされているのでありますが、大変大切に思っておられ、奥様のお話もたくさんたくさん聞かせてくださり、妻がいたからこそ今の自分がいるんだといつも言っておられたことを思い出します。そして、私には、奥さんを大事にしろ、私の妻には、会うと、丈夫でいなければだめだよと声をかけてくださいました。

 また、お嬢様への思いも奥様と同様に深く、いつも近くにいて支えてくれるんだよとうれしそうに語られるなど、本当に家庭を大事にしておられる先生でありました。

 明るい性格で、もっちゃん、よっちゃんと親しみを込めて呼ばれ、分け隔てなく人と接しておられた先生の周りには、いつも笑顔があふれていました。そして、フットワークが軽く、常に謙虚に、等身大の自分で、本音のコミュニケーションを重ね、物事を円滑に運んでいかれたのであります。このお人柄は、終生変わりませんでした。

 昨年十月の天皇陛下の即位礼正殿の儀に出席された際には、隣り合わせたイギリスのチャールズ皇太子が腰に座布団を当てておられるのに気づかれ、日本の良質な座布団は腰によいと、御自身も愛用されている地元産の座布団を贈ることを約束されたようであります。そして、みずから生地を選び、そのできばえに大変満足されていたのでありますが、これは、お亡くなりになるつい一週間前のことだったそうであります。先生の心配りの座布団は、確かに海を渡り、イギリスに届けられたのであります。

 一方、先生は、努力の人であり、深夜の二時、三時まで、内外の諸情勢について常に問題意識を持って勉強しておられました。こうした御努力によって培われた幅広い見識とバランス感覚のもと、多くの人々からの相談に丁寧に応じておられました。

 誰からも愛され、常に庶民のための政治を心がけておられた政治家望月義夫先生の訃報は、地元のみならず、多くの人々にどれほど多く衝撃を与えたことでしょう。

 先生は、確かな未来をつくろうと、国政に携わること二十三年、政治を志してからは、実に半世紀の長きにわたって、日本のため、ふるさと静岡のために駆け抜けてこられました。

 内外ともに政策課題が山積している今こそ、先生のお力が必要であるにもかかわらず、もはやこの議場に先生のお姿を見ることはできません。しかし、万分の一でも先生の思いや理念をつないでいけるよう、残された我々は全力を挙げて取り組んでまいることをお誓い申し上げるものであります。

 私は、ここに、望月義夫先生の御逝去を悼み、謹んで御冥福をお祈りし、先生を今日まで支えてこられたお嬢様、そして弟様を始め、御家族の皆様方の胸中に深く思いをいたすとともに、最愛の真由美夫人のもとに旅立たれたみたまの安らかならんことを心から願って、追悼の言葉といたします。(拍手)

     ――――◇―――――

議長(大島理森君) 本日は、これにて散会いたします。

    午後四時五十分散会

     ――――◇―――――

 出席国務大臣

       内閣総理大臣  安倍 晋三君

       財務大臣    麻生 太郎君

       総務大臣    高市 早苗君

       法務大臣    森 まさこ君

       外務大臣    茂木 敏充君

       文部科学大臣  萩生田光一君

       厚生労働大臣  加藤 勝信君

       農林水産大臣  江藤  拓君

       経済産業大臣  梶山 弘志君

       国土交通大臣  赤羽 一嘉君

       環境大臣    小泉進次郎君

       防衛大臣    河野 太郎君

       国務大臣    衛藤 晟一君

       国務大臣    北村 誠吾君

       国務大臣    菅  義偉君

       国務大臣    田中 和徳君

       国務大臣    竹本 直一君

       国務大臣    武田 良太君

       国務大臣    橋本 聖子君

 出席内閣官房副長官及び副大臣

       内閣官房副長官 西村 明宏君

       内閣府副大臣  宮下 一郎君

 出席政府特別補佐人

       内閣法制局長官 近藤 正春君


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